JP2013042677A - 脱細胞処理液、脱細胞化角膜の調製方法、及び脱細胞化角膜を備える移植片 - Google Patents

脱細胞処理液、脱細胞化角膜の調製方法、及び脱細胞化角膜を備える移植片 Download PDF

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Abstract

【課題】白濁が抑制された脱細胞化角膜を調製することができる脱細胞処理液及び脱細胞化角膜の調製方法、並びに白濁が抑制された脱細胞化角膜を備える移植片を提供すること。
【解決手段】動物由来の角膜を脱細胞化するために用いられる脱細胞化処理液は、糖、糖アルコール、水酸基を1個有しかつ炭素数が3以上であるアルキル鎖を有する化合物、及び多価アルコール(糖及び糖アルコールを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を含有する。また、動物由来の角膜が脱細胞化された脱細胞化角膜の調製方法は、角膜に上記脱細胞処理液中で超高静水圧を印加することで、上記角膜内の細胞を破壊する印加手順と、破壊された細胞を除去する除去手順と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、脱細胞処理液、脱細胞化角膜の調製方法、及び脱細胞化角膜を備える移植片に関する。
角膜移植を所望する患者は、全世界に100万人以上と見積もられている。しかし、多くの国々において、提供される眼球が不足しているため、角膜移植を受けられる患者数は年間約6万人程度にとどまっている。我が国においても、日本アイバンク協会に登録されている移植待機患者数が約2600人であるのに対し、献眼者数は約1000人、利用可能眼球数は約1600個である。
現在の角膜移植医療では、他人の角膜を移植する同種移植が採用されているため、原疾患による拒絶反応が問題となる。そこで、このような問題の抜本的な解決手段として、人工角膜の開発が待望されている。
人工角膜の素材としては、生体組織と人工角膜との接合部位における脱落や感染症を防ぐために、人工角膜の素材と生体組織との適合性が大きいことが要求される。
そこで、人工角膜の生体組織に対する適合性を向上するべく、生体組織から細胞を除去して残存する支持組織である脱細胞化組織を、移植片として使用する技術が近年開発された。脱細胞化組織は、合成高分子に比べ、生体組織に近似した物性を有するため、生体組織との適合性に優れる。
特許文献1には、軟組織への超高静水圧の印加を、水溶性多糖を含有する水溶液中で行う脱細胞化組織の調製方法が開示されている。特許文献2には、動物由来の血清等を有効成分とする脱細胞処理液が開示されている。特許文献3には、所定量のリン酸イオン等を含有する緩衝液により脱細胞化生体組織を洗浄する方法が開示されている。
WO2008/111530号パンフレット 特開2009−50297号公報 特開2010−227246号公報
しかしながら、従来の方法から得られる角膜は、移植後に徐々に透明となるものの、移植してしばらくの間は白濁している。そのため、角膜移植直後における患者の視界が悪く、移植の成否を確認しにくいという問題があった。
本発明は、白濁が抑制された脱細胞化角膜を調製することができる脱細胞処理液及び脱細胞化角膜の調製方法、並びに白濁が抑制された脱細胞化角膜を備える移植片を提供することを目的とする。
本発明者らは、角膜の脱細胞化において、糖、糖アルコール、水酸基を1個有しかつ炭素数が3以上であるアルキル鎖を有する化合物、及び多価アルコール(糖及び糖アルコールを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を含有する脱細胞処理液を使用することにより、角膜の白濁を抑制しつつ細胞を破壊できることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、具体的には、以下のようなものを提供する。
