JP2013036312A - 排水用構造物の水抜孔 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 暗渠型や門型ブロック、蓋類等にあって、その下位に設けられる水路4に臨む横架部材6の上面6aと水路4を連通すべく横架部材6に設ける水抜孔5であり、上面6aに該上面6aから凹陥する凹陥部5aを所定幅で適宜長さに設け、凹陥部5aの長さ方向に沿う縁部底面が段部5bをなして内側底面を更に凹陥して形成した集水部5cの底面5dに水路4に連通する孔部5eを開口させ、凹陥部5aにその幅方向で上方に凸湾曲又は屈曲する板状の透水蓋5fの長さ方向に沿う両縁部を上記段部5b又は段部5b上側に続く内壁面5jで支持して嵌め込む。横架部材6の上面6aが排水性舗装道路7の排水機能層7aに臨む場合は透水蓋5fを排水機能層7aに接触させる。
【選択図】図4
Description
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その上面や側面に排水性舗装道路の排水機能層が舗装される場合に上面や側面における排水機能層に浸透する雨水等の浸透水の排水効率に優れ、且つ、その上面が路面に露出される場合にも上面における雨水等の表面水の排水性のよい排水用構造物の水抜孔を提供することを課題としている。
又、凹陥部の長さ方向に沿う縁部底面が段部をなして内側底面が更に凹陥して集水部が形成されるとともに、凹陥部の幅方向で上方に凸湾曲又は屈曲する板状の透水蓋の長さ方向に沿う両端部が上記段部又は段部上側に続く内壁面で支持されて凹陥部に嵌め込まれているために、透水蓋が不用意に前後左右へ移動せず安定した状態で凹陥部に装着でき、且つ上面に受ける輪荷重等による外力に抗して下方等へ変形することなく、該透水蓋によって上記流水用の空間部を確実且つ容易に確保でき、排水効率の向上を図ることができる。
又、凹陥部の長さ方向に沿う縁部凹陥面が段部をなして内側凹陥面が更に凹陥して集水部が形成され、凹陥部の幅方向で外方に凸湾曲又は屈曲する板状の透水蓋の長さ方向に沿う両端部が上記段部又は段部外側に続く内壁面に当接されて凹陥部に嵌め込まれているので、上記と同様に、透水蓋が上記排水機能層に臨む場合に該層により押圧されて安定した状態で凹陥部に装着でき、上記押圧力に抗して内方等へ変形せず、透水蓋により上記流水用の空間部を確実且つ容易に確保でき、排水効率の向上が図れる。
まず、本発明の水抜孔の詳細な説明に先立ち、排水用構造物を含めその概要について説明する。
図1(イ)〜(ト)は夫々本発明の水抜孔を有する排水用構造物の例を示し、図1(イ)、(ホ)は暗渠型ブロック1の内部の断面扁平異形状の水路4に臨む上部の横架部材6に、図1(ロ)、(ヘ)は暗渠型ブロック1の内部の断面円形の水路4(断面方形の場合を破線で示す)に臨む上部の横架部材6に、図1(ハ)は門型ブロック2の内部の水路4に臨む上部の横架部材6(下面が湾曲する場合を破線で示す)に夫々水抜孔5が設けられ、又、図1(ニ)は溝形状の水路4の上部を閉塞する蓋3(下面が凹状の場合を蓋3の右半部に破線で示す)を横架部材6となして該横架部材6に水抜孔5が設けられ、夫々横架部材6の上面6aと水路4とが水抜孔5(後述の透水蓋5fを有する)によって連通されている。
