JP2013035756A - 炭酸ガス供給化粧料の作製方法とそれを用いた美容施術方法 - Google Patents

炭酸ガス供給化粧料の作製方法とそれを用いた美容施術方法 Download PDF

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Abstract

【課題】任意の化粧料に対し、使用前に炭酸ガスを供給し、お客様等使用者の好みに応じた炭酸ガス供給化粧料を作製する方法及びそれを用いた美容施術方法の提供。
【解決手段】 化粧料を使用する前に(1)耐圧容器に化粧料を充填するステップと、(2)外部より炭酸ガスを注入するステップと、(3)(1)で充填した化粧料と、(2)で注入した炭酸ガスを混合するステップと、(4)耐圧容器から化粧料を噴射するステップにより、炭酸ガス供給化粧料を作製し、お客様に美容施術を行う。本方法で作製する化粧料は、お客様等使用者の好みに応じて、使用する化粧料の選択が出来、炭酸ガス量も調節することが可能になる。本方法で作製された化粧料は、肌に十分な炭酸ガスを供給することが出来、高い血行促進効果が得られる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、使用者の要望に応じて、任意の化粧料に対し、使用前に耐圧容器に入れて混合し、噴射することで、ムース状また発泡液状にした炭酸ガス供給化粧料の作製方法及びそれを用いた美容施術方法に関する。
炭酸ガスにより皮膚の血行が促進されることから、種々の炭酸ガス含有化粧料が提案されている。代表的なものとしては炭酸塩と酸とを含有する固形状化粧料が報告されている(特許文献1及び2)。しかし、固形状化粧料は皮膚への適用上で好ましくなく、液状の皮膚化粧料が望まれている。
そこで炭酸塩を含有する組成物と、酸性成分を含有する組成物を構成要素とし、皮膚上または使用直前に混合することで、炭酸ガスフォームを形成する化粧料であり、フォームを形成させる点から前記構成要素のいずれか一方は水性成分を含有する組成物である化粧料が報告されている(特許文献3)。
ところが、この化粧料を皮膚に適用したところ、2種の組成物を混合した時点から発泡が生じてしまい、炭酸ガスを保持できず、皮膚に充分な血行促進効果を付与出来なかった。
一般的には、化粧料および炭酸ガスをアルミ缶に充填するエアゾール品が市販されているが、当然組成は同一のものが大量に市販されているだけであり、使用する人ごとに成分を変えたりすることは、到底出来ない。また、予め炭酸ガスを充填したエアゾール製品に場合、炭酸ガス量を好みに応じて調節することは出来ないので、肌が敏感な人にとってはそのまま使用出来ない場合があった。更には、エアゾール缶に充填した場合は、炭酸ガスによる加圧状態が続くため、沈殿などの不溶物が生じる懸念がある。また炭酸ガスの溶解によりpHが低下するため長時間酸に曝されることで変質が起こる恐れがある。
エステティックサロン等において美容施術をする場面においては、お客様の好みや、肌状態に応じて化粧料を選択して美容施術が行われてきた。しかしながら、それはあくまで既にある化粧品の中から選択して施術するに過ぎなかった。また、お客様の多種多様な要望に応じる為には、数多くの化粧料を予め作製する必要があり、それは現実的ではなかった。つまり、現状の方法では、お客様の要望に細かく応じることは到底出来なかった。
ましてや、お客様の好みの化粧料に対し、更なる浸透や血行促進を期待して、その場で炭酸ガス供給化粧料にした上で美容施術することや、肌の状態に応じて炭酸ガスの量を調節して炭酸ガス供給化粧料を作製し、美容施術を行うことは到底出来なかった。
特開昭61−293908号公報 特開2000−191429号公報 特開2000−297007号公報
本発明の目的は、使用者の要望に応じて、粉体化粧料以外の任意の化粧料に対し、使用前に耐圧容器に入れて混合し、噴射することで、ムース状また発泡液状にした炭酸ガス供給化粧料の作製方法及びそれを用いた美容施術方法を提供することにある。
そこで本発明者は、種々検討してきたところ、
(1)耐圧容器に化粧料を充填するステップと、
(2)前記耐圧容器に、炭酸ガスを注入するステップと、
(3)前記化粧料と、前記炭酸ガスを混合するステップと、
(4)耐圧容器から化粧料を噴射するステップにより、
炭酸ガス供給化粧料を作製する方法を見出した。
すなわち、本発明は、簡単に血行促進をおこなうのに充分な炭酸ガス供給皮膚化粧料の作製方法及びそれを用いた美容施術方法を提供するものである。
