JP2013054314A - 画像形成装置、動作制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一つのCPUに異常が検出された場合、システム全体のダウンタイムを低減できる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】ソフトウェア記憶手段203と、プロセッサ201と、処理の進行結果を記憶する記憶手段207と、ソフトウェア暴走検出手段204と、外部バス290と、を有する複数の情報処理装置210を備えた画像形成装置100であって、第一の情報処理装置は、外部バスを介して他の情報処理装置に暴走通知を通知する暴走通知手段403と、を有し、暴走通知を取得した第二の情報処理装置が、第一の情報処理装置から進行結果を読み出す情報読み出し手段232と、進行結果を記憶手段に記憶し、第一及び第二の情報処理装置以外の情報処理装置に送信する進行結果送信手段233と、再起動後の前記第一の情報処理装置に処理を再開させる復帰手段234と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソフトウェアの暴走を検出することが可能な複数の情報処理装置を有する画像形成装置に関する。
1つの機器に複数のCPUが搭載されることがある。各CPUが制御対象の各機能を他のCPUと協調しながら制御することで機器全体の性能の向上が図れる。各CPUは、それぞれ特定の処理を受け持ち、統合管理用のCPUとデータ通信することで全体的な制御構成が実現されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開文献1には、複数のプロセッサが管理プロセッサによって管理され、バス制御装置によって共有メモリへのアクセスが制御されるマルチプロセッサシステムに関して、あるプロセッサで障害が発生したとき、障害発生に至るまでの全プロセッサの連携動作を記録しておくマルチプロセッサが開示されている。
そして、特許文献1では、不具合に対応するため障害時の情報を記憶しておく技術を提案している。すなわち、各プロセッサは、障害を検出した時、自己の走行履歴情報の収集を停止すると共に他のプロセッサへ障害検出を通知する。各プロセッサは、自己の走行履歴情報の収集を停止した後、走行履歴情報を共有メモリ以外に設けた不揮発性メモリに格納する。
ところで、プリンタや複写機等の画像形成装置においても複数のCPUを搭載する試みがある。画像形成装置に複数のCPUが搭載されれば、画質向上、操作性向上、省エネ性の向上等が可能になる。特に省エネ技術については、電源装置に配置されたCPUが使用電力量を監視することで使用電力量に応じた電源制御を実現している。
しかしながら、複数のCPUを搭載した機器では、CPUの数が増える分、不具合が生じる頻度が高くなるおそれがある。一般的なCPUにはソフトウェアの暴走を監視するためにウォッチドッグタイマなどの監視機能が搭載されており、ソフトウェアの暴走時にはCPUを自動的にリセットすることで、復帰させることができる。しかし、複数のCPUが搭載された画像形成装置において、CPUのいずれか1つに不具合が検出された場合に、不具合が検出されたCPUだけをリセットしてもそのままでは印刷を再開することは困難である。
例えば、CPU1が紙送りを制御し、別のCPU2が定着装置を制御している場合において、CPU1の不具合が検出された場合に、CPU2は定着装置を止めるべきなのか定着工程を継続すべきなのかを判断できない。定着装置は高温になるため、CPU2には不具合がなくても一般には定着装置を停止させることが好ましい。よって、システムの全体をリセットした後で、正常であることが確認された後に、画像形成装置は最初から印刷を再開する。このように各CPUをリセットすると、復帰するまでの間、システム全体がダウンしてしまい、何も動作させることが出来ないという問題がある。
複数のCPUが搭載された場合に、不具合の検出されたCPU又はそのCPUが搭載された情報処理装置のみをリセットすることで、画像形成装置が印刷を再開するには、不具合が検出されたCPUの状況を他のCPUが把握するなどの制御が必要になる。
本発明は上記課題に鑑み、複数のCPUのいずれかに異常が検出された場合に、システム全体のダウンタイムを低減できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、ソフトウェアを記憶するソフトウェア記憶手段と、ソフトウェアを実行するプロセッサと、処理の進行結果を記憶する記憶手段と、ソフトウェアの暴走を検出して前記プロセッサを再起動するソフトウェア暴走検出手段と、他の情報処理装置と通信する外部バスと、を有する複数の情報処理装置を備えた画像形成装置であって、第一の情報処理装置は、前記ソフトウェア暴走検出手段がソフトウェアの暴走を検出した場合、前記外部バスを介して他の情報処理装置に暴走通知を通知する暴走通知手段と、を有し、暴走通知を取得した第二の情報処理装置が、第一の情報処理装置の前記記憶手段から前記進行結果を読み出す情報読み出し手段と、前記進行結果を当該前記第二の情報処理装置の前記記憶手段に記憶し、さらに、前記第一及び第二の情報処理装置以外の情報処理装置に送信する進行結果送信手段と、再起動後の前記第一の情報処理装置に処理を再開させる復帰手段と、を有する。
一つのCPUに異常が検出された場合、システム全体のダウンタイムを低減できる画像形成装置を提供することができる。
複数のCPUの1つに異常が生じた場合の各CPUの動作を説明する図の一例である。 画像形成装置の全体構成図の一例である。 画像形成装置の制御系のブロック図の一例である。 復旧処理中制御部が有する機能の機能ブロック図の一例である。 調停回路の構成図の一例である。 調停回路の構成図の一例である。 暴走通知コマンド、ジョブ実行情報の一例を示す図である。 各制御部の動作フローを説明する図の一例である。 画像形成装置の動作手順を示す図の一例である(実施例2)。 動作決定テーブルの一例を示す図である。 画像形成装置の動作手順を示す図の一例である(実施例2)。 画像形成装置の動作手順を示す図の一例である(実施例2)。 画像形成装置の動作手順を示す図の一例である(実施例2)。 待機状態の紙搬送制御のCPUにリセットが発生した場合の画像形成装置の動作手順の一例を示すフローチャート図である(実施例3)。 待機状態の紙搬送制御のCPUにリセットが発生した場合の画像形成装置の動作手順の一例を示すフローチャート図である(実施例3)。 コピー動作中に紙搬送制御のCPUにリセットが発生した場合の画像形成装置の動作手順の一例を示すフローチャート図である。 プリンタ動作中に紙搬送制御のCPUにリセットが発生した場合の画像形成装置の動作手順の一例を示すフローチャート図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、複数のCPUの1つに異常が生じた場合の各CPUの動作を説明する図の一例である。なお、CPU1〜3は後述する制御部(情報処理装置の一態様)の一部であるが、説明のため制御部でなくCPUで表す。
(i) CPU1は読み取り制御を、CPU2は紙搬送制御を、CPU3は定着制御を、それぞれ司る。CPU1〜3は、それぞれのプリントのジョブのジョブ実行情報を記憶している。ジョブ実行情報には、少なくとも処理中のジョブのジョブIDが含まれる。
図ではCPU2が実行するソフトウェアが暴走するなどの異常が生じたものとする(以下、単に「CPU2が暴走する」と記載する場合がある)。CPU2が搭載された制御部は、CPU2が暴走すると暴走通知コマンドをCPU1,3に同報的に出力する。
(ii) 暴走通知コマンドを取得したCPU1,3のうち、処理負荷が小さいCPUは早期に暴走通知に対応可能となる。ここではCPU1がCPU3よりも先に暴走通知コマンドに対応を開始したものとする。このように、処理負荷が小さいCPU1が、暴走したCPU2の復旧処理を行うことが特徴の1つとなっている。
CPU1は、復旧処理のためCPU2が管理するジョブ実行情報に含まれるジョブIDを読み出す。このジョブIDは、CPU2が完了させることなく暴走が生じたジョブのジョブIDであると推定される。また、CPU1がジョブIDを読み取ることで、CPU2は暴走通知を解除する。
(iii) CPU1は、CPU2から取得したジョブIDを自己のジョブ実行情報に記憶すると共に、CPU3に通知する。すなわち、各CPU1,3が暴走したCPU2のジョブIDを共有することができる。これにより、暴走したCPU2と他のCPU1,3が同じジョブから処理を再開できる。
