JP6670328B2 - 舶用二重殻タンク - Google Patents

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    • F17C3/02Vessels not under pressure with provision for thermal insulation
    • F17C3/08Vessels not under pressure with provision for thermal insulation by vacuum spaces, e.g. Dewar flask

Description

本発明は、船舶に搭載される、横置き円筒状の舶用二重殻タンクに関する。
例えば液化ガス運搬船などの船舶には、液化ガス用の二重殻タンクが搭載されている。この舶用二重殻タンクでは、内槽と外槽との間に断熱層(例えば、真空断熱層)が形成される。例えば、特許文献1には、横置き円筒状の舶用二重殻タンクが開示されている。
具体的に、特許文献1に開示された舶用二重殻タンクでは、内槽が、液化ガスを貯留する内槽本体部と、内槽本体部から上向きに突出する内槽ドームを含み、外槽が、内槽本体部を取り囲む外槽本体部と、内槽ドームを取り囲む外槽ドームを含む。内槽ドームは内槽を貫通する配管を集約するためものであり、それらの配管は、内槽ドームおよび外槽ドームを貫通するように配置される。
内槽本体部と外槽本体部との間には、一対の支持体(特許文献1では、支持機構21)が配置されており、内槽ドームと外槽ドームとの間には、拘束体(特許文献1では、第1拘束機構6と第2拘束機構7のセット)が配置されている。支持体は、タンクの軸方向に互いに離間しており、外槽本体部の内周面上で内槽本体部をスライド可能に支持する。拘束体は、外槽ドームに対する内槽ドームの中心位置を拘束する。すなわち、特許文献1に開示された舶用二重殻タンクでは、内槽内に液化ガスが投入されたときに、内槽がタンクの軸方向において内槽ドームの中心に向かって熱収縮する。
国際公開第2014/203471号
上述したように、特許文献1に開示された舶用二重殻タンクでは、内槽本体部がタンクの軸方向にスライド可能である一方で、内槽ドームが拘束体によって保持されている。従って、内槽内に液化ガスが投入された状態で、船舶が海上で揺動したり船舶の推進速度が変化してタンクの軸方向に加速度が生じたときに、拘束体による内槽ドームの保持位置から内槽の重心までの距離に応じた大きな軸方向モーメントが発生することがある。このように大きな軸方向モーメントが発生すると、内槽ドームと内槽本体部の境界近傍または拘束体近傍に大きな応力が作用する。
そこで、本発明は、内槽ドームと内槽本体部の境界近傍または拘束体近傍に大きな応力が作用することを抑制できる舶用二重殻タンクを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の舶用二重殻タンクは、横置き円筒状の舶用二重殻タンクであって、液化ガスを貯留する内槽本体部および前記内槽本体部から上向きに突出する内槽ドームを含む内槽と、前記内槽本体部を取り囲む外槽本体部および前記内槽ドームを取り囲む外槽ドームを含む外槽と、前記内槽ドームと前記外槽ドームとの間に配置された、前記外槽ドームに対する前記内槽ドームの中心位置を拘束する拘束体と、前記タンクの軸方向において前記内槽ドームの中心の両側に配置され、前記内槽本体部の外周面に固定された、前記外槽本体部の内周面上をスライド可能な一対の支持体と、前記外槽本体部の内周面に固定された、前記一対の支持体の間で前記タンクの軸方向に互いに離間する一対のストッパーであって、前記内槽内に液化ガスが投入されたときに前記内槽本体部の熱収縮に伴って移動する前記一対の支持体とそれぞれ接触または近接する一対のストッパーと、を備える、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、内槽内に液化ガスが投入されたときには、一対の支持体が内槽本体部の熱収縮に伴って移動して一対のストッパーと接触するか近接する。