JP2013059812A - 成形機の射出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】射出プランジャを駆動する液圧装置を小型化できる成形機の射出装置を提供する。
【解決手段】射出装置5は、キャビティCaへ成形材料を押し出す射出プランジャ11と、射出プランジャ11を駆動するシリンダ装置13と、作動液を送出可能なポンプ15と、ポンプ15を駆動するモータ17と、圧力が付与された作動液を保持するアキュムレータ19と、シリンダ装置13への作動液の供給を制御する液圧回路321と、液圧回路321及びモータ17を制御する制御装置22とを有し、液圧回路321及び制御装置22は、ポンプ15によりアキュムレータ19を蓄圧し、高速射出をアキュムレータ19からシリンダ装置13への作動液の供給により行い、増圧及び射出プランジャ11の後退をポンプ15からシリンダ装置13への作動液の供給により行うように構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ダイカストマシン等の成形機の射出装置に関する。
ダイカストマシン等の成形機の射出装置では、キャビティに連通するスリーブ内を射出プランジャが摺動することにより、スリーブ内の成形材料がキャビティに射出される。また、キャビティに充填された成形材料は、射出プランジャにより押圧されて増圧される。射出プランジャの駆動装置には、成形品を好適に成形するために、射出プランジャを部分的に低速又は高速で駆動するなどの機能が要求される。そこで、所要の機能を果たすために、射出プランジャの駆動装置に係る種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1では、射出プランジャを油圧式のシリンダ装置により駆動している。シリンダ装置は、アキュムレータから作動液が供給されることにより、射出プランジャをキャビティ側へ駆動する。シリンダ装置へ作動液を供給する油圧源としてアキュムレータを用いていることから、短時間に大量の作動液をシリンダ装置へ供給することが可能となり、高速射出が可能となる。
また、特許文献2では、射出プランジャをモータ(電動機)及びボールネジ機構により駆動することを基本とし、モータの小型化を図る目的で、高速射出においては、アキュムレータから油圧式のシリンダ装置へ作動液を供給し、シリンダ装置の駆動力も射出プランジャに付与している。
特開2004−276092号公報 特開2006−315050号公報
しかし、特許文献1の技術は、射出プランジャをキャビティ側へ前進させるときに、低速射出、高速射出、増圧の全ての工程において、アキュムレータからシリンダ装置へ作動液を供給することから、大型のアキュムレータが必要であり、ひいては、油圧装置全体が大型化する。
特許文献2の技術は、油圧装置と電動式の駆動装置とを組み合わせていることから、装置が複雑化する。また、引用文献1と比較すると、特許文献1において油圧装置が行っている工程の一部を、油圧装置に代わって電動式の駆動装置が行っているだけであるから、油圧装置が小型化された分、電動式の駆動装置が付加されていることになり、結局、駆動装置全体としては、小型化されていないことになる。
本発明の目的は、射出プランジャを駆動する液圧装置を小型化できる成形機の射出装置を提供することにある。
本発明の成形機の射出装置は、キャビティへ成形材料を押し出す射出プランジャと、前記射出プランジャを駆動するシリンダ装置と、作動液を送出可能なポンプと、前記ポンプを駆動するモータと、圧力が付与された作動液を保持するアキュムレータと、前記ポンプと前記アキュムレータとを接続し、前記アキュムレータ及び前記ポンプと前記シリンダ装置とを接続し、前記シリンダ装置への作動液の供給を制御する液圧回路と、前記液圧回路及び前記モータを制御する制御装置と、を有し、前記液圧回路及び前記制御装置は、前記ポンプにより前記アキュムレータを蓄圧し、高速射出を前記アキュムレータから前記シリンダ装置への作動液の供給により行い、低速射出及び増圧の少なくともいずれか一方を前記ポンプから前記シリンダ装置への作動液の供給により行うように構成されている。
好適には、前記液圧回路及び前記制御装置は、低速射出及び前記射出プランジャの後退を前記ポンプから前記シリンダ装置への作動液の供給により行い、高速射出及び増圧を前記アキュムレータから前記シリンダ装置への作動液の供給により行うように構成されている。
好適には、前記液圧回路及び前記制御装置は、低速射出、増圧及び前記射出プランジャの後退を前記ポンプから前記シリンダ装置への作動液の供給により行い、高速射出を前記アキュムレータから前記シリンダ装置への作動液の供給により行うように構成されている。
好適には、前記シリンダ装置は、前記射出プランジャに固定されたピストンロッドと、当該ピストンロッドに固定された射出用ピストンと、当該射出用ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、を有し、前記シリンダチューブの前記射出用ピストンにより区画された、前記ピストンロッド側のロッド側室又はその反対側のヘッド側室に作動液が供給されることにより、前記射出プランジャを駆動し、前記液圧回路は、前記ポンプと前記アキュムレータとを接続するポンプ−アキュムレータ流路と、前記ポンプ−アキュムレータ流路に設けられ、前記ポンプ側から前記アキュムレータ側への流れを許容する一方で前記アキュムレータ側から前記ポンプ側への流れを禁止する逆止弁と、前記逆止弁よりも前記ポンプ側において前記ポンプ−アキュムレータ流路から分岐し、前記ポンプと前記ロッド側室及び前記ヘッド側室とを接続するポンプ−シリンダ流路と、前記ポンプ−シリンダ流路に設けられ、前記ポンプからの作動液の供給先を前記ロッド側室及び前記ヘッド側室との間で切換可能であるとともに、前記ポンプから前記ロッド側室及び前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止可能な方向制御弁と、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを許容又は禁止可能な供給制御弁と、を有し、前記制御装置は、前記ポンプから前記ロッド側室及び前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記方向制御弁を制御し、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記供給制御弁を制御し、前記ポンプを駆動するように前記モータを制御して、前記ポンプにより前記アキュムレータの蓄圧を行い、前記ポンプから前記ヘッド側室へ作動液を供給するように前記方向制御弁を制御し、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記供給制御弁を制御し、前記ポンプを駆動するように前記モータを制御して、低速射出を行い、前記ポンプから前記ロッド側室及び前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記方向制御弁を制御し、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを許容するように前記供給制御弁を制御して、高速射出を行い、前記ポンプから前記ロッド側室へ作動液を供給するように前記方向制御弁を制御し、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記供給制御弁を制御し、前記ポンプを駆動するように前記モータを制御して、前記射出プランジャの後退を行う。