(iv) CPU1は、ジョブIDを自己で記憶しCPU3に通知すると、CPU2に復帰要求(復帰コマンドを送信)する。この後、CPU2はリセットにより復旧(再起動)する。
(v) CPU2がリセットにより復旧すると、CPU2は復帰完了通知をCPU1,3に同報的に出力する。なお、CPU2は、ジョブ実行情報を読み出して処理を再開する。これにより、各CPU1〜3が同期して各動作を再開することができる。
〔構成例〕
図2は、画像形成装置100の全体構成図の一例を示す。画像形成装置100は、大きな構成として、自動原稿送り装置(ARDF)140と、原稿読み取り部130、書き込みユニット120、作像ユニット110、及び、給紙ユニット150を有する。
ARDF140は、原稿給紙台上に積載された原稿を、ARDFモータで1枚ずつ画像読み取り部のコンタクトガラス上に搬送し、原稿の画像データを読み取った後にARDFモータが原稿を排紙トレイ上に排出する。なお、1つのARDFには複数のARDFモータが搭載されている。
原稿読み取り部130は、原稿を載置するためのコンタクトガラス11と、光学走査系を有し、光学走査系は、露光ランプ41、第1ミラー42、第2ミラー43、第3ミラー44、レンズ45及びフルカラーCCD46を備える。露光ランプ41及び第1ミラー42は、第1キャリッジに装備され、第1キャリッジは、原稿を読み取る際に、スキャナモータによって一定速度で副走査方向に移動する。第2ミラー43及び第3ミラー44は、第2キャリッジに装備され、第2キャリッジは、原稿を読み取る際に、スキャナモータによって第1キャリッジのほぼ1/2の速度で移動する。そして、第1キャリッジ及び第2キャリッジが移動することによって、原稿の画像面が光学的に走査され、読み取られたデータがレンズによってフルカラーCCD46の受光面に結像され、光電変換される。
次に、フルカラーCCD(又はフルカラーラインCCD)46によって、赤(R)、緑(G)及び青(B)の各色に光電変換された画像データは、不図示の画像処理回路でA/D変換された後に画像処理回路によって各種の画像処理(γ補正、色変換、画像分離、階調補正等)が施される。
ユーザが複写する操作を指示した場合や、画像形成装置100をプリンタとして利用する場合、作像ユニット110が各色毎に感光体ドラムに潜像を形成する。図では、4つの感光体ユニット13(イエロー用の13y,マゼンダ用の13m,シアン用の13c,ブラック用の13Bk)が、中間転写ベルト14の搬送方向に沿って並設されている。各感光体ユニット13y、13m、13c、13Bkには、像担持体であるドラム状の感光体ドラム27y、27m、27c、27Bkと、感光体ドラム27y、27m、27c、27Bkを帯電させる帯電装置48y、48m、48c、48Bk、露光装置47y、47m、47c、47Bk、現像装置16y、16m、16c、16Bk及びクリーニング装置49y、49m、49c、49Bkが設けられている。
露光装置47y、47m、47c、47Bkは、例えば、図示の例では感光体ドラム27y、27m、27c、27Bkの軸方向(主走査方向)に配置された発光ダイオード(LED)アレイとレンズアレイからなるLED書込み方式にて露光する。露光装置47y、47m、47c、47Bkは、各色毎に光電変換された画像データに応じてLEDを発光して感光体ドラム27y、27m、27c、27Bk上に静電潜像を形成する。現像装置16y、16m、16c、16Bkは、現像剤を担持して回転する現像ローラが、感光体ドラム27y、27m、27c、27Bk上に形成された静電潜像をトナーで可視化することで各色毎にトナー像を形成する。
感光体ドラム27y、27m、27c、27Bkに形成されたトナー像は、感光体ドラム27y、27m、27c、27Bkと中間転写ベルト14とが接する位置(以下、一次転写位置という)で、中間転写ベルト14上に転写される。感光体ドラム27y、27m、27c、27Bkには、中間転写ベルト14を介して中間転写ローラ26y、26m、26c、26Bkが感光体ユニット13y、13m、13c、13Bkと対にそれぞれ対向配置されている。各中間転写ローラ26y、26m、26c、26Bkは、中間転写ベルト14の内周面と接触しており、中間転写時に上方向に移動することで中間転写ベルト14を各感光体の表面に接触させる。中間転写ローラ26y、26m、26c、26Bkにそれぞれに電圧が印可されることで、感光体ドラム27y、27m、27c、27Bkのトナー像が中間転写ベルト14に転写されるための中間転写電界が発生する。中間転写電界の作用により、中間転写ベルト14上にトナー画像が形成される。各色のトナー画像は重畳して転写され、フルカラーのトナー画像が中間転写ベルト14に形成される。
全ての色の作像と転写が終了した時点で、中間転写ベルト14とタイミングを合わせて給紙トレイ22から、給紙ロータが記録紙53を給紙し、二次転写部50で中間転写ベルト14から4色同時に記録紙53へトナー像が二次転写される。
記録紙53は、第1トレイ22a、第2トレイ22b、第3トレイ22c、第4トレイ22d、手差しトレイ、又は、両面ユニットのいずれかから選択される。各給紙トレイ22a〜22dは、内部に収容された記録紙53を一番上のものから順次送り出す給紙ローラ28、給紙ローラ28によって重送されてしまった複数の記録紙53を個々に分離してから搬送路23に送り出す分離ローラ31を有している。これにより、記録紙53は、搬送路23に向けて搬送開始される。この一連の給紙ローラ28は給紙モータにより駆動されている。
給紙ユニット150は、搬送路23の途中に適宜設けられた複数の搬送ローラ対29等を備えている。給紙モータにより駆動される搬送ローラ対29は、給紙トレイ22から搬送された記録紙53を後段の搬送ローラ対29、作像ユニット110の給紙路32に向けて送り出す。給紙路32に送り込まれた記録紙53は、その先端がレジストセンサ51によって検出された後、所定時間が経過すると、レジストローラ33に突き当てられて一端停止する。このレジストローラ33は、レジストモータにより駆動され、挟み込んだ記録紙53を所定のタイミング(副走査有効期間信号(FGATE)に同期して)で二次転ローラ18の位置まで送り込む。所定のタイミングは、中間転写ベルト14の回転によりフルカラーの重ね合わせトナー画像が二次転ローラ18の位置まで搬送されたタイミングである。
二次転ローラ18は、斥力ローラ17と対向配置される。画像形成装置100は、印刷時に二次転ローラ18を中間転写ベルト14に当接させる。二次転ローラ18は二次転モータにより二次転モータの外周の速度が中間転写ベルト14の表面速度と同じになるよう制御されている。
記録紙53は、中間転写ベルト14から分離器(不図示)により分離された後に、搬送ベルト24によって定着装置19まで搬送され、定着装置19は記録紙53にトナー像を定着させる。片面印刷の場合、定着後の記録紙53は、排紙モータにより駆動される排紙ローラにより排紙トレイ21上に排出される。
図2では、電子写真方式で画像を記録紙53に形成する画像形成装置100を例示したが、画像形成方式は、インク滴を吐出して画像を形成するインクジェット方式、昇華型熱転写方式、ドットインパクト方式の画像形成装置でもよい。
図3は、画像形成装置100の制御系のブロック図の一例を示す。画像形成装置100は、コントローラ制御部210とPCIバス280を介して接続された、読み取り制御部230、エンジン制御部220、及び、書き込み制御部240を有する。また、読み取り制御部230、エンジン制御部220及び書き込み制御部240は、それぞれ紙搬送制御部250、定着制御部260、電源制御部300、及び、作像制御部270とローカルバスやシリアルバス(以下、外部バス290という)などを介して接続されている。以下、読み取り制御部230、エンジン制御部220、書き込み制御部240、紙搬送制御部250、定着制御部260、電源制御部300、及び、作像制御部270を単に「制御部」という。図示する白抜きの両端矢印線は画像データの流れを示し、太い両端矢印線は制御部が互いに通信するための外部バス190を示す。信号線291は、各制御部を直接、接続しており、High又はLowの信号を送受信することを可能にしている。後述するように、信号線291は必ずしも必要ではない。
コントローラ制御部210は、画像形成動作の設定を受け付け、画像形成のための動作情報(少なくともジョブIDを含む)を生成し各制御部に送信する。コントローラ制御部210は、主に画像処理を行うASIC、各種の処理動作を制御するCPU、制御用プログラムを固定的に記憶したROM、各種情報を一時的に記憶するRAM、デジタル複写機の動作に必要な全てのパラメータを記憶するNV-RAM等を有する。また、外部機器からLAN等のネットワークを介して情報を送受信するLANインターフェース(不図示)、ユーザーインターフェースとなる操作パネル214を制御する操作部制御部211、処理対象の画像データを格納するHDD212、FAX通信を行うFCU213と接続されている。
