JP2014185519A - ポンプ - Google Patents

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Tatsuyuki Hoshino
辰幸 星野
Tsutomu Nasuda
勉 奈須田
Daisuke Masaki
大輔 正木
Shinji Matsunaga
真治 松永
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Abstract

【課題】 貫通孔内に配された軸受及びシール部材への潤滑油の供給を適切に行うことを可能とする。
【解決手段】 本明細書が開示するポンプ10では、潤滑油室32とポンプ室とが隔壁14で区画されており、隔壁には潤滑油室からポンプ室まで貫通する貫通孔14bが形成されている。回転軸26は、潤滑油室から貫通孔を通ってポンプ室まで伸びている。潤滑油室には回転軸に固定されて回転軸と一体となって回転するギアが形成されている。回転軸は、貫通孔内に設けられた軸受34によって回転可能に支持される。また、貫通孔の内周面と回転軸の外周面の間には、貫通孔の内周面と回転軸の外周面との間をシールするシール部材36,38が設けられている。隔壁の潤滑油室側の壁面14aには、潤滑油を貯留可能な凹部70が形成されている。隔壁には、凹部から貫通孔まで伸びる潤滑油流路74がさらに形成されている。
【選択図】図3

Description

本明細書に開示の技術は、ポンプに関する。
ハウジング内に潤滑油室と圧縮室が設けられた圧縮機が知られている(例えば、特許文献1)。この圧縮機では、潤滑油室にギア等の駆動機構が収容され、圧縮室に圧縮機構が収容されている。潤滑油室と圧縮室とは隔壁で区画され、隔壁には潤滑油室から圧縮室まで貫通する貫通孔が形成されている。貫通孔には回転軸が挿通され、回転軸には圧縮機構が連結されている。回転軸が駆動されると、回転軸によって圧縮機構が駆動される。貫通孔内には、回転軸を回転可能に支持する軸受と、潤滑油室と圧縮室をシールするためのシール部材が配される。軸受及びシール部材の潤滑には、潤滑油室内に貯留された潤滑油が用いられる。特許文献1の図7に示す圧縮機では、隔壁に潤滑油流路が設けられ、潤滑油流路を介して軸受及びシール部材に潤滑油が供給されるようになっている。
特開2002−339885号公報
特許文献1の圧縮機では、隔壁に潤滑油流路が設けられているだけであるため、貫通孔内に配された軸受及びシール部材に潤滑油が十分に供給されないことがある。特に、圧縮機をコンパクト化するために潤滑油室の体積を小さくすると、駆動機構と隔壁表面の間に十分な間隔を設けることができない。このため、潤滑油流路内に潤滑油が流入し難く、軸受及びシール部材に潤滑油が十分に供給されないことがある。
本明細書は、貫通孔内に配された軸受及びシール部材への潤滑油の供給を適切に行うことができるポンプ(圧縮機を含む)を提供する。
本明細書が開示するポンプは、ハウジングと、回転軸と、軸受と、シール部材を備えている。ハウジングは、潤滑油を貯留する潤滑油室と、潤滑油室に隣接して設けられたポンプ室と、潤滑油室とポンプ室とを区画する隔壁とを有している。隔壁には潤滑油室からポンプ室まで貫通する貫通孔が形成されている。回転軸は、ハウジング内を潤滑油室から貫通孔を通ってポンプ室まで伸びている。ギアは、潤滑油室内に配置され、回転軸に固定されて回転軸と一体となって回転する。軸受は、隔壁の貫通孔内に設けられ、回転軸を回転可能に支持する。シール部材は、貫通孔の内周面と回転軸の外周面の間に設けられ、貫通孔の内周面と回転軸の外周面との間をシールする。隔壁の潤滑油室側の壁面には、潤滑油を貯留可能な凹部が形成されている。隔壁には、一端が凹部に開口し、他端が貫通孔のシール部材と軸受との間に開口する潤滑油流路が形成されている。凹部の潤滑油室への開口面積は、潤滑油流路の流路断面積よりも大きい。
このポンプでは、隔壁の壁面に凹部が形成され、その凹部から貫通孔まで伸びる潤滑油流路が形成されている。潤滑油室内の潤滑油はギアにより跳ね上げられ、まず凹部に貯留され、凹部に貯留された潤滑油が潤滑油流路を通って貫通孔(すなわち、軸受及びシール部材)に供給される。凹部の開口は広く形成できるため、潤滑油室内の潤滑油を凹部に流入し易くすることができる。このため、従来技術と比較して、貫通孔内に配された軸受及びシール部材へ潤滑油を適切に供給することができる。