又、図1(イ)、(ハ)及び(ニ)では、横架部材6の上面6aが水路4の横断方向に位置する両端から夫々略中央部に向け斜降状をなす傾斜面で、その略中央の最低部に水抜孔5が設けられた例、図1(ロ)、(ヘ)では、横架部材6の上面6aが水路4の横断方向に位置する一端から他端手前の中途部に至るまで斜降状をなす傾斜面、他端から上記中途部に至るまで斜降状をなす傾斜面で、その端部側に片寄った最低部を含む箇所に水抜孔5が設けられた例、図1(ホ)では、横架部材6の上面6aが略水平な平坦面で、その略中央部に水抜孔5が設けられた例を示すが、これに限らず、横架部材6の上面6aが水路4の横断方向又は縦断方向に種々の形態の傾斜面となされてその最低部等の適宜箇所に水抜孔5が穿設されたり、或いは上面6aが平坦面となされてその必要箇所に水抜孔5が設けられる。
更に、図1(ト)は暗渠型ブロック1の内部の断面円形の水路4(断面方形の場合を破線で示す)に臨む上部の横架部材6の側面6bに水抜孔5が設けられ、側面6bと水路4とが水抜孔5(後述の透水蓋5fを有する)によって連通された例を示すが、水抜孔5はこれに限らず、図示しないが上記門型ブロック2の横架部材6や蓋3をなす横架部材6の側面、或いは横架部材6に連続する縦部材6′の側面6bに設けられてもよい。
又、上記排水用構造物は排水性舗装道路に好適に埋設施工されるもので、例えば図2(イ)は図1(イ)に示す特に強度の優れた暗渠型ブロック1の施工例を示し、不透水層7bの上に排水機能層7aを有する排水性舗装道路7の交差部や側縁等にその全体が浅く埋設されて上記横架部材6の上面6aがその上位の排水機能層7aに臨むようになされ、又、図1(ロ)〜(ニ)に示すものや他の排水用構造物にあってもその全体や一部が排水性舗装道路7に浅く埋設されてその横架部材6の上面6aが排水機能層7aに臨むようになされる。更に、図1(ト)に示すものは排水性舗装道路7に浅く埋設されて水抜孔5を有する横架部材6又は縦部材6′の側面6bが排水機能層7aに臨むようになされる。
又、上記排水用構造物は排水性舗装道路に埋設施工される他、例えば図2(ロ)に示す如く、種々の道路や場所等の路面rに上記横架部材6の上面6aが露出されて埋設施工される場合もある。
尚、上記図1(イ)〜(ト)における暗渠型ブロック1、門型ブロック2、蓋3や水路4の形状、水抜孔5の形状、数や大きさ、位置、方向や配列等は一例であって、これに限定されるものではない。
図3及び図4は本発明の水抜孔の一実施の形態を示し、本実施形態の水抜孔5は、上記横架部材6の上面6aの最低部、例えば上面6aが水路4の横断方向に位置する両端から夫々略中央部に向けた斜降状で略V字形をなす傾斜面となされてその略中央部の最低部に設けられ、図3(ロ)及び図4(イ)〜(ニ)に示す如く、上面6aから凹陥する凹陥部5aが所定幅で水路4の縦断方向に略沿って適宜長さを有する平面視略長方形状に設けられ、凹陥部5aの内側底面が更に凹陥されて平面視略長方形状の集水部5cが形成されるとともに、該集水部5cは、凹陥部5aの相対する長さ方向に沿う縁部底面に段部5bを介して凹陥形成され、更に集水部5cの底面5dには水路4に連通する孔部5eが開口されている。
又、図3(ロ)及び図4(イ)〜(ニ)に示す如く、上記孔部5eは上端部が漏斗状をなす断面円形(水路4側に向け漸次縮径状をなす)で集水部5cの長さ方向(水路4の縦断方向)の略中央部に設けられ、集水部5cの底面5dが上記長さ方向でその両端部から夫々孔部5eに向けた斜降状で、図4(ニ)に示す如く略V形をなす傾斜面となされている。
