JP2013037209A - 電気光学装置および電子機器、電気光学装置の駆動方法 - Google Patents

電気光学装置および電子機器、電気光学装置の駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温度に対応した駆動条件を適正に設定可能な電気光学装置および電子機器、電気光学装置の駆動方法を提供すること。
【解決手段】電気光学装置は、第1基板としての素子基板10と、第2基板としての対向基板と、素子基板10と対向基板との間に電気光学物質と、素子基板10に温度検出用抵抗体13と、を備え、温度検出用抵抗体13は、素子基板10上において異なる配線層に形成された第1抵抗体11と第2抵抗体12とが電気的に直列接続されたものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気光学装置および電子機器、電気光学装置の駆動方法に関する。
上記電気光学装置として一対の基板間に電気光学物質である液晶が挟持された液晶表示パネルが挙げられる。液晶表示パネルは、周囲の温度によってその光学特性が変化する。したがって、安定した表示性能を得るために周囲の温度変化に対応した駆動方法が求められる。
例えば、特許文献1の液晶駆動方法は、液晶表示パネルの画素間領域に遮光性と導電性とを兼ね備えた遮光マスクを有し、遮光マスクの任意の2点間の電気抵抗を検出し、検出された該電気抵抗に応じて各画素に印加される液晶駆動電圧を可変制御するとしている。
具体的には、該2点間に基準電圧を印加した際の降下電圧値を検出し、降下電圧値と基準電圧値とを比較して電圧降下量を求め、該電圧降下量から遮光マスクにおける該2点間の電気抵抗変化を求めて液晶温度を検出するとしている。
このような液晶駆動方法によれば、液晶表示パネルとは別にサーミスターなどの温度検出素子を設けて液晶駆動電圧を制御する場合に比べて、液晶により近く配置された遮光マスクを利用して液晶温度を検出するので、応答性がよく、より適切な液晶駆動電圧を供給することができるとしている。
特開平9−5712号公報
上記特許文献1の液晶駆動方法では、遮光マスクの任意の2点の電気抵抗から温度変化を求めているが、抵抗体としての遮光マスクはマトリックス状に配置された画素の間に設けられており、一方の方向に延在する部分の抵抗と、一方に対して直交する方向に延在する部分の抵抗とを含む複合抵抗体となっている。
したがって、単一の抵抗体に比べて、任意の2点の取り方によっては、温度と抵抗との関係が必ずしもリニア(直線的)にならず、温度変化に対して複雑な抵抗変化となるおそれがある。言い換えれば、抵抗変化を温度変化に置き換えるにあたり複雑なデータテーブルが必要となるおそれがある。
また、温度と抵抗との関係がリニアでなく、例えば液晶駆動電圧を変えたい閾値の温度に対してわずかな変化で抵抗が急激に変化する場合には、液晶駆動電圧が頻繁に変化して反って見難い表示状態になるおそれがあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例の電気光学装置は、第1基板と、第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に電気光学物質と、前記第1基板および前記第2基板のうち少なくとも一方に温度検出用抵抗体と、を備え、前記温度検出用抵抗体は、基板上において異なる配線層に形成された第1抵抗体と第2抵抗体とが電気的に直列接続されたものであることを特徴とする。
この構成によれば、温度検出用抵抗体を単一の配線層に形成する場合に比べて、第1抵抗体と第2抵抗体とが異なる配線層に形成されるので、抵抗体配置の自由度が向上し、電気抵抗がより高い温度検出用抵抗体を実現できる。例えば、平面視では基板上において第1抵抗体と第2抵抗体とを重ねて配置してもそれぞれが異なる配線層に形成されているため、電気的には直列接続させることができる。言い換えれば、温度検出用抵抗体の電気抵抗を高めることにより、温度と抵抗との関係をよりリニアな状態に近づけ、抵抗変化を温度変化に置き換えるためのデータ構成を簡略化できる。すなわち、温度変化に対応して適正な駆動が可能な電気光学装置を提供できる。
[適用例2]上記適用例の電気光学装置において、前記温度検出用抵抗体は、複数の画素を有する画素領域に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、画素領域に温度検出用抵抗体が配置されるので、画素における電気光学物質の実際の温度変化に対応して適正な駆動が可能な電気光学装置を提供できる。
[適用例3]上記適用例の電気光学装置において、前記温度検出用抵抗体は、複数の画素を有する画素領域以外の領域に形成されているとしてもよい。
この構成によれば、画素領域における画素の構成の配置に係らず温度検出用抵抗体を配置できるので、例えば画素が高精細になっても温度変化に対応して適正な駆動が可能な電気光学装置を提供できる。
[適用例4]上記適用例の電気光学装置において、前記温度検出用抵抗体は、複数の画素を有する画素領域のうち中央領域に形成された第1温度検出用抵抗体と、中央領域以外の領域に形成された第2温度検出用抵抗体とを含むとしてもよい。
一般に熱容量を有する物体はその中心よりも外側の方が熱の放出が効率的に行われる。したがって、温度分布は中心と外側とで異なる場合が多い。
この構成によれば、温度検出用抵抗体を画素領域の中央領域とそれ以外の領域とに分けて形成しておくことで、画素領域における温度分布に対応して適正な駆動が可能な電気光学装置を提供できる。
[適用例5]上記適用例の電気光学装置において、前記第1抵抗体と前記第2抵抗体とは、平面視で前記複数の画素をそれぞれ区画するように配置されていることが好ましい。