コントローラ制御部210は、操作部制御部211から、又は、外部機器からLANインターフェースを介して画像形成動作の設定を受け付け、エンジン制御部220に画像処理を要求する。
エンジン制御部220は、読み取り制御部230、書き込み制御部240、紙搬送制御部250、定着制御部260、電源制御部300、及び、作像制御部270の各制御部を制御する。エンジン制御部は、画像データの転送、ジョブの内容に応じた各制御部への動作要求、進捗管理等を行う。
読み取り制御部230は、ARDF140と接続され、原稿読み取りユニット130を制御する。ARDF140は、セットされた原稿の定形用紙サイズを検出し、また、用紙サイズの異なる原稿が混載された場合でも自動的に判別する。ARDF140は、原稿の存在を検出して原稿が存在する間、原稿を原稿読み取りユニット130へ1枚ずつ自動的に供給する。
読み取り制御部230は、原稿読み取りユニット130を制御して原稿の画像データを生成する。ユーザが読み取り開始を操作部制御部211に指示すると、エンジン制御部220から指示された読み取り制御部230は、露光ランプを点灯させ、原稿読み取り部130に含まれる第1キャリッジと第2キャリッジの位置をコンタクトガラスの左端に移動させる。読み取り制御部230は、第1キャリッジと第2キャリッジが左端に来ると、ARDF140にコンタクトガラスに原稿を1枚供給させる。読み取り制御部230は、コンタクトガラスの原稿を検出すると、第1及び第2キャリッジを移動させながら原稿面を読み取る。読み取った後は、ARDF140に次の原稿を1枚供給させると共に、第1キャリッジと第2キャリッジの位置をコンタクトガラスの左端に移動させ、原稿データの読み取りを繰り返す。
読み取り制御部230は、シェーディング補正、MTF補正、ガンマ補正、黒画像生成、カラー画像生成、2値化処理、多値化処理などの基本的な画質処理を行い、エンジン制御部220に出力する。エンジン制御部220は、原稿の読み取りだけのジョブの場合はコントローラ制御部210に画像データを送信する。この場合、コントローラ制御部210は画像データをHDD212に記憶し、必要であればネットワーク経由で指示された宛先に送信する。コピーのジョブの場合、エンジン制御部220は画像データを書き込み制御部240に送信する。
書き込み制御部240は、書き込みユニット120を制御する。書き込み制御部240には、読み取り制御部230が読み取った画像データ又はコントローラ制御部210がFCU213から取得した画像データ若しくはPC(Personal Computer)が送信し、コントローラ制御部210が画像データに変換した画像データが送信される。書き込み制御部240は、画像データに基づいて図示しないレーザダイオードを変調(オン/オフ)し、レーザ光の照射を制御する。レーザ光は、ポリゴンミラーに反射したのちレンズを通過し感光体ドラムに静電潜像を形成する。
書き込み制御部240は、レーザ光の画像領域外の両端に配置されたフォトディテクタにより走査の開始と走査の終了を検出する。1対のフォトディテクタは入射されたレーザ光を同期信号に変換する。書き込み制御部240は、対となる同期信号から2つのPD間をレーザ光が走査する時間間隔を測定し、その時間間隔に予め定められた所定数(解像度)のクロックが収まるように画素クロックを生成する。書き込み制御部240は、この画素クロックに同期して、画像データに対応したレーザ駆動データ(オンオフの変調データ)を生成する。これにより、感光体ドラム上に静電潜像が形成される。
作像制御部270は、作像ユニット110を制御して、カラーのトナー像を中間転写ベルトに形成する。作像制御部270は、感光体ドラムと中間転写ベルトの表面速度が等しくなるように両者を回転制御する。Bkの静電潜像の先端部が現像装置のBk現像器の現像位置に到達すると、Bk潜像はBkのトナーで現像され始め、Bkの静電潜像の後端部が現像位置を通過するとBkトナー画像が形成される。
作像制御部270は、感光体ドラムと中間転写ベルトとが接触した時に、中間転写ベルトに所定のバイアス電圧を印加することで、トナー画像を中間転写ベルトに転写する。感光体ドラム上の残留トナーは上記のようにクリーニングされ、感光体ドラムは除電ランプで除電される。
作像制御部270は同様にC,M,Yの各トナー画像を中間転写ベルトに転写するが、その際、各色のトナー画像の位置が一致するように、書き込み制御部240はレーザ光による書き込み開始のタイミングを調整している。
紙搬送制御部250は給紙ユニット150を制御する。紙搬送制御部250は、コントローラ制御部210から指示された給紙トレイのソレノイドをオンにして給紙ローラ28を記録紙に接触させる。また、給紙ローラ28を回転駆動して、記録紙を搬送路に送り出す。紙搬送制御部250は、搬送路の搬送ローラ対29を回転させ、記録紙の先端をレジストセンサによって検出しレジストローラに突き当て一端停止させる。そして、副走査有効期間信号(FGATE)に同期して、レジストローラを駆動して二次転ローラの位置まで送り込む。
紙搬送制御部250は、レジストローラを駆動する前後に二次転ローラを中間転写ベルトに当接させる。紙搬送制御部250は、二次転ローラの表面速度が中間転写ベルトの表面速度と同じになるよう制御する。
定着制御部260は定着装置19を制御する。定着制御部260は、エンジン制御部220から指示されると、予め定められた温度に定着ヒータの温度を制御する。定着部の動作時には、常に定着部が所望の温度になるよう調節する。定着ヒータは、定着部を加熱する加熱手段であり、定着部は、トナーを転写紙に加圧して定着させる。
なお、電源制御部300は、商用電源や自家発電機から供給される交流電源310を直流に整流し、DCDCコンバータで所定の電圧に降圧して各制御部等に供給する。電源制御部300は、コントローラ制御部210からの指示等により電源をオフにすることで消費電力の低減を可能にしている。
各制御部はほぼ共通の構成を有している。図ではエンジン制御部220と紙搬送制御部250により説明するが、他の制御部の構成も同様である。各制御部が固有のICや機能を有していてもよい。
各制御部は、バスを介して接続されたCPU201、RAM202、ROM203、ソフト監視部204、及び、I/F205を有し、さらに、I/F205に接続された調停回路206、調停回路206に接続された記憶装置207を有する。CPU201は、ROM203に記憶されたプログラムを、RAM202を作業メモリにして実行し各制御部に特有の処理を行う。
I/F205は、調停回路206がCPU201側と外部バス290を接続している場合に、CPU201が他の制御部と通信を行うためのシリアルインターフェースである。ソフト監視部204は、例えばウォッチドッグタイマであり、CPU201が実行するソフトウェアの暴走監視用回路である。ソフト監視部204は、CPU201が実行するソフトウェアの暴走を検出すると、暴走したCPU201を搭載した制御部のみをリセットする。調停回路206は、外部バス290の通信先を、CPU201、記憶装置207、又は、暴走通知コマンド出力部403のいずれかに切り換える。詳しくは後述する。記憶装置207は、ジョブ実行情報を記憶する不揮発メモリ(NVRAM、EEPROM等)である。
各制御部のソフト監視部204は信号線291を介して互いに接続されている。ソフト監視部204が自機のCPU201の暴走を検出すると、ダイオード208を介して他の各制御部のCPU201に割り込んで通知する。他の制御部のソフト監視部204が検出したCPU201の暴走はダイオード209を介して、自機のCPU201に割込んで通知される。具体的には、不図示の割り込みコントローラがCPU201への割込みを管理しており、より優先度の低い割込みはマスクされるため、各制御部は復旧処理よりも優先度が低い処理を実行している場合(主に待機状態)にのみ割込みを受け付ける。
〔復旧処理側の制御部の機能〕
本実施例では、CPU201が暴走した側の制御部は、ソフト的な復旧処理が困難になっている。このため、CPU201が暴走していない他の制御部が、固有の処理を行う通常モードとは異なるプログラムを実行して、暴走したCPU201が搭載された制御部を復旧させる。以下、CPU201が暴走した制御部を「暴走処理中制御部」といい、暴走処理中制御部に対し復旧処理する制御部を「復旧処理中制御部」という。
図4は、復旧処理中制御部(例えば、後述する読み取り制御部230)が有する機能の機能ブロック図の一例を示す。実際にはこれらの機能は全ての制御部が有する。
