JP2013044855A - 画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部に磁界発生手段を具備し且つトナーとキャリアとが含まれる2成分現像剤を搬送担持する現像剤担持体と現像剤収容部と前記現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の2成分現像剤量を規制部材で規制し、2成分現像剤の体積変化に応じて2成分現像剤のトナーの取り込みを自律的に制御する機構を具備した現像装置を使用する画像形成方法において、該キャリアとして、多孔質フェライト芯材粒子表面に樹脂被覆層を有するものを用いることを特徴とする画像形成方法。
【選択図】なし
Description
該キャリアとして、多孔質フェライト芯材粒子表面に樹脂被覆層を有するものを用いることを特徴とする画像形成方法。
本発明の画像形成方法は、内部に磁界発生手段を具備し且つトナーとキャリアとが含まれる2成分現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、現像剤収容部と、前記現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の2成分現像剤量を規制部材で規制し、2成分現像剤の体積変化によって、2成分現像剤中へのトナーの取り込み量を自律的に制御する機構とを具備した現像装置(以下、単に自律制御現像装置とも云う)を使用する画像形成方法である。
図1は、本発明で用いられる自律制御現像装置、及びこれを用いた画像形成装置の概要を示す説明図である。
図3(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施形態を示す説明図、(b)は各作像ユニットの現像装置の構成例を示す説明図である。
本発明で用いられる2成分現像剤は、トナーとキャリアとを含むものである。
本発明で用いられるキャリアは、多孔質フェライト芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたものである。
本発明で使用されるキャリアは、その体積基準におけるメディアン径(D50)が15μmから80μmのものが好ましく、20μmから60μmのものがより好ましい。キャリアの体積基準メディアン径を上記範囲とすることにより高画質のトナー画像を安定して形成することが可能になる。前記芯材粒子及びキャリアの体積基準メディアン径は、湿式分散装置を備えたレーザ回折式粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)(シンパテック社製)」により測定が可能である。
図5は、多孔質フェライト芯材粒子を用いて作製したキャリアの断面を示す模式図である。
D=−4γcosθ/P
上記式において、Pは加えられた圧力、Dは細孔径、γは水銀の表面張力、θは水銀と細孔壁面の接触角を表す。ここで、γとθは定数であることから、上記式より加えた圧力Pと細孔径Dの関係が求められ、そのときの水銀の侵入容積を測定することにより、細孔径とその容積分布の関係を導くことができる。
(1)測定試料を複数の穴を開けた市販のゼラチン製のカプセルに投入し、当該カプセルを粉体用のディラトメータ「CD3P」内に入れる。
(2)「Pascal 140」を用いて脱気処理を行った後、水銀を充填して低圧領域(0〜400kPa)下での測定を行い、これを1st Runとする。
(3)上記1st Runの後、再び脱気処理と前記低圧領域下での測定を行い、これを2nd Runとする。
(4)2nd Run実施後、前述したディラトメータ、水銀、カプセル、測定試料を合わせた質量を測定する。
(5)次に、「Pascal 240」を用いて高圧領域(0.1MPa〜200MPa)下での測定を行い、この高圧領域下での測定で得られた水銀圧入量を用いて芯材粒子の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径を求める。
(6)なお、前記芯材粒子の細孔容積、細孔径分布及びピーク細孔径は、水銀の表面張力を480dyn/cm、接触角を141.3°として算出し、ピーク細孔径を当該芯材粒子の細孔径とする。
本発明に使用される芯材粒子は、公知の方法により作製が可能で、例えば、後述する実施例に記載の工程を経て作製することが可能である。以下、本発明に使用される芯材粒子の代表的な作製方法を説明するが、本発明に使用可能な芯材粒子は、以下の工程を経て作製されるものに限定されるものではない。
