JP7366590B2 - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、記録ヘッドから液体を吐出しながら往復移動することで記録を行う記録装置および記録方法に関する。
特許文献1には、記録ヘッドの傾き量に応じて画像データの送信順序を変更する方法が開示されている。この方法では、走査方向における記録ヘッドの位置に対して、記録ヘッドの傾き量を検知し、その傾き量によって読み出す画像データを変更することで1回の走査内における傾きの変動を補正する。
特開2001-158089号公報
通常、記録ヘッドの吐出口列は、記録媒体の搬送方向に列を成して設けられており、記録ヘッドは、吐出口列の吐出口と記録媒体とが対向した状態で走査を行う。その際、吐出口列における記録媒体の搬送方向上流側の吐出口から記録媒体までの距離と、下流側の吐出口から記録媒体までの距離とが、走査量に応じて変わることがある。つまり、走査量に応じて記録ヘッドの傾きが変わることで、搬送方向上流側の吐出口と下流側の吐出口とで記録媒体までの距離が変化する。このような変化によって吐出口と記録媒体との距離が所定距離より長くなると、吐出されたインク滴の飛翔距離が伸びる。そのため、インク滴が着弾する位置は、吐出口と記録媒体との距離が所定距離の場合に着弾する位置に対して走査方向にずれて、画像品位が低下するという課題がある。
特許文献1のように、1回の走査に対して一律で画像データの補正を行っても、上記のような課題の着弾位置のずれを補正することができない。
よって本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、走査中の記録ヘッドの姿勢変動によるインク滴の着弾位置ずれを補正することができる記録装置および記録方法を提供することを目的とする。
そのため本発明の記録装置は、吐出口から液体を吐出して記録する記録ヘッドと、前記記録ヘッドを搭載し、第1方向と前記第1方向と反対の第2方向とに往復移動するキャリッジと、前記第1方向および前記第2方向と交差する搬送方向に記録媒体を搬送する搬送手段と、を備え、前記記録ヘッドは、複数の前記吐出口が前記搬送方向に配列された吐出口列を有し、前記吐出口列は、前記搬送方向における上流側吐出口列と、前記搬送方向における下流側吐出口列と、から成る記録装置であって、前記記録ヘッドが前記第1方向に移動する際に、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第1ずれ量と、前記記録ヘッドが前記第2方向に移動する際に、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第2ずれ量と、を取得する取得手段を有し前記取得手段は、前記記録ヘッドが前記第1方向に移動する際、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記記録ヘッドが前記第2方向に移動する際、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第3ずれ量と、前記記録ヘッドが前記第2方向に移動する際、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記記録ヘッドが前記第1方向に移動する際、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第4ずれ量と、を更に取得し、前記取得手段が取得した前記第1から第4ずれ量に基づいて、前記記録ヘッドが記録する記録位置を補正する補正手段を更に備えることを特徴とする。
本発明によれば、走査中の記録ヘッドの姿勢変動によるインク滴の着弾位置ずれを補正することができる記録装置および記録方法を実現することができる。
記録装置の制御系を示すブロック図である。 記録装置の要部を示した概略図である。 光学センサを示した図である。 記録ヘッドの吐出口列を示した図である。 記録ヘッドおよび記録ヘッドを搭載したキャリッジを示した図である。 記録ヘッドの往復走査における記録状態を示した図である。 記録ヘッドの走査における距離D1と距離D0とを示したグラフであり 図7の距離D1と距離D0との差分を示したグラフである。 記録ヘッドの傾きの検出で用いるパターンを示した図である。 パターンAとパターンBとを示した図である。 パターンAとパターンBとがずれ無く重なって記録されるパターンである。 記録ヘッドが傾いた場合に記録されるパターンを示した図である。 記録ヘッドが傾いた場合に記録されるパターンを示した図である。 記録ヘッドの傾きを検知する動作の流れを示すフローチャートである。 (a)、(b)は、傾き検知パターンの記録動作説明図である。 光学センサによる測定結果の例を示したグラフである。 傾き量S1(x)および傾き量S2(x)のグラフである。 (a)は、反射率のピーク値をプロットしたグラフであり、(b)は、傾き量S3(Xn)と傾き量S4(Xn)との平均値を示したグラフである。 傾き補正処理を示すフローチャートである。 補正処理を説明する図である。 補正の補正方法を説明する図である。 記録ヘッドの往復走査における記録状態を示した図である。 補正処理を説明する図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態における記録装置100の制御系を示すブロック図であり、図2は、記録装置100の要部を示した概略図である。記録装置100は、インタフェース107を介して外部機器であるホストPC108と相互に通信可能に接続されており、ホストPC108の記録データ生成手段で生成された記録データや制御コマンド等が記録装置100に送信される。ホストPC108から送信された各種データや制御コマンド等の情報は、記録装置100の記録制御部101に入力される。記録装置100は記録制御部101を備えており、記録制御部101は、入力された記録データに基づく記録を行うように、記録ヘッド111等を制御する。また記録制御部101は、ホストPC108から送信された画像データを記録用のデータに変換するための各種画像処理(色空間変換、解像度変換、二値化処理等)を行う。更に記録制御部101は、メモリ110、CPU109(ASICでもよい)の他にROMやRAMを備えている。記録制御部101は光学センサ112と接続されている。光学センサ112については後述する。
