JP2013053674A - 液化ガスタンクの支持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化によりタンク外径(及び断熱ライナー外径)が縮径したときでも、タンク側の断熱ライナー外周面とサドル部頂面材の内面とが全長に亘って衝合状態(又は近接状態)を維持し得るようにする。
【解決手段】タンク胴11外周面に、タンク胴周方向に多数個に分割した各分割ライナー材21を配置してなる断熱ライナー2を取付ける一方、サドル部頂面材30には、タンク側各分割ライナー材21にそれぞれ対応する位置に各分割受材31を設けるとともに、タンク側各分割ライナー材21のそれぞれ先端面と、サドル側各分割受材31のそれぞれの受面とを、タンクをサドル部上に載置した状態でタンク外径が縮径したときにタンク側各分割ライナー材21がそれぞれ変位する方向側に傾斜する傾斜面22,32同士で衝合させていることにより、タンク外径が縮径しても各分割ライナー材21と各分割受材31の各傾斜面22,32同士が衝合(又は近接)した状態を維持できるようにしている。
【選択図】 図3

Description

本願発明は、液化ガス(低温)を貯蔵するための液化ガスタンクの支持構造に関するものである。尚、本願で対象としている液化ガスタンクは、横向きに設置される円筒形のものである。
この種の液化ガスタンクは、例えば、LPG、LEG、LNG等の液化ガスを貯蔵するものであるが、このような荷液は低温であり、例えば、LPGは約−45℃以下、LEGは約−100℃以下、LNGは約−160℃以下の温度となる。そして、このような低温の荷液(液化ガス)は、一般に液化ガス運搬船に据付けた液化ガスタンクに貯蔵して運搬される。
ところで、図8〜図10には、従来の一般的な液化ガスタンクの支持構造を示している。尚、以下の説明では、この液化ガスタンクの支持構造を単にタンク支持構造と表現することがある。
図8〜図10(従来例)のタンク支持構造は、例えば液化ガス運搬船のタンク設置部に前後2つのサドル部103,103を設置し、該各サドル部103,103に跨がってタンク101を横向き姿勢で載置している。
タンク101は、タンク胴111における各サドル部103,103に載置される部分の外周面に断熱ライナー102,102を取付けている一方、タンク胴111のその他の外面を断熱材(例えばポリウレタン製)112で被覆して構成している。
タンク胴111は、金属製であって温度変化によって拡縮する性質がある。特に、アルミニウム合金製のタンク胴111では、温度による拡縮変化が大きくなる。そして、この種の液化ガスタンク101では、タンク内が常温のときとタンク内が冷やされたときとでは温度差が大きくなり、その温度変化によりタンク胴111が拡縮するという特性がある。尚、本願では、タンク胴111の外径が拡縮することで、後述するように不安定支持状態になることを改善するものであり、以下の説明では、タンク胴111(又はタンク101)の拡縮については、その外径の拡縮で説明する。
断熱ライナー102には、断熱性が高く且つ圧縮に対する強度が強い木ライナーが多用されている。
このタンク側の断熱ライナー102は、温度変化によってタンク胴111の外径が拡縮するのに追従し得るように、タンク胴111の周方向に多数個に分割した各分割ライナー材121,121・・を連続配置したものを採用している(図9、図10参照)。即ち、温度変化によりタンク胴111の外径が拡縮すると、そのタンク胴の拡縮に追従して断熱ライナー102の形状(円弧曲率)を変化させる必要があるが、該断熱ライナー102として多数の分割ライナー材121,121・・を連続配置したものを採用することにより、各分割ライナー材121,121・・がそれぞれタンク胴外面の動き(拡縮)に追従できるようにしている。
この種の液化ガスタンクの据付は、タンク101(タンク胴111)内が常温の状態で図8に示すように前後の断熱ライナー102,102部分をそれぞれサドル部103,103上に載せることで実施される。そして、タンク据付状態(タンク内が常温)では、図9に示すように、断熱ライナー102の外周面がサドル部103の頂面材130に対して全範囲に亘って衝合(当接)するように設計されている。尚、タンク内が常温の状態では、タンク101の外径は図9に寸法Dで示す拡径状態(製造時の寸法)のままである。