従って、内槽内に液化ガスが投入された状態で、タンクの軸方向に加速度が生じて拘束体による内槽ドームの保持位置を中心とする大きな軸方向モーメントが発生したとしても、一方の支持体と一方のストッパーとの当接により、内槽本体部は全く移動しないか僅かにしか移動しない。従って、内槽ドームと内槽本体部の境界近傍または拘束体近傍に大きな応力が作用することを抑制することができる。しかも、内槽本体部が熱収縮するときに、摩擦によりタンクの軸方向において内槽ドームの中心以外の位置を中心に不適切に熱収縮しようとしても、一方のストッパーと一方の支持体との接触により、そのような不適切な熱収縮を正すことができる。
上記の舶用二重殻タンクは、前記タンクの軸方向において前記一対の支持体の両側に配置され、前記外槽本体部の内周面に固定された、前記内槽内に液化ガスが投入されていないときに前記一対の支持体とそれぞれ接触または近接する一対のポジショナーをさらに備えてもよい。この構成によれば、製造時には内槽を一対の支持体が一対のポジショナーの内側に挿入されるように設置することで、内槽を簡単に正規の位置に位置決めすることができる。また、内槽内から液化ガスが取り除かれて内槽本体部が熱膨張するときは、摩擦によりタンクの軸方向において内槽ドームの中心以外の位置を中心に不適切に熱膨張しようとしても、一方のポジショナーと一方の支持体との接触により、そのような不適切な熱膨張を正すことができる。
前記一対の支持体のそれぞれは、各々の軸方向が前記内槽本体部の径方向と合致するように前記内槽本体部の周方向に配列された複数の筒状体を含んでもよい。この構成によれば、支持体が中空構造となるため、支持体を介した外槽外から内槽内への熱侵入を抑制することができる。
前記複数の筒状体のそれぞれは、ガラス繊維強化プラスチックからなってもよい。この構成によれば、支持体を介した熱侵入をいっそう抑制することができる。
前記一対のストッパーのそれぞれは、前記支持体の全域に跨るように前記内槽本体部の周方向に延びる棒状の部材であってもよい。この構成によれば、船舶が海上で揺動したり船舶の推進速度が変化したときに、ストッパーと外槽本体部との固定部に作用する剪断応力を小さくすることができる。
前記内槽と前記外槽との間の空間は真空空間であってもよい。この構成によれば、長時間に亘り液化ガスを低温に維持することができる。
本発明によれば、内槽ドームと内槽本体部の境界近傍または拘束体近傍に大きな応力が作用することを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る舶用二重殻タンクの側面断面図である。 図1のII−II線に沿った正面断面図である。 図1のIII−III線に沿った平面断面図である。 支持体の正面断面図である。 図4のV−V線に沿った断面図である。
図1および図2に、本発明の一実施形態に係る舶用二重殻タンク1を示す。舶用二重殻タンク1は、液化ガス運搬船などの船舶に搭載される。舶用二重殻タンク1は、横置き円筒状であり、一般に、タンク1の軸方向が船長方向と平行となる向きで配置される。
具体的に、舶用二重殻タンク1は、内槽2と、内槽2の周囲の空間10を包み込む外槽3を含む。本実施形態では、内槽2と外槽3の間の空間10は真空空間である。ただし、内槽2と外槽3の間の空間10には、アルゴンガス等の熱伝導率が低い気体が充填されていてもよい。
内槽2は、液化ガスを貯留する内槽本体部21と、内槽本体部21から上向きに突出する内槽ドーム22を含む。本実施形態では、内槽ドーム22の軸方向が鉛直方向と平行であるが、内槽ドーム22の軸方向は鉛直方向に対して多少傾いていてもよい。
内槽本体部21は、半径が一定の円形断面で横方向(タンク1の軸方向)に延びる胴部と、この胴部の両側の開口を塞ぐ半球状の閉塞部を含む。ただし、閉塞部は、胴部と垂直なフラットであってもよいし、皿状であってもよい。後述する内槽本体部21の周方向は、胴部の中心線回りの方向であり、内槽本体部21の径方向は、胴部の中心線から放射状に広がる方向である。
