JP7144202B2 - 液化ガス用タンク及び船舶 - Google Patents

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Description

本開示は、液化ガス用タンク及び船舶に関する。
特許文献1には、船舶に搭載されて液化ガスを貯蔵する横置き円筒状のタンクの支持構造が開示されている。かかるタンクの支持構造は、タンクの外周面と対向する外殻の内周面と、外殻の内周面上でタンクを支持する、タンクの周方向に展開する支持部と、を備える。支持部は、各々の軸方向がタンクの径方向と合致するようにタンクの周方向に配列された複数の筒状体と、タンクの外周面上で筒状体のタンク側の端部をそれぞれ保持する複数の内側部材と、屈曲面上で筒状体のタンクと反対側の端部をそれぞれ保持する複数の外側部材と、を含む。複数の外側部材のうち、タンクの最下点近くに配置された少なくとも1つの外側部材は、タンクの周方向の移動が拘束された拘束型外側部材であり、複数の外側部材のうち、拘束型外側部材の両側に位置する外側部材は、タンクの周方向に移動可能な非拘束型外側部材である。
特許文献1に開示されたタンクの支持構造によれば、タンクが熱収縮しても、タンクの周方向における拘束型外側部材の位置は変わらないので、タンクの最下点を基準点としてタンクを安定的に収縮させることができる、とされている。また、拘束型外側部材の両側に位置する非拘束型外側部材はタンクの周方向に移動可能であるために、非拘束型外側部材を筒状体と共に移動させることができる、とされている。
特許第6170636号公報
特許文献1が開示するタンクの支持構造では、タンク(内殻)及び外殻に接触する筒状体(支持体)がタンクの最下点(内殻の中心を通る鉛直線と交差する位置)に配置されている。よって、当該支持体と内殻との接触点を拘束位置とした内殻の収縮が液化ガス注入に伴い生じると、上記拘束位置からみて周方向における両側において内殻が外殻から離れようとする。このため、これらの位置に設けられた支持体は内殻又は外殻と非接触状態となってしまい、鉛直線と交差する位置に配置された支持体のみが荷重を負担する結果となる虞がある。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、液化ガスの注入による内殻の収縮時においても、内殻の安定した支持を維持できる液化ガス用タンク及び船舶を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る液化ガス用タンクは、
液化ガスの貯蔵が可能な横置き円筒型の内殻と、
前記内殻の外周に隙間を開けて配置され、前記内殻の外周面と対向する内周面を有する外殻と、
前記内殻と前記外殻との間の前記隙間に設けられる複数の支持体と、を備え、
前記複数の支持体のうち、少なくとも、前記内殻及び前記外殻に接触する2個以上の第1支持体は、何れも、前記内殻の中心を通る鉛直線に交差しない周方向位置に配置され、
前記2個以上の第1支持体は、前記鉛直線の両側に少なくとも一つずつ配置される。
上記(1)の構成によれば、内殻の中心を通る鉛直線と交差する周方向位置を避けて、内殻及び外殻に接触する第1支持体を配置したので、第1支持体と内殻との接触点を拘束位置とした内殻の収縮が液化ガス注入に伴い生じても、第1支持体と内殻とが接触した状態を維持できる。また、第1支持体を内殻の中心を通る鉛直線の両側に配置したので、第1支持体と内殻との接触点を拘束位置とした内殻の収縮が生じても、内殻の中心を通る鉛直線の両側で第1支持体と内殻とが接触した状態を維持できる。このため、内殻の収縮時においても、第1支持体による内殻の安定した支持を維持できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記2個以上の第1支持体の全てが、前記内殻を中心として前記鉛直線を基準に両側15度の範囲を除く角度範囲のみに配置される。
上記(2)の構成によれば、内殻を中心として内殻の中心を通る鉛直線を基準に両側15度の範囲内を避けて、第1支持体の全てを配置したので、第1支持体が内殻の中心を通る鉛直線の両側に間隔を開けて配置される。よって、第1支持体と内殻との接触点を拘束位置とした内殻の収縮が液化ガス注入に伴い生じても、内殻の中心を通る鉛直線の両側で第1支持体と内殻とが接触した状態を維持できる。このため、内殻の収縮時においても、第1支持体による内殻の安定した支持を効果的に維持できる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記複数の支持体は、前記内殻又は前記外殻の一方と非接触である第2支持体を含み、
前記第2支持体の全てが、前記内殻を中心として前記鉛直線を基準に両側15度の角度範囲内に配置される。
上記(3)の構成によれば、内殻を中心として内殻の中心を通る鉛直線を基準に両側15度の角度範囲内に第2支持体の全てを設置する。よって、内殻を中心として内殻の中心を通る鉛直線を基準に両側15度の角度範囲内において、第2支持体は内殻又は外殻の一方と非接触である。また、2個以上の第1支持体が内殻の中心を通る鉛直線の両側に間隔を開けて配置される。よって、第1支持体と内殻との接触点を拘束位置とした内殻の収縮が液化ガス注入に伴い生じても、第1支持体と内殻とが接触した状態を維持できる。このため、内殻の収縮時においても、第1支持体による内殻の安定した支持を効果的に維持できる。
また、内殻の収縮時に内殻又は外殻の一方と第2支持体とが接触するように、内殻又は外殻の一方と第2支持体との間の隙間を設定した場合には、内殻の収縮時に内殻又は外殻の一方と第2支持体とが接触する。このため、第2支持体は、内殻の収縮時において液化ガスが注入された内殻の荷重の一部を負担できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
