JP2013036496A - ピンタイプ保持器、ころ組立体、転動装置およびころ軸受 - Google Patents

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Junichi Kubo
潤一 久保
Takeshi Miyaji
武志 宮地
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Abstract

【課題】取り付け取り外しに要する工数を削減できて、熟練を要しなくても、取り付けや取り外しをできるピンを備えるピンタイプ保持器、ころ組立体、転動装置およびころ軸受を提供すること。
【解決手段】第1ピンの第1端部と、第1環状体とをねじ固定する。上記第2ピン153の第2端部190の外周面と、第1環状体52の貫通穴162の内周面とを、キー250を用いてキー係合して、第2端部190が第2環状体52に対して相対回転しないようにする。第2端部190の外周面においてキー250よりも軸方向の第2環状体52の外方側に止め輪250を係止して、この止め輪250により、キー250が脱落することを防止する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ピンタイプ保持器に関し、また、ピンタイプ保持器と、中空ころとを備えるころ組立体に関する。また、本発明は、ころ組立体を備える転動装置およびころ軸受に関する。
従来、ころ軸受としては、特開平11−082519号公報(特許文献1)に記載されている円錐ころ軸受がある。この円錐ころ軸受は、外輪と、内輪と、複数の円錐ころとを備え、上記複数の円錐ころは、保持器により保持されている。上記保持器は、大径環状体と、小径環状体と、複数の柱部とを有している。上記各柱部は、大径環状体と、小径環状体との間を連結し、複数の柱部は、大径環状体の周方向に互いに間隔をおいて位置している。
上記保持器は、隣接する二つの柱部の間の少なくとも一箇所に窓部を有している。この円錐ころ軸受において、内輪の円錐軌道面を観察する場合には、外輪を取り外した状態で、保持器を固定して、内輪を回転させるようになっている。このようにして、上記窓部を介して内輪の円錐軌道面を視認して、その円錐軌道面の焼付き等の程度を確認するようになっている。
ここで、従来、ピンタイプ保持器を備えるころ軸受においては、軌道輪の軌道面を点検するために、ピンのうちの一つを、他のピンよりも取り外し容易にして、軌道面の点検時においては、そのピンおよびそのピンが挿通していた貫通穴を有する一の中空ころを取り外して、軌道面の点検を行っている。
ここで、従来、周知の構造としては、点検用ピンを、第1環状体にねじ止めする一方、第2環状体に対してピンが廻らないようにしている構造がある。詳しくは、点検ピンの第2環状体側の先端に、フラットな面を有する突出部を設け、更に、コ字状の針金部材を、そのフラットな面に当接すると共に、針金部材の両端部を、第2環状体に設けた二つの穴に圧入するように、第2環状体に固定して、このコ字状の針金部材で、上記フラットな面の回転を阻止し、第2環状体に対する点検用ピンの相対回転を阻止する。
そして、軌道面の点検の際には、上記コ字状の針金部材を取り外して、上記点検用ピンおよびその点検用ピンに挿通されていた貫通穴を有する中空ころを外し、軌道面の点検を行うようになっている。そして、点検が終わった後には、点検用ピンおよび中空ころの取り外しと逆の動作を行って、ころ軸受に、点検ピン、中空ころおよび針金部材を、取り付けるようになっている。
このころ軸受は、軌道面の点検の際に針金部材を外す必要があるが、針金部材が第2環状体に圧入されているため、取り外しに工数が必要になり、かつ、取り外しに熟練が必要になる。また、軌道面の点検後の再度の点検ピンの回転防止の際にも、針金部材の圧入を行う作業が必要になり、工数かつ熟練が必要になるという問題がある。
特開平11−082519号公報
そこで、本発明の課題は、取り付け取り外しに要する工数を削減できて、熟練を要しなくても、取り付けや取り外しをできるピンを備えるピンタイプ保持器およびころ組立体を提供することにある。
また、本発明の課題は、そのようなころ組立体を備える転動装置およびころ軸受を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のころ組立体は、