・データ読み取りコマンド送信部231は、データ読み取りコマンドをCPU201が暴走した制御部に送信する。
・ジョブ実行情報読み出し部232は、CPU201が暴走した制御部の記憶装置207からジョブ実行情報(ジョブIDのみでもよい)を読み出す。
・ジョブ設定部233は、読み出されたジョブ実行情報のジョブIDを自己(復旧処理中制御部)の記憶装置207及び他の制御部の記憶装置207に設定する。
・復帰コマンド送信部234は、CPU201が暴走した制御部に復帰コマンドを送信する。
〔調停回路〕
図5〜6は、暴走処理中制御部の調停回路206の構成図の一例を示す。調停回路206は、スイッチ401、スイッチ404、暴走通知コマンド出力部403及び切替回路402を有する。調停回路206は、暴走が検出されたか否かに応じて3つの状態を取る。図5(a)は暴走が検出されない通常時の状態を、図5(b)は暴走が検出された直後の切替回路の状態を、図6は復旧処理中制御部が記憶装置207からジョブ実行情報を読み出す際の状態を、それぞれ示す。
スイッチ401は、外部バス290の接続先を、I/F205、暴走通知コマンド出力部403、又は、記憶装置207のいずれかに切り換える。また、スイッチ404は、記憶装置207とI/F205を断接する。このスイッチ404は、ソフトウェアの暴走によりCPU201が記憶装置207へ誤ったデータに書き込みを行わないよう遮断するためのものである。2つのスイッチ401,404の状態は、切替回路402が制御する。
図5(a)に示すように、制御部が起動した直後、切替回路402は外部バス290とI/F205を接続するようにスイッチ401を制御し、記憶装置207とI/F205が接続するようにスイッチ404を制御する。このため、CPU201は、暴走が検出されなければ、記憶装置207及び外部バス290にアクセスできる。
まず、外部割込みやノイズなどにより、CPU201が暴走した場合、ソフト監視部204のカウンタを定期的にクリアできなくなる。ソフト監視部204はカウンタのオーバフローによりCPU201の暴走を検出する。ソフト監視部204は暴走を検出すると、CPU201にリセット信号を供給する。CPU201は、以下のようなタイミングでリセットされ、その後、再起動する。
a)ソフト監視部204がリセット信号をアクティブにしている間、停止状態(再起動待ち)となり、切替回路402が復帰コマンドを受信すると、再起動を開始する。
b)ソフト監視部204がリセット信号をアクティブにすることで停止状態(再起動待ち)となるが、その後、切替回路402がスイッチ401を暴走通知コマンド出力部403に切り換えることで、再起動を開始する。
本実施例ではどちらを採用してもよいが、b)の方が暴走処理中制御部のダウンタイムは短くなる。
なお、外部割り込みは、センサなどが検出値を通知するためにCPU201に割り込むことである。外部割り込みによるソフトウェアの暴走とは、センサがCPU201に割り込みを通知するポートが割込み側に張り付いたことで、CPU201が割り込み処理に占有されたことを想定している。
また、ソフト監視部204はCPU201の暴走を検出すると切替回路402に暴走を検知したことを通知する。図5(b)に示すように、切替回路402は外部バス290と暴走通知コマンド出力部403が接続するようにスイッチ401を制御し、記憶装置207とI/F205が接続しないようにスイッチ404を制御する。外部バス290と暴走通知コマンド出力部403が接続することで、暴走通知コマンド出力部403は、暴走通知コマンドを各制御部に送信することができる。なお、暴走通知コマンド出力部403は、暴走通知コマンドを、スイッチ401が暴走通知コマンド出力部403と接続している間、継続して発行する。
図7(a)は、暴走通知コマンドの一例を示す図である。外部バス290を介して送信されるコマンドは、送信先ID、送信元ID及びコマンドの各フィールドを有する。コマンドは全ての制御部が受信可能であり、制御部は送信先IDを監視して自分宛のコマンドを選択的に受信する。暴走通知コマンドの場合、送信先IDには全ての制御部を送信先とするパターン(例えばFFFF)が設定される。
ここで、暴走通知コマンドは、信号線291と代替可能な機能である。すなわち、各制御部は暴走通知コマンドでなく、信号線291により暴走を通知してもよい。この場合、暴走通知コマンド出力部403は不要なので、図5(b)の状態では外部バス290がI/F205と記憶装置207のどちらとも接続されない状態となる。
暴走通知コマンドを受信した各制御部は、暴走通知コマンドの優先度と動作中の処理の優先度を比較する。そして、動作中の場合、動作を中断するが復旧処理は行わない。よって、動作中の場合は中断処理を行う。なお、暴走通知コマンドを受信した各制御部は全て復旧モードになり、中断処理後は待機状態となる。待機状態になるとCPU201が暴走した暴走処理中制御部から通知解除を取得するまで復旧モードを継続する。
待機中の場合、制御部は外部バス290に対し暴走通知コマンドを送信した暴走処理中制御部に対し、データ読出コマンドを発行する。データ読出コマンドを最も早く発行した制御部が復旧処理中制御部となる。これにより、図6に示すように、調停回路206の切替回路402はデータ読出コマンドを受信することで、外部バス290が記憶装置207と接続されるようにスイッチ401を切り換える。
データ読出コマンドを発行した復旧処理中制御部は、記憶装置207からジョブ実行情報を読み出すことが可能になる。外部バス290が記憶装置207と接続されたため、暴走通知コマンドは外部バス290に出力されなくなる。このため、他の制御部はデータ読み出しコマンドを出力することはない。この後、復旧処理中制御部は、記憶装置207からジョブ実行情報(ジョブIDのみでもよい)を読み出す。
図7(b)はジョブ実行情報の一例を模式的に説明する図の一例である。ジョブ実行情報には、ジョブIDにジョブの開始時刻、終了時刻、及び、ステータスが対応づけられている。ジョブIDはコントローラ制御部210から各制御部に通知されるため、1つのジョブに対しては各制御部の記憶装置207のジョブIDは同じ値になる。
各制御部はジョブを開始すると開始時刻を登録する。また、コントローラ制御部210からエンジン制御部経由でジョブの完了通知を取得した場合、又は、ユーザにより強制終了されたという通知を取得すると終了時刻を登録する。ジョブの完了通知を取得した場合、制御部はステータスに「OK」を登録し、強制終了されたという通知を取得した場合、制御部はステータスに「STOP」を登録する。
また、コントローラ制御部210からエンジン制御部経由で何らかの理由(例えば、用紙切れ、ドア開等)でジョブが中断されているという通知を取得すると、制御部はステータスに「INT」を登録する。この場合、終了時刻は空白のままである。
CPU201がジョブの実行中(動作中)に暴走した場合、ステータスには何も記述されない。また、待機中にCPU201が暴走した場合、最後のジョブIDに開始時刻、終了時刻及びステータスが記録されている。したがって、いずれの場合でも、復旧処理中制御部は、最も新しいジョブIDの1レコードを読み出せば、CPU201が暴走した制御部が実行していたジョブとその状態を特定できる。
〔復旧処理中制御部が設定するジョブIDについて〕
復旧処理中制御部が読み出した、暴走処理中制御部の最も新しいジョブIDについて説明する。以下のような点が考慮され、復旧処理中制御部のジョブ設定部233は、読み出したジョブ実行情報のジョブIDを自己の記憶装置207と他の制御部の記憶装置207に登録させる。
(1)最後のジョブのステータスに何も登録されていない場(合又はINTの場合)、暴走処理中制御部はそのジョブを終了していない。したがって、復旧処理中制御部及び他の制御部は、ジョブのステータスを暴走処理中制御部と一致させることが適切であると考えられる。
(2)最後のジョブのステータスにOKが設定されている場合(又はSTOPが登録されている場合)、そのジョブを暴走処理中制御部は実行完了していると推定できる。この場合、復旧処理中制御部及び他の制御部は、同じジョブを実行完了している場合と、していない場合がある。全ての制御部が同じジョブを実行完了している場合、ジョブ設定部は、特に何もする必要がない。一部の制御部が同じジョブを実行完了していない場合、当然、そのジョブから再開することが好ましい。
(3)また、復旧処理中制御部と暴走処理中制御部で最も新しいジョブIDが異なる場合がある。この状況としては、
(i)暴走処理中制御部はまだジョブ実行情報に登録していないジョブを復旧処理中制御部が少なくともジョブ実行情報に登録している場合
(ii) 暴走処理中制御部はすでにジョブ実行情報に登録しているジョブを復旧処理中制御部がまだジョブ実行情報に登録していない場合
