JP2000318105A - ポリエステル系シュリンクラベル - Google Patents

ポリエステル系シュリンクラベル

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JP2000318105A
JP2000318105A JP11126478A JP12647899A JP2000318105A JP 2000318105 A JP2000318105 A JP 2000318105A JP 11126478 A JP11126478 A JP 11126478A JP 12647899 A JP12647899 A JP 12647899A JP 2000318105 A JP2000318105 A JP 2000318105A
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copolyester
shrink label
layer
base film
ethylene glycol
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俊哉 ▲よし▼井
Toshiya Yoshii
Takeshi Kiyougane
武司 京金
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Fuji Seal Inc
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Fuji Seal Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収縮仕上がり、透明性、耐ブロッキング性及
び耐熱性の何れの特性にも優れるポリエステル系シュリ
ンクラベルを得る。 【解決手段】 ポリエステル系シュリンクラベルは、ベ
ースフィルムが、(A)ジカルボン酸成分が主としてテ
レフタル酸からなり、ジオール成分がエチレングリコー
ル(EG)と1,4−シクロヘキサンジメタノールから
なり且つ両者の割合がEG/1,4−シクロヘキサンジ
メタノール(モル比)=60/40〜80/20である
コポリエステル(a)と、ジカルボン酸成分が主として
テレフタル酸からなり、ジオール成分がEGとジエチレ
ングリコール(DEG)からなり且つ両者の割合がEG
/DEG(モル比)=50/50〜90/10であるコ
ポリエステル(b)との混合物からなる中心層と、
(B)該中心層の両側に積層された、前記コポリエステ
ル(a)と無機又は有機微粒子(c)からなる表面層と
で構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器等に熱収縮に
より装着されるシュリンクラベル、特に、収縮仕上が
り、透明性、耐ブロッキング性及び耐熱性に優れたポリ
エステル系シュリンクラベルに関する。
【0002】
【従来の技術】瓶や缶などの容器の外部包装用ラベル
や、食品や雑貨などの一括包装用ラベルとして、熱収縮
により装着されるシュリンクラベルが用いられている。
このようなシュリンクラベルのベースフィルムに用いら
れる材料として、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、延伸
ポリエチレン、延伸ポリプロピレン、ポリエステルなど
が知られている。これらの中でも、収縮性及び透明性に
優れていることから、ポリ塩化ビニルが広く使用されて
きた。しかし、ポリ塩化ビニルは焼却すると有害なガス
を発生するため、これに代替できる材料が求められてい
る。
【0003】特開平10−204273号公報には、熱
収縮性に優れ、曇りがなく、且つ焼却時に有害ガスを発
生しない熱収縮性フィルムとして、1,4−シクロヘキ
サンジメタノールで改質されたポリエチレンテレフタレ
ート系コポリエステルと、ジエチレングリコールで改質
された特定のb*カラー値を有するポリエチレンテレフ
タレート系コポリエステルと、微晶質シリカ粉末などの
粘着防止剤とを含むポリエステル系の熱収縮性フィルム
が開示されている。しかし、この技術では、収縮仕上が
り及び透明性と、耐熱性及び耐ブロッキング性とが相反
し、これらすべての特性を同時に充足させることができ
ない。すなわち、ジエチレングリコールで改質されたポ
リエチレンテレフタレート系コポリエステルの量を多く
配合すると、熱収縮性は向上するものの、耐ブロッキン
グ性、耐熱性が低下する。一方、微晶質シリカ粉末など
の粘着防止剤の配合量を増加させると、耐ブロッキング
性等は改善されるが、透明性や光沢が悪くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、収縮仕上がり、透明性、耐ブロッキング性及び
耐熱性の何れの特性にも優れるポリエステル系シュリン
クラベルを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、ベースフィルムを特