周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有する第1環状体と、
上記第1環状体に対して上記第1環状体の軸方向に間隔をおいて位置すると共に、周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有する第2環状体と、
上記第1環状体と上記第2環状体との間に配置された第1中空ころの貫通穴に挿通される一方、上記第1環状体の上記貫通穴に挿通されて、上記第1環状体に固定された第1端部と、上記第2環状体の貫通穴に挿通されて、上記第2環状体に固定された第2端部とを有する第1ピンと、
上記第1環状体と上記第2環状体との間に配置された第2中空ころの貫通穴に挿通される一方、上記第1環状体の上記貫通穴に挿通される第1端部と、上記第2環状体の上記貫通穴に挿通される第2端部とを有する第2ピンと、
上記第1環状体に対する上記第2ピンの上記軸方向の相対移動を規制する止め輪と
を備えることを特徴としている。
本発明によれば、第1環状体に対する第2ピンの上記軸方向の相対移動を規制する規制部材が、コ字状の針金部材よりも取り扱いが容易な止め輪であるから、コ字状の針金部材を使用した場合と比較して、軌道面の点検作業工数を削減することができて、熟練を要しなくても、第2ピンの取り付け取り外しを行うことができる。
また、本発明によれば、止め輪は、コ字状の針金部材よりも耐久性に優れて、繰り返し使用することができるから、破棄部材を低減できて、環境の保全に寄与することができる。
また、一実施形態では、
上記第1環状体の上記貫通穴は、ねじ穴を含むと共に、上記第2ピンの上記第1端部は、雄ねじを有して、上記雄ねじは、上記ねじ穴に螺合しており、
上記第2ピンの上記第2端部の外周面と、その第2端部が挿通される上記第2環状体の上記貫通穴の内周面の夫々は、キー溝を有し、
上記第2ピンのキー溝および上記第2環状体の上記キー溝に嵌合しているキーを備え、
上記止め輪は、上記キーの上記軸方向の上記第1環状体側とは反対側に位置すると共に、上記第2ピンの外周面に係止されている。
上記実施形態によれば、第2ピンのキー溝および上記第2環状体の上記キー溝に嵌合しているキーで、第2ピンの第2環状体に対する相対回転を防止することができる。したがって、第1環状体にねじ止めされている第2ピンの第1端部が、第2ピンの第1環状体に対する相対回転に起因して緩むのを防止できて、第2ピンが、第1環状体および第2環状体から外れるのを安定的に防止できる。
また、上記実施形態によれば、第2ピンのキー溝の周方向の位相と、第2環状体のキー溝の周方向の位相とを合わせて、二つのキー溝の両方に一体のキーを挿入した後に、止め輪を第2ピンに係合して、キーの抜けを防止するだけで、簡易に第2ピンの抜け防止構造を構成でき、また、逆に、止め輪を外して、キーを抜くだけで、簡易に第2ピンおよびこの第2ピンに挿通されている第2中空ころを取り外すことができる。したがって、従来よりも第2ピンの取り付け取り外しを格段に容易に行うことができる。
また、一実施形態では、
上記第1環状体の上記貫通穴は、ねじ穴を含むと共に、上記第2ピンの上記第1端部は、雄ねじを有して、上記雄ねじは、上記ねじ穴に螺合しており、
上記止め輪は、上記第2ピンよりも上記軸方向の上記第2環状体の外方側に位置していると共に、上記第2環状体の上記貫通穴の内周面に係止されている。
上記実施形態によれば、第1環状体と、第2ピンの第1端部とのねじ止めが緩んで、第2ピンが第2環状体の方に軸方向に移動したとしても、第1環状体の貫通穴の内周面に配置されている止め輪で、その軸方向の移動を阻止できる。したがって、第2ピンが第1および第2環状体から抜け出ることを安定的に防止できる。
また、上記実施形態によれば、第2環状体の貫通穴の内周面から止め輪を取り外すだけで、第2ピンを、簡易に保持器から取り外すことができ、また、第2ピンの第1端部を、第1環状体のねじ穴に螺合した後、止め輪を、第2環状体の貫通穴に嵌入するだけで、簡単に第2ピンの取り付けを行うことができる。したがって、従来よりも第2ピンの取り付け取り外しを格段に容易に行うことができる。