この構成によれば、第1抵抗体および第2抵抗体を例えば遮光性を有する金属などの導電材料を用いて形成すれば、画素を区画する遮光部いわゆるブラックマトリックス(BM)として温度検出用抵抗体を機能させることができる。言い換えれば、温度検出用抵抗体とBMとを別々に形成する必要がないので、簡素な構成で温度変化に対応して適正な駆動が可能であると共に、見栄えのよい電気光学装置を提供できる。
[適用例6]上記適用例の電気光学装置において、前記第1抵抗体と前記第2抵抗体のうち少なくとも一方は、延在方向に対して交差する方向に蛇行した部分を有することが好ましい。
この構成によれば、基板上において、第1抵抗体と第2抵抗体のうち少なくとも一方を直線的に引き回す場合に比べて、上記蛇行した部分を設けることにより電気抵抗をさらに高めることができる。
[適用例7]上記適用例の電気光学装置において、前記第1抵抗体と前記第2抵抗体のうち少なくとも一方の前記蛇行した部分に生じた隙間を遮光する遮光部が基板上に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、蛇行した部分からの光漏れを遮光部によって遮光することができる。とりわけ、画素間に温度検出用抵抗体を配置する場合には、画素間からの光漏れによる表示品質の低下を防止することができる。
[適用例8]本適用例の電子機器は、上記適用例の電気光学装置を備え、前記電気光学装置は、前記温度検出用抵抗体によって検出された温度に対応して設定された駆動条件を参照し、参照した駆動条件と現在の駆動条件とが異なる場合には前記参照した駆動条件に自動的に切換えることを特徴とする。
この構成によれば、電気光学物質(つまりは周囲)の温度変化に対応して適正な駆動が可能な電気光学装置を備えた電子機器を提供できる。
[適用例9]本適用例の電気光学装置の駆動方法は、上記適用例の電気光学装置を備え、前記温度検出用抵抗体によって検出された温度に対応して設定された駆動条件を参照し、参照した駆動条件と現在の駆動条件とが異なる場合には前記参照した駆動条件に自動的に切換えることを特徴とする。
この方法によれば、電気光学物質(つまりは周囲)の温度変化に対応して適正な駆動が可能な電気光学装置の駆動方法を提供できる。
[適用例10]上記適用例の電気光学装置の駆動方法において、前記駆動条件を切り替える温度変化の範囲を有していることが好ましい。
この方法によれば、温度変化に応じて適宜に駆動条件を切り替えることが可能になるので、駆動条件の頻繁な切り替えによって生じる例えばフリッカーなどの表示不具合を抑制することができる。
[適用例11]上記適用例の電気光学装置の駆動方法において、前記駆動条件の一つが温度に応じた駆動電圧の階調補正係数であることを特徴とする。
電気光学物質は温度によりその光学特性が必ずしもリニアに変化するとは限らない。したがって、階調表示を行わせる場合にも温度によって階調表示を行わせる駆動電圧の補正が必要となる。
この方法によれば、駆動用半導体装置が温度に対応して切り替える駆動条件のうちの一つとして駆動電圧の階調補正係数を採用することで、温度が変化しても適正な階調表示が可能な電気光学装置の駆動方法を提供することができる。
(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、(b)は(a)のH−H’線で切った概略断面図。 液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 (a)は素子基板における温度検出用抵抗体の配置を示す概略平面図、(b)は概略断面図。 (a)および(b)は温度検出用抵抗体を備えた液晶装置の駆動方法を説明するための概略図。 温度検出用抵抗体の温度と抵抗との関係を示すグラフ。 (a)〜(d)は第2実施形態の液晶装置における温度検出用抵抗体の配置を示す概略平面図。 第3実施形態の液晶装置における温度検出用抵抗体の配置を示す概略平面図。 電子機器としての投射型表示装置の構成を示す概略図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
(第1実施形態)
本実施形態では、電気光学装置として、薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT)を画素のスイッチング素子として備えたアクティブマトリックス型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調素子(液晶ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
<液晶装置>
本実施形態の液晶装置について、図1および図2を参照して説明する。図1(a)は液晶装置の構成を示す概略平面図、同図(b)は同図(a)のH−H’線で切った概略断面図、図2は液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。
図1(a)および(b)に示すように、本実施形態の電気光学装置としての液晶装置100は、対向配置された第1基板としての素子基板10および第2基板としての対向基板20と、これら一対の基板によって挟持された液晶層50とを有する。素子基板10および対向基板20は、透明な例えば石英基板やガラス基板などが用いられている。
素子基板10は対向基板20よりも一回り大きく、両基板間に配置されたシール材40を介して接合され、その隙間に電気光学物質である正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層50を構成している。シール材40は、例えば熱硬化性または紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材40には、対向配置された一対の基板間に液晶を注入するための注入口が設けられ、例えば紫外線硬化型のアクリル系樹脂などの封止材によって封止されている。また、シール材40中には一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
