JPH0712295A - 断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造 - Google Patents
断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造Info
- Publication number
- JPH0712295A JPH0712295A JP18094193A JP18094193A JPH0712295A JP H0712295 A JPH0712295 A JP H0712295A JP 18094193 A JP18094193 A JP 18094193A JP 18094193 A JP18094193 A JP 18094193A JP H0712295 A JPH0712295 A JP H0712295A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tank
- inner tank
- inner chamber
- cylindrical
- liquefied gas
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 外槽が受ける動揺による内槽の姿勢変化を防
止し、内槽内の液化ガスの過渡的蒸発による液化ガス有
効利用量減少及び内槽の急激な内圧上昇を防止し、動揺
が生じない静止状態においても、内槽支持構造を通して
侵入する外部熱の低減による液化ガスの蒸発率の低減を
図る断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造を提供す
る。 【構成】 内槽１，外槽２を互いに同軸的な水平円筒
型槽となし、両円筒型槽１，２間の環状空間３の前後部
にそれぞれ等間隔で配設され上記円筒型内槽１を上記円
筒型外槽２に対し同軸的に回動自在に支持する各３個以
上のローラー４と、上記円筒型内槽１の前後端中心にそ
れぞれ軸方向に突設された外向き突起１６と、上記円筒
状外槽２の内面の前後端中心にそれぞれ軸方向に突設さ
れ上記外向き突起６の対向端に適宜軸方向にすきまδを
存して対向する内向き突起６とを具えたこと。
止し、内槽内の液化ガスの過渡的蒸発による液化ガス有
効利用量減少及び内槽の急激な内圧上昇を防止し、動揺
が生じない静止状態においても、内槽支持構造を通して
侵入する外部熱の低減による液化ガスの蒸発率の低減を
図る断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造を提供す
る。 【構成】 内槽１，外槽２を互いに同軸的な水平円筒
型槽となし、両円筒型槽１，２間の環状空間３の前後部
にそれぞれ等間隔で配設され上記円筒型内槽１を上記円
筒型外槽２に対し同軸的に回動自在に支持する各３個以
上のローラー４と、上記円筒型内槽１の前後端中心にそ
れぞれ軸方向に突設された外向き突起１６と、上記円筒
状外槽２の内面の前後端中心にそれぞれ軸方向に突設さ
れ上記外向き突起６の対向端に適宜軸方向にすきまδを
存して対向する内向き突起６とを具えたこと。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、液化ガス等の貯蔵，運
搬のために使用する断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持
構造に関する。
搬のために使用する断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持
構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】液化ガス貯溜用の二重貯槽においては、
従来、図３縦断面図及び横断面図に示すように、内槽１
内には、液化ガス８が貯蔵され、内槽１と外槽２の間の
断熱層３は真空とされ、外部からの侵入熱を内槽１内の
液化ガス８に伝達しないようにしている。ここで、内槽
１は金属製のロッド１１によって外槽２に対して固定支
持されている。この種の二重貯槽においては、内槽１が
外槽２に対して固定的に支持されているので、外乱の影
響により、外槽２に動揺変位が生じた場合、内槽１にも
同時に同等の動揺変位が生ずる。内槽１に動揺変位が生
じた場合、内槽１内の液化ガス８は液面動揺を起こすと
ともに、ガス層９との界面付近の液化ガス８は、ガス層
９が接していた内槽１の内壁面と接触し始める。
従来、図３縦断面図及び横断面図に示すように、内槽１
内には、液化ガス８が貯蔵され、内槽１と外槽２の間の
断熱層３は真空とされ、外部からの侵入熱を内槽１内の
液化ガス８に伝達しないようにしている。ここで、内槽
１は金属製のロッド１１によって外槽２に対して固定支
持されている。この種の二重貯槽においては、内槽１が
外槽２に対して固定的に支持されているので、外乱の影