また、本発明のころ組立体は、
本発明のピンタイプ保持器と、
上記第1中空ころと、
上記第2中空ころと
を備え、
上記第1中空ころの貫通穴に上記第1ピンを貫通していると共に、上記第2中空ころの貫通穴に上記第2ピンを貫通していることを特徴としている。
本発明によれば、本発明のピンタイプ保持器を備えるから、ころ組立体から容易に第2中空ころを取り外すことができる。
また、本発明の転動装置は、
軌道面を有する第1軌道部材と、
軌道面を有する第2軌道部材と、
本発明のころ組立体と
を備え、
上記ころ組立体の上記第1中空ころおよび上記第2中空ころの夫々は、上記第1軌道部材の軌道面と、上記第2軌道部材の軌道面との間に配置されていることを特徴としている。
本発明によれば、第1軌道部材の軌道面と第2軌道部材の軌道面とのうちの少なくとも一方の点検を簡易に行うことができる。
また、本発明のころ軸受は、
軌道面を有する第1軌道部材と、
軌道面を有する第2軌道部材と、
本発明のころ組立体と
を備え、
上記ころ組立体の上記第1中空ころおよび上記第2中空ころの夫々は、上記第1軌道部材の軌道面と、上記第2軌道部材の軌道面との間に配置されていることを特徴としている。
本発明によれば、本発明のころ組立体を備えるから、第1軌道部材の軌道面と第2軌道部材の軌道面とのうちの少なくとも一方の点検を簡易に行うことができる。
本発明のピンタイプ保持器によれば、第1環状体に対する第2ピンの上記軸方向の相対移動を規制する規制部材が、コ字状の針金部材よりも取り扱いが容易な止め輪であるから、コ字状の針金部材を使用していた場合と比較して、軌道面の点検作業工数を削減することができて、第2ピンの取り付け取り外しを簡単に行うことができる。
また、本発明のピンタイプ保持器によれば、コ字状の針金部材の替わりに、コ字状の針金部材よりも耐久性に優れて繰り返し使用できる止め輪を使用するようになっているから、破棄部材を低減できて、環境の保全に寄与することができる。
本発明の一実施形態の円筒ころ軸受の第1ピンの軸中心を含む軸方向の断面図である。 上記実施形態の円筒ころ軸受の第2ピンの軸中心を含む軸方向の断面図である。 図2の第2ピンの第2端部周辺の拡大模式断面図である。 穴用止め輪を有する変形例のピンタイプ保持器の一部を示す断面図であり、図3に対応する変形例のピンタイプ保持器の図である。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の円筒ころ軸受の第1ピン53の軸中心を含む軸方向の断面図である。
この円筒ころ軸受は、第1軌道部材としての外輪1と、第2軌道部材としての内輪2と、ころ組立体7とを備え、ころ組立体7は、複数の第1中空円筒ころ3と、一つの第2中空円筒ころ(図1では図示せず)と、ピンタイプ保持器(以下、単に保持器という)5とを一体化してなっている。第1中空円筒ころ3は、第1中空ころを構成し、第2中空円筒ころは、第2中空ころを構成している。
上記保持器5は、第1環状体51、第2環状体52、複数の第1ピン53、一つの第2ピン(図1では図示せず)および溶接部54を有している。
上記第1環状体51は、複数のねじ穴61を有し、各ねじ穴61は、第1環状体51の軸方向の一方の端面から他方の端面まで直線状に延在している。上記各ねじ穴61は、貫通穴であり、複数のねじ穴61は、第1環状体51の周方向に、互いに間隔をおいた状態で配置されている。
上記第2環状体52は、第1環状体51に第1環状体51の軸方向に対向している。上記第2環状体52は、複数の貫通穴62を有し、各貫通穴62は、第2環状体52の軸方向の一方の端面から他方の端面まで直線状に延在している。上記複数の貫通穴62は、第2環状体52の周方向に、互いに間隔をおいた状態で配置されている。
上記第1ピン53は、第1中空円筒ころ3の貫通穴31に挿通されている。上記第1ピン53は、第1端部89と、第2端部90とを有する。上記第1端部89の外周面は、雄ねじを有している。上記第1端部89の外周面の雄ねじと、第1環状体51のねじ穴61とは螺合により固定されている。
上記第2端部90は、第2環状体52の貫通穴62に配置されている。上記第2端部90は、第2環状体52の貫通穴62に隙間嵌めされている。