(1) 動物由来の角膜を脱細胞化するために用いられる脱細胞化処理液であって、糖、糖アルコール、水酸基を1個有しかつ炭素数が3以上であるアルキル鎖を有する化合物、及び多価アルコール(糖及び糖アルコールを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を含有する脱細胞処理液。
(2) 上記化合物はグリセロールである(1)記載の脱細胞処理液。
(3) 上記グリセロールは、上記脱細胞処理液中に5質量%〜20質量%含まれる(2)記載の脱細胞処理液。
(4) 上記グリセロールは、上記脱細胞処理液中に5質量%〜15質量%含まれる(3)記載の脱細胞処理液。
(5) さらに、角膜培養用の培地を含む(1)から(4)いずれかに記載の脱細胞処理液。
(6) 上記培地は、M199培地及びMEMα培地のうち少なくとも1つを含む(5)記載の脱細胞処理液。
(7) 動物由来の角膜が脱細胞化された脱細胞化角膜の調製方法であって、角膜に脱細胞処理液中で超高静水圧を印加することで、上記角膜内の細胞を破壊する印加手順と、破壊された細胞を上記角膜から除去する除去手順と、を含み、上記脱細胞処理液は、(1)から(6)いずれかに記載の脱細胞処理液である調製方法。
(8) 動物由来の角膜が脱細胞化された脱細胞化角膜の調製方法であって、強膜とともに単離された角膜に脱細胞処理液中で超高静水圧を印加することで、上記角膜内の細胞を破壊する印加手順と、破壊された細胞を上記角膜から除去する除去手順と、を含む調製方法。
(9) 上記脱細胞処理液は、(1)から(6)いずれかに記載の脱細胞処理液である(8)記載の調製方法。
(10) 上記超高静水圧は、6000気圧〜10000気圧である(7)から(9)いずれかに記載の調製方法。
(11) 上記除去手順は、液中、20〜37℃の温度で48〜72時間行われる(7)から(10)いずれかに記載の調製方法。
(12) 動物に移植される移植片であって、(7)から(11)いずれかに記載の調製方法で調製された脱細胞化角膜を備える移植片。
本発明によれば、糖、糖アルコール、水酸基を1個有しかつ炭素数が3以上であるアルキル鎖を有する化合物、及び多価アルコール(糖及び糖アルコールを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を含有する脱細胞処理液を使用するため、白濁が抑制された脱細胞化角膜が得られる。
脱細胞化処理液中に含まれるグリセロール濃度が脱細胞化角膜の(A)透過率及び(B)膨潤率に及ぼす影響を示すグラフである。 脱細胞化角膜の調製方法における印加手順の超高静水圧が脱細胞化角膜の(A)透過率及び(B)膨潤率に及ぼす影響を示すグラフである。 脱細胞化角膜の調製方法における除去手順の条件が脱細胞化角膜の透明性に及ぼす影響を示す写真である。 角膜培養用の培地が角膜の膨潤性に及ぼす影響を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明を限定することを意図するものではない。
<脱細胞処理液>
本発明の脱細胞処理液は糖、糖アルコール、水酸基を1個有しかつ炭素数が3以上であるアルキル鎖を有する化合物、及び多価アルコール(糖及び糖アルコールを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を含有する。
脱細胞化角膜の白濁は、脱細胞化角膜の調製過程で角膜中の浸透圧の上昇並びにタンパク質の変性及び膨潤が生じ、コラーゲン構造が変化することによって生じるものと推測される。上記の化合物は、親水性基を有するため、角膜中の自由水と結合し、角膜中の浸透圧の上昇並びにタンパク質の変性及び膨潤をもたらすことなく、角膜から水分を適切に除去できる。これにより、脱細胞化角膜のコラーゲン構造の変化が抑制されるので、白濁が抑制された脱細胞化角膜を得ることができる。
糖としては、単糖、二糖、三糖、四糖、オリゴ糖及び多糖が挙げられる。