好適には、前記シリンダ装置は、前記射出プランジャに固定されたピストンロッドと、当該ピストンロッドに固定された射出用ピストンと、当該射出用ピストンを摺動可能に収容するシリンダチューブと、を有し、前記シリンダチューブの前記射出用ピストンにより区画された、前記ピストンロッド側のロッド側室又はその反対側のヘッド側室に作動液が供給されることにより、前記射出プランジャを駆動し、前記ポンプは、回転方向の切換により作動液の供給先を前記ロッド側室と前記ヘッド側室との間で切換可能な双方向ポンプであり、前記液圧回路は、前記ポンプから前記アキュムレータへの流れを許容する一方で前記アキュムレータから前記ポンプへの流れを禁止する逆止弁と、前記ポンプから前記ロッド側室及び前記ヘッド側室への作動液の流れを許容又は禁止可能な方向制御弁と、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを許容又は禁止可能な供給制御弁と、を有し、前記制御装置は、前記ポンプから前記ロッド側室及び前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記方向制御弁を制御し、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記供給制御弁を制御し、前記ポンプを駆動するように前記モータを制御して、前記ポンプにより前記アキュムレータの蓄圧を行い、前記ポンプから前記ロッド側室及び前記ヘッド側室への作動液の流れを許容するように前記方向制御弁を制御し、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記供給制御弁を制御し、前記ヘッド側室へ作動液を供給する方向へ前記ポンプを回転させるように前記モータを制御することにより、低速射出を行い、前記ポンプから前記ロッド側室及び前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記方向制御弁を制御し、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを許容するように前記供給制御弁を制御して、高速射出を行い、前記ポンプから前記ロッド側室及び前記ヘッド側室への作動液の流れを許容するように前記方向制御弁を制御し、前記アキュムレータから前記ヘッド側室への作動液の流れを禁止するように前記供給制御弁を制御し、前記ロッド側室へ作動液を供給する方向へ前記ポンプを回転させるように前記モータを制御することにより、前記射出プランジャの後退を行う。
好適には、前記射出プランジャの速度を検出可能な第1センサと、前記シリンダ装置が前記射出プランジャから受ける負荷を検出可能な第2センサと、を有し、前記モータは交流モータであり、前記制御装置は、前記ポンプから前記シリンダ装置へ作動液を供給して低速射出を行うときに、前記第1センサにより検出される速度が所定の低速射出速度に追従するように前記モータに供給される電力の周波数を制御するとともに、前記モータの発生トルクが、前記第2センサの検出結果に基づいて算出される前記モータの負荷トルクよりも所定量だけ大きくなるように前記モータに供給される電力の電流を制御する。
本発明によれば、射出プランジャを駆動する液圧装置を小型化できる。
本発明の第1の実施形態のダイカストマシンの構成を示す図。 図1のダイカストマシンの射出装置の構成を示す図。 図2の射出装置における射出速度及び射出圧力の経時変化を示す図。 本発明の第2の実施形態の射出装置の構成を示す図。 本発明の第3の実施形態の射出装置の構成を示す図。 本発明の第4の実施形態の射出装置の構成を示す図。 本発明の第5の実施形態の射出装置の構成を示す図。 本発明の第6の実施形態の射出装置の構成を示す図。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るダイカストマシン1を示す図である。なお、以下に説明する各種の実施形態において、同様の構成については同一符号を付して説明を省略する。
ダイカストマシン1は、固定金型103及び移動金型105を含む金型101を保持し、金型101の型開閉及び型締めを行う型締装置3と、金型101に形成されたキャビティCaに成形材料としての溶湯(溶融状態の金属材料)を射出、充填する射出装置5と、キャビティCaに充填された溶湯が凝固して形成された成形品を固定金型103又は移動金型105(図1では移動金型105)から押し出す押出装置7とを有している。
なお、図1では、型締装置3として、トグル式の型締装置を示しているが、型締装置3は、液圧シリンダ等の駆動源の駆動力をトグル機構を介さずに直接的にダイプレートに付与する直圧式のものであってもよいし、型開閉を行う駆動装置と型締を行う駆動装置とが別個に設けられる複合式のものであってもよい。
射出装置5は、キャビティCaに連通するスリーブ9と、スリーブ9内を摺動可能な射出プランジャ11と、射出プランジャ11を駆動するシリンダ装置13とを有している。不図示のラドル等によりスリーブ9内に溶湯が供給され、射出プランジャ11がスリーブ9内をキャビティ側へ前進することにより、溶湯がキャビティCaに射出、充填される。
図2は、射出装置5の、シリンダ装置13を含む液圧装置の構成を示す図である。なお、図2では、図示の都合上、タンク33が2箇所に記載されている。
射出装置5は、上述のシリンダ装置13等に加え、作動液(例えば油)を送出可能なポンプ15と、ポンプ15を駆動するモータ(電動機)17と、圧力が付与された作動液を保持するアキュムレータ19と、これらを接続する液圧回路21と、モータ17や液圧回路21を制御する制御装置22とを有している。
シリンダ装置13は、例えば、直結形の増圧シリンダにより構成されており、射出プランジャ11に固定されたピストンロッド23(図1も参照)と、ピストンロッド23に固定された射出用ピストン25と、射出用ピストン25の背後に配置された増圧用ピストン27と、射出用ピストン25及び増圧用ピストン27を摺動可能に収容するシリンダチューブ29とを有している。
ピストンロッド23は、例えば、カップリング31(図1)を介して射出プランジャ11と同軸状に連結されている。なお、ピストンロッド23は射出プランジャ11と一体的に形成されることにより射出プランジャ11に固定されていてもよい。射出用ピストン25は、ピストンロッド23の後端に固定されている。なお、ピストンロッド23及び射出用ピストン25は、別個に形成されて固定されていてもよいし、一体的に形成されることにより固定されていてもよい。
シリンダチューブ29は、射出用ピストン25が摺動するチューブ小径部29aと、チューブ小径部29aの後端に連続し、チューブ小径部29aよりも大径のチューブ大径部29bとを有している。増圧用ピストン27は、チューブ小径部29aを摺動可能なピストン小径部27aと、チューブ大径部29bを摺動可能なピストン大径部27bとを有している。
チューブ小径部29aの内部に形成されたシリンダ室は、射出用ピストン25により、ピストンロッド23側のロッド側室C1と、その反対側のヘッド側室C2に区画されている。チューブ大径部29bの内部に形成されたシリンダ室は、増圧用ピストン27のピストン大径部27bにより、ヘッド側室C2側の前側室C3と、その反対側の後側室C4とに区画されている。
ヘッド側室C2に作動液が供給されることにより、射出用ピストン25は前進し、ひいては、射出プランジャ11はキャビティCa側へ前進する。また、後側室C4に作動液が供給されると、後側室C4の作動液の圧力が、増圧用ピストン27により、ピストン小径部27aの受圧面積に対するピストン大径部27bの受圧面積の比に応じて増圧されてヘッド側室C2に伝達され、ひいては、射出プランジャ11によりキャビティCaの溶湯が増圧される。
ポンプ15は、歯車ポンプやベーンポンプ等のロータの回転により作動液を吐出するロータリポンプであってもよいし、アキシャル型のプランジャポンプやラジアル式のプランジャポンプ等のピストンの往復により作動液を吐出するプランジャポンプであってもよい。また、ポンプ15は、ロータやピストンの1周期の運動における吐出量が、固定された定容量ポンプであってもよいし、可変とされた可変容量ポンプであってもよい。ポンプ15は、1方向に作動液を吐出できればよいが、双方向(2方向)ポンプと構造が同一であってもよい。ポンプ15は、例えば、タンク33に貯蓄された作動液をフィルタ35を介して吸引して吐出する。
モータ17は、特に図示しないが、界磁及び電機子の一方を構成するステータと、界磁及び電機子の他方を構成し、ステータに対して回転するロータとを有している。モータ17は、直流モータであってもよいし、交流モータであってもよい。モータ17は、例えば、サーボモータにより構成されている。すなわち、モータ17には、モータ17の回転を検出するエンコーダ等のモータ用センサ37が設けられ、モータ用センサ37の検出値に基づいて、サーボドライバ(サーボアンプ)39によりモータ17のフィードバック制御がなされる。
アキュムレータ19は、例えば、気体圧式のピストン形アキュムレータにより構成されており、作動液を蓄積しているとともに、圧縮された気体の圧力をピストンを介して作動液に付与している。なお、アキュムレータ19は、重りの荷重を作動液に付与する重力式のものであってもよいし、バネの復元力を作動液に付与するバネ式のものであってもよいし、気体と作動液とを可撓性の隔膜により隔離する隔膜式のものであってもよい。
液圧回路21は、ポンプ15とアキュムレータ19とを接続する第1流路41を有しており、ポンプ15によるアキュムレータ19の蓄圧を可能としている。第1流路41には、例えば、ポンプ15側からアキュムレータ19側への流れを許容する一方で、アキュムレータ19側からポンプ15側への流れを禁止する第1逆止弁43及び第2逆止弁45が設けられている。第2逆止弁45は、第1逆止弁43よりも上流側に設けられている。