ところで、タンク(タンク胴)内が常温状態では、図9に示すようにタンク外径が拡径状態(符号D)であり、このとき断熱ライナー102の外周面がサドル部頂面材130に対して全範囲で衝合(当接)しているので、タンク101の据付状態は安定している(左右方向にグラつかない)。尚、このときのタンク101の中心は符号Pの位置にある。
ところが、タンク据付状態で、タンク(タンク胴)内に低温の液化ガスを貯蔵すると、タンク胴111が冷やされて熱収縮し、そのとき図10に示すようにタンク101全体の外径が符号D′で示すように縮径するようになる。因に、図9における常温時のタンク外径Dが例えば10mである場合で、タンク胴111内に液化ガスを貯蔵した場合には、縮径したタンク外径D′が元の外径D(図9)より約30〜40mm程度小さくなることがある。尚、図10に示すタンク縮径状態(符号D′)でのタンク中心P′の高さは、図9に示す元のタンク中心Pの高さより縮径長さ(約30〜40mm程度)の1/2だけ低位置となる。
そして、図10に示すように、タンク胴111の冷却によりタンク外径が縮径(D′)すると、サドル部頂面材130の円弧形状がそのまま(不変)であるので、サドル部頂面材130の内面の左右上端部寄りにおいて該サドル部頂面材130の内面と断熱ライナー102の先端面(外端面)との間に若干の隙間ができる。因に、図10では左右に間隔Mずつの隙間で表示しているが、この各間隔Mは、タンク縮径長さが上記した30〜40mm程度の場合には、それぞれ15〜20mm程度となる。
このように、タンク101の縮径により、断熱ライナー102外面の上端部寄り位置がサドル部頂面材(内面)130から離間する(隙間Mができる)と、該タンク101が各隙間M,M(図10)の範囲で左右にグラつく要素が発生し、タンク101の据付状態の安定性が悪くなる。特に、タンクを液化ガス運搬船に設置した場合には、船体が海上で揺動することにより、タンク101がサドル部103上でグラつき易くなる。
そこで、本願発明は、タンク内に低温液化ガスを貯蔵することで上記のようにタンク外径(及び断熱ライナー外径)が縮径したときでも、タンク側の断熱ライナーの外周面とサドル部頂面材の内面とが全長に亘って衝合状態(当接状態)を維持し得るようにした、液化ガスタンクの支持構造を提供することを目的としてなされたものである。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
本願発明は、液化ガス(低温)を貯蔵するための液化ガスタンクの支持構造を対象にしたものである。尚、本願の説明においても、液化ガスタンクの支持構造を単にタンク支持構造と表現することがある。
本願発明のタンク支持構造は、横向きに設置される円筒形の液化ガスタンクを前後複数のサドル部上に載せて支持するようにしたものである。尚、液化ガスタンクを支持するサドル部は、基本的には前後2箇所でよいが、3箇所以上あってもよい。
ところで、本願発明の背景として、次のことがある。即ち、各サドル部上に載置したタンクの外径は、タンク(タンク胴)内が常温であるか荷液(低温)で冷やされているかによって変化する。そして、タンク(タンク胴)内が常温のときには、タンク側断熱ライナーの外周面がサドル部の頂面材(内周面)に対して全長に亘って衝合(当接)しているのでタンクが安定支持されているが、タンク(タンク胴)内が冷やされると、タンク胴が縮径し、それに追従して断熱ライナーの外周面も縮径するようになる。このように、断熱ライナーの外周面が縮径すると、サドル部頂面材における上端部寄り位置において、サドル部頂面材の内面と断熱ライナーの先端面(外面)との間に隙間ができることにより、タンクを安定姿勢で支持できなくなる(左右にグラつき易くなる)、という背景がある。
そこで、本願発明のタンク支持構造では、次の各構成を備えている。
まず、タンクのタンク胴におけるサドル部に載置される部分の外周面に、タンク胴の周方向に多数個に分割した各分割ライナー材を配置してなる断熱ライナーを取付けている。この断熱ライナーの各分割ライナー材(1個当たりのもの)は、タンク周方向の長さが例えば80〜100mm程度(特に限定するものではない)の大きさのものが採用できる。