CPU109は、記録装置100の各部を統括的に制御し、例えばインタフェース107を介して入力された制御コマンドに従って、モータドライバ102~103や記録ヘッドドライバ106を制御する。搬送モータ104は、記録装置100で記録が行われる記録媒体201を搬送する搬送ローラ202を回転させるモータである。キャリッジモータ105は、記録ヘッド111を搭載するキャリッジ205を主走査方向に往復移動させるモータである。ここで、主走査方向とは、記録媒体201の搬送方向と交差する方向である。
モータドライバ102は、搬送モータ104を駆動するドライバであり、モータドライバ103は、キャリッジモータ105を駆動するドライバである。記録ヘッドドライバ106は、記録ヘッド111を駆動するドライバであり、記録ヘッド111の数に対応して複数設けられてもよい。記録ヘッドドライバ106は、例えば記録ヘッド111の吐出口から液体(インク)を吐出するのに用いられるヒータへの供給電圧を制御するためのセレクタやデコーダ等の各種制御回路を備える。記録制御部101と記録ヘッドドライバ106と間は、例えばフレキシブルケーブルで接続されている。
記録ヘッド111は、記録媒体201の搬送方向(Y方向)と交差する方向(X方向)に移動しながら吐出口からインク滴を吐出して記録を行う、いわゆるシリアル型の記録ヘッドである。記録ヘッド111の吐出口は、記録媒体201の搬送方向に列を成した吐出口列として形成されている。本実施形態では、例えばインクタンク206~209は、4色のインク(シアン:C、マゼンタ:M、黄:Y、黒:K)をそれぞれ収容しており、これら4色のインクを記録ヘッド210~213に対して供給可能に構成されている。記録ヘッド210~213は、4色のインクタンク206~209に対応して設けられ、インクタンク206~209から供給されるインクを吐出口から吐出可能に構成されている。記録ヘッド210~213は、図1の記録ヘッド111と対応している。以下、記録ヘッド210~213を記録ヘッド111と記す場合もある。
搬送ローラ202は、補助ローラ203とともに記録媒体201を挟持しながら回転して記録媒体201を搬送方向に搬送するとともに記録媒体201を保持する役割も担っている。キャリッジ205は、インクタンク206~209および記録ヘッド210~213を搭載可能であり、これらの記録ヘッド210~213およびインクタンク206~209を搭載し、主走査方向(X方向)に沿って往復移動可能に構成されている。
記録装置100では、キャリッジ205の往復移動に伴い記録ヘッド210~213の吐出口から記録媒体201にインク滴が吐出されることにより画像が形成される。記録ヘッド210~213からの吐出状態を回復させる回復動作等の非記録動作時には、キャリッジ205は、図中の点線で示したホームポジションhに待機するように制御される。ホームポジションhに待機している記録ヘッド210~213は、記録開始命令を受信すると、キャリッジ205と共に主走査方向(X方向)に移動を開始し、記録ヘッド210~213は、移動しつつインク滴を吐出して記録媒体201上に画像を形成する。ここで、記録ヘッド210~213がホームポジションhから離れる際の走査方向を往方向、記録ヘッド210~213がホームポジションhに近づく際の走査方向を復方向と定義する。
記録ヘッド210~213の1回の走査によって、記録ヘッド210~213の吐出口列の配列範囲に対応した幅を有する記録媒体201の領域に対して記録が行われる。往方向の走査での記録が終了すると、キャリッジ205は復方向に走査を開始し、同様に吐出口列の配列範囲に対応した幅を有する記録媒体201の領域に対して記録が行われる。また、必要に応じて前回の記録走査が終了してから後続の記録走査が始まる前までに、搬送ローラ202が回転し、主走査方向と交差する副走査方向(Y方向)へ記録媒体201を搬送する。このように、記録ヘッド210~213の記録走査と、記録媒体201の搬送とを交互に繰り返すことで記録媒体201の全面に画像が記録される。なお、記録ヘッド210~213の吐出口からインク滴を吐出する吐出動作は、記録制御部101による記録ヘッドドライバ106の制御により行われる。
なお、上記では、インクタンク206~209と記録ヘッド210~213とを分離可能にキャリッジ205に搭載する構成を示した。しかし、インクタンク206~209と記録ヘッド210~213とが一体となったカートリッジを、キャリッジ205に搭載する形態であってもよい。さらに、1つの記録ヘッドから複数色のインクを吐出可能な複数色一体型の記録ヘッドをキャリッジ205に搭載する形態であってもよい。また、記録ヘッド210~213の内、同一のインクを吐出する記録ヘッドに対して1つのインクタンクからインクが供給される構成を示しているが、個別のインクタンクからインクが供給される形態であってもよい。
