JP2013059910A - インクジェット記録装置および記録位置調整方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および記録位置調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サテライトが発生するなど吐出状態が不安定なノズル列が含まれた記録ヘッドを用いて記録位置調整を行う場合でも、適切な調整値を設定することが可能なインクジェット記録装置および記録位置調整方法を提供する。
【解決手段】一部のノズル列を用いて記録可能なテストパターンを、記録に使用するノズル列を異ならせながら記録する。その後、夫々のテストパターンについて、ノズル列の記録位置を調整するために利用可能か否かを判断し、利用可能と判断されたテストパターンに基づいてノズル列の記録位置調整を行う。
【選択図】図6

Description

本発明は記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置に関する。特に、記録ヘッドに配列する複数のノズル列間の記録位置を調整するための記録位置調整方法に関する。
インクジェット記録装置では、記録信号に応じてインクを吐出する記録ヘッドを、記録媒体に対し相対的に移動することによって画像を記録する。記録ヘッドでは、記録解像度を高めるためや異なるインクを吐出するために、複数のノズル列を備えていることが多いが、高品位な画像出力が求められる近年では、これらノズル列間の記録位置ずれが問題となる場合がある。また、シリアル型の記録装置では、ノズル列間の記録位置ずれのみならず、記録ヘッドの往路走査時と復路走査時の記録位置ずれが画像を劣化させることも知られている。このため、多くのインクジェット記録装置では、ノズル列間あるいは往復走査の記録位置ずれを調整するための構成が備えられている。
例えば特許文献1には、記録媒体に対するドットの被覆面積の差が濃度差を招致することを利用し、インクを吐出するタイミングを調整して、ドットの重複率や被覆面積を段階的に異ならせた複数のパターンを記録する方法が開示されている。そして、これら複数のパターンの中から最も濃度が高い(或いは低い)パターンを選出し、当該パターンを記録したタイミングから実際の画像記録時の吐出タイミング求め、記録媒体上での記録位置を調整する。但し、このような複数のパターンを全てのノズル列のために記録すると何枚もの記録媒体や多くの時間が費やされてしまう。よって、一般には、基準となるノズル列のみを用いてテストパターンを記録し、他のノズル列はここから得られた結果を用いて記録位置調整を行っている。
特開2000−37936号公報
しかしながら、インクジェット記録装置では、インクの吐出動作に伴って、主滴となるインク滴のほかに主滴よりも小さな副滴が吐出される場合がある。この副滴は、主滴に比べれば量は小さいが吐出速度も遅いので、記録ヘッドが移動しながらインクを吐出するシリアル型のインクジェット記録装置では、記録媒体上で主滴とは異なる位置に着弾し、サテライトと呼ばれる小さなドットを形成する。サテライトは、主滴によって形成されるメインドットに比べて十分小さければ実際の画像では然程問題にはならない。しかし、特許文献1のように、被覆面積を段階的に異ならせた複数のパターンを記録してドット記録位置調整を行う場合には、サテライトの存在が適切な調整値の取得を妨げる場合がある。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、サテライトが発生するノズル列が含まれた記録ヘッドを用いて記録位置調整を行う場合でも、適切な調整値を設定することが可能なインクジェット記録装置および記録位置調整方法を提供することである。
そのために本発明は、複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記複数のノズル列うち2つのノズル列を用いて記録可能なテストパターンを、2つのノズル列の組み合わせを異ならせながら記録することが可能なテストパターン記録手段と、前記複数のノズル列の記録位置を調整するために、前記テストパターン記録手段によって記録された個々のテストパターンが利用可能か否かを判断する判断手段と、前記判断手段が利用可能であると判断したテストパターンに基づいて、前記複数のノズル列の記録位置の調整値を取得する取得手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、サテライトが発生するような吐出状態が不安定なノズル列が含まれていても、吐出状態が安定したノズル列で記録されたテストパターンを基に記録位置の調整を行うことが可能となる。
