JP2013056616A - スタビライザブッシュ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】断面C字状の仕切部材が埋設された筒状ゴム弾性体を含むスタビライザブッシュを良好な製作性をもって有利に製造可能な技術を提供する。
【解決手段】軸直角方向に開口する開口部34が軸方向全長に延びるように設けられた断面C字状の仕切部材20を、筒状ゴム弾性体18内に、それが内側の部分38と外側の部分36とに仕切られるように埋設すると共に、仕切部材20の中心軸に対して開口部34と対称に位置する仕切部材20部分と、かかる仕切部材20部分が埋設される筒状ゴム弾性体18部分とが位置する周上の一箇所に、仕切部材20と筒状ゴム弾性体18とをそれぞれ周方向に分断する切割り42を、軸方向の全長に亘って延びるように設けて、構成した。
【選択図】図3
【解決手段】軸直角方向に開口する開口部34が軸方向全長に延びるように設けられた断面C字状の仕切部材20を、筒状ゴム弾性体18内に、それが内側の部分38と外側の部分36とに仕切られるように埋設すると共に、仕切部材20の中心軸に対して開口部34と対称に位置する仕切部材20部分と、かかる仕切部材20部分が埋設される筒状ゴム弾性体18部分とが位置する周上の一箇所に、仕切部材20と筒状ゴム弾性体18とをそれぞれ周方向に分断する切割り42を、軸方向の全長に亘って延びるように設けて、構成した。
【選択図】図3
Description
本発明は、スタビライザブッシュとその製造方法とに係り、特に、スタビライザバーを自動車等の車両のボデーやフレーム等に防振支持させるスタビライザブッシュと、そのようなスタビライザブッシュの有利な製造方法とに関するものである。
従来から、自動車等の車両には、旋回時等における車体の傾きを抑えるためのスタビライザバーが装着されている。そして、通常、かかるスタビライザバーは、スタビライザブッシュを介して、車両のボデーやフレーム等に防振支持される。このスタビライザバーを車両に防振支持させるスタビライザブッシュは、一般に、軸方向に貫通する中心孔を備えた筒状ゴム弾性体を含んでなり、中心孔においてスタビライザバーに外挿装着されると共に、外周部に装着されたブラケットを介して、車両のボデー等に取り付けられるようになっている。
ところで、そのようなスタビライザブッシュにおいては、筒状ゴム弾性体の中心孔内に挿入されたスタビライザバーの外周面と筒状ゴム弾性体の中心孔の内周面との間等に、振動入力による弾性変形によって隙間が生ずると、筒状ゴム弾性体の中心孔の内周面へのスタビライザバーの衝突等による異音が発生する。このため、従来のスタビライザブッシュは、通常、筒状ゴム弾性体が、ボデー等の車両の取付部位とブラケットとの間で予圧縮された状態で、ボデー等に取り付けられている。これにより、弾性変形時におけるスタビライザバーの外周面と筒状ゴム弾性体の中心孔の内周面との間等での隙間の発生を解消して、筒状ゴム弾性体の内周面とスタビライザバーとの衝突等による異音の発生を防止する対策が講じられているのである。しかしながら、単に、予圧縮が加えられただけのスタビライザブッシュにあっては、予圧縮量(予圧縮により弾性変形した筒状ゴム弾性体の変形寸法)が大きいと、スタビライザバーが外部から入力される捩り力によって中心軸回りに回転したときに、スタビライザバーと筒状ゴム弾性体との間でスティックスリップが生じ、それによって、きしみ音や擦れ音等の異音が発生するだけでなく、乗り心地も悪化する等の様々な不具合が惹起されるといった懸念がある。
かかる状況下、例えば、特開2000−46110号公報(特許文献1)や特開2004−257540号公報(特許文献2)には、周上の一箇所に、軸直角方向に開口する開口部が軸方向全長に延びるように設けられた断面C字状の筒状体からなる仕切部材が、筒状ゴム弾性体の中心孔の周りに位置して、筒状ゴム弾性体を内側の部分と外側の部分とに仕切るように、筒状ゴム弾性体に埋設されてなるスタビライザブッシュが、それぞれ、明らかにされている。このような構造のスタビライザブッシュでは、筒状ゴム弾性体が、仕切部材よりも外側に位置する外側ゴム部分と、仕切部材よりも内側に位置する、十分に薄肉の内側ゴム部分とに仕切られているため、筒状ゴム弾性体が、ボデー等の車両の取付部位とブラケットとの間で予圧縮されたときに、ブラケットと仕切部材との間に位置する外側ゴム部分の予圧縮量が十分に大きくされる一方、仕切部材とスタビライザバーとの間に位置する内側ゴム部分の予圧縮量が可及的に小さくされる。これによって、上記の如き不具合が効果的に解消されるようになっている。また、かかるスタビライザブッシュでは、仕切部材が断面C字状を呈する1個の筒状体にて構成されているため、例えば、仕切部材が複数の分割筒体にて構成される場合とは異なって、スタビライザブッシュの製造時における仕切部材の取扱性が有利に高められるといった利点も確保されている。