前記鉛直線に交差する周方向位置に配置された前記第2支持体は、前記内殻又は前記外殻の他方に固定されるとともに、前記内殻又は前記外殻の前記一方との間に間隙を開けて対向する面に凸部又は凹部を有し、
前記内殻又は前記外殻の前記他方は、前記第2支持体の前記凸部又は前記凹部と嵌合する凹部又は凸部を有する。
上記(4)の構成によれば、第2支持体の凸部又は凹部は、内殻又は外殻の他方の凹部又凸部と嵌合しているので、内殻の収縮が液化ガス注入に伴い生じても、内殻の中心を通る鉛直線に交差する周方向位置において内殻又は外殻の他方に固定された第2支持体が内殻を拘束する。このため、内殻の収縮時において、内殻は内殻の中心を通る鉛直線に交差する周方向位置を基準に収縮できる。
また、内殻の収縮時に第2支持体の凸部又は凹部と内殻又は外殻の他方の凹部又は凸部とが接触するように、第2の支持体の凸部又は凹部と内殻又は外殻の他方の凹部又は凸部との間の隙間を設定した場合には、内殻の収縮時に第2支持体の凸部又は凹部と内殻又は外殻の他方の凹部又は凸部とが接触する。このため、第2支持体は、内殻の収縮時において液化ガスが注入された内殻の荷重の一部を負担できる。
本発明者らによる鋭意検討の結果、内殻を中心として内殻を通る鉛直線を基準に両側15度の角度範囲外に第1支持体を配置した場合には、第1支持体と内殻との接触点を拘束位置とした内殻の収縮によって、内殻の中心を通る鉛直線上において内殻と外殻との間の隙間が内殻の半径の0.01から0.20パーセント狭くなることを見出した。よって、第2支持体が内殻又は外殻との間に内殻の半径の0.01から0.20パーセントの間隙を有していれば、内殻の収縮時に内殻又は外殻の一方と第2支持体とが接触することがわかった。
(5)幾つかの実施形態では、上記(3)又は(4)の構成において、
前記第2支持体は、前記内殻又は前記外殻の前記一方との間に前記内殻の半径の0.01から0.20パーセントの間隙を有する。
上記(5)の構成によれば、第2支持体は、内殻又は外殻の一方との間に内殻の半径の0.01から0.20パーセントの間隙を有するので、内殻の収縮時に内殻又は外殻と第2支持体とが接触する。このため、第2支持体は、内殻の収縮時において液化ガスが注入された内殻の荷重の一部を負担できる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)から(5)の何れか一つの構成において、
前記複数の支持体は、前記内殻又は前記外殻の一方と非接触である第2支持体を含み、
前記第2支持体は、前記鉛直線に交差する周方向位置に配置された支持体を含む。
上記(6)の構成によれば、内殻の中心を通る鉛直線に交差する周方向位置に、内殻又は外殻の一方と非接触である第2支持体を配置したので、内殻の収縮時に内殻又は外殻の一方と第2支持体とが接触するように、内殻又は外殻の一方と第2支持体との間の隙間を設定した場合には、内殻の収縮時に内殻又は外殻の一方と第2支持体とが接触する。このため、第2支持体は、内殻の収縮時において液化ガスが注入された内殻の荷重の一部を負担できる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)から(5)の何れか一つの構成において、
前記複数の支持体の全てが前記鉛直線に交差しない周方向位置に配置される。
上記(7)の構成によれば、内殻の中心を通る鉛直線と交差する周方向位置を避けて、複数の支持体の全てを配置したので、第1支持体と内殻との接触点を拘束位置とした内殻の収縮が液化ガス注入に伴い生じても、内殻の中心を通る鉛直線と交差しない周方向位置において第1支持体と内殻とが接触した状態を維持できる。このため、内殻の収縮時においても、2個以上の第1支持体による内殻の安定した支持を効果的に維持できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)から(7)の何れか一つの構成において、
前記内殻の上半域において前記内殻と前記外殻との間に設けられて前記内殻を吊り下げ可能な吊下具を更に備える。
上記(8)の構成によれば、内殻の上半域において内殻と外殻との間に設けられて内殻を吊り下げ可能な吊下具を更に備えるので、内殻の収縮時において、内殻の中心を通る鉛直線の両側で第1支持体と内殻とが接触した状態で吊下具が内殻を吊り下げ支持する。このため、吊下具は、内殻の収縮時において液化ガスが注入された内殻の荷重の一部を負担できる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)から(8)の何れか一つの構成において、
前記内殻の側方域において前記内殻と前記外殻との間に設けられて前記内殻を支持可能な支持具を更に備える。
上記(9)の構成によれば、内殻の側方域において内殻と外殻との間に設けられて内殻を支持可能な支持具を更に備えるので、内殻の収縮時において、内殻の中心を通る鉛直線の両側で第1支持体と内殻とが接触した状態で支持具が内殻を支持する。このため、支持具は、内殻の収縮時において内殻の横揺れを抑制できる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)から(9)の何れか一つの構成において、
前記複数の支持体は、中空の筒型であって、その軸方向が前記内殻の半径方向に沿って配置される。
上記(10)の構成によれば、複数の支持体は、中空の筒型であって、その軸方向が内殻の半径方向に沿って配置されるので、支持体の断熱性能を高め、支持体の剛性を確保できる。
(11)幾つかの実施形態に係る船舶では、
上記(1)から(10)の何れか一つの液化ガス用タンク
を備える。