内槽本体部21に貯留される液化ガスは、例えば、液化石油ガス(LPG、約−45℃)、液化エチレンガス(LEG、約−100℃)、液化天然ガス(LNG、約−160℃)、液化水素(LH2、約−250℃)、液化ヘリウム(LHe、約−270℃)である。
外槽3は、内槽本体部21を取り囲む外槽本体部31と、内槽ドーム22を取り囲む外槽ドーム32を含む。すなわち、外槽本体部31は内槽本体部21を大型化した形状を有しており、外槽ドーム32は内槽ドーム22を大型化した形状を有している。外槽本体部31の形状は、内槽本体部21の形状と同じであることが望ましい。外槽ドーム32の形状は、内槽ドーム22の形状と同じであってもよいし異なっていてもよい。
船体11には、タンク1の軸方向に互いに離間する一対の外部台座12が設けられており、外部台座12によって外槽本体部31が支持されている。一方、内槽本体部21と外槽本体部31の間には、外部台座12と対応する位置に一対の支持体5が配置されている。また、内槽ドーム22と外槽ドーム32の間には、拘束体4が配置されている。なお、内槽2は、支持体5および拘束体4の存在する領域以外では、防熱材(図示せず)で覆われている。
拘束体4は、内槽ドーム22の軸方向における外槽ドーム32に対する内槽ドーム22の相対移動を許容する一方、内槽ドーム22の軸方向と直交する方向における外槽ドーム32に対する内槽ドーム22の相対移動を禁止する。つまり、拘束体4は、外槽ドーム32に対する内槽ドーム22の中心位置を拘束する。
このように機能する拘束体4の構造としては、種々の構造が採用可能である。本実施形態では、図3に示すように、拘束体4が、内槽ドーム22の回りに等角度ピッチで配置された4つの支持機構40を含む。各支持機構40は、内槽ドーム22の中心Cからタンク1の軸方向(図3では左右方向)に対して45度の角度方向に配置されている。
各支持機構40は、内槽ドーム22を、内槽ドーム22の軸方向および径方向にスライド可能に支持する。より詳しくは、各支持機構40は、内槽ドーム22に固定された、内槽ドーム22の径方向に突出する第1部材41と、外槽ドーム32に固定された、第1部材41を内槽ドーム22の周方向からスライド可能に挟持する一対の第2部材42を含む。図3では、第1部材41が第2部材42に対してスライド可能であることをそれらの間の隙間によって誇張して表しているが、その隙間は実際にはそれほど大きくない。このような構造の支持機構40が内槽ドーム22の回りに配置されているので、内槽ドーム22は、外槽ドーム32に対して軸方向にのみ相対移動可能である。
ただし、各支持機構40の構造は適宜変更可能である。例えば、各支持機構40が1つの第1部材41と1つの第2部材42を有していてもよい。また、各支持機構40において、第1部材41および第2部材42がリブで補強された薄い板であり、第1部材41と第2部材42の間に断熱部材が配置されていてもよい。その断熱部材は、中実のブロックであってもよいし、第1部材41と第2部材42とが対向する方向に延びる筒状であってもよい。また、各支持機構40は、特許文献1に開示されているようにテーパー面同士がスライド可能に接触する構造を有していてもよい。さらに、支持機構40の数は、必ずしも4つである必要はなく、3つであってもよいし、5つ以上であってもよい。
図1に示すように、一対の支持体5は、タンク1の軸方向において内槽ドーム22の中心Cの両側に配置されている。また、一対の支持体5は、互いに同じ構造を有している。各支持体5は、内槽本体部21の外周面に固定されており、外槽本体部31の内周面上をスライド可能である。各支持体5は、内槽本体部21の下側の所定の範囲を支持するように、内槽本体部21の周方向に展開している。
具体的に、各支持体5は、図2および図4に示すように、内槽本体部21の周方向に配列された複数の筒状体51を含む。各筒状体51は、当該筒状体51の軸方向が内槽本体部21の径方向と合致するように配置されている。ここで、「方向が合致」とは、筒状体51の軸方向と内槽本体部21の径方向とが実質的に平行であることをいう(例えば、それらの方向の角度差が5度以下)。なお、全ての筒状体51は、必ずしも内槽本体部21の周方向に延びる同一直線上に配列されている必要はなく、千鳥状に配列されていてもよい。本実施形態では各筒状体51の断面形状が円形状であるが(図5参照)、各筒状体51の断面形状は多角形状であってもよい。