そして、そのような従来のスタビライザブッシュにおいては、断面C字状とされた仕切部材の開口部が位置する筒状ゴム弾性体部分に、筒状ゴム弾性体の外周面から中心孔に達する幅を有して、筒状ゴム弾性体を周方向に分断する切割りが、軸方向の全長に亘って延びるように形成されている。かくして、スタビライザブッシュ(筒状ゴム弾性体)が、その中心軸に対して切割りと対称に位置する部分を中心として、切割りが拡開するように、回動可能とされている。そして、そのようにして拡開された切割りを通じて、スタビライザバーが、中心孔内に容易に挿通され得るようになっているのである。
ところが、断面C字状の仕切部材が埋設された筒状ゴム弾性体を含む従来のスタビライザブッシュには、以下の如き問題が内在していた。
すなわち、従来のスタビライザブッシュでは、筒状ゴム弾性体の外側ゴム部分をブラケットとの間で確実に予圧縮できるように、仕切部材として、十分に大きな剛性を備えた金属製や樹脂製のものが用いられる。そのため、そのような仕切部材には、その中心軸に対して開口部(筒状ゴム弾性体の切割りの形成部位に位置している)と対称に位置する部分、つまり、スタビライザブッシュの拡開の際にヒンジ部として機能する仕切部材部分に、軸方向に延びる溝部や薄肉部、或いは仕切部材の全長に至らない長さで軸方向に直線的に延びる窓部が形成され、それによって、剛性の高い仕切部材が、比較的に容易に拡開され得るようになっていた。
それ故、断面C字状の仕切部材が埋設された筒状ゴム弾性体を含む従来のスタビライザブッシュにおいては、その製造に際して、断面C字状の単純な筒形状を呈する仕切部材ではなく、窓部や溝部、或いは薄肉部等が部分的に設けられた、断面C字状の筒状仕切部材を準備する必要があった。そのため、特に、仕切部材が金属製である場合には、仕切部材の材料となる金属筒体や金属板に対して、窓部や溝部、或いは薄肉部等を部分的に形成する工程を行わなければならず、それが非常に面倒であったのであり、また、例えば、複数の分割筒体からなる仕切部材を用いる場合に比して、窓部や溝部、薄肉部等を仕切部材に形成するための余分な工程を実施する分だけ、スタビライザブッシュの製作性が不可避的に低下するといった問題が惹起されていたのである。
ここにおいて、本発明は、上述せる如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、断面C字状の仕切部材が埋設された筒状ゴム弾性体を含むスタビライザブッシュにおいて、製作性の向上が有利に図られ得るように改良された構造を提供することにある。また、本発明にあっては、断面C字状の仕切部材が埋設された筒状ゴム弾性体を含むスタビライザブッシュを、優れた製作性をもって有利に製造し得る方法を提供することも、その解決課題とするものである。
そして、本発明にあっては、かかる課題の解決のために、軸方向に貫通する中心孔を備えた筒状ゴム弾性体と、該筒状ゴム弾性体の該中心孔の周りに位置して、該筒状ゴム弾性体を内側の部分と外側の部分とに仕切るように、該ゴム弾性体に埋設された筒状の仕切部材とを含んでなると共に、該仕切部材が、周上の一箇所に、軸直角方向に開口する開口部が軸方向全長に延びるように設けられたC字状の断面形状を有して構成され、該筒状ゴム弾性体の該中心孔において車両のスタビライザバーに外挿装着される一方、該筒状ゴム弾性体の外周部に装着されるブラケットを介して、車両に取り付けられることにより、該スタビライザバーを車両に弾性支持させるスタビライザブッシュにおいて、前記仕切部材の中心軸に対して前記開口部と対称に位置する仕切部材部分と、該仕切部材部分が埋設される前記筒状ゴム弾性体部分とが位置する周上の一箇所に、該仕切部材と該筒状ゴム弾性体とをそれぞれ周方向に分断する切割りが、軸方向の全長に亘って延びるように形成されていることを特徴とするスタビライザブッシュを、その要旨とするものである。
また、本発明にあっては、軸方向に貫通する中心孔を備えた筒状ゴム弾性体と、該筒状ゴム弾性体の該中心孔の周りに位置して、該筒状ゴム弾性体を内側の部分と外側の部分とに仕切るように、該ゴム弾性体に埋設された筒状の仕切部材とを含んでなると共に、該仕切部材が、周上の一箇所に、軸直角方向に開口する開口部が軸方向全長に延びるように設けられたC字状の断面形状を有して構成され、該筒状ゴム弾性体の該中心孔において車両のスタビライザバーに外挿装着される一方、該筒状ゴム弾性体の外周部に装着されるブラケットを介して、車両に取り付けられることにより、該スタビライザバーを車両に弾性支持させるスタビライザブッシュの製造方法であって、(a)前記筒状ゴム弾性体に対応した形状を有する筒状の成形キャビティ内に、前記仕切部材を、該成形キャビティが内側の部分と外側の部分とに仕切られるように収容配置する工程と、(b)前記成形キャビティ内に未加硫ゴムを充填した後、該未加硫ゴムに対する加硫操作を行って、前記仕切部材が埋設された前記筒状ゴム弾性体を加硫成形する工程と、(c)該加硫成形された筒状ゴム弾性体に埋設される前記仕切部材の中心軸に対して前記開口部と対称に位置する仕切部材部分と、該仕切部材部分が埋設される筒状ゴム弾性体部分とを、軸方向の全長に亘って切断することにより、該仕切部材と該筒状ゴム弾性体とをそれぞれ周方向に分断する切割りを、軸方向の全長に亘って延びるように形成する工程とを含むことを特徴とするスタビライザブッシュの製造方法をも、また、その要旨とするものである。