液圧回路21は、ポンプ15とシリンダ装置13とを接続しており、ポンプ15によるシリンダ装置13の駆動を可能としている。具体的には、液圧回路21は、ポンプ15に接続された第2流路47と、シリンダ装置13のロッド側室C1に接続された第3流路49と、シリンダ装置13のヘッド側室C2に接続された第4流路51と、第2流路47(ポンプ15)からの作動液の供給先を第3流路49(ロッド側室C1)と第4流路51(ヘッド側室C2)との間で切換可能な方向制御弁53とを有している。なお、第2流路47は、例えば、第1逆止弁43と第2逆止弁45との間において、第1流路41から分岐している。
方向制御弁53は、例えば、4ポート3位置の切換弁により構成されており、ポンプ15及びタンク33と、ロッド側室C1及びヘッド側室C2との接続状態を切り換える。具体的には以下のとおりである。
方向制御弁53は、3つの矩形の記号により示される3位置のうち、中央の位置(中立位置)においては、ポンプ15及びタンク33と、ヘッド側室C2及びロッド側室C1との接続を遮断する。これにより、ポンプ15からヘッド側室C2及びロッド側室C1への作動液の供給は禁止される。
方向制御弁53は、3つの矩形の記号により示される3位置のうち、紙面右側の位置においては、ポンプ15とヘッド側室C2とを接続し、タンク33とロッド側室C1とを接続する。ポンプ15によりヘッド側室C2に作動液が供給されると、射出用ピストン25及びピストンロッド23は紙面左側へ前進する。ロッド側室C1の作動液は、射出用ピストン25に押し出されてタンク33に流れる。
方向制御弁53は、3つの矩形の記号により示される3位置のうち、紙面左側の位置においては、ポンプ15とロッド側室C1とを接続し、タンク33とヘッド側室C2とを接続する。ポンプ15によりロッド側室C1に作動液が供給されると、射出用ピストン25及びピストンロッド23は紙面右側へ後退する。ヘッド側室C2の作動液は、射出用ピストン25に押し出されてタンク33に流れる。
方向制御弁53は、例えば、電磁式の制御機構及び液圧式の制御機構が順次作動することにより位置が切り換えられるように構成されており、入力された電気信号に応じて切り換えられる。
液圧回路21は、アキュムレータ19とシリンダ装置13とを接続しており、アキュムレータ19によるシリンダ装置13の駆動を可能としている。具体的には、以下のとおりである。
液圧回路21は、アキュムレータ19とシリンダ装置13のヘッド側室C2とを接続する第5流路55と、第5流路55に設けられ、アキュムレータ19からヘッド側室C2への流れを許容又は禁止可能な供給制御弁57とを有している。
第5流路55は、例えば、第1流路41に対して、第2逆止弁45よりもアキュムレータ19側において接続されることにより、アキュムレータ19に対して接続されている。なお、第5流路55は、第1流路41とは別個にアキュムレータ19に対して接続されていてもよい(第1流路41と一部が共通化されていなくてもよい。)。
供給制御弁57は、例えば、パイロット圧が導入されているときは閉じられ、パイロット圧が導入されていないときは、アキュムレータ19側からヘッド側室C2側への流れを許容する一方で、ヘッド側室C2側からアキュムレータ19側への流れを禁止するパイロット式の逆止弁により構成されている。従って、供給制御弁57へのパイロット圧の導入が停止されると、アキュムレータ19からヘッド側室C2へ作動液が供給され、射出用ピストン25及びピストンロッド23は紙面左側へ前進する。
液圧回路21は、アキュムレータ19からヘッド側室C2へ作動液を供給しているときにシリンダ装置13を制御するためのメータアウト回路を有している。具体的には、例えば、液圧回路21は、ロッド側室C1とタンク33とを接続する第6流路59と、第6流路59の流量を制御する射出側流量制御弁61とを有している。
射出側流量制御弁61は、例えば、サーボ機構に組み込まれ、入力信号に応じて流量を無段階に変調可能なサーボバルブにより構成されている。射出側流量制御弁61は、例えば、電磁式の制御機構及び液圧式の制御機構が順次作動することにより流量の設定値を変更するように構成されている。
射出側流量制御弁61によって、シリンダ装置13のロッド側室C1から排出される作動液の流量が制御されることにより、シリンダ装置13の射出用ピストン25及びピストンロッド23の速度が制御される。なお、第6流路59には、作動液を冷却するためのクーラ63が設けられている。
液圧回路21は、アキュムレータ19とシリンダ装置13の後側室C4とを接続する第7流路65と、第7流路65に設けられた増圧側流量制御弁67とを有している。
第7流路65は、例えば、第1流路41に対して、第2逆止弁45よりもアキュムレータ19側において接続されることにより、アキュムレータ19に対して接続されている。なお、第7流路65は、第1流路41とは別個にアキュムレータ19に接続されていてもよい(第1流路41と一部が共通化されていなくてもよい。)。
増圧側流量制御弁67は、例えば、サーボ機構に組み込まれ、入力信号に応じて流量を無段階に変調可能なサーボバルブにより構成されている。増圧側流量制御弁67は、例えば、電磁式の制御機構及び液圧式の制御機構が順次作動することにより流量の設定値を変更するように構成されている。
アキュムレータ19から第7流路65を介して後側室C4に作動液が供給されることにより、増圧用ピストン27を介したヘッド側室C2の増圧が行われる。この際、増圧の速さは、増圧側流量制御弁67によって制御される。
液圧回路21は、前側室C3と、タンク33及びポンプ15とを接続する第8流路69を有している。第8流路69は、例えば、第3流路49に対して方向制御弁53よりもロッド側室C1側において接続されるとともに、第6流路59に対して射出側流量制御弁61よりもロッド側室C1側において接続されている。
従って、アキュムレータ19の作動液が後側室C4に供給されて増圧用ピストン27が前進するときには、射出側流量制御弁61を開くことにより、前側室C3の作動液は、タンク33に排出される。また、方向制御弁53が図2の紙面左側の位置に切り換えられ、ポンプ15からロッド側室C1へ作動液が供給されて射出用ピストン25が後退するときには、ポンプ15から前側室C3へも作動液が供給され、増圧用ピストン27も後退する。
液圧回路21は、後側室C4とタンク33とを接続する第9流路71と、第9流路71に設けられた第3逆止弁72とを有している。第9流路71は、例えば、第4流路51に対して方向制御弁53よりもヘッド側室C2側において接続されている。第3逆止弁72は、後側室C4側から方向制御弁53側への流れを許容する一方で、方向制御弁53側から後側室C4側への流れを禁止するように設けられている。
従って、方向制御弁53が図2の紙面左側の位置に切り換えられ、ポンプ15から前側室C3へ作動液が供給され、増圧用ピストン27が後退するときには、後側室C4の作動液は第9流路71を介してタンク33に排出される。一方、方向制御弁53が図2の紙面右側の位置に切り換えられ、ポンプ15からヘッド側室C2に作動液が供給されて射出用ピストン25が前進しているときは、第3逆止弁72により、ポンプ15から後側室C4への流れが阻止され、増圧用ピストン27は前進しない。
制御装置22は、例えば、CPU73、及び、ROMやRAM等のメモリ75を有している。CPU73は、入力回路77を介して入力される各種の電気信号に基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号を出力回路79を介して各種の機器に出力する。
制御装置22に入力される電気信号は、例えば、ピストンロッド23の位置を検出する位置センサ81の検出信号S1、作動液の圧力を検出する第1圧力センサ83、第2圧力センサ85及び第3圧力センサ87からの電気信号P1〜P3、ユーザの操作を受け付ける入力装置89からのユーザの操作に応じた操作信号である。制御装置22から出力される電気信号は、例えば、モータ17、方向制御弁53等の各種の弁、ユーザに各種の情報を提示する表示装置91を制御する制御信号である。
位置センサ81は、例えば、ピストンロッド23の進退方向に沿ってピストンロッド23に設けられた不図示のスケール部とともに、磁気式又は光学式のリニアエンコーダを構成しており、スケール部の位置センサ81に対する移動量に応じた数のパルスを出力する。制御装置22は、位置センサ81からのパルスを計数することにより、射出プランジャ11の位置及び速度(射出速度)を特定可能である。
第1圧力センサ83は、ポンプ15の吐出圧を検出する。具体的には、第1逆止弁43と、第2逆止弁45及び方向制御弁53との間の作動液の圧力を検出する。第2圧力センサ85は、アキュムレータ19の作動液の圧力を検出する。第3圧力センサ87は、ヘッド側室C2の作動液の圧力を検出する。なお、ヘッド側室C2の圧力は、概ね、射出プランジャ11が溶湯に加える圧力(射出圧力)に等しい。
ダイカストマシン1の動作を説明する。