他方、サドル部の頂面材は、タンク側各分割ライナー材にそれぞれ対応する位置に、該タンク側各分割ライナー材の先端面にそれぞれ衝合する各分割受材を、タンク側断熱ライナーの外周面と同曲率の円弧状に配置して構成している。
そして、本願発明のタンク支持構造では、タンク側各分割ライナー材のそれぞれ先端面と、サドル側各分割受材のそれぞれの受面とを、タンクをサドル部上に載置した状態で、常温状態でのタンク胴が低温液化ガス貯蔵により熱収縮したときにタンク側各分割ライナー材がそれぞれ変位する方向側に傾斜する傾斜面同士で衝合させている。
ところで、タンクをサドル部上に載置した状態で、タンク内が常温状態から荷液(低温)により冷やされると、上記のようにタンク外径(及び断熱ライナー外周面)が縮径する。そして、タンク外径が縮径すると、断熱ライナーの最下端がサドル部頂面材の底部に当接したままであるので、タンク中心は元の位置(拡径状態の位置)よりタンク縮径長さの1/2高さだけ低位置になる。又、タンク外径が縮径すると、断熱ライナーの各分割ライナー材は、それぞれタンク胴の中心側で且つ下向き傾斜方向に変位するようになるが、該各分割ライナー材の位置によって変位する方向は少しずつ異なる(詳細については、実施例の項で詳しく説明する)。
そして、本願発明のタンク支持構造では、上記したように、タンク側各分割ライナー材のそれぞれ先端面と、サドル側各分割受材のそれぞれの受面とを、常温状態でのタンク胴が低温液化ガス貯蔵により熱収縮したときにタンク側各分割ライナー材がそれぞれ変位する方向側に傾斜する傾斜面同士で衝合させているので、タンク側の断熱ライナーが縮径しても、その各分割ライナー材がそれぞれ対応するサドル部側の各分割受材に対して各側の傾斜面同士が衝合したままであるかあるいは離間する間隔が小さくなる。つまり、断熱ライナーにおける各分割ライナー材(特に左右上端部寄りに位置する分割ライナー材)が、それに対応するサドル部側の分割受材に対して内方側に変位するものの、タンク側各分割ライナー材の先端面(傾斜面)はサドル部側分割受材の内面(傾斜面)に衝合したままであるかあるいは離間間隔を小さくできるので、タンク側断熱ライナーの外周面とサドル部側頂面材の内周面との間には断熱ライナーの全長さ範囲に亘って隙間が発生しないかあるいはその隙間を小さくできる。
尚、タンク側各分割ライナー材の先端面とサドル部側各分割受材の受面とがそれぞれ対応する各対応面は、上記のように常温状態でのタンク胴が低温液化ガス貯蔵により熱収縮したときにタンク側各分割ライナー材がそれぞれ変位する方向と同方向に傾斜させたものがベストであるが、各側の対応面を、それぞれベストの方向に傾斜させなくてもそれに近づける側に傾斜させることにより、タンク縮径時における断熱ライナー外周面とサドル部頂面材の内周面間に生じる隙間を従来(例えば図10の場合)に比して小さくできるという機能を有する。
上記のように、本願発明の液化ガスタンクの支持構造によれば、タンク内が常温であるか低温であるかによってタンク胴が温度変化により拡縮するが、該タンク胴が拡縮しても、タンク側断熱ライナーの各分割ライナー材がサドル部側の各分割受材に対してそれぞれ衝合状態にあるかあるいは近接状態にあるので、タンク側断熱ライナーの外周面とサドル部頂面材との間に隙間ができないかあるいは該隙間を従来(例えば図10の場合)より小さくできる。
従って、本願発明の液化ガスタンクの支持構造では、タンク胴が冷やされて縮径しても、タンクがサドル部に対して安定状態(又は安定状態に近い状態)で支持されることになり、該タンクがサドル部上で左右にグラつきのを防止できたり、あるいは該タンクがサドル部上で左右にグラつきにくくなるという効果がある。