定のポリマー組成物からなる多層構造にすると、収縮仕
上がり、透明性、耐ブロッキング性及び耐熱性の各特性
を何れも充足できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、ベースフィルムの少
なくとも一方の面に印刷層が設けられたシュリンクラベ
ルであって、前記ベースフィルムが、(A)ジカルボン
酸成分が主としてテレフタル酸からなり、ジオール成分
がエチレングリコールと1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールからなり且つ両者の割合がエチレングリコール/
1,4−シクロヘキサンジメタノール(モル比)=60
/40〜80/20であるコポリエステル(a)と、ジ
カルボン酸成分が主としてテレフタル酸からなり、ジオ
ール成分がエチレングリコールとジエチレングリコール
からなり且つ両者の割合がエチレングリコール/ジエチ
レングリコール(モル比)=50/50〜90/10で
あるコポリエステル(b)との混合物からなる中心層
と、(B)該中心層の両側に積層された、前記コポリエ
ステル(a)と無機又は有機微粒子(c)からなる表面
層とで構成されているポリエステル系シュリンクラベル
を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、必要に応じて図
面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明のポリエ
ステル系シュリンクラベルの一例を示す概略断面図であ
る。シュリンクラベル1は、ベースフィルム2と、ベー
スフィルム2の一方の面に設けられた印刷層3とで構成
されており、該ベースフィルム2は、中心層4と、該中
心層4の両側に設けられた表面層5,5とで構成されて
いる。
【0008】中心層4は、ジカルボン酸成分が主として
テレフタル酸からなり、ジオール成分がエチレングリコ
ールと1,4−シクロヘキサンジメタノールからなり且
つ両者の割合がエチレングリコール/1,4−シクロヘ
キサンジメタノール(モル比)=60/40〜80/2
0であるコポリエステル(a)と、ジカルボン酸成分が
主としてテレフタル酸からなり、ジオール成分がエチレ
ングリコールとジエチレングリコールからなり且つ両者
の割合がエチレングリコール/ジエチレングリコール
(モル比)=50/50〜90/10であるコポリエス
テル(b)との混合物からなっている。
【0009】前記コポリエステル(a)(以下、「PE
TGコポリエステル」と称することがある)において、
ジカルボン酸成分全体に占めるテレフタル酸の割合は、
例えば95〜100モル%である。コポリエステル
(a)を構成するテレフタル酸以外のジカルボン酸成分
として、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ア
ジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、1,12−ドデカンジオン酸などの脂肪族ジ
カルボン酸;1,4−デカヒドロナフタレンジカルボン
酸、1,5−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、2,
6−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、シス−1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、トランス−1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジ
カルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、
イソフタル酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、ト
ランス−3,3′−スチルベンジカルボン酸、トランス
−4,4′−スチルベンジカルボン酸、4,4′−ジベ
ンジルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン
酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタ
レンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
2,7−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボ
ン酸などが挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、
単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。ジカルボ
ン酸成分全体に占めるこれらテレフタル酸以外のジカル
ボン酸成分の割合は、例えば5モル%以下(0〜5モル