本発明に従うスタビライザブッシュにあっては、仕切部材の中心軸に対して開口部と対称に位置する仕切部材部分と、かかる仕切部材部分が埋設される筒状ゴム弾性体部分とが位置する周上の一箇所に切割りが設けられていることにより、仕切部材の開口部を中心として、切割りが拡開するように、回動可能とされている。即ち、かかるスタビライザブッシュでは、従来のスタビライザブッシュにおいて、あくまでも、スタビライザバーの挿通用としてしか利用されていなかった仕切部材の開口部が、ヒンジ部として利用されている。つまり、本発明に従うスタビライザブッシュにおいては、仕切部材の開口部が、従来のスタビライザブッシュにおける仕切部材の開口部の利用形態からは、到底、想到実施が不可能な形態において利用されているのである。
それ故、本発明に係るスタビライザブッシュでは、従来のスタビライザブッシュとは異なって、仕切部材の拡開を容易とするために、仕切部材のヒンジ部として機能する部分に、窓部や溝部、或いは薄肉部等を形成する必要が皆無とされ、その結果、スタビライザブッシュの製造に際して準備される仕切部材として、断面C字状の単純な筒形状を呈する仕切部材が、何等の加工も施さない、そのままの状態で使用可能となっている。そして、それによって、かかるスタビライザブッシュでは、その製造に際して、仕切部材に窓部や溝部、薄肉部等を形成するための工程が有利に省略され得るのである。
従って、かくの如き本発明に従うスタビライザブッシュにあっては、断面C字状の仕切部材が筒状ゴム弾性体に埋設されてなる従来のスタビライザブッシュに比して、製造工程が有利に簡略化され得、以て、十分に優れた製作性が発揮され得る。
しかも、本発明に従うスタビライザブッシュにおいては、スタビライザバーを中心孔内に装着するのに切割りを拡開するに際して、剛性の高い仕切部材が、何等、曲げ変形乃至は撓み変形することがなく、ゴム部分のみが曲げ変形乃至は撓み変形する。そのため、切割りの拡開操作を、より小さな力で簡単に行うことが可能となり、以て、スタビライザバーの中心孔内への装着作業の効率化と容易化とが、極めて有利に達成され得ることとなるのである。
そして、本発明に従うスタビライザブッシュの製造方法にあっても、仕切部材の中心軸に対して開口部と対称に位置する仕切部材部分と、かかる仕切部材部分が埋設される筒状ゴム弾性体部分とが位置する周上の一箇所に切割りが設けられる。従って、そのような本発明に従うスタビライザブッシュの製造方法によれば、目的とするスタビライザブッシュが、簡略な製造工程により、極めて優れた製作性をもって有利に製造され得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1及び図2には、本発明に従うスタビライザブッシュの一実施形態としての自動車用スタビライザブッシュが、自動車に取り付けられた状態での軸直角方向断面形態と軸方向断面形態とにおいて、それぞれ示されている。それらの図から明らかなように、スタビライザブッシュ10は、軸方向に貫通する、横断面円形状の中心孔16が設けられた、筒状ゴム弾性体としてのブッシュ本体18を有している。また、このブッシュ本体18内には、筒状の仕切部材20が、中心孔16の周りに位置して、軸方向に延びるように埋設されている。そして、そのようなスタビライザブッシュ10が、ブッシュ本体18の中心孔16においてスタビライザバー12に外挿装着されると共に、ブッシュ本体18の外周部にブラケット22が装着されて、かかるブラケット22が自動車のボデー14の取付面15に固定されることにより、ブラケット22を介して、自動車のボデー14の取付面15に取り付けられ、以て、スタビライザバー12を自動車のボデー14に対して弾性的に支持させ得るようになっているのである。なお、以下からは、スタビライザブッシュ10の自動車のボデー14への取付状態に基づいて、図1の上下方向を、スタビライザブッシュ10の上下方向と言うこととする。
より詳細には、ブッシュ本体18は、例えば、一般的な天然ゴム(NR)や、ブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)等の合成ゴム材料、或いはそれらのゴム材料に所定の潤滑剤が配合されてなる、所謂自己潤滑ゴム等を用いて、形成されている。
そして、図3及び図4に示されるように、かかるブッシュ本体18は、軸直角方向断面において、外周の下側略1/2周部分が円弧形状とされる一方、外周の残りの上側略1/2周部分が、略矩形形状とされた逆鞍型乃至は逆蒲鉾状の外周形状を有している。即ち、ブッシュ本体18にあっては、外周面が、円弧状の下側底面部分24と、この下側底面部分24の周方向両端から鉛直上方に延びる平面からなる二つの側面部分26,26と、それら二つの側面部分26,26の上端を相互に連結するように、水平方向に延びる平坦な上側底面部分28とにて構成されている。