本明細書が開示する技術の詳細、及び、さらなる改良は、発明を実施するための形態、及び、実施例にて詳しく説明する。
実施例の電動ルーツ型ポンプの一部を破断した部分断面図。 図1のII‐II線断面図。 隔壁の貫通孔が形成された部分を拡大して示す断面図。 隔壁に形成されるオイルポケットと、ギアとの位置関係を示す図。 隔壁に形成されるオイルポケットの他の例を示す断面図。 変形例に係る隔壁の貫通孔が形成された部分を拡大して示す断面図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1) 本明細書が開示するポンプでは、ポンプを搭載した状態において、凹部の潤滑油側の開口が凹部の最奥部より上方に位置していてもよい。そして、潤滑油流路は、凹部の最奥部に開口していてもよい。このような構成によると、凹部内に流入した潤滑油は、重力によって凹部の最奥部に流れ、凹部の最奥部から潤滑油流路内に流れる。このため、凹部内に流入した潤滑油を潤滑油流路に適切に導くことができる。
(特徴2) 本明細書が開示するポンプでは、凹部の断面積は、潤滑油室側の開口より最奥部に向かって徐々に減少していてもよい。このような構成によると、凹部内に流入した潤滑油が潤滑油室側の開口より最奥部に向かって徐々に集まり、その集められた潤滑油を潤滑油流路に供給することができる。
(特徴3) 本明細書が開示するポンプでは、ギア及び隔壁を潤滑油室側から見たときに、凹部がギアの少なくとも歯部とオーバラップしていてもよい。このような構成によると、ギアの側面に付着した潤滑油が凹部内に流入し易くなるため、凹部内に流入する潤滑油量を増大することができる。
(特徴4) 本明細書が開示するポンプでは、隔壁には、凹部の周縁に沿って配置され、かつ、ギア側に向かって突出しており、凹部に潤滑油を案内する突出片が形成されていてもよい。このような構成によると、隔壁の壁面及びギアの表面にある潤滑油を凹部内に流入し易くすることができる。
本実施例の電動ルーツ型ポンプ10は、燃料電池車に搭載される燃料電池システムにおいて、燃料電池で使用されなかった水素ガス(いわゆる水素オフガス)を循環使用するための水素循環用のポンプとして用いられる。図1に示すように電動ルーツ型ポンプ10は、ハウジング(12,14,16,18,20)と、ハウジング(12,14,16,18,20)内に収容されるモータM、駆動軸26、従動軸29、動力伝達機構(28,30)及びポンプ機構(50,52)を備えている。モータMには駆動軸26が取付けられており、駆動軸26には動力伝達機構(28,30)を介して従動軸29が連結されている。このため、モータMが回転すると、駆動軸26及び従動軸29が回転する。駆動軸26及び従動軸29が回転することによって、ポンプ機構(50,52)が駆動されるようになっている。以下、電動ルーツ型ポンプ10の各部を詳細に説明する。
ハウジング(12,14,16,18,20)は、有底筒状の第1ロータハウジング12と、第1ロータハウジング12の開口端(図1の左端)を閉じる第2ロータハウジング14を備えている。第1ロータハウジング12には、ポンプ機構(50,52)を収容するポンプ室46が形成されている。第1ロータハウジング12の下面と上面には、吸入口12aと吐出口12bがそれぞれ形成されている(図2参照)。吸入口12aと吐出口12bは互いに対向し、ポンプ室46とハウジング(12,14,16,18,20)の外部とを連通している。図1に示すように、第1ロータハウジング12の端面(図1の右端面)には、貫通孔12c,12dが形成されている。貫通孔12cには駆動軸26の一端が挿通されている。貫通孔12c内には、軸受58とリップシール54,56が配置されている。軸受58は、駆動軸26の一端を回転可能に支持する。リップシール54,56は、貫通孔12cの内周面と駆動軸26の外周面との間をシールする。貫通孔12dには従動軸29の一端が挿通されている。貫通孔12d内には、軸受64とリップシール60,62が配置されている。軸受64は、従動軸29の一端を回転可能に支持する。リップシール60,62は、貫通孔12dの内周面と従動軸29の外周面との間をシールする。
第1ロータハウジング12の端面(図1の右端面)にはカバー20が取付けられる。第1ロータハウジング12とカバー20との間には潤滑油室21が形成される。潤滑油室21内には、駆動軸26及び従動軸29の一端が位置している。潤滑油室21には潤滑油が封入されている。潤滑油室21内の潤滑油は、軸受58,64及びリップシール54,56,60,62を潤滑する。
