JP2013050449A - カレンダー機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インジケータを駆動させるための少なくとも1つの可動装置22、23と、時計の通常動作中、第1の方向S1に駆動されるホイール1と、可動装置22、23を作動させるためのレバー16と、を含む時計のためのカレンダー機構が、ホイール1により駆動され、作動レバー16の運動を制御する第1及び第2のカム2、3をさらに含み、第1及び第2のカム2、3は、ホイール1の回転方向に応じて、その相対的な角位置が異なるように配置されるので、作動レバー16の運動は、時計の通常動作中は、可動装置22、23を周期的に進ませ、時計の逆戻りの時間設定中は、可動装置22、23が進むのを許容せず、ホイール1を、第1の方向S1とは反対の第2の方向に回転させる。
【選択図】図1
Description
「カレンダー」は、特に、週及び/又は月の日付、及び/又は曜日を示すことを意味すると理解される。
より具体的には、本発明は、インジケータに固定的に取り付けられたスターのような、インジケータを駆動させるための可動装置が、カム制御式レバーにより作動されるカレンダー機構に関する。
インジケータを駆動させるための少なくとも1つの可動装置と、
時計の通常動作中、第1の方向において駆動されるホイールと、
可動装置を作動させるレバーと
を含む時計のためのカレンダー機構であって、
ホイールにより駆動され、作動レバーの運動を制御する第1及び第2のカムをさらに含み、第1及び第2のカムは、ホイールの回転方向に応じて、その相対的な角位置が異なるように配置されるので、作動レバーの運動は、時計の通常動作中は、可動装置を周期的に進ませ、時計の逆戻りの時間設定中は、可動装置が進むのを許容せず、ホイールを、第1の方向とは反対の第2の方向に回転させることにより特徴付けられるカレンダー機構を提案する。
ホイール、第1のカム、及び第2のカムの間の接続部は、楕円形開口部と、該楕円形開口部内に係合されたピンとを含むことができる。1つの例示された実施形態において、楕円形開口部はホイール内に設けられ、ピンは第1のカムにより支持され、第2のカムはホイールに固定的に取り付けられる。
第2のカムは、第2のレバーを介して、作動レバーを制御する。この場合、作動レバーのピボットは第2のレバーにより支持される。
作動レバーは、典型的には、少なくとも1つのビーク(beak)を含み、時計の通常動作中は、可動装置を進めるために、ビークが可動装置の歯部内に周期的に係合するように、かつ、時計の逆戻りの時間設定中は、可動装置の歯部内へのビークの係合が、可動装置の角位置に影響しないように配置される。
1つの例示された実施形態においては、この装置は、巻真を所定の軸方向位置に移動させることにより作動させることができる。
この装置は、第2のレバーを第2のカムから離れるように移動させるための手段を含み、作動レバーの移動をもたらすこの離間運動により、ビークが可動装置の歯部から離れるようにすることが有利である。
2つのカム、すなわちカレンダーカム2及び分離カム3は、カレンダーホイール1と同軸である。カレンダーカム2内に駆動される偏心ピン4は、カレンダーホイール1における開口部5内に係合され、この開口部5は、円弧の形態であり、第1の端部6及び第2の端部7を含む。ピン4と開口部5は、カレンダーホイール1に対するカレンダーカム2の回転範囲を定める。分離カム3は、カレンダーホイール1に固定的に取り付けられる。カム2、3の各々は、下部2b、3bと先端部2c、3cとの間の、半径が増大するアーム部2a、3aと、先端部2c、3cと下部2b、3bとの間の、より短いプランジ部(plunging part)2d、3dとを有する。示される例においては、カレンダーカム2の下部2bは、窪みを定め、そのプランジ部2dは凸状であり、正勾配を有する。分離カム3のプランジ部3dは、実質的に直線状であり、正勾配を有する。
カレンダーレバーすなわち「作動レバー」16は、分離レバー11により支持されるピボット17の周りに取り付けられ、かつ、カムレバー8により支持されるピン19を受けるU字形状の楕円形開口部18を有する。このように、カレンダーレバー16は、カムレバー8、従ってカレンダーカム2、並びに、分離レバー11、従って分離カム3の両方によって制御される。カレンダーレバー16は、日付スター22及び曜日スター23のそれぞれと協働するビーク(先端、くちばし部、beak)20、21を有する。針又はディスクのようなインジケータは、スター22、23にそれぞれ固定的に取り付けられ、時計の文字盤における目盛り又は孔と協働して、ユーザに月の日及び週の曜日を示す。