単糖としては、例えば、グルコース等が挙げられる。二糖としては、例えば、スクロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、セロビオース等が挙げられる。三糖としては、例えば、ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース等が挙げられる。四糖としては、例えば、ニストース、アカルボース、スタキオース等が挙げられる。オリゴ糖としては、例えば、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、マンナンオリゴ糖等が挙げられる。多糖としては、例えば、ウルバン等が挙げられる。
糖アルコールとしては、例えば、リビトール、ガラクチトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マンニトール、マルチトール等が挙げられる。
水酸基を1個有し、かつ炭素数が3以上であるアルキル鎖を有する化合物としては、例えば、ブタノール等が挙げられる。一方、炭素数が2以下のアルキル鎖を有するモノアルコール、例えば、メタノールやエタノールは、脱水作用が強すぎ、角膜中のタンパク質を変性させ、白濁が生じてしまう。
多価アルコール(糖及び糖アルコールを除く)としては、例えば、ジオール(プロピレングリコール等)、トリオール(グリセロール等)、ポリオール(ポリグリセロール等)、ポリエチレングリコール及びポリビニルアルコール等が挙げられる。
上記の化合物のうち、角膜のコラーゲン構造の保護効果、角膜の透明性の維持効果、及び人体への安全性が高い点でグリセロール及び糖アルコールが好ましく、グリセロールがさらに好ましい。
脱細胞化処理液における上記の化合物の濃度は、許容される範囲内に角膜の白濁及び硬化等を制限できるよう適宜設定されてよい。この濃度が過小であると、白濁を十分に抑制しにくい一方、過大であると、過度の脱水による角膜の硬化及び収縮を招来しやすい。例えば、上記の化合物(例えば、グリセロール)の濃度の下限は、脱細胞処理液中に5質量%、7質量%であってよい。また、上記の化合物(例えば、グリセロール)の濃度の上限は、脱細胞処理液中に20質量%、15質量%、10質量%であってよい。強膜を備える角膜を脱細胞化する場合、角膜の白濁を抑制しつつ、過度の脱水による角膜の収縮を抑制するため、上記の化合物(例えば、グリセロール)を脱細胞処理液中に5質量%以上15質量%以下含有する脱細胞処理液を用いることが好ましい。強膜が除去された角膜を脱細胞化する場合、強膜を備える角膜と比較して、脱細胞化処理液における上記の化合物(例えば、グリセロール)の濃度が高くても、過度の脱水による角膜の収縮が生じにくいため、上記の化合物(例えば、グリセロール)を脱細胞処理液中に5質量%以上20質量%以下含有する脱細胞処理液を用いることが好ましい。
本発明の脱細胞化処理液によって、透明な脱細胞化角膜が得られたかどうかは、脱細胞化角膜の透過率を測定することで特定できる。脱細胞化角膜の透過率は、角膜の中央部の300〜800nmでの光線透過率を、分光光度計を使用して測定する。例えば光線透過率が30%超であれば、十分な透明性といえる。
本発明の脱細胞化処理液によって、コラーゲン構造が維持された脱細胞化角膜が得られたかどうかは、脱細胞化角膜の膨潤率を測定することで特定できる。脱細胞化角膜の膨潤率は、脱細胞化角膜の湿重量及び乾燥重量を測定し、下記の式に基づいて算出する。
膨潤率=(W−W)/W×100
(式中、W及びWは、それぞれ、各脱細胞化角膜の湿重量及び乾燥重量を指す。)
膨潤率が50%超であれば、コラーゲン構造が十分に維持された脱細胞化角膜が得られる。
本発明の脱細胞処理液の溶媒としては、通常角膜を保持するために使用されるものであれば特に限定されない(例えば生理食塩水、リン酸緩衝液等)。本発明の脱細胞処理液の溶媒には、さらに、角膜培養用の培地を含んでいてもよい。これにより角膜のコラーゲン構造を安定的に維持しながら脱細胞処理を行うことができる。
角膜培養用の培地としては、角膜の培養及び保存等に使用される培地であれば特に制限されず、M199培地、MEMα培地、MK培地、CSM培地、CSMD培地、DMEM/F−12培地、Optisol−GS(ボシュロム社製)、K−Sol(クーパービジョン・シルコ社製)及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。