第2ロータハウジング14は、板状に形成されている。第2ロータハウジング14が第1ロータハウジング12の開口端(図1の左端)に取付けられると、ポンプ室46が閉じられる。第2ロータハウジング14には、貫通孔14b,14cが形成されている。貫通孔14b,14cの一端はポンプ室46に開口し、他端は後述する潤滑油室32に開口している。貫通孔14bには駆動軸26が挿通される。貫通孔14b内には、軸受34とリップシール36,38が配置されている。軸受34は、駆動軸26を回転可能に支持する。リップシール36,38は、貫通孔14bの内周面と駆動軸26の外周面との間をシールする。貫通孔14cには従動軸29の他端が挿通される。貫通孔14c内には、軸受40とリップシール42,44が配置されている。軸受40は、従動軸29の他端を回転可能に支持する。リップシール42,44は、貫通孔14cの内周面と従動軸29の外周面との間をシールする。なお、第2ロータハウジング14には、後で詳述するオイルポケット70及び潤滑油流路74が形成されている(図3参照)。
第2ロータハウジング14の端面14a(図1の左端面(第1ロータハウジング12と反対側の面))にはギアハウジング16が取付けられている。ギアハウジング16の第2ロータハウジング14側の面には凹部32が形成されている。凹部32によってギアハウジング16内に潤滑油室が形成されている(以下、凹部32を潤滑油室32という。)。潤滑油室32内には駆動ギア28と従動ギア30が収容されている。ギアハウジング16には、貫通孔16aが形成されている。貫通孔16aの一端は潤滑油室32に開口し、他端は後述するモータ室22に開口している。貫通孔16aには駆動軸26が挿通される。すなわち、駆動軸26は潤滑油室32を貫通している。一方、従動軸29の一端は潤滑油室32内に位置している。貫通孔16a内には、リップシール24が配置されている。リップシール24は、貫通孔16aの内周面と駆動軸26の外周面との間をシールする。潤滑油室32には潤滑油が封入されている。潤滑油は、軸受34,40及びリップシール24,36,38,42,44を潤滑する。
ギアハウジング16の他端面(図1の左端面(第2ロータハウジング14と反対側の面)にはモータハウジング18が取付けられている。モータハウジング18内にはモータ室22が形成されている。モータ室22は、ギアハウジング16によって閉じられている。モータ室22内にはモータMが収容される。
モータMは、図示しない外部電源と接続されている。モータMは、外部電源から供給される電力によって回転する。モータMには、駆動軸26の一端(図1の左端)が連結されている。モータMが回転すると、駆動軸26が回転する。
駆動軸26は、ギアハウジング16の貫通孔16a、第2ロータハウジング14の貫通孔14b及び第1ロータハウジング12の貫通孔12cを貫通している。すなわち、駆動軸26は、モータ室22から潤滑油室32及びポンプ室46を通って潤滑油室21まで伸びている。駆動軸26は、軸受34,58によってハウジング(12,14,16,18,20)に回転可能に支持されている。駆動軸26には、駆動ギア28と駆動ロータ50が固定されている。このため、駆動軸26が回転すると、駆動ギア28及び駆動ロータ50も回転する。
駆動ギア28は、潤滑油室32に収容されている。駆動ギア28の一部は、潤滑油室32内に封入された潤滑油内に浸漬している。このため、駆動ギア28が回転すると、それによって潤滑油室32内の潤滑油が跳ね上げられ、潤滑油室32内に飛散する。駆動ギア28には従動ギア30が噛合している。従動ギア30は、潤滑油室32内に収容されており、従動軸29に固定されている。したがって、駆動ギア28が回転すると、従動ギア30も回転し、これによって従動軸29も回転する。従動ギア30の一部も、潤滑油室32内に封入された潤滑油内に浸漬している。このため、従動ギア30が回転すると、それによって潤滑油が潤滑油室32内に飛散する。
従動軸29は、第2ロータハウジング14の貫通孔14c及び第1ロータハウジング12の貫通孔12dを貫通している。すなわち、従動軸29は、潤滑油室32からポンプ室46を通って潤滑油室21まで伸びている。従動軸29は、軸受40,64によってハウジング(12,14,16,18,20)に回転可能に支持されている。従動軸29には、従動ロータ52が固定されている。このため、駆動軸26の回転が駆動ギア28及び従動ギア30を介して従動軸29に伝達されると、従動ロータ52も回転する。