上記(11)の構成によれば、船舶の横揺れに対しても内殻の安定した支持を維持できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、内殻の収縮時においても、第1支持体による内殻の安定した支持を維持できる。
本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクを概略的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクを概略的に示す径方向断面図である。 本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクを概略的に示す径方向断面図である。 本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクを概略的に示す径方向断面図である。 本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクを概略的に示す径方向断面図である。 本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクを概略的に示す径方向断面図である。 本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクを概略的に示す径方向断面図である。 本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクの径方向部分拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクの軸方向断面図である。 本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンクを搭載した船舶を示す側面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンク1を概略的に示す側面図である。図2から図7は、本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンク1を概略的に示す径方向断面図である。
幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1は、液化ガスLGの貯蔵が可能である。幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1に貯蔵可能な液化ガスLGは、例えば、液化石油ガス(LPG)、液化エチレンガス(LEG)、液化天然ガス(LNG)又は液化水素(LH)である。例えば、液化石油ガスは約-45°Cで貯蔵され、液化エチレンガスは約-100°Cで貯蔵される。同様に、液化天然ガスは約-160°Cで貯蔵され、液化水素は約-250°Cで貯蔵される。
図1に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1は、内殻2、外殻3及び複数の支持体4,5(図2から図7参照)を備えている。
内殻2は、液化ガスLGの貯蔵が可能な横置き円筒型の容器である。例えば、内殻2は、鋼又はステンレスで構成され、胴部と一対の閉塞部とを有している。例えば、胴部は、一定の断面形状で水平方向に延びる円筒によって構成され、一対の閉塞部は、胴部の両側に設けられる開口を塞ぐ半球によって構成される。
外殻3は、内殻2を囲む横置き円筒型の容器である。外殻3は、内殻2の外周に隙間を開けて配置され、内殻2の外周面と対向する内周面を有する。これにより、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1は、内殻2と外殻3とを有する二重殻を構成する。
外殻3は、内殻2よりも一回り大きく、例えば、内殻2と同様に、鋼又はステンレスで構成され、胴部と一対の閉塞部を有している。例えば、胴部は、内殻2の胴部と同様に、一定の断面形状で水平方向に延びる円筒によって構成され、一対の閉塞部は、胴部の両側に設けられる開口を塞ぐ半球によって構成される。
外殻3と内殻2との間の空間は、例えば、真空空間(大気圧よりも負圧となる空間)であり、外殻3から内殻2への熱伝導を抑制可能である。
外殻3は、一対のサドル34,35を有している。一対のサドル34,35は、外殻3の軸方向に互いに離れて設置され、外殻3を支持している。
図2から図7に示すように、複数の支持体4,5は、内殻2と外殻3との間の隙間に設けられる。複数の支持体4,5は、例えば、一対のサドル34,35の直上に配置され、内殻2は、複数の支持体4,5を介して外殻3及びサドル34,35に支持される。
図2から図7に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1A~1F)では、複数の支持体4,5のうち、少なくとも、2個以上の支持体4は、内殻2及び外殻3に接触する第1支持体41(図7において41,42,43・・・47)である。2個以上の第1支持体41(図7において41,42,43・・・47)は、何れも、内殻2の中心を通る鉛直線LVに交差しない周方向位置に配置される。これら2個以上の支持体4(図7において41,42,43・・・47)は、鉛直線LVの両側に少なくとも一つずつ配置される。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1A~1F)によれば、内殻2の中心を通る鉛直線LVと交差する周方向位置を避けて、内殻2及び外殻3に接触する第1支持体41(図7において41,42,43・・・47)を配置したので、第1支持体41と内殻2との接触点を拘束位置とした内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じても、第1支持体41と内殻2とが接触した状態を維持できる。また、第1支持体41(図7において41,42,43・・・47)を内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側に配置したので、第1支持体41と内殻2との接触点を拘束位置とした内殻2の収縮が生じても、内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側で第1支持体41と内殻2とが接触した状態を維持できる。このため、内殻2の収縮時においても、第1支持体41による内殻2の安定した支持を維持できる。