本願実施例のタンク支持構造を採用したタンク支持状態の側面図である。 図1のII−II拡大矢視図で、タンク外径が拡径時の状態図である。 図2からの状態変化図で、タンク外径が縮径時の状態図である。 タンク外径が拡縮したときのタンク外周面の変位方向説明図である。 図3における方向線R0にある分割ライナー材と分割受材との衝合状態説明図である。 図3における方向線R1にある分割ライナー材と分割受材との衝合状態説明図である。 図3における方向線R2にある分割ライナー材と分割受材との衝合状態説明図である。 従来のタンク支持構造を採用したタンク支持状態の側面図である。 図8のIX−IX拡大矢視図で、タンク外径が拡径時の状態図である。 図8からの状態変化図で、タンク外径が縮径時の状態図である。
[実施例]
以下、図1〜図7を参照して本願実施例の液化ガスタンクの支持構造を説明する。尚、以下の説明では、本願実施例の液化ガスタンクの支持構造を単にタンク支持構造ということがあるとともに、液化ガスタンクを単にタンクということがある。
この実施例のタンク支持構造は、図1及び図2に示すように、例えば液化ガス運搬船のタンク設置部に前後2つのサドル部3,3を設置し、該各サドル部3,3に跨がってタンク1を横向き姿勢で載置したものである。
タンク1は、タンク胴11における各サドル部3,3に載置される部分の外周面に断熱ライナー2,2を取付けている一方、タンク胴11のその他の外面を断熱材(例えばポリウレタン製)12で被覆して構成している。
タンク1を支持している前後の支持部(各サドル部3,3及び各断熱ライナー2,2部分)は、基本的にはほぼ同構造のものが採用されており、以下の説明では図1における左側の支持部について説明する。
タンク胴11は、金属製であって温度によって拡縮する性質がある。特に、アルミニウム合金製のタンク胴11では、熱による拡縮変化が大きくなる。尚、本願では、タンク胴11の外径の拡縮が問題となる関係で、以下の説明では、タンク胴11(又はタンク1)の拡縮については外径の拡縮で説明する。
断熱ライナー2には、断熱性が高く且つ圧縮に対する強度が強い木ライナーを使用している。尚、他の実施例では、断熱ライナー2として、木ライナー以外の材質(例えばベークライト質のフェノール樹脂積層板)のものを採用してもよい。
ところで、この種のタンク支持構造では、上記した背景技術の項(図9、図10)でも説明したように、タンク(タンク胴)内が常温状態から荷液(低温)により冷やされるとタンク胴が縮径し、それに追従して断熱ライナーの外周面も縮径するようになる。このように、断熱ライナーの外周面が縮径すると、サドル部頂面材における上端部寄り位置において、サドル部頂面(内面)と断熱ライナー先端面(外面)との間に隙間(図10における間隔M,M)ができることにより、タンクを安定姿勢で支持できなくなる(左右にグラつき易くなる)、という背景がある。
そこで、本願実施例では、タンク胴11の温度変化で(低温時に)タンク1が縮径しても、タンク1をサドル部3上に常時安定姿勢で支持できるようにしているが、以下に本願実施例のタンク支持構造の詳細を説明する。
まず、タンク胴11の外周面に取付けた断熱ライナー2として、図2及び図3に示すように、タンク胴11の周方向に多数個に分割した各分割ライナー材21,21・・を連続配置して構成している。
この断熱ライナー2の各分割ライナー材21,21・・は、タンク周方向の長さが例えば80〜100mm程度(特に限定するものではない)の大きさのものが採用できる。この各分割ライナー材21,21・・には、それぞれ木ライナーが採用されており、それぞれタンク胴11の外面に接着(他の方法でもよい)によって取付けている。
他方、サドル部3の頂面材30は、タンク側各分割ライナー材21,21・・にそれぞれ対応する位置に、該タンク側各分割ライナー材21,21・・の先端面(外端面)にそれぞれ衝合する各分割受材31,31・・を、タンク側断熱ライナー2の外周面と同曲率の円弧状に配置して構成している。このサドル部3側の各分割受材31,31・・の1個当たりの周方向長さは、断熱ライナー2の各分割ライナー材21とそれぞれ同じ長さ(80〜100mm程度)である。尚、サドル部頂面材30となる各分割受材31,31・・も、木ライナーを使用することができる。
そして、この実施例のタンク支持構造では、タンク側各分割ライナー材21,21・・のそれぞれ先端面(図2及び図3の符号22)と、サドル側各分割受材31,31・・のそれぞれの受面(図2及び図3の符号32)とを、タンク1をサドル部3上に載置した状態で、常温状態でのタンク胴11が低温液化ガス貯蔵により熱収縮したときにタンク側各分割ライナー材21,21・・がそれぞれ変位する方向と同方向に傾斜する傾斜面22,32同士で衝合させている。