駆動軸26に固定された駆動ロータ50と、従動軸29に固定された従動ロータ52とは、ポンプ室46内に収容されている。図2に示すように、駆動ロータ50と従動ロータ52は互いに噛合しており、駆動ロータ50の回転に応じて従動ロータ52も回転するようになっている。
上記の電動ルーツ型ポンプ10では、モータMが回転すると、駆動軸26が回転する。駆動軸26が回転すると、駆動ギア28を介して従動ギア30が回転し、従動ギア30に固定された従動軸29が回転する。駆動軸26と従動軸29が回転すると、それに応じて駆動ロータ50と従動ロータ52が回転する。これによって、吸入口12aから流体(すなわち、水素ガス)がポンプ室46内に吸入される。ポンプ室46内に吸入された流体は、駆動ロータ50と従動ロータ52の回転に伴って、吐出口12bよりハウジング(12,14,16,18,20)外に圧送される。
なお、駆動軸26及び従動軸29が回転すると、潤滑油室21,32内の潤滑油によって、軸受34,40,58,64とリップシール24,36,38,42,44,54,56,60,62が潤滑される。これらのうち、第2ロータハウジング14の貫通孔14b,14c内に配置される軸受34,40及びリップシール36,38,42,44には潤滑油が供給され難い。潤滑油室32内に駆動ギア28及び従動ギア30が収容され、駆動ギア28及び従動ギア30と第2ロータハウジング14の間に十分な間隔を設けることができないためである。そこで、本実施例では、軸受34,40及びリップシール36,38,42,44に潤滑油を適切に供給するために、第2ロータハウジング14にオイルポケット70及び潤滑油流路74が形成されている。なお、駆動ギア28とギアハウジング16の間にも十分な間隔を設けることはできないが、貫通孔16a内にはリップシール24のみが配されている。このため、リップシール24への潤滑油の供給については大きな問題とはならない。
図3,4を参照して、第2ロータハウジング14に形成されたオイルポケット70及び潤滑油流路74について説明する。なお、図3においては、オイルポケット70と貫通孔14bとを連通する潤滑油流路74のみが図示されているが、実際にはオイルポケット70と貫通孔14cとを連通する潤滑油流路も形成されている。オイルポケット70と貫通孔14cとを連通する潤滑油流路は、潤滑油流路74と同様に構成されるため、その詳細な説明を省略する。また、これらの潤滑油流路は、オイルポケット70の下面から貫通孔14b,14cに向かって斜めに伸びている。このため、図3に示す断面では、潤滑油流路74の一部のみを図示すべきであるが、潤滑油流路74の構成の理解を容易にするために、潤滑油流路74の全てを図示している。
図3に示すように、第2ロータハウジング14の端面14a(潤滑油室32側の面)にはオイルポケット70が形成されている。オイルポケット70は、端面14aに形成された凹部であり、潤滑油室32側からポンプ室46に向かって駆動軸26と平行に伸びている。このため、オイルポケット70の下面72は駆動軸26と平行となっている。なお、オイルポケット70は、電動ルーツ型ポンプ10を車に搭載した状態で、駆動軸26(従動軸29)の上方に位置する。
図4に示すように、オイルポケット70の開口は、駆動ギア28と従動ギア30が噛合する部分の近傍に形成されている。すなわち、本実施例では、駆動ギア28が矢印Aの方向(反時計回り)に回転し、従動ギア30は矢印Bの方向(時計回り)に回転する。このため、駆動ギア28と従動ギア30は、駆動ギア28の回転中心C1と従動ギア30の回転中心C2とを結ぶ直線71(以下、中心線という)より上側で外歯同士が噛合いを開始し、中心線71より下側で外歯同士が離間する。オイルポケット70は、駆動ギア28と従動ギア30が噛合する部分の近傍で、かつ、上記中心線71より上方に形成される。したがって、オイルポケット70の開口の下辺70bは中心線71より上方に位置する。また、図4に示すように、オイルポケット70の開口の側辺70aは、駆動ギア28の外歯の谷の位置28aより駆動ギア28の中心側まで形成され、また、オイルポケット70の開口の側辺70cは、従動ギア30の外歯の谷の位置30aより従動ギア30の中心側まで形成されている。したがって、駆動ギア28、従動ギア30及び端面14aを潤滑油室32側の無限遠から見ると、オイルポケット70と駆動ギア28の外歯の部分とがオーバラップし、また、オイルポケット70と従動ギア30の外歯の部分とがオーバラップしている。