本発明の方法によれば、粉体化粧料以外の任意の化粧料を簡易な方法で、炭酸ガス供給化粧料とすることが出来、使用前に炭酸ガスと混合するので、(1)のステップで充填する化粧料中に、長期に酸性状態下に置くことが不向きな成分が配合(例えば、有効成分として知られているアスコルビン酸グルコシドやアスコルビン酸リン酸マグネシウムなどのビタミンC誘導体、尿素など等)されていた場合であっても、炭酸ガス供給化粧料とすることが出来る。言い換えれば、従来ではエアゾール製品に出来なった化粧料であっても、本願方法を用いれば、化粧料の処方に依存する事無く、炭酸ガス供給化粧料を作成することが出来る。
また、皮膚に充分な血行促進効果を与えるだけでなく、有効成分の浸透性を高めることも期待出来る。炭酸ガス供給化粧料を作製する際に、低温に冷やした化粧料を使用すれば、火照った体のクールダウンや、毛穴の引き締め等の効果も期待出来る。具体的には、1〜10℃に冷やすと冷感と効果のバランスが良く、更には5〜7℃が好ましい。
しかも、事前に多種多様なエアゾール化粧料を事前に準備する必要はない。手持ちの化粧料を炭酸ガス供給皮膚化粧料とすることができる。また何種類かの化粧料の中から使用する人にぴったりな化粧料を選ぶこともできる。更には、炭酸ガスの量や、使用する化粧料を選択することが出来るので、使用者の体調や、肌状態等に応じて最適な炭酸ガス供給化粧料を作製することが出来、それを用いて美容施術を行うことが可能になる。
本発明は、
(1)耐圧容器に化粧料を充填するステップと、
(2)前記耐圧容器に、炭酸ガスを注入するステップと、
(3)前記化粧料と、前記炭酸ガスを混合するステップと、
(4)耐圧容器から化粧料を噴射するステップにより、
炭酸ガス供給化粧料を作製する方法であり、本方法で作製された化粧料を、肌又は地肌又は毛髪に塗布して美容施術を行う方法である。
ここで、本願発明に関して、図面を基に説明をする。図面は、あくまで発明を理解する為の参考であって、図面に限定される訳ではない。
図1は、本願で使用出来る耐圧容器のキャップを開けた状態の一部断面図である。基本構成は、耐圧容器本体5と、キャップ2からなる。キャップ2には、噴射コック4bを備えた噴射ノズル3、炭酸ガスボンベ1を取り付ける為の取付口40を備えている。
図2は、本願で使用出来る耐圧容器のキャップを閉め、炭酸ガスボンベをセットした状態の一部断面図である。セットした炭酸ガスボンベ1から耐圧容器内に炭酸ガスを供給することが出来る。
図3は、炭酸ガス供給化粧料の作製方法を示す。
1)耐圧容器のキャップ2を外し、耐圧容器本体5に、任意の化粧料を化粧料ボトル10より適量充填する。20は、充填した化粧料である(以下、バルク20と称す。)
2)キャップ2に炭酸ガスボンベ1を取付口40(40は図示せず。位置は図1参照)に装着する。
3)キャップ2を完全に閉めた後、耐圧容器内に炭酸ガスを注入する。
4)バルク20と炭酸ガスが混合されるまで待つ。この時、静置のままでも、振とうしても構わない。
5)噴射ノズル3の噴射コック4bを開けて、炭酸ガス供給化粧料30を噴射する。
これを用いて、お客様の求めに応じて美容施術を行うことが出来る。
図4は、本願で使用できる耐圧容器の別の態様である。耐圧容器は、キャップ2と耐圧容器本体5からなる。キャップ2には、炭酸ガスボンベ1が脱着可能なように取り付けられている。噴射ノズル3には、噴射ボタン4aが備えられている。噴射ボタン4aを押すと、噴射ノズル3より、炭酸ガス供給化粧料30を噴射する。噴射部分の構造は、エアゾール化粧料の噴射機構と同様である。
以下に、本発明に関して更に詳述する。
ここで使用する炭酸ガスは、特段規程はないが、安全性の面で食品添加物の規格に合致する炭酸ガス用いるのが好ましい。もっとも、炭酸ガス単体だけではく、安全性上問題がない範囲で他のガスを混合して使用することも可能であるが、血行促進効果を期待する為には、炭酸ガスのみを用いる方が、効果が期待出来る。
炭酸ガスは、圧縮炭酸ガスカートリッジ又は炭酸ガスボンベ等に予め充填したものを用いることが出来る。
圧縮炭酸ガスカートリッジ又は炭酸ガスボンベ等は、アルミ、銅合金などの材質であることが好ましい。具体的には、安全性の面から堅牢・高耐圧・密閉構造の小型高圧ガス容器認定品(高圧ガス保安協会)であることが好ましい。製造するメーカーによっては安全封板(Safety Sealing Cap)により、異常高温の時に対応している。また内容積100ml以下の容器であれば高圧ガス保安法適用除外となるため取り扱いが簡便である。本発明で使用するのは10ml〜60ml程度のものが主流になる。実際の充填量は8〜40g程度である。