図2から図7に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1A~1F)では、複数の支持体4,5は、中空の筒型であって、その軸方向が内殻2の半径方向に沿って配置される。複数の支持体4,5は、例えば、何れも、円筒形であって、その軸線AXの方向が内殻2の半径方向に沿って配置される。
複数の支持体4,5は、例えば、熱伝導阻害の効果が高い複合材料で構成される。熱伝導阻害の効果が高い複合材料は、例えば、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の繊維強化プラスチック(FRP)であり、複数の支持体4,5は、例えば、ガラス繊維強化プラスチック又は炭素繊維強化プラスチックで構成される。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1A~1F)によれば、複数の支持体4,5は、中空の筒型であって、その軸方向が内殻2の半径方向に沿って配置されるので、支持体4の断熱性能を高め、支持体の剛性を確保できる。
図2から図7に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1A~1F)では、2個以上の第1支持体41(図7において41,42,43・・・47)の全てが、内殻2を中心として内殻2の中心を通る鉛直線LVを基準に両側15度の範囲を除く角度範囲のみに配置される。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク(1A~1F)によれば、内殻2を中心として内殻2の中心を通る鉛直線LVを基準に両側15度の範囲内を避けて、第1支持体41(図7において41,42,43・・・47)の全てを配置したので、第1支持体41(図7において41,42,43・・・47)が内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側に間隔を開けて配置される。よって、第1支持体41と内殻2との接触点を拘束位置とした内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じても、内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側で第1支持体41と内殻2とが接触した状態を維持できる。このため、内殻2の収縮時においても、第1支持体41による内殻2の安定した支持を効果的に維持できる。
図2から図6に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1A~1E)の複数の支持体4は、2個の第1支持体41である。2個の第1支持体41は、内殻2の中心を通る鉛直線LVを挟んで両側に対称となる位置にそれぞれ配置される。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1A~1E)によれば、内殻2の中心を通る鉛直線LVを挟んで両側に対称となる位置に2個の第1支持体41を配置したので、第1支持体41と内殻2との接触点を拘束位置とした内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じても、内殻2は内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側に対称となる位置で第1支持体41と内殻2とが接触した状態を維持できる。このため、内殻2の収縮時において、2個の第1支持体41が内殻2を効率的に支持できる。
図3に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1Bでは、2個の第1支持体41は、外殻3に固定され、内殻2を移動可能に支持される。例えば、内殻2の外周に潤滑部材21が配置され、内殻2は第1支持体41に対して滑動可能に支持される。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1Bによれば、2個の第1支持体41は、外殻3に固定され、内殻2を移動可能に支持するので、第1支持体41と内殻2との接触点を拘束位置とした内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じても、内殻2は外殻3に固定された2個の第1支持体41に対して移動する。このため、内殻2の収縮時において、2個の第1支持体41が内殻2を効率的に支持できる。
図7に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1F)では、複数の支持体4,5は、第2支持体51,52,53,54を含む。第2支持体51,52,53,54は、外殻3と非接触である。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1F)によれば、内殻2を中心として内殻2の中心を通る鉛直線LVを基準に両側15度の角度範囲内に第2支持体51,52,53,54の全てを設置する。よって、内殻2を中心として内殻2の中心を通る鉛直線LVを基準に両側15度の角度範囲内において、第2支持体51,52,53,54は外殻3と非接触である。また、2個以上の第1支持体41,41,42・・・47が内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側に間隔を開けて配置される。よって、第1支持体41と内殻2との接触点を拘束位置とした内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じても、第1支持体41と内殻2とが接触した状態を維持できる。このため、内殻2の収縮時においても、第1支持体41による内殻2の安定した支持を効果的に維持できる。