図3は、光学センサ112を示した図である。光学センサ112は、キャリッジ205に取り付けられており、発光部のLED401と受光部のフォトダイオード402からなる。LED401から記録媒体201上に照射された光はスポット403を形成し、記録媒体上のパターン404で反射されるパターン404に応じた反射光をフォトダイオード402が受光することで電気信号に変換される。この変換された電気信号によって、記録媒体201の記録部における反射率を検出することができる。光学センサ112は、キャリッジ205と共に記録媒体201上を走査することで、記録媒体201上の記録範囲全域を検出することが可能である。
図4は、記録ヘッド210~213の吐出口列を示した図である。各記録ヘッドの吐出口列は2列から成り、各列には600dpi間隔で吐出口が設けられている。また、2つの吐出口列はY方向に1200dpiずれて配置される。本実施形態では、1つの吐出口列あたり合計1279個の吐出口が配置されている。なお、本実施形態では、吐出口列の吐出口数と吐出口列数を定めているが、これに限定するものではない。また、記録ヘッド210~213に配列されるインク色の順序は一例であり、図4に示す組み合わせである必要はない。
図5は、走査時に記録媒体201と対向する記録ヘッド111および記録ヘッド111を搭載したキャリッジ205を示した図である。キャリッジ205は、ガイドレール230に支持されており、ガイドレール230に沿って移動する。記録媒体201は、搬送ローラ204に支持されて搬送され、記録領域における記録媒体支持部材(プラテン)220上に到達した後、キャリッジ205を走査して記録ヘッド111によりインクを付与することで画像が形成される。記録が終わった後、記録媒体201は、下流プラテン221に向けて(Y方向に)搬送され、再び記録領域にある記録媒体上に画像が形成される。
ここで、前述の通り記録ヘッド111には、記録媒体201の搬送方向に列を成した吐出口列が形成されている。以下、搬送方向とは、記録媒体201の搬送方向をいう。ここで、吐出口列における搬送方向の上流側の吐出口から記録媒体201までの距離を距離D0とし、吐出口列における搬送方向の下流側の吐出口から記録媒体201までの距離を距離D1とする。距離D0と距離D1とは、走査中に距離D0=距離D1の関係であることが望ましい。しかし、走査中に距離D0と距離D1とが、距離D0≠距離D1の関係になることがある。走査中にキャリッジ205がガイドレール230を中心に回動して傾くことで、記録ヘッド111が傾き、距離D0≠距離D1の関係になる。このように走査中に距離D0≠距離D1の関係になると、吐出されたインク滴の着弾位置は、所望の着弾位置からずれて着弾することになり画像品位が低下する。なお、以下距離D0≠距離D1の関係になるような記録ヘッド111の傾きを垂直方向の傾きという。
図6は、記録ヘッド111の往復走査における記録状態を示した図であり、記録ヘッド111の傾きによる記録結果の違いを示した図である。図7は、記録ヘッド111の走査における距離D1と距離D0とを示したグラフであり、図8は、図7の距離D1と距離D0との差分を示したグラフである。図6では、Y方向が記録媒体201の搬送方向であり、X方向へ向かう走査が往路走査で、-X方向へ向かう走査が復路走査である。ここでは、Y方向に延びる3本の罫線を記録媒体201の位置aと位置bと位置cとに複数回の走査で記録する。また、ここでは記録結果における罫線の傾きを、上流側吐出口列による記録位置に対して下流側吐出口列による記録位置が往方向にずれる向きをプラスの傾き、復方向にずれる向きをマイナスの傾きとして定義する。記録ヘッド111の傾きについても同様とする。なお、以下記録ヘッド111の傾きについては、プラス方向又はマイナス方向の傾きを水平方向の傾きという。
図6(a)は、記録ヘッド111が垂直方向にも水平方向にも傾かないで記録を行った場合の記録結果を示している。往路でも復路でも記録ヘッド111は傾いていないので、記録した3本の罫線は、位置aと位置bと位置cとの各位置で傾きの無い罫線が記録される。図6(b)は、記録ヘッド111が水平方向に傾いており、往路および復路の両方においてプラスに傾いた状態で記録を行った場合の記録結果を示している。往路でも復路でも記録ヘッド111がプラスに傾いているので、記録した3本の罫線も、位置aと位置bと位置cとの各位置でプラスに傾いた罫線が記録される。図6(c)は、記録ヘッド111が水平方向に傾いており、往路においてプラスに傾き、復路においてマイナスに傾いた状態で記録を行った場合の記録結果を示している。往路で記録ヘッド111がプラスに傾いているので、記録した3本の罫線も、位置aと位置bと位置cとの各位置でプラスに傾いた罫線が記録される。また、復路では、記録ヘッド111がマイナスに傾いているので、記録した3本の罫線も、位置aと位置bと位置cとの各位置でマイナスに傾いた罫線が記録される。
図6(d)は、記録ヘッド111が垂直方向に傾いており、その際の距離D1と距離D0とは図7に示したとおりであり、その傾き方は、図8に示したグラフから得ることができる。つまり、位置aでは、記録ヘッド111の下流側で記録媒体との距離が広がっており、位置bでは傾きは無く、位置cでは、記録ヘッド111の下流側で記録媒体との距離が狭くなっている。言い換えれば、位置aでは、距離D1>距離D0>所定距離、の関係の傾きであり、位置bでは、距離D1=距離D0=所定距離、で傾いておらず、位置cでは、所定距離>距離D0>距離D1、の関係の傾きとなっている。このように記録ヘッド111が傾く場合の記録結果は以下のようになる。
