次に、実施形態を挙げ本発明をより詳しく説明する。本実施形態では、本発明に係る電力変換装置を、車両に搭載され、モータジェネレータを制御するモータジェネレータ制御装置に適用した例を示す。
(第1実施形態)
まず、図1〜図3を参照してモータジェネレータ制御装置の構成について説明する。ここで、図1は、第1実施形態におけるモータジェネレータ制御装置の回路図である。図2は、一方の電力変換回路を駆動するための電圧を供給する電源回路の回路図である。図3は、他方の電力変換回路を駆動するための電圧を供給する電源回路の回路図である。
図1に示すモータジェネレータMG10、MG11は、3相交流電圧が供給されることでモータとして動作し、外部から駆動力が供給され回転することで3相交流電圧を発生するジェネレータとして動作する機器である。モータジェネレータMG10、MG11は、回転角を検出するための回転角センサS10、S11をそれぞれ備えている。また、モータジェネレータMG10、MG11に流れる相電流を検出する電流センサS12、S13がそれぞれ設けられている。
モータジェネレータ制御装置1(電力変換装置)は、モータジェネレータMG10、MG11がモータとして動作するとき、高電圧バッテリB10の出力する直流電圧を昇圧するとともに3相交流電圧に変換して、モータジェネレータMG10、MG11に供給する装置である。また、モータジェネレータMG10、MG11がジェネレータとして動作するとき、モータジェネレータMG10、MG11の発生する3相交流電圧を直流電圧に変換するとともに降圧して、高電圧バッテリB10を充電する装置でもある。つまり、モータジェネレータ制御装置1は、直流電力と交流電力を相互に変換する装置である。モータジェネレータ制御装置1は、電力変換回路10、11と、駆動回路12、13と、電源回路14、15と、信号伝達回路16、17と、電力変換制御回路18、19とを備えている。
電力変換回路10は、モータジェネレータMG10がモータとして動作するとき、高電圧バッテリB10の出力する直流電圧を昇圧するとともに3相交流電圧に変換して、モータジェネレータMG10に供給する回路である。また、モータジェネレータMG10がジェネレータとして動作するとき、モータジェネレータMG10の発生する3相交流電圧を直流電圧に変換するとともに降圧して、高電圧バッテリB10を充電する回路でもある。電力変換回路10は、コンバータ回路100と、インバータ回路101とを備えている。
コンバータ回路100は、高電圧バッテリB10の出力する直流電圧を昇圧して、インバータ回路101及び後述するインバータ回路110に供給する回路である。また、インバータ回路101、110の出力する直流電圧を降圧して高電圧バッテリB10を充電する回路でもある。コンバータ回路101は、コンデンサ100aと、コイル100bと、IGBT100c、100dと、ダイオード100e、100fと、コンデンサ100gとを備えている。
コンデンサ100aは、直流電圧を平滑するための素子である。コンデンサ100aは、昇圧動作のときには、高電圧バッテリB10の出力する直流電圧を平滑化し、降圧動作のときには、高電圧バッテリB10を充電する降圧された直流電圧を平滑化する。コンデンサ100aの正極端子及び負極端子は、高電圧バッテリB10の正極端子及び負極端子にそれぞれ接続されている。
コイル100bは、電流が流れることでエネルギーを蓄積、放出するとともに電圧を誘起する素子である。コイル100bの一端はコンデンサ100aの正極端子に、他端はIGBT100c、100dにそれぞれ接続されている。
IGBT100c、100dは、オン、オフすることでコイル100bにエネルギーを蓄積、放出させるためのスイッチング素子である。IGBT100c、100dは直列接続されている。具体的には、IGBT100cのエミッタが、IGBT100dのコレクタに接続されている。直列接続されたIGBT100c、100dの直列接続点は、コイル100bの他端に接続されている。IGBT100cのコレクタはコンデンサ100gの正極端子に、IGBT100dのエミッタはコンデンサ100a、100gの負極端子にそれぞれ接続されている。IGBT100cのゲートは後述する高電位側駆動回路120aに、IGBT100dのゲートは後述する低電位側駆動回路120eにそれぞれ接続されている。
ダイオード100e、100fは、IGBT100c又はIGBT100dがオフし、コイル100bに蓄積されたエネルギーが放出されるときに発生するフライホイール電流を流すための素子である。ダイオード100e、100fのアノードはIGBT100c、100dのエミッタに、カソードはIGBT100c、100dのコレクタにそれぞれ接続されている。
コンデンサ100gは、直流電圧を平滑するための素子である。コンデンサ100gは、昇圧動作のときには、インバータ回路101、110に供給する昇圧された直流電圧を平滑化し、降圧動作のときには、インバータ回路101、110の出力する直流電圧を平滑化する。コンデンサ100gの正極端子はIGBT100cのコレクタに、負極端子はIGBT100dのエミッタにそれぞれ接続されている。また、コンデンサ100gの正極端子及び負極端子は、インバータ回路101、110にそれぞれ接続されている。
インバータ回路101は、モータジェネレータMG10がモータとして動作するとき、コンバータ回路100の出力する直流電圧を3相交流電圧に変換して、モータジェネレータMG10に供給する回路である。また、モータジェネレータMG10がジェネレータとして動作するとき、モータジェネレータMG10の発生する3相交流電圧を直流電圧に変換して、コンバータ回路100に供給する回路でもある。インバータ回路101は、IGBT101a〜101fと、ダイオード101g〜101lとを備えている。
IGBT101a〜101fは、オン、オフすることで直流電圧を3相交流電圧に変換するためのスイッチング素子である。IGBT101a、101d、IGBT101b、101e及びIGBT101c、101fはそれぞれ直列接続されている。具体的には、IGBT101a〜101cのエミッタが、IGBT101d〜101fのコレクタにそれぞれ接続されている。直列接続された3組のIGBT101a、101d、IGBT101b、101e及びIGBT101c、101fは並列接続されている。IGBT101a〜101cのコレクタはコンデンサ100gの正極端子に、IGBT101d〜101fのエミッタはコンデンサ100gの負極端子にそれぞれ接続されている。これにより、直流接続された4組のIGBT100c、100d、IGBT101a、101d、IGBT101b、101e及びIGBT101c、101fが並列接続されることとなる。また、IGBT101a〜101cのゲートは後述する高電位側駆動回路120b〜120dに、IGBT101d〜101fのゲートは後述する低電位側駆動回路120f〜120hにそれぞれ接続されている。直列接続されたIGBT101a、101d、IGBT101b、101e及びIGBT101c、101fの直列接続点は、モータジェネレータMG10にそれぞれ接続されている。
ダイオード101g〜101lは、IGBTがオフし、モータジェネレータMG10のコイルに蓄積されたエネルギーが放出されるときに発生するフライホイール電流を流すための素子である。また、モータジェネレータMG10の発生する3相交流電圧を直流電圧に変換するための素子でもある。ダイオード101g〜101lのアノードはIGBT101a〜101fのエミッタに、カソードはIGBT101a〜101fのコレクタにそれぞれ接続されている。
電力変換回路11は、モータジェネレータMG11がモータとして動作するとき、コンバータ回路100の出力する直流電圧を3相交流電圧に変換して、モータジェネレータMG11に供給する回路である。また、モータジェネレータMG11がジェネレータとして動作するとき、モータジェネレータMG11の発生する3相交流電圧を直流電圧に変換して、コンバータ回路100に供給する回路でもある。電力変換回路11は、インバータ回路110を備えている。インバータ回路110は、IGBT110a〜110fと、ダイオード110g〜110lとを備えている。インバータ回路110は、インバータ回路101と同一構成である。IGBT110a〜110cのコレクタはコンデンサ100gの正極端子に、IGBT110d〜110fのエミッタはコンデンサ100gの負極端子にそれぞれ接続されている。IGBT110a〜110cのゲートは後述する高電位側駆動回路130a〜130cに、IGBT110d〜110fのゲートは後述する低電位側駆動回路130d〜130fにそれぞれ接続されている。直列接続されたIGBT110a、110d、IGBT110b、110e及びIGBT110c、110fの直列接続点は、モータジェネレータMG11にそれぞれ接続されている。