そのようなブッシュ本体18においては、下側底面部分24と二つの側面部分26,26の軸方向両端側部分に対して、比較的に厚肉の略平板形状を呈する外フランジ部30,30が、互いに対向配置された状態で、それぞれ、一体的に周設されている。また、ブッシュ本体18の軸方向両側の端面における軸直角方向中間部には、すぐり部32が、それぞれ形成されている。このすぐり部32は、仕切部材20よりも外側に位置して、仕切部材20の周方向に沿って連続して延びる円形の凹溝形態を有している。
一方、ブッシュ本体18内に埋設される仕切部材20は、図5及び図6に示されるように、全体として、円筒形状を有している。そして、周上の一箇所に、軸直角方向に開口して(仕切部材20を軸直角方向に分断して)、軸方向の全長に連続して延びる開口部(スリット)34が設けられていることで、横断面C字形状とされている。即ち、仕切部材20は、開口部34により、周上の一箇所で周方向に分断されている。そして、かかる仕切部材20には、開口部34を間に挟んで周方向の両側に、軸方向の全長に亘って連続して延びる平坦面からなる二つの分断面35,35が、互いに対向位置するように設けられているのである。
なお、仕切部材20は、ブッシュ本体18内に埋設された状態下で、外部からの入力荷重によって実質的に塑性変形しない程度の剛性を有するものであれば、その材質が、何等、限定されるものではなく、一般的には、金属材料や合成樹脂材料を用いて形成される。しかしながら、後述するように、仕切部材20は、ブッシュ本体18内への埋設状態下で、ブッシュ本体18と共に切断される。それ故、ここでは、そのような仕切部材20の形成材料として、金属材料を用いる場合には、アルミニウム等の比較的に軟らかい金属材料が、好適に用いられる。なお、金属製の仕切部材20は、例えば、一枚の金属板を筒状に曲げ加工する公知のプレス成形等を行うことにより、容易に得ることができる。また、合成樹脂製の仕切部材20は、例えば、射出成形等の公知の金型成形によって、容易に得ることができる。
また、スタビライザブッシュ10が、ブッシュ本体18の外周部に装着されるブラケット22を介して自動車のボデー14に取り付けられる際には、後述するように、ブッシュ本体18が、仕切部材20を埋設した状態下で、ブラケット22とボデー14とにて軸直角方向内方に押圧されて、予圧縮される。このとき、仕切部材20が、ブッシュ本体18の弾性変形と共に、仕切部材20の開口部34の幅(二つの分断面35,35間の距離)を小さくするように縮径変形することがあるが、そのような縮径変形によって、二つの分断面35,35が互いに当接乃至は干渉することがある。これは、スタビライザブッシュ10の後述する切割り42の拡開操作の妨げとなる場合がある。それ故、仕切部材20の開口部34の幅は、特に限定されるものではないものの、スタビライザブッシュ10の自動車のボデー14への取付時に、仕切部材20の縮径変形によって、開口部34の幅方向両側端面が互いに当接乃至は干渉しない程度の大きさとされていることが望ましい。なお、二つの分断面35,35同士が当接乃至は干渉しても、切割り42の拡開操作の妨げとならない場合には、開口部34が、二つの分断面35,35間の距離が実質的にゼロとなるような単なる切込みであっても良い。
さらに、図4から明らかなように、ここでは、仕切部材20の軸方向長さが、仕切部材20よりも外側に位置するブッシュ本体18部分(後述する外側ゴム部36)の軸方向長さよりも所定寸法だけ短くされている。これによって、ブッシュ本体18の軸方向両側の端面に他部材が接触したときに、仕切部材20よりも外側に位置するブッシュ本体18部分が緩衝材として機能して、かかる他部材が、仕切部材20の端面に接触することが可及的に防止されるようになっている。なお、仕切部材20の軸方向長さは、何等、これに限定されるものではない。
そして、図3及び図4に示されるように、上記の如き構造とされた仕切部材20が、ブッシュ本体18内に、その中心孔16の周りに、ブッシュ本体18と同軸的に位置して、軸方向に延びるように埋設されている。これにより、ブッシュ本体18が、仕切部材20よりも外側に位置する外側ゴム部36と、仕切部材20よりも内側に位置する内側ゴム部38とに仕切られている。また、そのような外側ゴム部36と内側ゴム部38とが、仕切部材20の開口部34を形成する二つの分断面35,35間に位置するゴム部分からなる連結ゴム部40にて、互いに連結されている。即ち、ブッシュ本体18が、外側ゴム部36と内側ゴム部38と連結ゴム部40とにて構成されている。そして、仕切部材20が、その外周面において、外側ゴム部36に加硫接着されている一方、内周面において、内側ゴム部38に加硫接着され、更に、二つの分断面35,35において、連結ゴム部40に加硫接着されているのである。