また、内殻2の収縮時に外殻3と第2支持体51,52,53,54とが接触するように、外殻3と第2支持体51,52,53,54との間の隙間を設定した場合には、内殻2の収縮時に内殻2又は外殻3の一方と第2支持体51,52,53,54とが接触する。このため、第2支持体51,52,53,54は、内殻2の収縮時において液化ガスLGが注入された内殻2の荷重の一部を負担できる。
尚、第2支持体51,52,53,54は、外殻3と非接触であるとしたが、第2支持体51,52,53,54は、内殻2と非接触であるとしてもよい。
図4に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1C)では、第2支持体51Cは、内殻2の中心を通る鉛直線LVに交差する周方向位置に配置される。第2支持体51Cは、外殻3に固定されるとともに、内殻2との間に間隙Gを開けて対向する面に凹部51C1を有し、内殻2は、第2支持体51Cの凹部51C1と嵌合する凸部2Cを有する。
例えば、第2支持体51Cの凹部51C1は、内殻2に対向する面に開口を有するとともに、底に平坦面を有する。また、第2支持体51Cの凹部51C1は、底から開口に向けて徐々に拡がる傾斜面を有する。例えば、内殻2の凸部2Cは、先端に第2支持体51Cの凹部51C1の底に当接可能な平坦面を有する。また、内殻2の凸部2Cは、第2支持体51Cの凹部51C1と内殻2の凸部2Cが嵌合した場合に内殻2の凸部2Cの傾斜面と面により接触可能な傾斜面を有する。
上述した実施形態に係る液化ガス用タンク1(1C)によれば、第2支持体51Cの凹部51C1は、内殻2の凸部2Cと嵌合しているので、内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じても、内殻2の中心を通る鉛直線LVに交差する周方向位置において外殻3に固定された第2支持体51Cが内殻2を拘束する。このため、内殻2の収縮時において、内殻2は内殻2の中心を通る鉛直線LVに交差する周方向位置を基準に収縮できる。
尚、第2支持体51Cは、外殻3に固定するものとしたが、内殻2に固定してもよい。また、第2支持体51Cに凹部51C1を有し、内殻2は、第2支持体51Cの凹部51C1と嵌合する凸部2Cを有するものとしたが、第2支持体51Cに凸部を有し、内殻2は、第2支持体51Cの凸部と嵌合する凹部を有するものとしてもよい。
上述したように、本発明者らによる鋭意検討の結果、内殻2を中心として内殻2を通る鉛直線を基準に両側15度の角度範囲外に第1支持体41(図7において41,42,43・・・47)を配置した場合には、第1支持体41と内殻2との接触点を拘束位置とした内殻2の収縮によって、内殻の中心を通る鉛直線上において内殻2と外殻3との間の隙間が内殻2の半径rの0.01から0.20パーセント狭くなることを見出した。よって、第2支持体51,52,53,54が内殻2又は外殻3との間に内殻の半径rの0.01から0.20パーセントの間隙Gを有していれば、内殻2の収縮時に内殻2又は外殻3の一方と第2支持体51,52,53,54とが接触することがわかった。
そこで、図4及び図7に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1C,1F)では、第2支持体51,52,53,54は、外殻3との間に内殻の半径の0.01から0.20パーセントの間隙を有するものとした。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1C,1F)によれば、第2支持体51,52,53,54は、外殻3との間に内殻の半径の0.01から0.20パーセントの間隙を有するので、内殻2の収縮時に外殻3と第2支持体51とが接触する。このため、第2支持体51は、内殻2の収縮時において液化ガスLGが注入された内殻2の荷重の一部を負担できる。
尚、第2支持体51,52,53,54は、外殻3との間に内殻2の半径の0.01から0.20パーセントの間隙を有するものとしたが、第2支持体51,52,53,54は、内殻2との間に内殻2の半径の0.01から0.20パーセントの間隙を有するものとしてもよい。
図4及び図7に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1C,1F)では、複数の支持体4,5は、第2支持体51,52,53,54を含む。第2支持体51,52,53,54は、外殻3と非接触である。第2支持体51,52,53,54は、内殻2の中心を通る鉛直線LVに交差する周方向位置に配置された支持体(第2支持体)51を含む。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1C,1F)によれば、内殻2の中心を通る鉛直線LVに交差する周方向位置に、外殻3と非接触である第2支持体51を配置したので、内殻2の収縮時に外殻3と第2支持体51とが接触するように、外殻3と第2支持体51との間の隙間を設定した場合には、内殻2の収縮時に外殻3と第2支持体51とが接触する。このため、第2支持体51は、内殻2の収縮時において液化ガスLGが注入された内殻2の荷重の一部を負担できる。
尚、第2支持体51,52,53,54は、外殻3と非接触であるものとしたが、内殻2と非接触であるものとしてもよい。