図4は、脱細胞処理をしていない角膜を培地等に浸漬し、所定時間後の角膜の膨潤率を示したグラフである。図4に認められる通り、上記の角膜培養用の培地は、角膜を膨潤させることなく角膜を維持できるため、本発明の脱細胞処理液に上記の角膜培養用の培地が含まれることで、角膜のコラーゲン構造を維持しながら角膜を脱細胞処理できる。
これらのうち、角膜のコラーゲン構造を安定的に維持できる点でM199培地及びMEMα培地のうち少なくとも1つを含む培地が好ましい。M199培地及びMEMα培地は、それぞれアミノ酸、ビタミン、無機塩等を含む培地であり、市販品(例えばインビトロジェン社製)であってもよい。
上記効果をより向上する観点で、上記の培地を組み合わせることが好ましく、この場合、配合比は、例えば、3:1〜1:3、2:1〜1:2等であってよい。
脱細胞処理液中における角膜培養用の培地の配合量は、角膜培養又は保存等において通常使用される程度でよい。
本発明の脱細胞処理液は、さらに水溶性多糖を含有していてもよい。水溶性多糖が含まれる脱細胞処理液中で後述する超高静水圧の印加を行うことで、印加後における角膜の膨潤を大幅に抑制できる。水溶性多糖が角膜の膨潤を抑制しつつ、上記の化合物によって、角膜中の水分を除去することにより、膨潤しにくく、コラーゲン構造が効果的に保護された脱細胞化角膜を得ることができる。
水溶性多糖としては、特に限定されないが、例えば、デキストラン、アルギン酸、ヒアルロン酸、トレハロース、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、ポリビニルピロリドンが挙げられる。これら水溶性多糖は、1種単独で又は複数種を混合して使用してもよい。
水溶液における水溶性多糖の濃度は、印加される超高静水圧値等に応じ、許容される範囲内に膨潤度を制限できるよう適宜設定されてもよい。例えば、水溶性多糖(例えば、デキストラン)の濃度は、通常1質量%以上10質量%以下であってもよい。
<脱細胞化角膜の調製方法>
本発明の脱細胞化角膜の調製方法は、印加手順と、除去手順とを含む。また、細胞残渣の除去を促進するべく、水もしくは緩衝液等を用いて洗浄する工程をさらに設けてもよい。各手順の詳細を以下に説明する。
[印加手順]
印加手順とは、単離された角膜に上述の脱細胞処理液中で超高静水圧を印加することで、上記角膜内の細胞を破壊する手順である。脱細胞処理液は、角膜内に迅速に浸透して原組織内の細胞を破壊し、細胞成分を溶解する。
超高静水圧とは、軟組織に存在する常在菌、細菌及びウイルスの細胞を破壊できるとされる静水圧を指し、具体的には平均6000気圧以上であることが好ましい。これにより、角膜に対する滅菌効果が得られる。
また、高圧下における角膜の白濁を抑制するため、超高静水圧は平均10000気圧以下であることが好ましい。また、超高静水圧を7000気圧以下とすることで透明性と安全性が高い角膜を得ることができる。本発明の脱細胞処理液では白濁が抑制されるため、従来の脱細胞処理液に比べて、高い超高静水圧でも白濁が抑制された脱細胞化角膜を得やすい。
印加手順の具体的な手順としては、例えば、まず、水不透過性フィルムの袋内に脱細胞処理液を満たし、この処理液に角膜を湿潤させる。そして、内部に気体が残留しないように留意しつつ、袋を厳重に密閉する。この袋を、超高静水圧処理装置(例えば、「Dr.CHEF(型式)」(株式会社神戸製鋼所製))のチャンバー内に設置し、装置を作動させる。
超高静水圧の印加時間は、細胞が良好に破壊される限り特に限定されず、通常合計10〜40分程度(例えば、加圧5分、維持10分、減圧5分)であり、印加時の脱細胞処理液の温度は通常5〜40℃、好ましくは5〜15℃である。
印加手順で用いる角膜は、強膜とともに単離されたものであることが好ましい。これにより、印加手順後における角膜の膨潤を抑制でき、また、脱細胞化後の角膜の保存時に、角膜の変形を抑制することができる。
強膜を備える角膜を用いる場合、印加手順及び後述の除去手順は、従来公知(例えば、WO2008/111530号パンフレット)の条件によって行えばよい。ただし、角膜の白濁を抑制しつつ、過度の脱水による角膜の収縮を抑制するため、上記の化合物(例えば、グリセロール)を脱細胞処理液中に5質量%以上15質量%以下含有する脱細胞処理液を用いることが好ましい。
