JP2013034723A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP2013034723A
JP2013034723A JP2011174241A JP2011174241A JP2013034723A JP 2013034723 A JP2013034723 A JP 2013034723A JP 2011174241 A JP2011174241 A JP 2011174241A JP 2011174241 A JP2011174241 A JP 2011174241A JP 2013034723 A JP2013034723 A JP 2013034723A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reel
symbol
movable accessory
lottery
winning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011174241A
Other languages
English (en)
Inventor
Mio Karakama
美緒 唐鎌
Megumi Handa
めぐみ 半田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sammy Corp
Original Assignee
Sammy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sammy Corp filed Critical Sammy Corp
Priority to JP2011174241A priority Critical patent/JP2013034723A/ja
Publication of JP2013034723A publication Critical patent/JP2013034723A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】演出効果を高めつつ、当否抽選の結果の表示する機能を確保する技術を提供する。
【解決手段】弾球遊技機はドラム回転式の図柄表示装置と、リールの回転方向に沿って、所定の初期位置からリールの外周面を部分的に覆う位置へ張り出す動作が可能な可動役物を駆動する可動役物装置と、当否抽選の結果およびリールの制御パターンに応じた可動役物の制御パターンを複数種類の制御パターンから決定する役物動作決定手段と、役物動作決定手段により決定された制御パターンにしたがって可動役物の張り出し動作を制御する役物制御手段と、を備える。可動役物の制御パターンは、回転するリールの外周面における図柄の間隔部分を覆いながらリールの回転速度に沿った速度で張り出すようドラム位置の検出結果に応じたタイミングにて可動役物を動作させるパターンである。
【選択図】図17

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に複数列のリールを回転駆動させ停止させたときの図柄組合せで当否抽選の結果を示す弾球遊技機に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機は、遊技盤の略中央に設けられた表示装置の表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、通常遊技より多くの賞球が得られる、いわゆる大当りと呼ばれる特別遊技へと移行するものとして知られている。近年ではそのような複数列の図柄変動を表示させるための表示装置として液晶ディスプレイで構成されるものが主流となっているが、複数列のリールの周面にそって複数の図柄が配され、各リールがステッピングモータ等の駆動手段によって個々に回転駆動されるドラム回転式の表示装置を備える遊技機も存在する(例えば、特許文献1および2参照)。この種の遊技機では、その複数列のリールが停止されたときに予め定める有効ライン上に停止される図柄の組合せにより当否抽選結果が示される。
特開2002−65995号公報 特開2009−119140号公報
ここで、いわゆる「予告」と呼ばれる演出を実行することによって、当否抽選の結果が大当りである可能性を示唆する技術が知られている。一般的にこの予告の演出は、液晶表示装置などの平面パネルディスプレイが設けられた遊技機において、変動表示される図柄とは別の画像がこのディスプレイに表示されることなどにより実行される。しかしながら、複数列のリールを用いて図柄を変動表示させる場合、液晶表示装置などの平面パネルディスプレイ上で図柄の画像を変動表示させるときと異なり、実際に複数列のリールを回転および停止させる。ディスプレイ上の変動表示と比べて変動表示に制約があり、演出の自由度は低くなる。このため液晶ディスプレイの遊技機が増えているが、依然、ドラム回転式の遊技機へのニーズも多く、ドラム回転式の遊技機において演出の興趣を高めることが望まれている。
ところで、遊技機には実際の構造物、いわゆるギミックといわれる演出部材を作動させて、演出効果を盛り上げる可動役物が設けられる。そこで、本発明者は、ドラム回転式のリールと可動役物が実際に動作するという特性を生かした演出を考えた。しかしながら、リールには当否抽選の結果を表示するための図柄が設けられており、その機能を損なわないようにする必要がある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、演出効果を高めつつ、当否抽選の結果の表示する機能を確保することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が当否抽選の契機となる始動口と、遊技領域の所定位置に設けられて当否抽選の結果に応じて開放され、遊技球の入球が賞球払い出しの契機となる大入賞口と、始動口への入球を契機として当否抽選を実行する当否抽選手段と、外周にそって所定規則による間隔にて複数の図柄が配された複数列のリールを有し、その複数列のリールの各々が回転駆動されることにより所定の有効ライン上において図柄が変動表示された後、その複数列のリールが停止されたときに有効ライン上に停止表示される図柄の組合せにより当否抽選の結果を示す図柄表示装置と、当否抽選の結果に応じてリールの制御パターンを決定するリール動作決定手段と、リール動作決定手段により決定された制御パターンにしたがってリールの回転動作を制御するリール制御手段と、リールに含まれるいずれの図柄が所定の表示領域に位置しているかを示すドラム位置を検出する図柄位置検出手段と、リールの回転方向に沿って、所定の初期位置からリールの外周面を部分的に覆う位置へ張り出す動作が可能な可動役物を駆動する可動役物装置と、当否抽選の結果およびリールの制御パターンに応じた可動役物の制御パターンを複数種類の制御パターンから決定する役物動作決定手段と、役物動作決定手段により決定された制御パターンにしたがって可動役物の張り出し動作を制御する役物制御手段と、を備える。この可動役物の制御パターンは、回転するリールの外周面における図柄の間隔部分を覆いながらリールの回転速度に沿った速度で張り出すようドラム位置の検出結果に応じたタイミングにて可動役物を動作させるパターンである。なお、図柄は、当りを表示するための図柄であって、ブランク図柄を含まなくてよい。
なお、以上の構成要素に関する任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、演出効果を高めつつ、当否抽選の結果の表示する機能を確保することができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 本実施形態におけるぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 当否判定テーブルを模式的に示す図である。 事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。 事前図柄判定で参照される事前図柄判定テーブルを模式的に示す図である。 変動パターンテーブルを模式的に示す図である。 図8(a)は、リールユニットの斜視図であり、図8(b)は、リールユニットを構成するリール装置の斜視図である。 リール装置の分解斜視図である。 リールユニットの構成を表す説明図である。 位置検出センサによる検出方法を示す模式図である。 第1可動役物装置およびその動作を説明するための図である。 各リールにおける図柄の配列と図柄番号との対応関係を示す説明図である。 図柄の表示領域および有効ラインを示す図である。 大当り種類と、有効ラインや表示領域全体での図柄の停止態様との対応関係を示す図である。 役物動作決定手段による役物演出抽選を示す図である。 図16(a)における演出Aの可動役物およびリールの変動態様を示す図である。 図16(b)における演出Aの可動役物およびリールの変動態様を示す図である。 図16(a)における演出Bの可動役物およびリールの変動態様を示す図である。 図16(a)および図16(c)における演出Cの可動役物およびリールの変動態様を示す図である。 ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。 図21におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。 図22におけるS28の事前判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図21におけるS14の通常遊技制御処理の全体的な過程を示すフローチャートである。 図24におけるS62の始動開始準備処理を示すフローチャートである。 図24におけるS64の変動表示処理を示すフローチャートである。 図26に示すS290の図柄リーチセット処理を示すフローチャートである。 図21におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図28におけるS100の開放処理を詳細に示すフローチャートである。 図28におけるS102の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。 図21におけるS17の小当り遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図31におけるS160の開放処理を詳細に示すフローチャートである。 図31におけるS162の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。
本実施形態のぱちんこ遊技機は、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技性を有し、その遊技性を実現するために始動入賞口、特別図柄表示装置、保留ランプ、リールユニットを備える。すなわち、このぱちんこ遊技機は、いわゆるドラム回転式の表示装置を備え、その表示装置が、周面に図柄が配された複数列のリールと、各リールを個々に駆動可能なモータとを含むリールユニットとして構成されている。遊技球が始動入賞口に入球すると、当否抽選が実行され、その当否抽選の結果が「大当り」であった場合、大入賞口が開閉を繰り返す特別遊技が開始される。大入賞口が開放されて遊技球が入球すると、その都度所定数の賞球が払い出されることで遊技者は大きな利益を獲得できる。当否抽選の結果は、3つの図柄の組合せで表示される。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等をする機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、後述する演出を制御する手段によって遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、リールユニット60、始動入賞口(以下、「始動口」という)62、センター飾り64、大入賞口66、作動口68、一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。
始動口62は、遊技球の入球が当否抽選を実行する契機となる入球口であって、遊技球の入球を検出するための始動入賞検出装置74と、始動口62に設けられた拡開機構63(いわゆる電動チューリップ)を拡開させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。拡開機構63は、始動口62の開口部上部に設けられた二つの羽根部材で構成され、閉鎖時は始動口62の真上から落下する遊技球だけが入球できる程度の狭い開口幅となる。一方、拡開機構63が拡開された開放時は始動口62の開口幅が拡がることとなり、始動口62の真上だけでなくその近傍を落下する遊技球も始動口62へ誘導でき入球容易性が向上する。当否抽選は、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定する抽選であり、始動口62へ入球があるたびに実行される。始動入賞検出装置74は、始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す始動入賞情報を生成する。
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口66を開放させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、大入賞口66への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。大入賞口66は、特別図柄190が所定の態様にて停止したときに開始される特別遊技において「大当り」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口66は、例えばアウト口58の上方等の位置に設けられる。大入賞口66の設置個数としては、一つだけ設置する構成に限らず、複数個の大入賞口66を設置してそれぞれを遊技状態等に応じて使い分ける構成としてもよい。大入賞口66の入賞検出装置78は、遊技球の通過を検出するセンサを備えて構成される。