なお、一対の基板間に液晶を封入する方法は、シール材40に設けられた注入口を利用する真空注入法に限らず、額縁状に配置されたシール材40の内側に所定量の液晶を滴下して、減圧下でシール材40を介して一対の基板を貼り合わせるODF(One Drop Fill)方式を採用することもできる。
額縁状に配置されたシール材40の内側には、同じく額縁状に遮光膜21が設けられている。遮光膜21は、例えば遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなり、遮光膜21の内側が画素領域Eとなっている。画素領域Eには、マトリックス状に画素Pが複数配置されている。なお、図1では図示省略したが、画素領域Eにおいても複数の画素Pを平面的に区分する遮光部が設けられている。画素領域Eは、表示に寄与する有効な複数の画素Pを囲むように配置された複数のダミー画素を含んでいてもよい。
素子基板10の1辺部に沿ったシール材40との間にデータ線駆動回路101が設けられている。また、該1辺部に対向する他の1辺部に沿ったシール材40の内側に検査回路103が設けられている。さらに、該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿ったシール材40の内側に走査線駆動回路102が設けられている。該1辺部と対向する他の1辺部のシール材40の内側には、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線105が設けられている。これらデータ線駆動回路101、走査線駆動回路102に繋がる配線は、該1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子104に接続されている。
以降、該1辺部に沿った方向をX方向とし、該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿った方向をY方向として説明する。
図1(b)に示すように、素子基板10の液晶層50側の表面には、画素Pごとに設けられた光透過性を有する画素電極15およびスイッチング素子としての薄膜トランジスター(TFT;Thin Film Transistor、以下、TFTとも称する)30と、信号配線と、複数の画素電極15を覆う配向膜18とが形成されている。
また、TFT30における半導体層に光が入射して光リーク電流が流れ、不適切なスイッチング動作となることを防ぐ遮光構造が採用されている。
また、図1(b)では図示を省略しているが、画素電極15をスイッチング制御するTFT30と素子基板10との間には複数の配線層を有しており、該複数の配線層に跨って液晶層50の温度を検出するための温度検出用抵抗体13(図3参照)が設けられている。本実施形態における温度検出用抵抗体13の詳しい構成については後述する。
対向基板20の液晶層50側の表面には、遮光膜21と、これを覆うように成膜された層間絶縁膜22と、少なくとも画素領域Eに亘って層間絶縁膜22を覆うように設けられた対向電極23と、対向電極23を覆う配向膜24とが設けられている。
遮光膜21は、図1(a)に示すように平面的にデータ線駆動回路101や走査線駆動回路102、検査回路103と重なる位置において額縁状に設けられている。これにより対向基板20側から入射する光を遮蔽して、これらの駆動回路を含む周辺回路の光による誤動作を防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が画素領域Eに入射しないように遮蔽して、画素領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
層間絶縁膜22は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して遮光膜21を覆うように設けられている。また、遮光膜21による基板上の凹凸を緩和する平坦化層としても機能している。このような層間絶縁膜22の形成方法としては、例えばプラズマCVD法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
対向電極23は、例えばITOなどの透明導電膜からなり、層間絶縁膜22を覆うと共に、図1(a)に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部106により素子基板10側の配線に電気的に接続している。
画素電極15を覆う配向膜18および対向電極23を覆う配向膜24は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。例えば、ポリイミドなどの有機材料を成膜して、その表面をラビングすることにより、正の誘電異方性を有する液晶分子に対して略水平配向処理が施されたものや、SiOx(酸化シリコン)などの無機材料を気相成長法を用いて成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向処理が施されたものが挙げられる。
図2に示すように、液晶装置100は、画素領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する信号線としての複数の走査線3aおよび複数のデータ線6aと、走査線3aに対して平行する容量線3bとを有する。
走査線3aとデータ線6aとにより区分された領域に、画素電極15と、TFT30と、蓄積容量16とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
走査線3aはTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはTFT30のソースに電気的に接続されている。画素電極15はTFT30のドレインに電気的に接続されている。