ところで、タンク内が常温状態(タンク外径が図2の拡径状態D)からタンク内に低温液化ガスを貯蔵すると、タンク胴11が冷却されることによりタンク外径が図3の縮径状態D′となる。因に、図2における常温時のタンク外径Dが例えば10mである場合で、タンク胴111内に液化ガスを貯蔵した場合には、図3に示すタンク外径D′が元の外径D(図2)より約30〜40mm程度小さくなることがある。
そして、図2のタンク拡径状態から図3のタンク縮径状態に変化する際には、図4に誇大表示するようにタンク1の外周面は実線図示状態(符号1a)から点線図示状態(符号1a′)に変位する。尚、このとき、拡径状態(図4の実線図示状態)のタンク1の中心はPの位置であるが、縮径状態(図4の点線図示状態)のタンク1′の中心はP′の位置まで下方に変位している。
このように、タンクが拡径状態から縮径状態に変位するときには、タンク胴11の外周面にある断熱ライナー2の各分割ライナー材21,21・・は、それぞれタンク胴11の中心側で且つ下向き傾斜方向に変位するようになるが、該各分割ライナー材21,21・・の位置によって変位する傾斜方向は少しずつ異なる。例えば、図4において、拡径状態のタンク中心Pを通る水平線より角度15°(角度θ0)低い方向(図2及び図3の方向線R0)にあるタンク外端点Q0は点Q0′の方向(角度α0=37.5°)に変位し、該水平線より角度30°(角度θ1)低い方向(図2及び図3の方向線R1)にあるタンク外端点Q1は点Q1′の方向(角度α1=30°)の下向き傾斜方向に変位し、該水平線より角度45°(角度θ2)低い方向(図2及び図3の方向線R2)にあるタンク外端点Q2は点Q2′の方向(角度α2=22.5°)に変位するようになる。尚、拡径状態にあるタンク1の各外端点(Q0、Q1、Q2等)がタンク縮径状態の各外端点(Q0′、Q1′、Q2′等)に変位するときの各下降傾斜角度(α0、α1、α2等)は、繁雑な計算式を省略すると、角度45°から、水平線に対するタンク中心Pから当該タンク外端点の傾斜角度(θ0、θ1、θ2等)の1/2を減算した角度である。例えば、α0=45°−θ0/2=37.5°となり、α1=45°−θ1/2=30°となり、α2=45°−θ2/2=22.5°となる。
図4に例示した各タンク外端点(Q0、Q1、Q2等)は、図2及び図3における各方向線R0、R1、R2の位置にある各分割ライナー材21,21,21がそれぞれ対応するものであり、タンク縮径時には、当該各位置にある各分割ライナー材21,21,21は上記したそれぞれの下降傾斜方向(α0、α1、α2)に変位することになる。即ち、方向線R0の位置にあった分割ライナー材21は、図5に示すように角度α0(α0=37.5°)で示す方向に変位し、方向線R1の位置にあった分割ライナー材21は、図6に示すように角度α1(α1=30°)で示す方向に変位し、方向線R2の位置にあった分割ライナー材21は、図7に示すように角度α2(α2=22.5°)で示す方向に変位するようになる。つまり、タンク外周の高位置にある分割ライナー材ほど下降傾斜角度が大きく、タンク外周の低位置にある分割ライナー材ほど下降傾斜角度が小さくなる。
そこで、本願実施例のタンク支持構造では、タンク1側の各分割ライナー材21,21・・の各先端面(符号22)、及びサドル部3側の各分割受材31,31・・の各受面(符号32)を、それぞれタンク縮径時の各分割ライナー材21,21・・が変位する方向と同方向に傾斜する傾斜面22,32としており、その各側の傾斜面22,32同士がそれぞれ衝合する状態で対応させている。このようにすると、タンク1側の断熱ライナー2が縮径しても、その各分割ライナー材21,21・・がそれぞれ対応するサドル部3側の各分割受材31に対して各側の傾斜面22,32同士が常に衝合している。つまり、断熱ライナー2における各分割ライナー材21(特に左右上端部寄りに位置する分割ライナー材21)が、それに対応するサドル部3側の分割受材31に対して内方側に変位するものの、タンク側各分割ライナー材21の先端面(傾斜面)22はサドル部側分割受材31の内面(傾斜面)32に対して所定長さだけ衝合したままとなるので、タンク側断熱ライナー21の外周面とサドル部側頂面材30の内周面との間には断熱ライナー2の全長さ範囲に亘って隙間が発生しない。