リールユニット60は、遊技領域52の略中央に設けられ、特別図柄190を変動表示するドラム回転式の表示装置である。特別図柄190は、当否抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。リールユニット60は、スロットマシンのゲームを模した複数列の図柄を変動させる複数列のリールと、そのリールを個別に駆動可能な駆動手段としてのステッピングモータとを含む。本実施形態においては、左図柄191、中図柄193および右図柄195の3列の図柄をそれぞれ変動させる3列のリールが設けられ、各リールの外周面にそって「0」〜「9」の数字図柄が配設されている。左図柄191は、左リールの外周にそって複数の図柄が配される。中図柄193は、中リールの外周にそって複数の図柄が配される。右図柄195は、右リールの外周にそって複数の図柄が配される。これらのリールの図柄が遊技者に視認可能に表示される遊技盤50上の箇所を表示領域という。表示領域は3つに区分でき、第1表示領域に左リールの左図柄191が表示され、第2表示領域に中リールの中図柄193が表示され、第3表示領域に右リールの右図柄195が表示される。なお左図柄191、中図柄193および右図柄195は、装飾図柄として用いられてもよく、特別図柄として用いられてもよい。リールユニット60の詳細については後述する。
本実施形態では、3列のリールは、停止されたときそれぞれ1つの図柄のみが遊技者に視認可能となるよう、その表面が露出している。このとき、3列のリールの各々の図柄は水平方向に3つ並ぶように配置される。この3つ並んだ図柄の各々の中心を通過する水平な線は、有効ラインLとなる。リールユニット60は、複数列のリールが停止されたときに有効ラインL上に停止表示される図柄の組合せにより当否抽選の結果を示す。
なお、本実施形態ではこのように有効ラインは一本のみだが、有効ラインが複数設けられてもよい。複数の有効ラインが設けられる場合、複数列のリールの延在方向と直交する方向に平行に並ぶ3本の有効ラインと、複数列のリールの延在方向に対し斜めに並ぶ2本の有効ラインとの合わせて5本の有効ライン(ファイブライン)が設けられてもよい。有効ラインL上に停止した図柄は、遊技者に視認可能となる表示領域に全て表示される。
作動口68は、遊技盤50の左側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は拡開機構63を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、開放抽選の結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。したがって、開放抽選は「普通図柄抽選」とも呼ぶ。本実施形態における普通図柄表示装置59は、便宜上、二つのランプで構成されるとともに、それらのうちいずれのランプが点灯しているかによって普通図柄の表示状態が表現される。例えば、第1のランプの点灯が外れを示し、第2のランプが当りを示すとき、それらが交互に点灯と消灯を繰り返すことによって普通図柄の変動表示が表現され、最終的にいずれかの点灯状態にて停止されることで普通図柄の停止図柄が表現される。
普通図柄表示装置59はリールユニット60の右下方に設けられる。変動開始から所定時間の経過後に、普通図柄の変動表示が停止する。このとき、通常状態では例えば1/256程度の低確率にて普通図柄が当りの図柄で停止し、後述する入球容易状態では例えば250/256程度の高確率にて普通図柄が当りの図柄で停止する。普通図柄が当りの図柄で停止すると、拡開機構63が所定時間拡開される。拡開機構63の開放時間は、例えば通常状態では0.1秒間であり、入球容易状態では6秒間である。
リールユニット60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、リールユニット60の保護、装飾等の機能を有する。遊技領域52の左下部には、特別図柄保留表示装置20が設けられ、その対称位置である遊技領域52の右下部には、普通図柄表示装置59の下に普通図柄保留表示装置22が設けられている。
特別図柄保留表示装置20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって当否抽選の保留数を表示する。当否抽選の保留数は、図柄変動中または特別遊技中に始動口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。当否抽選の保留数が3個になると、遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が通常より短縮される(以下、「短縮変動」ともいう)。同様に、当否抽選の保留数が4個になると、さらに遊技効率を高めるために外れの場合の図柄変動時間が上記3個の場合よりもさらに短縮される(以下、「超短縮変動」ともいう)。
普通図柄保留表示装置22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。
リールユニット60の上方および下方には、それぞれ遊技効果ランプ90が設けられている。操作ボタン82は、遊技者が遊技機へ所定の指示を入力するために操作する操作入力手段であり、その操作入力の内容に応じて演出内容等に変化が加えられる。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。本実施形態における操作ボタン82は一つのボタンで構成されるが、複数のボタンや十字キーなどの方向指示ボタンで構成されてもよい。
遊技盤50上において図柄の表示領域の上方には、爪形状に形成された第1可動役物95と第2可動役物97(以下、これらを区別しない場合は「可動役物99」という)が設けられる。第1可動役物95は、左図柄191が表示される第1表示領域の上方に配され、第2可動役物97は、右図柄195が表示される第3表示領域の上方に配される。可動役物99は、リールの回転方向に沿って、所定の初期位置からリールの外周面を部分的に覆う位置へ張り出す動作が可能である。第1可動役物95とリールの移動方向を遊技盤50上の2次元で捉えると、可動役物99は上下方向に移動し、リールも表示領域において上下方向に移動する。つまり、遊技盤50に対向する遊技者にとっては、可動役物99と表示領域におけるリールは同じ方向に移動しているように視認され、可動役物99の張り出し方向はリールの回転方向に沿ったものである。
以上のような構成においてなされる遊技の方法および制御の流れを概説する。遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当りながらその当り方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72や始動口62、大入賞口66の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が始動口62に落入すると、リールユニット60において特別図柄190が変動表示される。特別図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された変動表示時間の経過後に停止される。特別図柄190は、その変動開始から停止までの変動態様が定められた変動パターンにしたがって変動表示される。変動パターンはそれぞれ複数種ずつ用意され、それぞれが長短様々な変動時間をもつ。変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄190の変動が停止される。
特別図柄190の変動表示としては、まず変動開始とともにスロットマシンのリール回転のように3列とも図柄を変動させ、変動終了タイミングへ近づいたときに一列ずつ停止させることで最終的な停止態様としての図柄組合せを表示する。停止時の特別図柄190が大当りを示す停止態様となった場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口66の開閉動作が開始される。大当りを示す特別図柄190の停止態様は、例えば3つの図柄の種類が一致する組合せ(当り図柄組合せ)の態様である。以下、単に「図柄」とあった場合、リール上に表され特別図柄190を構成する図柄をいう。
3列のリールに表された図柄の変動パターンである変動演出パターンには、通常外れ演出パターン、リーチ外れ演出パターン、リーチ大当り演出パターンが含まれる。通常外れ演出パターンは、通常の外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ外れ演出パターンは、あと一つ図柄が揃えば大当りとなる状態であるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。リーチ大当り演出パターンは、リーチ状態を経て大当りの図柄組合せを表示するときの演出パターンである。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれ、相対的に変動時間の短いリーチパターンを「ノーマルリーチ」と称し、変動時間の長いリーチパターンを「スーパーリーチ」と称する。
特別遊技は、開始デモ演出と呼ばれる演出表示によって開始される。開始デモ演出の表示後に大入賞口66が開放され、その開放が約30秒間続いた後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口66の開放から閉鎖までが、基本的には単位遊技と呼ばれるが、1回の単位遊技の間に複数回の短時間の開放を繰り返す場合があってもよい。大入賞口66の開閉ないし単位遊技が所定の複数回数、例えば15回繰り返された後、終了デモ演出と呼ばれる演出表示によって特別遊技が終了される。なお、本実施形態における開始デモ演出および終了デモ演出は、遊技効果ランプ90やリールユニット60の後述するバックライトによる所定の点灯および点滅表示、およびリールの特定の駆動態様により行われる。これに対し、当否抽選が小当りと呼ばれる結果に該当した場合は小当り遊技が実行される。小当りは、当否抽選の結果としては外れに含まれる結果である。小当り遊技は、2R特別遊技と同様の開放態様で大入賞口66が開放される単位遊技である。ただし、小当り遊技として実行される単位遊技は1回だけであり、複数回数の単位遊技が実行される特別遊技とは異なる。
特別遊技が終了した後の通常遊技においては特定遊技の一つである特別図柄190の変動時間短縮(以下、適宜「時短」という)が開始される。特別図柄190の時短は、特別図柄190の変動時間が通常状態よりも短縮される状態である。特別図柄190の変動時間は、所定の変動回数、例えば100回の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻されるが、その変動回数に達する前に大当りが発生すれば時短も終了する。時短により特別図柄190の変動時間が短縮されるため、通常の変動時間のまま図柄変動がなされる通常状態の場合と比べて、大当りが発生するまでの時間を短縮することができ、大当りの獲得容易性を相対的に高めることができる。
特別図柄190の時短中は、特定遊技の一つである入球容易状態が実施される。入球容易状態は、普通図柄の時短、開放抽選の確率変動、拡開機構63の開放延長が実施されることにより始動口62への入球容易性が高められる状態である。普通図柄の時短は、普通図柄の変動時間が通常状態より短縮される状態である。開放抽選の確率変動は、開放抽選の当り確率を通常状態より高める状態である。拡開機構63の開放延長は、拡開機構63の開放時間を通常状態よりも長くする状態である。このように、入球容易状態においては、一定時間あたりの普通図柄の変動回数が通常状態よりも増加する可能性が高まる上、始動口62への入球容易性も増すため、始動口62への入球数が増加する可能性も高い。したがって、特別図柄190の時短および入球容易状態により、その期間中は始動口62への入球による賞球を得られる機会が増加する結果、持ち玉をほとんど減らさずに遊技し続けることが可能となる。
なお、本実施形態における入球容易状態は、普通図柄の時短、開放抽選の確率変動、拡開機構63の開放延長という3つの機能を用いて始動口62への入球容易性を高める。ただし、変形例としては、これら3つの機能のうち、1つまたは2つの機能を用いて始動口62への入球容易性を高める構成としてもよい。このように3つの機能のうち一部だけを用いても始動口62への入球容易性を高めることは可能である。また、3つの機能のうち少なくともいずれかを、実施する期間と実施しない期間とで遊技状態に応じて切り替える構成としてもよい。
特別遊技が発生した場合であってそのときの当り停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである当否抽選の確率変動遊技(以下、適宜「確変」という)がさらに開始される。当否抽選の確変中は、通常の確率状態より当りの確率が高い当否抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生し得る。当否抽選の確変は次の大当りが発生するまで継続されるが、変形例として、所定の限定的な回数の図柄変動がなされたときに終了する構成であってもよい。本実施形態においては、確変が開始されるときに同時に特別図柄190の時短や入球容易状態も開始されるが、変形例として時短や入球容易状態の開始を伴わない確変が実行される場合があってもよい。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102(主制御装置)は、当否抽選を含む遊技の基本動作を主に制御し、特に始動口62へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104(副制御装置)は、遊技効果ランプ90の点灯およびスピーカ18からの音声出力など、遊技の演出的動作を主に制御する。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。裏セット機構39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、本実施形態におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口62、大入賞口66、一般入賞口72、作動口68、特別図柄表示装置61、リールユニット60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90、RAMクリアスイッチ92のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102(「主制御装置」として機能する)と、図柄の演出等を制御するサブ基板104(「副制御装置」として機能する)とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施形態におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、変動パターン決定手段115、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124、メイン状態記憶手段126を備える。を備える。本実施形態におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、停止図柄決定手段131、演出決定手段132、演出実行手段134を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
