JP2013035885A - リグニン、このリグニンを含有する組成物及びこのリグニンの製造方法 - Google Patents

リグニン、このリグニンを含有する組成物及びこのリグニンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ソーダリグニンを原料とした工業的利用性に優れるリグニン、このリグニンを含む組成物、及びこのようなリグニンの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、ソーダリグニンを炭素数が1〜5である脂肪族モノアルコールに混合し、可溶分を抽出して得られるリグニンである。上記ソーダリグニンが草本系ソーダリグニンであることが好ましい。本発明の組成物は、当該リグニンを含む組成物である。本発明のリグニンの製造方法は、ソーダリグニンを炭素数が1〜5である脂肪族モノアルコールに混合し、可溶分を抽出する工程を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、リグニン、このリグニンを含有する組成物、及びこのリグニンの製造方法に関する。
リグニンは、地球上でセルロースに次いで多量に存在する天然有機化合物といわれている。パルプ製造工程等で単離されるリグニンとしては、リグノスルホン酸塩、クラフトリグニン、ソーダリグニン、ソーダ・アントラキノンリグニン、オルガノソルブリグニン、爆砕リグニン、硫酸リグニン等が知られている。これらの中でも、木本植物から得られるリグノスルホン酸塩及びクラフトリグニンは、古くから工業的な利用の主体となってきたものであり、コンクリート混和剤、分散剤、イオン交換樹脂などに利用されている(非特許文献1)。
しかし、このように工業的に利用されている単離リグニンは、天然に存在するリグニンのごく一部である。特に、アルカリにより植物(例えば、稲藁、麦藁等の草本植物等)を分解した際に得られるソーダリグニンは、通常硫黄を含有していないため臭気が比較的低いなどといった利点があるとされている。しかし、このソーダリグニンは、化学原料等として工業的に十分に活用されていないのが現状である。そのため、このソーダリグニンの有効な活用が期待されている。
高野俊幸 著「リグニンの利用に向けて」ネットワークポリマー 31(5),213−223,2010合成樹脂工業協会
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、ソーダリグニンを原料とした工業的利用性に優れるリグニン、このリグニンを含む組成物、及びこのようなリグニンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、ソーダリグニン中のアルコール可溶分が熱硬化性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題を解決するためになされた発明は、
ソーダリグニンを炭素数が1〜5である脂肪族モノアルコールに混合し、可溶分を抽出して得られるリグニンである。
当該リグニンは、熱硬化性を有する。従って、当該リグニンは、熱硬化性樹脂として用いることができるなど、工業的利用性に優れる。
上記ソーダリグニンが草本系ソーダリグニンであることが好ましい。このように草本系ソーダリグニンを用いることで、得られるリグニンの熱硬化性が好適に発揮される。
当該リグニンが、常温で固形であることが好ましい。当該リグニンがこのように常温で固形である場合、他の粉体原料との混合が容易になるなど、作業性等を高めることができる。
本発明の組成物は、当該リグニンを含む組成物である。当該組成物は、優れた熱硬化性を発揮できるなど、工業的利用性に優れる。
本発明のリグニンの製造方法は、ソーダリグニンを炭素数が1〜5である脂肪族モノアルコールに混合し、可溶分を抽出する工程を有する。当該製造方法によれば、簡単な工程で、ソーダリグニンから熱硬化性を有するリグニンを得ることができる。
以上説明したように、本発明のリグニンは熱硬化性を有するため、熱硬化性樹脂として用いることができるなど、工業的利用性に優れる。また、本発明のリグニンの製造方法によれば、簡単な工程で、ソーダリグニンから熱硬化性を有するリグニンを得ることができる。従って、本発明によれば、工業的に十分活用されていないソーダリグニンの有効活用を図ることができる。
以下、本発明のリグニン、組成物、及びこのリグニンの製造方法の実施の形態を詳説する。
<リグニン>
本発明のリグニンは、ソーダリグニンを炭素数が1〜5である脂肪族モノアルコールに混合し、可溶分を抽出して得られるものである。