響により、外槽２に動揺変位が生じた場合、内槽１にも
同時に同等の動揺変位が生ずる。内槽１に動揺変位が生
じた場合、内槽１内の液化ガス８は液面動揺を起こすと
ともに、ガス層９との界面付近の液化ガス８は、ガス層
９が接していた内槽１の内壁面と接触し始める。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一方、内槽１の内壁面
温度分布は、低温である液化ガス８が静止状態で接して
いる部分に比較して、より高温のガス層９が静止状態で
接している部分の方がより高温となっている。このよう
な関係により、内槽１の動揺に伴う液化ガス８と内槽１
内壁との接触部の変化により、液化ガス８は、より高温
の壁面と接触し、液化ガス８の過渡的蒸発を促進する結
果を招く。特に液化ガス８の陸上及び海上運搬を目的と
する二重貯槽においては、動揺が生じ易く、液化ガス８
の過渡的蒸発によって液化ガス８の有効利用量が減じる
ばかりか、内槽１の急激な内圧上昇をも招き、貯蔵期間
が限定される。また、内槽１を支持する金属製のロッド
１１には、液化ガス８の満載時の内槽１の荷重に加え、
動揺荷重、更には衝撃荷重に耐えるに足る強度が要求さ
れ、これを満足する断面積を有するとともに、前記のと
おり内槽１〜外槽２を固定結合している。一方、固体熱
伝導の観点からは、ロッド１１が外槽２から内槽１へ外
部環境から受ける熱を伝達する熱侵入経路となり、ロッ
ド１１の断面積に比例して侵入熱が決定される。したが
って、従来の二重貯槽における内槽支持方式では、要求
強度を満足すべく十分な断面積を有するロッド１１が要
求されるので、ロッド１１を通じて外槽２から内槽１に
侵入する外部熱の低減に限界があり、内槽１に動揺が生
じていない場合でも、内槽１内の液化ガス８の蒸発率を
低減させることが困難である。
温度分布は、低温である液化ガス８が静止状態で接して
いる部分に比較して、より高温のガス層９が静止状態で
接している部分の方がより高温となっている。このよう
な関係により、内槽１の動揺に伴う液化ガス８と内槽１
内壁との接触部の変化により、液化ガス８は、より高温
の壁面と接触し、液化ガス８の過渡的蒸発を促進する結
果を招く。特に液化ガス８の陸上及び海上運搬を目的と
する二重貯槽においては、動揺が生じ易く、液化ガス８
の過渡的蒸発によって液化ガス８の有効利用量が減じる
ばかりか、内槽１の急激な内圧上昇をも招き、貯蔵期間
が限定される。また、内槽１を支持する金属製のロッド
１１には、液化ガス８の満載時の内槽１の荷重に加え、
動揺荷重、更には衝撃荷重に耐えるに足る強度が要求さ
れ、これを満足する断面積を有するとともに、前記のと
おり内槽１〜外槽２を固定結合している。一方、固体熱
伝導の観点からは、ロッド１１が外槽２から内槽１へ外
部環境から受ける熱を伝達する熱侵入経路となり、ロッ
ド１１の断面積に比例して侵入熱が決定される。したが
って、従来の二重貯槽における内槽支持方式では、要求
強度を満足すべく十分な断面積を有するロッド１１が要
求されるので、ロッド１１を通じて外槽２から内槽１に
侵入する外部熱の低減に限界があり、内槽１に動揺が生
じていない場合でも、内槽１内の液化ガス８の蒸発率を
低減させることが困難である。
【０００４】本発明はこのような事情に鑑みて提案され
たもので、外槽が受ける動揺による内槽の姿勢変化を防
止し、内槽内の液化ガスの過渡的蒸発による液化ガスの
有効利用量減少及び内槽の急激な内圧上昇を防止し、動
揺が生じない静止状態においても、内槽支持構造を通し
て侵入する外部熱の低減による液化ガスの蒸発率の低減
を図る断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造を提供す
ることを目的とする。
たもので、外槽が受ける動揺による内槽の姿勢変化を防
止し、内槽内の液化ガスの過渡的蒸発による液化ガスの
有効利用量減少及び内槽の急激な内圧上昇を防止し、動
揺が生じない静止状態においても、内槽支持構造を通し
て侵入する外部熱の低減による液化ガスの蒸発率の低減
を図る断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造を提供す
ることを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そのために請求項１の発
明は、貯溜液を内蔵する内槽を外槽の内部に複数のロー
ラーを介して同軸的又は同心的に支持し、上記内槽の下
端に付設されたウエイトの作用により、上記外槽の回動
にもかかわらずその姿勢を一定に保持するようにした断
熱性二重貯槽において、内槽，外槽を互いに同軸的な水
平円筒型槽となし、両円筒型槽間の環状空間の前後部に
それぞれ等間隔で配設され上記円筒型内槽を上記円筒型
外槽に対し同軸的に回動自在に支持する各３個以上のロ