駆動回路12は、電源回路14からIGBTを駆動するための電圧を供給され、信号伝達回路16を介して電力変換制御回路18から入力される駆動信号に基づいて、IGBT100c、100d、101a〜101fをオン、オフする回路である。駆動回路12は、高電位側駆動回路120a〜120dと、低電位側駆動回路120e〜120hとを備えている。
高電位側駆動回路120a〜120dは、高電位側のIGBT100c、101a〜101c毎に設けられ、IGBT100c、101a〜101cをオン、オフする回路である。高電位側駆動回路120a〜120dの電圧入力端は電源回路14に、駆動信号入力端は信号伝達回路16に、出力端はIGBT100c、101a〜101cのエミッタとゲートにそれぞれ接続されている。低電位側駆動回路120e〜120hは、低電位側のIGBT100d、101d〜101f毎に設けられ、IGBT100d、101d〜101fをオン、オフする回路である。低電位側駆動回路120e〜120hの電圧入力端は電源回路14に、駆動信号入力端は信号伝達回路16に、出力端はIGBT100d、101d〜101fのエミッタとゲートにそれぞれ接続されている。
駆動回路13は、電源回路15からIGBTを駆動するための電圧を供給され、信号伝達回路17を介して電力変換制御回路19から入力される駆動信号に基づいて、IGBT110a〜110fをオン、オフする回路である。駆動回路13は、高電位側駆動回路130a〜130cと、低電位側駆動回路130d〜130fとを備えている。
高電位側駆動回路130a〜130cは、高電位側のIGBT110a〜110cをオン、オフする回路である。高電位側駆動回路130a〜130cの電圧入力端は電源回路15に、駆動信号入力端は信号伝達回路17に、出力端はIGBT110a〜110cのエミッタとゲートにそれぞれ接続されている。低電位側駆動回路130d〜130fは、低電位側のIGBT110d〜110fをオン、オフする回路である。低電位側駆動回路130d〜130fの電圧入力端は電源回路15に、駆動信号入力端は信号伝達回路17に、出力端はIGBT110d〜110fのエミッタとゲートにそれぞれ接続されている。
電源回路14は、IGBT100c、100d、101a〜101fを駆動するための電圧を駆動回路12に供給する回路である。図2に示すように、電源回路14は、トランス140と、MOSFET141(スイッチング素子)と、抵抗142(電流検出回路)と、ダイオード143a〜143fと、コンデンサ144a〜144fと、出力電圧安定化回路145(制御回路)とを備えている。
トランス140は、入力された交流電圧を絶縁して異なる電圧の交流電圧に変換する素子である。トランス140は、1次コイル140aと、2次コイル140b〜140fと、フィードバック用2次コイル140gとを備えている。2次コイル140a〜140f及びフィードバック用2次コイル140gは、同一のターン数になるように設定されている。トランス140は、1次コイル140aに入力された交流電圧を絶縁して異なる電圧の交流電圧に変換し、2次コイル140b〜140f及びフィードバック2次コイル140gから出力する。
MOSFET141は、スイッチングすることで、低電圧バッテリB11(電源)から供給される直流電圧を交流電圧に変換して1次コイル140aに供給する素子である。MOSFET141のドレインは1次コイル140aの一端に接続され、1次コイル140aの他端は低電圧バッテリB11に接続されている。また、ソースは抵抗142に接続され、抵抗142を介して車体に接続されている。さらに、ゲートは出力電圧安定化回路145に接続されている。
抵抗142は、MOSFET141に流れる電流を検出する素子である。具体的には、MOSFET141に流れる電流を電圧に変換する。抵抗142の一端はMOSFET141のソースに接続されている。また、他端は車体に接続されている。さらに、抵抗142の一端及び他端は出力電圧安定化回路145に接続されている。
ダイオード143a〜143eは、2次コイル140b〜140fの出力する交流電圧を整流して直流電圧に変換する素子である。ダイオード143a〜143eのアノードは、2次コイル140b〜140fの一端に接続されている。ダイオード143a〜140dのカソード及び2次コイル140b〜140eの他端は、高電圧側駆動回路120a〜120dにそれぞれ接続されている。ダイオード143eのカソード及び2次コイル140fの他端は、低電圧側駆動回路120e〜120hにそれぞれ接続されている。
ダイオード143f(フィードバック用整流回路)は、フィードバック用2次コイル140gの出力する交流電圧を整流して直流電圧に変換する素子である。ダイオード143fのアノードはフィードバック用2次コイル140gの一端に接続され、フィードバック用2次コイル140gの他端は車体に接続されている。また、カソードは出力電圧安定化回路145に接続されている。
コンデンサ144a〜144fは、ダイオード143a〜143fの変換した直流電圧を平滑化する素子である。コンデンサ144a〜144eの一端はダイオード143a〜143eのカソードに接続されている。また、他端は2次コイル140b〜140fの他端に接続されている。コンデンサ144f(平滑コンデンサ)の一端はダイオード143fのカソードに接続されている。また、他端はフィードバック用2次コイル140gの他端に接続されるとともに、車体に接続されている。
出力電圧安定化回路145は、ダイオード143fの変換した直流電圧に基づいてMOSFET141を制御する回路である。また、抵抗142の検出したMOSFET141に流れる電流、つまり端子間電圧に基づいて過電流異常の有無を判定する回路でもある。出力電圧安定化回路145は、ダイオード143fのカソード、及び、MOSFET141のゲートに接続されている。また、抵抗142の一端及び他端に接続されている。
電源回路15は、IGBT110a〜110fを駆動するための電圧を駆動回路13に供給する回路である。図3に示すように、電源回路15は、トランス150と、MOSFET151(スイッチング素子)と、抵抗152(電流検出回路)と、ダイオード153a〜153eと、コンデンサ154a〜154eと、出力電圧安定化回路155(制御回路)とを備えている。
トランス150は、入力された交流電圧を絶縁して異なる電圧の交流電圧に変換する素子である。トランス150は、1次コイル150aと、2次コイル150b〜150eと、フィードバック用2次コイル150fとを備えている。2次コイル150a〜150e及びフィードバック用2次コイル150fは、同一のターン数になるように設定されている。トランス150は、1次コイル150aに入力された交流電圧を絶縁して異なる電圧の交流電圧に変換し、2次コイル150b〜150e及びフィードバック2次コイル150fから出力する。
MOSFET151は、スイッチングすることで、低電圧バッテリB11から供給される直流電圧を交流電圧に変換して1次コイル150aに供給する素子である。MOSFET151のドレインは1次コイル150aの一端に接続され、1次コイル150aの他端は低電圧バッテリB11に接続されている。また、ソースは抵抗152に接続され、抵抗152を介して車体に接続されている。さらに、ゲートは出力電圧安定化回路155に接続されている。
抵抗152は、MOSFET151に流れる電流を検出する素子である。具体的には、MOSFET151に流れる電流を電圧に変換する。抵抗152の一端はMOSFET151のソースに接続されている。また、他端は車体に接続されている。さらに、抵抗152の一端及び他端は出力電圧安定化回路155に接続されている。
ダイオード153a〜153dは、2次コイル150b〜150eの出力する交流電圧を整流して直流電圧に変換する素子である。ダイオード153a〜153dのアノードは、2次コイル150b〜150eの一端に接続されている。ダイオード153a〜153cのカソード及び2次コイル150b〜150dの他端は、高電圧側駆動回路130a〜130cにそれぞれ接続されている。ダイオード153dのカソード及び2次コイル150eの他端は、低電圧側駆動回路130d〜130fにそれぞれ接続されている。
ダイオード153e(フィードバック用整流回路)は、フィードバック用2次コイル150fの出力する交流電圧を整流して直流電圧に変換する素子である。ダイオード153eのアノードはフィードバック用2次コイル150fの一端に接続され、フィードバック用2次コイル150fの他端は車体に接続されている。また、カソードは出力電圧安定化回路155に接続されている。
コンデンサ154a〜154eは、ダイオード153a〜153eの変換した直流電圧を平滑化する素子である。コンデンサ154a〜154dの一端はダイオード153a〜153dのカソードに接続されている。また、他端は2次コイル150b〜150eの他端に接続されている。コンデンサ154e(平滑コンデンサ)の一端はダイオード153eのカソードに接続されている。また、他端はフィードバック用2次コイル150fの他端に接続されるとともに、車体に接続されている。