上記溶接部54は、第2環状体52の貫通穴62の開口を覆っている。上記溶接部54は、第1ピン53の第2端部90の外周面と、第2環状体52の貫通穴62の内周面との間に存在して、第1ピン53の第2端部90の外周面と、第2環状体52の貫通穴62の内周面との両方に接触している部分を有している。上記溶接部54は、第2環状体52の貫通穴62に対して第2端部90が相対移動できないようにしている。上記溶接部54、第2環状体52および第2端部90は、一体構造を構成している。上記第1ピン53は、保持器5から着脱不可能になっている。
上記各第1中空円筒ころ3は、貫通穴31を有している。上記貫通穴31の中心軸は、第1中空円筒ころ3の円筒外周面32の中心軸と略一致している。上記第1中空円筒ころ3は、第1環状体51と、第2環状体52との間に配置されている。上記第1中空円筒ころ3の貫通穴31には、第1ピン53の軸部が挿通されている。上記各第1中空円筒ころ3の軸方向の移動は、第1環状体51と第2環状体52との間に制限され、各第1中空円筒ころ3は、保持器5から離脱不能になっている。
上記複数の第1中空円筒ころ3は、外輪1の内周円筒軌道面11と、内輪2の外周円筒軌道面21との間に、保持器5によって保持された状態で、互いに間隔をおいて位置している。
図2は、上記実施形態の円筒ころ軸受の第2ピン153の軸中心を含む軸方向の断面図である。
図2に示すように、上記第2ピン153の第1端部189は、第1ピン53の第1端部89と同一の構造を有している一方、第2ピン153の第2端部190は、第1ピン53の第1端部90と異なる構造になっている。上記第2ピン153は、保持器5から着脱可能な軌道面検査用の点検ピンである。上記第2ピン153は、第1ピン53との比較において、第2端部190のみが異なっている。上記第2ピン153は、以下に詳細に説明する構造により、第1環状体51および第2環状体52に対して軸方向に相対移動不可になっている。
上記第2中空円筒ころ103は、第1中空円筒ころ3と同一であり、貫通穴131を有している。上記第2中空円筒ころ103は、第1環状体51と、第2環状体52との間に配置されている。上記第2中空円筒ころ103の貫通穴131には、第2ピン153の軸部が挿通されている。上記各第2中空円筒ころ103の軸方向の移動は、第1環状体51と第2環状体52との間に制限されている。
上記ころ組立体7は、このようにして、複数の第1中空円筒ころ3と、一つの第2中空円筒ころ103と、保持器5とを一体化してなっている。上記第2中空円筒ころ103は、保持器5によって保持された状態で、外輪1の内周円筒軌道面11と、内輪2の外周円筒軌道面21との間に位置している。
図3は、図2の第2ピン153の第2端部190周辺の拡大模式断面図である。
図3に示すように、第2ピン153の第2端部190の外周面は、キー溝200と、環状の止め輪収容溝201とを有する。上記キー溝200は、第2端部190の外周面の周方向の一箇所に設けられている一方、止め輪収容溝201は、第2端部190の外周面の軸方向の一箇所に設けられている。上記キー溝200は、第2ピン153の軸方向に延在している一方、止め輪収容溝201は、第2ピン153の周方向に延在している。
上記第2環状体52の第2ピン153が収容される貫通穴162の内周面は、段部230を有している。上記貫通穴162の内周面は、小径内周面部210と、大径内周面部211とを有し、小径内周面部210は、貫通穴162の内周面の軸方向の第1環状体51側に位置する一方、大径内周面部211は、貫通穴162の内周面の軸方向の第1環状体51側とは反対側に位置している。上記小径内周面部210の内径は、大径内周面部211の内径よりも小さくなっている。
図3に示すように、上記小径内周面部210は、キー溝220を有し、そのキー溝220は、小径内周面部210の周方向の一箇所に設けられている。上記キー溝220は、軸方向に延在して、段部230の端面に軸方向に開口している。この保持器5は、キー240と、止め輪の一例としてのC型止め輪(以下、単に止め輪という)250とを有する。上記キー240は、小径内周面部210のキー溝220と、第2ピン153の第2端部190のキー溝200との両方に嵌りこんでいる。