任意の化粧料に炭酸ガスを混合する場合には、使用する圧縮炭酸ガスカートリッジ又は炭酸ガスボンベ等の大きさを選択することによって、炭酸ガスの量を調整することが出来る。炭酸ガス量を少なくしたい場合には、少ない容量の炭酸ガスボンベを利用する。炭酸ガスボンベは市販品を用いることが出来、市販品には少量のものから大容量のものまであるので、希望に応じて選択することが出来る。
炭酸ガスと化粧料を混合するための耐圧容器は、内部に高圧ガス、液化ガスを入れても充分な強度を維持することができる材質で出来ていれば良い。一般的にはアルミ製のものが主流であると考えられるが、充分な耐圧性能と成形性があればスチールやPETなどのプラスチック材質でもかまわない。ただし金属製の場合は中身成分が加圧されることにより腐食性が見られる可能性があるため内面に樹脂をコートすることが望ましい。
構造的には、炭酸ガスを供給する注入口と、化粧料を混合するボトル部とキャップ、混合した組成物を噴射するためのノズル機構を有した容器であれば良い。前記注入口に、供給する炭酸ガスの逆流防止構造を有すると安全面においてより更に好ましい。
また化粧料の供給面からはパッキンで内圧を保持したキャップ−ボトル構造に2分割されているほうが、使用後の洗浄などには都合が良いと考えられる。キャップ部分に、炭酸ガスボンベから供給をおこなうための逆流防止構造を有する注入口と、混合した組成物を噴射するためのノズル機構を有することが好ましい。
例えば、実用新案登録第3121937号に記載の耐圧容器を使用することが出来る。
この耐圧容器を使って、簡単に粉体化粧料以外の任意の化粧料から炭酸ガス供給化粧料を作製できる。
例えば、予めお客様の好みの化粧料を耐圧容器に適量入れた後、本耐圧容器の蓋を閉じる。炭酸ガスボンベを用いて、逆流防止構造付炭酸ガス注入口から炭酸ガスを充填した後、耐圧容器を数回振り、化粧料と炭酸ガスを混合する。または、炭酸ガスが化粧料に溶解するまで静置することでも良い。ちなみに、振り混ぜる場合も、静置する場合でも低温でおこなう方が溶解性が良い。その後噴射ノズルから化粧料を噴射することで、炭酸ガス供給化粧料を作製することが出来る。
このように簡単な操作で短時間に炭酸ガス供給化粧料を作製することができる。よって、例えばエステティックサロンなどの美容施術をおこなう施設では、お客様の目の前で、お客様の肌状態、体調、好みに応じたお客様専用化粧料を作製できるため大きな魅了付けとなる。
(1)のステップで使用する化粧料は、炭酸ガスが溶解する必要から一般に水分を含む化粧料であれば良いと考えられる。例えば、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、美容液、化粧下地、リキッドファンデーション、クリームファンデーション、ジェル状ファンデーション、シャンプー、リンス、トリートメント、トニック等が挙げられる。これらの中には、カラマインローションの様に粉体を含有するものであっても使用できる。
(1)のステップで使用する化粧料は、炭酸ガスの混合のしやすさの面から粘度が10Pa.s以下であることが必要である。10Pa.sより高い粘度の場合は、炭酸ガスを均一に混合することが難しいため使用性が劣る。しかも充填した組成物が耐圧容器の壁面に大量に付着してしまって、噴射することができなくなるためロスが大きくなってしまう。10Pa.s以下の場合で粘度のあるものを充填することでムース状になる。ほとんど粘度がない液状のものであれば発泡性の液体になるが、その際ノズルをスプレー用のものにすることで霧状に噴射することも可能である。
本願発明で使用する炭酸ガスと化粧料の混合比は1:100〜1:10であることが望ましく、さらに好適な範囲は1:50〜1:20である。炭酸ガスが1:100より少ない比率の場合は、充分な血行促進効果が得られず噴射力も弱いため耐圧容器から出てこない。
また、1:10以上の場合は内圧が高くなりすぎるため実際上充填が難しくなる。また血行促進効果が高くなりすぎたり、高濃度の炭酸自体によって皮膚刺激の原因になる。またpHが著しく低下するため化粧料が状態変化を起こす場合もある。
本願発明で使用する化粧料の成分としては、化粧料に配合されうる成分であれば特に制限はないが、増粘剤、ポリオール、界面活性剤、油剤、保湿剤、香料、殺菌・防腐剤、低級アルコール等を含有させることができる。