%)である。
【0010】前記コポリエステル(a)において、ジオ
ール成分全体に占めるエチレングリコールと1,4−シ
クロヘキサンジメタノールの総割合は、例えば80〜1
00モル%である。また、エチレングリコールと1,4
−シクロヘキサンジメタノールとの比率は、好ましく
は、エチレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメ
タノール(モル比)=65/35〜75/25、さらに
好ましくは67/33〜71/29程度である。1,4
−シクロヘキサンジメタノールは、シス体、トランス体
及びこれらの混合物の何れであってもよい。
【0011】コポリエステル(a)を構成するエチレン
グリコール及び1,4−シクロヘキサンジメタノール以
外のジオール成分として、例えば、プロピレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−
1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−
1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチ
ル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチ
ル−1,6−ヘキサンジオール、2−エチル−2,4−
ジメチル−1,3−ヘキサンジオール、1,8−オクタ
ンジオール、チオジエタノール、1,2−シクロヘキサ
ンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノー
ル、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブ
タンジオールなどが挙げられる。これらのジオール成分
は単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。ジオ
ール成分全体に占めるこれらのジオール成分の割合は、
例えば0〜20モル%程度である。
【0012】前記コポリエステル(b)(以下、「DE
G改質PETコポリエステル」と称することがある)に
おいて、ジカルボン酸成分全体に占めるテレフタル酸の
割合は、例えば75〜100モル%である。コポリエス
テル(b)を構成するテレフタル酸以外のジカルボン酸
成分としては、例えば、前記コポリエステル(a)を構
成するテレフタル酸以外のジカルボン酸成分として例示
した化合物などを使用できる。ジカルボン酸成分全体に
占めるこれらテレフタル酸以外のジカルボン酸成分の割
合は、例えば0〜25モル%程度である。
【0013】前記コポリエステル(b)において、ジオ
ール成分全体に占めるエチレングリコールとジエチレン
グリコールの総割合は、例えば90〜100モル%であ
る。また、エチレングリコールとジエチレングリコール
との比率は、好ましくは、エチレングリコール/ジエチ
レングリコール(モル比)=50/50〜75/25、
さらに好ましくは60/40〜68/32程度である。
【0014】コポリエステル(b)を構成するエチレン
グリコール及びジエチレングリコール以外のジオール成
分としては、例えば、前記コポリエステル(a)を構成
するエチレングリコール及び1,4−シクロヘキサンジ
メタノール以外のジオール成分として例示した化合物な
どが挙げられる。ジオール成分全体に占めるこれらのジ
オール成分の割合は、例えば0〜10モル%程度であ
る。
【0015】前記コポリエステル(b)には、透明性を
向上させるため、金属成分(マンガン、アンチモン、チ
タン、リン成分等)、カラーコントロール剤(無機顔
料、有機顔料等)などが含まれていてもよい。金属成分
及びカラーコントロール剤としては、前記特開平10−
204273号公報に、それぞれ触媒残分(触媒系)及
びカラーコントロール剤残分として例示されている化合
物等が挙げられる。金属成分の添加量は、コポリエステ
ル(b)に対して、0〜0.1重量%程度(例えば、
0.01〜0.1重量%程度)、カラーコントロール剤
の添加量は、コポリエステル(b)に対して、0〜0.
02重量%程度(例えば、0.001〜0.02重量%
程度)である。
【0016】中心層4において、コポリエステル(a)
とコポリエステル(b)との比率は、透明性、熱収縮性
や機械特性を損なわない範囲で適宜選択できるが、一般
には、前者/後者(重量比)=60/40〜90/10
程度、好ましくは65/35〜85/15程度である。
前記コポリエステル(a)及びコポリエステル(b)
は、公知乃至慣用の重合法により調製できる。
【0017】中心層4は、前記コポリエステル(a)及
びコポリエステル(b)のほか、必要に応じて、例え
ば、結晶性ポリエステルなどの他のポリマー、滑剤、充
填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止
剤、難燃剤、着色剤などの各種添加剤を含んでいてもよ