出力電圧安定化回路155は、ダイオード153eの変換した直流電圧に基づいてMOSFET151を制御する回路である。また、抵抗152の検出したMOSFET151に流れる電流、つまり端子間電圧に基づいて過電流異常の有無を判定する回路でもある。出力電圧安定化回路155は、ダイオード153eのカソード、及び、MOSFET151のゲートに接続されている。また、抵抗152の一端及び他端に接続されている。
図1に示す信号伝達回路16は、IGBT100c、100d、101a〜101fに、電力変換制御回路18の出力する駆動信号を電気的に絶縁して伝達する回路である。信号伝達回路16は、高電位側フォトカプラ160a〜160dと、低電位側フォトカプラ160e〜160hとを備えている。
高電位側フォトカプラ160a〜160dは、高電位側駆動回路120a〜120dに駆動信号を伝達する素子である。高電位側フォトカプラ160a〜160dの駆動信号入力端は電力変換制御回路18に、駆動信号出力端は高電位側駆動回路120a〜120dの駆動信号入力端にそれぞれ接続されている。低電位側フォトカプラ160e〜160hは、低電位側駆動回路120e〜120hに駆動信号を伝達する素子である。低電位側フォトカプラ160e〜160hの駆動信号入力端は電力変換制御回路18に、駆動信号出力端は低電位側駆動回路120e〜120hの駆動信号入力端にそれぞれ接続されている。
信号伝達回路17は、IGBT110a〜110fに、電力変換制御回路19の出力する駆動信号を電気的に絶縁して伝達する回路である。信号伝達回路17は、高電位側フォトカプラ170a〜170cと、低電位側フォトカプラ170d〜170fとを備えている。
高電位側フォトカプラ170a〜170cは、高電位側駆動回路130a〜130cに駆動信号を伝達する素子である。高電位側フォトカプラ170a〜170cの駆動信号入力端は電力変換制御回路19に、駆動信号出力端は高電位側駆動回路130a〜130cの駆動信号入力端にそれぞれ接続されている。低電位側フォトカプラ170d〜170fは、低電位側駆動回路130d〜130fに駆動信号を伝達する素子である。低電位側フォトカプラ170d〜170fの駆動信号入力端は電力変換制御回路19に、駆動信号出力端は低電位側駆動回路130d〜130fの駆動信号入力端にそれぞれ接続されている。
電力変換制御回路18は、モータジェネレータMG10がモータとして動作するとき、コンバータ回路100が昇圧動作をするようにIGBT100dをオン、オフするとともに、インバータ回路101が直流電圧を3相交流電圧に変換するようにIGBT101a〜101fをオン、オフする回路である。また、モータジェネレータMG10、MG11がジェネレータとして動作するとき、コンバータ回路100が降圧動作をするようにIGBT100cをオン、オフする回路でもある。電力変換制御回路18は、マイクロコンピュータを備え、回転角センサS10及び電流センサS12の検出結果に基づいて、IGBT100c、100d、101a〜101fをオン、オフするための駆動信号を出力する。電力変換制御回路18の入力端は、回転角センサS10及び電流センサS12の出力端に接続されている。また、駆動信号出力端は、高電位側フォトカプラ160a〜160d及び低電位側フォトカプラ160e〜160hの駆動信号入力端にそれぞれ接続されている。
電力変換制御回路19は、モータジェネレータMG11がモータとして動作するとき、インバータ回路110がコンバータ回路100の出力する直流電圧を3相交流電圧に変換するようにIGBT110a〜110fをオン、オフする回路である。電力変換制御回路19は、マイクロコンピュータを備え、回転角センサS11及び電流センサS13の検出結果に基づいて、IGBT110a〜110fをオン、オフするための駆動信号を出力する。電力変換制御回路19の入力端は、回転角センサS11及び電流センサS13の出力端に接続されている。また、駆動信号出力端は、高電位側フォトカプラ170a〜170c及び低電位側フォトカプラ170d〜170fの駆動信号入力端にそれぞれ接続されている。
次に、図4〜図6を参照してモータジェネレータ制御装置を構成する主要構成要素の配置及び配線について説明する。ここで、図4は、配線基板の上面図である。図4では、電源回路回りの配線パターンだけを示している。配線基板の上面に形成される配線パターンを太い実線で、配線基板の下面に形成される配線パターンを太い破線で示している。図5は、一方のトランスの上面図である。図6は、他方のトランスの上面図である。図5及び図6では、1次コイル、2次コイル及びフィードバック用2次コイルを細線で示している。図7は、図4における一方のトランス周辺の拡大図である。図8は、図4における他方のトランス周辺の拡大図である。図7及び図8では、配線基板の上面に形成される配線パターンを太い実線で、配線基板の下面に形成される配線パターンを太い破線で示している。なお、図4〜図8の図中における前後方向及び左右方向は、方向を区別するために便宜的に導入したものである。
図4に示すように、高電位側の110a〜110c、IGBT100c、101a〜101cは、矩形状の配線基板BD1の下面に、左側からこの順番で列状に実装されている。低電位側の110d〜110f、IGBT100d、101d〜101fは、列状に実装された高電位側の110a〜110c、IGBT100c、101a〜101cの前側に並列して、配線基板BD1の下面に、左側からこの順番で列状に実装されている。
高電位側駆動回路120a〜120dは、配線基板BD1の上面であって、列状に実装された高電位側のIGBT100c、101a〜101cの後側に、IGBT100c、101a〜101cに並列して実装されている。低電位側駆動回路120e〜120hは、配線基板BD1の上面であって、列状に実装された低電位側のIGBT100d、101d〜101fの前側に、IGBT100d、101d〜101fに並列して実装されている。
高電位側駆動回路130a〜130cは、配線基板BD1の上面であって、列状に実装された高電位側のIGBT110a〜110cの後側に、IGBT110a〜110cに並列して実装されている。低電位側駆動回路130d〜130fは、配線基板BD1の上面であって、列状に実装された低電位側のIGBT110d〜110fの前側に、IGBT110d〜110fに並列して実装されている。
図5に示すように、トランス140は、前側に、2次コイル140b〜140eの出力端子O100〜O103が左側の端部からこの順番でそれぞれ形成されている。また、後側に、フィードバック用2次コイル140gの出力端子O105(接続端子)、1次コイル140aの入力端子I100(接続端子)、2次コイル140fの出力端子O104(接続端子)が左側の端部からこの順番でそれぞれ形成されている。
図4に示すように、トランス140は、配線基板BD1の上面であって、列状に実装された高電位側のIGBT100c、101a〜101cの斜め右後側に実装されている。
MOSFET141は、配線基板BD1の下面であって、トランス140と背向する部分に実装されている。MOSFET141は、本体部の一面に形成されたドレインを上側に向けるとともに、本体部から同一方向に突出するゲート及びソースを左側に向けた状態で実装されている。
抵抗142は、配線基板BD1の下面であって、トランス140と背向する部分に実装されている。抵抗142は、一方の接続端子を後側に、他方の接続端子を前側にした状態でMOSFET141の左側に実装されている。
ダイオード143a〜143fは、配線基板BD1の上面に実装されている。ダイオード143a〜143dは、アノードを後側にカソードを前側にした状態で出力端子O100〜O103の前側にそれぞれ実装されている。ダイオード143eは、アノードを後側にカソードを前側にした状態でトランス140の右側に実装されている。ダイオード143fは、アノードを前側にカソードを後側にした状態で出力端子O105の後側に実装されている。
コンデンサ144a〜144fは、配線基板BD1の上面に実装されている。コンデンサ144aは、ダイオード143aの左側に実装されている。コンデンサ144b〜144eは、ダイオード143b〜143eの前側にそれぞれ実装されている。コンデンサ144fは、ダイオード143fの左側に実装されている。
出力電圧安定化回路145は、配線基板BD1の上面であって、トランス140の左側に実装されている。
図7に示すように、フィードバック用2次コイル140gとダイオード143fを接続する配線パターンW100は、配線基板BD1の上面に形成されている。具体的には、フィードバック用2次コイル140gの接続端子O105から後側に延在してダイオード143fのアノードに接続されている。