上記透水蓋5fは金属、合成樹脂等の剛性材料から作製され、小径の透孔5gが多数穿設された所定厚みと強度を有する有孔板となされて上記の如く幅方向に凸湾曲することでその強度が保持され、たとえ上方から外力が加わってもその長さ方向に沿う両縁部が凹陥部5aの段部5b又は段部5b上側に続く内壁面5j(上向きの傾斜面)で支持され、所謂アーチ構造となされて凹陥部5a内で外力に対して不用意に変形や移動せず安定した状態に保持される。
又、透水蓋5fは、例えば上記図2(イ)の如き使用状態にあっては図4(イ)〜(ニ)に示す如く、その上位の排水性舗装道路7の排水機能層7aに接し、上記アーチ構造をもって排水機能層7aの自重やその上面に受ける輪荷重等に抗して排水機能層7aと凹陥部5a、集水部5cとの間に流水用の空間部(上面6aから凹陥することで凹陥部5aと集水部5cにより形成された空間部分)を確保するようになされている。
更に、図3(イ)に示す如く透水蓋5fの長さ方向に沿う両縁部に多数の透孔5gが切欠状に設けられ、透水蓋5fが凹陥部5aに嵌め込まれた際に図4(ハ)に示す如く切欠状の透孔5gにより凹陥部5aの内壁面5j(段部5b上側に連続する上向き傾斜面)との間際が閉塞されずに開口され、透水蓋5fの開口率を増大させて後述の浸透水の集水効果を促進するようになされているが、必ずしもこれに拘束されない。
その際、浸透水Wに含まれるごみ、土砂等が透水蓋5fにより集水部5c内に侵入するのを阻止され、水抜孔5の詰まりによる排水性の低下が生じないようになされ、又、上述の如く凹陥部5aに嵌め込まれた上方に凸湾曲する透水蓋5fによって排水機能層7aと凹陥部5a、集水部5cとの間に流水用の空間部が確保されるので、上記流入せる浸透水Wがかかる空間部を満たすことで得る水圧を利してスムーズ且つ効率よく凹陥部5a、集水部5cを流下して排水される。
加えて、透水蓋5fの両縁部の切欠状の透孔5gにより、透水蓋5fと凹陥部5aの内壁面5j(上向き傾斜面)との間際が閉塞されずにその長さ方向で断続的に開口されていることと相俟って、上記浸透水Wが凹陥部5a内に流入する際、透水蓋5fの上記両縁部と凹陥部5aの内壁面5jとの間際、即ち、浸透水Wが排水されるべき上面6aの流末で略V字形の段状空所を形成して該所へ落下せる浸透水Wの流速を増し、滞留させることなく切欠状の透孔5gを介して速やか且つスムーズに流入させるので集排水効率がよく好ましい。更に、上記透水蓋5fの両縁部と凹陥部5aの内壁面5jとの間際に土砂等が溜まらず排水性の向上が図れる。
又、上記図2(ロ)の如き使用状態(横架部材6の上面6aが路面rに露出する)にあっても、路面r上の雨水等の表面水が上面6a上に流入して上記と同様にして水抜孔5により排水され、その説明は上記のものを援用する。
尚、上記使用状態において透水蓋5fの凸湾曲した上部は、例えば図4(ホ)に示す如く、高くとも傾斜状又は水平状の上面6aに連設せる凹陥部5aの上端以下に位置されると、透水蓋5fが上面6a上での通行(排水機能層7aの施工含む)に支障を来たさず、更に、前記と同様に暗渠型ブロック1の段積み時に好適である(尚又、以下の実施形態についても特に説明しないが、これと同様である)。
又、図6に示す水抜孔5は上記図3、図4に示すものの変形例であって、図6(イ)〜(ニ)に示す如く、集水部5cの傾斜状の底面5dがその幅方向で凹陥せる弧状面に形成され、又、これと水路4に連通する孔部5eが断面長円形(水路4側に向け漸次縮径状をなす)をなして集水部5cの長さ方向に広く開口する点で上記のものと異なる他は上記と略同様となされている。