の2パターンがある。しかし、暴走処理中制御部が先にジョブを進行する後者(ii)のパターンはほぼないとしてよい。
(i)の場合、復旧処理中制御部は暴走処理中制御部と同じジョブIDのジョブから再開することが好ましく、暴走処理中制御部がジョブ実行情報に登録していないジョブを実行することは好ましくない。(i)の状況は、復旧処理中制御部と暴走処理中制御部の間だけでなく、暴走処理中制御部と他の制御部との間でも生じうるが、他の制御部についても、暴走処理中制御部とジョブIDが異なっていることは好ましくない。
以上から、各制御部は、暴走処理中制御部の最後のジョブIDのジョブからジョブを再開すればよいと言える。このため、ジョブ設定部は、暴走処理中制御部から読み出したジョブ実行情報のジョブIDを自己のジョブ実行情報に登録する。また、他の制御部にジョブIDを送信し登録させる。なお、このジョブIDのステータスには何も設定しない。
また、暴走処理中制御部はジョブを完了しているが、他に完了してない制御部があることを想定して、同様に、暴走処理中制御部のジョブ実行情報にジョブIDを新たに設定する。または、ジョブ設定部は、暴走処理中制御部のジョブ実行情報の最後のジョブのステータスを消去してもよい。
このような処理により、各制御部のジョブ実行情報の最後のジョブは同じジョブIDに統一され、同じジョブから再開できる。
図6に戻り、復旧処理中制御部は暴走処理中制御部以外の制御部にジョブIDを設定すると、復旧処理中制御部は暴走処理中制御部に対して、復帰コマンドを発行する。暴走処理中制御部の調停回路206の切替回路402は、復帰コマンドを受信することにより、外部バス290とI/F205が接続されるように、スイッチ401を切り換える。また、記憶装置207とI/F205が接続されるようにスイッチ404を閉じる。さらに、切替回路402はソフト監視部204に対して、復帰コマンドの受信を通知し、CPU201へのリセットを解除させる(上記のa)のタイミングの場合)。したがって、復帰コマンドにより、調停回路206の状態は図5(a)の状態に戻る。
暴走処理中制御部のCPU201はリセット解除後、ROM203のプログラムを読出し、ジョブ実行情報に基づき動作の再設定を実施する。例えば、I/Oチェックなどを行ってモータ回転速度などの指定に必要なパラメータを設定する。本実施形態では、暴走処理中制御部から読み出したジョブIDのジョブを各制御部が再開する。このように、ジョブ実行情報を記憶装置207から読み出すことにより、暴走状態の前のジョブを再開できる。なお、元々、待機状態であった復旧処理中制御部は、暴走処理中制御部へ復帰コマンドを送信後、待機状態へと移行する。元々、待機状態でなければ、復旧処理中制御部は、暴走処理中制御部へ復帰コマンドを送信後、暴走処理中制御部から読み出したジョブIDのジョブを再開する。
〔全体動作〕
図8は、各制御部の動作フローを説明する図の一例である。図8では、紙搬送制御部250のCPU201が暴走し、読み取り制御部230が紙搬送制御部250に対し復旧処理を行うものとする。
S1:紙搬送制御部250のCPU201が実行するソフトウェアが暴走し、紙搬送制御部250が暴走通知コマンドを他の制御部に通知する。全ての制御部は復旧モードになる。
S2:暴走通知コマンドを取得した制御部のうち、待機状態であった読み取り制御部230がデータ読み出しコマンドを紙搬送制御部250に送信する。
S3:読み取り制御部230は紙搬送制御部250の記憶装置207からジョブ実行情報のジョブIDを読み出す。
S4:読み取り制御部230は、ジョブIDを自己の記憶装置207に設定する。
S5:読み取り制御部230は、ジョブIDを暴走処理中制御部以外の他の制御部に送信する。ジョブIDを暴走処理中制御部の記憶装置207に記憶する。
S6:読み取り制御部230は、復帰コマンドを紙搬送制御部250に送信する。
S7:紙搬送制御部250は、復帰コマンドによりリセットが解除され再起動し、CPU201がROM203に記憶されたプログラムを実行可能になる。
S8:復帰した紙搬送制御部250は起動完了したことを他の制御部に通知する。これが暴走通知コマンドの解除通知となり、紙搬送制御部250は他の制御部と共に処理を再開する。
以上のように、本実施例の画像形成装置100は、ある制御部のCPU201が暴走しても、そのCPUのみをリセットすることで、装置全体を再起動するよりも短時間で復旧できる。
実施例1では、復旧処理により全ての制御部が復旧したと説明したが、一部の制御部が復旧できない場合がある。本実施例ではこの場合に、限定動作モードに移行する画像形成装置100について説明する。
動作限定モードには、3つの種類がある。
(i) 動作限定モード:読み取り制御部が動作可能
(ii) 動作限定モード:書き込み制御部、紙搬送制御部、定着制御部及び作像制御部が動作可能
(iii) 動作限定モード:コントローラ制御部が動作可能
(i)は原稿の読み取りだけが可能で、印刷するための制御部の1つ以上が動作できない状態である。(ii)は読み取り制御部が動作できない状態である。(iii)は読み取りも印刷もできない状態である。
各制御部は自己の状態を診断するが、動作限定モードの種類は各制御部から診断結果を取得したコントローラ制御部210が判断する。コントローラ制御部210は動作限定モードの種類に応じて操作パネル214にエラーメッセージを表示したり、ユーザ操作を制限する。
以下、CPU201が暴走する制御部に応じて、いくつかの動作の態様を説明する。
A.待機(省エネ)状態の定着制御部260にてCPU201の暴走が検出された場合
図9は、本実施例の画像形成装置100の動作手順を示すフローチャート図の一例を示す。図9では、暴走処理中制御部は定着制御部であり、復旧処理中制御部は書き込み制御部とする。
図9においてS7の再起動までの処理は実施例1と同様である。ソフト監視部204が定着制御部260をリセットすることで、定着制御部260のCPU201、RAM202、ROM203などが初期化される。
S11:復帰コマンドによりリセットが解除されると、CPU201はプログラムの実行を開始するが、初期処理としてI/Oチェックを行う。I/Oチェックとは定着制御部260の制御対象である定着装置(例えば、加熱ヒータ、加熱ローラのモータ、定着ローラのモータ等)19に異常がないかどうかを確認する処理のことである。具体的には、これらのモジュールから応答が得られるか、制御結果が期待される範囲にはいるか等により判定される。
I/Oチェックの結果、モジュールに異常がない場合、定着制御部260のCPU201は各制御部に対して起動完了を通知する。この場合、定着制御部260は待機状態になり、他の制御部も待機状態となる(待機状態のままである)。また、装置全体は通常モードになる。
S12:I/Oチェックに問題があるモジュールが検出された場合、定着制御部260はエラー通知を各制御部に送信する。そして、定着制御部260は動作を停止する。これにより、例えば、加熱ヒータの制御が困難になり温度が上昇してしまうことを防止できる。
S13:エラー通知を取得したエンジン制御部220は、定着制御部260のエラーをコントローラ制御部210に通知する。コントローラ制御部210は、各制御部のうち定着制御部260が停止した際に、動作制限モードが可能か否かを判定し、可能であれば動作制限モードの種類を決定する。そして、以降は、その動作制限モードの種類により動作可能な機能のみをユーザに提供する。
S14:コントローラ制御部210はエンジン制御部220に動作制限モードとその種類を通知する。
S15:エンジン制御部220は各制御部に動作制限モードとその種類を通知する(この場合は(i)の動作限定モードになる)。これにより、全ての制御部は、動作制限モードとして動作する。
このように、I/Oチェックに問題がなければ、装置の全体を再起動する(装置のON/OFF等)ことなく装置を利用可能となるので、ダウンタイムを削減できる。また、I/Oチェックに問題があっても、一部機能を限定することで装置の一部の機能はユーザが使用することが可能になる。特に、定着制御部260の異常の場合は、従来はサービスマンが調整するまで装置の全体が使用不可になっているが、本実施例の画像形成装置100では、定着制御部260に異常が生じても一部の機能は利用できる。
なお、定着制御部260以外の各制御部が、暴走通知コマンドを受けて、それぞれのI/Oチェックを行ってもよい。この場合、CPU201が暴走した定着制御部260以外の制御部が自己診断できるだけでなく、暴走通知コマンドを取得した直後にI/Oチェックを行うので診断を早期完了させることができる。
B.待機状態である定着制御部のCPU201の暴走が検出され、読み取り制御部230が動作中の場合