ダイオード143fと出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW101は、配線基板BD1の上面であって、出力電圧安定化回路145に接続されるダイオード143f側の接続点A10(カソード、フィードバック用整流回路側の接続点)と、ダイオード143fに接続される出力電圧安定化回路145側の接続点B10(制御回路側の接続点)とを結ぶ直線L10によって区画される2つの領域のうち、後側の領域に形成されている。具体的には、接続点A10から左側に延在するとともに屈曲して前側に延在し、接続点B10に接続されている。コンデンサ144fは、配線パターンW101を介してダイオード143fに接続されている。
出力電圧安定化回路145とMOSFET141を接続する配線パターンW102は、配線基板BD1の下面であって、直線L10及び配線パターンW101によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、出力電圧安定化回路145から右側に延在してMOSFET141のゲートに接続されている。
MOSFET141と抵抗142を接続する配線パターンW103は、配線基板BD1の下面であって、直線L10及び配線パターンW101によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW102の前側に並行し、MOSFET141のソースから左側に延在して抵抗142の後側の接続端子に接続されている。
抵抗142と出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW104、W105は、配線基板BD1の下面であって、直線L10及び配線パターンW101によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW102の前側に並行し、抵抗142の後側及び前側の接続端子からそれぞれ左側に延在して出力電圧安定化回路145に接続されている。
低電圧バッテリB11と1次コイル140aの接続端子I100を接続する配線パターンW106は、配線基板BD1の上面であって、直線L10及び配線パターンW101によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、右側から左側に向かって延在するとともに屈曲して前側に延在し、1次コイル140aの接続端子I100に接続されている。
1次コイル140aとMOSFET141を接続する配線パターンW107は、配線基板BD1の下面であって、直線L10及び配線パターンW101によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、1次コイル140aの接続端子I100から前側に延在してMOSFET141のドレインに接続されている。
2次コイル140b〜140fとダイオード143a〜143e及びコンデンサ144a〜144eを接続する配線パターンW108〜W112は、配線基板BD1の上面に形成されている。具体的には、配線パターンW108〜W111は、2次コイル140b〜140eの接続端子O100〜O103から前側に延在してダイオード143a〜143d及びコンデンサ144a〜144dに接続されている。配線パターンW112は、2次コイル140fの接続端子O104からトランス140の下側を通ってトランス140の右側に延在してダイオード143e及びコンデンサ144eに接続されている。
図6に示すように、トランス150は、前側に、2次コイル150b〜150dの出力端子O106〜O108が左側の端部からこの順番でそれぞれ形成されている。また、後側に、フィードバック用2次コイル150fの出力端子O110(接続端子)、1次コイル150aの入力端子I101(接続端子)、2次コイル150eの出力端子O109(接続端子)が右側の端部からこの順番でそれぞれ形成されている。
図4に示すように、トランス150は、配線基板BD1の上面であって、列状に実装された高電位側のIGBT110a〜110cの後側に実装されている。
MOSFET151は、配線基板BD1の下面であって、トランス150と背向する部分に実装されている。MOSFET151は、本体部の一面に形成されたドレインを上側に向けるとともに、本体部から同一方向に突出するゲート及びソースを右側に向けた状態で実装されている。
抵抗152は、配線基板BD1の下面であって、トランス150と背向する部分に実装されている。抵抗152は、一方の接続端子を後側に、他方の接続端子を前側にした状態でMOSFET151の右側に実装されている。
ダイオード153a〜153eは、配線基板BD1の上面に実装されている。ダイオード153a〜153cは、アノードを後側にカソードを前側にした状態で出力端子O106〜O108の前側にそれぞれ実装されている。ダイオード153dは、アノードを後側にカソードを前側にした状態でトランス150の左側に実装されている。ダイオード153eは、アノードを前側にカソードを後側にした状態で出力端子O110の後側に実装されている。
コンデンサ154a〜154eは、配線基板BD1の上面に実装されている。コンデンサ154a〜154dは、ダイオード153a〜153dの前側にそれぞれ実装されている。コンデンサ154eは、ダイオード153eの右側に実装されている。
出力電圧安定化回路155は、配線基板BD1の上面であって、トランス150の右側に実装されている。
図8に示すように、フィードバック用2次コイル150fとダイオード153eを接続する配線パターンW113は、配線基板BD1の上面に形成されている。具体的には、フィードバック用2次コイル150fの接続端子O110から後側に延在してダイオード153eのアノードに接続されている。
ダイオード153eと出力電圧安定化回路155を接続する配線パターンW114は、配線基板BD1の上面であって、出力電圧安定化回路155に接続されるダイオード153e側の接続点A11(カソード、フィードバック用整流回路側の接続点)と、ダイオード153eに接続される出力電圧安定化回路155側の接続点B11(制御回路側の接続点)とを結ぶ直線L11によって区画される2つの領域のうち、後側の領域に形成されている。具体的には、接続点A11から右側に延在するとともに屈曲して前側に延在し、接続点B11に接続されている。コンデンサ154eは、配線パターンW114を介してダイオード153eに接続されている。
出力電圧安定化回路155とMOSFET151を接続する配線パターンW115は、配線基板BD1の下面であって、直線L11及び配線パターンW114によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、出力電圧安定化回路155から左側に延在してMOSFET151のゲートに接続されている。
MOSFET151と抵抗152を接続する配線パターンW116は、配線基板BD1の下面であって、直線L11及び配線パターンW114によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW115の前側に並行し、MOSFET151のソースから右側に延在して抵抗152の後側の接続端子に接続されている。
抵抗152と出力電圧安定化回路155を接続する配線パターンW117、W118は、配線基板BD1の下面であって、直線L11及び配線パターンW114によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW115の前側に並行し、抵抗152の後側及び前側の接続端子からそれぞれ右側に延在して出力電圧安定化回路155に接続されている。
低電圧バッテリB11と1次コイル150aの接続端子I101を接続する配線パターンW119は、配線基板BD1の上面であって、直線L11及び配線パターンW114によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、右側から左側に向かって延在するとともに屈曲して前側に延在し、1次コイル150aの接続端子I101に接続されている。
1次コイル150aとMOSFET151を接続する配線パターンW120は、配線基板BD1の下面であって、直線L11及び配線パターンW114によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、1次コイル150aの接続端子I101から前側に延在してMOSFET151のドレインに接続されている。
