JP2013039787A - 熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 (A)層、(B)層及び(C)層の3層からなる積層フィルムであって、表層にあたる(A)層及び(C)層が、ポリエチレンテレフタレート樹脂20〜60質量%と、ネオペンチルグリコール成分をジオール成分全量に対して20〜40モル%含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂40〜80質量%との樹脂混合物からなり、中間層にあたる(B)層が、ポリブチレンテレフタレート樹脂40〜60質量%と、ネオペンチルグリコール成分をジオール成分全量に対して20〜40モル%含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂20〜40質量%と、ポリエチレンテレフタレート樹脂0〜40質量%との樹脂混合物からなることを特徴とする熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルム。
【選択図】 図1
Description
図1に、本発明にかかる熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルム10の拡大断面図を示す。図1に示すように、本発明の熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルム10は、3層フィルム構成の積層フィルムであって、表層として(A)層12及び(C)層16、及び前記表層の間に挟まれた中間層として(B)層14を有している。
本発明の熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルム10において、表層にあたる(A)層12及び(C)層16は、ポリエチレンテレフタレート樹脂20〜60質量%と、ネオペンチルグリコール成分をジオール成分全量に対して20〜40モル%含むネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂40〜80質量%の樹脂混合物からなることを特徴としている。
前記ポリエチレンテレフタレート樹脂のジカルボン酸成分は、主としてテレフタル酸からなるものであるが、性質を大きく変えない範囲であれば数モル%程度のテレフタル酸以外のジカルボン酸を用いても構わない。より具体的には、ジカルボン酸成分全量に対してテレフタル酸が90モル%以上であれば、残りの10モル%未満を他のジカルボン酸成分で置き換えてもよい。テレフタル酸以外のジカルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、(無水)フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、炭素数20〜60のダイマー酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等の脂肪族ジカルボン酸、(無水)ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、乳酸、β−ヒドロキシ酪酸、ε−カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸や、(無水)トリメリット酸、トリメシン酸、(無水)ピロメリット酸等の多官能カルボン酸を挙げることができる。
前記ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂のジカルボン酸成分は、主としてテレフタル酸からなるものであるが、性質を大きく変えない範囲であれば数モル%程度のテレフタル酸以外のジカルボン酸を用いても構わない。より具体的には、ジカルボン酸成分全量に対してテレフタル酸が90モル%以上であれば、残りの10モル%未満を他のジカルボン酸成分で置き換えてもよい。テレフタル酸以外のジカルボン酸としては、先に例示した化合物が挙げられる。
本発明の熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルム10において、中間層にあたる(B)層14は、ポリブチレンテレフタレート樹脂40〜60質量%と、ネオペンチルグリコール成分をジオール成分全量に対して20〜40モル%含むネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂20〜40質量%と、ポリエチレンテレフタレート樹脂0〜40質量%との樹脂混合物からなることを特徴としている。
前記ポリブチレンテレフタレート樹脂のジカルボン酸成分は、主としてテレフタル酸からなるものであるが、性質を大きく変えない範囲であれば数モル%程度のテレフタル酸以外のジカルボン酸を用いても構わない。より具体的には、ジカルボン酸成分全量に対してテレフタル酸が90モル%以上であれば、残りの10モル%未満を他のジカルボン酸成分で置き換えてもよい。テレフタル酸以外のジカルボン酸としては、先に例示した化合物が挙げられる。
(B)層に用いられる前記ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂は、(A)及び(C)層に用いられるものと概略同一である。すなわち、前記ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂は、主たるジカルボン酸としてテレフタル酸、主たるジオール成分としてエチレングリコールを含み、且つジオール成分全量に対して20〜40モル%のネオペンチルグリコール成分を含むものである。(B)層に用いられるネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂において、ネオペンチルグリコール成分がジオール成分全量に対して20モル%未満では、製品が落下した際の衝撃に耐えられず裂けて外観を著しく損なう物性になる問題があり、一方で、ネオペンチルグリコール成分が40モル%を超えると、当該樹脂を製造する時の重合時間が長くなり生産性の低下を招くので経済的に好ましくない。なお、(B)層に用いるネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂の成分組成と、(A)及び(C)層に用いるネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレートの成分組成とは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
その他、(B)層に用いられる樹脂混合物において、前記ポリエチレンテレフタレート樹脂を0〜40質量%の範囲内で用いてもよい。(B)層に使用可能なポリエチレンテレフタレート樹脂は、(A)及び(C)層に用いられるものと概略同一である。なお、(B)層に用いられる樹脂混合物において、ポリエチレンテレフタレート樹脂は必ずしも用いる必要はないものの、コスト等の観点から適当量ブレンドしてもよく、使用量の上限は40質量%である。具体的には、(B)層に用いられる樹脂混合物に対して、例えば、10〜30質量%の範囲でポリエチレンテレフタレート樹脂を使用することができる。
本発明の熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルムにおいて、前記(A)層及び(C)層は、それぞれ少なくとも2μm以上の厚さを有していることが好ましい。(A)層、及び(C)層の厚さが2μm未満では、筒状に形成するために裁断したフィルムの端部同士をヒートシールした瞬間にフィルムの持つ熱収縮力に耐えられなくなりヒートシール部が破断する問題がある。
まず最初に、本実施例において使用した評価方法について説明する。
(ヒートシール性)・・・各実施例及び比較例により得られたフィルムを下記実施例1に記載の方法でヒートシールした際のフィルムの状態を目視により判定した。