データ線6aはデータ線駆動回路101(図1参照)に接続されており、データ線駆動回路101から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3aは走査線駆動回路102(図1参照)に接続されており、走査線駆動回路102から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを各画素Pに供給する。データ線駆動回路101からデータ線6aに供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路102は、走査線3aに対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングでパルス的に線順次で供給する。
液晶装置100は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1〜SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極15に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極15を介して液晶層50に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極15と液晶層50を介して対向配置された対向電極23との間で一定期間保持される。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極15と対向電極23との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量16が接続されている。蓄積容量16は、TFT30のドレインと容量線3bとの間に設けられている。
なお、図1(a)に示した検査回路103には、データ線6aが接続されており、液晶装置100の製造過程において、上記画像信号を検出することで液晶装置100の動作欠陥などを確認できる構成となっているが、図2の等価回路では省略している。また、検査回路103は、上記画像信号をサンプリングしてデータ線6aに供給するサンプリング回路、データ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して供給するプリチャージ回路を含むものとしてもよい。
このような液晶装置100は透過型であって、画素Pが非駆動時に暗表示となるノーマリーブラックモードや、非駆動時に明表示となるノーマリーホワイトモードの光学設計が採用される。光学設計に応じて、光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が配置されて用いられる。
次に、本実施形態における温度検出用抵抗体の構成とその駆動方法について、図3〜図5を参照して説明する。図3(a)は素子基板における温度検出用抵抗体の配置を示す概略平面図、同図(b)は概略断面図、図4(a)および(b)は温度検出用抵抗体を備えた液晶装置の駆動方法を説明するための概略図、図5は温度検出用抵抗体の温度と抵抗との関係を示すグラフである。
図3(a)および(b)に示すように、素子基板10には、基板上に温度検出用抵抗体13が設けられている。温度検出用抵抗体13は、基板上に設けられた第1抵抗体11と、第1抵抗体11に対して異なる配線層に設けられた第2抵抗体12とが層間絶縁膜に設けられたコンタクトホールCNT1を介して電気的に直列に接続された抵抗体である。
図3(a)に示すように、温度検出用抵抗体13は画素領域Eに配置されている。温度検出用抵抗体13を構成する第1抵抗体11および第2抵抗体12は、平面視で画素Pを区画するように配置されている。より具体的には、第1抵抗体11は、一方の端部が素子基板10の右下の端子部に位置し、画素領域EのY方向に延在する画素列に沿って配置され、画素領域EをY方向において過ぎたところで折り返されて連続的に配置されている。第1抵抗体11の他方の端部は、画素領域Eの外側(図3(a)では素子基板10の左上)に配置されたコンタクトホールCNT1に接続されている。第2抵抗体12は、一方の端部が第1抵抗体11と同様に素子基板10の右下の端子部に位置し、画素領域EのX方向に延在する画素行に沿って配置され、画素領域EをX方向において過ぎたところで折り返されて連続的に配置されている。第2抵抗体12の他方の端部は、画素領域Eの外側に配置されたコンタクトホールCNT1に接続されている。
このようにコンタクトホールCNT1を介して電気的に連続した第1抵抗体11と第2抵抗体12の配置を例えば「一筆書き状の配置」と呼ぶ。
第1抵抗体11および第2抵抗体12は、例えばAl、Cr、Cu、Niなどの低抵抗な金属材料を用いて形成することができる。加えて遮光性を有するように形成することが好ましい。これによって、温度検出用抵抗体13は、素子基板10において画素Pを区画するブラックマトリックス(BM)としても機能させることができる。
なお、第1抵抗体11および第2抵抗体12の配置は、これに限定されない。画素Pを区画することができれば、第1抵抗体11を画素領域EのX方向に延在する画素行に沿って画素P間に延在させ、第2抵抗体12を画素領域EのY方向に延在する画素列に沿って画素P間に延在させてもよい。
また、第1抵抗体11と第2抵抗体12に用いられる金属材料は、同一であることが温度による抵抗変化をリニアとする点で好ましいが、異なる金属材料を用いてもよい。特に隣り合う画素Pの隙間がX方向とY方向とで同じであれば、第1抵抗体11と第2抵抗体12とをそれぞれ同じ幅で形成して、単位長さ当たりの電気抵抗を同じにすることができる。一方で該隙間がX方向とY方向とで異なる場合には、温度検出用抵抗体13をBMとして機能させると、第1抵抗体11と第2抵抗体12とでは幅が異なることになり、単位長さ当たりの電気抵抗が異なるおそれがある。その場合には、単位長さ当たりの電気抵抗が同じになるように、第1抵抗体11と第2抵抗体12とを構成する金属材料を異ならせることが挙げられる。