従って、本願実施例のタンク支持構造では、タンク1が縮径しても、該タンク1(断熱ライナー2)がサドル部3(頂面材30)に対してグラつくことがなく、タンク1を常に安定状態で支持できるという機能を有する。
本願の他の実施例として、以下のように変更してもよい。
まず、上記実施例では、各分割ライナー材21,21・・と上記各分割受材31,31・・とは、図2及び図3に示すように、それぞれ断熱ライナー2及びサドル部頂面材30の全長を等間隔でそれぞれ小片状に分割したものであるが、サドル部頂面材30における底部付近の所定長さ範囲(底部中心から例えば左右に角度15°〜20°程度ずつの合計30°〜40°の範囲)は、他の部分の分割ライナー材21又は分割受材31より大きい(長い)単一形状のライナー材及び頂面材を使用してもよい。換言すれば、各分割ライナー材21及び各分割受材31は、断熱ライナー2及びサドル部頂面材30の左右上端側のそれぞれ所定長さ範囲(例えば左右各上端から55°〜60°程度の範囲)のみに設けてもよい。
又、上記各分割ライナー材21及び上記各分割受材31は、断熱ライナー2及びサドル部頂面材30の全長に対してそれぞれ所定小長さ範囲(周方向の角度で例えば5°〜10°程度の範囲)に間欠部分を設けたものでもよい。又、この間欠部分は、周方向に複数箇所設けてもよい。
他方、上記実施例では、タンク側各分割ライナー材21のそれぞれ先端面と、サドル部側各分割受材31のそれぞれ受面とを、タンク胴11が縮径したときにタンク側各分割ライナー材21がそれぞれ変位する方向と同方向に傾斜する傾斜面同士で衝合させている(これがベストの状態)が、他の実施例では、各分割ライナー材21の先端面と各分割受材31の受面との傾斜面は、タンク胴縮径時に変位する方向側に傾斜するものであれば、上記ベストの各傾斜方向から若干外れていても許容できる。例えば、図4において、タンク外端点Q0におけるタンク縮径時の変位方向が角度α0(37.5°)であるのに対して、当該位置にある分割ライナー材21の先端面と分割受材31の受面との傾斜角を例えば60°程度まで大きくすることも可能である。この場合、図5に示すタンク縮径状態において、当該位置にある分割ライナー材21の先端面22が分割受材31の受面32に対して僅かに離間することがあるが、それでも図10に示す従来例の間隔Mよりかなり小さい間隔となるので、タンクのグラつき緩和の点で有効に機能するものである。
1はタンク(液化ガスタンク)、2は断熱ライナー、3はサドル部、11はタンク胴、21は分割ライナー材、22は傾斜面、30は頂面材、31は分割受材、32は傾斜面、α0,α1,α2はタンク縮径時のタンク外端点変位方向角度である。

Claims (1)

  1. 横向きに設置される円筒形の液化ガスタンクを前後複数のサドル部上に載せて支持するようにした液化ガスタンクの支持構造であって、
    上記タンクのタンク胴における上記サドル部に載置される部分の外周面に、タンク胴の周方向に多数個に分割した各分割ライナー材を配置してなる断熱ライナーを取付けている一方、
    上記サドル部の頂面材には、上記タンク側各分割ライナー材にそれぞれ対応する位置に、該タンク側各分割ライナー材の先端面にそれぞれ衝合する各分割受材を、上記タンク側断熱ライナーの外周面と同曲率の円弧状に配置しているとともに、
    上記タンク側各分割ライナー材のそれぞれ先端面と、上記サドル側各分割受材のそれぞれの受面とを、上記タンクを上記サドル部上に載置した状態で、常温状態でのタンク胴が低温液化ガス貯蔵により熱収縮したときに上記タンク側各分割ライナー材がそれぞれ変位する方向側に傾斜する傾斜面同士で衝合させている、
    ことを特徴とする液化ガスタンクの支持構造。
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