つまり、往路において、位置aでは上流側に対して下流側の吐出口‐記録媒体間距離が離れているため、下流側の吐出口から吐出されたインク滴の着弾が遅くなり走査方向に着弾位置がずれる。そのため、位置aではプラスに傾いた罫線が記録される。位置bでは距離D1=距離D0であることから傾きの無い罫線が記録される。位置cでは下流側に対して上流側の吐出口‐記録媒体間距離が離れているため、上流側の吐出口から吐出されたインク滴の着弾が遅くなり走査方向に着弾位置がずれる。そのため、位置cではマイナスに傾いた罫線が記録される。
また、復路においては、位置cでは上流側の吐出口から吐出されたインク滴の着弾が遅くなり走査方向に着弾位置がずれることから、プラスに傾いた罫線が記録される。位置bでは距離D1=距離D0であることから傾きの無い罫線が記録される。位置aでは下流側の吐出口から吐出されたインク滴の着弾が遅くなり走査方向に着弾位置がずれることから、マイナスに傾いた罫線が記録される。
図6(e)は、記録ヘッド111が、垂直方向よび水平方向の両方に傾いておりま、その傾きは、垂直方向においては図6(d)と同様であり、水平方向においては図6(c)と同様である。このように記録ヘッド111が傾く場合、記録結果は図6(c)と図6(d)とを合わせたものとなる。つまり、往路においては、位置aでは、図6(c)のプラスの傾きと図6(d)のプラスの傾きとが合わさりプラスに傾いた罫線が記録される。位置bでは、図6(c)のプラスの傾きと、図6(d)の傾き無しと、が合わさり、位置aよりも傾きの少ないプラスに傾いた罫線が記録される。位置cでは、図6(c)のプラスの傾きと図6(d)のマイナスの傾きとが合わさり、傾きが相殺されるが、図6(c)のプラスの傾きが図6(d)のマイナスの傾きよりも大きく傾いていることから、位置bよりも傾きの少ないプラスに傾いた罫線が記録される。
また、復路においては、位置cでは、図6(c)のマイナスの傾きと図6(d)のプラスの傾きとが合わさり、傾きが相殺されるが、図6(c)のマイナスの傾きが図6(d)のプラスの傾きよりも大きく傾いていることから、マイナスに傾いた罫線が記録される。位置bでは、図6(c)のマイナスの傾きと、図6(d)の傾き無しと、が合わさり、位置cよりも傾きの多いマイナスに傾いた罫線が記録される。位置aでは、図6(c)のマイナスの傾きと図6(d)のマイナスの傾きとが合わさり位置bよりも傾きの多いマイナスに傾いた罫線が記録される。
次に、本実施形態における記録ヘッド111の傾きの検出方法について説明する。図9は、本実施形態における記録ヘッド111の傾きの検出で用いるパターンを示した図であり、図10は、図9のパターン600を記録するためのパターンAとパターンBとを示した図である。図9のパターン600は、図10のパターンAとパターンBとを重ねて記録したものを走査方向に並べることで記録される。本実施形態では、パターンAは搬送方向上流側の吐出口によって記録が行われ、パターンBは搬送方向下流側の吐出口によって記録が行われる。パターンA、パターンBの走査方向の記録解像度は、記録ヘッド111の吐出口のピッチと同じ1200dpiで、黒点610は記録画素、白点611は空白画素を示している。
図11は、記録ヘッド111が傾いていない場合に、パターンAとパターンBとがずれ無く重なって記録されるパターンであり、このようなパターンAとパターンBとを重ねて記録したものを複数個並べて記録することで、図9のパターン600が記録される。図11において±0で示した領域は、他の領域と比較して白点611が多いため、並べて記録した場合には図9のように最も明るい部分となる。反対に、図11における+2や-2の領域は、他の領域と比較して黒点610が多いため、並べて記録した場合には図9のように最も暗い部分となる。
このように記録されたパターンを光学センサ112で読取り、反射率を検出することで記録ヘッド111の傾きを検出する。記録ヘッド111が傾いていない場合、図11に示すように、±0の部分で反射率が高くなる。記録ヘッド111が傾いている場合には、パターンAとパターンBとが記録される相対位置がずれることで、パターン600における反射率が高くなる部分が変わる。
図12は、パターンAとパターンBとが記録される相対位置がずれることで、走査方向において一律に+1側に(1画素分)記録ヘッド111が傾いた場合に記録されるパターンを示した図である。図13は、パターンAとパターンBとが記録される相対位置がずれることで、走査方向において一律に-1側に(1画素分)記録ヘッド111が傾いた場合に記録されるパターンを示した図である。
図14は、記録ヘッド111の傾きを検知する動作の流れを示すフローチャートである。図15(a)、(b)は、傾き検知パターンの記録動作説明図である。なお、図15(b)は、図を見易くするために、記録ヘッド111が記録するパターンは各記録位置601~604において2つだけしか記載していないが、実際には複数個のパターンを並べて記録しており、パターンAとパターンBとを重ねて記録する。また、図15(b)は、時間的にずれた各走査ごとの記録ヘッド111と、矢印で示した走査方向とを、記録するパターンと共に示している。
以下、図14のフローチャートおよび図15(a)、(b)を参照して、本実施形態における記録ヘッド111の傾きを検知する検知処理を説明する。なお、この検知処理における主体は、CPU109とする。
検知処理が開始されると、S101~S104で、図9に示した傾き検知パターン600を記録媒体の位置601から位置604(図15(a)参照)に記録する。ここで、位置601にはパターンS1を記録し、位置602にはパターンS3を記録し、位置603にはパターンS2を記録し、位置604にはパターンS4を記録する。