上記孔部5eは上記と略同様な断面円形(水路4側に向け漸次縮径状をなす)で集水部5cの長さ方向(水路4の縦断方向)に適宜間隔で2個対称状に設けられ、集水部5cの底面5dが上記長さ方向でその端部から孔部5eに、又、孔部5e間の中間部から各孔部5eに夫々向けた斜降状で図7(ホ)に示す如く略W形をなす傾斜面となされている。
又、図7(イ)〜(ホ)に示す如く、上記凹陥部5aの長さ方向両端部でその幅方向に沿う内壁面に、段部5bの上側に続く内壁面5jを除く幅方向に広がるとともに凹陥部5aの上縁から底面(詳しくは集水部5c両端部の深さの浅い底面5d)にわたって内側に凸状に突出する凸部5hが設けられ、該凸部5hの上面が横架部材6の上面6aに略沿い、凸部5hの複数の周側面が夫々上縁から下端に向け斜降状をなす上向きの斜面5iに形成されている。又、該斜面5iのうち凹陥部5aの幅方向に斜降する2つの斜面5iが、図7(ニ)に示す如く透水蓋5fの下面に相対しこれに略沿うようになされている。
即ち、図7(イ)に示す如く凹陥部5aの上記内壁面の幅方向両端部を除く大部分が内側に若干突出した凸壁面(凸部5h)となされている。
即ち、上記と同様に透水蓋5fがその上位の排水性舗装道路7の排水機能層7aに接する使用状態で、透水蓋5fの長さ方向両端部の上記空間部から凹陥部5a内に流入する浸透水Wに含まれるごみ、土砂等が凹陥部5a、集水部5c内に侵入するのを阻止され、水抜孔5の詰まりによる排水性の低下防止が図られるとともに、透水蓋5fにより排水性舗装道路7の排水機能層7aと凹陥部5a、集水部5cとの間に流水用の空間部が確保される。
上記透水蓋5fの長さ方向両端部は内方に向け若干曲折されてもよく、その場合には上記空間部の入口がより狭くなり上記効果を高め好都合である。
又、本実施形態の水抜孔5の作用は、透水蓋5fの透孔5gを透過して凹陥部5aから集水部5cに流入して集水された上記浸透水Wが、図7(ホ)に示す如く集水部5cの略W形の傾斜面をなす底面5dに沿って各孔部5eに夫々速やかに導かれて水路4に排水される他は上記と同様であり、その説明は上記のものを援用する。
本実施形態の水抜孔5でも上記と同様に、凹陥部5aの幅方向で上方に凸湾曲する板状の透水蓋5fが凹陥部5aの長さ方向に沿って嵌め込まれ、透水蓋5fにより排水性舗装道路7の排水機能層7aと凹陥部5a、集水部5cとの間に流水用の空間部が確保される(図4(イ)〜(ニ)、図7(ロ)〜(ニ)参照)。この場合の水抜孔5の作用も凸部5hによる作用を除き上記と同様である。
尚、上記図8、図9の水抜孔5において、上記図7と同様にして凹陥部5aの長さ方向両端部の内壁面に凸部5hが設けられてその上面が透水蓋5fの長さ方向両端部下面と相対してもよく、その場合には上記と同様の効果を奏す。
又、図10は本発明の水抜孔の更に他実施の形態を示し、本実施形態の水抜孔5は図9に示すものと略同様(但し、凹陥部5aの長さ方向両端部の内壁面に凸部5hを有する)であって、図10(イ)、(ロ)に示す如く、図9の孔部5eに比しやや短い平面視長円形状(水路4側に向け漸次縮径状をなす)をなす孔部5eが2個集水部5cの長さ方向に適宜間隔で底面5dに開口され、底面5dにおける孔部5eの開口面積を大きくするとともに、底面5dが略水平状となされている点で上記図3、図4に示すものと異なる他は上記と略同様となされている。
尚、図10における凹陥部5aの長さ方向両端部の凸部5hは、段部5b及びその上側に続く内壁面5jを除く幅方向に広がるとともに凹陥部5aの上縁から集水部5c両端部の略水平状底面5dにわたって内側に突出し、その突端面が平面視略凸屈曲状で上縁から下端に向け急傾斜面となされ、上記と同様に横架部材6の上面6aに略沿う凸部5hの上面が透水蓋5fの長さ方向両端部下面と相対するようになされる。