ただし、メイン基板102とサブ基板104の間におけるデータの送受信はメイン基板102からサブ基板104への一方向であるため、そのような一方向でのデータ送受信にて全体動作が実現されるよう各構成がメイン基板102とサブ基板104に配置される。このようにメイン基板102からサブ基板104へのデータ送信の一方向性が保たれるため、サブ基板104に含まれる構成からメイン基板102に含まれる構成へはデータを送信することができず、データ送信の要求もできない。したがって、メイン基板102で生成された情報は、メイン基板102がサブ基板104へ一方的に送信しない限りサブ基板104から参照することはできない。
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、始動入賞情報を受け取ると遊技球が始動口62に入賞したと判断し、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口66に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、始動口62への入球を契機に、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するための乱数の値を当否抽選値として取得する。たとえば、当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。当否抽選手段112が当否抽選値として取得する値は、保留制御手段116により一時的に保留される。ただし、所定の保留上限数を超えない範囲で当否抽選値が保留される。
当否抽選手段112は、当否判定で参照する当否判定テーブルを複数保持する。複数の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた大当りの範囲設定に応じて当否確率が定まる。当否抽選手段112は、通常時には通常確率による当否判定テーブルを参照し、確率変動時には通常確率より当りの確率が高くなる当否判定テーブルを参照する。当否抽選手段112は、複数の当否判定テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当りであるか否かを判定する。
当否抽選手段112は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための開放抽選として抽選値を取得する。当否抽選手段112は、開放抽選の抽選値と当否結果の対応関係が定められた当否テーブルを保持し、その当否テーブルを参照して開放抽選の当否結果を決定する。通常状態においては1/256の確率で当りとなる当否テーブルを参照し、入球容易状態においては250/256の確率で当りとなる当否テーブルを参照する。普通図柄の抽選値は、保留制御手段116により一時的に保留される。ただし、保留制御手段116により保留される所定の保留上限数を超えない場合にだけ抽選値が保留される。
図4は、当否判定テーブルを模式的に示す図である。本図の当否判定テーブルには、大当り、小当り、外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられたそれぞれの範囲設定に応じて大当り当否確率や小当りの当否確率が定まる。当否抽選手段112は、本判定としての当否判定において本図の当否判定テーブルを参照する。当否抽選手段112による当否抽選においては、通常時には図4(a)の通り、当否抽選値が0〜399の範囲に該当したときのみ大当りとなる。確変時には図4(b)の通り、大当りの範囲が拡大され、当否抽選値が0〜399の範囲に該当する場合だけでなく、400〜2999の範囲に該当する場合にも大当りとなる。このように、大当りに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。大当りに該当した場合、15R大当り、5R大当り、および2R大当りのいずれとなるか、および、確変を伴うか否かは、特別図柄の停止図柄に応じて別途決定される。なお、本図では単一の当否判定テーブルによって通常時と確変時の双方の大当り範囲を示したが、当否判定テーブルは通常時用と確変時用とで別個に用意してもよい。
本実施例においては、当否抽選値が大当り範囲に該当しない、いわゆる外れとなった場合であっても、所定の範囲に該当した場合には小当りとなる。本図の例では、当否抽選手段112が取得する当否抽選値が65000〜65535の範囲に該当した場合に小当りとなる。このように、大当りに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本図の例では大当りに該当しなかった場合のうち小当りにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現している。なお、本図では大当りか否かの判定テーブルと小当りか否かの判定テーブルとを単一の当否判定テーブルの形で実現する例を示したが、それぞれを別個のテーブルとして実現してもよい。
図3に戻り、当否抽選手段112による判定結果は、リールユニット60において特別図柄のかたちで変動表示される。また、当否抽選手段112による判定結果を演出的に示す特別図柄190がリールユニット60において変動表示される。当否抽選手段112は、図柄変動を開始するタイミングにおいて、その図柄変動に対応する抽選の結果を図柄変動の制御コマンドとともに演出実行手段134へ送信する。
当否抽選手段112は、始動口62への入球タイミングにおいては、事前判定処理として抽選値が当否判定におけるいずれの抽選値範囲に該当するかの事前当否判定を実行し、その判定結果を抽選結果として演出実行手段134へ送信する。事前判定処理の結果は一時的に保存された後、その抽選に対応する図柄変動表示が直ちに開始されるか否かにかかわらず演出実行手段134へ送信される。そのため、サブ基板104の側にとっては図柄変動開始の順番が巡ってくる前にあらかじめ当否結果を推測的に認識できる、いわゆる「先読み」と呼ばれる処理が実現される。先読みの処理としては、後述するように当否判定、図柄判定、パターン判定の判定結果のすべての情報をサブ基板104に送信して先読み処理として使用する構成としてもよい。または、サブ基板104が、受信した情報のうち一つまたは二つの判定結果のみを使用する構成としてもよい。その他、確変や時短、入球容易状態などの遊技状態に応じて、受信した情報の使用有無や使用する情報の種類を決定してもよい。また、メイン基板102での処理として、遊技の状態に応じて、事前判定の可否、事前判定結果送信の有無、事前判定または事前判定結果送信を行なう情報の種類を適宜設定してもよい。
図5は、事前当否判定で参照される事前当否判定テーブルを模式的に示す図である。当否抽選手段112は、この事前当否判定テーブルを参照し、当否抽選値が「0〜399」の場合は大当りを示す「1」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「400〜2999」の場合は通常状態であれば外れであるが確変状態であれば大当りであることを示す「2」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「3000〜64999」の場合は外れを示す「3」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選値が「65000〜65535」の場合は小当りを示す「4」の値を判定結果としての当否範囲に設定する。当否抽選手段112は、以上のように当否範囲を設定するたびにその値を保留の個数とともに演出実行手段134へ送信する。なお、変形例として、当否抽選値の範囲と判定結果の対応関係として、一つの当否抽選値の範囲に複数の判定結果が対応付けられる関係が定義されてもよい。この場合、実際の当否結果とは異なる判定結果となる可能性があるが、必ずしも実際の当否結果とは一致しない不正確な判定結果を意図的に設定することがある対応関係としてもよい。
図3に戻り、図柄決定手段114は、別途取得する図柄抽選値と当否判定の結果に基づいて、図柄の変動開始にあたってその停止図柄を決定するとともに、図柄抽選値がいずれの図柄範囲に該当するかの事前図柄判定を実行する。図柄決定手段114は、特別図柄の停止図柄を決定するために参照する複数の図柄判定テーブルと事前図柄判定テーブルを保持する。図柄決定手段114は、当否判定結果に応じて異なる図柄判定テーブルを参照する。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する図柄判定を、特に事前図柄判定と区別するために、適宜「本判定としての図柄判定」とも呼ぶ。
図柄決定手段114は、3列のリールによって有効ライン上に変動停止させるべき図柄組合せを、当否抽選手段112による抽選の結果に応じて決定する。図柄決定手段114は、特別図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄判定テーブルを保持する。図柄決定手段114は、特別図柄を決定するための図柄抽選値を取得し、当否抽選手段112による当否判定結果と図柄抽選値とに応じて特別図柄の停止図柄を決定する。
図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を、当否抽選手段112による開放抽選の結果に応じて決定する。図柄決定手段114は、開放抽選の結果を普通図柄のかたちで普通図柄表示装置59に変動表示させるために、開放抽選の結果に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。決定された停止図柄が所定の図柄となった場合に普通図柄が当りに該当したと判定され、その停止図柄にて普通図柄の変動表示が停止された後に開閉制御手段124が始動口62の拡開機構63を所定時間拡開する。図柄決定手段114は、決定した停止図柄を示すデータを演出実行手段134へ送出する。
図6は、事前図柄判定で参照される事前図柄判定テーブルを模式的に示す図である。図柄決定手段114は当否抽選値が大当りに該当する場合にこの事前図柄判定テーブルを参照する。事前図柄判定テーブルでは、図柄抽選値と図柄範囲とが対応付けられている。図柄範囲は、当り種類に応じて異なる図柄範囲となるよう、「1」〜「6」の図柄範囲が設けられている。この「1」〜「6」の図柄範囲の各々に、0〜255のうちそれぞれ異なる図柄抽選値が対応付けられている。
図3に戻り、変動パターン決定手段115は、特別図柄190の変動時間が定められた複数の変動パターンのなかから、別途取得するパターン抽選値に基づいて複数の変動パターンの中から決定してメイン表示制御手段118へ送る。変動パターン決定手段115は、図柄変動を開始する際に変動パターンテーブルを参照してその図柄変動の変動パターンを決定する。また、変動パターン決定手段115は、パターン抽選値がいずれの変動パターン範囲に該当するかの事前パターン判定を実行する。変動パターン決定手段115は、変動パターンを決定するために参照する変動パターンテーブルと事前パターン判定テーブルを保持する。変動パターンには、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動時間が定められており、その種類によって長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。なお、図柄変動を開始するにあたって実行する変動パターン判定を、特に事前パターン判定と区別するために、適宜「本判定としての変動パターン判定」とも呼ぶ。
図7は、変動パターンテーブルを模式的に示す図である。図7(a)は、当否抽選の結果が外れのときの変動パターンテーブルを示している。当否抽選の結果が外れのときは、パターン抽選値に応じて、第1スーパーリーチ用変動パターン、いわゆる発展変動パターンである第2スーパーリーチ用変動パターン、擬似連続対応変動パターン、ノーマルリーチ変動パターン1、2、およびリーチなし変動パターンのいずれかが選択される。
当否抽選の結果が15R大当りのときは、パターン抽選値に応じて、第1スーパーリーチ用変動パターン、第2スーパーリーチ用変動パターン、擬似連続変動パターンのいずれかが選択される。なお、第1スーパーリーチ用変動パターン、第2スーパーリーチ用変動パターンは、当否抽選の結果が外れのときの第1スーパーリーチ用変動パターン、第2スーパーリーチ用変動パターンと僅かに異なるが、図柄が変動停止する直前までの図柄の変動過程は共通しているため、便宜上同じ名称で説明する。
当否抽選の結果が5R大当りのときは、パターン抽選値に応じて、第1スーパーリーチ用変動パターン、第2スーパーリーチ用変動パターン、ノーマルリーチ変動パターン1、2のいずれかが選択される。当否抽選の結果が2R大当りまたは小当りのときは、常にリーチなし変動パターンが選択される。
なお、当否抽選の結果が外れのときの変動パターンテーブルは、保留数ごとにそれぞれ変動パターンに対応付けられたパターン抽選値の範囲が異なる。具体的には、保留数が少ないほど変動時間が相対的に長い変動パターンに割り当てられたパターン抽選値の範囲が広くされており、それら変動時間の長い変動パターンが選択される確率を高めている。そのため、保留制御手段116による保留数が少ないほど平均的な変動時間が長くなる。したがって、保留制御手段116による保留数が所定数、例えば1〜2個より少なくなった場合に、変動時間の長い変動パターンの選択確率が通常より高くなり、変動時間が比較的長くなりやすい。