<液晶装置の駆動方法>
次に図4および図5を参照して液晶装置100の駆動方法について説明する。図4(a)は温度検出用抵抗体を利用して、液晶装置を駆動制御する電気的な構成を示す概略図、同図(b)は駆動用半導体装置におけるレジスタのアドレスと参照データとの関係を示す図である。図5は温度検出用抵抗体の実施例と比較例の温度と電気抵抗との関係を示すグラフである。
図4(a)に示すように、液晶装置100には、駆動用半導体装置としてのコントロールIC107が接続される。コントロールIC107には、液晶装置100を駆動するための電源や入力信号などが電気的に接続される。加えて、温度検出用抵抗体13が電気的に接続された2つの外部接続用端子104c1,104c2とも電気的に接続される。外部接続用端子104c1には、第1抵抗体11の一方の端部が接続され、外部接続用端子104c2には、第2抵抗体12の一方の端部が接続されている。
コントロールIC107は、液晶装置100の駆動を制御するための出力信号をデータ線駆動回路101に送出する。また、送出された出力信号の一部はデータ線駆動回路101を介して走査線駆動回路102にも送出することができる構成となっている。
ここで言うところの出力信号とは、例えば、データ線駆動回路101および走査線駆動回路102を制御する制御信号や前述した画像信号を含んでいる。
液晶装置100における光学特性は、温度に依存している。例えば、室温(25℃)を基準として温度が上昇すれば画素PがOFF状態からON状態に切り替わる駆動電圧のしきい値電圧(Vth)が低下する。室温(25℃)を基準として温度が低下すれば画素PがOFF状態からON状態に切り替わる駆動電圧のしきい値電圧(Vth)が上昇する。
また、温度によって駆動電圧と画素Pにおける透過率との関係を示すVth曲線の傾きも変化する。したがって、液晶装置100(より好ましくは液晶層50)の温度によって、画素Pの画素電極15と対向電極23との間に適正な駆動電圧を与える必要がある。
液晶装置100(より好ましくは液晶層50)の温度によって、画素Pの画素電極15と対向電極23との間に適正な駆動電圧を与える方法としては、与えられる駆動電圧そのものを温度によって変化させる方法や、駆動電圧が印加される時間あるいはタイミングを変化させる方法も挙げられる。また、前者の場合、対向電極23に固定電位(LCCOM)を与えておいて、画素電極15側の電位を変化させる方法や、それとは逆に上記固定電位(LCCOM)を温度によって変化させてもよい。あるいは、これらの方法を組み合わせて用いることも考えられる。
Vth曲線の傾きが温度によって変化する場合には、特に階調表示における駆動電圧の与え方に注意が必要である。例えば傾きが室温に比べて緩やかになると、画像信号の階調レベルを反映した駆動電圧を与えても所望の階調状態を再現できないおそれがあるので、階調時の駆動電圧に補正を加える必要がある。したがって、階調時の駆動電圧あるいは駆動電圧を与える時間を温度によって補正する必要があり、例えば室温を基準とした階調補正係数を定めることが好ましい。
本実施形態の駆動用半導体装置としてのコントロールIC107は、液晶層50の温度に応じた駆動条件の補正値を格納した複数のレジスタを備えている。レジスタは、図4(b)に示すように、例えばF00〜F82のアドレスとアドレスごとに紐付けされたD00〜D82の参照データとを含んで構成されている。
各参照データD00〜D82は、前述したように例えば温度に応じた駆動電圧の補正値、駆動電圧の印加時間の補正値、駆動電圧の印加タイミングの補正値、階調時の階調補正係数などが予め設定されている。
コントロールIC107は、温度検出用抵抗体13の電気抵抗の変化、すなわち、液晶装置100の温度変化を検出し、複数のレジスタを参照することによって温度に対応した駆動条件を含むレジスタを自動的に選択する。具体的には、現在の駆動条件を含むレジスタと検出された温度に基づく駆動条件を含むレジスタと比較し、同じ場合には、現在の駆動条件を含むレジスタをそのまま選択し、異なる場合には検出された温度に対応する駆動条件を含むレジスタに切り替える。
次に、温度検出用抵抗体13の実施例と比較例とを参照して、液晶装置100の駆動方法について、さらに説明する。
(実施例)
本実施形態の液晶装置100では、温度検出用抵抗体13を構成する第1抵抗体11および第2抵抗体12として、Al(アルミニウム)を用い、各抵抗体(配線)の幅を3μm、厚みを300nmとして第1抵抗体11、第2抵抗体12をそれぞれ形成した。これにより各抵抗体(配線)の単位長さ当たりの電気抵抗は、33kΩ/mmとなった。
(比較例)
Alを用い、同一配線層において、その線幅を実施例と同じく3μm、厚みを300nmとして画素Pを区画する格子状の温度検出用抵抗体を形成した。比較例の温度検出用抵抗体における最も離れた2点間における電気抵抗は、実施例の温度検出用抵抗体13における電気抵抗の半分以下であった。
図5に示すように、例えば室温(25℃)を基準の温度t0とし、80℃をt1とするとき、実施例における温度t0のときの電気抵抗はR1、温度t1のときの電気抵抗はR1よりも高いR2であり、比較例における温度t0のときの電気抵抗はR1よりも低いR3、温度t1のときの電気抵抗はR3よりも高くR1よりも低いR4であった。実施例における温度と温度検出用抵抗体13の電気抵抗との関係はリニア(直線的)であり、R1とR2との差、つまり実施例の温度検出用抵抗体13における温度による抵抗変化の傾きは、比較例よりも大きい。
比較例の場合、温度変化に対する抵抗変化の割合が実施例に比べて小さいので、精度よく温度変化に対応して駆動条件を選択することが難しい。言い換えれば、実施例は、温度変化に対応して適正な駆動条件に切り替えることができる。