2次コイル150b〜150eとダイオード153a〜153d及びコンデンサ154a〜154dを接続する配線パターンW121〜W124は、配線基板BD1の上面に形成されている。具体的には、配線パターンW121〜W123は、2次コイル150b〜150dの接続端子O106〜O108から前側に延在してダイオード153a〜153c及びコンデンサ154a〜154cに接続されている。配線パターンW124は、2次コイル150eの接続端子O109からトランス150の下側を通ってトランス150の右側に延在してダイオード153d及びコンデンサ154dに接続されている。
ここで、電源回路を2組備えているが、電源回路14の配線パターンW101〜W105と電源回路15の配線パターンW114〜W118は、図4に示す前後方向に伸びる直線L12に対して線対称となるように形成されている。
次に、図1〜図3を参照してモータジェネレータ制御装置の動作について説明する。
図1において、電源回路14、15は、IGBT100c、100d、101a〜101f、110a〜110fを駆動するための電圧を供給する。図2において、出力電圧安定化回路145は、MOSFET141をオン、オフして、低電圧バッテリB11の直流電圧を交流電圧に変換し、トランス140の1次コイル140aに供給する。1次コイル140aに交流電圧が供給されると、2次コイル140b〜140f及びフィードバック用2次コイル140gからターン数に応じた交流電圧が出力される。2次コイル140b〜140fから出力された交流電圧は、ダイオード143a〜143eによって整流され直流電圧に変換される。さらに、コンデンサ144a〜144eによって平滑化される。フィードバック用2次コイル140gから出力された交流電圧は、ダイオード143fによって整流され直流電圧に変換される。さらに、コンデンサ144fによって平滑化される。出力電圧安定化回路145は、ダイオード143fの変換した直流電圧が所定電圧になるようにMOSFET141をオン、オフするタイミングを調整する。以降、同様の動作が繰り返され、安定化された電圧が供給される。図3においても同様の動作が繰り返され、安定化された電圧が供給される。なお、出力電圧安定化回路145、155は、過電流異常と判定した場合、MOSFET141、151のスイッチング動作を中止する。
図1において、モータジェネレータMG10、MG11がモータとして動作するとき、電力変換制御回路18は、IGBT100dをオンして高電圧バッテリB10からコイル100bにエネルギーを蓄積させる。その後、IGBT100dをオフし、コイル100bに蓄積されたエネルギーを放出させる。このとき、コイル100bは、コンデンサ100aに接続される一端に対して、IGBT100c、100dに接続される他端が高電位となる。つまり、コイル100bの他端が高電圧バッテリB10の電圧より高くなる。IGBT100c、100dがともにオフ状態であるため、コイル100bのエネルギーの放出に伴う電流は、ダイオード100eを介してコンデンサ100gに流れ、コンデンサ100gが充電される。以降、同様の動作が繰り返され、コンデンサ100gの電圧が所定電圧に保持される。
さらに、電力変換制御回路18、19は、外部から入力される指令、回転角センサS10、S11及び電流センサS12、S13の検出結果に基づいて、IGBT101a〜101f、110a〜110fを所定のタイミングでオン、オフして、コンデンサ100gに充電された直流電圧を3相交流電圧に変換し、モータジェネレータMG10、MG11に供給する。インバータ回路101、110から3相交流電圧が供給されると、モータジェネレータMG10、MG11は、モータとして動作しトルクを発生する。
一方、モータジェネレータMG10、MG11がジェネレータとして動作するとき、インバータ回路101、110は、ダイオード101g〜101l、110g〜110lによって構成される整流回路で、モータジェネレータMG10、MG11の発生する3相交流電圧を直流電圧に変換する。そして、変換された直流電圧によってコンデンサ100gが充電される。
電力変換制御回路18は、IGBT100cをオンし、コンデンサ100gからコイル100bにエネルギーを蓄積させる。その後、IGBT100cをオフし、コイル100bに蓄積されたエネルギーを放出させる。このとき、コイル100bは、IGBT100c、100dに接続される他端に対して、コンデンサ100aに接続される一端が高電位となる。つまり、コイル100bの一端が、コンデンサ100gの電圧より低くなる。IGBT100c、100dがともにオフ状態であるため、コイル100bのエネルギーの放出に伴う電流は、ダイオード100fを介して高電圧バッテリB10に流れ、高電圧バッテリB10が充電される。以降、同様の動作が繰り返され、高電圧バッテリB10の電圧が所定電圧に保持される。
次に、効果について説明する。
電源回路14において、出力電圧安定化回路145とMOSFET141を接続する配線パターンW102には、MOSFET141をスイッチングするためのパルス信号が伝達される。ダイオード143fと出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW101が配線パターンW102と交差していると、パルス信号に伴うノイズが配線パターンW101の信号に重畳される。この場合、ダイオード143fの変換した直流電圧に基づいてMOSFET141を正しく制御することができない。しかし、第1実施形態によれば、配線パターンW102は、出力電圧安定化回路145に接続されるダイオード143f側の接続点A10とダイオード143fに接続される出力電圧安定化回路145側の接続点B10を結ぶ直線L10、及び、配線パターンW101によって囲まれる領域以外の領域に形成されている。そのため、配線パターンW101と配線パターンW102の交差を防止することができる。従って、パルス信号に伴うノイズによる悪影響を抑えることができる。これにより、車両に搭載される電力変換装置において、ダイオード143fの変換した直流電圧に基づいてMOSFET141を正しく制御することができる。電源回路15においても同様の効果を得ることができる。
第1実施形態によれば、電源回路14において、コンデンサ144fは、ダイオード143fと出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW101を介してダイオード143fに接続されている。そのため、パルス信号に伴うノイズによる悪影響を受けることなく、ダイオード143fの変換した直流電圧を平滑化することができる。電源回路15においても同様の効果を得ることができる。
電源回路14において、抵抗142とMOSFET141を接続する配線パターンW103には、パルス状の電流が流れる。また、抵抗142と出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW104、W105には、MOSFET141のスイッチングに伴うパルス状の信号が伝達される。ダイオード143fと出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW101が、配線パターンW103〜W105と交差していると、パルス状の電流及び信号に伴うノイズが配線パターンW101の信号に重畳される。この場合、ダイオード143fの変換した直流電圧に基づいてMOSFET141を正しく制御することができない。しかし、第1実施形態によれば、配線パターンW103〜W105は、出力電圧安定化回路145に接続されるダイオード143f側の接続点A10とダイオード143fに接続される出力電圧安定化回路145側の接続点B10を結ぶ直線L10、及び、配線パターンW101によって囲まれる領域以外の領域に形成されている。そのため、配線パターンW101と配線パターンW103〜W105の交差を防止することができる。従って、パルス状の電流及び信号に伴うノイズによる悪影響を抑えることができる。これにより、ダイオード143fの変換した直流電圧に基づいてMOSFET141を正しく制御することができる。電源回路15においても同様の効果を得ることができる。
第1実施形態によれば、電源回路14において、MOSFET141と抵抗142を接続する配線パターンW103、及び、抵抗142と出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW104、W105は、出力電圧安定化回路145とMOSFET141を接続する配線パターンW102に並行して形成されている。そのため、ダイオード143fと出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW101との交差を防ぎつつ、配線パターンW103〜W105を効率よく配線することができる。電源回路15においても同様の効果を得ることができる。