図3(a)は、ダイカストマシン1における射出圧力の経時変化を示す図であり、図3(b)は、ダイカストマシン1における射出速度の経時変化を示す図である。
ダイカストマシン1において、金型101の型閉じ及び型締めが完了し、スリーブ9内に溶湯が供給されると、射出プランジャ11が前進を開始し、低速射出が行われる。低速射出では、溶湯による空気の巻き込みを防止するために、射出プランジャ11は、比較的低速の速度Vで前進する。なお、射出プランジャ11が速度Vで前進するときの射出圧力は、比較的低圧の圧力Pである。
射出プランジャ11が所定の高速切換位置に到達すると(図3(b)のD点)、射出プランジャ11の速度が、サイクルタイムの短縮等の目的から、比較的低速の速度Vから比較的高速の速度Vに切り換えられ、高速射出が開始される。なお、射出プランジャ11が速度Vで前進するときの射出圧力は、圧力Pよりも高圧の圧力Pである。
溶湯がキャビティCaに概ね充填されると(図3(b)のL点)、射出プランジャ11により押圧されている溶湯は逃げ場を失うから、射出圧力は圧力Pから急激に上昇する(圧力P)。これと同時に、射出速度は、速度Vから急激に減速される(速度V)。
高速射出が終了すると、増圧が開始され(図3(b)のM点以降)、射出速度は更に遅くなりつつ(速度V)、射出圧力は上昇する(圧力P)。そして、射出プランジャ11は停止し、射出圧力は鋳造圧力(終圧)Pmaxになり、溶湯の充填は完了する。その後、射出圧力は鋳造圧力Pmaxに維持される。
上記のような動作を実現するために、制御装置22は、モータ17や各種の弁を以下のように制御する。
(低速射出開始前)
モータ17は停止している。アキュムレータ19は蓄圧された状態となっている。方向制御弁53は中立位置となっている。供給制御弁57、射出側流量制御弁61及び増圧側流量制御弁67は閉じられている。
(低速射出)
制御装置22は、モータ17を回転させるとともに、方向制御弁53を図2の紙面右側の位置へ切り換える。これにより、ポンプ15からヘッド側室C2へ作動液が供給され、射出用ピストン25及びピストンロッド23が前進し、ひいては、射出プランジャ11が前進する。
制御装置22は、例えば、位置センサ81の検出結果に基づいて、射出プランジャ11の速度を所定の低速速度(V)に制御する(フィードバック制御を行う)。射出プランジャ11の速度は、例えば、モータ17の回転速度を制御することにより制御される。ポンプ15が可変容量ポンプにより構成されている場合には、ポンプ15の一周期における吐出量の制御により、若しくは、当該吐出量の制御とモータ17の回転速度の制御との組み合わせにより、射出プランジャ11の速度が制御されてもよい。
モータ17の回転速度の制御においては、例えば、モータ17が直流モータである場合には、モータ17に供給する電力の電圧を制御することにより、モータ17のトルク及び回転速度を制御し、モータ17が交流モータである場合には、モータ17に供給する電力の周波数を制御することにより、モータ17の回転速度を制御する。
モータ17が交流モータである場合、モータ17の回転速度は、負荷トルクが発生トルクを下回るときは、モータ17に供給される電力の周波数に比例する。そこで、発生トルクが負荷トルクを常に上回るようにモータ17を制御すれば、モータ17の回転速度を電力の周波数に追従させて射出プランジャ11の動作をスムーズにすることができる。
しかし、発生トルクを大きくし過ぎれば、モータ17に供給する電力が大きくなり、また、モータ17の寿命も短くなる。一方、射出プランジャ11の受ける負荷は、スリーブ9やキャビティCa等の大きさや形状により、ダイカストマシン1や金型101毎に、若しくは、成形サイクル毎に変動する。
そこで、制御装置22は、モータ17の発生トルクが、検出されるモータ17の負荷トルクよりも、所定量だけ、大きくなるようにモータ17を制御する。例えば、制御装置22は、第3圧力センサ87の検出する圧力に基づいて、シリンダ装置13が射出プランジャ11から受ける負荷を算出し、さらには、モータ17の負荷トルクを算出する。負荷トルクを算出するための算出式若しくはチャートは、理論に基づいて求められてもよいし、実験により求められてもよい。そして、制御装置22は、モータ17の発生トルクが、算出した負荷トルクを上回るように、サーボドライバ39(インバータ)からモータ17に供給される電力の電流を制御する。
なお、電圧を制御することにより、結果として電流を制御してもよい。また、発生トルクが負荷トルクを上回るようにする制御は、以前の成形サイクルにおける負荷トルクに基づいて、現在の成形サイクルにおいて目標とする発生トルクを算出して制御するものであってもよいし、一の成形サイクル中において、現時点の負荷トルクに基づいて、新たに目標とする発生トルクを算出して制御するものであってもよい。発生トルクは、使用され得る回転速度範囲におけるトルク全体が、検出された負荷トルクよりも大きくなるように設定されてもよいし、一の成形サイクル中において、現時点の負荷トルクに基づいて、新たに目標とする発生トルクを設定する場合には、現時点の目標回転速度における発生トルクが負荷トルクを上回るように設定されてもよい。
(高速射出)
位置センサ81の検出する位置が、所定の高速切換位置に到達すると(図3のD点)、制御装置22は、方向制御弁53を中立位置へ切り換える制御、供給制御弁57を開く制御、射出側流量制御弁61を開く制御を行う。これにより、アキュムレータ19からヘッド側室C2へ作動液が供給され、高速射出が行われる。これらの弁の制御タイミングは、低速射出から高速射出への移行が円滑に行われるように、試験等に基づいて適宜に設定される。射出プランジャ11の速度は、射出側流量制御弁61による流量制御により、所定の昇速カーブで所定の高速速度(V)に追従するようにフィードバック制御される。
高速射出の間、制御装置22はモータ17を停止させる。ただし、方向制御弁53が中立位置に切り換えられることにより、ポンプ15とシリンダ装置13とは、直接的には非連動とされているから、モータ17は駆動されたままでもよい。
(減速)
制御装置22は、射出プランジャ11が所定の減速開始位置(図3のL点)に到達すると、射出プランジャ11が、所定のタイミングで、所定の減速カーブで減速するように、射出側流量制御弁61を制御する。
(増圧)
制御装置22は、射出プランジャ11が所定の増圧開始位置(図3のM点)に到達すると、射出側流量制御弁61を全開にする制御、及び、増圧側流量制御弁67を開く制御を行う。これにより、アキュムレータ19から後側室C4に作動液が供給され、増圧用ピストン27の増圧作用により、ヘッド側室C2の作動液が加圧され、ひいては、射出プランジャ11によりキャビティCaの溶湯が増圧される。射出側流量制御弁61及び増圧側流量制御弁67の制御タイミングは、増圧工程への移行が円滑に行われるように、試験等に基づいて適宜に設定される。制御装置22は、射出圧力が所定の昇圧カーブで所定の鋳造圧力Pmaxまで上昇するように、第3圧力センサ87の検出値に基づいて増圧側流量制御弁67を制御する。
供給制御弁57は、ヘッド側室C2の圧力が増圧用ピストン27により加圧されて、アキュムレータ19の圧力よりも高くなることにより自閉する。ただし、パイロット圧が導入されて閉じられてもよい。なお、モータ17は、高速射出及び減速に引き続いて、停止されている。
(射出プランジャの後退)
射出圧力が鋳造圧力Pmaxに到達してから所定時間経過後、換言すれば、キャビティCaに充填された溶湯が凝固した後、制御装置22は、射出側流量制御弁61及び増圧側流量制御弁67を閉じる制御を行い、保圧を終了する。その後、モータ17を駆動する制御、及び、方向制御弁53を図2の紙面左側の位置に切り換える制御を行う。これにより、ポンプ15により送出された作動液がロッド側室C1及び前側室C3に供給され、射出用ピストン25(射出プランジャ11)及び増圧用ピストン27が後退する。
(アキュムレータの蓄圧)
射出用ピストン25及び増圧用ピストン27の後退が終了すると、制御装置22は、方向制御弁53を中立位置に切り換える。これにより、ポンプ15からアキュムレータ19へ作動液が供給されてアキュムレータ19の蓄圧がなされる。なお、制御装置22は、第2圧力センサ85の検出値が所定の設定圧力になるまで、所定の圧力及び速度で作動液がアキュムレータ19に送出されるように、モータ17等の制御を行う。