い。結晶性ポリエステルなどの他のポリマーの配合量
は、例えば、中心層4の構成成分全体の0〜15重量%
程度(例えば、5〜15重量%程度)である。中心層4
の厚みは、ベースフィルムの強度及び取扱性等を損なわ
ない範囲で適宜選択できるが、一般には20〜60μm
程度、好ましくは30〜50μm程度である。
【0018】本発明では、ベースフィルム2の中心層4
がPETGコポリエステルとDEG改質PETコポリエ
ステルとで構成されているので、低温収縮が可能で、収
縮ムラのない均一な収縮が達成でき、収縮仕上がりが良
好であるとともに、優れた透明性及び光沢が得られる。
【0019】表面層5,5は、コポリエステル(a)と
無機又は有機微粒子(c)で構成されている。コポリエ
ステル(a)としては、前記と同様のものを使用でき
る。この場合、表面層5,5を構成するコポリエステル
(a)と中心層4を構成するコポリエステル(a)と
は、同一の樹脂であってもよく、異なる樹脂であっても
よい。
【0020】前記無機又は有機微粒子(c)のうち、無
機微粒子としては、例えば、シリカ(非晶質シリカ、微
晶質シリカ)、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム
などの無機酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム
などの炭酸塩;ケイ酸カルシウム、ガラスビーズ、タル
ク、クレー、マイカなどのケイ酸塩などが挙げられる。
また、有機微粒子としては、例えば、架橋ポリスチレン
粒子、架橋ポリメチルメタクリレート粒子などが例示さ
れる。
【0021】無機又は有機微粒子(c)の形状は、例え
ば球状又は不定形であり、平均粒径は、例えば0.1〜
10μm、好ましくは0.5〜5μm程度である。無機
又は有機微粒子(c)の量は、ベースフィルムの透明性
や光沢を損なわない範囲で適宜選択でき、例えば、表面
層5,5の構成成分全量に対して、0.1〜1.0重量
%程度、好ましくは0.2〜0.8重量%程度である。
【0022】表面層5,5の厚みは、それぞれ、例えば
2〜10μm程度、好ましくは4〜8μm程度である。
表面層の厚みが2μm未満の場合には耐ブロッキング性
が低下しやすく、10μmを超える場合にはベースフィ
ルムの透明性や光沢が低下したり、低温における収縮率
が低下してくる。
【0023】表面層5,5には、必要に応じて、コポリ
エステル(a)以外の他のポリマーや、滑剤、充填剤、
熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難
燃剤、着色剤などの各種添加剤を添加してもよい。前記
他のポリマーの配合量は、例えば、表面層5,5の構成
成分全体の0〜15重量%程度である。また、表面層5
のうち印刷層3側の表面には、印刷性を向上させるた
め、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理
などの慣用の表面処理を施してもよい。
【0024】本発明では、ベースフィルム2の表面層
5,5をPETGコポリエステルと無機又は有機微粒子
とで構成し、無機又は有機微粒子を表面層に含有させた
ので、ベースフィルム全体の透明性や光沢、熱収縮性な
どを損なうことなく、高い耐熱性及び耐ブロッキング性
を付与できる。
【0025】なお、中心層4及び表面層5,5はそれぞ
れ複数の層で構成することもできる。また、中心層4と
表面層5,5との間に、剛性、自然収縮性等を損なわな
い範囲で他の樹脂層を設けてもよく、表面層5の表面に
は、損傷防止等のため、アクリル系樹脂などからなるオ
ーバーコート層を設けてもよい。
【0026】本発明におけるベースフィルム2は、積層
フィルムを製造する際に用いられる慣用の方法、例え
ば、共押出法などにより製造できる。例えば、中心層4
を形成する樹脂を含む樹脂組成物と、表面層5,5を形
成する樹脂を含む樹脂組成物とを、Tダイを備えた合流
方式フィードブロック2種3層型の押出機を用いて溶融
押出し成形し、冷却ロールにより冷却した後、延伸処理
することにより得ることができる。ベースフィルム2
は、中心層4及び表面層5,5が何れもポリエステル系
重合体で形成されているので、接着剤を用いることなく
積層が可能であるが、必要に応じて接着用の層を介在さ
せてもよい。なお、Tダイに代えて環状ダイを用いるこ
ともできる。また、各層を形成する樹脂を含む樹脂組成
物を溶融押出し成形して単層フィルムを作製し、これを
公知乃至慣用のラミネート法により積層した後、延伸処
理を施すことによりベースフィルム2を得ることもでき
る。
【0027】延伸は、テンター方式、チューブ方式の何
れの方式で行うこともできる。延伸処理は、例えば、8
0〜100℃程度の温度で、幅方向(横方向;TD方
向)に2.5〜5.0倍、好ましくは3.0〜4.5倍
程度延伸することにより行われる。なお、必要に応じ
て、例えば長さ方向(縦方向;MD方向)にも、低い延