図9、図10の水抜孔5でも図3、図4に示すものと同様に、凹陥部5aの幅方向で上方に凸湾曲する板状の透水蓋5fが凹陥部5aに嵌め込まれ、透水蓋5fにより排水性舗装道路7の排水機能層7aと凹陥部5a、集水部5cとの間に流水用の空間部が確保される(図4(イ)〜(ニ)、図9(ロ)、(ハ)参照)。この場合の水抜孔5の作用も上記と同様である。
本発明の水抜孔5は水路4の横断方向に傾斜面をなす上面6aの最低部に、上記の如く水路4の縦断方向に略沿って設けられると集排水が効果的に行えて好ましいが、水路4の横断方向や上記と交差方向に略沿って設けられてもよい。又、上面6aが水路4の縦断方向に傾斜面をなし、その最低部等適宜位置に水抜孔5が水路4の横断又は縦断方向、或いはこれらと交差方向に略沿って設けられたり、或いは又、上面6aが略水平な平坦面となされ、その適宜箇所に水抜孔5が水路4の横断又は縦断方向、或いはこれらと交差方向に略沿って設けられてもよい。
又、水抜孔5は、横架部材6の長さや幅より短い適宜長さに設けられる他、横架部材6の長さや幅方向全長に設けられたり、或いは例えば水路4の縦断又は横断方向と交差方向、詳しくは凹陥部5a、集水部5c及び透水蓋5fが水路4の縦断又は横断方向と適宜角度で交差する方向に適宜長さに設けられてもよい。
又、凹陥部5a、集水部5cの形状も上記上面6a上の浸透水や表面水を集水しうる適宜幅と長さを有する適宜の平面視形状であればよいし、集水部5cの底面5dに開口する孔部5eも断面方形、だ円形、多角形等適宜形状となされ、必ずしも上端部が漏斗状になされたり、水路4側に縮径状でなくともよいし、適宜湾曲や屈曲して水路4に連通されてもよいし、その数も上記底面5dに適宜数開口されればよい。
集水部5cの底面5dも孔部5eに向け斜降状をなすべく一様な傾斜面或いは適宜湾曲や屈曲状の傾斜面となされるのが排水面で好ましいが、底面5dに対して孔部5eの開口割合が大きい場合等では略平面状であってもよい。
即ち、凸部5hは透水蓋5fの装着や浸透水、表面水の流入に支障を来さないとともに、それ自体の外力等による欠損防止を図ってその突出度合や突出形状等が適宜に設定され、その周側面が上記の如く斜面5iに形成されたり、その上面が上記の如く横架部材6の上面6aに略沿うか、或いは該上面6aから上方に適宜突出して例えば図10(イ)に示す如く透水蓋5fの下面に略沿う凸湾曲状等に形成される等、適宜に形成されればよい。
又、透水蓋5fに関しても、上記実施形態及び図11(イ)に示す如き断面略円弧状の他、図11(ロ)に示す如く断面横く字状の凸湾曲状、図11(ハ)に示す如く長さ方向に沿う両側縁部が下方に曲折された凸屈曲状、図11(ニ)に示す如く上記(ロ)のものに比しその屈曲度合を大きくした断面横く字状の凸湾曲状等、凹陥部5aの幅方向で適宜凸湾曲や屈曲状となされることで、上記の如く流水用の空間部を確保可能となされればよい。
又、透水蓋5fが凹陥部5aに嵌め込まれ、その最上部が横架部材6の上面6aから上方に突出する際、その突出度合は特に限定されず、上位での通行や排水機能層7aの施工等の支障にならない程度に突出されてもよいし、図11(ニ)に示す如く凹陥部5aの凹陥度合を大きくして透水蓋5fの上方への突出を抑制してもよい。