このうち、増粘剤は必須成分ではないが、使用時に混合され発泡した炭酸ガスを維持する点及び組成物の安定性の点から特に好ましい。配合可能な増粘剤としては、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、カラゲナン、キサンタンガム、ポリアクリル酸アミド、ローカストビーンガム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、カルボキシメチルデンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。これらの増粘剤は各組成物中に0.05〜20質量%、さらに0.1〜15質量%、特に0.2〜10質量%含有させるのが好ましい。
ポリオールは必須成分ではないが、各主成分の溶解、均一性の維持、防腐効果、保湿効果の増大などが期待出来る。常温で液体のものが好ましく、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。当該ポリオールは、各組成物中に1〜25質量%、さらに3〜20質量%、特に5〜15質量%含有させるのが好ましい。
界面活性剤は必須成分ではないが、本発明で炭酸ガス供給化粧料を泡状に作製する場合には非常に重要である。泡状に出した組成物を長時間維持することが出来る。他にも有効成分の溶解や安定性維持の面で配合することが好ましい。アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも使用可能である。アニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、リン酸エステル塩などが挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのエチレンオキサイド付加物;脂肪酸アルキルアミド、アルキルポリサッカライドなどが挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩のようなアンモニウム塩やアミン塩が挙げられる。これらの成分の添加により、起泡性のほかに、殺菌作用や、トリートメント効果、帯電防止効果などの効果も得られる。両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシべタイン、アルキルスルホベタインなどを起泡力増強の目的などで必要によって添加できる。界面活性剤の含有量は、0.1〜50質量%、特に1〜40質量%が好ましい。
油性成分は必須成分ではないが、炭化水素、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、シリコーン類、フルオロカーボン類等が配合できる。炭化水素としては、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、流動パラフィンやイソドデカンなどが好ましく、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコールでは、特に分岐脂肪酸、不飽和脂肪酸、分岐脂肪酸エステル、不飽和脂肪酸エステル、分岐脂肪族アルコール、不飽和脂肪族アルコールが液状を呈することから好ましく、ホホバ油、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミリスチン酸イソプロピル、ジイソステアリン酸ジグリセリルなど不飽和脂肪酸や分岐脂肪酸の誘導体などが好ましい。シリコーン類としてはジメチコンやジメチルステアリルポリシロキサン等のアルキル変性シリコーン、高重合メチルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、フッ素化されたフルオロシリコーン等が好ましい。さらにフルオロカーボン類としては、2−(パーフルオロヘキシル)エチル1,3−ジメチルブチルエーテル等のパーフルオロポリエーテル、ハイドロフルオロエーテル等が好ましい。
保湿剤は必須成分ではないが、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、コラーゲン、ヒアルロン酸ナトリウム、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、カゼイン等が挙げられる。殺菌・防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、エチルヘキシルグリセリン、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、塩化クロルヘキシジン、感光素、トリクロロカルバニリド等が配合できる。
代表的な化粧料の製造方法を以下に示す。
<製造例1>
1:粘度を有する液体(2〜10Pa.s)