電源回路14において、低電圧バッテリB11と1次コイル140aを接続する配線パターンW106、及び、1次コイル140aとMOSFET141を接続する配線パターンW107には、MOSFET141のスイッチングに伴うパルス状の電流が流れる。ダイオード143fと出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW101が、配線パターンW106、W107と交差していると、パルス状の電流に伴うノイズが配線パターンW101の信号に重畳される。この場合、ダイオード143fの変換した直流電圧に基づいてMOSFET141を正しく制御することができない。しかし、第1実施形態によれば、電源と1次コイルの他端を接続する配線パターン、及び、1次コイルの一端とMOSFETを接続する配線パターンW106、W107は、出力電圧安定化回路145に接続されるダイオード143f側の接続点A10とダイオード143fに接続される出力電圧安定化回路145側の接続点B10を結ぶ直線L10、及び、配線パターンW101によって囲まれる領域以外の領域に形成されている。そのため、配線パターンW101と配線パターンW106、W107の交差を防止することができる。従って、パルス状の電流に伴うノイズによる悪影響を抑えることができる。これにより、ダイオード143fの変換した直流電圧に基づいてMOSFET141を正しく制御することができる。電源回路15においても同様の効果を得ることができる。
第1実施形態によれば、電源回路14において、フィードバック用2次コイル140gの出力端子O105、1次コイル140aの入力端子I100、2次コイル140fの出力端子O104が、左側の端部からこの順番でそれぞれ形成されている。そのため、ダイオード143fと出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW101以外の配線パターンを、出力電圧安定化回路145に接続されるダイオード143f側の接続点A10とダイオード143fに接続される出力電圧安定化回路145側の接続点B10を結ぶ直線L10、及び、配線パターンW101によって囲まれる領域以外の領域により容易に形成することができる。電源回路15においては、フィードバック用2次コイル150fの出力端子O110、1次コイル150aの入力端子I101、2次コイル150eの出力端子O109が、右側の端部からこの順番でそれぞれ形成されているが、同様の効果を得ることができる。
第1実施形態によれば、電源回路14において、2次コイル140fに接続する配線パターンW112は、2次コイル140fの接続端子O104からトランス140の下側を通って配線されている。そのため、トランス140の下側の領域を有効利用することで、実装密度を向上させることができる。電源回路15においては、2次コイル150eに接続する配線パターンW124は、2次コイル150eの接続端子O109からトランス150の下側を通って配線されており、同様の効果を得ることができる。
第1実施形態によれば、電源回路14におけるダイオード143fと出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW101、出力電圧安定化回路145とMOSFET141を接続する配線パターンW102、MOSFET141と抵抗142を接続する配線パターンW103、及び、抵抗142と出力電圧安定化回路145を接続する配線パターンW104、W105と、電源回路15におけるダイオード153eと出力電圧安定化回路155を接続する配線パターンW114、出力電圧安定化回路155とMOSFET151を接続する配線パターンW115、MOSFET151と抵抗152を接続する配線パターンW116、及び、抵抗152と出力電圧安定化回路155を接続する配線パターンW117、W118が、直線L12に対して線対称となるように形成されている。そのため、2組の電源回路14、15の配線インピーダンスを同一にすることができる。そのため、2組の電源回路14、15の特性を同一にすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態のモータジェネレータ制御装置について説明する。第2実施形態のモータジェネレータ制御装置は、第1実施形態のモータジェネレータ制御装置に対して、出力電圧安定化回路をトランスの後側に配置変更するとともに、それに伴って配線を変更したものである。
まず、図9〜図11を参照してモータジェネレータ制御装置を構成する主要構成要素の配置及び配線について説明する。ここで、図9は、第2実施形態におけるモータジェネレータ制御装置の配線基板の上面図である。図9では、電源回路回りの配線パターンだけを示している。配線基板の上面に形成される配線パターンを太い実線で、配線基板の下面に形成される配線パターンを太い破線で示している。図10は、図9における一方のトランス周辺の拡大図である。図11は、図9における他方のトランス周辺の拡大図である。図10及び図11では、配線基板の上面に形成される配線パターンを太い実線で、配線基板の下面に形成される配線パターンを太い破線で示している。なお、図中における前後方向及び左右方向は、方向を区別するために便宜的に導入したものである。ここでは、第1実施形態のモータジェネレータ制御装置との相違部分である電源回路の構成要素の配置及び配線について説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
図9示すモータジェネレータ制御装置2の回路構成は、第1実施形態のモータジェネレータ制御装置1と同一である。高電位側のIGBT200c、201a〜201c、210a〜210c、低電位側のIGBT200d、201d〜201f、210d〜210f、高電位側駆動回路220a〜220d、230a〜230c、低電位側駆動回路220e〜220h、230d〜230f、トランス240、250、ダイオード243a〜243e、253a〜253d及びコンデンサ244a〜244e、254a〜254dの配置は、第1実施形態の高電位側のIGBT100c、101a〜101c、110a〜110c、低電位側のIGBT100d、101d〜101f、110d〜110f、高電位側駆動回路120a〜120d、130a〜130c、低電位側駆動回路120e〜120h、130d〜130f、トランス140、150、ダイオード143a〜143e、153a〜153d及びコンデンサ144a〜144e、154a〜154dの配置と同一である。
MOSFET241は、配線基板BD2の下面であって、トランス240と背向する部分に実装されている。MOSFET241は、本体部の一面に形成されたドレインを上側に向けるとともに、本体部から同一方向に突出するゲート及びソースを後側に向けた状態で実装されている。
抵抗242は、配線基板BD2の下面であって、トランス240と背向する部分の後側に実装されている。抵抗242は、一方の接続端子を右側に他方の接続端子を左側にした状態でMOSFET241の後側に実装されている。
ダイオード243fは、配線基板BD2の上面に実装されている。ダイオード243fは、アノードを右側にカソードを左側にした状態で出力端子O205の左側に実装されている。
コンデンサ244fは、配線基板BD2の上面に実装されている。コンデンサ244fは、ダイオード243fの左側に実装されている。
出力電圧安定化回路245は、配線基板BD2の上面であって、トランス240の左後側に実装されている。
図10に示すように、フィードバック用2次コイルとダイオード243fを接続する配線パターンW200は、配線基板BD2の上面に形成されている。具体的には、フィードバック用2次コイルの接続端子O205から左側に延在してダイオード243fのアノードに接続されている。
ダイオード243fと出力電圧安定化回路245を接続する配線パターンW201は、配線基板BD2の上面であって、出力電圧安定化回路245に接続されるダイオード243f側の接続点A20(カソード、フィードバック用整流回路側の接続点)と、ダイオード243fに接続される出力電圧安定化回路245側の接続点B20(制御回路側の接続点)とを結ぶ直線L20によって区画される2つの領域のうち、左側の領域に形成されている。具体的には、接続点A20から左側に延在するとともに屈曲して後側に延在し、再度屈曲して右側に延在し、接続点B20に接続されている。コンデンサ244fは、配線パターンW201を介してダイオード243fに接続されている。
出力電圧安定化回路245とMOSFET241を接続する配線パターンW202は、配線基板BD2の下面であって、直線L20及び配線パターンW201によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、出力電圧安定化回路245から右側に延在するとともに屈曲し、前側に延在してMOSFET241のゲートに接続されている。