本発明に使用可能なシリアル型のインクジェット記録装置の概略構成図である。 (a)および(b)は、記録ヘッドにおけるノズル列の配列状態を示す図である。 反射センサの概略構成図である。 インクジェト記録装置の制御構成を説明するためのブロック図である。 サテライトについて説明する図である。 実施例1におけるチップ間の記録位置調整の工程を示すフローチャートである。 ROMに格納された順位表を示す図である。 テストパターンの一例を示した図である。 (a)および(b)は、非基準チップのずらし量と記録状態を示した図である。 パッチのナンバーと、これに対応する反射強度の相対値を示した図である。 (a)および(b)は、パッチにおけるサテライトの有無を比較した図である。 実施例2におけるチップ間の記録位置調整の工程を示すフローチャートである。 各ノズル列、各パッチにおける非基準チップのずらし量を示した図である。 パッチのナンバーと反射強度を4組のノズル列について示した図である。 各ノズル列のPPを比較した図である。 各ノズル列の反射強度の最大値を比較した図である。 実施例3におけるチップ間の記録位置調整の工程を示すフローチャートである。 実施例4におけるテストパターンを示した図である。
(実施例1)
図1は本実施例で使用するシリアル型のインクジェット記録装置の概略構成図である。記録媒体104は、LFローラ105の回転に伴って図のy方向に搬送され、搬送経路の途中で記録ヘッド102によって画像が記録される。この記録位置には、記録媒体104を下方から支えるためのプラテン106も配備されている。記録ヘッド102はキャリッジ101に搭載され、キャリッジ101はキャリッジ軸107によってx方向に移動可能に案内支持されている。この際、x方向における記録ヘッド102の位置は、タイミングベルト108によって管理されている。このような構成のもと、記録ヘッド102によるx方向の記録走査と、記録媒体104のy方向への搬送動作とを交互に繰り返すことにより、記録媒体104に段階的に画像が記録されて行く。なお、キャリッジ101の測部には記録したテストパターンの反射強度を検出するための反射センサ103が備えられている。
図2(a)および(b)は、記録ヘッド102におけるノズル列の配列状態を示す図である。本実施例の記録ヘッド102には、図2(a)の様に、4つのチップがx方向に配置されている。これら4つのチップには互いに異なるインクが供給され、チップ1はブラックインク、チップ2はシアンインク、チップ3はマゼンタインク、チップ4はイエローインクを夫々吐出する。
図2(b)は、個々のチップにおけるノズル配列状態を示している。個々のチップ上には、A列とB列のノズル列がx方向に並列しており、A列およびB列は、更にEven列とOdd列の2列で構成されている。Even列、Odd列のどちらも、複数のノズルが、1200dpi(ドット/インチ)のピッチでy方向に1列に配列して構成されているが、Even列とOdd列は、y方向に半ピッチ分だけ互いにずれた状態で配置されている。また、A列とB列については、y方向に1/4ピッチ分だけずれた状態で配置されている。このような構成のチップを用いてx方向に移動しながら記録を行うことにより、記録媒体にはy方向に4800dpi(=1200dpi×4)の密度でドットを記録することが出来る。
図3は、反射センサ103の概略構成図である。反射センサ103は、プラテン106上にある記録媒体104に対し光を投射するLED401と、記録媒体104からの反射光を受光するフォトダイオード402を備えている。本実施例において、記録媒体における照射光の照射エリアと受光側の検出エリアは、約10mm×10mmの検出スポットとなるように調整されている。
記録媒体に記録されたテストパターンにおけるパッチを検出する際、キャリッジ101は当該パッチ内に上記検出スポットが配置するように位置決めされる。そして、LED401が発光し、パッチ内で反射した光をフォトダイオード402が受光し、これを電気信号として出力する。フォトダイオード402からの信号は、ゲインが可変の増幅部やADコンバータを介して記録装置の制御部に送信される。なお、信号の電圧レベルは紙面反射強度を基準として適切に調整することが出来る。