パターンS1は、往路方向に移動する記録ヘッド111の上流側吐出口でパターンAを記録し、往路方向に移動する記録ヘッド111の下流側吐出口でパターンBを記録することで記録される。パターンS3は、往路方向に移動する記録ヘッド111の上流側吐出口でパターンAを記録し、復路方向に移動する記録ヘッド111の下流側吐出口でパターンBを記録することで記録される。パターンS2は、復路方向に移動する記録ヘッド111の吐出口列における上流側吐出口でパターンAを記録し、復路方向に移動する記録ヘッド111の吐出口列における下流側吐出口でパターンBを記録することで記録される。パターンS4は、復路方向に移動する記録ヘッド111の吐出口列における上流側吐出口でパターンAを記録し、往路方向に移動する記録ヘッド111の吐出口列における下流側吐出口でパターンBを記録することで記録される。
その後、S105で、光学センサ112により記録したパターンS1~S4の反射率を測定する。各パターンにおける反射率の測定は、図9に示すパターン600の走査方向領域ごとにn=1からn=N(N:自然数)までN個に分割し、各領域において-2から+2の5箇所で行う。
ここで、図16は、光学センサ112による測定結果の例を示したグラフである。n=1~Nまでの各走査方向領域で測定された結果は、1つ1つが図16に示したグラフのような結果になる(グラフの形状はそれぞれ異なる)。この例では、パターンS1~S4のn=xにおける-2~+2の5つの箇所の反射率をプロットし、2次関数でフィッティングした曲線のグラフを求める。そして、グラフのピークを読取ることで、反射率が最も高い部分を検出することができる。図16の結果では、ピークが±0の位置に有るので、パターンAとパターンBとの記録にずれが無く、記録ヘッド111の傾きが無いことを示している。記録ヘッド111に傾きがある場合には、プラスに傾いている場合はピーク位置がプラス側になり、マイナスに傾いている場合はピーク位置がマイナス側に位置する結果となる。
図17は、S105で求めたパターンS1とパターンS2の反射率のピーク値をn=1からn=Nまでプロットした傾き量S1(x)および傾き量S2(x)のグラフであり、横軸が走査方向の位置、縦軸が傾き量を示している。S105で反射率を測定したら、S106で、測定した反射率に基づいて、走査位置における傾き量を算出する。パターンS1のピーク値から得られた結果を傾き量S1(Xn)とし、パターンS2のピーク値から得られた結果を傾き量S2(Xn)とする。パターンS1は、往路で記録したパターンAとパターンBとを重ねて記録したものであり、パターンS2は復路で記録したパターンAとパターンBとを重ねて記録したものである。図17では、往方向走査で記録したパターンS1から取得した傾き量S1(Xn)の一部を黒点で表し、それを繋げたものを実線で示す。また、復方向走査で記録したパターンS2から取得した傾き量S2(Xn)の一部を白点で表し、それを繋げたものを鎖線で示す。また、傾き量S1(Xn)の平均値をA-1とし、傾き量S2(Xn)の平均値をA-2としている。
本実施形態では、図6(e)で示したように、例えば、往方向記録時の記録ヘッド111の水平方向の傾きは、プラス方向に一定の角度でずれていて、走査位置によって変動しないが、吐出口‐記録媒体間距離が走査位置によって変動する。そのため、記録媒体上に記録した傾き検知パターンから検出される傾き量は走査位置によって変動する。つまり、走査方向の位置aでは、吐出口列下流側で吐出口‐記録媒体間距離が広く着弾が遅れることから、往方向走査では下流側が往方向にずれて傾き量S1(Xn)はプラス側に、復方向走査では下流側が復方向にずれて、傾き量S2(Xn)はマイナス側になる。
逆に、位置cでは、吐出口列下流側で吐出口‐記録媒体間距離が狭くなり着弾が早くなることから、記録媒体上の画像の傾き量は位置aとは逆方向に変動する。そのため、図17に示すように、往方向走査時の記録位置の傾き量S1(Xn)およびS2(Xn)は、走査位置により変動する。なお、位置bでは、吐出口‐記録媒体間距離が上流側吐出口と下流側吐出口とで変わらないため、記録ヘッド111の水平方向の傾きのみの傾き量が検出される。
図14のフローチャートに戻り、S107で、往方向走査における傾き量S1(Xn)の平均である平均値A-1を算出し、S108で、復方向走査における傾き量S2(Xn)の平均である平均値A-2を算出する。
最後にS109で、傾き量S3(Xn)と傾き量S4(Xn)との平均値を求める。図18(a)は、パターンS3とパターンS4の反射率のピーク値をn=1からn=Nまでプロットしたグラフであり、図18(b)は、傾き量S3(Xn)と傾き量S4(Xn)との平均値を示したグラフである。
パターンS3の反射率から得た傾き量S3(Xn)は、往方向に移動する上流側吐出口による記録位置に対する復方向に移動する下流側吐出口による記録位置の傾き量である(図15(b)参照)。傾き量S3(Xn)は第1スキャン(往方向走査)と第2スキャン(復方向走査)とのずれに相当する(図6(e)参照)。また、パターンS4の反射率から得た傾き量S4(Xn)は、復方向に移動する上流側吐出口による記録位置に対する往方向に移動する下流側吐出口による記録位置の傾き量である(図15(b)参照)。傾き量S4(Xn)は第2スキャン(復方向走査)と第3スキャン(往方向走査)とのずれに相当する。ここで、傾き量S3(Xn)と傾き量S4(Xn)との平均値B(x)を算出して、図16(b)に示すような走査位置に対する平均値B(x)を得る。
このようにして得られた平均値A-1、平均値A-2、平均値B(x)を用いて記録ヘッド111での記録結果に対する傾き補正を行う。以下、その方法を説明する。