図3に戻る。変動パターン決定手段115は、リール上に配置された図柄を有効ライン上にて変動表示させるための変動時間が規定された変動パターンを決定する。変動パターンの決定方法については後述する。また、変動パターン決定手段115は、普通図柄の変動表示時間を決定する。通常状態においては変動表示時間を60秒に決定し、入球容易状態においては変動表示時間を6秒に決定する。
保留制御手段116は、始動口62へ新たな入球があって新たに当否抽選が実行されるときにそれ以前の入球ないし抽選に対応する図柄変動が表示されている場合、新たな入球に基づく当否抽選の結果をその抽選に対応する図柄の変動表示開始まで保留する。本実施形態では当否抽選の結果として4個を上限として当否抽選値を保留球として保持する。ここでいう当否抽選値は、当否抽選値、図柄抽選値、変動パターン抽選値を含む。保留制御手段116はさらに、当否抽選手段112により取得された普図抽選値を保留球として保持する。これらの保留数がそれぞれ特別図柄保留表示装置20、普通図柄保留表示装置22の点灯数または点滅数により表される。
メイン表示制御手段118は、当否抽選手段112による抽選の結果を、変動パターン決定手段115により決定された変動パターンにしたがって特別図柄192の変動表示として特別図柄表示装置61に表示させる。メイン表示制御手段118は、それ以前になされた当否抽選に対応する図柄の変動表示が終了していることを新たな図柄変動の開始条件とする。メイン表示制御手段118は、特別図柄192の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出実行手段134へ送信する。変動開始コマンドを送信するとき、判定された当否判定結果、停止図柄、変動パターンのそれぞれを示す値を変動開始コマンドとともに演出実行手段134へ送信する。変動停止コマンドを送信するとき、あらためて停止図柄を示す値を変動停止コマンドとともに演出実行手段134へ送信する。これにより、メイン表示制御手段118および演出実行手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。メイン表示制御手段118は、普通図柄抽選の結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置59に表示させる。
特別遊技制御手段120は、当否抽選手段112による当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となった場合、特別図柄192が所定の大当り態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したと判定し、大入賞口66を開放させることにより特別遊技を実行する。特別遊技は、大入賞口66の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした複数回の単位遊技で構成される。特別遊技には、単位遊技を15回繰り返す15R大当りと、単位遊技を5回繰り返す5R大当りと、15R大当りおよび5R大当りより開放時間が短い単位遊技を2回だけ繰り返す2R大当りがある。15R大当りおよび5R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口66を原則として約30秒間開放させる。2R大当りにおいては、1回の単位遊技において大入賞口66を約0.5秒間だけ開放させる。特別遊技制御手段120は、単位遊技の設定ラウンド数を消化したときに特別遊技を終了させる。なお、2R大当りとなった場合においても、所定の条件を満たした場合には、15R大当りと同様の開放態様で大入賞口66を開放させてもよい。
特定遊技実行手段122は、確変状態、時短状態、および入球容易状態における通常遊技を制御する。特定遊技実行手段122は、特別遊技の終了後に遊技状態を時短状態および入球容易状態へ移行させる。一方、特別遊技の終了後に確変状態へ移行させるのは、図柄決定手段114により決定された図柄が確変への移行を伴う大当り図柄であった場合に限られる。時短状態および入球容易状態は、特別図柄192の変動表示回数が特別遊技の終了時点から数えて所定の終了条件回数、例えば100回に達するまで継続される。ただし、同時に確変状態へ移行した場合は確変状態が続く限り時短状態および入球容易状態も継続される。すなわち、次の大当りが発生するまで継続される。
このように時短状態および入球容易状態の終期は遊技状態に応じて定まる。時短状態においては、特別図柄192の変動表示時間が概ね短くなるよう、変動パターン決定手段115が変動時間の短い変動パターンを選択する。ただし、通常状態においては、保留制御手段116による当否抽選結果の保留数に応じた変動パターンテーブルを参照し、保留制御手段116による保留数が少なくなるほど変動時間の長い変動パターンが出現しやすくなる。入球容易状態においては、普通図柄の時短、普通図柄の確変、拡開機構63の開放延長が実施される。一方、確変状態は、次の大当りによる特別遊技が実行されるまで継続される。確変状態の間は当否抽選手段112による当否判定結果が大当りとなる確率が高い値のまま維持される。
開閉制御手段124は、始動口62の普通電動役物や大入賞口66の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、始動口62を開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、大入賞口66を開放させる。
メイン状態記憶手段126は、「情報記憶手段」として機能し、メイン基板102による制御状態を含む遊技状態を記憶する。具体的には、当否抽選の結果や決定された変動パターンの情報、図柄変動中、特別遊技中あるいは特定遊技中(確変中、時短中)である等の現在の遊技状態や、図柄変動の経過情報を表す変動残余時間などを後述するバックアップRAMの所定領域にそれぞれ格納する。仮に外的要因等によって図柄変動中に電源が遮断されたとしても、電源再投入時にバックアップRAMから必要な情報が読み出されてサブ基板104側に送信される。
パターン記憶手段130は、リールユニット60による図柄の図柄変動演出の表示過程が定められた複数の変動演出パターンを保持する。変動演出パターンには、3列の図柄からなる図柄の各図柄の変動開始から停止までの変動過程(つまり、複数列のリールの変動過程)が定められている。
演出決定手段132は、リール動作決定手段136および役物動作決定手段138を有する。リール動作決定手段136は、当否抽選手段112から受け取る当否抽選の結果に基づき、変動パターン決定手段115により決定された特別図柄の変動パターンに対応するリール制御パターンを選択する。そして、選択したリール制御パターンをパターン記憶手段130から読み出し、そのリール制御パターンの情報を演出実行手段134へ送る。リール動作決定手段136は、リール制御パターンを選択するために参照すべきリール制御のパターンテーブルを保持する。また、リール動作決定手段136は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しいリール制御パターンを選択する。各リール制御パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時にリールの回転による図柄変動が停止される。
役物動作決定手段138は、当否抽選の結果およびリール制御パターンに応じて、役物制御パターンを複数種類のパターンから決定する。そして、選択した役物制御パターンをパターン記憶手段130から読み出し、その役物制御パターンの情報を演出実行手段134へ送る。役物動作決定手段138は、役物制御パターンを選択するために参照すべき役物制御のパターンテーブルを保持する。
なお、演出決定手段132が、当否抽選の結果に基づき変動パターン決定手段115により決定された特別図柄の変動パターンに対応する変動演出パターンを決定し、その決定された変動演出パターンに基づいてリール動作決定手段136および役物動作決定手段138が、リール制御パターンまたは役物制御パターンをそれぞれ決定してもよい。
停止図柄決定手段131は、3列のリールに表された図柄のうち、表示領域に表される停止図柄の組合せとその配置を、当否抽選手段112による当否抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、リール制御パターン、役物制御パターンに応じて決定する。停止図柄決定手段131は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出実行手段134へ送信する。停止図柄決定手段131は、3列のリールの停止時に表示領域に表示させる停止図柄を決定するために参照すべき図柄判定テーブルを保持する。
演出実行手段134は、リール制御手段140および役物制御手段142を有する。リール制御手段140は、当否抽選手段112による当否抽選の結果として、選択されたリール制御パターンデータにしたがってリールユニット60の各リールを駆動して、図柄を変動表示させる。例えば、当否抽選の結果が大当りであり、かつ第1スーパーリーチ用変動パターンが選択されたときは、リール制御手段140は、リール206を順方向に回転させるよりも高い確率で逆方向に回転させる。なお、リール制御手段140は、リール206を逆方向に回転させることを決定した場合、図柄の変動開始時からリール206を逆転させる。また、リール制御手段140は、例えばリーチ状態となったときなど、図柄の変動中に中リール206bの回転方向を、順方向から逆方向、または逆方向から順方向に切り替えてもよい。これにより、リール206が逆転することで、「この図柄の変動で大当りになる確率が高くなった」と遊技者に思わせることができる。
役物制御手段142は、役物動作決定手段138により決定された役物制御パターンにしたがって可動役物99の張り出し動作を制御する。役物制御パターンは、回転するリールの外周面における図柄の間隔部分を覆いながらリールの回転速度に沿った速度で張り出し、図柄位置の検出結果に応じたタイミングにて可動役物99を動作させるパターンである。これにより、図柄の位置にもとづいて可動役物99を図柄と同じ速度で動くように見せることができ、手の形状の可動役物99によってリールの図柄を押し出すように変動表示することができ、演出に躍動感を与えることができる。図柄位置の検出結果に応じたタイミングとは、可動役物99の近傍の図柄の位置を検出したタイミング、可動役物99を接近させたい図柄の位置を検出したタイミング、可動役物99を接近させたい図柄が表示領域の上段に位置したタイミングを、図柄の表示領域の上段の図柄がいずれの図柄であるか検出したタイミングであってよい。
可動役物99のリールの回転速度に沿った速度にするため、役物制御手段142は、たとえばリール表面の移動速度と可動役物99の移動速度を同じにしてもよい。まず、役物制御手段142は、可動役物99の移動速度を検出する役物速度検出手段と、リールの回転速度を検出するリール速度検出手段との検出結果に基づいて、リールの回転速度に応じて可動役物99の移動速度を制御する。これにより、可変するリールの回転速度に対して、可動役物99の移動速度を合わせることができる。
また、役物制御手段142は、リール動作決定手段136からリールの変動パターンの情報を受け取り、その変動パターンの情報に基づいて可動役物99の動作を制御してもよい。具体的に、役物制御手段142は、リールの変動パターンの経過情報を、可動役物99を動作させる直前または制御周期ごとに参照する。役物制御手段142は、変動パターンの経過情報のうち、変動開始タイミングから終了タイミングまでの時間軸においてどの時間値であるか参照し、参照した時間値において実行されるリールの回転速度を導出し、参照した時間値に達すると、導出したリールの回転速度に対応した速度で可動役物99を移動させるよう制御する。例として、役物制御手段142は、10秒のリールの変動パターンにおいて、最初の5秒は高速、次の3秒はそれよりも少し遅めの中速、最後の2秒は中速よりさらに遅い低速で回転するという情報を受け取り、その10秒間の所望の時間値におけるリールの回転速度を導出する。役物制御手段142は、リールの変動パターンの種類およびその時間値と、リールの回転速度との関係を示すデータを保持し、そのデータに基づいてリールの回転速度を導出してよい。次に、役物制御手段142は、リールの回転速度に応じた可動役物99の移動速度を決定し、可動役物99を制御する。このようにリールの回転速度を直接検出するのではなく、現在の変動パターンと経過時間とに基づいてリールの回転速度を導出することで、リール速度検出手段を設ける必要がなくなる。なお、リールの変動パターンから受け取る情報は、リールの速度だけでなく、回転方向、始動タイミング、停止タイミング等を含めた変動情報であってよく、役物制御手段142はそのリールの変動情報に応じてリールに沿った動作となるよう可動役物99の動作を適切化する。
リール制御手段140は、図柄の変動開始コマンドを受け取ったときに新たな図柄変動を開始させる。役物制御手段142は、役物制御パターンに基づいて、図柄の変動開始コマンド、リールの図柄位置検出センサ215の検出結果にもとづく図柄の位置に応じて可動役物99の駆動を開始する。
演出実行手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。リール制御手段140は図柄表示制御手段として機能し、複数列のリールの回転駆動を制御することにより、図柄を変動表示させた後、選択された図柄組合せで図柄を停止表示させる。
可動役物装置94は、可動役物99、役物位置検出センサ96および駆動部98を有し、可動役物99を駆動する。なお可動役物装置94の詳細は後述する。
図8〜図10は、リールユニットの構成を表す説明図である。各図においては便宜上、遊技盤50からリールユニット60を抜き出したものが示されている。図8(a)は、リールユニット60の斜視図であり、図8(b)は、リールユニット60を構成するリール装置の斜視図である。図9は、リール装置の分解斜視図である。図10(a)はリール装置の正面図であり、図10(b)は図10(a)の被検出部材231のみを抜き出した側面図である。