また、ここでは、仕切部材20の厚さが、ブッシュ本体18よりも十分に薄い厚さとされ、その内径が、ブッシュ本体18の内径よりも少しだけ大きくされている。これにより、ブッシュ本体18の内側ゴム部38が、外側ゴム部36よりも十分に薄肉とされている。なお、内側ゴム部38の厚さは、特に限定されるものではないものの、ブッシュ本体18の中心孔16内にスタビライザバー12を挿通した状態下で、ブラケット22と自動車のボデー14との間で、ブッシュ本体18に予圧縮を加えたときに、内側ゴム部38が、厚さ方向において実質的に弾性変形しないか、或いはその弾性変形量が可及的に小さな量となる程度の厚さとされていることが望ましい。これによって、スタビライザバー12が外部から入力される捩り力によって中心軸回りに回転したときに、スタビライザバー12とブッシュ本体18との間でのスティックスリップの発生が効果的に防止され得ることとなる。
そして、本実施形態のスタビライザブッシュ10では、仕切部材20が、ブッシュ本体18内において、中心軸:P(ブッシュ本体18の中心軸:Qと一致する)を含む水平面:αを間に挟んで、ブッシュ本体18の周方向(軸直角方向)両側に、二つの分断面35,35をそれぞれ一つずつ位置させるように配置されている。換言すれば、ブッシュ本体18の連結ゴム部40が、上記水平面:αにて、ブッシュ本体18の周方向(軸直角方向)に略二等分される位置に配置されるように、仕切部材20のブッシュ本体18内での周方向位置が設定されているのである。
また、かかるスタビライザブッシュ10においては、仕切部材20の開口部34やブッシュ本体18の連結ゴム部40が位置する周上の一箇所とは、仕切部材20とブッシュ本体18の中心軸:P、Qに対して対称に位置する箇所に、ブッシュ本体18の外周面から中心孔16に達する幅を備えた切割り42が、軸方向の全長に亘って連続して延びるように形成されている。
かくして、前記水平面:α上において、開口部34とは中心軸:Pを間に挟んで反対側に位置する仕切部材20部分と、連結ゴム部40とは中心軸:Qを間に挟んで反対側に位置する外側ゴム部36部分と内側ゴム部38部分とが、それぞれ、切割り42により、軸方向の全長に亘って、周方向に分断されている。また、それによって、スタビライザブッシュ10が、図3に二点鎖線で示されるように、ブッシュ本体18の連結ゴム部40を中心として回動して、切割り42が拡開され得るようになっているのである。
このように、本実施形態のスタビライザブッシュ10においては、開口部34を有する横断面C字状の仕切部材20がブッシュ本体18内に埋設されてなる従来品とは異なって、切割り42を拡開する際に、仕切部材20の開口部34と、かかる開口部34内に位置する連結ゴム部40と、この連結ゴム部40を間に挟んで水平方向の両側に位置する外側ゴム部36部分及び内側ゴム部38部分とが、ヒンジ部として機能する。それ故、切割り42の拡開時に、仕切部材20が、弾性変形したり撓み変形したりすることなしに、単に、ブッシュ本体18だけが部分的に弾性変形するようになっている。
そして、かくの如き構造とされたスタビライザブッシュ10を用いて、スタビライザバー12を自動車のボデー14に防振支持させる際には、先ず、図3に二点鎖線で示されるように、スタビライザブッシュ10の切割り42を側方に拡開した後、この拡開した切割り42を通じて、スタビライザバー12を中心孔16内に挿通する。
その後、図1及び図2に示されるように、ブラケット22をスタビライザブッシュ10の外周部に装着する。ここで用いられるブラケット22は、例えば、高い剛性を有する金属板をプレス成形してなる金属部材にて構成され、長さ方向中間部からなる装着部44と、長さ方向両端部からなる二つの取付部46,46とを一体的に有している。このブラケット22の装着部44は、ブッシュ本体18の外周面のうちの下側底面部分24と二つの側面部分26,26とにおける二つの外フランジ部30,30間に位置する部分に対応した略U字形状を有している。一方、二つの取付部46,46は、平板形状を呈し、略U字状の装着部44の二つの上端部から互いに逆となる側方に向かって一体的に延び出している。また、それら二つの取付部46,46には、それぞれ、ボルト挿通孔48が、一つずつ穿設されている。そして、かかるブラケット22が、装着部44において、スタビライザブッシュ10のブッシュ本体18に対して、二つの外フランジ部30,30にて挟まれた下側底面部分24部分と二つの側面部分26,26部分とをそれぞれ囲繞乃至は包囲した状態で、装着されるのである。
なお、図1及び図2に明示されてはいないものの、ブラケット22の略U字状を呈する装着部44の最大深さが、ブッシュ本体18の下側底面部分24から上側底面部分28までの高さの最大値よりも所定寸法小さくされている。そのため、そのようなブラケット22が装着部44においてブッシュ本体18に装着された状態下では、ブッシュ本体18の上側底面部分28の全体を含む外側ゴム部36の上端部が、二つの取付部46,46の上端面から上方に、所定高さだけ突出して位置させられる。