ーラー機構と、上記円筒型内槽の前後端中心にそれぞれ
軸方向に突設された外向き突起と、上記円筒状外槽の内
面の前後端中心にそれぞれ軸方向に突設され上記外向き
突起の対向端に適宜軸方向にすきまを存して対向する内
向き突起とを具えたことを特徴とする。
明は、貯溜液を内蔵する内槽を外槽の内部に複数のロー
ラーを介して同軸的又は同心的に支持し、上記内槽の下
端に付設されたウエイトの作用により、上記外槽の回動
にもかかわらずその姿勢を一定に保持するようにした断
熱性二重貯槽において、内槽，外槽を互いに同軸的な水
平円筒型槽となし、両円筒型槽間の環状空間の前後部に
それぞれ等間隔で配設され上記円筒型内槽を上記円筒型
外槽に対し同軸的に回動自在に支持する各３個以上のロ
ーラー機構と、上記円筒型内槽の前後端中心にそれぞれ
軸方向に突設された外向き突起と、上記円筒状外槽の内
面の前後端中心にそれぞれ軸方向に突設され上記外向き
突起の対向端に適宜軸方向にすきまを存して対向する内
向き突起とを具えたことを特徴とする。
【０００６】また、請求項２の発明は、貯溜液を内蔵す
る内槽を外槽の内部に複数のローラーを介して同軸的又
は同心的に回動自在に支持し、上記内槽の下端に付設さ
れたウエイトの作用により、上記外槽の回動にもかかわ
らずその姿勢を一定に保持するようにした断熱性二重貯
槽において、内槽，外槽を互いに同心的な球型槽とな
し、両球型槽間の球殻状空間に３次元的に等間隔で配設
され、上記球型内槽を上記球型外槽に対し３次元的に回
動自在に支持する３個以上の球型ローラー機構とを具え
たことを特徴とする。
る内槽を外槽の内部に複数のローラーを介して同軸的又
は同心的に回動自在に支持し、上記内槽の下端に付設さ
れたウエイトの作用により、上記外槽の回動にもかかわ
らずその姿勢を一定に保持するようにした断熱性二重貯
槽において、内槽，外槽を互いに同心的な球型槽とな
し、両球型槽間の球殻状空間に３次元的に等間隔で配設
され、上記球型内槽を上記球型外槽に対し３次元的に回
動自在に支持する３個以上の球型ローラー機構とを具え
たことを特徴とする。
【０００７】
【作用】このような構成によれば、内槽が、その周方向
をローラー機構によって支持され、さらにそのローラー
機構が内槽外面又は外槽内面に固定されているため、外
槽に動揺が生じても、内槽の外表面においてローラーが
回転することによって内槽自体は外槽の動揺による影響
を受けることなく、静止状態と同等の一定姿勢を保持す
る。また、ローラーと内槽の接触は線又は点接触となる
ので、ローラー機構は外部熱の侵入面積を著しく減少せ
しめるべく作用する。すなわち、本発明では、上記の作
用により、内槽の動揺が防止されるとともに、外部熱の
侵入面積を減少させ、液化ガスの過渡的蒸発を防止し、
定常的蒸発の減少を図ることができる。
をローラー機構によって支持され、さらにそのローラー
機構が内槽外面又は外槽内面に固定されているため、外
槽に動揺が生じても、内槽の外表面においてローラーが
回転することによって内槽自体は外槽の動揺による影響
を受けることなく、静止状態と同等の一定姿勢を保持す
る。また、ローラーと内槽の接触は線又は点接触となる
ので、ローラー機構は外部熱の侵入面積を著しく減少せ
しめるべく作用する。すなわち、本発明では、上記の作
用により、内槽の動揺が防止されるとともに、外部熱の
侵入面積を減少させ、液化ガスの過渡的蒸発を防止し、
定常的蒸発の減少を図ることができる。
【０００８】
【実施例】本発明の一実施例を図面について説明する
と、図１は本発明を円筒型タンクに適用した第１実施例
の内部構造を示す縦断面図及びそのＩ−Ｉ矢視断面図、
図２は本発明を球型タンクに適用した第２実施例の内部
構造を示す縦断面図及びそのII−II矢視断面図である。
と、図１は本発明を円筒型タンクに適用した第１実施例
の内部構造を示す縦断面図及びそのＩ−Ｉ矢視断面図、
図２は本発明を球型タンクに適用した第２実施例の内部
構造を示す縦断面図及びそのII−II矢視断面図である。
【０００９】上図において、図３と同一の符号はそれぞ
れ同図と同一の部材を示し、まず、図１に示す第１実施
例において、二重貯槽の内槽動揺防止支持構造は、液化
ガス８及び液化ガスが気化したガス層９を貯蔵する内槽
１が断熱層３に円周方向の等間隔に配置されたそれぞれ
４個の前部及び後部ローラーをそれぞれ支持部材５を介
して配置し、さらに内槽１〜外槽２間の相対的回動を自
由にすべく外槽２の前端部中心，後端部中心にそれぞれ
配設された内向き軸方向支持突起６，内槽１の前端部中
心，後端部中心にそれぞれ配設され対向する外槽側の突
起６と若干のすきまを存して対向する外向き軸方向支持
突起６及び内槽下端央部に付設されたウエイト７によっ
て構成される。なお、ローラー支持機構は内槽外面，外
槽内面のいずれに付設することもできる。
れ同図と同一の部材を示し、まず、図１に示す第１実施