図8(a)に示すように、リールユニット60は、長方形状のケース200に左リール装置201、中リール装置203、右リール装置205を収容するように構成されている。各リール装置は、個別のリールとそれを駆動するモータ217等のアクチュエータを含む。ケース200の内部には各リールを個別に回転させるためのアクチュエータや、各リールの回転方向の位置を検出するためのセンサが収容されており、そのアクチュエータへ駆動電流を供給したり、センサの出力信号を取り出したりするための図示しないハーネスが外部に引き出されている。ハーネスは、サブ基板104および電源ユニット48に接続されている。
すなわち、左リール装置201は左図柄191が配設された左リール206aを含み、中リール装置203は中図柄193が配設された中リール206bを含み、右リール装置205は右図柄195が配設された右リール206cを含む。左リール206a、中リール206bおよび右リール206cの3列のリールは、ケース200内の左右に並設され、その一部がケース200の前面側の開口部211から露出するように支持されている。すなわち、各リールは、その周面の一部が遊技者に提示可能に配置されている。なお、以下の説明において左リール206a、中リール206bおよび右リール206cを特に区別しない場合には、適宜「リール206」と総称する。このようにリールユニット60(図柄表示装置)は、外周にそって複数の図柄が配置された3列のリール206を有する。
図8(b)に示すように、各リール装置(左リール装置201、中リール装置203、右リール装置205)は、ベース部材213に固定されたモータの回転軸にリール206が回転自在に支持されるようにして構成されている。そして、ベース部材213がケース200に固定されることにより、左リール206a、中リール206bおよび右リール206cが、その回転軸が同一軸線上に配置されるようにケース200に支持されている。各リール装置は、各リールの回転方向の位置を検出するための図柄位置検出センサ215を備えている。
図9に示すように、ベース部材213には、モータ217、バックライト219、図柄位置検出センサ215が配設されている。モータ217は、ステッピングモータからなり、その通電方向の切り替えにより正転又は逆転駆動される。モータ217の正転駆動すると、リール206が順方向に回転し、モータ217が逆転駆動すると、リール206が逆方向に回転する。リール206が順方向に回転すると、表示領域において図柄が下方に移動し、可動役物99から離間する方向に移動する。リール206が逆方向に回転すると、表示領域において図柄が上方に移動し、可動役物99に近づく方向に移動する。バックライト219は断面円弧状の本体を有し、通電により複数の色に点灯又は点滅可能に構成されている。バックライト219は、リール206の内方に配置され、特定の演出が行われる際に点灯又は点滅されてリール206を内方から照らす。図柄位置検出センサ215は、図柄位置検出手段として機能し、リール206に固定される後述の検出片を検出する。後述するように、リール206に設けられる複数の検出片をそれぞれ検出することにより、リール206の回転方向の位置ひいてはリール206に含まれるいずれの図柄が所定の表示領域250に位置しているかを検出することができる。
リール206は、透光性を有する円筒状のリール本体207を有し、そのリール本体207の外周面にそってリールテープ208を巻き付けるように貼付して形成される。リールテープ208には後述のように、その長手方向にそって所定規則による間隔にて複数の図柄が印刷されている。その複数の図柄は、リール本体207の外周面にそって等間隔(30度ごと)に印刷されている。リール206には、その一方の開口部を直径方向に架橋するように十字状の梁220が設けられており、その梁220の中心に円筒軸221が形成されている。リール206は、その円筒軸221がモータ217の回転軸に固定されることにより、モータ217に回転自在に支持される。リール206は、モータ217およびバックライト219の周囲を囲むように配設される。リール本体207が透光性を有するため、バックライト219の点灯又は点滅態様がリール206を装飾する形で演出的に提供されるようになる。
リール206には、3つの被検出部材231、232、233が取り付けられる。各被検出部材は、板状部材を十字状に加工して形成されたものである。被検出部材には、その中心から半径方向外向きに延びるアーム234が90度おきに設けられ、各アーム234の先端部の片側面に検出片235が突設されている。すなわち、各被検出部材には4つの検出片235が設けられており、被検出部材231、被検出部材232、被検出部材233の順にリール本体207に組み付けられる。
図10(a)に示すように、被検出部材231は、梁220にそった形でリール本体207に組み付けられる。被検出部材231の4つの検出片235は、梁220を厚み方向に貫通する挿通孔を介して図柄位置検出センサ215側に延出する。被検出部材232は被検出部材231に対して30度ずれるように取り付けられ、被検出部材233は被検出部材232に対してさらに30度ずれるように取り付けられる。その結果、図示のように、3つの被検出部材231、232、233に設けられた12個の検出片235が図柄位置検出センサ215が位置する円周上にそって等間隔(30度ごと)に配置される。
図10(b)に示すように、図柄位置検出センサ215は、発光部と受光部とを有する透過型のフォトセンサからなり、各検出片235が発光部と受光部との間に位置して受光部による受光が遮断されたときに、該当する検出片235を検出する。12個の検出片235は、それぞれ遮光位置が異なる形状を有するため、特図表示制御手段156は、いずれの検出片235が検出されたか、つまりリール206の回転方向の位置を判定することができる。一方、各検出片が検出されるときにいずれかの図柄が後述する有効ライン上に位置するような位置関係が設定されているため、特図表示制御手段156は、図柄位置検出センサ215の検出情報によりリール206に配されたいずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定することができる。なお、変形例においては、12個の検出片235の幅を異ならせ、それぞれモータ217の回転速度に対する遮光時間が異なるようにし、その遮光時間に基づいていずれの検出片235が検出されたか、ひいてはいずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定するようにしてもよい。
図11は、位置検出センサによる検出方法を示す模式図である。(a)〜(c)は、それぞれ図柄位置検出センサ215による検出方法の具体例を示す説明図である。すなわち、本実施形態では図11(a)に示すように、図柄番号1の図柄が有効ラインに到達したことを検出するための検出片235〜図柄番号12の図柄が有効ラインに到達したことを検出するための検出片235の合計12個の検出片235が設けられており、各検出片の長さ(発光部からの光を遮光する部分の長さ:「遮光長さ」ともいう)が異なっている。図示のように、図柄位置検出センサ215は、12個の発光素子とそれに対応する12個の受光素子を含む。各発光素子から対向する受光素子に向けて発光されるため、受光素子は、その光が遮蔽されない限り、それを受光することができる。このため、例えば図柄番号1の図柄に対応する検出片が有効ラインに位置したときには1つの発光素子からの光が遮蔽され、図柄番号3の図柄に対応する検出片が有効ラインに位置したときには3つの発光素子からの光が遮蔽される。特図表示制御手段156は、受光素子の検出状況から検出片235が有効ラインに到達したときの遮光状態(または受光状態)を判定することにより、いずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定することができる。
なお、変形例においては、これとは異なる検出方法を採用してもよい。例えば図11(b)に示すように、各検出片の長さ方向に異なる態様で貫通孔を設け、各検出片による遮光態様(遮光位置の組合せ:「遮光パターン」ともいう)が異なるようにしてもよい。図示の例では、図柄位置検出センサ215は、4個の発光素子とそれに対応する4個の受光素子を含む。各検出片における貫通孔は、発光素子と受光素子とをつなぐ複数の光路のいずれかに合わせて設けられる。このため、例えば図柄番号1の図柄に対応する検出片が有効ラインに位置したときには4つの発光素子からの光が全て受光素子側で検出される。また、図柄番号3の図柄に対応する検出片が有効ラインに位置したときには3つの発光素子からの光が受光される(特定の1つの位置の光は遮蔽される)。特図表示制御手段156は、受光素子の検出状況から検出片235が有効ラインに到達したときの遮光位置(または受光位置)のパターンを判定することにより、いずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定することができる。
あるいは、図11(c)に示すように、各検出片として光の透過率の異なるものを使用し、各検出片による透過率が異なるようにしてもよい。このようにしても、特図表示制御手段156は、いずれかの検出片235が有効ラインに到達したときの透過率(光の透過量や光の強度)を判定することにより、いずれの図柄が有効ライン上に位置したかを判定することができる。
図12は、第1可動役物装置94aおよびその動作を説明するための図である。図12は、第1可動役物装置94aの断面図であって、図12(a)は初期位置にある第1可動役物95を示し、図12(b)は第1可動役物95が表示領域の一部を覆うように張り出した状態を示す。なお、第2可動役物97を有する第2可動役物装置94bも、図12に示す第1可動役物装置94aと同様の構成である。
第1可動役物装置94aは、第1可動役物95、第1可動役物95を駆動する第1駆動部98aおよび不図示の役物位置検出センサ96を有する。第1駆動部98aは役物制御手段142から送られる駆動信号によって駆動するモータであって、第1可動役物95を所定の初期位置からリールの外周面を部分的に覆う位置へ張り出すように駆動する。第1駆動部98aは、モータの回転運動を直線運動に変換するギアを介して第1可動役物95に駆動力を伝達する。またモータの正転および逆転駆動によって、第1可動役物95は進退することができる。
図12(a)に示す第1可動役物95の状態から、斜め下方の図12(b)に示す第1可動役物95の状態へ移動している。第1可動役物95の下端の移動方向は、左リール206aの略接線方向である。
図12(b)に示すように、第1可動役物95は張り出した状態で、左リール206aの外周面を部分的に覆う。例えば第1可動役物95は最大限張り出した状態で表示領域の1/3、すなわち左リール206aの表示領域に表示される3つの図柄のうち最上段の図柄を覆うところまで移動する。第1可動役物95が表示領域を覆うように移動することで、遊技者に表示領域を注目させることができる。なお第1可動役物95は初期位置において、左リール206aの表示領域を覆わない位置、すなわち表示領域の外側に位置してよい。
役物位置検出センサ96は、第1可動役物95が初期位置にあるかを少なくとも検出する。また、役物位置検出センサ96は、第1可動役物95がどのくらい移動したか移動度合いを検出してもよい。例えば第1駆動部98aがステッピングモータであった場合に、そのステップを検出することで、役物位置検出センサ96は第1可動役物95の移動度合いを検出できる。
図13は、各リールにおける図柄の配列と図柄番号との対応関係を示す説明図である。図柄決定手段114は、各リールの図柄を図柄番号にて管理し、その図柄番号の組合せにより特別図柄190の停止図柄を特定する。本実施形態では「1」〜「12」の図柄番号が設定されている。通常の図柄変動制御においてリール206が正転される場合、各図柄は図柄番号「1」〜「12」の順に有効ライン上に表示されるようになる。
リールユニット60は、その3列のリール206の各々が回転駆動されることにより図柄が変動表示された後、その3列のリール206が停止されたときに有効ライン上に停止表示される図柄の組合せにより当否抽選の結果を示す。特図表示制御手段156は、3列のリール206の回転駆動を制御することにより、図柄を変動表示させた後、選択された図柄組合せで図柄を停止表示させるよう、有効ライン上における図柄の変動表示を制御する。
実施形態では、当り表示用図柄として、「3」、「5」、「7」、「9」の数字の図柄、左リール206a、中リール206b、および右リール206cに適宜配置されている。これらのいずれかが有効ライン上で3つ揃ったときに、当否抽選の結果が5R大当りまたは15R大当りであることが示される。図柄番号1〜3には、微笑んでいる顔の画像一部が、それぞれ3列のリール206に表されている。この顔の画像も、当否抽選の結果が15R大当りであったことを示す当り表示用図柄として利用される。以下、この顔の画像を「大図柄」という。表示領域にこの大図柄が表示されるよう3列のリール206の図柄が揃ったときに、当否抽選の結果が15R大当りであることが示される。
3列のリール206の各々には、ブランク図柄も配置されている。ブランク図柄は、当否抽選の結果を示すために用いられない。実施形態では、ブランク図柄として、白い星の図柄と黒い星の図柄が設けられている。以下、白い星の図柄を「第1ブランク図柄」、黒い星の図柄を「第2ブランク図柄」という。第1ブランク図柄および第2ブランク図柄は、3列のリール206のいずれにも設けられている。なお、第1ブランク図柄および第2ブランク図柄は、最終的に停止する中リール206bにのみ設けられていてもよい。
第1ブランク図柄および第2ブランク図柄は、最終停止リールにおいて、当り表示用図柄に隣接し且つその当り表示用図柄を挟んで配置される。本実施形態では、最終停止リールである中リール206bにおいて、第1ブランク図柄および第2ブランク図柄は、当り表示用図柄である「7」の図柄を挟み且つ「7」の図柄に隣接して配置される。また、第1ブランク図柄および第2ブランク図柄は、当り表示用図柄である「5」の図柄を挟み且つ「5」の図柄に隣接して配置される。なお、第1ブランク図柄および第2ブランク図柄が、他の当り表示用図柄を挟むようその当り表示用図柄に隣接して配置されてもよい。