以上の第1の実施形態によれば、ダイカストマシン1の射出装置5は、キャビティCaへ溶湯を押し出す射出プランジャ11と、射出プランジャ11を駆動するシリンダ装置13と、作動液を送出可能なポンプ15と、ポンプ15を駆動するモータ17と、圧力が付与された作動液を保持するアキュムレータ19と、ポンプ15とアキュムレータ19とを接続し、アキュムレータ19及びポンプ15とシリンダ装置13とを接続し、シリンダ装置13への作動液の供給を制御する液圧回路21と、液圧回路21及びモータ17を制御する制御装置22と、を有し、液圧回路21及び制御装置22は、ポンプ15によりアキュムレータ19を蓄圧し、高速射出をアキュムレータ19からシリンダ装置13への作動液の供給により行い、低速射出及び増圧の少なくとも一方(本実施形態では低速射出)をポンプ15からシリンダ装置13への作動液の供給により行うように構成されていることから、射出プランジャ11の前進が、ポンプ15及びアキュムレータ19により行われる。従って、高速射出に必要な、短時間での大量の作動液の供給がアキュムレータ19により実現されるとともに、射出プランジャ11の前進工程全体においては、アキュムレータ19の負担が軽減されて、アキュムレータ19が小型化される。アキュムレータ19の負担軽減は、アキュムレータ19を蓄圧するポンプ15により低速射出を行うというポンプ15の効率的な運用によってなされていることから、電動式の駆動装置等の新たな機器を追加する必要がなく、射出プランジャ11を駆動する駆動装置の小型化及び簡素化が図られる。
液圧回路21及び制御装置22は、低速射出及び射出プランジャ11の後退をポンプ15からシリンダ装置13への作動液の供給により行い、高速射出及び増圧をアキュムレータ19からシリンダ装置13への作動液の供給により行うように構成されていることから、比較的低圧で大容量の作動液を必要とするときにポンプ15を使用して、アキュムレータ19の負担を効果的に低減できる。
シリンダ装置13は、射出プランジャ11に固定されたピストンロッド23と、ピストンロッド23に固定された射出用ピストン25と、射出用ピストン25を摺動可能に収容するシリンダチューブ29と、を有し、シリンダチューブ29の射出用ピストン25により区画された、ピストンロッド23側のロッド側室C1又はその反対側のヘッド側室C2に作動液が供給されることにより、射出プランジャ11を駆動し、液圧回路21は、ポンプ15とアキュムレータ19とを接続する第1流路41と、第1流路41に設けられ、ポンプ15側からアキュムレータ19側への流れを許容する一方でアキュムレータ19側からポンプ15側への流れを禁止する第2逆止弁45と、第2逆止弁45よりもポンプ15側において第1流路41から分岐し、ポンプ15とロッド側室C1及びヘッド側室C2とを接続する第2流路47、第3流路49及び第4流路51と、第2流路47、第3流路49及び第4流路51に設けられ、ポンプ15からの作動液の供給先をロッド側室C1及びヘッド側室C2との間で切換可能であるとともに、ポンプ15からロッド側室C1及びヘッド側室C2への作動液の流れを禁止可能な方向制御弁53と、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを許容又は禁止可能な供給制御弁57と、を有し、制御装置22は、ポンプ15からロッド側室C1及びヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように方向制御弁53を制御し、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように供給制御弁57を制御し、ポンプ15を駆動するようにモータ17を制御して、ポンプ15によりアキュムレータ19の蓄圧を行い、ポンプ15からヘッド側室C2へ作動液を供給するように方向制御弁53を制御し、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように供給制御弁57を制御し、ポンプ15を駆動するようにモータ17を制御して、低速射出を行い、ポンプ15からロッド側室C1及びヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように方向制御弁53を制御し、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを許容するように供給制御弁57を制御して、高速射出を行い、ポンプ15からロッド側室C1へ作動液を供給するように方向制御弁53を制御し、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように供給制御弁57を制御し、ポンプ15を駆動するようにモータ17を制御して、射出プランジャ11の後退を行うことから、簡素な構成で、ポンプ15によるアキュムレータ19の蓄圧、ポンプ15による低速射出及び射出プランジャの後退、及び、アキュムレータ19による高速射出が実現される。
射出装置5は、射出プランジャ11の速度を検出可能な位置センサ81と、シリンダ装置13が射出プランジャ11から受ける負荷を検出可能な第3圧力センサ87と、を有し、モータ17は交流モータであり、制御装置22は、ポンプ15からシリンダ装置13へ作動液を供給して低速射出を行うときに、位置センサ81により検出される速度が所定の低速射出速度に追従するようにモータ17に供給される電力の周波数を制御するとともに、モータ17の発生トルクが、第3圧力センサ87の検出結果に基づいて算出されるモータ17の負荷トルクよりも所定量だけ大きくなるようにモータ17に供給される電力の電流を制御することから、射出プランジャ11の速度の低速射出速度への追従が好適に行われ、射出プランジャ11がスムーズに動作する。その結果、溶湯の巻き込み等も好適に防止される。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係るダイカストマシンの射出装置205を示す図である。
第2の実施形態は、アキュムレータ19からシリンダ装置13へ作動液を送出して高速射出を行うときに、メータイン回路によりシリンダ装置13を制御する点が第1の実施形態と相違する。具体的には以下のとおりである。
射出装置205の液圧回路221は、第1の実施形態の供給制御弁57及び射出側流量制御弁61に代えて、第5流路55に設けられた供給制御弁257と、第6流路59に設けられた第4逆止弁261とを有している。
供給制御弁257は、例えば、流量制御弁により構成されており、より具体的には、例えば、サーボ機構に組み込まれ、入力信号に応じて流量を無段階に変調可能なサーボバルブにより構成されている。供給制御弁257は、例えば、電磁式の制御機構及び液圧式の制御機構が順次作動することにより流量の設定値を変更するように構成されている。
第4逆止弁261は、例えば、パイロット圧が導入されているときは閉じられ、パイロット圧が導入されていないときは、シリンダ装置13側からタンク33側への流れを許容する一方で、タンク33側からシリンダ装置13側への流れを禁止するパイロット式の逆止弁により構成されている。
従って、第4逆止弁261にパイロット圧が導入されていない状態で、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流量を供給制御弁257により制御することにより、シリンダ装置13の射出用ピストン25の前進速度を制御することができる。
射出装置205の動作は、概ね、第1の実施形態と同様である。ただし、第1の実施形態における、供給制御弁57及び射出側流量制御弁61の開閉制御に代えて、供給制御弁257及び第4逆止弁261の開閉制御が行われ、また、高速射出時におけるシリンダ装置13の速度制御は、第1の実施形態における、射出側流量制御弁61の開度の制御に代えて、供給制御弁257の開度の制御により行われる。
以上の第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果、すなわち、アキュムレータ19を蓄圧するポンプ15の効率的な運用によって、アキュムレータ19の負担を軽減し、射出プランジャ11を駆動する駆動装置の小型化及び簡素化が図られる等の効果が奏される。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係るダイカストマシンの射出装置305を示す図である。
第3の実施形態は、ポンプ15からシリンダ装置13へ作動液を供給することにより増圧を行う点が第1の実施形態と相違する。具体的には以下のとおりである。
射出装置305の液圧回路321は、第1の実施形態の増圧側流量制御弁67に代えて、第5逆止弁367を有し、また、第1流路41の、第7流路65が分岐する位置よりもアキュムレータ19側に、第6逆止弁368を有している。なお、第5流路55は、第1流路41の、第6逆止弁368よりもポンプ15側から分岐している。
第5逆止弁367は、例えば、パイロット圧が導入されているときは閉じられ、パイロット圧が導入されていないときは、ポンプ15側から後側室C4側への流れを許容する一方で、後側室C4側からポンプ15側への流れを禁止するように設けられている。