伸倍率(例えば1.5倍程度以下)で延伸処理を施すこ
とができる。本発明におけるベースフィルムには、この
ように、一方向のみに延伸された一軸配向フィルム、及
び主に一方向に延伸され、且つ該方向と直交する方向に
若干延伸された二軸配向フィルムが含まれる。こうして
得られるベースフィルム2は、幅方向(主に延伸処理を
施した方向)に配向性を有し、該方向に大きい熱収縮性
を示す。
【0028】本発明のシュリンクラベル1は、上記のよ
うにして得られたベースフィルム2の少なくとも一方の
面に、グラビア印刷等の慣用の印刷法により所望の画
像、文字等を印刷して印刷層3を形成することにより製
造できる。また、印刷層3を形成した後、所望の幅の長
尺帯状に切断し、例えば印刷面を内側にして、ベースフ
ィルム2のうち主配向方向が周方向となり、ベースフィ
ルム2の主配向方向と直交する方向が長さ方向となるよ
うに筒状に丸め、両端辺を溶剤や接着剤などで接着した
後、必要に応じて所望の長さに切断することにより、筒
状のシュリンクラベルとすることもできる。この筒状の
シュリンクラベルを自動ラベル装着装置に供給し、必要
な長さに切断した後、通常内容物を充填した被装着物
(例えば、PETボトルなどのプラスチック製又はガラ
ス製の瓶状容器など)に連続的に被嵌し、80〜100
℃程度のスチームトンネルや100〜200℃程度の熱
風トンネルを通過させて熱収縮させることにより、該シ
ュリンクラベルを被装着物に装着できる。この際、被装
着物に被嵌したラベルは熱収縮するので、被装着物の肩
部の形状などにも適合して密着する。
【0029】
【発明の効果】本発明のポリエステル系シュリンクラベ
ルによれば、ベースフィルムを多層構造とし、中心層を
PETGコポリエステルとDEG改質PETコポリエス
テルとで構成するとともに、表面層に無機又は有機微粒
子を含有させたので、収縮仕上がり、透明性及び光沢を
損なうことなく、耐熱性及び耐ブロッキング性を著しく
高めることができる。また、塩素を含有しないので焼却
時に有害なガスを発生しない。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0031】実施例1 市販のPETGコポリエステル(商品名「PETGコポ
リエステル6763」、イーストマン・ケミカル社製)
80重量部及びDEG改質PETコポリエステル(商品
名「EASTBONDコポリエステル19411」、イ
ーストマン・ケミカル社製)20重量部の混合物(a1)
と、PETGコポリエステル(商品名「PETGコポリ
エステル6763」、イーストマン・ケミカル社製)9
9.5重量部及び無機微粒子(球状シリカ、平均粒径5
〜10μm)0.5重量部の混合物(b1)とを、合流方
式フィードブロック2種3層型の押出機を用いてTダイ
から温度260℃で共押出しし、次いで90℃で幅方向
(TD方向)に4.0倍テンター延伸することにより、
(b1)/(a1)/(b1)の層構成を有する厚み50μm
(中心層(a1)の厚み:40μm、表面層(b1)の厚
み:各5μm)のベースフィルムを得た。このベースフ
ィルムの一方の表面に反応型ウレタン系インキを用いて
8色からなるデザインのグラビア印刷を施して印刷層を
形成するとともに、他方の面に損傷防止のためにアクリ
ル系樹脂からなるオーバーコート層を形成し、ロール状
に巻回した。得られた印刷ロールを所定の幅にスリット
して複数個のロール状物とした後、各ロール状物を巻き
戻し、ベースフィルムの幅方向(TD方向)が周方向と
なるように筒状に丸めて両端部をテトラヒドロフラン溶
剤を用いて溶着し、長尺筒状のシュリンクラベル連続体
を得た。このシュリンクラベル連続体を自動ラベル装着
装置に供給し、各ラベルに切断した後、1500mlの
PETボトル容器に外嵌し、スチームトンネル(温度9
0℃)を通過させて熱収縮させることにより、前記容器
に装着した。その結果、得られたラベル付きボトルは、
ラベルの収縮仕上がり、透明性及び光沢の何れの点でも
良好であった。また、トンネル内でのブロッキングは全
く発生しなかった。
【0032】比較例1 市販のPETGコポリエステル(商品名「PETGコポ
リエステル6763」、イーストマン・ケミカル社製)
80重量部、DEG改質PETコポリエステル(商品名
「EASTBONDコポリエステル19411」、イー
ストマン・ケミカル社製)20重量部の混合物を、押出
機を用いてTダイから温度260℃で溶融押出しし、次
いで90℃で幅方向(TD方向)に4.0倍テンター延
伸することにより、厚み50μmのベースフィルムを得
た。このベースフィルムの一方の表面に反応型ウレタン
系インキを用いて8色からなるデザインのグラビア印刷
を施して印刷層を形成するとともに、他方の面に損傷防
止のためにアクリル系樹脂からなるオーバーコート層を
形成し、ロール状に巻回した。得られた印刷ロールを所
定の幅にスリットして複数個のロール状物とした後、各