(スチームトンネル通過後の外観)・・・各実施例及び比較例により得られたフィルムを下記実施例1に記載の方法でヒートシールし、PETボトルに装着後、雰囲気温度を90℃に設定したスチームトンネルを通過させて熱収縮させた際のラベルの状態を目視により判定した。
(落下による耐衝撃性)・・・各実施例及び比較例により得られたフィルムを下記実施例1に記載した方法でヒートシールし、PETボトルに装着後、雰囲気温度を90℃に設定したスチームトンネルを通過させて熱収縮させた装着物を、高さ50cmから落下させた際のラベルの状態を目視により判定した。
(経済性)・・・各実施例及び比較例に使用するポリエステル樹脂の製造工程及びフィルム成形工程に要した時間から、生産性について判定した。
平均粒径2.7μmの二酸化珪素を2400ppm含むポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂70質量%とを混合し、(A)層及び(C)層用の樹脂混合物とした。ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂25質量%と、ポリブチレンテレフタレート樹脂45質量%と、ポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%とを混合し、(B)層用の樹脂混合物とした。(A)〜(C)各層用の樹脂混合物を、3台の2軸押出機を使用して3層マルチマニホールドを備えたTダイ金型を用いて280℃の温度で共押出し、速やかに冷却ロールで冷却し3層のシートを作製した。次いで、当該シートを95℃に加熱し、ロール延伸法によって長手方向の延伸倍率を3.8倍、延伸後のフィルムの総厚さが12μmで、そのうちA層、及びC層の厚さが3.5μmになるように縦延伸した。縦延伸後は、いわゆる横延伸は行わずに速やかに冷却ロールで冷却し、950mm幅にスリットしロール状に巻き取ることで製膜工程を完了した。当該フィルムの一方の表面にグラビヤ印刷機を用いて印刷層を形成した。ただし、後にヒートシールする部分は印刷しないようにした。次いで、この印刷物を180mm幅にスリットし再度ロール状に巻き取り、ラベル用の熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルムを得た。当該ロール状のラベル用熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルムを巻き戻しながらラベル装置に供給し、装着対象物となる容量500mlのPETボトルの最大径より一回り大きな円柱に対してフィルムの長手方向が円柱の周長より3mm長くなるように裁断し、円柱の周方向に巻き付け、フィルムの端部が重なった部分に170℃に加熱した熱板を0.8秒間押し当ててヒートシールした。その後、筒状になったフィルムを円柱から取り出し、容量が500mlのPETボトルに装着した。次いで、雰囲気温度を90℃に設定したスチームトンネルを通過させて熱収縮させることで、外観上良好な製品が得られた。
(A)層用及び(C)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール20モル%、エチレングリコール80モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂70質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
(A)層用及び(C)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール40モル%、エチレングリコール60モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂70質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
(A)層用及び(C)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂20質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂80質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
(A)層用及び(C)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂60質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂40質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
(B)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%と、ポリブチレンテレフタレート樹脂45質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール20モル%、エチレングリコール80モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂25質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
(B)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%と、ポリブチレンテレフタレート樹脂45質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール40モル%、エチレングリコール60モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂25質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
(B)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂35質量%と、ポリブチレンテレフタレート樹脂40質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂25質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
(B)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂15質量%と、ポリブチレンテレフタレート樹脂60質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂25質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
共押出成形したシートをロール延伸法によって長手方向の延伸倍率が3.8倍、延伸後のフィルムの総厚さが12μm、そのうち(A)層、及び(C)層の厚さが2.0μm、(B)層の厚さが8.0μmで、[((A)層の厚さ+(C)層の厚さ)/(B)層の厚さ]の計算値が0.5になるように縦延伸した以外は実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
共押出成形したシートをロール延伸法によって長手方向の延伸倍率が3.8倍、延伸後のフィルムの総厚さが12μm、そのうち(A)層、及び(C)層の厚さが4.5μm、(B)層の厚さが3.0μmで、[((A)層の厚さ+(C)層の厚さ)/(B)層の厚さ]の計算値が3.0になるように縦延伸した以外は実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られた。
(A)層用及び(C)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール15モル%、エチレングリコール85モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂70質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、ヒートシールによりフィルムを円筒状にする工程においてシールヘッドが離れた瞬間にシール部が破断した。ネオペンチルグリコール成分が15モル%では、フィルム自体の収縮力に耐えられるだけのシール強度が得られなかったためと考えられた。