第6逆止弁368は、例えば、パイロット圧が導入されているときは閉じられ、パイロット圧が導入されていないときは、ポンプ15側からアキュムレータ19側への流れを許容する一方で、アキュムレータ19側からポンプ15側への流れを禁止するように設けられている。
従って、第5逆止弁367及び第6逆止弁368に選択的にパイロット圧を導入することにより、ポンプ15からの作動液をアキュムレータ19及び後側室C4に選択的に供給することができる。
射出装置305の動作は、以下のとおりである。なお、以下では、第1の実施形態と同様の構成要素における、第1の実施形態と同様の動作については説明を省略することがある。
(低速射出開始前、低速射出、高速射出、及び、減速)
第1の実施形態と同様である。なお、第1の実施形態において増圧側流量制御弁67が閉じられていたのと同様に、第5逆止弁367は閉じられている。第6逆止弁368は、パイロット圧が導入されていてもいなくてもよい。
(増圧)
制御装置22は、射出プランジャ11が所定の増圧開始位置(図3のM点)に到達すると、射出側流量制御弁61を全開にする制御、第5逆止弁367へのパイロット圧の導入を停止する制御、第6逆止弁368を閉じる制御、及び、モータ17を回転させる制御を行う。これにより、ポンプ15から後側室C4に作動液が供給され、増圧用ピストン27の増圧作用により、ヘッド側室C2の作動液が加圧され、ひいては、射出プランジャ11によりキャビティCaの溶湯が増圧される。
各弁及びモータ17の制御タイミングは、増圧工程への移行が円滑に行われるように、試験等に基づいて適宜に設定される。制御装置22は、射出圧力が所定の昇圧カーブで所定の鋳造圧力Pmaxまで上昇するように、第3圧力センサ87の検出値に基づいて、モータ17の回転速度を制御する。ポンプ15が可変容量ポンプである場合には、ポンプ15の一周期における吐出量の制御により、若しくは、当該吐出量の制御とモータ17の回転速度の制御との組み合わせにより、射出圧力が制御されてもよい。
(射出プランジャの後退)
第1の実施形態と同様である。ただし、制御装置22は、第1の実施形態における増圧側流量制御弁67を閉じる制御に代えて、第5逆止弁367を閉じる制御を行う。
(アキュムレータの蓄圧)
制御装置22は、第1の実施形態と同様の制御に加え、第6逆止弁368へのパイロット圧の導入を停止する制御を行う。これにより、ポンプ15からアキュムレータ19へ作動液が供給されてアキュムレータ19の蓄圧がなされる。
以上の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果、すなわち、アキュムレータ19を蓄圧するポンプ15の効率的な運用によって、アキュムレータ19の負担を軽減し、射出プランジャ11を駆動する駆動装置の小型化及び簡素化が図られる等の効果が奏される。
また、液圧回路321及び制御装置22は、低速射出、増圧及び射出プランジャの後退をポンプ15からシリンダ装置13への作動液の供給により行い、高速射出をアキュムレータ19からシリンダ装置13への作動液の供給により行うように構成されていることから、第1及び第2の実施形態に比較して、アキュムレータ19の負担を一層低減することができるとともに、高圧の作動液を後側室C4に供給できる。また、モータ17の回転速度及び/又はポンプ15の容量の制御により、増圧の多段制御も可能となる。
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係るダイカストマシンの射出装置405を示す図である。
第4の実施形態は、ポンプ415が双方向(2方向)ポンプにより構成されており、また、液圧回路421が双方向ポンプによりシリンダ装置13を駆動するのに適した構成とされている点が第1の実施形態と相違する。具体的には以下のとおりである。
ポンプ415は、2つの第1ポート415a及び第2ポート415bを有しており、回転方向の切り換えにより、第1ポート415a及び第2ポート415bの間で、吸入口と吐出口とが切り換えられる。ポンプ415は、ポンプ15と同様に、ロータリポンプであってもよいし、プランジャポンプであってもよいし、定容量ポンプであってもよいし、可変容量ポンプであってもよい。なお、第1流路41は、例えば、第1ポート415aに接続されている。
液圧回路421は、ポンプ415とシリンダ装置13とを接続するための流路として、第1の実施形態の第2流路47に代えて、第10流路447及び第11流路448を有し、また、第1の実施形態の方向制御弁53に代えて、方向制御弁453を有している。なお、方向制御弁453は、直接的にはタンク33に接続されていない。
第10流路447は、第1ポート415aに接続されている。具体的には、第2逆止弁45よりもポンプ415側において第1流路41と分岐することにより、第1ポート415aに接続されている。また、第11流路448は、第2ポート415bに接続されている。
方向制御弁453は、例えば、4ポート2位置の切換弁により構成されており、第10流路447(第1ポート415a)及び第11流路448(第2ポート415b)と、第3流路49(ロッド側室C1)及び第4流路51(ヘッド側室C2)との接続状態を切り換える。具体的には以下のとおりである。
方向制御弁453は、2つの矩形の記号により示される2位置のうち、紙面右側の位置(中立位置)においては、ポンプ415と、ヘッド側室C2及びロッド側室C1との接続を遮断する。これにより、ポンプ415からヘッド側室C2及びロッド側室C1への作動液の供給は禁止される。
方向制御弁453は、2つの矩形の記号により示される2位置のうち、紙面左側の位置においては、第1ポート415aとヘッド側室C2とを接続し、第2ポート415bとロッド側室C1とを接続する。このとき、ポンプ415は、一方向へ回転することにより、ロッド側室C1の作動液を吸引してヘッド側室C2へ送出し、他方向へ回転することにより、ヘッド側室C2の作動液を吸引してロッド側室C1へ送出することができる。
なお、方向制御弁453は、第1ポート415aとロッド側室C1とを接続し、第2ポート415bとヘッド側室C2とを接続するように構成されていてもよい。換言すれば、第1ポート415a及び第2ポート415bは、ロッド側室C1及びヘッド側室C2のいずれに対応付けられてもよい。
方向制御弁453は、例えば、電磁式の制御機構及び液圧式の制御機構が順次作動することにより位置が切り換えられるように構成されており、入力された電気信号に応じて切り換えられる。
液圧回路421は、ポンプ415に過不足なく作動液が補給されるように構成されることが好ましい。例えば、ロッド側室C1の、作動液を受け入れ可能な断面積は、ピストンロッド23の断面積の分だけ、ヘッド側室C2の、作動液を受け入れ可能な断面積よりも小さい。従って、ポンプ415は、ロッド側室C1から作動液を吸引してヘッド側室C2へ作動液を吐出するときには作動液が不足し、ヘッド側室C2から作動液を吸引してロッド側室C1へ作動液を吐出するときには作動液が過剰となる。
そこで、液圧回路421は、ポンプ415における作動液の過不足を補償するための自給弁回路493を有している。自給弁回路493は、第10流路447及び第11流路448を接続する自給用接続流路495と、自給用接続流路495から分岐してタンク33に接続される自給用タンク流路496と、自給用接続流路495に設けられた第1自給用逆止弁497A及び第2自給用逆止弁497Bとを有している。
第1自給用逆止弁497Aは、自給用接続流路495の、自給用タンク流路496が分岐する位置よりも第10流路447側に設けられている。第1自給用逆止弁497Aは、パイロット圧が導入されているときは開かれ、パイロット圧が導入されていないときは、第10流路447側から自給用タンク流路496側への流れを禁止する一方で、自給用タンク流路496側から第10流路447側への流れを許容するパイロット式の逆止弁により構成されている。第1自給用逆止弁497Aは、パイロット圧として、第11流路448の作動液の圧力が導入されるように設けられている。
第2自給用逆止弁497Bは、自給用接続流路495の、自給用タンク流路496が分岐する位置よりも第11流路448側に設けられている。第2自給用逆止弁497Bは、パイロット圧が導入されているときは開かれ、パイロット圧が導入されていないときは、第11流路448側から自給用タンク流路496側への流れを禁止する一方で、自給用タンク流路496側から第11流路448側への流れを許容するパイロット式の逆止弁により構成されている。第1自給用逆止弁497Aは、パイロット圧として、第10流路447の作動液の圧力が導入されるように設けられている。
自給弁回路493の動作は以下のとおりである。
例えば、ポンプ415が、ロッド側室C1から作動液を吸引し、ヘッド側室C2へ作動液を吐出しているときは、換言すれば、作動液が不足するときは、タンク33の作動液が、自給用タンク流路496、第2自給用逆止弁497B及び第11流路448を経由してポンプ415に補給される。なお、このとき、第10流路447からタンク33への作動液の流れは、第1自給用逆止弁497Aにより禁止される。