MOSFET241と抵抗242を接続する配線パターンW203は、配線基板BD2の下面であって、直線L20及び配線パターンW201によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW202の左側に並行し、MOSFET241のソースから後側に延在して抵抗242の右側の接続端子に接続されている。
抵抗242と出力電圧安定化回路245を接続する配線パターンW204、W205は、配線基板BD2の下面であって、直線L20及び配線パターンW201によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW202の左前側に並行し、抵抗242の右側及び左側の接続端子からそれぞれ後側に延在摺るともに屈曲して左側に延在し、出力電圧安定化回路245に接続されている。
低電圧バッテリと1次コイルの接続端子I200を接続する配線パターンW206は、配線基板BD2の上面であって、直線L20及び配線パターンW201によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、右側から左側に向かって延在するとともに屈曲して前側に延在し、1次コイルの接続端子I200に接続されている。
1次コイルとMOSFET241を接続する配線パターンW207は、配線基板BD2の下面であって、直線L20及び配線パターンW201によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、1次コイルの接続端子I200から前側に延在するとともに屈曲して左側に延在し、MOSFET241のドレインに接続されている。
図9に示すように、MOSFET251は、配線基板BD2の下面であって、トランス250と背向する部分に実装されている。MOSFET251は、本体部の一面に形成されたドレインを上側に向けるとともに、本体部から同一方向に突出するゲート及びソースを後側に向けた状態で実装されている。
抵抗252は、配線基板BD2の下面であって、トランス250と背向する部分の後側に実装されている。抵抗252は、一方の接続端子を左側に、他方の接続端子を右側にした状態でMOSFET251の後側に実装されている。
ダイオード253eは、配線基板BD2の上面に実装されている。ダイオード253eは、アノードを左側にカソードを右側にした状態で出力端子O210の右側に実装されている。
コンデンサ254eは、配線基板BD2の上面に実装されている。コンデンサ254eは、ダイオード253eの右側に実装されている。
出力電圧安定化回路255は、配線基板BD2の上面であって、トランス250の右後側に実装されている。
図11に示すように、フィードバック用2次コイルとダイオード253eを接続する配線パターンW213は、配線基板BD2の上面に形成されている。具体的には、フィードバック用2次コイルの接続端子O210から右側に延在してダイオード253eのアノードに接続されている。
ダイオード253eと出力電圧安定化回路255を接続する配線パターンW214は、配線基板BD2の上面であって、出力電圧安定化回路255に接続されるダイオード253e側の接続点A21(カソード、フィードバック用整流回路側の接続点)と、ダイオード253eに接続される出力電圧安定化回路255側の接続点B21(制御回路側の接続点)とを結ぶ直線L21によって区画される2つの領域のうち、右側の領域に形成されている。具体的には、接続点A21から右側に延在するとともに屈曲して後側に延在し、再度屈曲して左側に延在し、接続点B21に接続されている。コンデンサ254eは、配線パターンW214を介してダイオード253eに接続されている。
出力電圧安定化回路255とMOSFET251を接続する配線パターンW215は、配線基板BD2の下面であって、直線L21及び配線パターンW214によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、出力電圧安定化回路255から左側に延在するとともに屈曲して前側に延在し、MOSFET251のゲートに接続されている。
MOSFET251と抵抗252を接続する配線パターンW216は、配線基板BD2の下面であって、直線L21及び配線パターンW214によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW215の右側に並行し、MOSFET251のソースから後側に延在して抵抗252の左側の接続端子に接続されている。
抵抗252と出力電圧安定化回路255を接続する配線パターンW217、W218は、配線基板BD2の下面であって、直線L21及び配線パターンW214によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW215の右前側に並行し、抵抗252の左側及び右側の接続端子からそれぞれ後側に延在するとともに屈曲して右側に延在し、出力電圧安定化回路255に接続されている。
低電圧バッテリと1次コイルの接続端子I201を接続する配線パターンW219は、配線基板BD2の上面であって、直線L21及び配線パターンW214によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、右側から左側に向かって延在するとともに屈曲して前側に延在し、1次コイルの接続端子I201に接続されている。
1次コイルとMOSFET251を接続する配線パターンW220は、配線基板BD2の下面であって、直線L21及び配線パターンW214によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、1次コイルの接続端子I201から前側に延在するとともに屈曲して右側に延在し、MOSFET251のドレインに接続されている。
ここで、電源回路を2組備えているが、電源回路24の配線パターンW201〜W205と電源回路25の配線パターンW214〜W218は、図9に示す前後方向に伸びる直線L22に対して線対称となるように形成されている。
次に、効果について説明する。第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、出力電圧安定化回路をトランスの後側に配置することで、第1実施形態の場合に比べ、実装領域の左右方向の寸法を抑えることができる。そのため、配線基板の右側部分に、他の回路を実装できるスペースを確保することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態のモータジェネレータ制御装置について説明する。第3実施形態のモータジェネレータ制御装置は、第1実施形態のモータジェネレータ制御装置に対して、出力電圧安定化回路をトランスと背向する部分に配置変更するとともに、それに伴って配線を変更したものである。
まず、図12〜図14を参照してモータジェネレータ制御装置を構成する主要構成要素の配置及び配線について説明する。ここで、図12は、第3実施形態におけるモータジェネレータ制御装置の配線基板の上面図である。図12では、電源回路回りの配線パターンだけを示している。配線基板の上面に形成される配線パターンを太い実線で、配線基板の下面に形成される配線パターンを太い破線で示している。図13は、図12における一方のトランス周辺の拡大図である。図14は、図12における他方のトランス周辺の拡大図である。図13及び図14では、配線基板の上面に形成される配線パターンを太い実線で、配線基板の下面に形成される配線パターンを太い破線で示している。なお、図中における前後方向及び左右方向は、方向を区別するために便宜的に導入したものである。ここでは、第1実施形態のモータジェネレータ制御装置との相違部分である電源回路の構成要素の配置及び配線について説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
図12示すモータジェネレータ制御装置3の回路構成は、第1実施形態のモータジェネレータ制御装置1と同一である。高電位側のIGBT300c、301a〜301c、310a〜310c、低電位側のIGBT300d、301d〜301f、310d〜310f、高電位側駆動回路320a〜320d、330a〜330c、低電位側駆動回路320e〜320h、330d〜330f、トランス340、350、ダイオード343a〜343e、353a〜353d及びコンデンサ344a〜344e、354a〜354dの配置は、第1実施形態の高電位側のIGBT100c、101a〜101c、110a〜110c、低電位側のIGBT100d、101d〜101f、110d〜110f、高電位側駆動回路120a〜120d、130a〜130c、低電位側駆動回路120e〜120h、130d〜130f、トランス140、150、ダイオード143a〜143e、153a〜153d及びコンデンサ144a〜144e、154a〜154dの配置と同一である。