また、本実施形態の液晶装置100の駆動方法では、コントロールIC107は、駆動条件を切り替える温度変化の範囲を記憶したデータを有している。先に検出された温度と現在検出された温度との差が例えば5℃以内ならば、駆動条件を変更せずに維持する。このような温度変化の範囲の設定は、温度検出用抵抗体13によって検出された温度対して必ずしも一定とするものでなく、液晶層50の電気光学特性に対応して例えば室温を基準として低温時と高温時とで上記温度変化の範囲の幅を異ならせてもよい。また、ヒステリシスを考慮して温度が上昇傾向にある場合と下降傾向にある場合とで、上記温度変化の範囲を異ならせてもよい。例えば、温度が上昇傾向にある場合は、駆動条件を切り替える温度に対して例えば2℃以上実際の温度が上昇してから駆動条件を切り替える。また、例えば、温度が下降傾向にある場合には、駆動条件を切り替える温度に対して例えば3℃以上実際の温度が低下してから駆動条件を切り替える。このように液晶装置100の熱容量に基づくヒステリシスを考慮して駆動条件の切り替えを図る温度変化の範囲を設定することで、実際の液晶装置100の温度に対応して液晶装置100を適正に駆動することができる。
なお、データ線駆動回路101および走査線駆動回路102を駆動制御するコントロールIC107の構成は、これに限定されるものではなく、例えばデータ線駆動回路101がコントロールIC107の機能を含んでいるとしてもよい。
以上に述べた第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)液晶装置100は、素子基板10側の画素領域Eに温度検出用抵抗体13を備えている。温度検出用抵抗体13は、素子基板10の異なる配線層に形成された第1抵抗体11と第2抵抗体12とがコンタクトホールCNT1によって電気的に直列接続されたものである。したがって、同一配線層に第1抵抗体11と第2抵抗体12とを重ねた場合に比べて、温度検出用抵抗体13の電気抵抗が高くなり、温度変化に対する電気抵抗の変化の割合を高くできる。ゆえに、精度よく温度に対応して駆動条件を設定することができる。また、温度検出用抵抗体13における温度と電気抵抗との関係はリニア(直線的)であり、温度によって駆動条件を設定する場合の上記電気抵抗との関係が単純なため、従来に比べてコントロールIC107が参照するデータ構成が複雑にならずに済む。
(2)温度検出用抵抗体13を構成する第1抵抗体11と第2抵抗体12とは、画素Pを区画するように平面的に配置されている。例えば、第1抵抗体11と第2抵抗体12とを遮光性のAlなどの金属材料を用いて形成すれば、温度検出用抵抗体13をブラックマトリックス(BM)として機能させることができる。言い換えれば、別途BMを形成する必要が無く、簡素な構成で精度よく駆動条件を設定可能であると共に、見栄えがよい液晶装置100を提供できる。
(3)液晶装置100の駆動方法は、コントロールIC107が温度検出用抵抗体13によって検出された温度に対応したレジスタを参照して、駆動条件を自動的に切り替えるので、温度変化に対応させて安定した表示状態を維持することができる。
また、コントロールIC107は、駆動条件を切り替える温度変化の範囲を有しているので、温度変化を検出して頻繁に駆動条件を切り替える場合に比べて、駆動条件の切り替えによる例えばフリッカーなどの表示不具合が発生し難い。
(4)液晶装置100の駆動方法は、駆動条件の1つに階調表示における駆動電圧の温度に対応した階調補正係数を用いているので、見栄えのよい階調表示を行うことができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の液晶装置について、図6を参照して説明する。図6(a)〜(d)は第2実施形態の液晶装置における温度検出用抵抗体の配置を示す概略平面図である。
第2実施形態は、第1実施形態に対して温度検出用抵抗体13の形成方法を異ならせたものである。したがって、第1実施形態と同じ構成は、同じ符号を付して詳細の説明は省略する。
図6(a)に示すように、第2実施形態の温度検出用抵抗体13を構成する第1抵抗体11および第2抵抗体12は、素子基板10において第1実施形態と同様に、画素領域Eの複数の画素Pを区画するように一筆書き状に配置されている。
その一方で、図6(b)に示すように、第1抵抗体11は、Y方向と直交するX方向に蛇行した部分11aを有している。第1抵抗体11の蛇行した部分11aに生じた隙間11bの位置と大きさに対応して、第2抵抗体12が設けられた配線層には、図6(c)に示すようなX方向に延在する遮光部12aが設けられている。したがって、図6(d)に示すように、平面視では蛇行した部分11aと遮光部12aとが重なり合う事によって、上記隙間11bから漏れる光は、遮光部12aによって遮光される。このような、蛇行した部分11aと遮光部12aとを有する構成は、第1抵抗体11に対してだけではなく、第2抵抗体12に対しても同様に行われている。すなわち、第1抵抗体11と第2抵抗体12とは、それぞれが延在する方向と交差する方向に蛇行した部分を有している。また、蛇行した部分に生じた隙間から漏れる光を遮光する遮光部が、蛇行した部分を有する抵抗体が設けられた配線層と異なる配線層に設けられている。
上記第2実施形態によれば、上記第1実施形態の効果(1)〜(3)に加えて、以下の効果が得られる。
(4)第1抵抗体11および第2抵抗体12にそれぞれ蛇行した部分を設けることにより、上記第1実施形態に比べて温度検出用抵抗体13の電気抵抗をさらに高めることができる。すなわち、より精度よく温度に対応して駆動条件を選択可能な液晶装置100を実現できる。