上記ソーダリグニンは、ソーダ法(アルカリ蒸解法ともいう)によりパルプを製造する際に副生成物として得られるリグニンである。上記ソーダ法とは、水酸化ナトリウム等のアルカリにより植物を分解(蒸解)するパルプの製造方法である。このソーダ法による分解の際に発生する黒液中にソーダリグニンが含まれる。
上記ソーダリグニンが、草本系ソーダリグニンであることが好ましい。草本系ソーダリグニンとは、草本植物からソーダ法により得られるリグニンである。上記草本系ソーダリグニンとしては、コットン、亜麻、トウモロコシ、バガス、籾藁、稲藁、麦藁、竹、コウリャン茎、ケナフ、ココナッツヤシ殻、ビート絞り粕等を原料とする草本系ソーダリグニンが挙げられ、これらの中でも、入手のし易さ等の点から、稲藁及び麦藁を原料とする草本系ソーダリグニンが好ましい。草本系ソーダリグニンは、木本植物から得られるリグニンには存在しないH核(p−ヒドロキシフェニル核)を有する。このH核はオルト位に置換基を有していないため、草本系ソーダリグニンを用いることで、当該リグニンが優れた熱硬化性、及びその他の反応性を発揮することができると考えられる。
上記炭素数が1〜5である脂肪族モノアルコールとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、3−メチル−2−ブタノール、ネオペンチルアルコール等を挙げることができる。これらのアルコールを1種又は2種以上を混合して用いることができる。上記脂肪族モノアルコールの中でも、得られるリグニンの収率等の点から、炭素数が1〜3の脂肪族モノアルコールが好ましく、メタノール及びエタノールがさらに好ましい。なお、炭素数が6以上の脂肪族モノアルコールを用いると、抽出される可溶分が熱硬化性を示さない。
当該リグニンは、熱硬化性を有する。当該リグニンが熱硬化性を有する理由は必ずしも明確ではないが、次のように推察される。すなわち、ソーダ法によるパルプ製造は、塩基性条件下で行われる。このため、ソーダリグニン中に熱硬化性官能基が残存することができる。また、当該リグニンのアルコール溶解性が、他のリグニンと異なるために、特定のアルコールを用いて抽出できるものと推定される。
なお、当該リグニンは、ソーダ法で得られるソーダリグニンを原料としているため、パルプ製造時の変性が少なく、また、構造中に基本的に硫黄を含まない。このようなことが、当該リグニンの熱硬化性やアルコール溶解性を高めているとも考えられる。また、通常ソーダリグニン中に不純物として含まれる灰分(酸化ケイ素等)等が、不溶分として除去されることで、熱硬化性が発揮されることも考えられる。
当該リグニンは、常温(20℃)で固形であることが好ましい。当該リグニンがこのように常温で固形であると、他の粉体原料と混合する際に、粉体の凝集を抑えて混合することができるなど、作業性等を高めることができる。
なお、当該リグニンは、固形である場合、粉状や粒状など、形状は特に限定されない。また、当該リグニンは、固形以外の、例えば液状やペースト状などであってもよい。
当該リグニンの融点としては、特に限定されないが、60℃以上180℃以下が好ましい。このような融点を有するリグニンは、工業的な取扱性が容易である。なお、この融点は、用いるアルコールの選択等によって調整することができる。ここで、融点とは、リグニンを加熱した際の、溶け始めから溶け終わりまでの温度をいう。
当該リグニンは、このように熱硬化性を有するため、熱硬化性樹脂や熱硬化性樹脂の添加剤等として用いることができる。
<組成物>
本発明の組成物は、当該リグニンを含む組成物である。当該組成物に含まれる他の成分としては、例えば、他の熱硬化性樹脂や、充填材等の公知の添加剤等を挙げることができる。上記他の熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂等)、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フラン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらの熱硬化樹脂の中でも、当該リグニンとの混ざりやすさの点などからフェノール樹脂が好ましい。当該組成物において、当該リグニンが主成分として含まれていなくともよく、例えば、他の熱硬化性樹脂への添加剤として含まれていてもよい。当該組成物における当該リグニンの含有量としては、特に限定されないが、例えば、1質量%以上90質量%以下とすることができる。当該組成物は、優れた熱硬化性を発揮することができるなど、工業的利用性に優れる。