図2,図3,図5及び図6に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1A,1B,1D,1E)では、複数の支持体4の全てが内殻2の中心を通る鉛直線LVに交差しない周方向位置に配置される。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1A,1B,1D,1E)によれば、内殻2の中心を通る鉛直線LVと交差する周方向位置を避けて、複数の支持体4の全てを配置したので、第1支持体41と内殻2との接触点を拘束位置とした内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じても、内殻2の中心を通る鉛直線LVと交差しない周方向位置において第1支持体41と内殻2とが接触した状態を維持できる。このため、内殻2の収縮時においても、2個以上の第1支持体41による内殻2の安定した支持を効果的に維持できる。
図5に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1Dでは、内殻2の上半域において内殻2と外殻3との間に設けられて内殻2を吊り下げ可能な吊下具7を更に備える。
例えば、吊下具7は、内殻2の径方向断面において、内殻2の中心を通る鉛直線LVを挟んで両側に位置して、内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じた場合に、内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側で第1支持体41と内殻2とが接触した状態で吊下具7が内殻2を吊り下げ支持する。
例えば、吊下具7は、一対の固定具71,72と連結具73とを有している。一方の固定具71は外殻3の内周に固定され、他方の固定具72は内殻2の外周に固定される。また、一方の固定具71と他方の固定具72は連結具73によって相互に連結される。
例えば、吊下具7は、一方の固定具71に鉛直方向に沿って長穴71Aが設けられ、他方の固定具72に穴72Aが設けられる。また、連結具73の一端に一方の固定具71の長穴71Aに嵌まるピン73Aが設けられ、連結具73の他端に他方の固定具72の穴72Aに嵌まるピン73Bが設けられる。よって、液化ガスLG注入前の状態では、連結具73のピン73Aが固定具71の長穴71の上縁側に位置させることで、内殻2の荷重を第1支持体41に負担させることができる。一方、内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じた場合に、連結具73のピン73Aが固定具71の長穴71Aの下縁に当たるようにすることで、内殻2の荷重を第1支持体41とともに吊下具7に負担させることができる。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1Dによれば、内殻2の上半域において内殻2と外殻3との間に設けられて内殻2を吊り下げ可能な吊下具7を更に備えるので、内殻2の収縮時において、内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側で第1支持体41と内殻2とが接触した状態で吊下具7が内殻2を吊り下げ支持する。このため、吊下具7は、内殻2の収縮時において液化ガスLGが注入された内殻の荷重の一部を負担できる。
図6に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1Eでは、内殻2の側方域において内殻2と外殻3との間に設けられて内殻2を支持可能な支持具8を更に備える。
例えば、支持具8は、内殻2の径方向断面において、内殻2の中心を通る鉛直線LVを挟んで両側に位置して、内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じた場合に、内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側で第1支持体41と内殻2とが接触した状態で支持具8が内殻2を支持する。
例えば、支持具8は、一対の固定具81,82と連結具83とを有している。一方の固定具81は外殻3の内周に固定され、他方の固定具82は内殻2の外周に固定される。また、一方の固定具81と他方の固定具82は連結具83によって相互に連結される。
例えば、支持具8は、一方の固定具81に水平方向に沿って長穴81Aが設けられ、他方の固定具82に穴82Aが設けられる。また、連結具83の一端に一方の固定具81の長穴81Aに嵌まるピン83Aが設けられ、連結具83の他端に他方の固定具82の穴82Aに嵌まるピン83Bが設けられる。よって、液化ガスLG注入前の状態では、連結具のピン83Aが固定具71の長穴71の外側に位置させることで、支持具8に荷重を負担させないようにすることができる。一方、内殻2の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じた場合に、連結具83のピン83Aが固定具81の長穴81Aの内側の縁に当たるようにすることで、内殻の荷重の一部を支持具8に負担させることができる。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1Eによれば、内殻2の側方域において内殻2と外殻3との間に設けられて内殻2を支持可能な支持具8を更に備えるので、内殻2の収縮時において、内殻2の中心を通る鉛直線LVの両側で第1支持体41と内殻2とが接触した状態で支持具8が内殻2を支持する。このため、支持具8は、内殻2の収縮時において内殻2の横揺れを抑制できる。
図8は、本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンク1Gの径方向部分拡大断面図である。