また、例えば、ポンプ415が、ヘッド側室C2から作動液を吸引し、ロッド側室C1へ作動液を吐出しているときは、換言すれば、作動液が過剰となるときは、第11流路448の作動液の圧力がパイロット圧として第1自給用逆止弁497Aに導入されて第1自給用逆止弁497Aが開かれ、第10流路447における過剰な作動液が、第1自給用逆止弁497A及び自給用タンク流路496を経由してタンク33に排出される。なお、第11流路448からタンク33への作動液の流れは、第2自給用逆止弁497Bにより禁止される。
また、例えば、方向制御弁453が中立位置とされ、ポンプ415からアキュムレータ19等へ作動液を供給しているときは、タンク33の作動液が、自給用タンク流路496、第2自給用逆止弁497B及び第11流路448を経由してポンプ415に補給される。なお、このとき、第10流路447からタンク33への作動液の流れは、第1自給用逆止弁497Aにより禁止される。
なお、以上の説明から理解されるように、第2自給用逆止弁497B、すなわち、ロッド側室C1に接続される流路とタンク33との間に設けられる逆止弁は、パイロット式でない逆止弁であってもよい。
液圧回路421は、第1の実施形態と同様に、第1流路41の作動液の圧力、換言すれば、第1ポート415aの作動液の圧力を検出する第1圧力センサ83を有している。また、液圧回路421は、第11流路448の作動液の圧力、換言すれば、第2ポート415bの作動液の圧力を検出する第4圧力センサ484を有している。
液圧回路421は、第1の実施形態のクーラ63を有していない。第4の実施形態では、射出用ピストン等に押し出される作動液がポンプ415に吸引されることから、第1の実施形態に比較して、弁を流れるときに発熱してタンク33へ排出される作動液が少ないことなどからである。
射出装置405の動作は、以下のとおりである。なお、以下では、第1の実施形態と同様の構成要素における、第1の実施形態と同様の動作については説明を省略することがある。
(低速射出開始前)
第1の実施形態と同様である。なお、方向制御弁453は、第1の実施形態の方向制御弁53と同様に中立位置となっている。
(低速射出)
制御装置22は、ポンプ415において第1ポート415aから作動液が吐出される方向へモータ17を回転させるとともに、方向制御弁53を図6の紙面左側の位置へ切り換える。これにより、ポンプ415からヘッド側室C2へ作動液が供給され、射出用ピストン25及びピストンロッド23が前進し、ひいては、射出プランジャ11が前進する。
なお、制御装置22による射出プランジャ11の速度制御(モータ17及び/又はポンプ415の制御)は、モータ17の回転方向が選択される点以外は、第1の実施形態と同様である。
(高速射出、減速、及び、増圧)
第1の実施形態において、方向制御弁53が中立位置に切り換えられたのに対応して、方向制御弁453が中立位置に切り換えられる以外は、第1の実施形態と同様である。
(射出プランジャの後退)
射出圧力が鋳造圧力Pmaxに到達してから所定時間経過後、換言すれば、キャビティCaに充填された溶湯が凝固した後、制御装置22は、射出側流量制御弁61及び増圧側流量制御弁67を閉じる制御、方向制御弁453を図6の紙面左側の位置に切り換える制御、及び、モータ17を、ポンプ415において第2ポート415bから作動液が吐出される方向へ回転させる制御を行う。これにより、ポンプ415により送出された作動液がロッド側室C1及び前側室C3に供給され、射出用ピストン25(射出プランジャ11)及び増圧用ピストン27が後退する。
(アキュムレータの蓄圧)
射出用ピストン25及び増圧用ピストン27の後退が終了すると、制御装置22は、方向制御弁453を中立位置に切り換える。また、モータ17を、ポンプ415において第1ポート415aから作動液が吐出される方向へ回転させる制御を行う。これにより、ポンプ415からアキュムレータ19へ作動液が供給されてアキュムレータ19の蓄圧がなされる。
以上の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果、すなわち、アキュムレータ19を蓄圧するポンプ415の効率的な運用によって、アキュムレータ19の負担を軽減し、射出プランジャ11を駆動する駆動装置の小型化及び簡素化が図られる等の効果が奏される。
また、ポンプ415は、回転方向の切換により作動液の供給先をロッド側室C1とヘッド側室C2との間で切換可能な双方向ポンプであり、液圧回路421は、ポンプ415からアキュムレータ19への流れを許容する一方でアキュムレータ19からポンプ415への流れを禁止する第2逆止弁45と、ポンプ415からロッド側室C1及びヘッド側室C2への作動液の流れを許容又は禁止可能な方向制御弁453と、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを許容又は禁止可能な供給制御弁57と、を有し、制御装置22は、ポンプ415からロッド側室C1及びヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように方向制御弁453を制御し、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように供給制御弁57を制御し、ポンプ415を駆動するようにモータ17を制御して、ポンプ415によりアキュムレータ19の蓄圧を行い、ポンプ415からロッド側室C1及びヘッド側室C2への作動液の流れを許容するように方向制御弁453を制御し、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように供給制御弁57を制御し、ヘッド側室C2へ作動液を供給する方向へポンプ415を回転させるようにモータ17を制御することにより、低速射出を行い、ポンプ415からロッド側室C1及びヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように方向制御弁453を制御し、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを許容するように供給制御弁57を制御して、高速射出を行い、ポンプ415からロッド側室C1及びヘッド側室C2への作動液の流れを許容するように方向制御弁453を制御し、アキュムレータ19からヘッド側室C2への作動液の流れを禁止するように供給制御弁57を制御し、ロッド側室C1へ作動液を供給する方向へポンプ415を回転させるようにモータ17を制御することにより、射出プランジャ11の後退を行うことから、モータ17の回転方向の切り換えにより、ロッド側室C1及びヘッド側室C2へ選択的に作動液を供給することができるとともに、ロッド側室C1とヘッド側室C2との間で作動液を循環させることができることから、液圧回路の簡素化及び小型化が図られる。
(第5の実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態に係るダイカストマシンの射出装置505を示す図である。
第5の実施形態は、第4の実施形態と同様に、ポンプ415が双方向(2方向)ポンプにより構成されている。しかし、アキュムレータ19からシリンダ装置13へ作動液を送出して高速射出を行うときに、第2の実施形態と同様に、メータイン回路によりシリンダ装置13を制御する点が第4の実施形態と相違する。
すなわち、第5の実施形態は、第4の実施形態と第2の実施形態との組み合わせであり、射出装置505の液圧回路521は、第4の実施形態の液圧回路421において、供給制御弁57及び射出側流量制御弁61に代えて、第2の実施形態の供給制御弁257及び第4逆止弁261が設けられた構成となっている。
射出装置505の動作は、以下のとおりである。なお、以下では、第1、第2及び第5の実施形態と同様の構成要素における、これらの実施形態と同様の動作については説明を省略することがある。
(低速射出開始前、及び、低速射出)
第5の実施形態と同様である。なお、第2の実施形態と同様に、供給制御弁257及び第4逆止弁261は閉じられている。
(高速射出、減速及び増圧)
第2の実施形態と同様である。
(射出プランジャの後退及びアキュムレータの蓄圧)
第5の実施形態と同様である。なお、射出プランジャの後退では、第2の実施形態と同様に、第5(1)の実施形態の射出側流量制御弁61を閉じる制御に代えて、第4逆止弁261を閉じる制御が行われる。
(第6の実施形態)
図8は、本発明の第6の実施形態に係るダイカストマシンの射出装置605を示す図である。