本実施形態では、各筒状体51が、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)からなる。ただし、筒状体51を構成する材料は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)や他のFRP(例えば、布強化フェノール樹脂)であってもよいし、金属であってもよい。
図4に示すように、各筒状体51の内側端部は、内槽本体部21の外周面上で内側部材52により保持されており、各筒状体51の外側端部は、外槽本体部31の内周面上で外側部材53により保持されている。なお、図2では、図面の簡略化のために、内側部材52および外側部材53を省略している。
内槽本体部21の外周面には、各支持体5と対応する領域に、内槽本体部21の周方向に延びる帯状の補強板23が溶接などにより固定されている。この補強板23に、内側部材52が溶接などにより固定されている。ただし、内側部材52は、補強板23に立てられたスタットボルトにナットによって固定されてもよい。
本実施形態では、各内側部材52が、筒状体51の内側端部が内側に嵌まり込む、筒状体51の端面と当接する内向き突起を内周面に有するスリーブ状である。各内側部材52と筒状体51とは、ピンなどにより互いに連結される。ただし、各内側部材52は、筒状体51の内側端部の内側に嵌まり込む、筒状体51の端面と当接する外向き突起を外周面に有するスリーブ状または円盤状であってもよい。また、内側部材52は、必ずしも互いに独立している必要はなく、全ての内側部材52がつながっていてもよい。
一方、外槽本体部31の内周面には、各支持体5と対応する領域に、内槽本体部21の周方向に延びるスライドシート9が固定されている。本実施形態では、スライドシート9が、筒状体51と同数のシート片91,92に分割されている。ただし、スライドシート9は、内槽本体部21の周方向に連続する一枚のシートであってもよい。スライドシート9(シート片91,92のそれぞれ)は、潤滑性のある材料(例えば、フッ素樹脂、二硫化モリブテン)からなる。
筒状体51のうち内槽本体部21の最下点を支持する筒状体51の外側端部を保持する中央の外側部材53と外槽本体部31との間には第1シート片91が介在しており、その他の筒状体51の外側端部を保持する非中央の外側部材53のそれぞれと外槽本体部31との間には第2シート片92が介在している。
内槽本体部21の周方向において、中央の外側部材53の両側には、一対のガイド8が配置されている。各ガイド8は、中央の外側部材53に接しながらタンク1の軸方向に延びており、溶接などにより外槽本体部31の内周面に固定されている。すなわち、中央の外側部材53は、一対のガイド8にガイドされることにより、第1シート片91を介して外槽本体部31の内周面上をタンク1の軸方向にのみスライド可能である。一方、非中央の外側部材53は、第2シート片92を介して外槽本体部31の内周面上をあらゆる方向にスライド可能である。このため、内槽2内に液化ガスが投入されて、図1中に二点鎖線で示すように内槽2(内槽本体部21および内槽ドーム22)が熱収縮するときは、タンク1の軸方向と直交する面上では内槽2が最下点に向かって熱収縮する。
ただし、タンク1の軸方向にのみスライド可能な外側部材53は、1つだけである必要はない。例えば、中央の外側部材53およびその両隣の外側部材53の3つの外側部材53がタンク1の軸方向のみにスライド可能であってもよい。
さらに、本実施形態では、図1に示すように、タンク1の軸方向において、一対の支持体5の内側(つまり、各支持体5から見て内槽ドーム22の中心Cに向かう側)に一対のストッパー6が設けられているとともに、一対の支持体5の両側である外側(つまり、各支持体5から見て内槽ドーム22の中心Cとは反対側)に一対のポジショナー7が設けられている。ストッパー6およびポジショナー7は、溶接などにより外槽本体部31の内周面に固定されている。