印加手順では、角膜のみを単離したものを用いてもよく、この態様は、角膜の収縮を抑制しつつ、後述する除去手順において、効率的に細胞を除去できる点で有利である。強膜が除去された角膜の場合、強膜を備える角膜と比較して、脱細胞化処理液における上記の化合物(例えば、グリセロール)の濃度が高くても、過度の脱水による角膜の収縮が生じにくいため、上記の化合物(例えば、グリセロール)を脱細胞処理液中に5質量%以上20質量%以下含有する脱細胞処理液を用いることが好ましい。
本発明における角膜の由来となる動物は特に制限されないが、ブタ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、カンガルー、サル、ヒト等の哺乳類動物を挙げることができる。
[除去手順]
除去手順では、脱細胞処理液を対流もしくは循環させることによって、細胞残渣の除去が促進され、残存する残渣による免疫反応等を抑制できる。破壊された細胞及び糖、糖アルコール、水酸基を1個有しかつ炭素数が3以上であるアルキル鎖を有する化合物、及び多価アルコール(糖及び糖アルコールを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を角膜から除去し、脱細胞化軟組織を得る。移植後において、破壊された細胞の残渣が免疫反応等を誘発することが懸念されるが、この懸念は当該除去手順により払拭される。
除去の方式は、特に限定されないが、組織の構造や特性の低下を抑制できる適切な液で組織を洗浄すればよい。ここで使用される液としては、例えば、公知の細胞培養液(例えば、上記の角膜培養用の培地)、PBS水溶液、HEPES緩衝液、MES緩衝液等が挙げられる。これらのうち、角膜のコラーゲン構造を安定的に維持できる点で、上記の角膜培養用の培地、特にM199培地及びMEMα培地のうち少なくとも1つを含む培地が好ましい。
また、破壊された細胞中の核酸の残渣による痛風等の誘発を防止するため、DNA分解酵素(Dnase)を含有する液が好ましい。
以上説明した、本発明において脱細胞化された生体組織の洗浄に用いる液は、得られる脱細胞化生体組織の石灰化を生じ難くするために、実質的に界面活性剤を含まないものを用いるのが好ましい。
生体組織中の破壊された細胞の除去は、細胞を破壊された生体組織を上記の液に浸漬することにより行われる。液に浸漬する処理温度は、過小であると液中の酵素(例えば、Dnase)の活性が低く、処理時間が長期化して角膜の分解を招来しやすいため、20℃以上であることが好ましい。また、上記温度は、過大であっても上記酵素の活性が飽和し、また角膜の変性による白濁を生じやすいことから、37℃以下であることが好ましい。本発明の脱細胞処理液により白濁が抑制されているため、従来の脱細胞処理液に比べて、高い処理温度でも白濁が抑制された脱細胞化角膜を得やすい。より好ましい温度は、22〜25℃付近である。
液に浸漬する処理時間は、破壊された細胞の除去が良好に行われる限り特に制限されないが、本発明によれば、糖、糖アルコール、水酸基を1個有しかつ炭素数が3以上であるアルキル鎖を有する化合物、及び多価アルコール(糖及び糖アルコールを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物の作用により角膜の白濁が抑制されているため、上記の比較的高い処理温度により、短い処理時間で、破壊された細胞を除去できる。これにより、長時間の浸漬に起因するコラーゲン組織の分解等を抑制できる。例えば、液に浸漬する処理時間は、通常24〜72時間、より好ましくは48〜72時間程度であってもよい。処理時間中、洗浄液は適宜(例えば、1回)交換してもよい。
このようにして調製される脱細胞化角膜の保存方式は、滅菌状態である限りにおいて特に限定されず、冷凍状態、液体内での湿潤状態、又は乾燥状態であってよい。また、本発明においては、角膜中の水分が適切に除去されており、長期保存が可能である。
<移植片>