図3に示すように、オイルポケット70には潤滑油流路74が形成されている。潤滑油流路74は、オイルポケット70内の空間と、貫通孔14b内の空間とを連通する。潤滑油流路74の一端74aは、オイルポケット70の下面72の最奥部に開口している。潤滑油流路74の他端74bは、貫通孔14bに開口している。より詳細には、軸受34とリップシール36との境界の位置において、貫通孔14bに開口している。図より明らかなように、オイルポケット70の開口面積(潤滑油室32への開口面積)は、潤滑油流路74の流路断面積よりも大きい。このため、潤滑油室32内の潤滑油は、オイルポケット70に容易に流入することができる。潤滑油流路74の一端74a(オイルポケット70側の端部)は、潤滑油流路の他端74b(貫通孔14b側の端部)より上方に位置する。潤滑油流路74は、オイルポケット70側から貫通孔14b側に向かって徐々に下降している。このため、オイルポケット70内の潤滑油は、重力によって潤滑油流路74を通って貫通孔14b内に流れるようになっている。なお、上述したように、オイルポケット70と貫通孔14cとを連通する潤滑油流路も形成されている。オイルポケット70と貫通孔14cとを連通する潤滑油流路も、潤滑油流路74と同様に構成されている。
上記の構成において、モータMが回転して駆動軸26及び従動軸29が回転すると、駆動ギア28及び従動ギア30も回転する。これによって、潤滑油室32内の潤滑油の一部が跳ね上げられ、また、その一部が遠心力により潤滑油室32内に飛散し、さらに、その一部が駆動ギア28及び従動ギア30に付着し、駆動ギア28及び従動ギア30の回転に伴ってオイルポケット70の開口部に向かって流れる。ここで、オイルポケット70の潤滑油室32への開口面積は、潤滑油流路74の断面積より大きくされている。また、オイルポケット70の開口部は、駆動ギア29及び従動ギア30の外歯の部分よりも各ギア29,30の中心側の位置まで形成されている。これらのため、駆動ギア28及び従動ギア30に付着した潤滑油及び端面14aを流下する潤滑油は、オイルポケット70内に流入し易く、オイルポケット70内に潤滑油が好適に貯留される。オイルポケット70内に貯留された潤滑油は、潤滑油流路74を通って貫通孔14b内に供給される。ここで、潤滑油流路74の他端74bは、軸受34とリップシール36の境界に開口している。このため、潤滑油流路74を流れる潤滑油は、軸受34とリップシール36の間の位置で貫通孔14b内に供給される。このため、軸受34とリップシール36,38の両者に潤滑油を適切に供給することができる。なお、第2ロータハウジング14には、オイルポケット70と貫通孔14cとを連通する潤滑油流路も形成されているため、オイルポケット70内の潤滑油は貫通孔14cにも供給される。これによって、貫通孔14c内の軸受40とリップシール42,44にも潤滑油を適切に供給することができる。
本実施例の電動ルーツ型ポンプ10では、第2ロータハウジング14の端面14a(潤滑油室32側の面)にオイルポケット70が形成されると共に、オイルポケット70内の潤滑油を貫通孔14b,14c内に供給する潤滑油流路74等が形成される。このため、潤滑油流路が端面14aに直接開口する場合と比較して、潤滑油室32内の潤滑油がオイルポケット70内に流入し易く、潤滑油流路74等を介して貫通孔14b,14cに潤滑油を適切に供給することができる。したがって、貫通孔14b,14c内に配置された軸受34,40とリップシール36,38,42,44を適切に潤滑することができる。このため、駆動ギア28及び従動ギア30の回転速度が低い低速運転時であっても、軸受34,40とリップシール36,38,42,44に潤滑油を十分に供給することができる。これによって、電動ルーツ型ポンプ10の耐久性を向上することができる。
なお、上述した実施例では、オイルポケット70が駆動軸26(又は従動軸29)と平行に伸びていたが、本明細書に開示の技術は、このような例に限られない。例えば、図5に示すように、ポンプ室と潤滑油室を隔離する隔壁の端面80に形成されるオイルポケット78は、潤滑油室側からポンプ室側に向かって低くなるように形成してもよい。すなわち、オイルポケット78の上面82b及び下面82aが、開口側から最奥部に向かって徐々に低くなるようにしてもよい。このような構成とすることで、オイルポケット78内に流入した潤滑油を、重力を利用してオイルポケット78の最奥部に好適に導くことができる。また、オイルポケット78の最奥部の高さ方向の幅hは、開口部の高さ方向の幅hより短くしてもよい。このような構成によると、オイルポケット78の最奥部に潤滑油の液溜めが形成され易く、潤滑油流路80に好適に潤滑油を供給することができる。なお、図5の例では、オイルポケット78の高さ方向の幅を変えたが、オイルポケットの横幅(駆動軸26と従動軸29を結ぶ方向の幅(図5の紙面に垂直方向の幅))を変えてもよい。すなわち、オイルポケットの断面積を、開口側から最奥部側に向かって狭くすることで、オイルポケットの最奥部に潤滑油の液溜めを形成することができる。