実施例1では、動作中の制御部は暴走通知により動作を中断するとしたが、CPUが暴走した制御部と関係の小さい制御部は動作を継続しても不都合はない。そこで、本実施例では、暴走通知コマンドを送信した暴走処理中制御部に応じて、他の制御部が動作を継続する画像形成装置について説明する。
各制御部は、暴走通知コマンドを送信した暴走処理中制御部に応じて、動作を継続するか中断するかを登録した動作決定テーブルを有している。
図10は、動作決定テーブルの一例を示す図である。
・エンジン制御部
動作中断:なし(他の制御により動作中断しない)
動作継続:全ての制御部の1つ以上が暴走通知
・読み取り制御部
動作中断:エンジン制御部が暴走通知
動作継続:書き込み制御部、紙搬送制御部、定着制御部、作像制御部の1つ以上が暴走通知
・書き込み制御部
動作中断:エンジン制御部、紙搬送制御部、定着制御部、作像制御部、の1つ以上が暴走通知
動作継続:読み取り制御部が暴走通知
・紙搬送制御部
動作中断:エンジン制御部、書き込み制御部、定着制御部、作像制御部、の1つ以上が暴走通知
動作継続:読み取り制御部が暴走通知
・定着制御部
動作中断:エンジン制御部、書き込み制御部、紙搬送制御部、作像制御部、の1つ以上が暴走通知
動作継続:読み取り制御部が暴走通知
・作像制御部
動作中断:エンジン制御部、書き込み制御部、紙搬送制御部、定着装置、の1つ以上が暴走通知
動作継続:読み取り制御部が暴走通知
各制御部は、自機の動作決定テーブルを参照して、暴走通知コマンドを受信した場合に動作を中断するか継続するかを判定する。
図11は、待機状態の定着制御部260のCPU201に暴走が検出された際に、エンジン制御部と読み取り制御部が動作中の場合の、装置全体の動作手順の一例を示す。図11では、S1において、定着制御部260が暴走通知コマンドを送信した際、エンジン制御部と読み取り制御部が動作中である。
エンジン制御部と読み取り制御部は動作決定テーブルを参照し、動作を継続する。動作の終了後、暴走を検出して、以降は、図9と同様になる。
したがって、各制御部が動作決定テーブルにより動作を継続の有無を判断することで、処理が中断されない場合があるので、画像形成装置の可用性を向上できる。
C.定着制御部260が動作中の場合
CPU201の暴走が検出され、リセットがかかった時、定着制御部260が動作中の場合があり得る。この場合、動作決定テーブルによれば、動作中の、書き込み制御部、紙搬送制御部、及び、作像制御部は動作を中断することになる。しかし、エンジン制御部と読み取り制御部は動作を継続してしまう。動作を継続しても大きな不都合はないが、定着装置を保護するため、エンジン制御部と読み取り制御部の動作を中断することが好ましい。
そこで、本実施例では、少なくとも定着制御部が、動作中であることを示す暴走通知コマンドを送信する(定着制御部以外もこの機能を有していてもよい)。
図12は、本実施例の調停回路206の構成図の一例を示す。図12において図5(a)と同一部の説明は省略する。この図では、2つの暴走通知コマンド出力部403(以下、区別するため暴走通知コマンド出力部1,2という)が配置されている。実施例1の暴走通知コマンド出力部403を暴走通知コマンド出力部1とする。暴走通知コマンド出力部2は、他の制御部の動作を中断させる暴走通知コマンド2を出力する。
スイッチ401にはフラグが接続されている。フラグは、定着制御部260が動作中に"1:ON"となり、それ以外の状態で"0:OFF"となる。
スイッチ401は外部バス290と、I/F205、暴走通知コマンド出力部1、暴走通知コマンド出力部2、又は、記憶装置207との接続を切り換える。切替回路402は、フラグがOFFの場合にソフト監視部204が暴走を検出すると外部バス290を暴走通知コマンド出力部1と接続し、フラグがONの場合にソフト監視部204が暴走を検出すると外部バス290を暴走通知コマンド出力部2と接続する。これにより、定着制御部260が動作中にCPU201が暴走した場合、他の制御部の動作を中断できる。
図13は、動作中の定着制御部260のCPU201に暴走が検出された際の装置全体の動作手順の一例を示す。定着制御部260が動作中であるため、他の制御部も動作中であるとする。
S1:定着制御部260のCPU201が実行するソフトウェアが暴走したものとする。暴走通知コマンド2を取得した全ての制御部は、動作を中断し、定着制御部260のCPU201が暴走したことを検出する。すなわち、動作決定テーブルに関係なく、暴走通知コマンド2により動作を中断する。
ここで、定着制御部260以外の制御部もI/Oチェックを行ってよい。これにより早期に自己診断を完了させることができる。
また、定着制御部260以外の制御部は、暴走通知コマンド2によりすぐに動作を中断させずに最小限の動作を継続してから動作を中断することも有効である。例えば、定着制御よりも後工程の定着から排紙まで工程では、例えば、紙搬送制御部250が定着中又は定着完了している用紙について排紙トレイまでの排紙を完了させてから動作を中断する。こうすることで不要なJAM処理を発生させることを防止できる。
S2:他の制御部のうち、書き込み制御部がデータ読み出しコマンドを紙搬送制御部250に送信したものとする。
S3:書き込み制御部は定着装置の記憶装置207からジョブ実行情報のジョブIDを読み出す。
S4:書き込み制御部は、ジョブIDを自己の記憶装置207に設定する。
S5:書き込み制御部は、ジョブIDを定着装置以外の制御部に送信する。ジョブIDを定着装置の記憶装置207に記憶する。
S6:書き込み制御部は、復帰コマンドを定着制御部に送信する。
S7:定着制御部は、復帰コマンドによりリセットが解除され再起動し、CPU201がROM203に記憶されたプログラムを実行可能になる。ソフト監視部204がリセットすることで、定着制御部260のCPU201、RAM202、ROM203などが初期化される。
S11:復帰コマンドによりリセットが解除されると、CPU201はプログラムの実行を開始するが、初期処理としてI/Oチェックを行う。I/Oチェックとは定着制御が制御する対象であるモジュール(例えば、加熱ヒータ、加熱ローラのモータ、定着ローラのモータ等)に異常がないかどうかを確認する処理のことである。具体的には、これらのモジュールから応答が得られるか、制御結果が期待される範囲にはいるか等により判定される。
I/Oチェックの結果、モジュールに異常がない場合、定着制御部260のCPU201は各制御部に対して起動完了を通知する。この場合、全ての制御部は動作中に戻る。この場合、全ての制御部は通常モードとして動作する。
各制御部が動作を再開する場合、紙搬送制御部250は用紙の位置を検出し、JAM処理が必要であれば、エンジン制御部220にJAM処理を要求する。エンジン制御部220はコントローラ制御部210に通知し、コントローラ制御部210はJAM処理のためガイダンスを操作パネル214に表示する。また、JAM処理の後、各制御部はジョブ実行情報に基づき印刷動作を再開する。また、排紙が完了し、JAM処理も必要ない場合、各制御部はジョブ実行情報に基づきリセット前に実施していた印刷動作を再開する。
S12:I/Oチェックに問題があるモジュールが検出された場合、定着制御部260はエラー通知を各制御部に送信する。そして、定着制御部260は動作を停止する。これにより、例えば、加熱ヒータの制御が困難になり温度が上昇してしまうことを防止できる。
S13:エラー通知を取得したエンジン制御部220は、定着制御部260のエラーをコントローラ制御部210に通知する。コントローラ制御部210は、各制御部のうち定着制御部260が停止した際に、動作制限モードが可能か否かを判定し、可能であれば動作制限モードの種類を決定する。そして、以降は、その動作制限モードの種類により動作可能な機能のみをユーザに提供する。
S14:コントローラ制御部210はエンジン制御部220に動作制限モードとその種類を通知する。
S15:エンジン制御部220は各制御部に動作制限モードとその種類を通知する。これにより、全ての制御部は、動作制限モードとして動作する(この場合は(i)の動作限定モードになる)。図13では、エンジン制御部と読み取り制御部が動作中だったので、エンジン制御部と読み取り制御部は動作を再開できる。
したがって、本実施例の画像形成装置では、待機中の制御部のCPUが暴走した場合には可能な限り他の機能を利用可能とし、動作中の制御部のCPUが暴走した場合には動作を中断することで、確実に保全することができる。
本実施例では、実施例2と同様に、一部の制御部が復旧できない場合について説明するが、動作している制御部やアプリに応じてどのような限定動作モードに移行するかを説明する。