本発明の脱細胞化角膜は、動物に移植される移植片の構成として有用である。すなわち、本発明の移植片は、前述の脱細胞化角膜を備える。
<実施例1;脱細胞化処理液中に含まれるグリセロール濃度が脱細胞化角膜の透明性に及ぼす影響>
[脱細胞化角膜の調製]
ブタ眼球から強膜とともに角膜(以下、「角膜片」と言う)を採取し、PBS溶液で洗浄した。M199培地とMEMα培地とを1対1で混合した基礎培地(以下、「Mα培地」と言う)を作成し、グリセロールを加えた。グリセロール濃度は、0質量%、5質量%、10質量%、15質量%、20質量%、30質量%、又は40質量%にした。この溶液とともに角膜片をポリエチレン製フィルムの袋内に入れて湿潤させ、ヒートシーラーでシーリングした。この袋を、「Dr.CHEF」(株式会社神戸製鋼所製)のチャンバー内に載置し、温度を10℃に保持しつつ、10000気圧の超高静水圧を10分印加した。加圧/減圧速度は2000気圧/分とした(印加手順)。
その後、印加後の角膜を滅菌カップ(200mL)に清潔環境下で移し、洗浄用Mα培地(Mα培地に0.02質量% Dnase、3.5質量% デキストランを加えた)を50mL入れ、23℃で24時間洗浄し、次いで、洗浄液を交換し、さらに23℃で24時間洗浄し、角膜内部の細胞を除去した(除去手順)。洗浄終了後、3.5質量% デキストランを加えたMα培地中で冷蔵保存した。
[脱細胞化角膜の透過率の検討]
上記で得た各脱細胞化角膜について、角膜の中央部の300〜800nmでの光線透過率を、UV−VIS 分光光度計(V−560、Jasco社製)を使用して測定した。脱細胞化角膜の透過率を、可視領域(450〜600nm)での光線透過率の平均値で評価した。
各脱細胞化角膜の透過率を図1(A)に示す。図1(A)から明らかな通り、グリセロールを添加した脱細胞化処理液を使用して得られた脱細胞化角膜は透明性を有する。ただし、グリセロールの量が20質量%超の範囲では、角膜の透明性の向上効果は飽和していた。
[脱細胞化角膜の膨潤率の検討]
上記で得た各脱細胞化角膜の質量を、濾過紙で過剰な液体を除去した後に測定した。この測定値を「湿重量」と言う。次いで、各脱細胞化角膜を真空中で凍結乾燥した後に質量を測定した。この測定値を「乾燥重量」と言う。各脱細胞化角膜の膨潤率を、下記の式に基づいて算出した。
膨潤率=(W−W)/W×100
(式中、W及びWは、それぞれ、各脱細胞化角膜の湿重量及び乾燥重量を指す。)
各脱細胞化角膜の膨潤率を図1(B)に示す。図1(B)から明らかな通り、グリセロールを添加した脱細胞化処理液を使用して得られた脱細胞化角膜では膨潤が抑制される。
ただし、グリセロールの量が20質量%超の範囲では、角膜の膨潤の抑制効果は飽和していた。また、脱細胞化処理液中のグリセロール濃度が20質量%を超えると、角膜が硬くなり、収縮する傾向があった。このため、強膜とともに単離された角膜について、脱細胞化処理液中のグリセロール濃度は、15質量%以下がさらに好ましいということが認められた。
<実施例2;脱細胞化角膜の調製方法における印加手順の条件が脱細胞化角膜の透明性に及ぼす影響>
印加手順における超高静水圧を1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000気圧のいずれかとした以外は、実施例1と同様に脱細胞化角膜を調製した。なお、加圧/減圧速度は、印加圧力を5で割った速度である。(例えば1000気圧の場合は200気圧/分、2000気圧の場合は400気圧/分である)。
各脱細胞化角膜の透過率及び膨潤率を、それぞれ図2(A)及び(B)に示す。図2(A)及び(B)から明らかな通り、グリセロールを添加した脱細胞化処理液を使用し、3000〜10000気圧を印加して得られた脱細胞化角膜は、白濁が促進される。しかし、常在菌、細菌及びウイルスの細胞を破壊できるという観点から、特に6000〜7000気圧を印加して得られた脱細胞化角膜であれば、透明性と安全性が高い脱細胞化角膜を得ることができる。
<実施例3;脱細胞化角膜の調製方法における除去手順の条件が脱細胞化角膜の透明性に及ぼす影響>