尚又、透水蓋5fの小径の透孔5gも適宜形状や大きさで多数設けられることで、透水蓋5fの透水性の確保及びごみや土砂等の通過阻止ができればよいとともに、透水蓋5fの長さ方向に沿う両縁部にあって上記の如く切欠状に設けられるのが好ましいが、必ずしも切欠状となされずともよい。
例えば図12は水抜孔5が暗渠型ブロック1の横架部材6の側面6bに設けられた場合であり、図12(イ)〜(ニ)に示す如く、側面6bから凹陥する凹陥部5aが所定幅で水路4の縦断方向に適宜長さを有する正面視略長方形状に設けられ、凹陥部5aの内側凹陥面が更に凹陥されて集水部5cが形成され、該集水部5cは凹陥部5aの相対する長さ方向に沿う上下縁部凹陥面に段部5bを介して凹陥形成され、更に集水部5cの凹陥面5d′に水路4に連通する孔部5e(水路4側に斜降状をなす)が開口されている。
又、図12(ロ)に示す如く、上記孔部5eは断面円形(水路4側に向け漸次縮径状をなす)で集水部5cの長さ方向の略中央部に設けられ、集水部5cの下縁段部5bの内縁が上記長さ方向の両端部から夫々孔部5eに向けた斜降状で、略V形をなす傾斜面となされている。
更に、図12(イ)、(ハ)及び(ニ)に示す如く、上記凹陥部5aの上下幅方向で外方に凸湾曲して断面略円弧状をなす上記と同様の板状の透水蓋5fが、その長さ方向に沿う両縁部を上記段部5b又は段部5b外側に続く内壁面5jに当接して凹陥部5aに嵌め込まれ、上記凹陥部5aが透水蓋5fにより覆われている。尚、透水蓋5fは接着材等で固定されてもよいし、例えば図13(イ)に示す如くボルト8が透水蓋5fを介して横架部材6内に埋設したナット9に螺合されることで固定されてもよい。
又、上記水抜孔5は、図12(ハ)に示す如く、上記側面6bが排水性舗装道路7の排水機能層7aに臨んで(詳しくは水抜孔5が排水機能層7aと不透水層7bとの境界付近に位置して)施工されると、排水機能層7aに浸透した雨水等の浸透水が透水蓋5fを透過して凹陥部5a内側の集水部5cに流入、集水されて集水部5cの孔部5eから水路4に順次排水され、その際、上記と同様に、透水蓋5fで浸透水中のごみ、土砂等の侵入が阻止されるとともに、排水機能層7aと凹陥部5a及び集水部5cとの間に流水用の空間部が確保されて上記浸透水をスムーズ且つ効率よく集排水できる利点を有する。又、上記と同様に透水蓋5fが排水機能層7aにより押圧されて安定状態で装着され、上記押圧力に抗して内方等へ変形せず、上記流水用の空間部を確実且つ容易に確保できる。
例えば凹陥部5a、集水部5cの形状は上記側面6bで浸透水を集水しうる適宜幅と長さを有する適宜の正面視形状であればよいし、又、孔部5eの形状を図6や図9、図10の如き長円形状としたり、多角形等その他種々の断面形状としたり、その径を水路4側に漸縮状とせずに略均一状にしたり、その数を図7や図10の如く2個、或いは図8の如く3個、その他適宜数としてもよい。
又、孔部5eが複数の場合には、排水効率を向上すべく集水部5cの下縁段部5bの内縁がその長さ方向で夫々孔部5eに向け斜降状となされたり、或いは孔部5eが図9の如き横長で大きい場合には上記下縁段部5bの内縁が略水平状となされてもよい。
又、図7や図10の如く凹陥部5a内に凸部5hを付加したり、或いは図11の如く透水蓋5fを種々の形状とする他、透水蓋5fの上縁での集排水効果を向上させるべく、透水蓋5fの上縁部の透孔5gが切欠状となされ、該切欠状の透孔5gにより透水蓋5fの上縁部と凹陥部5aの内壁面5jとの間際が閉塞されずに開口されてもよい。