(1)700mLの耐圧容器に粘度を有する液体(300g)を入れた後キャップをして密閉する。
(2)炭酸ガスボンベ(ボンベ容量10ml;質量換算:8g;20℃,1atm,4.4l)から耐圧容器に炭酸ガスを供給する。
(3)よく振り混ぜて均一にする。
(4)ノズルから噴射することで固いホイップクリーム状の化粧料を得た。
<製造例2>
2:粘度を有する液体(0.1〜2Pa.s)
(1)700mL耐圧容器に粘度を有する液体(200g)を入れた後キャップをして密閉する。
(2)炭酸ガスボンベ(ボンベ容量15ml;充填量:12g(質量);20℃,1atm,6.6l)から耐圧容器に炭酸ガスを供給する。
(3)一晩放置し炭酸ガスが液体に溶解するのを待つ。
(4)ノズルから噴射することで粗い泡の状態の化粧料を得た。
<製造例3>
3:粘度を有さない液体(0.1Pa.s以下)
(1)300mLの耐圧容器に5℃以下の粘度を有さない液体(100g)を入れた後キャップをして密閉する。
(2)炭酸ガスボンベ(ボンベ容量20ml;充填量:14g(質量);20℃,1atm,7.65l)から耐圧容器に炭酸ガスを供給する。
(3)冷蔵庫で2時間程度保管することで炭酸ガスが液体に溶解するのを待つ。
(4)ノズルから噴射させることで、炭酸飲料様の発泡する液体を得ることができる。
「泡パック」乳化物
以下の処方の乳液を作製した。
(1)セタノール 2.0%
(2)ステアリン酸モノグリセリル 1.5%
(3)エチルヘキサン酸セチル 6.0%
(4)ホホバ油 2.0%
(5)軽質流動イソパラフィン 4.0%
(6)セスキオレイン酸ソルビタン 0.5%
(7)ポリオキシエチレン水添ヒマシ油(50E.O.) 1.0%
(8)精製水 69.5%
(9)1.3ブチレングリコール 9.0%
(10)グリセリン 4.0%
(11)キサンタンガム 0.1%
(12)カーボポール 0.1%
(13)エチルパラベン 0.2%
(14)10%アルギニンaq 0.1%
a:(1)〜(7)を80℃で加熱溶解した。
b:(8)〜(13)を80℃で加熱溶解した。
c:bにaを加えて乳化した後、(14)を加えて均一に攪拌した。
d:冷却をおこない35℃で取り出した。
物性値 粘度 7.3Pa.s PH 6.9
本品を700mLの耐圧容器に300gいれ、炭酸ガスボンベ(ボンベ容量10ml;充填量:8g(質量);20℃,1atm,4.4l)から炭酸ガスを供給した後、よく振り混ぜ均一に溶解させた。
ノズルから噴射して取り出した泡状のパックを顔面に塗布した。
この「泡状パック」は、炭酸ガスによる血行促進効果でマッサージなしでも血行促進効果が得られた。
しかも泡が安定で10分以上維持され、顔面に密着しており使用性が高いものであった。
使用後は大変しっとりとして有効成分の浸透が感じられるものであった。
発泡化粧水(スパークリング ローション)
以下の処方の化粧水を作製した。
(1)精製水 88.9%
(2)グリセリン 1.5%
(3)エタノール 8.0%
(4)イソプロピルメチルフェノール 0.05%
(5)エチルパラベン 0.1%
(6)POEヤシ油脂肪酸ソルビタン(20E.O.) 0.4%
(7)トリメチルグリシン 1.0%
(8)グリチルリチン酸ジカリウム 0.05%
a:(1)にあらかじめ溶解しておいた(2)〜(6)加え溶解した。
b:aに(7)、(8)を加え溶解した。
c:bをろ過し化粧水を得た。
物性値 PH 6.5
5℃に冷却した本品を700mLの耐圧容器に300gいれ、炭酸ガスボンベ(ボンベ容量10ml;充填量:8g(質量);20℃,1atm,4.4l)から炭酸ガスを供給した後、よく振り混ぜ均一に溶解させた。
ノズルから噴射して取り出した透明液体は、次々と気泡を発生して美しいものであった。
本品をコットンに塗布し、顔面に置きパックをおこなった。
使用後に充分なしっとり感が得られた。また、炭酸ガスにより引き締められた実感があった。
しかも、炭酸ガスの有効成分吸収促進効果により、にきびができにくくなった。
化粧水スプレー
実施例2でもちいた化粧水を5℃に冷却し300mLの耐圧容器に100gいれ、炭酸ガスボンベ(20mL)から炭酸ガスを供給し冷蔵庫で1時間程度静置し炭酸ガスの溶解を促進させた。噴射ノズルをスプレー用のものをつけて少し離した位置から顔面に噴射をした。顔全体に均一に噴霧され高いしっとり感が得られた。また、冷たい化粧水と耐圧容器内での加圧から常圧に戻ることによる膨張での冷却効果と、炭酸ガス自体によって充分な引き締め効果がえられた。
「泡状パック」水系ジェル
(1)精製水 83.15%