印加手順における超高静水圧を6000気圧とし、除去手順における温度条件を4℃、23℃、37℃のいずれかとし、洗浄時間を72時間とした以外は、実施例1同様に脱細胞化角膜を調製した。得られた脱細胞化角膜をヘマトキシリン−エオジンによって染色し、角膜の断面を観察した。エオジンによって角膜を染色することにより、コラーゲン等の細胞外マトリックスが染色される。また、ヘマトキシリンによって角膜を染色することにより、核が染色される。
得られた脱細胞化角膜を図3に示す。図3から明らかな通り、23℃で洗浄した場合は細胞の核が角膜内から適切に除去され、脱細胞化角膜の透明性が高い。また、4℃で洗浄した場合、角膜中の核が残っており、角膜中の細胞を十分に除去できていないが、洗浄時間を延長することによって細胞を除去し得る(図示せず)。また、37℃で洗浄した場合、図3では角膜が白濁しているが、洗浄時間を短縮することによって脱細胞化角膜の透明性を得ることもできる(図示せず)。
<実施例4;角膜培養用の培地が角膜の膨潤性に及ぼす影響>
脱細胞処理をしていない角膜組織を種々の培地(純水、生理食塩水、PBS、MK培地、K−Sol、CSM培地又はCSMD培地)に浸漬後、角膜組織を経時的に取り出し、膨潤率を、下記の式に基づいて算出した。
膨潤率=(Ts−T0)/T0×100
(式中、Tsは所定期間保存した後の角膜組織の質量を示し、T0は採取直後の角膜組織の質量を示す)
採取直後の角膜組織の膨潤率を100%とし、経時的に取り出した角膜組織の膨潤率を相対値で記載した結果を図4に示す。図4に認められる通り、MK培地、K−Sol、CSM培地又はCSMD培地は、角膜を膨潤させることなく角膜を維持できるため、本発明の脱細胞処理液に上記の角膜培養用の培地が含まれることで、角膜のコラーゲン構造を維持しながら角膜を脱細胞処理できると言える。

Claims (12)

  1. 動物由来の角膜を脱細胞化するために用いられる脱細胞化処理液であって、
    糖、糖アルコール、水酸基を1個有しかつ炭素数が3以上であるアルキル鎖を有する化合物、及び多価アルコール(糖及び糖アルコールを除く)からなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物を含有する脱細胞処理液。
  2. 前記化合物はグリセロールである請求項1記載の脱細胞処理液。
  3. 前記グリセロールは、前記脱細胞処理液中に5質量%〜20質量%含まれる請求項2記載の脱細胞処理液。
  4. 前記グリセロールは、前記脱細胞処理液中に5質量%〜15質量%含まれる請求項3記載の脱細胞処理液。
  5. さらに、角膜培養用の培地を含む請求項1〜4いずれか1項に記載の脱細胞処理液。
  6. 前記培地は、M199培地及びMEMα培地のうち少なくとも1つを含む請求項5記載の脱細胞処理液。
  7. 動物由来の角膜が脱細胞化された脱細胞化角膜の調製方法であって、
    角膜に脱細胞処理液中で超高静水圧を印加することで、前記角膜内の細胞を破壊する印加手順と、
    破壊された細胞を前記角膜から除去する除去手順と、を含み、
    前記脱細胞処理液は、請求項1〜6いずれか1項に記載の脱細胞処理液である調製方法。
  8. 動物由来の角膜が脱細胞化された脱細胞化角膜の調製方法であって、
    強膜とともに単離された角膜に脱細胞処理液中で超高静水圧を印加することで、前記角膜内の細胞を破壊する印加手順と、
    破壊された細胞を前記角膜から除去する除去手順と、を含む調製方法。
  9. 前記脱細胞処理液は、請求項1〜6いずれか1項に記載の脱細胞処理液である請求項8記載の調製方法。
  10. 前記超高静水圧は、4000気圧〜10000気圧である請求項7〜9いずれか1項に記載の調製方法。
  11. 前記除去手順は、液中、20〜37℃の温度で48〜72時間行われる請求項7〜10いずれか1項に記載の調製方法。
  12. 動物に移植される移植片であって、
    請求項7〜11いずれか1項に記載の調製方法で調製された脱細胞化角膜を備える移植片。
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