JP2013034398A - 炊飯改質剤及びこれを用いた古米の呈味改良炊飯方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 古米を炊いて食するときに新米と同様の食感、食味を得ることができるようにすると共に保水性が高まるようにする。
【解決手段】 古米を炊飯するにあたり、フィチン酸を水に対し5〜8%濃度になした炊飯改質剤を、米の重量に対し0.5%添加し、その後炊き水により通常の炊飯を行う。
【選択図】 なし

Description

本発明は古米を炊いて食するときに新米と同様の食感、食味を得ることができるようになした炊飯改質剤及びこれを用いた古米の呈味改良炊飯方法に関するものである。
食糧事情が世界的に不安定になりつつある現在、我が国においても長期間備蓄した古米や古々米を使用せざるを得ない状況になってきている。
ところが、斯かる古米や古々米は貯蔵中に少しずつ変質し、細胞膜や組織が硬化する等して保水性が悪くなると共にデンプンのα化が低下するため、炊き上がったときに膨潤性がなく、即ち、ふっくら感や粘り気がなく、パサパサして食感、食味において新米と全く違ったものになると共に、保水性が悪く、短時間のうちに水分率が低下し、米粒同士がくっつき合ってこびりついた状態となる。更にまた、炊き上がったときから僅かの時間が経過しただけで変色(黄色に変色)か始まると共に異臭が発生する。
そこで、本発明者は、斯かる古米や古々米を炊いて食するときに新米と同様の食感、食味を得ることができ、更に保水性を高めると共に、変色や異臭の発生を抑制することができるようにするためにはどのようにしたらよいかという点について鋭意研究した。そしてまた、それはコスト高にならず且つ簡便に実施できなければならないという点についても考慮した。
研究の結果、古米や古々米において上記の問題点を生ずる原因として米とその炊き水に含まれているカルシウム、マグネシウム等の金属イオンが関与していることか判明した。そこで金属キレート剤として代表的な、食品添加物の一つの食用有機酸であるフィチン酸を使用し、これを米に添加して炊き水によって炊飯すると、米とその炊き水に含まれる金属イオンをキレート作用によって封鎖することにより水分の浸透性(吸水性)が向上すると共に、フィチン酸の還元作用により短時間のうちにおける変色や異臭の発生を抑制することができることを知見した。
そしてまた、フィチン酸を使用することが有効であることは判明したが、他の薬剤等を一切用いることなくフィチン酸単独且つ微量で、而も重量計測でなく容量(容積)計測で行えるようにして微量な添加量の計測も容易で且つ添加するだけの作業で簡便に実施でき、古米や古々米を炊飯する上で上記意図する効果を効率よく確実に得ることができるようにするにはどのようにしたらよいかという課題に直面した。この点は大量に使用する米飯業者のみならず一般消費者にとってもきわめて大きな問題である。
この課題を解決すべく更に研究、実験を重ねたところ、次のことを知見した。
イ.ある程度濃度を下げたものを用いる方が効果的であること。
ロ.米とその炊き水に対するフィチン酸の添加量は、少な過ぎると効果が出にくく、逆に多過ぎると米飯に苦みが出て、食味が著しく低下すること。
ハ.添加量が同じでも、高濃度のフィチン酸を少量添加して炊飯した場合と、所定の希釈率で希釈して濃度を下げたフィチン酸を中量添加した場合とで効果に違いが出ること。即ち、後者の場合の方が分散性が向上することによってより有効であること。
ニ.ふっくらとした柔らかさとかの食感は炊き水の量の調整である程度対応することができるが、おいしさである食味については水分量で調整することができず、フィチン酸の添加量に依存すること。
そこで、本発明者は、フィチン酸を水に対し所定の希釈率で希釈して濃度を下げたものを用い、これを所定の割合で米に添加し、炊き水で炊飯することにより、上記意図する効果を効率よく確実に得ることができることを知見した。
本発明は斯かる知見に基きなされたものであり、古米や古々米を炊いて食するときに新米と同様の食感、食味を得ることができ、更に長時間水分率の低下がないこと、即ち保水性を高めることができると共に、短時間のうちにおける変色や異臭の発生を抑制することができるようになし、而もこれらをコスト高にならず且つ簡便に実施することができるようになした炊飯改質剤及びこれを用いた古米の呈味改良炊飯方法を提供しようとするものである。
而して、本発明は、フィチン酸を水に対し5〜8%濃度になした炊飯改質剤、及び古米を炊飯するにあたり、フィチン酸を水に対し5〜8%濃度になした炊飯改質剤を、米の重量に対し0.5%添加し、その後炊き水により通常の炊飯を行う古米の呈味改良炊飯方法を要旨とするものである。また、上記フィチン酸としては、米糠から抽出したフィチン酸を用いることが好ましい。
本発明によれば、古米や古々米を炊いて食するときに新米と同様の食感、食味を得ることができるものである。更に長時間水分率の低下がないこと、即ち保水性を高めることができると共に、短時間のうちにおける変色や異臭の発生を抑制することができるものである。而もこれらを他の薬剤等を一切用いることなくフィチン酸単独で且つ微量で行うことができるから、低コストで済み、またフィチン酸を水に対し所定の濃度になしたものを炊飯改質剤として製品化したから、これを例えばスポイトやスプーンその他の適宜の計量具を用いて米に適量添加することで行うことができ、即ち重量計測でなく容量(容積)計測で行えるようにして微量な添加量の計測も容易で且つ添加といった簡単な作業で済み、もって簡便に実施することができるものである。また、フィチン酸として米糠から抽出したフィチン酸を用いる場合には、原料確保が容易であると共に製造も容易であり、コスト高になることを抑えることができるものである。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の実施形態に係る炊飯改質剤は、フィチン酸を水に対し5〜8%濃度になしたものである。