この工程は、芯材粒子の原材料を適量秤量した後、ボールミルあるいは振動ミル等に投入して乾式の粉砕処理を行う工程で、この粉砕処理は0.5時間以上行うものであり、1時間から20時間行うものが好ましい。この工程で配合する原材料の種類や原材料の粉砕度合いを制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、嵩密度を制御することが可能である。
前記粉砕処理により作製された粉砕物を加圧成形機等により、例えば、大きさ1mm角程度のペレットに成形する工程である。また、形成したペレットを所定目開きのふるいにかけ、混在する粗粉あるいは微粉の除去も行う。
形成したペレットを市販の電気炉に投入して、数時間の加熱処理を行う工程である。加熱温度は700℃から1200℃が好ましい。また、この工程で加熱温度や加熱時間を制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、嵩密度を制御することが可能である。
上記仮焼成処理を行ったペレット(仮焼成物)をボールミルあるいは振動ミル等を用いて乾式の粉砕処理を行う工程である。なお、乾式の粉砕処理を行う工程では、使用するメディアに粒径1mm以下のビーズを使用することが好ましく、原材料やペレットの均一かつ効果的な分散をより確実に行うことができる。また、使用するビーズの径、組成、粉砕処理時間を制御することにより、原材料やペレットの粉砕度合いを制御することが可能である。
上記粉砕処理により作製された粉砕物に水を添加し、湿式のボールミルや振動ミルを用いて粉砕処理を行い、所望の粒径を有する粉砕物を分散させたスラリーを作製する工程である。なお、この工程でスラリー中の粉砕物の粒径を制御することにより、芯材粒子の細孔径を制御することが可能である。
上記湿式粉砕工程で作製したスラリー中に、分散液やポリビニルアルコール等のバインダを添加し、粘度を調整した後、スプレードライヤーを用いて当該スラリーより造粒を行い、形成した造粒物を乾燥させる工程である。この工程でスラリー中に添加するバインダや水の量あるいは乾燥度合いを制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、後述する嵩密度を制御することが可能である。
上記造粒工程で造粒物を乾燥させた後、当該造粒物を電気炉等の加熱手段に投入し、窒素ガス供給等により酸素濃度を制御しながら、800℃から1400℃の温度で1時間から24時間加熱処理することにより焼成物を形成する工程である。なお、この工程で焼成方法や加熱温度(焼成温度)、加熱時間(焼成時間)、窒素ガスの供給量や水素ガスによる還元雰囲気の形成等を制御することにより、芯材粒子の空隙率、細孔径、細孔容積、後述する嵩密度を制御することが可能である。
上記本焼成工程により形成された焼成物を解砕、分級処理して、所定粒径の芯材粒子を形成する工程である。この工程では、公知の分級方法を実施することが可能で、例えば、公知の風力分級や、メッシュろ過法、沈降法等を用いることにより、形成した焼成物を所望の粒径に粒度調整することが可能である。
樹脂被覆層を形成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロルスルホン化ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトンなどのポリビニル系およびポリビニリデン系の樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体やスチレン−アクリル酸共重合体などの共重合体樹脂;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂またはその変成樹脂(例えば、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンなどによる変成樹脂);ポリテトラクロルエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロルトリフルロルエチレンなどのフッ素樹脂;ポリアミド樹脂;ポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂;ポリカーボネート樹脂;尿素−ホルムアルデヒド樹脂などのアミノ樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。