例において、二重貯槽の内槽動揺防止支持構造は、液化
ガス８及び液化ガスが気化したガス層９を貯蔵する内槽
１が断熱層３に円周方向の等間隔に配置されたそれぞれ
４個の前部及び後部ローラーをそれぞれ支持部材５を介
して配置し、さらに内槽１〜外槽２間の相対的回動を自
由にすべく外槽２の前端部中心，後端部中心にそれぞれ
配設された内向き軸方向支持突起６，内槽１の前端部中
心，後端部中心にそれぞれ配設され対向する外槽側の突
起６と若干のすきまを存して対向する外向き軸方向支持
突起６及び内槽下端央部に付設されたウエイト７によっ
て構成される。なお、ローラー支持機構は内槽外面，外
槽内面のいずれに付設することもできる。
【００１０】このような同軸的二重円筒タンク構造によ
れば、外乱の影響によって外槽２に円周方向動揺が発生
した場合、前後端の軸方向支持部材６により軸方向位置
は定まり、各ローラー４が内槽１の周囲に回転し、内槽
１自体は初期の姿勢を保ち、内槽１内の液化ガス８の液
面動揺が抑制される。また、たとえ液化ガス８の量が少
ない場合でも、内槽１はウエイト７の作用によって安定
して初期の状態を保つことが可能である。こうした作用
によって、外槽２に円周方向動揺が生じた場合でも、内
槽１は初期姿勢を保ち、液面動揺が生ずることなく液化
ガス８の過渡的蒸発を防止できる。
れば、外乱の影響によって外槽２に円周方向動揺が発生
した場合、前後端の軸方向支持部材６により軸方向位置
は定まり、各ローラー４が内槽１の周囲に回転し、内槽
１自体は初期の姿勢を保ち、内槽１内の液化ガス８の液
面動揺が抑制される。また、たとえ液化ガス８の量が少
ない場合でも、内槽１はウエイト７の作用によって安定
して初期の状態を保つことが可能である。こうした作用
によって、外槽２に円周方向動揺が生じた場合でも、内
槽１は初期姿勢を保ち、液面動揺が生ずることなく液化
ガス８の過渡的蒸発を防止できる。
【００１１】次に図２に示す第２実施例は、内外槽を外
槽球型タンクとなし、内槽１ａは外槽２ａの内面に８ヶ
の球状ローラー４ａにより同心的に回動自在に支持さ
れ、各球状ローラーは内槽に対して点接触的に当接す
る。したがって、このような構造によれば、外槽２ａ及
び内槽支持構造を通じて内槽１ａに侵入する外部環境か
らの熱は極小化が図れ、外槽２ａに動揺が生じていない
静止状態においても固体熱伝導による外部侵入熱を低減
させることができ、その結果、液化ガス８の定常的蒸発
をも抑制することが可能となる。この第２実施例の構造
によれば、外槽及び内槽を球形状とすることにより、第
１実施例の円筒形状貯槽では防止できない貯槽長軸方向
の動揺をもなくするとともに、内槽を外槽に対して熱絶
縁することができる。
槽球型タンクとなし、内槽１ａは外槽２ａの内面に８ヶ
の球状ローラー４ａにより同心的に回動自在に支持さ
れ、各球状ローラーは内槽に対して点接触的に当接す
る。したがって、このような構造によれば、外槽２ａ及
び内槽支持構造を通じて内槽１ａに侵入する外部環境か
らの熱は極小化が図れ、外槽２ａに動揺が生じていない
静止状態においても固体熱伝導による外部侵入熱を低減
させることができ、その結果、液化ガス８の定常的蒸発
をも抑制することが可能となる。この第２実施例の構造
によれば、外槽及び内槽を球形状とすることにより、第
１実施例の円筒形状貯槽では防止できない貯槽長軸方向
の動揺をもなくするとともに、内槽を外槽に対して熱絶
縁することができる。
【００１２】
【発明の効果】このような構造によれば、いずれの実施
例においても、内槽は外槽に対して同軸的に回動自在に
軸支され又は内槽は外槽に対して同心的に枢支されてい
るので、前者では外槽が軸線の周りに動揺した場合で
も、内槽は動揺を起こすことなく初期姿勢を保持し、後
者では外槽が中心の周りに３次元的に回動しても、内槽
は動揺することなく初期姿勢を保持するから、液化ガス
の液面動揺が抑制され、外槽動揺に伴う液化ガスの過渡
的蒸発を防止することができる。さらには、静止状態に
おいても内槽支持構造と内槽との接触面積を極限するこ
とにより、外部侵入熱の低減が可能となり、液化ガスの
定常的蒸発を抑制することができる。
例においても、内槽は外槽に対して同軸的に回動自在に
軸支され又は内槽は外槽に対して同心的に枢支されてい
るので、前者では外槽が軸線の周りに動揺した場合で
も、内槽は動揺を起こすことなく初期姿勢を保持し、後
者では外槽が中心の周りに３次元的に回動しても、内槽
は動揺することなく初期姿勢を保持するから、液化ガス
の液面動揺が抑制され、外槽動揺に伴う液化ガスの過渡
的蒸発を防止することができる。さらには、静止状態に
おいても内槽支持構造と内槽との接触面積を極限するこ
とにより、外部侵入熱の低減が可能となり、液化ガスの
定常的蒸発を抑制することができる。
【００１３】要するに請求項１の発明によれば、貯溜液
を内蔵する内槽を外槽の内部に複数のローラーを介して