図14は、待機状態の紙搬送制御部のCPU201にリセットが発生した場合の画像形成装置100の動作手順の一例を示すフローチャート図である。
まず、待機状態の紙搬送制御部250においてCPU201が暴走することでリセットが発生する(S110)。
紙搬送制御部の調停回路206は、外部バス290を介して各制御部に暴走通知コマンド1を発行する(S120)。
紙搬送制御部250は、紙搬送制御部250内のCPU201、RAM202、ROM203などの初期化を行う(S130)。
次に、紙搬送制御部250は、I/Oチェックなどのポートチェックを行う(S140)。すなわち、紙搬送制御部250は、制御対象である各種電装部品などのモジュールの初期値や状態に問題がないかどうかを確認する。
モジュールに問題がない場合、各制御部に問題なく紙搬送制御部250が正常復帰したことを通知する(S160)。紙搬送制御部250は、リセット発生前の待機状態へ戻る。
I/Oチェックの結果、モジュールからエラーが検出された場合、紙搬送制御部250は各制御部にエラーを通知した後、動作を停止する(S170)。
画像形成装置100は、予め決められたエラー発生時の処理を実行する(S180)。すなわち、エラー通知を取得したエンジン制御部220は、紙搬送制御部250のエラーをコントローラ制御部210に通知する。コントローラ制御部210は、各制御部のうち紙搬送制御部250が停止した際に、動作制限モードが可能か否かを判定し、可能であれば動作制限モードの種類を決定する。そして、以降は、その動作制限モードの種類により動作可能な機能のみをユーザに提供する。コントローラ制御部210はエンジン制御部220に動作制限モードとその種類を通知する。エンジン制御部220は各制御部に動作制限モードとその種類を通知する。
これにより、全ての制御部は、動作制限モードとして動作する(S190)。
以上の動作により、一部のユニットである紙搬送制御部250にリセットが発生した場合、装置全体をシャットダウンすることなく、僅かなリセット時間後に、通常動作を継続することが可能となる。したがって、装置のダウンタイムを軽減することができる。また、リセットの原因がエラーによるもので、リセット後に装置が通常動作を行えない場合であっても、エラーのある機能のみを停止して、他の機能は継続して提供できるため、可用性を向上させることができる。
図15は、スキャン動作中に紙搬送制御のCPU201にリセットが発生した場合の画像形成装置100の動作手順の一例を示すフローチャート図である。
まず、スキャン動作中、待機状態の紙搬送制御部250においてCPU201が暴走することでリセットが発生する(S110)。
紙搬送制御部の調停回路206は、外部バス290を介して各制御部に暴走通知コマンド1を発行する(S120)。動作決定テーブルにより、紙搬送制御部の暴走通知コマンド1に対し、読み取り制御部とエンジン制御部は動作を継続する(S122)。よって、画像形成装置100としては、スキャン動作中なので、紙搬送制御部250と関係が小さい、読取制御部とエンジン制御部220は動作を継続することができる。
紙搬送制御部250は、紙搬送制御部250内のCPU201、RAM202、ROM203などの初期化を行う(S130)。
次に、紙搬送制御部250は、I/Oチェックなどのポートチェックを行う(S140)。すなわち、紙搬送制御部250は、制御対象である各種電装部品などのモジュールの初期値や状態に問題がないかどうかを確認する。
モジュールに問題がない場合(S150のNo)、各制御部に問題なく紙搬送制御部250が正常復帰したことを通知する(S160)。紙搬送制御部250は、リセット発生前の待機状態へ戻る。読み取り制御部230とエンジン制御部220も動作終了後に待機状態に戻る。
I/Oチェックの結果、モジュールからエラーが検出された場合、紙搬送制御部250は各制御部にエラーを通知した後、動作を停止する(S170)。
画像形成装置100は、予め決められたエラー発生時の処理を実行する(S180)。エラー処理は上記と同様なので省略する。
これにより、全ての制御部は、動作制限モードとして動作する(S190)。この場合、紙搬送制御部250を必要としない、例えば、スキャン動作やFAXメモリ受信動作などが可能な状態になる(上記の(i) 動作限定モードになる)。
図16は、コピー動作中に紙搬送制御のCPU201にリセットが発生した場合の画像形成装置100の動作手順の一例を示すフローチャート図である。コピー動作中なので全ての制御部が動作中である。
まず、コピー動作中なので動作状態の紙搬送制御部250においてCPU201が暴走することでリセットが発生する(S110)。
紙搬送制御の調停回路206は、外部バス290を介して各制御部に暴走通知コマンド1を発行する(S120)。動作決定テーブルにより、紙搬送制御部250のエラーとは関係のない読み取り制御部とエンジン制御部220は動作を継続する(S122)。
一方、紙搬送制御部250と動作に関連のある書込制御部、定着制御部260、及び、作像制御部270に関しては、動作を中断させる(S124)。
紙搬送制御部250は、紙搬送制御部250内のCPU201、RAM202、ROM203などの初期化を行う(S130)。
次に、紙搬送制御部250は、I/Oチェックなどのポートチェックを行う(S140)。すなわち、紙搬送制御部250は、制御対象である各種電装部品などのモジュールの初期値や状態に問題がないかどうかを確認する。
モジュールに問題がない場合(S150のNo)、各制御部に問題なく紙搬送制御部250が正常復帰したことを通知する(S160)。紙搬送制御部250は、リセット発生前の待機状態へ戻る。読み取り制御部230とエンジン制御部220も動作終了後に待機状態に戻る。
更に、紙搬送制御部250は、JAMが発生しているか否かを判定し、搬送経路に残紙がある場合、JAMリカバリ処理を開始する(S162)。JAMリカバリ処理には、一度残紙を搬送して排紙処理する処理、操作パネル214にJAMを取り除くガイダンスを表示する処理などが含まれる。
I/Oチェックの結果、モジュールからエラーが検出された場合、紙搬送制御部250は各制御部にエラーを通知した後、動作を停止する(S170)。
画像形成装置100は、予め決められたエラー発生時の処理を実行する(S180)。エラー処理は上記と同様なので省略する。
これにより、全ての制御部は、動作制限モードとして動作する(S190)。この場合、紙搬送制御部250を必要としない、例えば、スキャン動作やFAXメモリ受信動作などが可能な状態になる(上記(i)の動作限定モードになる)。
図17は、プリンタ動作中に紙搬送制御のCPU201にリセットが発生した場合の画像形成装置100の動作手順の一例を示すフローチャート図である。プリンタ動作中なので、エンジン制御部、紙搬送制御部、定着制御部、及び、作像制御部が動作中である。
まず、動作状態の紙搬送制御部250においてCPU201が暴走することでリセットが発生する(S110)。
紙搬送制御の調停回路206は、外部バス290を介して各制御部に暴走通知コマンドを発行する(S120)。動作決定テーブルにより、紙搬送制御部250のエラーとは関係のないエンジン制御部220に関しては動作を継続する(S123)。
紙搬送制御部250は、紙搬送制御部250内のCPU201、RAM202、ROM203などの初期化を行う(S130)。
次に、紙搬送制御部250は、I/Oチェックなどのポートチェックを行う(S140)。すなわち、紙搬送制御部250は、制御対象である各種電装部品などのモジュールの初期値や状態に問題がないかどうかを確認する。
モジュールに問題がない場合(S150のNo)、各制御部に問題なく紙搬送制御部250が正常復帰したことを通知する(S160)。紙搬送制御部250は、リセット発生前の待機状態へ戻る。読み取り制御部230とエンジン制御部220も動作終了後に待機状態に戻る。
更に、紙搬送制御部250は、JAMが発生しているか否かを判定し、搬送経路に残紙がある場合、JAMリカバリ処理を開始する(S163)。JAMリカバリ処理には、一度残紙を搬送して排紙処理する処理、操作パネル214にJAMを取り除くガイダンスを表示する処理などが含まれる。
I/Oチェックの結果、モジュールからエラーが検出された場合、紙搬送制御部250は各制御部にエラーを通知した後、動作を停止する(S170)。
画像形成装置100は、予め決められたエラー発生時の処理を実行する(S180)。エラー処理は上記と同様なので省略する。
これにより、全ての制御部は、動作制限モードとして動作する(S190)。この場合、紙搬送制御部250を必要としない、例えば、スキャン動作やFAXメモリ受信動作などが可能な状態になる(上記(i)の動作限定モードになる)。