芯材粒子の表面に樹脂被覆層をする方法としては、乾式コート法、湿式コート法が挙げられるが、乾式コート法による樹脂被覆層は芯材粒子の細孔まで樹脂が入り込まず、より嵩密度の低いキャリアを作製することができ好ましい。
乾式コート法は、機械的衝撃や熱を加えて樹脂を芯材粒子の表面にコートする方法であり、下記の工程により、樹脂被覆層を形成する方法である。
1:被覆しようとする樹脂粒子、必要により添加する固形物(例えば、無機粒子)を分散したコート材を、芯材粒子とともに機械的に撹拌し、芯材粒子表面にコート材を付着させる
2:その後、機械的衝撃や熱を加えて芯材粒子表面に付着させたコート材中の樹脂粒子を溶融或いは軟化させて固着し、樹脂被覆層を形成する
3:必要に応じ1〜2の工程を繰り返し、所望の厚さの樹脂被覆層を形成する。
(1)流動層式スプレーコート法
流動層式スプレーコート法(以下、溶剤コート法とも云う)は、樹脂を溶剤に溶解した塗布液を、流動性スプレーコート装置を用いて芯材粒子の表面にスプレー塗布し、次いで乾燥して樹脂被覆層を作製する方法
(2)浸漬式コート法
浸漬式コート法は、樹脂を溶剤に溶解した塗布液中に芯材粒子を浸漬して塗布処理し、次いで乾燥して樹脂被覆層を作製する方法
(3)重合法
重合法は、反応性化合物を溶剤に溶解した塗布液中に、芯材粒子を浸漬して塗布処理し、次いで熱等を加えて重合反応を行って樹脂被覆層を作製する方法
本発明では、湿式コート法、乾式コート法、湿式コート法と乾式コート法を組み合わせたコート法により樹脂被覆層を形成できる。
本発明で用いられるトナーは、トナー母体粒子に外添剤を付着させて得られたものが好ましい。トナー母体粒子に外添剤を付着させて得られたトナーは、2成分現像剤の流動性が向上、転写率が向上、クリーニング性が向上し好ましい。
キャリアの作製に用いる芯材粒子は以下のようにして作製した。
MnO:35mol%、MgO:14.5mol%、Fe2O3:50mol%及びSrO:0.5mol%になるように原料を秤量し、水と混合した後、湿式のメディアミルで5時間粉砕してスラリーを得た。
芯材粒子1の作製で用いた炭酸マンガンの代わりに二酸化マンガンを用い、添加するバインダの量を0.5質量%にし、電気炉にて、温度1200℃、酸素濃度1.5体積%で6時間保持し、本焼成を行った以外は、芯材粒子1の作製と同様にして、「芯材粒子2」を作製した。
芯材粒子1の作製で用いた炭酸マンガンの代わりに四酸化三マンガンを用い、電気炉にて、温度1125℃、酸素濃度0.5体積%で4時間保持し、本焼成を行った以外は、「芯材粒子1」の作製と同様にして、「芯材粒子3」を作製した。
直径0.5cm径のジルコニアビーズに代えて、0.15mmのステンレスビーズを用い、添加する添加するバインダの量を1.0質量%にし、電気炉にて、温度1100℃で本焼成を行った以外は、芯材粒子1の作製と同様にして、「芯材粒子4」を作製した。
芯材粒子1の作製の仮焼成温度を950℃から1100℃に変更、その後の粉砕時間を12時間、本焼成を1300℃にて2時間、酸素濃度2.5%で行った以外は、芯材粒子1の作製と同様にして、「芯材粒子5」を作製した。
芯材粒子1の作製の電気炉の温度条件を、1350℃にて6時間保持し、本焼成を行った以外は、芯材粒子1の作製と同様にして、「芯材粒子6」を作製した。
反応装置に、フェノール200質量部、37%ホルマリン260質量部、体積平均粒子径0.3μmの球状マグネタイト1600質量部、28%アンモニア水31.2質量部、フッ化カルシウム4質量部、水200質量部を撹拌しながら投入し、毎分1℃で85℃まで昇温し、同温度で3時間反応、硬化させ、「芯材粒子7」を作製した。
キャリアは、上記で作製、準備した芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けて作製した。
「芯材粒子1」100質量部と、メタクリル酸シクロヘキシルとメタクリル酸メチル共重合体(共重合比1:1)よりなる被覆用微粒子(重量平均分子量:40万、ガラス転移点:115℃、粒径(D50):100nm)3質量部とからなるキャリア原料を「撹拌羽根付高速撹拌混合機」に投入し、予備混合工程として、周速1m/secで2分間低速混合・撹拌した。その後、キャリア中間体形成工程として、ジャケットに冷水を通過させ、40℃にて周速8m/secで20分間混合・撹拌し、キャリア中間体を形成した。その後、キャリア粒子形成工程として、ジャケットに蒸気を通過させ、キャリア中間体を120℃にて周速8m/secで30分間撹拌してキャリア粒子よりなる「キャリア1」を作製した。樹脂被覆層の膜厚は、1.0μmであった。尚、樹脂被覆層の膜厚は前記の方法により測定して得られた値である。