図8に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1Gは、複数の内側部材61と複数の外側部材62とを更に備えている。複数の内側部材61は、それぞれ内殻2と第2支持体51,52,53との間に設けられ、複数の外側部材62は、それぞれ外殻3と第2支持体51,52,53との間に設けられる。
複数の内側部材61は、内殻2の外周面において第2支持体51,52,53の端部(以下「内側端部」という)を保持可能である。内殻2と内側部材61との間には補強板63が配置され、複数の内側部材61は補強板63を介して内殻2に固定される。補強板63は、内殻2の外周において周方向に沿って延びる帯状の板であり、例えば、溶接により、内殻2の外周面に固定される。そして、複数の内側部材61は、例えば、溶接により、補強板63の外周面に固定される。
例えば、複数の内側部材61は、それぞれ、中央に開口を有する環状に形成される。これにより、第2支持体51,52,53の内側では補強板63が露出する。第2支持体51,52,53の内側で露出する補強板63は、例えば、真空断熱材で覆われる。
複数の内側部材61には、それぞれ、第2支持体51,52,53の内側端部が嵌合される。例えば、複数の内側部材61は、それぞれ、第2支持体51,52,53の外周面と重なり合う周壁と、周壁の内殻2側の端部から径方向内側に突出して第2支持体51,52,53の内殻2側の端面と当接するリング部とを有する。
複数の外側部材62は、それぞれ、外殻3の内周面において第2支持体51,52,53の端部(以下「外側端部」という)を保持可能である。複数の外側部材62は、それぞれ、外殻3の内周面上をスライド可能である。複数の外側部材と外殻3との間には潤滑シート64が配置される。潤滑シート64は、外殻3の周方向に延びる帯状のシートであり、外殻3の内周面上に固定される。これにより、複数の外側部材62は潤滑シート64上をスライド可能である。
複数の外側部材62には、それぞれ、第2支持体51,52,53の外側端部が嵌合される。複数の外側部材62は、それぞれ、断面L字状に形成され、第2支持体51,52,53の外周面と重なり合う周壁と、周壁の外殻3側端部から径方向内側に突出して第2支持体51,52,53の外殻3側の端部と当接可能なリング部とを有する。
複数の外側部材62のうち、内殻2の径方向断面において内殻2の中心を通る鉛直線LVに交差する周方向位置に配置される第2支持体51を保持する外側部材62は、内殻2の周方向の移動が拘束された拘束型外側部材である。一方、複数の外側部材62のうち、内殻2の径方向断面において内殻2の中心を通る鉛直線LVに交差しない周方向位置に配置される第2支持体52,53を保持する外側部材62は、外殻3の周方向に移動が可能な非拘束型外側部材である。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1Gによれば、内殻2に液化ガスLGが注入され、内殻2が縮径しても、第2支持体52,53,54を保持する複数の内側部材61が内殻2の外周面をスライドしないので、内殻2を補強する必要がない。一方、内殻2に液化ガスLGが注入され、内殻2が縮径すると、第2支持体52,53,54を保持する複数の外側部材62が外殻3の外周面に配置された潤滑シート64上を滑動することになるが、外殻3は、液化ガスLGが貯蔵される容器ではないので、外殻3を補強する必要がない。
図9は、本発明の一実施形態に係る液化ガス用タンク1Hの軸方向断面図である。図9に示すように、幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1Hでは、一対のサドル34,35の直上となる位置に一対の第2支持体51G,51Hが配置される。一対の第2支持体51G,51Hは、内殻2の径方向断面において内殻2の中心を通る鉛直線LV1,LV2に交差する周方向位置に配置される。第2支持体51G,51Hは、それぞれ外殻3に固定されるとともに、内殻2との間に間隙Gを開けて対向する面に凹部51G1,51H1を有し、内殻2は、第2支持体51G,51Gの凹部51G1,51H1と内殻2の径方向において嵌合する凸部2G,2Hを有する。
内殻2の凸部2Gと内殻2の径方向において嵌合する第2支持体51Gの凹部51G1は、内殻2の軸方向において内殻2の凸部2Gよりも長く、内殻2の凸部2Gは第2支持体51Gの凹部51G1を内殻の軸方向に移動可能である。
例えば、第2支持体51Gの凹部51G1は、内殻2に対向する面に開口を有するとともに、底に平坦面を有する。また、第2支持体51Gの凹部51G1は、底から開口に向けて内殻2の軸方向に徐々に拡がる傾斜面を有する。例えば、内殻2の凸部2Gは、先端に第2支持体51Gの凹部51G1の底に当接可能な平坦面を有する。
内殻2の凸部2Hと内殻2の径方向において嵌合する第2支持体51Hの凹部51H1は、内殻2の軸方向においても内殻2の凸部2Hと嵌合する。
例えば、第2支持体51Hの凹部51H1は、内殻2に対向する面に開港を有するとともに、底に平坦面を有する。また、第2支持体51Hの凹部51H1は、そこから開口に向けて徐々に拡がる傾斜面を有する。例えば、内殻2の凸部2Hは、先端に第2支持体51Hの凹部51H1の底に当接可能な平坦面を有する。また、内殻2の凸部2Hは、第2支持体51Hの凹部51H1と内殻2の凸部2Hが嵌合した場合に内殻2の凸部2Gの傾斜面と面により接触可能な傾斜面を有する。
上述した幾つかの実施形態に係る液化ガス用タンク1(1H)によれば、一対の第2支持体51G,51Hのうち一方の第2支持体51Gの凹部51G1は、内殻2の凸部2Gの軸方向長さよりも長く、内殻2の凸部2Gは第2支持体51Gの凹部51G1において長手方向に移動可能である。このため、内殻2の軸方向の収縮が液化ガスLG注入に伴い生じても、内殻2の凸部2G,2Hは、一対の第2支持体51G,51Hの凹部51G1,51H1に嵌合した状態を維持できる。