(2)グリセリン 5.0%
(3)1.3ブチレングリコール 8.0%
(4)ローカストビーンガム 0.1%
(5)キサンタンガム 0.1%
(6)易溶解性寒天 0.8%
(7)トリメチルグリシン 1.0%
(8)グリチルリチン酸ジカリウム 0.05%
(9)POEヤシ油脂肪酸ソルビタン(20E.O.) 0.5%
(10)ビタミンEアセテート 0.1%
(11)エチルパラベン 0.2%
(12)アルキルグルコシド 1.0%
a:(1)〜(12)を80℃まで加熱溶解した。
b:aを30℃まで攪拌冷却した後、ホモミキサーで専断攪拌しフルイドゲルの状態にした。
物性値 粘度 10Pa.s PH 7.7
本品を700mLの耐圧容器に200g入れ、炭酸ガスボンベ(ボンベ容量10ml;充填量:8g(質量);20℃,1atm,4.4l)から炭酸ガスを供給した後、よく振って混合溶解した。
ノズルから噴射して取り出した泡状のパックを顔面に塗布した。
この「泡状パック」は、炭酸ガスによる血行促進効果でマッサージなしでも血行促進効果が得られた。
しかも泡が安定で10分以上維持され、顔面に密着しており使用性が高いものであった。
使用後は大変しっとりとして有効成分の浸透が感じられるものであった。
また、当初は白い外観であるが、炭酸ガスによる泡がなくなると透明の状態になるので、施術の終了がわかりやすいものであった。
シャンプー
(1))精製水 89.6%
(2)コカミドDEA 1.0%
(3)ラウレス硫酸ナトリウム 2.5%
(4)ヤシ油脂肪酸アミドMEA硫酸Na 3.0%
(5)ジプロピレングリコール 1.0%
(6)コカミドプロピルベタイン 1.0%
(7)ココアンホジ酢酸2Na 1.0%
(8)ポリクオタニウム−10 0.5%
(9)エチルパラベン 0.3%
(10)安息香酸ナトリウム 0.1%
a:(1)〜(10)を加熱混合溶解する。
b:40℃まで冷却する。
本品を700mLの耐圧容器に50g入れ、炭酸ガスボンベ(ボンベ容量50ml;充填量:35g(質量);20℃,1atm,19.15l)から炭酸ガスを供給した後、よく振って混合溶解した。
ノズルからでた泡で頭髪を洗浄した。安定な泡ででているので非常に洗浄しやすかった。
泡の効果により洗浄時に髪に負担がかからず洗い上がりがなめらかであった。
本方法で作製する化粧料は、お客様等使用者の好みに応じて、使用する化粧料の選択が出来、炭酸ガス量も調節することが可能であるので、エステティックサロン等において利用することが出来る。本方法で作製された化粧料は、肌に十分な炭酸ガスを供給することが出来、高い血行促進効果が得られる。
耐圧容器のキャップを開けた状態の一部断面図 耐圧容器のキャップを閉め、炭酸ガスボンベをセットした状態の一部断面図 炭酸ガス供給化粧料の作製方法を示す図 本願で使用できる耐圧容器の別の態様を示した正面図
1 炭酸ガスボンベ
2 キャップ
3 噴射ノズル
4a 噴射ボタン
4b 噴射コック
5 耐圧容器本体
10 化粧料ボトル
20 バルク
30 炭酸ガス供給化粧料
40 取付口

Claims (6)

  1. (1)耐圧容器に化粧料を充填するステップと、
    (2)前記耐圧容器に、炭酸ガスを注入するステップと、
    (3)前記化粧料と、前記炭酸ガスを混合するステップと、
    (4)耐圧容器から化粧料を噴射するステップにより、
    炭酸ガス供給化粧料を作製する方法。
  2. 請求項1記載の方法で作製した化粧料を、肌又は地肌又は毛髪に塗布して美容施術を行う方法。
  3. 前記(2)のステップにおいて、炭酸ガスを圧縮炭酸ガスカートリッジ又は炭酸ガスボンベより供給することを特徴とした請求項1又は請求項2記載の方法。
  4. 逆流防止構造を有する注入口と、混合した組成物を噴射するためのノズル機構を有する耐圧容器を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記(1)のステップにおいて、充填する化粧料の粘度が、温度25℃時に、B型粘度計にて粘度を測定した際に、10Pa.s以下であること特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記(2)のステップで注入する炭酸ガスと前記(1)のステップで充填する化粧料の混合比が1:100〜1:10であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。


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