図19は、本実施形態における傾き補正処理を示すフローチャートであり、図20は、本実施形態の補正処理を説明する図である。以下、図19のフローチャートおよび図20を用いて、本実施形態における傾き補正処理を説明する。なお、以下で説明する傾き補正処理の各処理における主体はCPU109とする。また、図20では説明を分かり易くするために、補正における処理を段階的に示しているが、実際の補正では、画像データに対して一括で行われ、図20(a)や図20(b)は、実際に記録が行われるものではない。更に、本実施形態では、図20(a)に示すように画像データの傾きを打ち消す方向にカラム単位でシフトすることで補正し、記録する画像データを搬送方向において分割して、上流側と下流側とに分けて補正を行う。
傾き補正処理が開始されると、S201で走査方向が往方向であるか否かを判断する。走査方向が往方向であればS202に移行し、走査方向が復方向であればS203に移行する。S202に移行した場合は、平均値A-1に基づいて補正を行う。図20(a)の第1スキャンおよび第3スキャンは、往方向走査であることから傾き量S1(x)の平均値である平均値A-1で補正を行い、平均値A-1がプラス側の傾きであることから、搬送方向下流側の画像データをマイナス側に1画素分シフトして記録位置の傾きを補正する。図20(a)から(c)では、補正前の記録位置が点線、補正後の記録位置を実線で示している。S201からS203に移行した場合は、平均値A-2に基づいて補正を行う。図20(a)の第2スキャンは、復方向走査であることから傾き量S2(x)の平均値である平均値A-2で補正を行い、平均値A-2がマイナス側の傾きであることから、搬送方向下流側の画像データを1画素分プラス側にシフトして記録位置の傾きを補正する。
その後、S204に移行して、往復位置のずれを補正する。なお、S202、S203までの補正は、画像データに対して補正を行い、S204以降の補正は、吐出における駆動タイミングをずらすことで行われる。
S202およびS203における傾き補正後の記録位置は、往方向における記録位置の中心が復方向側に、復方向における記録位置の中心が往方向側にシフトしている。本実施形態のように、傾きの平均値A-1とA-2とに差がある場合、補正による往復の記録位置にずれが生じてしまう。そのずれを解消するため、S204において、記録ヘッドから吐出される液体の1画素のサイズに基づいて、往方向または復方向のいずれか一方の記録に対して補正を行う。本実施形態では、復方向の走査(第2スキャン)の記録を往方向走査の記録に合わせる補正を行う。復方向の走査では中心位置がプラス側にずれていることから、中心位置をマイナス側にシフトする補正を行う。図20(b)に示すように、補正する前の記録位置が点線で示す位置だったのに対し、補正により実線で示す位置に一律にオフセットする。
図21は、S204における補正の補正方法を説明する図である。ここで、S202、S203からS204における補正について具体的に説明する。図21(a)は、図19のS203における補正を行う前の復方向で記録した罫線300を示した図である。罫線300は傾きの平均値A-2で傾いている。本実施形態では図11、図12に示すように、傾きを-2画素から+2画素の範囲内で検知することができる。ここで傾きの平均値A-2は2、つまり2画素分の傾きを例に説明する。傾きの平均値A-2は、傾きの平均値A-2が0から1以下であれば、傾き量が0か極わずかであるため補正を行う必要はない。傾きの平均値A-2が絶対値で1より大きく2以下であれば補正を行い、その際、傾き量が1画素分より大きく2画素分以下であるため2分割して補正を行う。
図21(b)は、罫線300に対して図19のS203における補正を行った後の状態を示した図である。図21(b)では、傾きの平均値A-2が2であるため、罫線300を2分割して補正し、搬送方向下流側の罫線301を走査方向に1画素分シフトしている。この補正により、補正後の罫線301、302の中心304の位置(走査方向における罫線の中心位置)が、補正前の罫線300の中心303の位置に対してずれている。このように補正によってずれた罫線の中心位置をS204における補正で更に補正する。この時の罫線300の中心303と中心304との距離Rは、記録における1画素のサイズをPxとすると距離R=Px/2となる。
図21(c)は、図21(b)と同様に罫線300に対して図19のS203における補正を行った後の状態を示した図であるが、傾きの平均値A-2が1.6の場合を示している。傾きの平均値A-2が1.6であり、傾き量が1画素分より大きく2画素分以下であるため、罫線300を2分割して補正し、搬送方向下流側の罫線301を走査方向に1画素分シフトしている。図21(b)では、補正後の罫線301と罫線302との中心位置は(走査方向において)同じであったが、図21(c)では、補正後の罫線305の中心307と、罫線306の中心308とは、(走査方向において)異なる位置となる。そのため、罫線305の中心307と、罫線306の中心308との中心309の位置をS204における補正で更に補正する。この時の罫線300の中心303と中心309との距離Rは、図21(b)の場合の罫線300の中心303と中心304との距離と同様に、距離R=Px/2となる。
ここまでは、傾きの平均値A-2について説明したが、往方向で記録した罫線300の傾きの平均値A-1でも同様に中心位置の(傾きの平均値A-2とは逆方向の)ずれが生じている。そのため、S204における補正では、傾きの平均値A-1と傾きの平均値A-2との両方について補正を行う。つまり、往方向記録の補正と復方向記録の補正を行うが、本実施形態では、復方向の記録に対して補正を行う。その時の補正量は、補正量=距離R(往路記録のずれ)+距離R(復路記録のずれ)=Pxとなり、補正量Pxで、図20(b)のように往方向での記録による傾きを打ち消す方向に、第2スキャンで記録する罫線をシフトする補正を行う。