図14は、図柄の表示領域250および有効ラインを示す図である。本実施形態では、3列のリール206とも、3つの図柄が表示できるよう表示領域250が設けられている。遊技者は、この表示領域250に位置する図柄のみ視認することができる。したがって、表示領域250は視認可能領域ということもでき、また、表示領域250に表されない領域を視認不可領域ということもできる。
有効ラインは、いわゆるファイブラインと呼ばれる5本が設けられている。有効ラインは、表示領域250の中央に水平に延びる第1有効ラインL1、第1有効ラインL1の上方で水平に延びる第2有効ラインL2、第1有効ラインL1の下方で水平に延びる第3有効ラインL3を含む。さらに有効ラインは、表示領域250の左上から右下に斜めに延びる第4有効ラインL4、および表示領域250の右上から左下に斜めに延びる第5有効ラインL5を含む。表示領域250を上下3つに区分し、表示領域250の上段には第2有効ラインL2の図柄が表示され、表示領域250の中段には第1有効ラインL1の図柄が表示され、表示領域250の下段には第3有効ラインL3の図柄が表示される。
図15は、大当り種類と、有効ラインや表示領域250全体での図柄の停止態様との対応関係を示す図である。大図柄と、「777」の図柄組合せには、確変の15R大当りが対応付けられている。「999」の図柄組合せには、非確変の15R大当りが対応付けられている。「333」の図柄組合せには、確変の5R大当りが対応付けられている。「555」の図柄組合せには、非確変の5R大当りが対応付けられている。「553」、「775」、「997」の図柄組合せには、確変2R大当りが対応付けられている。なお、大当りの種類と図柄の組合せとの対応関係がこれに限られないことは勿論である。これらの図柄組合せは、図柄抽選値と対応付けられている。当否抽選の結果が大当りの場合、図柄抽選値に対応付けられた図柄組合せが、数字の図柄であれば有効ライン上の停止態様として選択され、大図柄であれば表示領域250全体の停止態様として選択される。
図16は、役物動作決定手段138による役物演出抽選を示す図である。役物動作決定手段138は、当否抽選の結果およびリール制御パターンに応じて、役物制御パターンを複数種類のパターンから決定する。
図16(a)は当否抽選の結果が大当りであり、リール制御パターンが正転である場合に用いられる役物演出抽選テーブルであり、図16(b)は当否抽選の結果が大当りであり、リール制御パターンが逆転である場合に用いられる役物演出抽選テーブルである。リール制御パターンが正転より逆転である場合の方が可動役物99による演出が実行される可能性が高くなっている。
図16(c)は当否抽選の結果が外れであり、リール制御パターンが正転または逆転である場合に用いられる役物演出抽選テーブルであり、当否抽選の結果が大当りである場合と比べて可動役物99による演出が実行される可能性が低くなっている。
図17〜図20を用いて各役物制御パターンにおける可動役物99およびリール206の変動態様を説明する。図17は、図16(a)における演出Aの可動役物99およびリール206の変動態様を示す。
図17(a)ではリール206が始動する前の停止状態にあり、可動役物99は表示領域250を覆わない初期位置に停止した状態にある。リール206の当り表示用図柄は外れの組合せ態様で停止している。この状態からリール206の順方向の回転と、可動役物99の下方への張り出しが同じタイミングで実行される。
図17(b)では、可動役物99の下方への張り出しとともにリール206が順方向に回転している状態を示す。図17(c)では、可動役物99が最大限まで張り出した状態で停止したときを示す。その後、リール206が回転したまま可動役物99は初期位置に戻されてよい。このように演出Aでは、図柄の変動表示の開始時に、リール206の動作に対応して可動役物99の動作が決定される。すなわちリールの回転速度、移動方向(回転方向)、動作開始タイミングおよび図柄位置に応じた可動役物99の速度、移動方向、動作開始タイミングおよび始動開始位置が決定される。たとえばリールおよび可動役物99の速度、移動方向および動作開始タイミングを同じにしてよい。これにより当り表示用図柄が可動役物99と接近した状態で、可動役物99の張り出し動作に連動する。したがって当り表示用図柄があたかも可動役物99により押し出されて回転し始めるように見せることができ、演出に躍動感を与えることができる。また当否抽選の結果が外れである場合より大当りである場合に実行される可能性が高い演出であるため、遊技者に期待感を与えることができる。
また、図17(c)において、可動役物99に覆われている表示領域250の有効ライン上の図柄、すなわち、左リール206aの上段および右リール206cの上段の図柄は、図13に示すようにブランク図柄であり、当り表示用図柄の間隔部分に含まれる。すなわち、当り表示用図柄以外の領域は、当否抽選の結果を確定表示しないブランク図柄も含めて当り表示用図柄の間隔部分となる。当り表示用図柄の間隔部分がリール上段の位置にある場合に可動役物99はその間隔部分を覆い、当り表示用図柄がリール上段の位置にある場合に可動役物99はその位置を覆わないように動作する。これにより可動役物99が、当否抽選の結果の表示に関する図柄を覆って、図柄の表示を妨げることを抑えることができる。
なお、図17に示す役物制御パターンは、当り表示用図柄が外れを示す組み合せで仮停止した後に、再始動する再始動演出に用いることができる。つまり、リール206が仮停止した後に、図17(a)〜図17(c)で説明した演出が実行される。これにより、再始動演出に躍動感を与え、演出の興趣を高めることができる。
また、この役物制御パターンは、リール206の始動時に限らず、リール206回転中に実行してもよい。その場合はリール206の回転速度を通常の速度より低速にして実行してよい。リール206の通常の回転速度とは、リーチ等の特段の演出が実行されないときの回転速度であってよく、全てのリール制御パターンにおける回転速度の平均値であってよい。
図18は、図16(b)における演出Aの可動役物99およびリール206の変動態様を示す。この演出では、リール206が逆方向に回転開始するときに、当り表示用図柄が可動役物99により引き上げられるように始動する。
図18(a)ではリール206は始動する前の停止状態であり、可動役物99は表示領域250を覆わない初期位置に停止した状態である。リール206の当り表示用図柄は外れの組合せ態様で停止している。そして左リール206aの上段の図柄および右リール206cの上段の図柄がブランク図柄である。
役物制御手段142は、リール206が回転を開始する前に、左リール206aおよび右リール206cの上段のブランク図柄を覆う始動開始準備に可動役物99を移動させる。すなわち、役物制御手段142は、可動役物99の初期位置への引き戻し動作をリール206の始動に合わせて開始する場合、その開始にあたり、リール206の回転方向およびドラム位置の検出結果と可動役物99の駆動状態の関係に基づき、当り表示用図柄の間隔部分を覆うための始動準備位置へ可動役物99を移動させる。これにより可動役物99を当り表示用図柄の近傍に配してから、可動役物99の動作とリール206の始動を合わせることができ、可動役物99と当り表示用図柄との間隔がある程度離れたまま演出を行う場合と比べて、可動役物99と当り表示用図柄との一体感が増し、演出の躍動感を向上することができる。
そして図18(c)および図18(d)に示すように、役物制御手段142は、当り表示用図柄の間隔部分を覆いながらリール206の回転速度に沿った速度で、可動役物99の初期位置への引き戻し動作を制御する。また可動役物99により当り表示用図柄を覆わずにブランク図柄を覆うことで、当否抽選の結果を示す図柄の表示を妨げることが抑えられる。
図17および図18に示すように、役物制御手段142は、リール206の回転方向が順方向か逆方向かに応じて可動役物99の張り出し動作と初期位置への引き戻し動作を制御する。これによりリール206の回転方向がいずれの方向であっても、可動役物99が当り表示用図柄を動かすような演出を実行できる。また役物制御手段142は、張り出したときの可動役物99によって覆われる部分と当りを表示する図柄の間隔部分の位置関係に応じて、可動役物99の張り出し動作と初期位置への引き戻し動作を制御する。これにより、可動役物99の動作によってブランク図柄と各図柄の隙間を覆うことはあるものの、当り表示用図柄を覆わないようにでき、可動役物99と当り表示用図柄との一体感を増しつつ、当否抽選の結果を示す図柄の表示を妨げないようにできる。
図19は、図16(a)における演出Bの可動役物99およびリール206の変動態様を示す。この態様では、可動役物99がリーチをセットするように当り表示用図柄を押し込むような図柄リーチ演出を示す。この例では「5」の図柄のリーチを有効ラインL1上にセットする。
図19(a)では、図柄の変動表示中であり、左リール206aの回転が停止している一方、中リール206bおよび右リール206cはまだ回転中である。ここで中リール206bは通常の回転速度で回転し、右リール206cは通常の回転速度より遅い低速で、かつコマ送りで回転している。このとき右リール206cの図柄位置検出センサ215は、第3表示領域の上段の位置の図柄を検出する。図柄位置検出センサ215により第3表示領域の上段の位置に「5」の図柄が到達したことを検出すると、第2可動役物装置94bは第2可動役物97を張り出すように動作させる。このように役物制御手段142は、図柄位置(ドラム位置)の検出結果に応じたタイミングにて第2可動役物97を動作させる。
図19(b)および図19(c)に示すように、役物制御手段142は、右リール206cの回転がコマ送りであっても、リールの回転速度に沿った速度で張り出すよう制御する。これにより、第2可動役物97の動作によって「5」の図柄が動かされているように見える演出ができる。
図19(d)において、可動役物99に覆われている表示領域250の有効ライン上の図柄、すなわち、右リール206cの上段の図柄は、図13に示すようにブランク図柄であり、第2可動役物97は当り表示用図柄に接近して当り表示用図柄の間隔部分を覆いながら動作している。これにより当否抽選の結果を示す図柄の表示を可動役物99によって妨げることを抑えられる。
図20は、図16(a)および図16(c)における演出Cの可動役物99およびリール206の変動態様を示す。この態様では、大図柄が揃った状態でリール206を同じ速度で全部回転させ、さらに大図柄を有効ラインおよびその近傍で、可動役物99とともに上下に動作させる。
図20(a)に示すように、大図柄が3つのリール206において大当りを示す組合せが揃った状態で全回転する。この大図柄が揃った状態での全回転は、先読みにより保留した抽選に大当りがあると判定された場合に実行される。先読みした大当りの一つ前の変動表示が終了する際に、大図柄が揃った状態で視認不可領域に配置されるように3つのリール206が停止し、次の変動表示で全回転の演出が実行されてよい。このとき図柄位置検出センサ215は、表示領域250の上段の位置の図柄を検出する。図柄位置検出センサ215により表示領域の下段の位置に揃った大図柄の組合せが到達したことを検出すると、役物制御手段142は可動役物99をリール206の回転速度に沿った速度で張り出すように移動させる。この演出でのリール206の回転速度は、通常より低速である。
図20(b)に示すように大図柄が有効ラインを通過して可動役物99が所定の距離だけ張り出すと、図20(c)に示すように可動役物99を初期位置への引き戻し、その引き戻しタイミングと同時にリール206の回転を逆方向に切り替える。さらに大図柄が有効ラインを越えて可動役物99が所定の距離だけ引き戻されると、図20(d)に示すように再度、可動役物99の張り出し動作とともにリール206を順方向に回転させる。
このように役物制御手段142は、揃った大図柄の位置関係に応じて可動役物の張り出し動作と初期位置への引き戻し動作を繰り返す演出を実行する。そして、リール制御手段140は当否抽選の結果が大当りであれば、大図柄が揃った状態で有効ライン上に停止させ、当否抽選の結果が外れであれば、外れを示す図柄の組合せで有効ライン上に停止させる。これにより、大当りを示す組合せが揃った状態で有効ラインおよびその近傍で揺れるように動く演出を、可動役物99が動かしているように実行でき、演出に躍動感を与えることができる。
図21は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。まず、遊技球が始動口62、一般入賞口72、大入賞口66などへ入球した場合の処理を実行し(S10)、通常遊技中であれば(S12のY)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、通常遊技中でなければ(S12のN)、特別遊技の制御処理(S16)や、小当り遊技の制御処理を実行し(S17)、S10の入賞処理においてセットされた賞球数により各種の入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
図22は、図21におけるS10の入賞処理を詳細に示すフローチャートである。始動口62に入球があった場合(S20のY)、始動口62に対応する賞球数をセットし(S22)、保留制御手段116による保留数が4未満であるか否かを参照してさらなる保留が可能な状態であれば(S24のY)、当否抽選値を取得する(S26)。その当否抽選値に基づいて当否判定する事前判定処理を実行し(S28)、当否抽選値を保留制御手段116に保留する(S30)。S20において始動口62への入球がない場合はS22からS30までの処理をスキップする(S20のN)。S24において保留数が上限に達していてさらなる保留が不可能な場合はS26からS30までの処理をスキップする(S24のN)。
一般入賞口72に入球があった場合は(S32のY)、一般入賞口72に対応する賞球数をセットし(S34)、一般入賞口72への入球がないときはS34をスキップする(S32のN)。大入賞口66に入球があった場合は(S36のY)、大入賞口66に対応する賞球数をセットし(S38)、大入賞口66への入球がないときはS38をスキップする(S36のN)。