さらに、上述した実施例の電動ルーツ型ポンプ10において、図6に示すように、第2ロータハウジング14の端面14aに突出片76を形成してもよい。突出片76は、端面14aから駆動ギア28(及び従動ギア30)に向かって突出している。突出片76は、オイルポケット70の開口の下辺70b及び側辺70a,70bに沿って形成されている(図4参照)。このため、駆動ギア28及び従動ギア30が回転すると、駆動ギア28及び従動ギア30の側面(突起76側の表面)に付着した潤滑油は突出片76で掻き取られ、掻き取られた潤滑油がオイルポケット70内に導かれる。このため、オイルポケット70内に効率的に潤滑油を導入することができ、軸受34,40とリップシール36,38,42,44に潤滑油を好適に供給することができる。
なお、上述した実施例では、駆動ロータと従動ロータによって流体を圧送するポンプであったが、本明細書に開示の技術は、圧縮構造(例えば、スクリューロータにより流体を圧縮する構造)を有する圧縮機にも適用することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:電動ルーツ型ポンプ
12:第1ロータハウジング
14:第2ロータハウジング
16:ギアハウジング
18:モータハウジング
20:カバー
22:モータ室
24:リップシール
26:駆動軸
28:駆動ギア
29:従動軸
30:従動ギア
32:潤滑油室
34,40,58,64:軸受
24,36,38,42,44,54,56,60,62:リップシール
46:ポンプ室
50:駆動ロータ
52:従動ロータ
70,78:オイルポケット
74:潤滑油流路

Claims (5)

  1. 潤滑油を貯留する潤滑油室と、前記潤滑油室に隣接して設けられたポンプ室と、前記潤滑油室と前記ポンプ室とを区画する隔壁とを有し、前記隔壁には前記潤滑油室から前記ポンプ室まで貫通する貫通孔が形成されているハウジングと、
    前記ハウジング内を前記潤滑油室から前記貫通孔を通って前記ポンプ室まで伸びる回転軸と、
    前記潤滑油室内に配置され、前記回転軸に固定されて前記回転軸と一体となって回転するギアと、
    前記隔壁の前記貫通孔内に設けられ、前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
    前記貫通孔の内周面と前記回転軸の外周面の間に設けられ、前記貫通孔の内周面と前記回転軸の外周面との間をシールするシール部材と、を備えており、
    前記隔壁の前記潤滑油室側の壁面には、潤滑油を貯留可能な凹部が形成されており、
    前記隔壁には、一端が前記凹部に開口し、他端が前記貫通孔の前記シール部材と前記軸受との間に開口する潤滑油流路が形成され、前記凹部の潤滑油室への開口面積は、前記潤滑油流路の流路断面積よりも大きい、ポンプ。
  2. 前記ポンプを搭載した状態において、前記凹部の潤滑油室側の開口が前記凹部の最奥部より上方に位置しており、
    前記潤滑油流路は、前記凹部の最奥部に開口している、請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記凹部の断面積は、前記潤滑油室側の開口より前記最奥部に向かって徐々に減少している、請求項2に記載のポンプ。
  4. 前記ギア及び前記隔壁を前記潤滑油室側から見たときに、前記凹部が前記ギアの少なくとも歯部とオーバラップしている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポンプ。
  5. 前記隔壁には、前記凹部の周縁に沿って配置され、かつ、前記ギア側に向かって突出しており、前記凹部に潤滑油を案内する突出片が形成されている、請求項1〜4に記載のポンプ。
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