図19のフローチャートに戻り、S205で、平均値B(x)を用いて補正を行う。S204までは、往方向における傾きに起因する補正または復方向における傾きに起因する補正を行った。S205では、往走査に対する復走査のずれおよび復走査に対する往走査のずれの補正を往方向または復方向のいずれか一方の記録位置に対して行う。本実施形態では、復方向の記録に対して、走査方向における位置ごとに記録位置の補正を行う。往走査に対する復走査のずれは、図18(a)で示す傾き量S3(Xn)となり、復方向に対する往方向のずれは、図18(a)で示す傾き量S4(Xn)となる。そこで傾き量S3(Xn)と傾き量S4(Xn)との平均値である平均値B(x)で補正を行うことで、往走査に対する復走査のずれおよび復走査に対する往走査のずれの補正を行うことができる。
前述の通り復方向走査の記録(第2スキャン)に対して、図20(c)の位置aのように、平均値B(x)がマイナスである場合は、プラス側にシフトし、位置cのように、平均値B(x)がプラスである場合には、マイナス側にシフトする補正を行う。位置bは傾き誤差が無い(±0)ため補正を行わない。補正する前の記録位置が点線で示す位置だったのに対し、補正により実線の位置に一律に補正される。その結果、罫線の太り変動や段差ずれによる画像品位の劣化を抑制することができる。
その後、S206で、全画像データの記録が終了したかを判断して、終了していなければ、S201に戻って処理を繰り返す。記録が終了していれば、傾き補正処理は終了となる。
このように、往路方向走査、復路方向走査、上流側吐出列、下流側吐出列との組み合わせで、複数のパターンを記録し、記録したパターンから記録ヘッドの傾き量を求め、求めた記録ヘッドの傾き量に基づいて、記録ヘッドが記録する記録位置を補正する。これによって、走査中の記録ヘッドの姿勢変動によるインク滴の着弾位置のずれを補正することができる記録装置および記録方法を実現することができる。
図22は、本実施形態の記録ヘッド111の往復走査における記録状態を示した図である。本願発明の傾き補正方法は、記録媒体の単位領域に対して複数回の走査を行うことで記録を行ういわゆるマルチパス記録においても適用することができる。本実施形態では、吐出口列の長さ分だけ往方向走査と復方向走査とで2回記録し、その後、吐出口列の長さだけ記録媒体を搬送する2パス記録方法の例を示す。
本実施形態も第1の実施形態と同様に、記録ヘッド111が水平方向および垂直方向に傾き、記録ヘッド111の垂直方向の傾きによって、吐出口-記録媒体間距離は図7のように変化し、傾き検知結果は図17、図18のようになるとする。その結果、2パス記録で罫線を記録すると図22のような結果となる。
図23は、本実施形態の補正処理を説明する図である。本実施形態に図19の傾き補正処理を適用し、まず走査方向ごとの傾きの平均値A-1、A-2に基づいて画像データの補正を行う。その結果、図23(a)に示すように補正される。その後、往走査での傾きの補正または復走査での傾きの補正でずれた中心位置を合わせる補正を復方向の走査での記録に対して行う。その結果、図23(b)に示すように補正される。その後、平均値B(x)に基づいて、復方向の記録に対して、往走査に対する復走査のずれおよび復走査に対する往走査のずれの補正を走査方向における位置ごとに行うと、図23(c)のようになる。これにより、罫線の太り変動や段差ずれによる画像品位の劣化を抑制することができる。
本実施形態では、記録画像の傾きずれはパターンを記録して検出していたが、加速度センサや光学センサなどを使用して記録ヘッドの姿勢変動や吐出口-記録媒体間距離を検出することで、記録媒体上の傾きずれを予測して補正を行ってもよい。その場合、往方向走査時と復方向走査時の各走査位置における記録ヘッドの傾き量を検知し、その結果を基に平均値A-1、A-2を算出し、吐出口-記録媒体間距離の吐出口列上流側と下流側との検出結果の平均から平均値B(x)を算出する。
このように、往路方向走査、復路方向走査、上流側吐出列、下流側吐出列との組み合わせで、マルチパス記録で複数のパターンを記録し、記録したパターンから記録ヘッドの傾き量を求める。そして、求めた記録ヘッドの傾き量に基づいて、記録ヘッドが記録する記録位置を補正する。これによって、走査中の記録ヘッドの姿勢変動によるインク滴の着弾位置のずれを補正することができる記録装置および記録方法を実現することができた。
100 記録装置
111 記録ヘッド
112 光学センサ
201 記録媒体
205 キャリッジ
600 パターン

Claims (10)

  1. 吐出口から液体を吐出して記録する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを搭載し、第1方向と前記第1方向と反対の第2方向とに往復移動するキャリッジと、
    前記第1方向および前記第2方向と交差する搬送方向に記録媒体を搬送する搬送手段と、を備え、
    前記記録ヘッドは、複数の前記吐出口が前記搬送方向に配列された吐出口列を有し、前記吐出口列は、前記搬送方向における上流側吐出口列と、前記搬送方向における下流側吐出口列と、から成る記録装置であって、
    前記記録ヘッドが前記第1方向に移動する際に、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第1ずれ量と、前記記録ヘッドが前記第2方向に移動する際に、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第2ずれ量と、を取得する取得手段を備え