尚、第2支持体51Hの凹部51H1と内殻2の凸部2Hとは内殻2の径方向及び軸方向において嵌合するものとしたが、第2支持体51Gの凹部51G1と内殻2の凸部2Gと同様に、内殻2の径方向において嵌合し、軸方向において移動可能としてもよい。
また、一対の第2支持体51G,51Hは、それぞれ外殻3に固定するものとしたが、内殻2に固定してもよい。また、一対の第2支持体51G,51Hにそれぞれ凹部51G1,51H1を有し、内殻2は、第2支持体51G,51Hの凹部51G1,51H1に嵌合する凸部2G,2Hを有するものとしたが、第2支持体51G,51Hにそれぞれ凸部を有し、内殻2は、第2支持体51G,51Hの凸部に嵌合する凹部を有するものとしてもよい。
図10は、本発明の一実施形態に係る船舶を示す側面図である。図10に示すように、幾つかの実施形態に係る船舶100は、いわゆる液化ガス運搬船であり、船体101と、一又は二以上の液化ガス用タンク1を備えている。例えば、図10に示す船舶100は、船体101の船首から船尾に向けて二つの液化ガス用タンク1が一列に設置されている。
上述した幾つかの実施形態に係る船舶100は、船舶100の横揺れに対しても内殻2の安定した支持を維持できる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1,1A,1B,1C,1E,1F,1G、1G,1H 液化ガス用タンク
2 内殻
2C 凸部
21
3 外殻
34,35 サドル
4,41,42,43・・・47 第1支持体
5,51,52,53,54 第2支持体
61 内側部材
62 外側部材
63 補強板
64 潤滑シート
7 吊下具
71 固定具
71A 長穴
72 固定具
72A 穴
73 連結具
73A,73B ピン
8 支持具
81 固定具
81A 長穴
82 固定具
82A 穴
83 連結具
83A,83B ピン
LV 内殻の中心を通る鉛直線
AX 支持体の軸線
r 内殻の半径

Claims (11)

  1. 液化ガスの貯蔵が可能な横置き円筒型の内殻と、
    前記内殻の外周に隙間を開けて配置され、前記内殻の外周面と対向する内周面を有する外殻と、
    前記内殻と前記外殻との間の前記隙間に設けられる複数の支持体と、を備え、
    前記複数の支持体は、
    前記内殻の中心を通る鉛直線に交差しない周方向位置であって、前記鉛直線の両側に少なくとも一つずつ配置され、少なくとも前記内殻及び前記外殻に接触する2個以上の第1支持体と、
    前記内殻又は前記外殻の一方と非接触である第2支持体と
    を含み、
    前記第2支持体の内側端部は、前記内殻の外周面に固定された補強板の外周面に固定された内側部材に嵌合され、
    前記第2支持体の外側端部は、前記外殻の外周面に固定された潤滑シート面上をスライド可能な外側部材に嵌合された
    ことを特徴とする液化ガス用タンク。
  2. 前記2個以上の第1支持体の全てが、前記内殻を中心として前記鉛直線を基準に両側15度の範囲を除く角度範囲のみに配置された
    ことを特徴とする請求項1に記載の液化ガス用タンク。
  3. 記第2支持体の全てが、前記内殻を中心として前記鉛直線を基準に両側15度の角度範囲内に配置された
    請求項1又は2に記載の液化ガス用タンク。
  4. 前記鉛直線に交差する周方向位置に配置された前記第2支持体は、前記内殻又は前記外殻の他方に固定されるとともに、前記内殻又は前記外殻の前記一方との間に間隙を開けて対向する面に凸部又は凹部を有し、
    前記内殻又は前記外殻の前記他方は、前記第2支持体の前記凸部又は前記凹部と嵌合する凹部又は凸部を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載の液化ガス用タンク。
  5. 前記第2支持体は、前記内殻又は前記外殻の前記一方との間に前記内殻の半径の0.001から0.20パーセントの間隙を有する
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の液化ガス用タンク。
  6. 記第2支持体は、前記鉛直線に交差する周方向位置に配置された支持体を含む
    請求項1から5の何れか一項に記載の液化ガス用タンク。
  7. 前記複数の支持体の全てが前記鉛直線に交差しない周方向位置に配置された
    ことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の液化ガス用タンク。
  8. 前記内殻の上半域において前記内殻と前記外殻との間に設けられて前記内殻を吊り下げ可能な吊下具を更に備える
    ことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の液化ガス用タンク。
  9. 前記内殻の側方域において前記内殻と前記外殻との間に設けられて前記内殻を支持可能な支持具を更に備える
    ことを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の液化ガス用タンク。
  10. 前記複数の支持体は、中空の筒型であって、その軸方向が前記内殻の半径方向に沿って配置される
    ことを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の液化ガス用タンク。
  11. 請求項1から10の何れか一項に記載の液化ガス用タンク
    を備えることを特徴とする船舶。
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