次に、ブラケット22が装着されたスタビライザブッシュ10のブッシュ本体18の上側底面部分28を自動車のボデー14の取付面15に接触させる。このとき、ブッシュ本体18の上端部が、二つの取付部46,46の上端面から上方に突出しているため、ブラケット22の二つの取付部46,46が、ボデー14の取付面15から下方に離間して、配置される。そして、そのような状態から、二つの取付部46,46が、ボデー14の取付面15に当接する位置まで、ブラケット22の装着部44をブッシュ本体18に押し付けつつ、ブラケット22の全体を上方に変位させる。これによって、ブラケット22の装着部44とボデー14の取付面15との間で、ブッシュ本体18の、主に外側ゴム部36に対して予圧縮を加える。その後、ブラケット22の各取付部46,46を、ボルト挿通孔48,48内にそれぞれ挿通された取付ボルト50,50にて、ボデー14の取付面15にボルト固定する。
かくして、スタビライザバー12がブッシュ本体18の中心孔16内に挿通されたスタビライザブッシュ10をボデー14の取付面15に取り付ける。そして、それにより、スタビライザバー12を、スタビライザブッシュ10にて、自動車のボデー14に防振支持させるのである。
ところで、本実施形態のスタビライザブッシュ10は、例えば、図7に示される如き構造を有する成形用型52を用いて、以下の操作を実施することにより製造される。
ここで準備される成形用型52は、例えば、未加硫ゴムの射出成形に用いられるもので、固定型54と可動型56と第一スライド型58と第二スライド型60とを含んで構成されている。
そのような成形用型52における固定型54の上面の中央部には、ブッシュ本体18の軸方向一方側の端面形状に対応した形状を有する固定型側キャビティ面62が設けられている。また、かかる固定型側キャビティ面62には、支持用溝部64が形成されている。この支持用溝部64は、浅底の円形凹溝からなり、仕切部材20の軸方向一端部が嵌入可能な構造とされている。
一方、可動型56は、固定型54の上方に、それと対向配置されており、図示しない油圧機構等により上下方向に移動可能とされて、固定型54に対して接近/離隔可能とされている。また、可動型56の固定型54との対向面となる下面の中央部には、ブッシュ本体18の軸方向他方側の端面形状に対応した形状を有する可動型側キャビティ面66が設けられている。また、かかる可動型側キャビティ面66の中心部には、円柱状突起68が一体形成されている。この円柱状突起68は、ブッシュ本体18の中心孔16の内径と同一の外径と、中心孔16の軸方向長さと同一の高さとを有している。更に、可動型側キャビティ面66には、支持用溝部64が、円柱状突起68の周囲に、周方向に連続して延びるように形成されている。この支持用溝部64は、固定型側キャビティ面62に形成される支持用溝部64と同様な構造を有している。
第一スライド型58と第二スライド型60は、固定型54と可動型56との間において、水平方向において互いに対向配置されている。また、それら第一及び第二スライド型58,60は、図示しない油圧機構等により、固定型54の上面上を水平方向にスライド移動可能とされ、それによって、互いに接近/離隔可能とされている。
そして、第一スライド型58の第二スライド型60との対向面の中央部が、第一スライド型側キャビティ面70とされている一方、第二スライド型60の第一スライド型58との対向面の中央部が、第二スライド型側キャビティ面72とされている。第一スライド型側キャビティ面70は、ブッシュ本体18の下側底面部分24と、二つの側面部分26,26のそれぞれの上端部位を除く部位とに対応した形状を有している。また、第二スライド型側キャビティ面72は、ブッシュ本体18の二つの側面部分26,26のそれぞれの上端部位と、上側底面部分28とに対応した形状を有している。
かくして、可動型56が、固定型54に対して接近移動すると共に、第一スライド型58と第二スライド型60とが、固定型54の上面上を互いに接近移動して、それらが互いに型合せされることによって、成形用型52内に、ブッシュ本体18に対応した形状の成形キャビティ74が、固定型側キャビティ面62と可動型側キャビティ面66と第一及び第二スライド型側キャビティ面70,72とにて囲まれて、形成されるようになっている。なお、図7中、76は、図示しない射出成形機のノズルから射出される未加硫ゴムを、成形キャビティ74内に導くスプルーである。
そして、このような構造の成形用型52を用いて、スタビライザブッシュ10を製造する際には、先ず、予めプレス成形された金属製の仕切部材20、或いは予め射出成形等により金型成形された合成樹脂製の仕切部材20を、型開きされた成形用型52の固定型54の固定型側キャビティ面62上に支持された状態で、立設する。この仕切部材20を固定型54に支持させる操作は、仕切部材20の軸方向一端部を、固定型側キャビティ面62に形成された支持用溝部64内に嵌入させることにより、容易に実施される。なお、仕切部材20を固定型54に支持させる際には、仕切部材20の開口部34が、最終的に得られるスタビライザブッシュ10において、前記したような周方向位置となるように、仕切部材20の支持用溝64内での周方向位置を設定しておく必要がある。