以上のように、本実施形態の画像形成装置100は、複数のCPU201を搭載することで装置の機能を向上できる。そして、1つの機能を制御するCPU201にリセットが発生しても、装置全体をリセットすることなく通常動作に復帰することが可能となる。ユーザにはほとんど意識させることなく復帰できる。また、リセットの原因がリセットでは復帰困難なエラーが生じた場合でも、他の機能は継続して提供できる。
100 画像形成装置
110 作像ユニット
120 書き込みユニット
130 原稿読み取り部
140 ARDF
150 給紙ユニット
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 ソフト監視部
205 I/F
206 調停回路
207 記憶装置
208,209 ダイオード
210 コントローラ制御部
220 エンジン制御部
230 読み取り制御部
240 書き込み制御部
250 紙搬送制御部
260 定着制御部
270 作像制御部
280 PCIバス
290 外部バス
300 電源制御部
401、404 スイッチ
402 切替回路
403 暴走通知コマンド出力部
特開2006−259869号公報

Claims (14)

  1. ソフトウェアを記憶するソフトウェア記憶手段と、
    ソフトウェアを実行するプロセッサと、
    処理の進行結果を記憶する記憶手段と、
    ソフトウェアの暴走を検出してプロセッサを再起動するソフトウェア暴走検出手段と、
    他の情報処理装置と通信する外部バスと、を有する複数の情報処理装置を備えた画像形成装置であって、
    第一の情報処理装置は、前記ソフトウェア暴走検出手段がソフトウェアの暴走を検出した場合、前記外部バスを介して他の情報処理装置に暴走通知を通知する暴走通知手段、を有し、
    暴走通知を取得した第二の情報処理装置が、第一の情報処理装置の前記記憶手段から前記進行結果を読み出す情報読み出し手段と、
    前記進行結果を当該第二の情報処理装置の前記記憶手段に記憶し、さらに、前記第一及び第二の情報処理装置以外の情報処理装置に送信する進行結果送信手段と、
    再起動後の前記第一の情報処理装置に処理を再開させる復帰手段と、を有する画像形成装置。
  2. 各情報処理装置が、
    常態で接続状態のプロセッサと前記記憶手段とを切断する第一の切替手段と、
    常態では前記プロセッサと前記外部バスと接続させ、前記プロセッサ、前記暴走通知手段、又は、前記記憶手段のいずれかと前記外部バスとを選択的に接続させる第二の切替手段と、
    前記ソフトウェア暴走検出手段がソフトウェアの暴走を検出した場合、前記第一の切替手段にプロセッサと前記記憶手段とを切断させ、前記第二の切替手段に前記暴走通知手段と外部バスとを接続させる接続制御手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記接続制御手段は、
    前記第二の情報処理装置の前記情報読み出し手段から前記進行結果の読み出し要求を取得した場合、前記前記第二の切替手段に前記記憶装置と外部バスとを接続させる、
    ことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 前記接続制御手段は、
    前記第二の情報処理装置の前記復帰手段から復帰要求を取得した場合、前記第一の切替手段に前記プロセッサと前記記憶手段とを接続させ、前記第二の切替手段に前記プロセッサと前記外部バスとを接続させる、
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の画像形成装置。
  5. 複数の情報処理装置のうち最も早く前記第一の情報処理装置に前記進行結果の読み出しを要求した前記第二の情報処理装置のみが、前記進行結果の読み出しを行う、
    ことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の画像形成装置。
  6. 暴走通知を取得した他の情報処理装置は、動作中であれば動作の終了後に待機状態となる、
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の画像形成装置。
  7. 暴走通知を取得した他の情報処理装置は、前記第一の情報処理装置の識別結果に基づき、第一の情報処理装置が暴走しても動作が可能であれば動作を継続し、第一の情報処理装置が暴走すると動作を継続できない場合、待機状態となる、
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の画像形成装置。
  8. 前記第一の情報処理装置は、
    前記再起動手段による再起動後、処理を継続可能か否かを判定し、
    継続可能でない場合、他の情報処理装置に通知すると共に、動作を停止する、
    ことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の画像形成装置。
  9. 前記第一の情報処理装置が、他の情報処理装置に処理を継続可能でない旨を通知した場合、
    前記第一の情報処理装置及び前記第二の情報処理装置を制御する制御用の情報処理装置が、前記第一の情報処理装置の識別結果と処理内容に応じて、前記第一の情報処理装置が停止していても提供可能な処理要求を、操作受付手段又は外部ネットワークを介して受け付ける、
    ことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  10. 前記第一の情報処理装置が、用紙にトナー画像を定着させる定着装置の制御部の場合、原稿を光学的に読み取る読み取り装置の前記第二の情報処理装置は、該読み取り装置に読み取りを継続させる、
    ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  11. 前記第一の情報処理装置が前記定着装置の温度制御を行っている場合、前記第二の情報処理装置は、該読み取り装置に読み取り動作を停止させる、
    ことを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
  12. 前記第一の情報処理装置が、給紙トレイから用紙を搬送する給紙装置の制御部の場合、原稿を光学的に読み取る読み取り装置の前記第二の情報処理装置は、該読み取り装置に読み取りを継続させる、
    ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  13. 前記第一の情報処理装置が、給紙トレイから用紙を搬送する給紙装置の制御部の場合、レーザを照射して静電潜像を形成する書込装置の前記第二の情報処理装置、トナー画像を生成する作像装置の前記第二の情報処理装置、及び、用紙にトナー画像を定着させる定着装置の前記第二の情報処理装置は、動作を停止させる、
    ことを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  14. ソフトウェアを記憶するソフトウェア記憶手段と、ソフトウェアを実行するプロセッサと、処理の進行結果を記憶する記憶手段と、他の情報処理装置と通信する外部バスと、を有する複数の情報処理装置を備えた画像形成装置の動作制御方法であって、
    ソフトウェア暴走検出手段がソフトウェアの暴走を検出するステップと、
    前記ソフトウェア暴走検出手段がソフトウェアの暴走を検出した場合、第一の情報処理装置の暴走通知手段が、前記外部バスを介して他の情報処理装置に暴走通知を通知するステップと、
    再起動手段が前記プロセッサを再起動するステップと、
    暴走通知を取得した第二の情報処理装置の情報読み出し手段が、第一の情報処理装置の前記記憶手段から前記進行結果を読み出すステップと、
    進行結果送信手段が、前記進行結果を第二の情報処理装置の記憶手段に記憶し、さらに、前記第一及び第二の情報処理装置以外の情報処理装置に送信するステップと、
    復帰手段が、再起動後の前記第一の情報処理装置に処理を再開させるステップと、
    を有する動作制御方法。
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JP2016132195A (ja) * 2015-01-21 2016-07-25 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置及びジョブ処理制御方法並びにジョブ処理制御プログラム
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