図4は、本実施例のインクジェト記録装置の制御構成を説明するためのブロック図である。制御部50は、中央演算処理装置であるCPU51、制御プログラムや変数初期値を記憶するROM52、ワークエリアとして使用されるRAM53を備え、装置内の各種機構を駆動して記録装置全体を制御する。例えば制御部50は、インターフェイスI/F54を介して外部に接続されたホスト装置から画像データを受信し、ROM52に記憶されている制御プログラムに従って画像データをRAM53に展開する。その後、RAM53に展開された画像データに従って、記録動作を実行する。具体的には、ヘッドドライバ55を介して記録ヘッド102を駆動し、記録ヘッド102の個々のノズルからインクを吐出させる。また、モータドライバ58を介してキャリッジモータ59を駆動し、キャリッジ101の移動制御を行う。更にモータドライバ56を介して搬送モータ57を駆動し、LFローラ105を指示に従った分だけ回転させる。これにより、記録開始前の記録媒体104を所定の記録開始位置にセットしたり、記録走査が終了するたびに記録媒体104を所定量ずつ搬送したりすることが出来る。更に制御部50は、反射センサ103の検出信号を受信し、後述する記録位置の調整に利用したりする。
次に、以上説明したインクジェット記録装置を用い、本発明の特徴的な記録位置調整方法について説明する。本実施例では、図2(a)および(b)に示した記録ヘッドを使用して双方向記録を行うため、以下の4種類の記録位置調整が用意されている。
(1)双方向の記録位置調整
往路走査の記録位置と復路走査の記録位置を一致させるための記録位置調整である。個々のチップについて行う。
(2)チップ間の記録位置調整
チップ1〜チップ4の記録位置を一致させるための記録位置調整である。
(3)AB列間の記録位置調整
同一チップ内のA列とB列の記録位置を一致させるための記録位置調整である。個々のチップについて行う。
(4)Odd/Even間の記録位置調整
同一チップ内のOdd列とEven列の記録位置を一致させるための記録位置調整である。個々のチップについて行う。
本実施例では、以上4種類の記録位置調整それぞれについて、テストパターンの記録と記録したテストパターンの反射強度の検出を行う。そして、テストパターンを記録する際には、チップ内の記録位置ずれの影響を含まないようにするため、個々のチップについて代表となる1つのノズル列のみを用いる。但し、この代表ノズル列に許容外のサテライトが発生している場合がある。
図5は、サテライトについて説明する図である。ここでは、記録ヘッド102がx方向に移動しながら1つのノズルが1回の吐出動作を行った場合の、記録状態を示している。先にも説明したように、主滴よりも小さく吐出速度も遅い副滴は主滴よりも遅れて記録媒体に着弾するので、キャリッジの進行方向に進んだ位置にメインドット301よりも小さなサテライト302が形成される。図では、2つのサテライトが記録された状態を示している。このようなサテライトが発生すると、単位面積に対するドットの被覆面積が増大する。その結果、当該領域を反射センサ103で検出すると、メインドットのみが存在する場合よりも低い反射強度が検出され、正確な記録位置調整を行えなくなる。
ただし、このようなサテライトの有無、数や大きさ、或いはメインドットからの距離は一定ではなく、ノズル列ごとに異なる傾向がある。また、個々のノズル列の使用状況によっても経時的に変化する場合もある。よって、本発明では、上記代表ノズル列を1つのノズル列に特定せず、サテライトによる影響がなるべく低く抑えられるようなノズル列に変更可能とする。以下、本実施例の記録位置調整を具体的に説明する。
図6は、本実施例の制御部50が実行するチップ間の記録位置調整を行う際の工程を示すフローチャートである。
調整シーケンスが開始されると(ステップS501)、制御部50は、ステップS502において、予めROM52に格納されたチップ間の記録位置調整用の順位表を確認し、テストパターンの記録に使用する代表ノズル列を設定する。
図7は、ROM52に格納された上記順位表を示す図である。本実施例において、第1位はA列のEvenノズル列になっており、第2位はA列のOddノズル列、第3位はB列のEvenノズル列、第4位はB列のOddノズル列に設定されている。図6のステップS502において、制御部50は、第1位のA列Evenノズル列を、テストパターンを記録するための代表ノズル列として設定する。