上記止め輪収容溝201は、小径内周面部210に径方向に重なる位置に存在している。上記止め輪250は、止め輪収容溝201に嵌入されている。上記止め輪250は、キー240よりも軸方向の第2環状体52の外方側に位置している。
上記止め輪250は、キー240が止め輪250の第1環状体51側の端面280よりも軸方向の第2環状体52の外方側に行くことを防止するために設けられている。上記キー240が止め輪250の端面280に接触している状態で、キー240の少なくとも一部は、小径内周面部210のキー溝220に収容されている。このようにして、キー240が、小径内周面部210のキー溝220から離脱することを防止している。
上述のように、第2ピン153の第1端部189は、第1環状体51にねじ固定されている。また、上記第1ピン53を介した第1環状体51と第2環状体52との結合により、第1環状体51は、第2環状体52に対して相対移動しないようになっている。上記キー240は、第2環状体52に対して第2ピン153の第2端部190が相対回転することを阻止するようになっている。このようにして、第2ピン153の第1端部189が第1環状体51に対して相対回転することを阻止して、第1環状体51に対する第2ピン153の第1端部189のねじ固定が緩むことを防止するようになっている。このようにして、上記第2ピン153が、第1環状体51および第2環状体52に対して軸方向に相対移動不可になるようにしている。
この円筒ころ軸受は、外輪1の内周円筒軌道面11の点検を以下の手順で、行うようになっている。先ず、第2ピン153の止め輪収容溝201から止め輪250を取り外した後、キー240を軸方向の第2環状体52側の外方側に移動させて、保持器5から引き抜く。次に、第2ピン153を第1環状体51に対して相対回転させて、第1環状体51に対する第2ピン153のねじ固定を解除して、保持器5から第2ピンを引く抜くと共に、第2ピン153の軸部に係合していた第2中空円筒ころ103を、保持器5から取り外す。そして、この後、外輪1を固定した後、保持器5を回転させて、第2中空円筒ころ103を収容していたポケットを介して、外輪1の内周円筒軌道面11を視認等により観察して、内周円筒軌道面11の検査を行うようになっている。
また、逆に、以下の手順で、第2ピン153を保持器5に固定するようになっている。すなわち、先ず、ピン153を、その第1端部189側から貫通穴162を挿通させた後、第2中空円筒ころ103の貫通穴131を挿通させて、その後、第1端部189の雄ねじを、第1環状体51のねじ穴61に螺合させる。次に、第2ピン153のキー溝200の周方向の位相と、第2環状体52のキー溝220の周方向の位相とを合わせて、二つのキー溝200,220の両方に一体のキー240を挿入する。最後に、止め輪250を第2ピン153に係合して、第2ピン153の保持器5への固定を終了するようになっている。
上記実施形態の保持器5によれば、第1環状体51に対する第2ピン153の軸方向の相対移動を規制する規制部材が、コ字状の針金部材よりも取り扱いが容易な止め輪250であるから、コ字状の針金部材を使用した場合と比較して、外周円筒軌道面21の点検作業工数を削減することができて、熟練を要しなくても、第2ピン153の取り付け取り外しを行うことができる。
また、上記実施形態の保持器5によれば、止め輪250は、コ字状の針金部材よりも耐久性に優れて、繰り返し使用することができるから、破棄部材を低減できて、環境の保全に寄与することができる。
また、上記実施形態の保持器5によれば、第2ピン153のキー溝220の周方向の位相と、第2環状体52のキー溝200の周方向の位相とを合わせて、二つのキー溝200,220の両方に一体のキー240を挿入した後に、止め輪250を第2ピン153に係合して、キー240の抜けを防止するだけで、簡易に第2ピン153の抜け防止構造を構成できる。また、逆に、止め輪250を外して、キー240を抜くだけで、簡易に第2ピン153およびこの第2ピン153に挿通されている第2中空円筒ころ103を取り外すことができる。したがって、従来よりも第2ピン153の取り付け取り外しを格段に容易に行うことができる。