<リグニンの製造方法>
本発明のリグニンの製造方法は、
ソーダリグニンを炭素数が1〜5である脂肪族モノアルコールに混合し、可溶分を抽出する工程を有する。当該製造方法によれば、簡単な工程で、ソーダリグニンから熱硬化性を有するリグニンを得ることができる。
この製造方法に用いるソーダリグニン及び脂肪族モノアルコールは、それぞれ上述したものと同様である。
ソーダリグニンを脂肪族モノアルコールに混合する方法としては、特に限定されず、例えば粉末状のソーダリグニンを脂肪族モノアルコールに単に添加すればよい。なお、混合の際のソーダリグニンは、混合物であってもよい。例えば、ソーダリグニンを含む溶液(例えば、ソーダ法で得られる黒液等)と脂肪族モノアルコールとを混合させてもよい。但し、得られるリグニンの純度や性能(熱硬化性等)を高めるなどの観点から、用いるソーダリグニン(混合物)の純度は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。
ソーダリグニンと脂肪族モノアルコールとの混合比としては、特に限定されないが、ソーダリグニン1gに対する脂肪族モノアルコールの量として、10mL以上1,000mL以下が好ましく、20mL以上200mL以下がより好ましい。脂肪族モノアルコールの量が上記下限未満の場合は、熱硬化性を有する成分を十分に抽出できず、収率が低下するおそれがある。逆に、脂肪族モノアルコールの量が上記上限を超える場合は、可溶分を抽出後のアルコールの除去に時間を要するなど、生産性が低下するおそれがある。
混合の際の圧力としては、常圧が好ましい。加圧条件下では、リグニンの高分子化を促がすこととなり好ましくない。
混合の際の温度としては、室温以上、用いるアルコールの沸点以下とすることが好ましい。具体的には、メタノールを用いる場合は、35℃以上64℃以下が好ましい。エタノールを用いる場合は、35℃以上78℃以下が好ましく、60℃以上78℃以下がより好ましい。
混合の際の時間(ソーダリグニンと脂肪族モノアルコールとの接触時間)としては、特に限定されず、例えば10秒以上1時間であり、1分以上20分以下が好ましい。この時間が上記下限未満の場合は、可溶分と不溶分との分離が十分にされないおそれがある。逆に、この時間が上記上限を超える場合は、生産性等が低下する。なお、混合は、上記時間中、撹拌を行いながらすることが好ましい。
ソーダリグニンと脂肪族モノアルコールとの混合物からの、可溶分の抽出(分画)方法としては、特に限定されず、例えばろ過などの公知の方法を用いることができる。当該製造方法によれば、分画に際し、このようにカラムを用いるなどの複雑な工程を必要としないことから、生産性や経済性に優れる。
上記可溶分の抽出(不溶分の除去)により、熱硬化性を有するリグニンをアルコール溶液として得ることができる。なお、得られたリグニンは、アルコール溶液の状態のまま使用又は保管等することもできるし、エバポレーター等によりアルコールを除去した固形物として使用又は保管等することもできる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、得られたリグニン等の物性は、下記試験法によって測定した。
(試験法)
熱硬化性…180℃熱板上にリグニンを設置し、金属製のへらを押しつけ、へらや熱板上に樹脂状の硬化物が貼り付くか確認した。
挙動を観察した。
融点…キャピラリー融点測定装置MEL−TEMP(Thermo SCIENTIFIC社製)を用いて測定した。
<実施例1>
「高純度リグニン」(ハリマ化成社開発品lot.C100426:麦藁パルプ黒液濃縮物の精製品(ソーダリグニン)リグニン純度77質量%、他の成分として水や灰分を含む)2gにメタノール100mLを加え、60℃湯浴中にて、10分間攪拌した。その後、吸引ろ過にて、メタノール不溶分を取り除いた。得られたろ液から、ロータリーエバポレーターを用いてメタノールを除去し、実施例1のリグニン(固形物)を得た。得られたリグニンについて、熱板上で金属製のへらを押しつけ挙動を確認したところ、融解の後、増粘し、へらや熱板上に、樹脂状の硬化物が貼り付いた。
<実施例2>
実施例1において、メタノールをエタノールとした以外は、実施例1と同様の操作を行い実施例2のリグニン(固形物)を得た。
<実施例3>
実施例2において、エタノール抽出時の浴温を75℃とした以外は、実施例2と同様の操作を行い実施例3のリグニン(固形物)を得た。
<実施例4〜7>
実施例3において、エタノールを表1に記載の各アルコールとした以外は、実施例3と同様の操作を行い実施例4〜7のリグニン(固形物)をそれぞれ得た。