続くステップS503において、制御部50は、チップ間の記録位置調整用のテストパターンを記録媒体に記録する(テストパターン記録工程)。
図8は、上記テストパターンの一例を示した図である。本実施例のテストパターンは、複数のパッチで構成されている。個々のパッチにおいて、基準チップで記録したドットを白丸、非基準チップで記録したドットを黒丸で示している。各パッチは、x方向に4つのドットと4ドット分の空白域とが周期的に繰り返されるパターンを基準チップで記録し、このパターンの上に同じパターンを非基準チップで記録することによって得られている。この際、非基準チップの記録位置に対する基準チップの記録位置を、個々のパッチで段階的に異ならせている。個々のパッチの大きさは、検出スポットを考慮して設計されており、y方向はスポットと同程度、x方向幅は複数回検出して平均できるように一定の幅を持たせている。
図9(a)および(b)は、各パッチにおける非基準チップのずらし量と、夫々のパッチの記録状態を図8よりもマクロ的に示した図である。 図9(a)において、ずらし量とは、基準チップの記録位置に対する非基準チップの記録位置のx方向のデータ上のずらし量であり、ここでは4800dpiの画素数で示している。このような、段階的に異ならせたずらし量で個々のパッチを記録することにより、図8のようなドットパターンが得られる。そして、図8に見るような記録媒体に対するドットの被覆面積の差は、図9(b)のような濃度差となって現れる。本例において、非基準チップの記録位置が基準チップの記録位置に最も近いパッチは、パッチ7であることが分かる。このように本実施例では、ずらし量の差を被覆面積に反映させることによって適切な調整値を取得するものである。
図6のフローチャートに戻る。ステップS503によって図8および図9で示したような複数のパッチが記録されると、制御部50は反射センサ103を用いて個々のパッチの反射強度を検出する(ステップS504)。
図10は、パッチのナンバー(すなわち非基準チップの記録位置ずらし量)と、これに対応する反射強度の相対値を示した図である。実線は記録に使用した代表ノズル列にサテライトが発生しなかった場合、点線は代表ノズル列にサテライトが発生した場合を夫々示している。サテライトが発生する場合と発生しない場合とでこのようなプロファイルの違いが現れる理由を以下に説明する。
図11(a)および(b)は、代表ノズル列にサテライトが発生しなかった場合と発生した場合のパッチ7を夫々示した図である。サテライトが発生しない場合、基準パッチで記録したパターンと非基準パッチで記録したパターンとはほぼ完全に重なり合い、4ドットの非記録領域は白紙が露出している(図11(a))。これに対し、サテライトが発生する場合、基準パッチで記録したパターンと非基準パッチで記録したパターンとは、メインドット同士はほぼ重なっているが、4ドットの非記録領域にサテライトが着弾し白紙領域を被覆してしまっている(図11(b))。よって、サテライトが発生しない場合のパッチ図11(a)に比べて白紙領域が減少し、反射センサで検出される反射強度も低く抑えられてしまう。
このようなサテライトは、パッチ7以外のパッチでも現れ、白紙領域を減少させ、反射強度を下げる。その結果、メインドット同士が完全に重なり合った状態の反射強度と、メインドット同士にずれが生じている状態の反射強度との差が、サテライトが発生していない場合に比べてはっきり現れなくなってしまう。つまり、実際は図10の実線のような大きな振幅aのプロファイルとなるはずが、点線のような小さな振幅bのプロファイルになってしまうのである。
本実施例のように、反射強度のピークから適切な調整値を導き出そうとする構成においては、複数のパッチから得られるプロファイルの振幅は大きい方が好ましい。図11(b)のような小さな振幅では、適切な調整値を算出することが困難になる。よって、本実施例では、取得したプロファイルが調整値を取得するのに適当であるか否かを判断するための工程を設ける。