図23は、図22におけるS28の事前判定処理を詳細に示すフローチャートである。まず、事前当否判定テーブルを参照して事前当否判定を実行し(S40)、その判定結果として当否範囲を示す値を設定し(S42)、事前図柄判定テーブルを参照して事前図柄判定を実行し(S44)、その判定結果として図柄範囲を示す値を設定し(S46)、事前パターン判定テーブルを参照して事前パターン判定を実行し(S48)、その判定結果としてパターン範囲を示す値を設定する(S50)。
始動開始準備処理済でない場合(S52のN)、演出決定手段132は、保留されている当否抽選値があるか否かを判定する(S54)。保留されている当否抽選値がない場合(S54のN)、以下のS56〜S62の処理はスキップされる。
保留されている当否抽選値がある場合(S54のY)、演出決定手段132は、回転方向決定処理を実行する(S56)。回転方向決定処理が実行されると、停止図柄決定手段131は、停止図柄決定処理を実行する(S58)。停止図柄決定処理されると、演出決定手段132は、演出パターン決定処理を実行する(S60)。次に演出実行手段134は始動開始準備処理を実行する(S62)。
図24は、図21におけるS14の通常遊技制御処理の全体的な過程を示すフローチャートである。演出実行手段134は、始動開始準備処理済であるか判定する(S52)。始動開始準備処理済である場合(S52のY)、演出実行手段134は、変動表示処理を実行する(S64)。次に演出実行手段134は変動表示処理を実行したまま(S64)、停止タイミングか否かを判定する(S65)。停止タイミングである場合(S65のY)、リール制御手段140は、再始動演出有りか判定する(S66)。再始動演出有りならば(S66のY)、当否抽選の結果がはずれを示す図柄の組合せで仮停止させる(S67)。次に演出実行手段134は、再始動演出処理を実行する。再始動演出処理において、リールを再始動する際に図17で説明した演出を実行し、決定された停止図柄の組合せで図柄を変動停止させる(S69)。再始動演出が無ければ(S66のN)、決定された停止図柄の組合せで図柄を変動停止させる(S69)。停止タイミングでない場合(S65のN)、図柄の変動表示が継続される。
図25は、図24におけるS62の始動開始準備処理を示すフローチャートである。演出実行手段134は、図16に示す演出Aが実行されるかどうか判定する(S70)。演出Aを実行する場合(S70のY)、リール制御手段140は第1表示領域および第3表示領域の上段の図柄がブランク図柄か否か判定する(S72)。上段の図柄がブランク図柄である場合(S72のY)、役物制御手段142は可動役物99の位置が初期位置であるか判定する(S74)。
可動役物99の位置が初期位置である場合(S74のY)、役物制御手段142は当り表示用図柄の間隔部分であるブランク図柄を覆うための始動準備位置へ可動役物99を移動させ(S76)、始動開始準備処理を終了する。これにより図柄が回転する前に可動役物99を当り表示用図柄の傍に移動させることができ、当り表示用図柄と可動役物99の一体感を出すことができる。なお、始動準備位置においてブランク図柄の全てを覆わず、ブランク図柄の一部を覆うようにしてもよい。可動役物99の位置が初期位置でない場合(S74のN)、S76の処理はスキップされ、始動開始準備処理を終了する。また演出Aを実行しない場合(S70のN)、始動開始準備処理を終了する。
上段の図柄がブランク図柄でない場合(S72のN)、役物制御手段142は可動役物99の位置が初期位置であるか判定する(S78)。可動役物99の位置が初期位置でない場合(S78のN)、役物制御手段142は可動役物99の位置を初期位置に引き戻し(S80)、始動開始準備処理を終了する。これにより、当否抽選の結果の表示が可動役物99によって妨げられることを抑えることができる。可動役物99の位置が初期位置である場合(S78のY)、S80の処理はスキップされ、始動開始準備処理を終了する。
図26は、図24におけるS64の変動表示処理を示すフローチャートである。演出実行手段134は、リール206および可動役物99の始動開始処理を実行する(S286)。この始動開始処理において図16に示す演出Aを実行するよう決定されていれば、可動役物99およびリール206を同時に始動させる。
次に、演出実行手段134は、図柄リーチセット処理済であるか判定する(S288)。図柄リーチセット処理済でなければ(S288のN)、演出実行手段134は図柄リーチセット処理を実行する(S290)。図柄リーチをセットした状態では、有効ライン上の左右のリールに当り表示用図柄が停止する。一方、図柄リーチセット処理済であれば(S288のY)、S290の処理をスキップする。
次に、演出実行手段134は、スーパーリーチを実行するか判定する(S292)。スーパーリーチを実行する場合(S292のY)、演出実行手段134はスーパーリーチ実行処理を実行し(S294)、図柄を変動表示する。またスーパーリーチを実行しない場合(S292のN)、演出実行手段134はS294の処理をスキップして、図柄を変動表示する。
図27は、図26に示すS290の図柄リーチセット処理を示すフローチャートである。演出実行手段134は、リーチ演出を実行するか判定する(S300)。リーチ演出を実行する場合(S300のY)、演出実行手段134は図16に示す演出Bを実行するか判定する(S302)。演出Bを実行する場合(S302のY)、役物制御手段142は可動役物99の位置が初期位置かどうか判定する(S304)。
可動役物99の位置が初期位置でない場合(S304のN)、役物制御手段142は可動役物99を初期位置に引き戻す(S306)。可動役物99の位置が初期位置である場合(S304のY)、S306の処理をスキップする。
次にリール制御手段140は、先に左リール206aを停止する(S308)。次にリール制御手段140は右リール206cの回転速度を通常よりも低速にし、コマ送りのように移動させる制御し(S310)、図柄位置検出センサ215により右リール206cの図柄位置を検出する(S312)。
次にリール制御手段140は右リール206cの表示領域の上段に所定の図柄が到達することを検出する(S316)。この所定の図柄とは、例えばリーチをセットするために選択された図柄である。所定の図柄が表示領域の上段に到達すると、役物制御手段142はその到達に応じて第2可動役物97を右リール206cの回転速度に沿った速度で移動させる(S316)。これにより第2可動役物97が図柄を押し込むような演出で図柄リーチをセットできる。リール制御手段140は右リール206cを停止させて図柄リーチをセットする(S318)。右リール206cの停止とともに第2可動役物97も停止される。
演出Bを実行しない場合(S302のN)、リール制御手段140は左右のリール206を所定の位置で停止させて、図柄リーチをセットする(S318)。またリーチ演出を実行しない場合(S300のN)、リーチをセットせずに外れを示す図柄の組合せとなるように左右のリール206を停止する(S320)。
図28は、図21におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。当否抽選の結果が大当りであった場合(S90のY)、すでに特別遊技が開始済みであって(S92のY)、大入賞口66が開放済でなければ(S98のN)、大入賞口66の開放処理を実行する(S100)。このとき、設定された大当り演出の表示も開始する。大入賞口66が開放済みであれば(S98のY)、大入賞口66の閉鎖処理を実行する(S102)。その結果、大入賞口66が閉鎖状態になっていれば(S104のY)、S106へ移行する。閉鎖状態でなければ(S104のN)、S106以降の処理をスキップして本処理を一旦終了する。一方、S92において特別遊技が開始済みでない場合は(S92のN)、特別遊技を開始して(S94)、その開始デモ演出の表示を開始し(S96)、本処理を一旦終了する。
S106においては、特別遊技中の演出であるデモ演出中であるか否かを判定する。なお、ここでいう「デモ演出」は、開始デモ演出および終了デモ演出を含む。デモ演出中でなければ(S106のN)、後述する終了フラグを参照して特別遊技終了条件が満たされるか否かを判定し(S110)、特別遊技終了条件が満たされていれば(S110のY)、その終了フラグをオフにしたうえで(S112)、終了デモ演出の表示を開始する(S114)。特別遊技終了条件が満たされていなければ(S110のN)、本処理を一旦終了する。S106にてデモ演出中であると判定され(S106のY)、終了デモ演出が終了した場合(S116のY)、特別遊技を終了し(S118)、特定遊技、すなわち確変、時短、および入球容易状態を開始する(S120)。終了デモ演出が終了していない場合は(S116のN)、S118およびS120の処理をスキップする。大当りでない場合は(S90のN)、本図のS92以降のフローをスキップする。
図29は、図28におけるS100の開放処理を詳細に示すフローチャートである。設定された開閉パターンに基づく大入賞口66の開放タイミングとなったとき(S122のY)、開閉制御手段124は、通過フラグを一律にオフにするとともに開閉パターンの動作を設定し(S124)、大入賞口66を開放させる(S126)。また、現在の単位遊技の繰り返し回数に対応した大当り演出、または繰り返し回数が異なる回数になることに対応した大当り演出を設定して開始する。開放タイミングでないときは(S122のN)、S124およびS126の処理をスキップする。
図30は、図28におけるS102の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。設定された開閉パターンに基づく大入賞口66の閉鎖タイミングとなったとき、開閉制御手段124は大入賞口66を閉鎖させる。すなわち、特別遊技中において、入球数による終了条件が満たされるか(S130のY)、入球数による終了条件が満たされなくとも(S130のN)、開放時間による終了条件が満たされれば(S132のY)、大入賞口66を閉鎖する(S134)。開放時間による終了条件も満たされなければ(S132のN)、S134以降のフローをスキップする。
なお、15R大当りにおける入球数による終了条件は大入賞口66への10球以上の入球であり、開放時間による終了条件は、大入賞口66の開放開始から開閉パターンに沿った設定時間の経過である。15R大当りの場合は、その開放開始から30秒の経過であり、2R大当りの場合は、その開放開始から0.5秒の経過である。ただし、0.5秒の開放は極めて短いため、10球以上の入球はもちろん、入球そのものが困難である。その大入賞口の開放と同時に遊技球を打ち出したとしても入球困難であるため、大入賞口66の極短開放が行われる2R大当りについては、大入賞口66の開放前にその開放を予測して遊技球を打ち出す必要がある。一方、15R大当りにおける入球数による終了条件は大入賞口への10球以上の入球であり、開放時間による終了条件は、大入賞口66の開放開始から30秒の経過である。このとき、継続上限回数に達していれば(S136のY)、終了フラグをオンにする(S138)。継続上限回数に達していなければ(S136のN)、S138の処理をスキップする。本実施形態においてこの継続上限回数は15回である。入球数による終了条件および開放時間による終了条件のいずれも満たされていなければ(S130のN、S132のN)、S134以降の処理をスキップする。
図31は、図21におけるS17の小当り遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。当否抽選の結果が小当りであった場合(S150のY)、既に小当り遊技が開始済みであって(S152のY)、大入賞口66が開放済でなければ(S158のN)、大入賞口66の開放処理を実行し(S160)、開放済みであれば(S158のY)、大入賞口66の閉鎖処理を実行する(S162)。その結果、大入賞口66が閉鎖状態になっていれば(S164のY)、S166へ移行する。閉鎖状態でなければ(S164のN)、S166以降の処理をスキップして本処理を一旦終了する。一方、S152において小当り遊技が開始済みでない場合は(S152のN)、小当り遊技を開始して(S154)、2R大当りと同様の開始デモ演出の表示を開始し(S156)、本処理を一旦終了する。
S166においては、小当り遊技中の演出であるデモ演出中であるか否かを判定する。デモ演出中でなければ(S166のN)、小当り遊技終了条件が満たされたか否かを判定する。ここでは、後述する終了フラグがオンになっていれば、小当り遊技終了条件が満たされることになる。小当り遊技終了条件が満たされていれば(S170のY)、その終了フラグをオフにしたうえで(S172)、終了デモ演出の表示を開始する(S174)。小当り遊技終了条件が満たされていなければ(S170のN)、本処理を一旦終了する。S166にてデモ演出中であると判定され(S166のY)、終了デモ演出が終了した場合(S176のY)、小当り遊技を終了する(S178)。終了デモ演出が終了していない場合は(S176のN)、S178の処理をスキップする。小当りでない場合は(S150のN)、本図のS152以降のフローをスキップする。
図32は、図31におけるS160の開放処理を詳細に示すフローチャートである。設定された開閉パターンに基づく大入賞口66の開放タイミングとなったとき(S180のY)、開閉制御手段124は、開閉パターンの動作を設定し(S182)、大入賞口66の開放を開始する(S184)。開放タイミングでないときは(S180のN)、S182およびS184の処理をスキップする。
図33は、図31におけるS162の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。設定された開閉パターンに基づく大入賞口66の終了タイミングとなったとき(S190のY)、終了フラグをオンにし(S192)、大入賞口66を閉鎖する(S194)。なお、この閉鎖タイミングは、大入賞口66の開放開始から0.5秒の経過したタイミングである。閉鎖タイミングでなければ(S190のN)、S192およびS194の処理をスキップする。