<比較例1>
実施例3において、エタノールを1−ヘキサノールとした以外は、実施例3と同様の操作を行い、比較例1の常温で液状のリグニンを得た。得られたリグニンについて、180℃熱板上で金属製のへらを押しつけ挙動を確認したところ、増粘せず、熱板上に粉状の固体が析出した。
<比較例2>
実施例1において、「高純度リグニン」をパールレックスNP(日本製紙ケミカル社製:木本植物から亜硫酸法により得られたリグノスルホン酸塩)とした以外は、実施例1と同様の操作を行い比較例2のリグニンを得た。得られたリグニンについて、180℃熱板上で挙動を確認したところ、融解せず、熱硬化性は見られなかった。
<比較例3>
パールレックスNP(日本製紙ケミカル製品)2gを水100mLに溶かした水溶液(pH9.0)に0.1NのHSO水溶液を滴下し、pH2.4に調整した。この水溶液に対してエバポレーターにて水を留去した後、メタノール100mLを加え、60℃湯浴中にて、10分間撹拌した。その後、吸引ろ過にて、メタノール不溶分を取り除いた。このろ液からメタノールをエバポレーターにて留去し、比較例3のリグニン(固形物)を得た。得られたリグニンについて、180℃熱板上で挙動を確認したところ、融解せず、熱硬化性は見られなかった。
<比較例4>
上記「高純度リグニン」をアルコールによる分画を行うことなく、そのまま用いた。この「高純度リグニン」の熱板上の挙動を確認したところ、融解せず、熱硬化性は見られなかった。
上記実施例及び比較例の条件及び得られたリグニンの物性等を表1に示す。
なお、表1中の可溶分収率は、以下の式(1)で求められる値である。
可溶分収率(%)
=(アルコール可溶分の回収量/用いたリグニンの量)×100 ・・・ (1)
また、表1中、熱硬化性において、180℃鉄板上で金属製のへらを押しつけ、へらや熱板上に樹脂状の硬化物が貼りついたものを○、貼り付かなかったものを×とした。
融点は、溶け始めの温度〜溶け終わりの温度を示す。
Figure 2013035885
このように、実施例で得られた各リグニンは、熱硬化性を有することがわかる。一方、炭素数6のアルコールを用いた比較例1のリグニン及びアルコールで分画しなかった比較例4のソーダリグニンは、熱硬化性を有していなかった。また、ソーダリグニンの代わりにリグノスルホン酸塩を用いた場合(比較例2及び3)も熱硬化性を有するリグニンを得られなかったことから、可溶分が熱硬化性を有することは、ソーダリグニンに特有の構造等に由来すると考えられる。
<実施例8>
実施例1において得られたリグニン(固形物)50質量部と、ノボラック型フェノール樹脂(ホルムアルデヒド/フェノールモル比が0.7であり、シュウ酸をフェノールに対して0.3質量%加え反応させて得られたモノマーを0.3質量%含有し、数平均分子量が832であるノボラック型フェノール樹脂)50質量部とを混合し、組成物を得た。この組成物を、180℃の熱板上で金属製のへらを押しつけ挙動を確認したところ、融解の後、増粘し、へらや熱板上に樹脂状の硬化物が貼り付いた。
<比較例5>
アルコールによる分画を行っていない上記「高純度リグニン」50質量部と、ノボラック型フェノール樹脂(実施例8で用いたものと同様)50質量部とを混合し、組成物を得た。この組成物を、180℃の熱板上で金属製のへらを押しつけ挙動を確認したところ、融解したが、増粘は見られず、硬化物も得られなかった。
実施例8及び比較例5の組成物の組成及び得られた組成物の熱硬化性を改めて表2に示す。なお、熱硬化性の評価基準は、表1と同様である。
Figure 2013035885
このように、本発明のリグニンを含む組成物も熱硬化性を有することが分かる。
以上説明したように、本発明のリグニンは、熱硬化性樹脂等として利用することができる。また、本発明を利用することにより、稲藁、麦藁等のバイオマス資源の有効活用を図ることができる。

Claims (5)

  1. ソーダリグニンを炭素数が1〜5である脂肪族モノアルコールに混合し、可溶分を抽出して得られるリグニン。
  2. 上記ソーダリグニンが草本系ソーダリグニンである請求項1に記載のリグニン。
  3. 常温で固形である請求項1又は請求項2に記載のリグニン。
  4. 請求項1、請求項2又は請求項3に記載のリグニンを含む組成物。
  5. ソーダリグニンを炭素数が1〜5である脂肪族モノアルコールに混合し、可溶分を抽出する工程
    を有するリグニンの製造方法。
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