図6のフローチャートに戻る。ステップS505では、取得した反射強度の最大強度と最小強度の差PPを求め、これを所定の閾値Tと比較する。PPが閾値Tより大きい場合、取得したプロファイルは調整値を取得するのに利用可能であると判断し、ステップS509に進む。一方、PPが閾値Tより小さい場合、取得したプロファイルは調整値を取得するのに利用可能ではないと判断し、ステップS506に進む。なお、閾値Tは、反射センサのノイズや検出値ばらつき或いはインク色などを考慮して、実験的な結果を基に設定されればよい。
続くステップS506では、テストパターンを記録するのに使用した代表ノズル列が、図7で示した順位表において第4位であるか否かを判断する。第4位である場合、順位表に記憶されている全てのノズル列で調整値の取得は不可能と判断し、エラー表示を行う(ステップS506)。一方、代表ノズル列が第1〜3位であった場合はステップS507に進み、1つ順位を下げた次のノズル列を新たに代表ノズル列に設定する。その後、再度テストパターンを記録するためにステップS503に戻る。
ステップS505において、取得したプロファイルは調整値を取得するのに適当であると判断されると、ステップS509では、現状のプロファイルから、非基準チップのための調整値を算出しこれを設定する。具体的には、図10で示した各パッチに対応する反射強度の中から最大値を選出し、これを中心とする5つのパッチのずらし量と反射強度のデータから、近似曲線を求める。そして、このように求めた近似曲線の最大値に対応するずらし量を非基準チップのための調整値として設定する。
以上説明した本実施例によれば、調整値の設定が可能なプロファイルを有するテストパターンが記録されるまで、ノズル列を取り替えながら新たなテストパターンの記録を行う。これにより、サテライトが発生するノズル列が含まれていても、サテライトが発生しない或いはサテライトの影響が低く抑えられたノズル列で記録されたテストパターンを基に記録位置の調整を行うことが可能となる。
なお、以上ではチップ間の記録位置調整を例に説明を行ってきたが、双方向の記録位置調整、AB列間の記録位置調整、およびOdd/Even間の記録位置調整についても、図6に示したフローチャートに従って記録位置調整を行うことが出来る。双方向の記録位置調整の場合、代表ノズル列は1列のノズル列であり、代表ノズル列の往路走査で記録したドットパターンと復路走査で記録したドットパターンの重ね合わせによって、上述したような複数のパッチが記録されれば良い。双方向の記録位置調整については、チップ間の記録位置調整と同様、図7に示した順位表を用いることが出来る。但し、各ノズル列の順位は、チップ間の記録位置調整についても双方向の記録位置調整についても、図7に示した順番に限定されるものではない。A列Evenノズル列、A列Oddノズル列、B列Evenノズル列、B列Oddノズル列が、どのように順位付けされていても構わない。また、これら4つのノズル列のうち一部のノズル列のみが順位表に記憶されている構成であってもよい。
一方、AB列間の記録位置調整については、図2(b)を参照すると解るように、Evenノズル列での記録位置調整と、Oddノズル列での記録位置調整との2通りの方法がある。よって、順位表の内容は第1位がOddノズル列、第2位がEvenノズル列(あるいはその逆)という様に、第2位までの順位が記憶されていればよい。
Odd/Even間の記録位置調整についても、A列での記録位置調整かB列での記録位置調整かの2通りの方法がある。よって、順位表の内容は第1位がA列、第2位がB列(あるいはその逆)という様に、第2位までの順位が記録されていればよい。
(実施例2)
本実施例についても、実施例1と同様に図1〜図4で示したインクジェット記録装置を用いる。図12は、本実施例の制御部50が実行するチップ間の記録位置調整を行う際の工程を示すフローチャートである。
調整シーケンスが開始されると(ステップS1001)、制御部50は、全ノズル列を用いて、チップ間の記録位置調整用のテストパターンを記録媒体に記録する(ステップS1002)。テストパターンの構成については実施例1と同様である。具体的には、基準チップのA列Evenノズル列及び非基準チップのA列Evenノズル列を用いて実施例1と同じテストパターンを記録し、基準チップのA列Oddノズル列及び非基準チップのA列Oddノズル列を用いて上記テストパターンを別位置に記録する。B列についても同様である。すなわち、4組のノズル列を用いて4つのテストパターンをそれぞれ記録媒体の異なる位置に記録する。