表1は、穀物、種子中のフィチンの含有量を示すものである。
Figure 2013034398
フィチンは上記の他にも多くの植物から抽出することができ、グレープフルーツの種子にも含まれている。尚、斯かるグレープフルーツの種子から抽出した成分は、フィチンの他に未精製物として残っているフラボノイド(抗菌活性物質)と相俟ってご飯の保存性が通常のフィチン酸添加だけのご飯に比べ2倍以上の腐敗防止効果がみられた。しかし、グレープフルーツの種子から製造すると原料確保や製造工程の複雑さ等からコストが大幅に上がるため実用性がないと判断し、米糠から抽出したフィチン酸で試験を行い実用化に成功した。
また、フィチン酸はイノシトールヘキサリン酸を主成分とするものであり、本実施形態では上記の如く米糠から抽出したフィチン酸を用いている。また、該フィチン酸は、米糠から室温において水又は酸性水溶液で抽出し、その後精製して得たものである。
また、本発明の実施形態に係る古米の呈味改良炊飯方法は、古米を炊飯するにあたり、フィチン酸を水に対し5〜8%濃度になした炊飯改質剤を、米の重量に対し0.5%、即ち米の重量1Kgに対し5cc(5ml)添加し、その後炊き水により通常の炊飯を行うものである。尚、フィチン酸は前記と同様である。
このようにして古米の炊飯を行うと、米とその炊き水に含まれる金属イオンをフィチン酸のキレート作用によって封鎖することによって水分の浸透性(吸水性)が向上し、且つまた上記フィチン酸を水に対し所定の濃度になした炊飯改質剤を所定量添加することよって分散性が向上し、炊き上がった米飯が新米と同様の膨潤性を持ち、柔らかくてふっくらとした食感と美味しさである食味を有するものとなるものである。また、長時間水分率の低下がないこと、即ち保水性を高めることができ、例えばおにぎりとした場合において長時間食感と食味を維持することができるようになるものである。そしてまた、このように長時間離水がないため、変敗や腐敗を抑制することもできるものである。また、炊き上がった米飯のpHが、表2の炊飯時における炊き水とpHとの関係で示す通り酸性側になり、フィチン酸の還元作用により短時間のうちにおける変色や異臭の発生を抑制することができるものである。
Figure 2013034398
そしてまた、以上のことを他の薬剤等を一切用いることなくフィチン酸単独で且つ微量で行うことができるから、低コストで済むものである。またフィチン酸を水に対し所定の濃度になしたものを炊飯改質剤として製品化したから、これを例えばスポイトやスプーン、その他の適宜の計量具を用いて米に適量添加することで行うことができ、即ち重量計測でなく容量(容積)計測で行なえるようにして微量な添加量の計測も容易で且つ添加といった簡単な作業で済み、もって簡便に実施することができるものである。また、フィチン酸として米糠から抽出したフィチン酸を用いる場合には、原料確保が容易であると共に製造も容易であり、コスト高になることを抑えることができるものである。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明に係る炊飯改質剤の標準性状は、表3の通りである。
Figure 2013034398
古米として水稲うるち玄米(アキヒカリ)を使用し、これの30Kg入りを精米した。洗米した米7.2Kg(5升)に対し上記炊飯改質剤を36cc(0.5V/W%)添加し、その後炊き水によって通常炊飯した。炊飯は自動炊飯装置(電動水圧洗米機付、LPG使用、コンベア式、5升炊き炊飯装置)によって行った。また、米と炊き水との割合は、米1に対し炊き水1.2とした。炊き上がった米飯は水分率が65%であり、30人のパネラーによる官能テストを行った結果は、表4の通りであった。
〔炊飯直後の評価〕
Figure 2013034398
〔個別評価(炊飯後13時間目の評価:保存温度20°C)
<食感>
Figure 2013034398
<変色>
Figure 2013034398
<白度>
Figure 2013034398
<異臭>
Figure 2013034398
<保水性>
Figure 2013034398

Claims (4)

  1. フィチン酸を水に対し5〜8%濃度になした炊飯改質剤。
  2. フィチン酸が米糠から抽出したフィチン酸である請求項1記載の炊飯改質剤。
  3. 古米を炊飯するにあたり、フィチン酸を水に対し5〜8%濃度になした炊飯改質剤を、米の重量に対し0.5%添加し、その後炊き水により通常の炊飯を行う古米の呈味改良炊飯方法。
  4. フィチン酸が米糠から抽出したフィチン酸である請求項3記載の古米の呈味改良炊飯方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59203453A (ja) * 1983-05-02 1984-11-17 Touriyou Sangyo Kk 食味改良米の製法
JPH0595760A (ja) * 1991-10-07 1993-04-20 Meiyuu Sangyo Kk 米飯の保存方法

Patent Citations (2)

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