(A)層用及び(C)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール45モル%、エチレングリコール55モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂70質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られたが、ネオペンチルグリコール成分が45モル%のため、ネオペンチルグリコール共重合ポリエステル樹脂を合成する時間が非常に長くなり、経済的に好ましくないことが分かった。
(A)層用及び(C)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂15質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂85質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、ヒートシール工程では問題なかったが、スチームトンネル通過後の外観は、ラベルの収縮状態が不均一なために不良と判断されるものが散見された。
(A)層用及び(C)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂65質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂35質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、ヒートシールによりフィルムを円筒状にする工程においてシールヘッドが離れた瞬間にシール部の破断が散見された。
(B)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%と、ポリブチレンテレフタレート樹脂45質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール15モル%、エチレングリコール85モル%を含む共重合ポリエステル樹脂25質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られたが、PETボトル装着物のコンクリート面への高さ50cmの落下試験でラベルの裂けが散発した。
(B)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂30質量%と、ポリブチレンテレフタレート樹脂45質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール45モル%、エチレングリコール55モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂25質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られたが、ネオペンチルグリコール成分が45モル%のため、ネオペンチルグリコール共重合ポリエステル樹脂を合成する時間が非常に長くなり、経済的に好ましくないことが分かった。
(B)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂40質量%と、ポリブチレンテレフタレート樹脂35質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂25質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、ヒートシール工程では問題なかったが、スチームトンネル通過後の外観は、ラベルの収縮状態が不均一なために不良と判断されるものが散見された。
(B)層用の樹脂混合物を、ポリエチレンテレフタレート樹脂10質量%と、ポリブチレンテレフタレート樹脂65質量%と、ジカルボン酸としてテレフタル酸100モル%と、ジオール成分としてネオペンチルグリコール30モル%、エチレングリコール70モル%を含む共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂25質量%との樹脂混合物に変更した以外は、実施例1と同様である。結果として、外観上良好な製品が得られたが、PETボトル装着物のコンクリート面への高さ50cmの落下試験でラベルの裂けが散発した。
共押出成形したシートをロール延伸法によって長手方向の延伸倍率が3.8倍、延伸後のフィルムの総厚さが13μm、そのうち(A)層、及び(C)層の厚さが2.0μm、(B)層の厚さが9.0μmで、[((A)層の厚さ+(C)層の厚さ)/(B)層の厚さ]の計算値が0.4になるように縦延伸した以外は、実施例1と同様である。結果として、主に熱収縮の挙動を担っている(B)層が相対的に厚くなりすぎて、筒状に形成するために裁断したフィルムの端部同士をヒートシールした瞬間にフィルムの持つ熱収縮力に耐えられなくなりヒートシール部の破断が散発した。
共押出成形したシートをロール延伸法によって長手方向の延伸倍率が3.8倍、延伸後のフィルムの総厚さが13μm、そのうち(A)層、及び(C)層の厚さが5.0μm、(B)層の厚さが3.0μmで、[((A)層の厚さ+(C)層の厚さ)/(B)層の厚さ]の計算値が3.3になるように縦延伸した以外は、実施例1と同様である。結果として、ヒートシール工程では問題なかったが、スチームトンネルを通過後の外観は、ラベルの収縮状態が不均一なために不良と判断されるものが散見された。主に熱収縮の挙動を担っている(B)層が相対的に薄くなりすぎたためと考えられた。
共押出成形したシートをロール延伸法によって長手方向の延伸倍率が3.8倍、延伸後のフィルムの総厚さが12μm、そのうち(A)層の厚さが1.5μm、(C)層の厚さが3.5μm、(B)層の厚さが7.0μmで、[((A)層の厚さ+(C)層の厚さ)/(B)層の厚さ]の計算値が0.7になるように縦延伸した以外は、実施例1と同様である。結果として、筒状に形成するために裁断したフィルムの端部同士をヒートシールした瞬間にフィルムの持つ熱収縮力に耐えられなくなりヒートシール部の破断が散発した。(A)層の厚みが薄すぎるために、収縮力に耐えられるだけのシール強度が得られなかったためと考えられた。
12 (A)層(表層)
14 (B)層(中間層)
16 (C)層(表層)
Claims (2)
- (A)層、(B)層及び(C)層の3層からなる積層フィルムであって、
表層にあたる(A)層及び(C)層が、ポリエチレンテレフタレート樹脂20〜60質量%と、ネオペンチルグリコール成分をジオール成分全量に対して20〜40モル%含むネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂80〜40質量%との樹脂混合物からなり、
中間層にあたる(B)層が、ポリブチレンテレフタレート樹脂40〜60質量%と、ネオペンチルグリコール成分をジオール成分全量に対して20〜40モル%含むネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂20〜40質量%と、ポリエチレンテレフタレート樹脂0〜40質量%との樹脂混合物からなる
ことを特徴とする熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルム。 - 前記(A)層及び(C)層がそれぞれ少なくとも2μm以上の厚さを有し、且つ前記(A)層及び(C)層の厚さの合計を前記(B)層の厚さで割った値が0.5〜3.0である請求項1記載の熱収縮性ポリエステル樹脂積層フィルム。
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