図13は、各ノズル列、各パッチにおける非基準チップのずらし量を示した図である。本実施例では、このように特に代表ノズル列を設定することなく、全てのノズル列に対応する複数のテストパターンを一度に記録する。
続くステップS1003において、制御部50は、反射センサ103を用い、記録したテストパターンにおける個々のパッチの反射強度を検出する。
図14は、パッチのナンバー(すなわち非基準チップの記録位置ずらし量)と、これに対応する反射強度の相対値を、4つのテストパターン(4組のノズル列)について示した図である。4組のノズル列それぞれにおけるサテライトの発生など吐出状態の違いがプロファイルの違いとして表れている。
ステップS1004において、制御部50は、各テストパターンについて取得した反射強度の最大値と最小値の差PPを求め、これを所定の閾値Tと比較する。図15は、各ノズル列のPPを比較した図である。
ステップS1005において、制御部50は、全てのPPが閾値Tより小さいか否かを判断する。全てのPPが閾値Tより小さい場合、制御部50は、いずれのノズル列でも調整値の取得は不可能と判断し、エラー表示を行う(ステップS1006)。PPが閾値Tより大きいノズル列が1つでも存在すると判断した場合は、ステップS1007に進む。
ステップS1007では、PPが最大のノズル列を代表ノズル列に設定する。
ステップS1008において、制御部50は、代表ノズル列のプロファイルから、非基準チップのための調整値を算出しこれを設定する。調整値の算出方法は実施例1と同様である。
以上説明した本実施例によれば、テストパターンを記録可能な全てのノズル列について、夫々のテストパターンの記録と反射率の読み取り作業を一度に行ってしまう。その上で、適切なプロファイルを1つ選択し、これに基づいて記録位置の調整値を算出する。よって、サテライトが発生するノズル列が含まれていても、サテライトが発生しない或いはサテライトが問題とならないノズル列で記録されたテストパターンを基に記録位置の調整を行うことが可能となる。また、テストパターンの記録動作と調整値の取得動作を夫々纏めて行っているので、プロファイルの可否を判断してから次の代表ノズル列の記録を行う実施例1に比べて、記録位置調整に要する時間や消費する記録媒体の量を安定させることができる。
なお、図12のフローチャートでは、最大のPPを有するプロファイルを用いて記録位置調整を行ったが、本実施例はこのような構成に特徴付けられるものではない。全てのノズル列についてのテストパターンを記録し、ここから得られる全てのプロファイルの中から、調整値を決定するための1つのプロファイルが決定されれば良い。例えば、ステップS1005でPPが閾値T以上と判断された複数のノズル列について、図1で利用した順位表の高い順位から代表ノズル列が決定される構成であっても構わない。
(実施例3)
本実施例についても、上記実施例と同様に図1〜図4で示したインクジェット記録装置を用いる。また、記録位置調整を行う際の工程も、実施例2と同様、図12のフローチャートを用いることが出来る。但し、本実施例では、取得した反射強度の最大値のみ用い最小値は用いずに、代表ノズル列すなわち調整値を算出するためのプロファイルを決定する。
例えば、基準チップと非基準チップの記録位置が大きくずれていて、白紙領域がメインドットで覆い尽くされている場合、サテライトはどの位置に着弾しても白紙領域の被覆率に影響を及ぼさない。つまり、図8を参照するに、サテライトの存在は、パッチ7近傍のずらし量では検出結果に大きな影響を与えるが、パッチ3やパッチ11近傍のずらし量では余り大きな影響は与えない。このように、サテライトの影響の程度は、ずらし量すなわちメインドットの被覆率によって異なる。以上のことから、記録位置の調整が妨害される要因が主にサテライトである場合には、最もサテライトの影響が現れやすい値、すなわち反射強度の最大値を用いて調整値を算出するためのプロファイルを決定することが好ましい。
図16は、実施例2と同様のテストパターンから得られた、各ノズル列の反射強度の最大値を比較した図である。本実施例では、このような反射強度の最大値を互いに比較し、また適当な閾値T2と比較して、1つのノズル列を代表ノズル列として選出する。
(実施例4)
本実施例についても、上記実施例と同様に図1〜図4で示したインクジェット記録装置を用いる。但し、本実施例では、反射センサ103を用いず、テストパターンをユーザが目視で確認することによって、記録位置の調整値を求める構成とする。