(5)第1抵抗体11および第2抵抗体12のそれぞれを蛇行させることによって生ずる隙間は、蛇行した部分と異なる配線層に設けられた遮光部によって遮光されるので、当該隙間からの光漏れが防止される。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の液晶装置について、図7を参照して説明する。図7は第3実施形態の液晶装置における温度検出用抵抗体の配置を示す概略平面図である。
第3実施形態は、第1実施形態に対して複数の温度検出用抵抗体を備えた例を示すものである。したがって、第1実施形態と同じ構成は、同じ符号を付して詳細の説明は省略する。
具体的には、図7に示すように、液晶装置100の素子基板10には、画素領域Eの中央領域E1に対応して配置された第1温度検出用抵抗体13cと、中央領域E1以外の領域としての周辺領域E2に対応して配置された第2温度検出用抵抗体13dとが形成されている。
第1温度検出用抵抗体13cを構成する異なる配線層に形成された抵抗体11cおよび抵抗体12cは、平面視で画素Pを区画するように配置されている。抵抗体11cの一方の端部は素子基板10の端子部に位置し、中央領域E1のY方向に延在する画素列に沿って配置され、中央領域E1をY方向において過ぎたところで折り返されて連続的に配置されている。抵抗体11cの他方の端部は、中央領域E1の外側(図7では中央領域E1の右下隅の近傍)に配置されたコンタクトホールCNT1Aに接続されている。抵抗体12cは、一方の端部が素子基板10の右側の辺部に位置し、中央領域E1のX方向に延在する画素行に沿って配置され、中央領域E1をX方向において過ぎたところで折り返されて連続的に配置されている。抵抗体12cの他方の端部は、中央領域E1の外側に配置されたコンタクトホールCNT1Aに接続されている。
第2温度検出用抵抗体13dを構成する異なる配線層に形成された抵抗体11dおよび抵抗体12dは、平面視で画素Pを区画するように配置されている。抵抗体11dの一方の端部は素子基板10の端子部に位置し、周辺領域E2のY方向に延在する画素列に沿って配置され、周辺領域E2の外側と中央領域E1との間で折り返されて連続的に配置されている。抵抗体11dの他方の端部は、画素領域Eの隅(図7では右下隅)に配置されたコンタクトホールCNT1Bに接続されている。抵抗体12dは、一方の端部が素子基板10の右側の辺部に位置し、周辺領域E2のX方向に延在する画素行に沿って配置され、同じく周辺領域E2の外側と中央領域E1との間において折り返されて連続的に配置されている。抵抗体12dの他方の端部は、画素領域Eの隅に配置されたコンタクトホールCNT1Bに接続されている。
中央領域E1を囲む部分であって、第1温度検出用抵抗体13cと第2温度検出用抵抗体13dとの間には、画素Pを区画するようにX方向に延在する遮光部14aとY方向に延在する遮光部14bとが設けられている。例えば、遮光部14aはX方向に延在する部分を有する抵抗体12c,12dと同層の配線層に形成され、遮光部14bはY方向に延在する部分を有する抵抗体11c,11dと同層の配線層に形成すればよい。このようにすれば、抵抗体同士が遮光部14a,14bによって電気的に短絡することがない。
上記第3実施形態によれば、上記第1実施形態の効果(1)〜(3)に加えて、以下の効果が得られる。
(6)画素領域Eにおいて、中央領域E1に対応して第1温度検出用抵抗体13cが設けられ、中央領域E1以外の周辺領域E2に対応して第2温度検出用抵抗体13dが設けられている。これにより、画素領域Eの温度分布に対応して、中央領域E1と周辺領域E2とをそれぞれ独立して駆動制御することができる。
(7)また、中央領域E1を囲む部分のうち、第1温度検出用抵抗体13cや第2温度検出用抵抗体13dによって画素Pを区画できない部分に遮光部14a,14bが設けられているので、画素Pは平面的に確実に区画される。
(第4実施形態)
<電子機器>
図8は電子機器としての投射型表示装置の構成を示す概略図である。図8に示すように、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投射レンズ1207とを備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。
ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。
ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1207によってスクリーン1300上に投射され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210は、上述した第1実施形態の液晶装置100が適用されたものである。液晶装置100は、色光の入射側と射出側とにおいてクロスニコルに配置された一対の偏光素子の間に隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
このような投射型表示装置1000によれば、温度検出用抵抗体13を備えた液晶装置100を液晶ライトバルブ1210,1220,1230として用いると共に、液晶装置100の駆動方法が適用されているので、偏光照明装置1100から発する光によって液晶ライトバルブ1210,1220,1230が加熱され温度が変化したとしても、温度に対応して適正な駆動条件に自動的に切り替わるので、安定した表示品位が維持される。
本発明は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う液晶装置および該液晶装置の駆動方法、並びにこれを適用する電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)上記第1〜上記第3実施形態では、温度検出用抵抗体を素子基板10側に設けているが、これに限定されない。対向基板20側に温度検出用抵抗体に設けてもよく、当該温度検出用抵抗体に上下導通部を介して接続される配線を素子基板10側に形成すればよい。