第6の実施形態は、第4の実施形態と同様に、ポンプ415が双方向(2方向)ポンプにより構成されている。しかし、第6の実施形態は、第3の実施形態と同様に、ポンプ15からシリンダ装置13へ作動液を供給することにより増圧を行う点が、第4の実施形態と相違する。
すなわち、第6の実施形態は、第4の実施形態と第3の実施形態との組み合わせであり、射出装置605の液圧回路621は、第4の実施形態の液圧回路421において、増圧側流量制御弁67に代えて、第3の実施形態の第5逆止弁367及び第6逆止弁368を有している。
なお、第7流路65は、第1流路41から分岐せずに、第2ポート415b、すなわち、ポンプ415の2つのポートのうち第1流路41が接続されているポートとは異なるポートに接続されるように構成されてもよい。
射出装置605の動作は、以下のとおりである。なお、以下では、第1、第3及び第4の実施形態と同様の構成要素における、これらの実施形態と同様の動作については説明を省略することがある。
(低速射出開始前、低速射出、高速射出、及び、減速)
第5の実施形態と同様である。なお、第3の実施形態と同様に、第5逆止弁367は閉じられている。
(増圧)
第3の実施形態と同様である。ただし、モータ17は、第1ポート415aから作動液が吐出される方向へ回転するように制御される。なお、第7流路65が、第2ポート415bに接続されている場合には、モータ17は、第2ポート415bから作動液が吐出される方向へ回転するように制御される。
(射出プランジャの後退)
第3の実施形態と同様である。ただし、第3の実施形態と同様に、制御装置22は、第4(第1)の実施形態における射出側流量制御弁61及び増圧側流量制御弁67を閉じる制御に代えて、第5逆止弁367を閉じる制御を行い、ポンプ15から後側室C4への作動液の流れを禁止する。
(アキュムレータの蓄圧)
制御装置22は、第4の実施形態と同様の制御に加え、第3の実施形態と同様に、第6逆止弁368へのパイロット圧の導入を停止する制御を行う。これにより、ポンプ15からアキュムレータ19へ作動液が供給されてアキュムレータ19の蓄圧がなされる。
なお、以上の第1〜第6の実施形態において、ダイカストマシンは本発明の成形機の一例であり、金属材料は本発明の成形材料の一例であり、第1流路41は本発明のポンプ−アキュムレータ流路の一例であり、第2流路47、第3流路49及び第4流路51は本発明のポンプ−シリンダ流路の一例であり、位置センサ81は本発明の第1センサの一例であり、第3圧力センサ87は本発明の第2センサの一例である。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
成形機は、ダイカストマシンに限定されない。換言すれば、成形材料は、金属材料に限定されない。例えば、成形機は、成形材料としての樹脂を射出する射出成形機であってもよい。射出装置は、コールドチャンバマシン用のものや横射出のものに限定されず、例えば、ホットチャンバマシン用のものや縦射出のものであってもよい。作動液は、油に限定されず、例えば、水であってもよい。
第1〜第6の実施形態は、適宜に組み合わされてよい。例えば、第3及び第6の実施形態の、ポンプにより増圧を行うための構成は、第1及び第4の実施形態ではなく、第2及び第5の実施形態に組み合わされてもよい。
液圧回路及び制御装置は、低速射出及び高速射出をアキュムレータにより行い、増圧をポンプにより行うように構成されていてもよい。この場合であっても、射出プランジャの前進工程において、ポンプの活用によるアキュムレータの負担低減が図られる。ただし、低速射出においてシリンダ装置が必要とする作動液は比較的多いから、低速射出をポンプにより行ったほうが、アキュムレータの負担低減が実効的に図られ、また、高速射出前にアキュムレータの圧力低下が生じることも抑制される。
液圧回路の具体的構成、及び、制御装置による具体的な制御は、第1〜第6の実施形態以外にも種々可能である。例えば、ポンプからの作動液の供給先をアキュムレータとシリンダ装置との間で切り換える方向制御弁を設けることにより、ポンプにより、アキュムレータの蓄圧と、シリンダ装置の駆動とを行うようにすることが可能である。
シリンダ装置は、増圧式のものに限定されず、単動式のものであってもよい。また、増圧式のシリンダ装置は、小径のシリンダチューブに大径のシリンダチューブが同軸的に直結された直結形のものに限定されず、例えば、小径のシリンダチューブと、増圧のためのシリンダチューブとがホース等により形成された流路により接続された分離形のものであってもよい。
低速射出時におけるモータの制御は、負荷の検出値に基づかず、射出プランジャの速度の検出値のみに基づいて、速度及び/又はトルクを補正するフィードバック制御がなされてもよい。
1…ダイカストマシン、5…射出装置、11…射出プランジャ、13…シリンダ装置、15…ポンプ、17…モータ、アキュムレータ19、21…液圧回路、22…制御装置、Ca…キャビティ。

Claims (6)

  1. キャビティへ成形材料を押し出す射出プランジャと、
    前記射出プランジャを駆動するシリンダ装置と、
    作動液を送出可能なポンプと、
    前記ポンプを駆動するモータと、
    圧力が付与された作動液を保持するアキュムレータと、
    前記ポンプと前記アキュムレータとを接続し、前記アキュムレータ及び前記ポンプと前記シリンダ装置とを接続し、前記シリンダ装置への作動液の供給を制御する液圧回路と、
    前記液圧回路及び前記モータを制御する制御装置と、
    を有し、
    前記液圧回路及び前記制御装置は、前記ポンプにより前記アキュムレータを蓄圧し、高速射出を前記アキュムレータから前記シリンダ装置への作動液の供給により行い、増圧及び前記射出プランジャの後退を前記ポンプから前記シリンダ装置への作動液の供給により行うように構成されている
    成形機の射出装置。
  2. 前記モータは、サーボモータであり、
    前記液圧回路は、前記射出プランジャの前進時に前記シリンダ装置から排出される作動液の流量を制御する、又は、前記射出プランジャの前進時に前記シリンダ装置へ供給される作動液の流量を制御するサーボバルブを有し、
    前記液圧回路及び前記制御装置は、
    低速射出も前記ポンプから前記シリンダ装置への作動液の供給により行い、
    低速射出時の前記シリンダ装置の速度制御を前記サーボモータの制御により行い、高速射出時の前記シリンダ装置の速度制御を前記サーボバルブの制御により行う、ように構成されている
    請求項1に記載の成形機の射出装置。
  3. 前記モータは、サーボモータであり、
    前記液圧回路は、前記射出プランジャの前進時に前記シリンダ装置から排出される作動液の流量を制御する、又は、前記射出プランジャの前進時に前記シリンダ装置へ供給される作動液の流量を制御するサーボバルブを有し、
    前記液圧回路及び前記制御装置は、高速射出時の前記シリンダ装置の速度制御を前記サーボバルブの制御により行い、増圧時の前記シリンダ装置の圧力制御を前記サーボモータの制御により行う、ように構成されている
    請求項1又は2に記載の成形機の射出装置。
  4. 前記モータは、サーボモータであり、
    前記制御装置は、増圧の多段制御を行うように前記サーボモータを制御する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の成形機の射出装置。
  5. 前記ポンプは、双方向ポンプであり、増圧時には2つのポートのうち一方から前記シリンダ装置に作動液を供給し、前記射出プランジャの後退時には2つのポートのうち他方から前記シリンダ装置に作動液を供給する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の成形機の射出装置。
  6. 前記射出プランジャの速度を検出可能な第1センサと、
    前記シリンダ装置が前記射出プランジャから受ける負荷を検出可能な第2センサと、
    を有し、
    前記液圧回路及び前記制御装置は、低速射出も前記ポンプから前記シリンダ装置への作動液の供給により行うように構成され、
    前記モータは交流モータであり、
    前記制御装置は、前記ポンプから前記シリンダ装置へ作動液を供給して低速射出を行うときに、前記第1センサにより検出される速度が所定の低速射出速度に追従するように前記モータに供給される電力の周波数を制御するとともに、前記モータの発生トルクが、前記第2センサの検出結果に基づいて算出される前記モータの負荷トルクよりも所定量だけ大きくなるように前記モータに供給される電力の電流を制御する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の成形機の射出装置。
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