尚、上記実施形態のころ組立体7および円筒ころ軸受は、中空円筒ころ3,103を備えていたが、この発明のころ組立体およびころ軸受は、中空凸面ころ(中空球面ころ)のみを備えていても良く、中空円錐ころのみを備えていても良い。また、この発明のころ軸受は、ころを複列配置する構成であっても良く、円筒ころ、円錐ころおよび凸面ころのうちの二以上のころを備えていても良い(少なくとも一例に配置されるころが中空ころであれば良い)。
また、上記実施形態の保持器5では、第1環状体51と、第2環状体62と、第1ピン53とを、ねじ固定と、溶接とを用いて、一体構造にして、第1ピン53が、第1環状体51および第2環状体52から抜けないようにした。しかしながら、この発明では、第1環状体と、第2環状体と、第1ピンとは、如何なる固定法により第1ピンが着脱不可な一体構造にされても良い。そして、例えば、環状体の貫通穴へのピンの圧入や、環状体の貫通穴の内周面とピンの外周面との間に環状のブッシュを配置した上での溶接や、環状体の貫通穴へピンを圧入した後の溶接や、環状体の貫通穴へピンを隙間嵌めや中間嵌めした後の溶接や、環状体の貫通穴とピンの外周面とのねじ止め等により、第1環状体と、第2環状体と、第1ピンとを、第1ピンが着脱不可な一体構造にしても良い。
また、上記実施形態の保持器5では、止め輪が、C型止め輪250であったが、この発明では、止め輪は、C型同心止め輪や、E型止め輪等、C型止め輪以外の如何なる止め輪であっても良い。
また、上記実施形態では、第2ピン153を取り外すことにより、外輪1の軌道面(上記実施形態では、内周円筒軌道面11に対応するが、これに限らない)を検査したが、この発明では、第2ピンを外すことにより、内輪の軌道面を検査しても良い。
また、上記実施形態では、保持器5に、軌道面検査用の着脱可能な第2ピン153が、一つしか存在していなかったが、この発明では、保持器に、軌道面検査用の着脱可能な第2ピンが、二以上存在していても良い。
また、上記実施形態の保持器5では、止め輪250が、軸に係止される軸用止め輪であったが、止め輪は、穴に係止される穴用止め輪であっても良い。
図4は、穴用止め輪350を有する変形例のピンタイプ保持器105の一部を示す断面図であり、変形例のピンタイプ保持器105の図3に対応する図である。
尚、この変形例のピンタイプ保持器(以下、単に保持器という)105においても、第2ピン353の図示しない第1端部は、図示しない第1環状体のねじ穴にねじ固定されている。
この変形例の保持器105では、第2環状体352の第2ピン353の第2端部390を収容する貫通穴362が、円筒穴であり、かつ、その円筒穴の内周面には、環状の止め輪収容溝301が形成されている。
上記止め輪収容溝301は、貫通穴362の内周面の周方向に延在している。上記止め輪収容溝301は、第2ピン353よりも軸方向の第2環状体352の外方側に位置している。この保持器105は、穴用止め輪(以下、単に止め輪という)350を有し、止め輪350は、止め輪収容溝301に嵌入している。この変形例の保持器105では、第1環状体と、第2ピン353の第1端部との螺合が緩んで、第2ピン353が、止め輪350側に移動したとき、その第2ピン353の止め輪350側の移動を、止め輪350で阻止して、第1環状体と、第2ピン353との過度なねじの緩みが生じないようにして、第2ピン353の外れを防止するようにしている。
この変形例の保持器105によれば、第2環状体352の貫通穴362の内周面から止め輪350を取り外すだけで、第2ピン353を、簡易に保持器105から取り外すことができ、また、第2ピン353の第1端部を、第1環状体のねじ穴に螺合した後、止め輪350を、第2環状体352の貫通穴362に嵌入するだけで、簡単に第2ピン353の取り付けを行うことができる。したがって、従来よりも第2ピン353の取り付け取り外しを格段に容易に行うことができる。
尚、この変形例の保持器105は、キー係合を行っていなかった。しかしながら、この発明では、穴用止め輪を用いた場合でも、穴用止め輪の軸方向の第1環状体側で、第2ピンの第2端部と、第2環状体の貫通穴とをキー係合しても良いことは、勿論である。
また、この発明のころ組立体を、まっすぐな軌道面を有する第1軌道部材と、まっすぐな軌道面を有する第2軌道部材と、それらの軌道面間に配置されると共に、貫通穴を有する中空ころとを有する直動装置等の転動装置に使用することもできる。
1 外輪
2 内輪