    前記取得手段は、前記記録ヘッドが前記第1方向に移動する際、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記記録ヘッドが前記第2方向に移動する際、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第3ずれ量と、前記記録ヘッドが前記第2方向に移動する際、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記記録ヘッドが前記第1方向に移動する際、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第4ずれ量と、を更に取得し、
    前記取得手段が取得した前記第1から第4ずれ量に基づいて、前記記録ヘッドが記録する記録位置を補正する補正手段を更に備えることを特徴とする記録装置。
  2. 前記補正手段は、第1補正手段と第2補正手段と第3補正手段とを有し、
    前記第1補正手段は、前記取得手段が取得した前記第1ずれ量と、前記取得手段が取得した前記第2ずれ量と、のいずれか一方に基づいて、前記記録ヘッドが記録する記録位置を補正し、
    前記第2補正手段は、前記第1補正手段による補正後に、前記第2方向に移動して記録する際の記録位置を、前記記録ヘッドから吐出される液体の1画素のサイズに基づいて補正し、
    前記第3補正手段は、前記第2補正手段による補正後に、前記取得手段が取得した前記第3ずれ量および前記第4ずれ量に基づいて、前記記録ヘッドが記録する記録位置を補正することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 外部機器から送信された情報を前記吐出口の配列に合わせた記録データに変換する記録データ生成手段を更に備え、
    前記第1補正手段は、前記記録データ生成手段が備えていることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  4. 前記第2補正手段および前記第3補正手段は、前記記録ヘッドの駆動を制御する制御手段が備えていることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  5. 前記取得手段は、前記記録ヘッドが記録した第1パターンの記録位置と、前記記録ヘッドが記録した第2パターンの記録位置と、のずれ量を取得することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記記録ヘッドは、前記第1パターンと前記第2パターンとを重ねて記録することを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  7. 前記第3補正手段は、前記取得手段が取得した前記第3ずれ量と前記第4ずれ量との平均値に基づいて、前記記録ヘッドが記録する記録位置を補正することを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  8. 前記取得手段は、前記第1パターンと前記第2パターンとを重ねて記録したものを光学センサで読取ることでずれ量を取得することを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  9. 前記記録媒体の単位領域に対して複数回の走査を行うことで記録を行ういわゆるマルチパス記録を行うことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 吐出口列を成した吐出口から液体を吐出する記録ヘッドをキャリッジに搭載し、第1方向と前記第1方向と反対の第2方向とに往復移動することで記録を行う記録工程と、
    前記第1方向および前記第2方向と交差する方向であり、前記吐出口列が列を成した方向である搬送方向に記録媒体を搬送する搬送工程と、を備えた記録方法であって、
    前記記録ヘッドが前記第1方向に移動する際に、前記搬送方向における下流側の前記吐出口列である下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記搬送方向における上流側の前記吐出口列である上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第1ずれ量と、
    前記記録ヘッドが前記第2方向に移動する際に、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第2ずれ量と、を取得する取得工程と、を備え、
    前記取得工程では、前記記録ヘッドが前記第1方向に移動する際、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記記録ヘッドが前記第2方向に移動する際、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第3ずれ量と、前記記録ヘッドが前記第2方向に移動する際、前記上流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、前記記録ヘッドが前記第1方向に移動する際、前記下流側吐出口列から吐出される液体によって記録する記録位置と、のずれ量である第4ずれ量と、を更に取得し、
    前記取得工程で取得した前記第1から第4ずれ量に基づいて、前記記録ヘッドが記録する記録位置を補正する補正工程を更に備えることを特徴とする記録方法。
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