同軸的又は同心的に支持し、上記内槽の下端に付設され
たウエイトの作用により、上記外槽の回動にもかかわら
ずその姿勢を一定に保持するようにした断熱性二重貯槽
において、内槽，外槽を互いに同軸的な水平円筒型槽と
なし、両円筒型槽間の環状空間の前後部にそれぞれ等間
隔で配設され上記円筒型内槽を上記円筒型外槽に対し同
軸的に回動自在に支持する各３個以上のローラー機構
と、上記円筒型内槽の前後端中心にそれぞれ軸方向に突
設された外向き突起と、上記円筒状外槽の内面の前後端
中心にそれぞれ軸方向に突設され上記外向き突起の対向
端に適宜軸方向にすきまを存して対向する内向き突起と
を具えたことにより、外槽が受ける動揺による内槽の姿
勢変化を防止し、内槽内の液化ガスの過渡的蒸発による
液化ガス有効利用量減少及び内槽の急激な内圧上昇を防
止し、動揺が生じない静止状態においても、内槽支持構
造を通して侵入する外部熱の低減による液化ガスの蒸発
率の低減を図る断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造
を得るから、本発明は産業上極めて有益なものである。
を内蔵する内槽を外槽の内部に複数のローラーを介して
同軸的又は同心的に支持し、上記内槽の下端に付設され
たウエイトの作用により、上記外槽の回動にもかかわら
ずその姿勢を一定に保持するようにした断熱性二重貯槽
において、内槽，外槽を互いに同軸的な水平円筒型槽と
なし、両円筒型槽間の環状空間の前後部にそれぞれ等間
隔で配設され上記円筒型内槽を上記円筒型外槽に対し同
軸的に回動自在に支持する各３個以上のローラー機構
と、上記円筒型内槽の前後端中心にそれぞれ軸方向に突
設された外向き突起と、上記円筒状外槽の内面の前後端
中心にそれぞれ軸方向に突設され上記外向き突起の対向
端に適宜軸方向にすきまを存して対向する内向き突起と
を具えたことにより、外槽が受ける動揺による内槽の姿
勢変化を防止し、内槽内の液化ガスの過渡的蒸発による
液化ガス有効利用量減少及び内槽の急激な内圧上昇を防
止し、動揺が生じない静止状態においても、内槽支持構
造を通して侵入する外部熱の低減による液化ガスの蒸発
率の低減を図る断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造
を得るから、本発明は産業上極めて有益なものである。
【００１４】請求項２の発明によれば、貯溜液を内蔵す
る内槽を外槽の内部に複数のローラーを介して同軸的又
は同心的に回動自在に支持し、上記内槽の下端に付設さ
れたウエイトの作用により、上記外槽の回動にもかかわ
らずその姿勢を一定に保持するようにした断熱性二重貯
槽において、内槽，外槽を互いに同心的な球型槽とな
し、両球型槽間の球殻状空間に３次元的に等間隔で配設
され、上記球型内槽を上記球型外槽に対し３次元的に回
動自在に支持する３個以上の球型ローラー機構とを具え
たことにより、請求項１の発明による効果を得るほか、
外槽の３次元的回動の際でも、内槽の姿勢を一定に保
ち、内槽への外部熱の侵入量を極少にすることができる
から、本発明は産業上極めて有益なものである。
る内槽を外槽の内部に複数のローラーを介して同軸的又
は同心的に回動自在に支持し、上記内槽の下端に付設さ
れたウエイトの作用により、上記外槽の回動にもかかわ
らずその姿勢を一定に保持するようにした断熱性二重貯
槽において、内槽，外槽を互いに同心的な球型槽とな
し、両球型槽間の球殻状空間に３次元的に等間隔で配設
され、上記球型内槽を上記球型外槽に対し３次元的に回
動自在に支持する３個以上の球型ローラー機構とを具え
たことにより、請求項１の発明による効果を得るほか、
外槽の３次元的回動の際でも、内槽の姿勢を一定に保
ち、内槽への外部熱の侵入量を極少にすることができる
から、本発明は産業上極めて有益なものである。
【図１】本発明を円筒型タンクに適用した第１実施例の
内部構造を示す縦断面図及びＩ−Ｉ断面図である。
内部構造を示す縦断面図及びＩ−Ｉ断面図である。
【図２】本発明を球型タンクに適用した第２実施例の内
部構造を示す縦断面図及びII−II断面図である。
部構造を示す縦断面図及びII−II断面図である。
【図３】従来の円筒型２重貯槽の内部構造を示す縦断面
図及びそのIII −III 断面図である。
図及びそのIII −III 断面図である。
【符号の説明】 １ 円筒型内槽 １ａ 球型内槽 ２ 円筒型外槽 ２ａ 球型外槽 ３ 円筒状断熱層 ３ａ 球殻状断熱層 ４ ローラー機構 ４ａ 球型ローラー機構 ５，５ａ ローラー機構支持部材 ６ 突起 ７，７ａ ウエイト ８ 液化ガス ９ ガス層 １０ 取付脚
Claims (2)
- 【請求項１】 貯溜液を内蔵する内槽を外槽の内部に複
数のローラーを介して同軸的又は同心的に支持し、上記
内槽の下端に付設されたウエイトの作用により、上記外