図17は、本実施例の制御部50が実行するチップ間の記録位置調整を行う際の工程を示すフローチャートである。
調整シーケンスが開始されると(ステップS1501)、制御部50は、全ノズル列を用いて、チップ間の記録位置調整用のテストパターンを記録媒体に記録する(ステップS1502)。テストパターンの構成については実施例2と同様である。
図18は、ステップS1502で記録するテストパターンを示した図である。ここでは、4組のノズル列に対応した符号(A〜D)と、各パッチのずらし量に対応した符号−6〜+6が、テストパターンと共に記録媒体に記録される。
ステップS1503において、制御部50は、ユーザからの確認情報を受信する。ユーザは図18に示したテストパターンを目視で確認し、A〜Dの中で最もコントラストが大きい行、およびその中から最も明るいパッチパを選択し、何らかの入力手段によって記録装置に入力する。例えば図18の場合は、(A行:0)あるいは(C行:0)が入力される。
その後、制御部50は、入力された情報に基づいて調整のためのテストパターン(代表ノズル列)を設定し(ステップS1504)、当該テストパターンに基づいて調整値を算出する(ステップS1507)。具体的には、A行あるいはC行に相当するノズル列を代表ノズル列とし、パッチ0を実現するずらし量を、調整値として設定する。以上で本処理が終了する。
以上説明した本実施例によれば、反射センサを備えなくても、上記実施例と同様の効果を得ることが出来る。
なお、以上の説明ではサテライトがテストパターンに与える影響を回避することを目的に説明してきたが、テストパターンの判断基準を誤らせる要因はサテライトに限ったものではない。例えば、ノズル列の中に多くの不吐出ノズルが含まれていたり、吐出方向が大きくずれていたりする場合には、やはり振幅の大きなプロファイルは得られ難くなる。その要因がどのようなものであれ、吐出状態が不安定なノズル列を用いての記録位置調整を回避し、吐出状態が安定したノズル列を選別して記録位置調整を行うことが出来れば、本発明の範疇である。
また、以上では、チップ間の記録位置調整を行う場合、基準チップと非基準チップで使用するノズル列は統一したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、基準チップではA列Evenノズル列を用い、非基準チップではB列Oddノズル列を用いてテストパターンを記録することも出来る。この場合、基準チップに対する非基準チップの記録位置調整値については、上記2つのノズル列を用いて得られた調整値から、非基準チップにおけるA列Evenノズル列に対するB列Oddノズル列の調整値が減算されればよい。いずれにせよ、吐出状態が安定した2つのノズル列の組み合わせによって記録されたテストパターンを用いて、記録位置調整が算出されればよい。
50 制御部
51 CPU
102 記録ヘッド
103 反射センサ
104 記録媒体

Claims (11)

  1. 複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記複数のノズル列うち2つのノズル列を用いて記録可能なテストパターンを、2つのノズル列の組み合わせを異ならせながら記録することが可能なテストパターン記録手段と、
    前記複数のノズル列の記録位置を調整するために、前記テストパターン記録手段によって記録された個々のテストパターンが利用可能か否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段が利用可能であると判断したテストパターンに基づいて、前記複数のノズル列の記録位置の調整値を取得する取得手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記テストパターンは、前記2つのノズル列の記録位置のずらし量に応じて記録媒体の被覆面積が変化するような、複数のパッチから構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記判断手段は、反射センサを用いて前記複数のパッチの反射強度を検出することにより、前記テストパターンが利用可能か否かを判断することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記判断手段は、前記複数のパッチの反射強度において最大値と最小値の差