次に、図7に示されるように、成形用型52の型合せを実施して、成形用金型52内に、成形キャビティ74を形成する。成形用型52が型合せされる際には、可動型56の円柱状突起68が、固定型54に支持された仕切部材20内に突入する一方、仕切部材20の軸方向他端部が、可動型56の可動型側キャビティ面66に形成された支持用溝部64内に嵌入される。これによって、成形キャビティ74内に、仕切部材20が収容配置されると共に、成形キャビティ74が、仕切部材20によって、それよりも外側の部分と内側の部分とに仕切られる。
かくして、本工程では、成形キャビティ74の形成と同時に、成形キャビティ74内に、仕切部材20よりも外側の部分からなる外側ゴム部形成キャビティ部分78と、仕切部材20よりも内側の部分からなる内側ゴム部形成キャビティ部分80とが、それぞれ形成される。また、成形キャビティ74内に収容配置された仕切部材20の開口部34が、成形キャビティ74の周上の一箇所において、上下方向に延びるように配置される。これによって、成形キャビティ74内の外側ゴム部形成キャビティ部分78と内側ゴム部形成キャビティ部分80とが、仕切部材20の開口部34を通じて、相互に連通した状態とされる。
次に、図8に示されるように、スプルー76を通じて、射出成形機のノズル(図示せず)から射出される未加硫ゴム82を成形キャビティ74内に、射出充填する。このとき、未加硫ゴム82は、先ず、成形キャビティ74の外側ゴム部形成キャビティ部分78に導入され、そして、仕切部材20の開口部34を通じて、内側ゴム部形成キャビティ部分80内に導き入れられる。
その後、成形キャビティ74内に充填された未加硫ゴム82に対して、加熱等による公知の加硫操作を実施する。これによって、成形キャビティ74の外側ゴム部形成キャビティ部分78内と内側ゴム部形成キャビティ部分80内とにおいて、それぞれ、外側ゴム部36と内側ゴム部38とを加硫成形すると共に、仕切部材20の開口部34内において、連結ゴム部40を加硫成形し、以て、ブッシュ本体18を加硫成形する。また、それと同時に、仕切部材20の外周面と内周面とを、外側ゴム部36と内側ゴム部38とに加硫接着すると共に、仕切部材20の二つの分断面35,35を連結ゴム部40に加硫接着する。かくして、図9に示されるように、仕切部材20がブッシュ本体18内に埋設されてなる、一体加硫成形品としてのスタビライザブッシュ10を得る。
次に、上記のようにして得られたスタビライザブッシュ10において、仕切部材20の開口部34やブッシュ本体18の連結ゴム部40が位置する周上の一箇所とは、仕切部材20とブッシュ本体18の中心軸:P、Qに対して対称に位置する仕切部材20部分とブッシュ本体18部分とを、所定のカッター等により切断して、周方向に分断する。これにより、図3に示されるように、仕切部材20の開口部34とはブッシュ本体18の中心軸:Qに対して対称となるスタビライザブッシュ10の周上の一箇所に、ブッシュ本体18の外周面から中心孔16にまで達する幅をもって、軸方向に連続して延びる切割り42を形成する。かくして、切割り42を備えた、目的とするスタビライザブッシュ10を得るのである。
このように、本実施形態のスタビライザブッシュ10においては、開口部34を有する横断面C字状の仕切部材20がブッシュ本体18内に埋設されてなる従来品とは異なって、その製造時に、仕切部材20として、中心軸:Pに対して開口部34と対称に位置する仕切部材20部分等に、切割り42での拡開時における仕切部材20の弾性変形や撓み変形を容易とするための溝部や窓部、薄肉部等が、何等設けられていない、単に、開口部34を有するだけの単純な円筒形状を呈する仕切部材20が用いられる。
それ故、このようなスタビライザブッシュ10にあっては、その製造に際して、特に仕切部材20が金属製である場合等に、仕切部材20に対する溝部や窓部、薄肉部等の形成工程が有利に省略され得るのであり、その結果として、製造工程の簡略化が、極めて効果的に図られ得るのである。
しかも、本実施形態のスタビライザブッシュ10では、前述したように、切割り42を拡開する際に、仕切部材20の開口部34と、かかる開口部34内に位置する連結ゴム部40と、この連結ゴム部40を間に挟んで水平方向の両側に位置する外側ゴム部36部分及び内側ゴム部38部分とがヒンジ部として機能するため、仕切部材20が、弾性変形したり撓み変形したりすることなしに、単に、ブッシュ本体18だけが部分的に弾性変形するようになっている。従って、切割り42の拡開操作、更には、拡開された切割り42を通じて、スタビライザバー12をブッシュ本体18の中心孔16内に挿通するための操作が、十分に小さな力で、極めて容易に且つ迅速に実施され得ることとなるのである。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、ブッシュ本体18の形状は、何等限定されるものではなく、軸方向に貫通する中心孔16を備えた筒形状であれば、円筒形状や、その他の筒形状であっても良い。