3 第1中空円筒ころ
5,105 ピンタイプ保持器
7 ころ組立体
11 内周円筒軌道面
21 外周円筒軌道面
31 第1中空円筒ころの貫通穴
51 第1環状体
52,352 第2環状体
53 第1ピン
61 第1環状体における第1ピンの第1端部が螺合するねじ穴
62 第2環状体における第1ピンの第1端部が挿通される貫通穴
89 第1ピンの第1端部
90 第1ピンの第2端部
103 第2中空円筒ころ
131 第2中空円筒ころの貫通穴
153,353 第2ピン
162,362 第2環状体における第2ピンの第2端部が挿通される貫通穴
189 第2ピンの第1端部
190,390 第2ピンの第2端部
200 第2ピンの第2端部の外周面に形成されたキー溝
220 第2環状体の貫通穴に形成されたキー溝
250 C型止め輪
350 止め輪

Claims (6)

  1. 周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有する第1環状体と、
    上記第1環状体に対して上記第1環状体の軸方向に間隔をおいて位置すると共に、周方向に互いに間隔をおいて位置する複数の貫通穴を有する第2環状体と、
    上記第1環状体と上記第2環状体との間に配置された第1中空ころの貫通穴に挿通される一方、上記第1環状体の上記貫通穴に挿通されて、上記第1環状体に固定された第1端部と、上記第2環状体の貫通穴に挿通されて、上記第2環状体に固定された第2端部とを有する第1ピンと、
    上記第1環状体と上記第2環状体との間に配置された第2中空ころの貫通穴に挿通される一方、上記第1環状体の上記貫通穴に挿通される第1端部と、上記第2環状体の上記貫通穴に挿通される第2端部とを有する第2ピンと、
    上記第1環状体に対する上記第2ピンの上記軸方向の相対移動を規制する止め輪と
    を備えることを特徴とするピンタイプ保持器。
  2. 請求項1に記載のピンタイプ保持器において、
    上記第1環状体の上記貫通穴は、ねじ穴を含むと共に、上記第2ピンの上記第1端部は、雄ねじを有して、上記雄ねじは、上記ねじ穴に螺合しており、
    上記第2ピンの上記第2端部の外周面と、その第2端部が挿通される上記第2環状体の上記貫通穴の内周面の夫々は、キー溝を有し、
    上記第2ピンのキー溝および上記第2環状体の上記キー溝に嵌合しているキーを備え、
    上記止め輪は、上記キーの上記軸方向の上記第1環状体側とは反対側に位置すると共に、上記第2ピンの外周面に係止されていることを特徴とするピンタイプ保持器。
  3. 請求項1に記載のピンタイプ保持器において、
    上記第1環状体の上記貫通穴は、ねじ穴を含むと共に、上記第2ピンの上記第1端部は、雄ねじを有して、上記雄ねじは、上記ねじ穴に螺合しており、
    上記止め輪は、上記第2ピンよりも上記軸方向の上記第2環状体の外方側に位置していると共に、上記第2環状体の上記貫通穴の内周面に係止されていることを特徴とするピンタイプ保持器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載のピンタイプ保持器と、
    上記第1中空ころと、
    上記第2中空ころと
    を備え、
    上記第1中空ころの貫通穴に上記第1ピンを貫通していると共に、上記第2中空ころの貫通穴に上記第2ピンを貫通していることを特徴とするころ組立体。
  5. 軌道面を有する第1軌道部材と、
    軌道面を有する第2軌道部材と、
    請求項4に記載のころ組立体と
    を備え、
    上記ころ組立体の上記第1中空ころおよび上記第2中空ころの夫々は、上記第1軌道部材の軌道面と、上記第2軌道部材の軌道面との間に配置されていることを特徴とする転動装置。
  6. 軌道面を有する第1軌道部材と、
    軌道面を有する第2軌道部材と、
    請求項4に記載のころ組立体と
    を備え、
    上記ころ組立体の上記第1中空ころおよび上記第2中空ころの夫々は、上記第1軌道部材の軌道面と、上記第2軌道部材の軌道面との間に配置されていることを特徴とするころ軸受。
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