キャリア1の作製で用いた芯材粒子1を、上記で作製した「芯材粒子2〜7」に変更し、表1に示す被覆樹脂量を用いた以外は同様にして「キャリア2〜7」を作製した。
「bizhub C360」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)で使用している「黒トナー」を準備した。
上記で作製した「キャリア1〜7」と「黒トナー」を下記の様に配合して「2成分現像剤1〜7」を作製した。具体的には、Vブレンダに、キャリア100質量部に対してトナーを表2に示す部数を配合し、常温常湿(温度20℃、相対湿度50%RH)環境下で、Vブレンダの回転数を20rpm、撹拌時間を20分間に設定して混合を行い、さらに、混合物を目開き125μmのメッシュで篩い分けて作製した。
評価は、画像形成装置「DocuPrint360」(富士ゼロックス社製)に、図1の現像装置を取り付け、上記で作製した2成分現像剤を順番に装填し、A4判上質紙(64g/m2)にプリントして行った。
かぶりは、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で、印字率5%の文字画像を20万枚プリント後、白紙をプリントし、転写材の白紙濃度で評価した。転写材の白紙濃度はA4判の20カ所を測定し、その平均値を白紙濃度とする。濃度測定は反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて行った。尚、かぶりは、0.01以下を合格とする。
転写率は、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で、初期と印字率5%の文字画像を20万枚プリント終了後、画像濃度が1.30のソリッド画像(20mm×50mm)をプリントし、下記式により転写率を求めて、評価を行った。
尚、転写率は、85%以上を合格とする。
キャリア付着は、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で、印字率5%の文字画像を20万枚プリント終了後、ベタ画像のプリントを行い、ベタ画像上に付着したキャリア粒子の個数を、拡大鏡を使用して目視により評価した。尚、キャリア付着は、10個以下を合格とする。
画像むらは、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で、初期と印字率5%の文字画像を20万枚プリント終了後、ベタ画像のプリントを行い、プリント画像の画像むらの発生程度を下記価基準により行った。尚、評価は◎、○を合格とする。
◎:ベタ画像に濃度むら発生なし
○:ベタ画像に軽微な濃度むらが発生している(実用上問題ないレベル)
×:ベタ画像に濃度むらが発生している(実用上問題となるレベル)。
2 磁界発生手段
2a〜2d 磁極
3 規制部材
4 現像剤収容部
5 トナー収容部
6 トナー補給路
7 補給口
9 トナー誘導部材
10 撹拌装置
11 感光体ドラム
12 現像装置
G 2成分現像剤
T トナー
Z 静電潜像
Claims (4)
- 内部に磁界発生手段を具備し且つトナーとキャリアとが含まれる2成分現像剤を搬送担持する現像剤担持体と、現像剤収容部と、前記現像剤収容部と連通し且つトナーを収容するトナー収容部とを有し、現像剤担持体上の2成分現像剤量を規制部材で規制し、2成分現像剤の体積変化に応じて2成分現像剤のトナーの取り込みを自律的に制御する機構を具備した現像装置を使用する画像形成方法において、
該キャリアとして、多孔質フェライト芯材粒子表面に樹脂被覆層を有するものを用いることを特徴とする画像形成方法。 - 前記キャリアの嵩密度が、1.1g/cm3以上2.0g/cm3以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
- 前記キャリアの多孔質フェライト芯材粒子の内部及び表面に存在する細孔の細孔径が、0.2μm以上0.7μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
- 前記キャリアの樹脂被覆層が、乾式法で製造された層であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の画像形成方法。
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