槽の回動にもかかわらずその姿勢を一定に保持するよう
にした断熱性二重貯槽において、内槽，外槽を互いに同
軸的な水平円筒型槽となし、両円筒型槽間の環状空間の
前後部にそれぞれ等間隔で配設され上記円筒型内槽を上
記円筒型外槽に対し同軸的に回動自在に支持する各３個
以上のローラー機構と、上記円筒型内槽の前後端中心に
それぞれ軸方向に突設された外向き突起と、上記円筒状
外槽の内面の前後端中心にそれぞれ軸方向に突設され上
記外向き突起の対向端に適宜軸方向にすきまを存して対
向する内向き突起とを具えたことを特徴とする断熱性二
重円筒型貯槽の内槽動揺防止支持構造。 - 【請求項２】 貯溜液を内蔵する内槽を外槽の内部に複
数のローラーを介して同軸的又は同心的に回動自在に支
持し、上記内槽の下端に付設されたウエイトの作用によ
り、上記外槽の回動にもかかわらずその姿勢を一定に保
持するようにした断熱性二重貯槽において、内槽，外槽
を互いに同心的な球型槽となし、両球型槽間の球殻状空
間に３次元的に等間隔で配設され、上記球型内槽を上記
球型外槽に対し３次元的に回動自在に支持する３個以上
の球型ローラー機構とを具えたことを特徴とする断熱性
二重球型貯槽の内槽動揺防止支持構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18094193A JPH0712295A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18094193A JPH0712295A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0712295A true JPH0712295A (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=16091960
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18094193A Withdrawn JPH0712295A (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0712295A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006170221A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-29 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 貯蔵容器 |
| JP2007239805A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Toyota Motor Corp | 液化ガス貯蔵タンク |
| JP2010272659A (ja) * | 2009-05-21 | 2010-12-02 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 超電導マグネット装置 |
| KR20130006051U (ko) * | 2012-04-10 | 2013-10-21 | 대우조선해양 주식회사 | 잠수함의 거주구실 롤링 방지장치 |
| JP2019211035A (ja) * | 2018-06-07 | 2019-12-12 | 三菱重工業株式会社 | 液化ガス用タンク及び船舶 |
| JP2022172382A (ja) * | 2018-01-09 | 2022-11-15 | クライオポート，インコーポレーテッド | 低温球 |
| EP4321792A1 (en) * | 2022-08-09 | 2024-02-14 | General Electric Company | Suspension system for a cryogenic tank |
| US12025276B2 (en) | 2019-12-30 | 2024-07-02 | Cryoport, Inc. | Cryosphere |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP18094193A patent/JPH0712295A/ja not_active Withdrawn
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006170221A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-29 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 貯蔵容器 |