又、図13(ロ)に示す如く、横架部材6の傾斜状をなす側面6b(横架部材6と縦部材6′の連設部)に、上記図3及び図4に示す横架部材6の上面6aに設けられる水抜孔5と略同構造のものが上記側面6bに適合するようにその軸線を傾斜させて設けられてもよい。
尚又、側面6bに水抜孔5が設けられる場合、上記の如く側面6bが排水性舗装道路7に臨んで施工されてもよいし、或いは側面6bの一部又は全部、詳しくは側面6bに設けた透水蓋5fの一部又は全体が路面上に露出して施工され、路面上の雨水等の表面水が、上記と同様に透水蓋5fを透過して凹陥部5a内側の集水部5cに流入、集水されて集水部5cの孔部5eから水路4に順次排水されるようになされてもよい。
4 水路
5 水抜孔
5a 凹陥部
5b 段部
5c 集水部
5d 底面
5d′ 凹陥面
5e 孔部
5f 透水蓋
5g 透孔
5h 凸部
5j 内壁面
6 横架部材
6′ 縦部材
6a 上面
6b 側面
7 排水性舗装道路
7a 排水機能層
r 路面
Claims (5)
- 暗渠型や門型ブロック、蓋類等にあって、その下位に設けられる水路(4)に臨む横架部材(6)の上面(6a)と水路(4)を連通すべく横架部材(6)に設けられる水抜孔(5)であって、上面(6a)に該上面(6a)から凹陥する凹陥部(5a)が所定幅で適宜長さに設けられ、凹陥部(5a)の長さ方向に沿う縁部底面が段部(5b)をなして内側底面が更に凹陥して形成された集水部(5c)の底面(5d)に水路(4)に連通する孔部(5e)が開口され、上記凹陥部(5a)にその幅方向で上方に凸湾曲又は屈曲する板状の透水蓋(5f)の長さ方向に沿う両縁部が上記段部(5b)又は段部(5b)上側に続く内壁面(5j)で支持されて嵌め込まれた排水用構造物の水抜孔。
- 暗渠型や門型ブロック、蓋類等にあって、その下位に設けられる水路(4)に臨む横架部材(6)又はこれに連続する縦部材(6’)の側面(6b)と水路(4)を連通すべく横架部材(6)又は縦部材(6’)に設けられる水抜孔(5)であって、側面(6b)に該側面(6b)から凹陥する凹陥部(5a)が所定幅で適宜長さに設けられ、凹陥部(5a)の長さ方向に沿う縁部凹陥面が段部(5b)をなして内側凹陥面が更に凹陥して形成された集水部(5c)の凹陥面(5d’)に水路(4)に連通する孔部(5e)が開口され、上記凹陥部(5a)にその幅方向で外方に凸湾曲又は屈曲する板状の透水蓋(5f)の長さ方向に沿う両縁部が上記段部(5b)又は段部(5b)外側に続く内壁面(5j)に当接されて嵌め込まれた排水用構造物の水抜孔。
- 凹陥部(5a)が水路(4)の縦断又は横断方向に略沿って適宜長さに設けられ、多数の透孔(5g)を有する透水蓋(5f)の長さ方向に沿う両縁部の透孔(5g)が切欠状となされ、該切欠状の透孔(5g)により透水蓋(5f)の上記両縁部と凹陥部(5a)の内壁面(5j)との間際が閉塞されずに開口された請求項1又は2記載の排水用構造物の水抜孔。
- 水路(4)に連通する孔部(5e)が集水部(5c)の底面(5d)又は凹陥面(5d’)にその長さ方向に適宜間隔で複数設けられた請求項1又は2又は3記載の排水用構造物の水抜孔。
- 凹陥部(5a)の長さ方向両端部でその幅方向に沿う内壁面に、少なくとも段部(5b)又は段部(5b)に続く内壁面(5j)を除く上記幅方向で内側に突出する凸部(5h)が設けられ、該凸部(5h)の外面が透水蓋(5f)の長さ方向両端部内面と相対する請求項1〜4のいずれかに記載の排水用構造物の水抜孔。
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