ロール状物を巻き戻し、ベースフィルムの幅方向(TD
方向)が周方向となるように筒状に丸めて両端部をテト
ラヒドロフラン溶剤で溶着し、長尺筒状のシュリンクラ
ベル連続体を得た。このシュリンクラベル連続体を自動
ラベル装着装置に供給し、各ラベルに切断した後、15
00mlのPETボトル容器に外嵌し、スチームトンネ
ル(温度90℃)を通過させて熱収縮させることによ
り、前記容器に装着した。その結果、ラベルの収縮性及
び透明性は良好であったが、トンネル内でボトルが並ん
だとき、各ボトル間のラベル同士がくっつくというトラ
ブル(ブロッキング)が発生した。
【0033】比較例2 市販のPETGコポリエステル(商品名「PETGコポ
リエステル6763」、イーストマン・ケミカル社製)
99.5重量部、及び無機微粒子(球状シリカ、平均粒
径5〜10μm)0.5重量部の混合物を、押出機を用
いてTダイから温度260℃で溶融押出しし、次いで9
0℃で幅方向(TD方向)に4.0倍テンター延伸する
ことにより、厚み50μmのベースフィルムを得た。こ
のベースフィルムの一方の表面に反応型ウレタン系イン
キを用いて8色からなるデザインのグラビア印刷を施し
て印刷層を形成するとともに、他方の面に損傷防止のた
めにアクリル系樹脂からなるオーバーコート層を形成
し、ロール状に巻回した。得られた印刷ロールを所定の
幅にスリットして複数個のロール状物とした後、各ロー
ル状物を巻き戻し、ベースフィルムの幅方向(TD方
向)が周方向となるように筒状に丸めて両端部をテトラ
ヒドロフラン溶剤を用いて溶着し、長尺筒状のシュリン
クラベル連続体を得た。このシュリンクラベル連続体を
自動ラベル装着装置に供給し、各ラベルに切断した後、
1500mlのPETボトル容器に外嵌し、スチームト
ンネル(温度90℃)を通過させて熱収縮させることに
より、前記容器に装着した。その結果、得られたラベル
付きボトルは、ラベルの収縮状態が不均一で、皺やたる
みが残り、きれいな仕上がりは得られなかった。また、
ラベルの透明性にも劣るものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリエステル系シュリンクラベルの一
例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 シュリンクラベル 2 ベースフィルム 3 印刷層 4 中心層 5 表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA01B AA01C AA01H AA20H AK01B AK01C AK01H AK25 AK42A AK42B AK42C AK42J AK51 AL01A AL01B AL01C AL05A AR00D BA04 BA05 BA06 BA07 BA10C BA10D BA13 CA23B CA23C DA11 DE01B DE01C DE01H EH20 EJ37 GB90 HB31D JA03 JJ03 JL00 JN01 JN21 YY00A YY00B YY00C YY00H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースフィルムの少なくとも一方の面に
    印刷層が設けられたシュリンクラベルであって、前記ベ
    ースフィルムが、(A)ジカルボン酸成分が主としてテ
    レフタル酸からなり、ジオール成分がエチレングリコー
    ルと1,4−シクロヘキサンジメタノールからなり且つ
    両者の割合がエチレングリコール/1,4−シクロヘキ
    サンジメタノール(モル比)=60/40〜80/20
    であるコポリエステル(a)と、ジカルボン酸成分が主
    としてテレフタル酸からなり、ジオール成分がエチレン
    グリコールとジエチレングリコールからなり且つ両者の
    割合がエチレングリコール/ジエチレングリコール(モ
    ル比)=50/50〜90/10であるコポリエステル
    (b)との混合物からなる中心層と、(B)該中心層の
    両側に積層された、前記コポリエステル(a)と無機又
    は有機微粒子(c)からなる表面層とで構成されている
    ポリエステル系シュリンクラベル。
  2. 【請求項2】 中心層(A)におけるコポリエステル
    (a)とコポリエステル(b)との比率が、前者/後者
    (重量比)=60/40〜90/10である請求項1記
    載のポリエステル系シュリンクラベル。
  3. 【請求項3】 表面層(B)における無機又は有機微粒
    子(c)の含有量が0.1〜1.0重量%である請求項
    1記載のポリエステル系シュリンクラベル。
  4. 【請求項4】 無機又は有機微粒子(c)の平均粒径が
    0.1〜10μmである請求項1又は3記載のポリエス
    テル系シュリンクラベル。
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