| JP2007239805A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Toyota Motor Corp | 液化ガス貯蔵タンク |
| JP2010272659A (ja) * | 2009-05-21 | 2010-12-02 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 超電導マグネット装置 |
| KR20130006051U (ko) * | 2012-04-10 | 2013-10-21 | 대우조선해양 주식회사 | 잠수함의 거주구실 롤링 방지장치 |
| JP2022172382A (ja) * | 2018-01-09 | 2022-11-15 | クライオポート，インコーポレーテッド | 低温球 |
| US11879595B2 (en) | 2018-01-09 | 2024-01-23 | Cryoport, Inc. | Cryosphere |
| JP2019211035A (ja) * | 2018-06-07 | 2019-12-12 | 三菱重工業株式会社 | 液化ガス用タンク及び船舶 |
| US12025276B2 (en) | 2019-12-30 | 2024-07-02 | Cryoport, Inc. | Cryosphere |
| EP4321792A1 (en) * | 2022-08-09 | 2024-02-14 | General Electric Company | Suspension system for a cryogenic tank |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH0712295A (ja) | 断熱性二重貯槽の内槽動揺防止支持構造 | |
| US5251688A (en) | Vacuum insulating structure suitable for the transmission of thrust forces, more particularly for heat storage means in motor vehicles | |
| JP5552319B2 (ja) | 支持構造体 | |
| US11964735B2 (en) | Braking system for gyroscopic boat roll stabilizer | |
| US3583352A (en) | Supporting device for self-carrying cylindrical or spherical storage tanks and its various applications | |
| CN110294145B (zh) | 星载微型飞轮 | |
| TW568861B (en) | Oscillation suppression device | |
| CA2483180C (en) | Mobile tank for cryogenic liquids | |
| KR20130054308A (ko) | 초저온 매체를 위한 선박용 수평식 이중탱크 | |
| KR101869446B1 (ko) | 액체화물 슬로싱 저감장치 | |
| EP3919364B1 (en) | Gyroscopic stabiliser | |
| US3797815A (en) | Apparatus for supporting the body of the converter | |
| US2835263A (en) | Liquid storage tank for vehicles | |
| JPH10219842A (ja) | 構造物の免震装置 | |
| US4802429A (en) | Vessel such as a ship, boat and the like provided with stabilizing means | |
| US3032805A (en) | Caster construction | |
| KR20130118851A (ko) | 액체 화물 운반용 저장 탱크 구조 | |
| JPH07215274A (ja) | 液体水素輸送タンカーのドーム構造体 | |
| JPH0417847Y2 (ja) | ||
| JP3707567B2 (ja) | 二重殻平底円筒タンクの耐震装置 | |
| JPS6143204Y2 (ja) | ||
| JPH0433472Y2 (ja) | ||
| JPH0747882Y2 (ja) | 極低温体の支持装置 | |
| JPS6121885A (ja) | 液化ガス運搬船 | |
| JPH11325182A (ja) | 振動低減ダンパ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000905 |