(変形例2)温度検出用抵抗体を備える液晶装置100は、透過型に限定されない。例えば、光反射性を有する導電材料を用いて画素電極15を形成した反射型の液晶装置においても適用することができる。
(変形例3)異なる配線層に跨って一筆書き状に形成された温度検出用抵抗体は、画素領域Eに対応して配置されることに限定されない。例えば、画素領域Eの外側の領域だけに配置するとしてもよい。これによれば、画素領域Eにおける画素Pの配置に影響されることなく、温度検出用抵抗体を配置することができる。
(変形例4)上記第2実施形態における温度検出用抵抗体13において、延在方向と交差する方向に蛇行した部分を有する抵抗体は、第1抵抗体11および第2抵抗体12の両方に限定されない。第1抵抗体11と第2抵抗体12のいずれか一方の抵抗体に蛇行した部分を有するとしてもよい。
(変形例5)上記液晶装置100が適用される電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置1000に限定されない。例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、または電子ブック、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダー型あるいはモニター直視型のビデオレコーダー、カーナビゲーションシステム、電子手帳、POSなどの情報端末機器の表示部として好適に用いることができる。
(変形例6)基板上の異なる配線層に形成された第1抵抗体11と第2抵抗体12とが電気的に直列接続された温度検出用抵抗体13を備える電気光学装置は、液晶装置100に限定されない。例えば、自発光型の有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置にも適用することができる。温度検出用抵抗体13によって検出された電気抵抗に基づく温度変化に対応して有機EL装置における有機EL素子を流れる電流量や有機EL素子に印加される電圧を制御することができる。
10…第1基板としての素子基板、11…第1抵抗体、11a…第1抵抗体の蛇行した部分、12…第2抵抗体、12a…遮光部、13…温度検出用抵抗体、13c…第1温度検出用抵抗体、13d…第2温度検出用抵抗体、14a,14b…遮光部、20…第2基板としての対向基板、50…電気光学物質としての液晶層、100…電気光学装置としての液晶装置、1000…電子機器としての投射型表示装置、E…画素領域、E1…画素領域のうちの中央領域、E2…画素領域のうち中央領域以外の領域、P…画素。

Claims (11)

  1. 第1基板と、
    第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に電気光学物質と、
    前記第1基板および前記第2基板のうち少なくとも一方に温度検出用抵抗体と、を備え、
    前記温度検出用抵抗体は、基板上において異なる配線層に形成された第1抵抗体と第2抵抗体とが電気的に直列接続されたものであることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記温度検出用抵抗体は、複数の画素を有する画素領域に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記温度検出用抵抗体は、複数の画素を有する画素領域以外の領域に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  4. 前記温度検出用抵抗体は、複数の画素を有する画素領域のうち中央領域に形成された第1温度検出用抵抗体と、中央領域以外の領域に形成された第2温度検出用抵抗体とを含むことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  5. 前記第1抵抗体と前記第2抵抗体とは、平面視で前記複数の画素をそれぞれ区画するように配置されていることを特徴とする請求項2または4に記載の電気光学装置。
  6. 前記第1抵抗体と前記第2抵抗体のうち少なくとも一方は、延在方向に対して交差する方向に蛇行した部分を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記第1抵抗体と前記第2抵抗体のうち少なくとも一方の前記蛇行した部分に生じた隙間を遮光する遮光部が基板上に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の電気光学装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置を備え、
    前記電気光学装置は、前記温度検出用抵抗体によって検出された温度に対応して設定された駆動条件を参照し、参照した駆動条件と現在の駆動条件とが異なる場合には前記参照した駆動条件に自動的に切換えることを特徴とする電子機器。
  9. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電気光学装置を備え、
    前記温度検出用抵抗体によって検出された温度に対応して設定された駆動条件を参照し、参照した駆動条件と現在の駆動条件とが異なる場合には前記参照した駆動条件に自動的に切換えることを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  10. 前記駆動条件を切り替える温度変化の範囲を有していることを特徴とする請求項9に記載の電気光学装置の駆動方法。
  11. 前記駆動条件の一つが温度に応じた駆動電圧の階調補正係数であることを特徴とする請求項9または10に記載の電気光学装置の駆動方法。
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