このように、本発明は、午前零時を逆方向に通過し、カレンダーの表示インジケータを進ませることなく、ユーザが、いつでも時計を逆戻り設定するのを可能にする。このことは、楕円形開口部5により、2つのカム2、3が、カレンダーホイール1の回転方向に応じて異なる相対的な角位置を有し(図2(c)と比較して図3(c)を参照されたい)、かつ、結果的に、カレンダーレバー16の運動が、カレンダーホイール1の回転方向に応じて異なるという事実により可能となる。カレンダーレバー16のビーク20、21が辿る軌道のために、これらはピボット運動する必要はなく、図示のように剛性とし得ることも留意される。剛性のビークを有する利点は、それらのビークにより、日付の変更時に、慣性の影響下でスター22、23が一段階より多く進むのが防止されることである。
図2に関連して説明される運動と同じ原理により、午前零時から午前零時までの24時間周期ごとに、時計の通常動作中又は順方向の時間設定中、分離レバー11’により支持され、当接ピン24により特定の瞬間において案内されるカレンダーレバー16’は、スター22、23の角位置を変更することなく、ビーク20’、21’をスター22、23の歯部から離れさせる外向き運動を行い、次いで、そのビーク20’、21’をスター22、23の歯部に再び入れ、これらスターを一段階進ませる戻り運動を行う。図5(a)乃至図5(h)は、この運動中のカレンダー機構の異なる連続的な構成を示す。
図3に関連して説明された運動と同じ原理により、逆方向における、午前零時から午前零時までの24時間周期ごとに、逆戻りの時間設定中、カレンダーレバー16’は、スター22、23の角位置を変更することなく、そのビーク20’、21’がスター22、23の歯部から離れるようにする外向き運動を行い、次いで、スター22、23の角位置を変更することなく、従って、カレンダーの表示に変化をもたらさずに、ビーク20’、21’がスター22、23の歯部に再び入るようにする戻り運動を行う。図6(a)乃至図6(g)は、この運動中のカレンダー機構の異なる連続的な構成を示す。
−第1の実施形態は、レバーの戻しばね間の均衡をより容易に制御することを可能にする。
−第1の実施形態は、カレンダーレバーに対して戻しばねを用いることを回避し、カレンダーレバーに当接する戻しばねは、このレバーの運動からなる並進成分による摩擦をもたらす。
−第1の実施形態は、より小さいカレンダーカムの使用を可能にする。
第1又は第2の実施形態による上述のカレンダー機構においては、カレンダーレバー16のビーク20、21がスター22、23の歯部内に係合すると、これらのビーク20、21がスター22、23の回転をブロックするため、時間表示とは独立した日付又は曜日の訂正が阻止される。この問題を克服するために、本発明による機構は、図7及び図8に示される訂正装置を有する。
本発明によるカレンダー機構はまた、月インジケータを有することもできる。図9は、12の月の表示を有するディスク43の形態のインジケータの例を示す。このインジケータ43は、それ自体は日付スター22により支持される格納式フィンガ46により駆動される歯車列45により駆動される月ピニオン44に固定的に取り付けられる。フィンガ46は、日付が31日から1日に進んだときに、月ピニオン44が一段階だけ駆動されるように配置される。フィンガ46が歯車列45の歯部内に係合されている間、図示されない機構により月表示の訂正が行われた場合には、フィンガ46を格納して、月ピニオン44のどのようなブロックも防止する。月表示の訂正を可能にする機構は、例えば、レバーにより巻真に接続された歯車列であり、そのため、巻真が日付を訂正するための軸方向位置に配置されたとき、所定の方向における巻真の回転は、月ピニオン44の角位置を訂正し、逆方向における巻真の回転は、前述のレバー及び日付を訂正するための歯車列により、日付スター22の角位置を訂正する。
2、2’:カレンダーカム
2a、3a:アーム部
2b、3b:下部
2c、3c:先端部
2d、3d:プランジ部
3、3’:分離カム
4、11a、19、30、42:ピン
5、18、31:楕円形開口部
6:第1の端部
7:第2の端部
8:カムレバー
9、12、17:ピボット
10、10’13:ばね
11、11’:分離レバー
14、14’、15:ローラ
16、16’:カレンダーレバー
20、20’、21、21’、41:ビーク
22:日付スター
23:曜日スター
24:当接ピン