が閾値より大きいテストパターンについて、利用可能であると判断することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記判断手段は、前記複数のパッチの反射強度の最大値が閾値より大きいテストパターンについて、利用可能であると判断することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記判断手段は、前記複数のパッチを目視で確認したユーザから入力された情報に基づいて、前記テストパターンが利用可能か否かを判断することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記テストパターン記録手段は、前記複数のノズル列のうち所定の2つのノズル列を用いてテストパターンを記録し、当該テストパターンを前記判断手段が利用可能ではないと判断した場合に、前記所定の2つのノズル列とは異なる組み合わせの2つのノズル列を用いて、テストパターンを記録することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記テストパターン記録手段は、前記2つのノズル列の組み合わせが異なる複数のテストパターンを記録し、
    前記判断手段は、前記複数のテストパターンのそれぞれについて、前記複数のノズル列の記録位置を調整するために利用可能か否かを判断し、
    前記取得手段は、前記判断手段が利用可能であると判断したテストパターンのうち、1つのテストパターンに基づいて、前記複数のノズル列の記録位置の調整値を取得することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 複数のノズル列を有する記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置の記録位置調整方法であって、
    前記複数のノズル列うち2つのノズル列を用いて記録可能なテストパターンを、前記複数のノズル列のうち2つのノズル列の組み合わせを異ならせながら記録するテストパターン記録工程と、
    前記複数のノズル列の記録位置を調整するために、前記テストパターン記録工程によって記録された個々のテストパターンが利用可能か否かを判断する判断工程と、
    前記判断工程が利用可能であると判断したテストパターンに基づいて、前記複数のノズル列の記録位置の調整値を取得する工程と、
    を有することを特徴とする記録位置調整方法。
  10. 複数のノズル列を有する記録ヘッドを双方向に走査させることにより記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記複数のノズル列うち1つのノズル列の往路走査と復路走査で記録可能なテストパターンを、使用するノズル列を異ならせながら記録するテストパターン記録手段と、
    前記往路走査と前記復路走査の記録位置を調整するために、前記テストパターン記録手段によって記録された個々のテストパターンが利用可能か否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段が利用可能であると判断したテストパターンに基づいて、前記往路走査と前記復路走査の記録位置の調整値を取得する取得手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  11. 複数のノズル列を有する記録ヘッドを双方向に走査させることにより記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置の記録位置調整方法であって、
    前記複数のノズル列うち1つのノズル列の往路走査と復路走査で記録可能なテストパターンを、使用するノズル列を異ならせながら記録するテストパターン記録工程と、
    前記往路走査と前記復路走査の記録位置を調整するために前記テストパターン記録工程によって記録された個々のテストパターンが利用可能か否か、を判断する判断工程と、
    前記判断工程が利用可能であると判断したテストパターンに基づいて、前記往路走査と前記復路走査の記録位置の調整値を取得する取得工程と、
    を有することを特徴とする記録位置調整方法。
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