一対のストッパー6は、一対の支持体5の間でタンク1の軸方向に互いに離間している。また、各ストッパー6は、内槽2内に液化ガスが投入されていないときに(すなわち、常温時)、対応する支持体5から距離Xだけ離れている。距離Xは、内槽2内に液化ガスが投入されたときに、各支持体5が内槽本体部21の熱収縮に伴って移動して対応するストッパー6と接触または近接するように設定されている。ここで、「近接」は、物体間の距離が10mm以下のことをいう。例えば、距離Xは、以下の式により算出される。
X=L×α×ΔT
L:内槽ドーム22の中心Cから支持体5までの距離
α:内槽2の線膨張率
ΔT:常温と液化ガスとの温度差
一方、各ポジショナー7は、内槽2内に液化ガスが投入されていないときに、対応する支持体5と接触または近接する。
本実施形態では、図4および図5に示すように、各ストッパー6が、支持体5の全域に跨るように内槽本体部21の周方向に延びる棒状の部材である。同様に、各ポジショナー7は、支持体5の全域に跨るように内槽本体部21の周方向に延びる棒状の部材である。ストッパー6およびポジショナー7は、支持体5のうちの外側部材53と接触または近接する。ストッパー6とポジショナー7の間に、上述したガイド8が配置されている。
ただし、各ストッパー6は、外側部材53と同数のストッパー片に分割されていてもよい。また、各ストッパー6は、外側部材53のうちのいくつかにのみ接触する1つまたは複数のストッパー片で構成されていてもよい。この場合、各ストッパー6は、内槽本体部21の最下点に対して左右対称であることが望ましい。さらに、各ストッパー6は、外側部材53ではなく、筒状体51と接触または近接してもよい。
同様に、各ポジショナー7は、外側部材53と同数のポジショナー片に分割されていてもよい。また、各ポジショナー7は、外側部材53のうちのいくつかにのみ接触する1つまたは複数のポジショナー片で構成されていてもよい。この場合、各ポジショナー7は、内槽本体部21の最下点に対して左右対称であることが望ましい。さらに、各ポジショナー7は、外側部材53ではなく、筒状体51と接触または近接してもよい
以上説明したように、本実施形態の舶用二重殻タンク1では、内槽2内に液化ガスが投入されたときには、一対の支持体5が内槽本体部21の熱収縮に伴って移動して一対のストッパー6と接触するか近接する。従って、内槽2内に液化ガスが投入された状態で、タンク1の軸方向に加速度が生じて拘束体4による内槽ドーム22の保持位置を中心とする大きな軸方向モーメントが発生したとしても、一方の支持体5と一方のストッパー6との当接により、内槽本体部21は全く移動しないか僅かにしか移動しない。従って、内槽ドーム22と内槽本体部21の境界近傍または拘束体4近傍に大きな応力が作用することを抑制することができる。しかも、内槽本体部21が熱収縮するときに、摩擦によりタンク1の軸方向において内槽ドーム22の中心C以外の位置を中心に不適切に熱収縮しようとしても、一方のストッパー6と一方の支持体5との接触により、そのような不適切な熱収縮を正すことができる。
さらに、本実施形態では、ストッパー6に加えてポジショナー7も設けられているので、製造時には内槽2を一対の支持体5が一対のポジショナー7の内側に挿入されるように設置することで、内槽2を簡単に正規の位置に位置決めすることができる。また、内槽2内から液化ガスが取り除かれて内槽本体部21が熱膨張するときは、摩擦によりタンク1の軸方向において内槽ドーム22の中心C以外の位置を中心に不適切に熱膨張しようとしても、一方のポジショナー7と一方の支持体5との接触により、そのような不適切な熱膨張を正すことができる。
また、複数の筒状体51を含む支持体5は中空構造であるため、支持体5を介した外槽3外から内槽2内への熱侵入を抑制することができる。しかも、本実施形態では、各筒状体51がGFRPからなっているので、支持体5を介した熱侵入をいっそう抑制することができる。