MOSFET341は、配線基板BD3の下面であって、トランス340と背向する部分に実装されている。MOSFET341は、本体部の一面に形成されたドレインを上側に向けるとともに、本体部から同一方向に突出するゲート及びソースを左側に向けた状態で実装されている。
抵抗342は、配線基板BD3の下面であって、トランス340と背向する部分に実装されている。抵抗342は、一方の接続端子を後側に他方の接続端子を前側にした状態でMOSFET341の左側に実装されている。
ダイオード343fは、配線基板BD3の上面に実装されている。ダイオード343fは、アノードを前側にカソードを後側にした状態で出力端子O305の後側に実装されている。
コンデンサ344fは、配線基板BD3の上面に実装されている。コンデンサ344fは、ダイオード343fの左側に実装されている。
出力電圧安定化回路345は、配線基板BD3の下面であって、抵抗342の左側のトランス340と背向する部分に実装されている。
図13に示すように、フィードバック用2次コイルとダイオード343fを接続する配線パターンW300は、配線基板BD3の上面に形成されている。具体的には、フィードバック用2次コイルの接続端子O305から後側に延在してダイオード343fのアノードに接続されている。
ダイオード343fと出力電圧安定化回路345を接続する配線パターンW301は、配線基板BD3の上面であって、出力電圧安定化回路345に接続されるダイオード343f側の接続点A30(カソード、フィードバック用整流回路側の接続点)と、ダイオード343fに接続される出力電圧安定化回路345側の接続点B30(制御回路側の接続点)とを結ぶ直線L30によって区画される2つの領域のうち、左側の領域に形成されている。具体的には、接続点A30から左側に延在するとともに屈曲して前側に延在し、再度屈曲して右側に延在し、接続点B30に接続されている。コンデンサ344fは、配線パターンW301を介してダイオード343fに接続されている。
出力電圧安定化回路345とMOSFET341を接続する配線パターンW302は、配線基板BD3の下面であって、直線L30及び配線パターンW301によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、出力電圧安定化回路345から右側に延在してMOSFET341のゲートに接続されている。
MOSFET341と抵抗342を接続する配線パターンW303は、配線基板BD3の下面であって、直線L30及び配線パターンW301によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW302の前側に並行し、MOSFET341のソースから左側に延在して抵抗342の後側の接続端子に接続されている。
抵抗342と出力電圧安定化回路345を接続する配線パターンW304、W305は、配線基板BD3の下面であって、直線L30及び配線パターンW301によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW302の前側に並行し、抵抗342の後側及び前側の接続端子からそれぞれ左側に延在して出力電圧安定化回路345に接続されている。
低電圧バッテリと1次コイルの接続端子I300を接続する配線パターンW306は、配線基板BD3の上面であって、直線L30及び配線パターンW301によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、右側から左側に向かって延在するとともに屈曲して前側に延在し、1次コイルの接続端子I300に接続されている。
1次コイルとMOSFET341を接続する配線パターンW307は、配線基板BD3の下面であって、直線L30及び配線パターンW301によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、1次コイルの接続端子I300から前側に延在するとともに屈曲して右側に延在し、再度屈曲して前側に延在し、MOSFET341のドレインに接続されている。
図12に示すように、MOSFET351は、配線基板BD3の下面であって、トランス350と背向する部分に実装されている。MOSFET351は、本体部の一面に形成されたドレインを上側に向けるとともに、本体部から同一方向に突出するゲート及びソースを右側に向けた状態で実装されている。
抵抗352は、配線基板BD3の下面であって、トランス350と背向する部分に実装されている。抵抗352は、一方の接続端子を後側に他方の接続端子を前側にした状態でMOSFET351の右側に実装されている。
ダイオード353eは、配線基板BD3の上面に実装されている。ダイオード353eは、アノードを前側にカソードを後側にした状態で出力端子O310の後側に実装されている。
コンデンサ354eは、配線基板BD3の上面に実装されている。コンデンサ354eは、ダイオード353eの右側に実装されている。
出力電圧安定化回路355は、配線基板BD3の下面であって、抵抗352の右側のトランス350と背向する部分に実装されている。
図14に示すように、フィードバック用2次コイルとダイオード353eを接続する配線パターンW313は、配線基板BD3の上面に形成されている。具体的には、フィードバック用2次コイルの接続端子O310から後側に延在してダイオード353eのアノードに接続されている。
ダイオード353eと出力電圧安定化回路355を接続する配線パターンW314は、配線基板BD3の上面であって、出力電圧安定化回路355に接続されるダイオード353e側の接続点A31(カソード、フィードバック用整流回路側の接続点)と、ダイオード353eに接続される出力電圧安定化回路355側の接続点B31(制御回路側の接続点)とを結ぶ直線L31によって区画される2つの領域のうち、右側の領域に形成されている。具体的には、接続点A31から右側に延在するとともに屈曲して前側に延在し、再度屈曲して左側に延在し、接続点B31に接続されている。コンデンサ354eは、配線パターンW314を介してダイオード353eに接続されている。
出力電圧安定化回路355とMOSFET351を接続する配線パターンW315は、配線基板BD3の下面であって、直線L31及び配線パターンW314によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、出力電圧安定化回路355から左側に延在してMOSFET351のゲートに接続されている。
MOSFET351と抵抗352を接続する配線パターンW316は、配線基板BD3の下面であって、直線L31及び配線パターンW314によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW315の前側に並行し、MOSFET351のソースから右側に延在して抵抗352の後側の接続端子に接続されている。
抵抗352と出力電圧安定化回路355を接続する配線パターンW317、W318は、配線基板BD3の下面であって、直線L31及び配線パターンW314によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、配線パターンW315の前側に並行し、抵抗352の後側及び前側の接続端子からそれぞれ右側に延在して出力電圧安定化回路355に接続されている。
低電圧バッテリと1次コイルの接続端子I301を接続する配線パターンW319は、配線基板BD3の上面であって、直線L31及び配線パターンW314によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、右側から左側に向かって延在するとともに屈曲して前側に延在し、1次コイルの接続端子I301に接続されている。
1次コイルとMOSFET351を接続する配線パターンW320は、配線基板BD3の下面であって、直線L31及び配線パターンW314によって囲まれる斜線で示す領域以外の領域に形成されている。具体的には、1次コイルの接続端子I301から前側に延在するとともに屈曲して左側に延在し、再度屈曲して前側に延在し、MOSFET351のドレインに接続されている。
ここで、電源回路を2組備えているが、電源回路34の配線パターンW301〜W305と電源回路35の配線パターンW314〜W318は、図12に示す前後方向に伸びる直線L32に対して線対称となるように形成されている。
次に、効果について説明する。第3実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。また、出力電圧安定化回路をトランスと背向する部分に配置することで、第1実施形態及び第2実施形態の場合に比べ、実装領域の左右方向の寸法を抑えることができる。そのため、配線基板の右側部分に、他の回路を実装できるスペースを確保することができる。