27:巻真
28:オシドリ
29:レバー
33:連接棒
34:第2のレバーの第1の端部
35:第2のレバー
36:第2のレバーの第2の端部
37、38:部分
39:曜日訂正器
43:インジケータ
44:月ピニオン
45:歯車列
46:格納式フィンガ
Claims (13)
- インジケータを駆動させるための少なくとも1つの可動装置(22、23)と、
時計の通常動作中、第1の方向(S1)に駆動されるホイール(1)と、
前記可動装置(22、23)を作動させるためのレバー(16)と、
を含む、時計のためのカレンダー機構であって、
前記ホイール(1)により駆動され、前記作動レバー(16)の運動を制御する第1及び第2のカム(2、3)をさらに含み、前記第1及び第2のカム(2、3)は、前記ホイール(1)の回転方向に応じて、その相対的な角位置が異なるように配置され、前記作動レバー(16)の前記運動は、前記時計の通常動作中は、前記可動装置(22、23)を周期的に進ませ、前記時計の逆戻りの時間設定中は、前記可動装置(22、23)が進むのを許容せず、前記ホイール(1)を、前記第1の方向(S1)とは反対の第2の方向(S2)に回転させることを特徴とするカレンダー機構。 - 前記第1及び第2のカム(2、3)は前記ホイール(1)と同軸であることを特徴とする、請求項1に記載のカレンダー機構。
- 前記ホイール(1)、前記第1のカム(2)、及び前記第2のカム(3)の間の接続部は、楕円形開口部(5)と、前記楕円形開口部(5)内に係合されたピン(4)とを含むことを特徴とする、請求項2に記載のカレンダー機構。
- 前記楕円形開口部(5)は前記ホイール(1)内に設けられ、前記ピン(4)は前記第1のカム(2)により支持され、前記第2のカム(3)は前記ホイール(1)に固定的に取り付けられることを特徴とする、請求項3に記載のカレンダー機構。
- 前記第2のカム(3)は、第2のレバー(11)を介して、前記作動レバー(16)を制御することを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のカレンダー機構。
- 前記作動レバー(16)のピボット(17)は前記第2のレバー(11)により支持されることを特徴とする、請求項5に記載のカレンダー機構。
- 前記第1のカム(2)は、第3のレバー(8)により前記作動レバー(16)を制御することを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のカレンダー機構。
- 前記作動レバー(16)と前記第3のレバー(8)との間の前記接続部は、楕円形開口部(18)と、前記楕円形開口部(18)内に係合されたピン(19)とを含むことを特徴とする、請求項7に記載のカレンダー機構。
- 前記楕円形開口部(18)は前記作動レバー(16)内に設けられ、前記ピン(19)は前記第3のレバー(8)により支持されることを特徴とする、請求項8に記載のカレンダー機構。
- 前記作動レバー(16)は少なくとも1つのビーク(20、21)を含み、前記時計の通常動作中は、前記可動装置(22、23)を進ませるために、前記ビーク(20、21)が前記可動装置(22、23)の歯部内に周期的に係合するように、かつ、前記時計の逆戻りの時間設定中は、前記可動装置(22、23)の前記歯部内への前記ビークの係合が、前記可動装置の角位置に影響がないように構成されることを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載のカレンダー機構。
- 前記可動装置(22、23)の位置の訂正前に、前記ビーク(20、21)が前記可動装置(22、23)の前記歯部から自動的に離れるようにする装置(28−36、39−42)を含むことを特徴とする、請求項10に記載のカレンダー機構。
- 前記装置(28−36)は、巻真(27)を所定の軸方向位置に移動させることにより作動させることができることを特徴とする、請求項11に記載のカレンダー機構。
- 前記装置(28−36、39−42)は、前記第2のレバー(11)を前記第2のカム(3)から離れるように移動させるための手段(35、36、42)を含み、前記作動レバー(16)の移動をもたらすこの離間運動により、前記ビーク(20、21)が前記可動装置(22、23)の前記歯部から離れるようにすることを特徴とする、請求項5又は請求項6に従属する場合の請求項11又は請求項12に記載のカレンダー機構。
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