また、ブッシュ本体18の外周部に装着されるブラケット22の構造も、例示のものに、何等限定されるものではなく、公知の種々の構造が採用可能である。従って、ブラケット22は、例えば、ブッシュ本体18に対して、それを軸直角方向の両側から挟み込んで装着されるような分割構造を有するものであっても良い。
さらに、スタビライザブッシュ10を成形するのに用いられる成形用型52の構造も、ブッシュ本体18の形状等に応じて、種々変更が可能であり、例えば、ブッシュ本体18がアンダーカット形状を有しない場合には、第一及び第二スライド型58,60が省略可能となる。
更にまた、成形用型52による仕切部材20の支持構造も、例示された構造以外に各種の支持構造が、採用可能である。
加えて、前記実施形態では、本発明は、自動車用のスタビライザブッシュとその製造方法に適用したものの具体例を示したが、本発明は、自動車用以外のスタビライザブッシュとその製造の何れに対しても有利に適用され得ることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
10 スタビライザブッシュ 12 スタビライザバー
16 中心孔 18 ブッシュ本体
20 仕切部材 22 ブラケット
34 開口部 36 外側ゴム部
38 内側ゴム部 42 切割り
52 成形用型 74 成形キャビティ
16 中心孔 18 ブッシュ本体
20 仕切部材 22 ブラケット
34 開口部 36 外側ゴム部
38 内側ゴム部 42 切割り
52 成形用型 74 成形キャビティ
Claims (2)
- 軸方向に貫通する中心孔を備えた筒状ゴム弾性体と、該筒状ゴム弾性体の該中心孔の周りに位置して、該筒状ゴム弾性体を内側の部分と外側の部分とに仕切るように、該ゴム弾性体に埋設された筒状の仕切部材とを含んでなると共に、該仕切部材が、周上の一箇所に、軸直角方向に開口する開口部が軸方向全長に延びるように設けられたC字状の断面形状を有して構成され、該筒状ゴム弾性体の該中心孔において車両のスタビライザバーに外挿装着される一方、該筒状ゴム弾性体の外周部に装着されるブラケットを介して、車両に取り付けられることにより、該スタビライザバーを車両に弾性支持させるスタビライザブッシュにおいて、
前記仕切部材の中心軸に対して前記開口部と対称に位置する仕切部材部分と、該仕切部材部分が埋設される前記筒状ゴム弾性体部分とが位置する周上の一箇所に、該仕切部材と該筒状ゴム弾性体とをそれぞれ周方向に分断する切割りが、軸方向の全長に亘って延びるように形成されていることを特徴とするスタビライザブッシュ。 - 軸方向に貫通する中心孔を備えた筒状ゴム弾性体と、該筒状ゴム弾性体の該中心孔の周りに位置して、該筒状ゴム弾性体を内側の部分と外側の部分とに仕切るように、該ゴム弾性体に埋設された筒状の仕切部材とを含んでなると共に、該仕切部材が、周上の一箇所に、軸直角方向に開口する開口部が軸方向全長に延びるように設けられたC字状の断面形状を有して構成され、該筒状ゴム弾性体の該中心孔において車両のスタビライザバーに外挿装着される一方、該筒状ゴム弾性体の外周部に装着されるブラケットを介して、車両に取り付けられることにより、該スタビライザバーを車両に弾性支持させるスタビライザブッシュの製造方法であって、
前記筒状ゴム弾性体に対応した形状を有する筒状の成形キャビティ内に、前記仕切部材を、該成形キャビティが内側の部分と外側の部分とに仕切られるように収容配置する工程と、
前記成形キャビティ内に未加硫ゴムを充填した後、該未加硫ゴムに対する加硫操作を行って、前記仕切部材が埋設された前記筒状ゴム弾性体を加硫成形する工程と、
該加硫成形された筒状ゴム弾性体に埋設される前記仕切部材の中心軸に対して前記開口部と対称に位置する仕切部材部分と、該仕切部材部分が埋設される筒状ゴム弾性体部分とを、軸方向の全長に亘って切断することにより、該仕切部材と該筒状ゴム弾性体とをそれぞれ周方向に分断する切割りを、軸方向の全長に亘って延びるように形成する工程と、
を含むことを特徴とするスタビライザブッシュの製造方法。
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JP2011195940A JP2013056616A (ja) | 2011-09-08 | 2011-09-08 | スタビライザブッシュ及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015143076A (ja) * | 2014-01-31 | 2015-08-06 | 住友理工株式会社 | スタビライザブッシュ |
-
2011
- 2011-09-08 JP JP2011195940A patent/JP2013056616A/ja not_active Withdrawn
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