以上、本発明を実施形態に基づいて説明した。この実施形態はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施形態においては、リール206の制御をサブ基板104で実行する態様を説明したが、特別図柄としてリール206の制御をメイン基板102で実行する構成であってもよい。すなわちリール動作決定手段136およびリール制御手段140がメイン基板102に設けられる。これにより、特別図柄の変動表示に対して演出の興趣を高めつつ、その当否抽選の結果の表示を妨げることを抑えることができる。
実施形態においては、可動役物99の制御パターンとして、可動役物99が当り表示用図柄の間隔部分を覆いながら動作させる制御パターンを示したが、別の制御パターンであってよい。たとえば可動役物99が当り表示用図柄とブランク図柄以外の間隔部分を覆いながら動作させる制御パターンであってよい。たとえば、当り表示用図柄とブランク図柄がリールに連続で配置されている場合に、当り表示用図柄とブランク図柄との間の空白を覆うように動作させる。これにより、当り表示用図柄とブランク図柄自体の表示を妨げないように可動役物99の演出を実行できる。また、可動役物99は、リール上の各図柄の境界部分を覆いながら動作する制御パターンであってもよい。各図柄の境界部分とは、当り表示用図柄とブランク図柄を含む各図柄において、配列された図柄の図柄番号ごとの境目をいう。
たとえば、役物制御手段142は、リールに当り表示用の図柄が連続で配置される場合、その連続で配置される図柄の数に応じて可動役物99の動作態様を異ならせてもよい。
たとえば、連続で配置される当り表示用図柄の数が多くなるにつれて可動役物99の動作を小さく、遅くする。これにより、当り表示用図柄が連続配置された図柄の集合が、まるで重たいものであるかのように可動役物99で押し出す演出を実行でき、演出の躍動感を向上することができる。具体的には、当り表示用の図柄がリールに単独で配置されている場合、すなわちブランク図柄に挟まれて配置されている場合、役物制御手段142は可動役物99の移動速度および移動距離を比較的大きくする。一方、連続で配置される当り表示用図柄の数が多くなるにつれて役物制御手段142は、移動速度および移動距離を比較的小さくする。
たとえばリールおよび可動役物99の動作開始タイミングは、同じであってよいが、可動役物99が先に動き出し、1秒以内に追従してリールが回転開始してもよい。たとえば再始動の演出を実行する場合に、可動役物99が先に動き出し、リールが可動役物99の速度および移動方向に合わせつつ再始動してもよい。
10 ぱちんこ遊技機、 11 外枠、 12 前枠、 13 透明板、 14 扉、 15 上球皿、 16 下球皿、 17 発射ハンドル、 18 スピーカ、 20 特別図柄保留表示装置、 21 パターン抽選値、 22 普通図柄保留表示装置、 39 裏セット機構、 40 電源スイッチ、 43 払出ユニット、 44 賞球タンク、 45 払出制御基板、 46 発射装置、 47 発射制御基板、 48 電源ユニット、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 54 外レール、 56 内レール、 58 アウト口、 59 普通図柄表示装置、 60 リールユニット、 61 特別図柄表示装置、 62 始動口、 63 拡開機構、 64 センター飾り、 66 大入賞口、 68 作動口、 69 通過検出装置、 72 一般入賞口、 73 一般入賞検出装置、 74 始動入賞検出装置、 76 普通電動役物ソレノイド、 78 入賞検出装置、 80 大入賞口ソレノイド、 82 操作ボタン、 90 遊技効果ランプ、 92 RAMクリアスイッチ、 94 可動役物装置、 94a 第1可動役物装置、 94b 第2可動役物装置、 95 第1可動役物、 96 役物位置検出センサ、 97 第2可動役物、 98 駆動部、 99 可動役物、 100 遊技制御装置、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 110 入球判定手段、 112 当否抽選手段、 114 図柄決定手段、 115 変動パターン決定手段、 116 保留制御手段、 118 メイン表示制御手段、 120 特別遊技制御手段、 121 パターン抽選値、 122 特定遊技実行手段、 123 パターン抽選値、 124 開閉制御手段、 126 メイン状態記憶手段、 130 パターン記憶手段、 131 停止図柄決定手段、 132 演出決定手段、 134 演出実行手段、 136 リール動作決定手段、 138 役物動作決定手段、 140 リール制御手段、 142 役物制御手段、 190 特別図柄、 191 左図柄、 192 特別図柄、 193 中図柄、 195 右図柄、 200 ケース、 201 左リール装置、 203 中リール装置、 205 右リール装置、 206a 左リール、 206b 中リール、 206c 右リール、 207 リール本体、 208 リールテープ、 210 変動パターンテーブル、 211 開口部、 213 ベース部材、 215 図柄位置検出センサ、 217 モータ、 219 バックライト、 220 梁、 221 円筒軸、 231,232,233 被検出部材、 234 アーム、 235 検出片、 250 表示領域。

Claims (4)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球の入球が当否抽選の契機となる始動口と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられて前記当否抽選の結果に応じて開放され、遊技球の入球が賞球払い出しの契機となる大入賞口と、
    前記始動口への入球を契機として前記当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    外周にそって所定規則による間隔にて複数の図柄が配された複数列のリールを有し、その複数列のリールの各々が回転駆動されることにより所定の有効ライン上において図柄が変動表示された後、その複数列のリールが停止されたときに前記有効ライン上に停止表示される図柄の組合せにより前記当否抽選の結果を示す図柄表示装置と、
    前記当否抽選の結果に応じて前記リールの制御パターンを決定するリール動作決定手段と、
    前記リール動作決定手段により決定された制御パターンにしたがって前記リールの回転動作を制御するリール制御手段と、
    前記リールに含まれるいずれの図柄が所定の表示領域に位置しているかを示すドラム位置を検出する図柄位置検出手段と、
    前記リールの回転方向に沿って、所定の初期位置から前記リールの外周面を部分的に覆う位置へ張り出す動作が可能な可動役物を駆動する可動役物装置と、
    前記当否抽選の結果および前記リールの制御パターンに応じた前記可動役物の制御パターンを複数種類の制御パターンから決定する役物動作決定手段と、
    前記役物動作決定手段により決定された制御パターンにしたがって前記可動役物の張り出し動作を制御する役物制御手段と、を備え、
    前記可動役物の制御パターンは、回転する前記リールの外周面における前記図柄の間隔部分を覆いながら前記リールの回転速度に沿った速度で張り出すよう前記ドラム位置の検出結果に応じたタイミングにて前記可動役物を動作させるパターンであることを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記役物制御手段は、張り出したときの前記可動役物によって覆われる部分と前記図柄の間隔部分の位置関係に応じて前記可動役物の張り出し動作と前記初期位置への引き戻し動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記役物制御手段は、前記リールの回転方向が順方向か逆方向かに応じて前記可動役物の張り出し動作と前記初期位置への引き戻し動作を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記役物制御手段は、前記可動役物の張り出し動作または前記初期位置への引き戻し動作を前記リールの始動に合わせて開始する場合、その開始にあたり、前記リールの回転方向および前記ドラム位置の検出結果と前記可動役物の駆動状態の関係に基づき、前記図柄の間隔部分を覆うための始動準備位置へ前記可動役物を移動させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
JP2011174241A 2011-08-09 2011-08-09 弾球遊技機 Pending JP2013034723A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011174241A JP2013034723A (ja) 2011-08-09 2011-08-09 弾球遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011174241A JP2013034723A (ja) 2011-08-09 2011-08-09 弾球遊技機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013034723A true JP2013034723A (ja) 2013-02-21

Family

ID=47884924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011174241A Pending JP2013034723A (ja) 2011-08-09 2011-08-09 弾球遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013034723A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014180466A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Newgin Co Ltd 遊技機
JP2014239795A (ja) * 2013-06-12 2014-12-25 株式会社三共 遊技機
JP2014239794A (ja) * 2013-06-12 2014-12-25 株式会社三共 遊技機
JP2016101427A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 株式会社高尾 遊技機
JP2019216963A (ja) * 2018-06-19 2019-12-26 ダイコク電機株式会社 遊技機

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11114164A (ja) * 1997-10-08 1999-04-27 Sankyo Kk 遊技機
JP2001025546A (ja) * 1999-07-14 2001-01-30 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2005052381A (ja) * 2003-08-04 2005-03-03 Sankyo Kk 遊技機

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11114164A (ja) * 1997-10-08 1999-04-27 Sankyo Kk 遊技機
JP2001025546A (ja) * 1999-07-14 2001-01-30 Daiichi Shokai Co Ltd 遊技機
JP2005052381A (ja) * 2003-08-04 2005-03-03 Sankyo Kk 遊技機

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014180466A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Newgin Co Ltd 遊技機
JP2014239795A (ja) * 2013-06-12 2014-12-25 株式会社三共 遊技機
JP2014239794A (ja) * 2013-06-12 2014-12-25 株式会社三共 遊技機
JP2016101427A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 株式会社高尾 遊技機
JP2019216963A (ja) * 2018-06-19 2019-12-26 ダイコク電機株式会社 遊技機
JP7073204B2 (ja) 2018-06-19 2022-05-23 ダイコク電機株式会社 遊技機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5633923B2 (ja) 弾球遊技機
JP4780593B2 (ja) 弾球遊技機
JP4641032B2 (ja) 弾球遊技機
JP5489287B2 (ja) 弾球遊技機
JP4743549B2 (ja) 弾球遊技機
JP2010188030A (ja) 弾球遊技機
JP5673941B2 (ja) 弾球遊技機
JP2008161390A (ja) 弾球遊技機
JP2013034723A (ja) 弾球遊技機
JP2009082278A (ja) 弾球遊技機
JP2010233773A (ja) 弾球遊技機
JP2006051227A (ja) 弾球遊技機
JP2017213083A (ja) 遊技機
JP2011092336A (ja) 弾球遊技機
JP5630813B2 (ja) 弾球遊技機
JP5152936B2 (ja) 弾球遊技機
JP6103696B2 (ja) 弾球遊技機
JP2013240454A (ja) 遊技機
JP2013121463A (ja) 弾球遊技機
JP6718899B2 (ja) 遊技機
JP6718900B2 (ja) 遊技機
JP6718898B2 (ja) 遊技機
JP5099652B2 (ja) 弾球遊技機
JP2013034721A (ja) 弾球遊技機
JP2013034722A (ja) 弾球遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150527

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20151006