さらに、内槽2と外槽3の間の空間10は真空空間であるので、長時間に亘り液化ガスを低温に維持することができる。
(変形例)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、各支持体5は、内側部材52および外側部材53を含まなくてもよい。つまり、筒状体51が直接的に内槽本体部21の外周面に固定されてもよいし、筒状体51が直接的に外槽本体部31の内周面上をスライドしてストッパー6およびポジショナー7と接触または近接してもよい。あるいは、各支持体5は、筒状体51の代わりに、内槽本体部21の周方向に配列された中実の断熱ブロックを含んでもよい。
また、各支持体5は、円弧状の1つの断熱ブロックであってもよい。この場合、ストッパー6およびポジショナー7がその断熱ブロックに直接当接してもよい。さらに、この場合は、ストッパー6およびポジショナー7が、断熱ブロックの中央部のみと当接するように、円弧状ではなく短い直線状であってもよい。
また、各支持体5と外槽本体部31の内周面との間には必ずしもスライドシート9が介在している必要はない。例えば、各支持体5の外側部材53を潤滑性のある材料で構成してもよいし、外側部材53と外槽本体部31の内周面との間にオイルが塗布されていてもよい。
また、ポジショナー7は必ずしも設けられている必要はなく、ストッパー6のみが設けられていてもよい。この場合には、製造時に内槽2が正規の位置に位置していなくても、内槽2内に液化ガスが投入されると、一方の支持体5と一方のストッパー6との接触により、内槽2が正規の位置に位置決めされる。従って、製造工程を簡素化することができる。
1 舶用二重殻タンク
10 空間
2 内槽
21 内槽本体部
22 内槽ドーム
3 外槽
31 外槽本体部
32 外槽ドーム
4 拘束体
5 支持体
51 筒状体
6 ストッパー
7 ポジショナー

Claims (6)

  1. 横置き円筒状の舶用二重殻タンクであって、
    液化ガスを貯留する内槽本体部および前記内槽本体部から上向きに突出する内槽ドームを含む内槽と、
    前記内槽本体部を取り囲む外槽本体部および前記内槽ドームを取り囲む外槽ドームを含む外槽と、
    前記内槽ドームと前記外槽ドームとの間に配置された、前記外槽ドームに対する前記内槽ドームの中心位置を拘束する拘束体と、
    前記タンクの軸方向において前記内槽ドームの中心の両側に配置され、前記内槽本体部の外周面に固定された、前記外槽本体部の内周面上をスライド可能な一対の支持体と、
    前記外槽本体部の内周面に固定された、前記一対の支持体の間で前記タンクの軸方向に互いに離間する一対のストッパーであって、前記内槽内に液化ガスが投入されたときに前記内槽本体部の熱収縮に伴って移動する前記一対の支持体とそれぞれ接触または近接する一対のストッパーと、
    を備える、舶用二重殻タンク。
  2. 前記タンクの軸方向において前記一対の支持体の両側に配置され、前記外槽本体部の内周面に固定された、前記内槽内に液化ガスが投入されていないときに前記一対の支持体とそれぞれ接触または近接する一対のポジショナーをさらに備える、請求項1に記載の舶用二重殻タンク。
  3. 前記一対の支持体のそれぞれは、各々の軸方向が前記内槽本体部の径方向と合致するように前記内槽本体部の周方向に配列された複数の筒状体を含む、請求項1または2に記載の舶用二重殻タンク。
  4. 前記複数の筒状体のそれぞれは、ガラス繊維強化プラスチックからなる、請求項3に記載の舶用二重殻タンク。
  5. 前記一対のストッパーのそれぞれは、前記支持体の全域に跨るように前記内槽本体部の周方向に延びる棒状の部材である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の舶用二重殻タンク。
  6. 前記内槽と前記外槽との間の空間は真空空間である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の舶用二重殻タンク。
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