JP2013029138A - ギヤ位置検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速機に配設された検出手段の検出出力に基づいて変速機のギヤ位置を検出することができる変速状態検出装置を提供すること。
【解決手段】フォークヘッド12Aの係合溝14Aの底壁200Cの中央部には第1ホールIC素子101が配設されている。フォークヘッド12Cの係合溝14Cの底壁200Cの中央部には第2ホールIC102が配設されている。インターナルレバー16の先端部16bの下部分には、各係合溝14Cの底壁200Cと対向する平坦な対向面16Cが形成されている。対向面16Cの中央部には磁性体からなる被検出体103が配設されている。
【選択図】図4

Description

この発明は、変速機におけるギヤ位置を検出するためのギヤ位置検出装置に関する。
従来から、マニュアルトランスミッションの変速が自動化された自動制御式マニュアルトランスミッション(Automated Manual Transmission)の変速装置が知られている。このタイプの変速装置の駆動源として、電動モータの動力を減速機構などで増幅して出力する構成の電動アクチュエータが提案されている(たとえば特許文献1参照。)。電動アクチュエータの駆動力を用いて、変速操作用のシフトセレクト軸の操作が行われ、これにより変速機のギヤ位置が切り換えられる。この場合には、シフトセレクト軸が回転されることにより変速機のシフト動作を行うことができ、また、シフトセレクト軸が軸方向移動されることにより、変速機のセレクト動作を行うことができる。
また、特許文献2には、セレクト軸の回転角の検出を、当該セレクト軸の途中部に形成された突部に関連して配設されたホールICを用いて行う構成が記載されている。
特開昭63−30637号公報 実公平04−49405号公報
電動アクチュエータは、変速機における現在のギヤ位置を把握しておく必要がある。このギヤ位置の把握は、たとえば、エンジン停止後の逆入力により変速機のギヤ位置が初期位置から変化しているおそれがあるエンジンの始動時に行われる。
変速機のギヤ位置を取得するために、電動アクチュエータの内部に、シフトセレクト軸の回転位置および軸方向位置をそれぞれ検出するためのシフト動作用またはセレクト用動作用のセンサを配設することが考えられる。たとえば、シフト動作用のセンサとしてシフトセレクト軸の回転角を検出する回転角センサが考えられる。また、セレクト動作用のセンサとして、シフトセレクト軸のラック部にラック・アンド・ピニオンで係合するピニオン軸の回転角を検出する回転角センサが考えられる。
しかしながら、シフト用およびセレクト用の回転角センサを電動アクチュエータ内に配設すると、電動アクチュエータの部品点数が増加する結果コストアップするだけでなく、小型化を図る必要がある電動アクチュエータの内部に2つのセンサを配設するので、電動アクチュエータの構造が複雑化するおそれがある。そこで、本願発明者は、変速機のギヤ位置を検出するための検出手段を、電動アクチュエータから取り除き、変速機に関連して配設することを検討している。
そこで、この発明の目的は、変速機に配設された検出手段の検出出力に基づいて変速機のギヤ位置を検出することができる変速状態検出装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、複数のフォーク軸(10A〜10C)のそれぞれに取り付けられた複数のフォークヘッド(12A〜12C)と、前記複数のフォークヘッドに選択的に係合可能なシフトレバー(16)を有するシフトセレクト軸(15)とを備え、前記シフトセレクト軸が回転駆動されることによりギヤ位置がシフト変更されるとともに、前記シフトセレクト軸が軸方向駆動されることによりギヤ位置がセレクト変更される変速機(2)のギヤ位置を検出するためのギヤ位置検出装置であって、前記シフトレバーおよび少なくとも1つの前記フォークヘッドの一方に配設された検出体(101,102;201,202,203)、ならびに前記シフトレバーおよび少なくとも1つの前記フォークヘッドの他方に配設され、前記検出体によって検出される被検出体(103)を有し、前記シフトレバーが、予め定める中立位置にある前記フォークヘッドに係合していることを検出するための検出手段と、電動モータ(23)と、前記電動モータの回転駆動力を用いて、前記シフトセレクト軸を当該シフトセレクト軸の中心軸線(17)まわりに回転駆動させる回転駆動手段(24)と、前記回転駆動手段の駆動中における前記検出手段による検出に基づいて前記ギヤ位置を判定するギヤ位置判定手段(88)とを含む、ギヤ位置検出装置である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、シフトレバーが予め定める中立位置にあるフォークヘッドに係合しているときには、検出手段が検出出力を発する。これにより、変速機のギヤ位置がその中立位置にあるときは、検出手段の検出出力に基づいてその旨を検出することができる。また、シフトセレクト軸が中心軸線まわりに回転駆動されることにより、変速機のギヤ位置がシフト変更される。そして、シフトセレクト軸を回転駆動させるように回転駆動手段を制御させ、そのときにおける検出手段による検出に基づいて、変速機のギヤ位置が判定される。これにより、フォークヘッドやシフトレバーに配設された検出手段の検出出力に基づいて、変速機のギヤ位置を検出することができる。
請求項2記載の発明は、前記ギヤ位置判定手段は、前記電動モータを所定方向に回転駆動させたときの前記電動モータの指令電流の値、および前記回転駆動手段の駆動中における前記検出手段による検出に基づいて前記ギヤ位置を判定する、請求項1記載のギヤ位置検出装置である。
この構成によれば、電動モータを所定方向に回転駆動させたときの前記電動モータの指令電流の値に基づいて、シフトレバーと係合しているフォークヘッドの位置(フォーク軸軸方向の位置)を検出することができるので、電動モータの指令電流の値をギヤ位置の判定材料に加えることにより、変速機のギヤ位置検出の信頼性を向上させることができる。
請求項3に記載のように、前記電動モータの回転駆動力により前記シフトセレクト軸を軸方向駆動するための軸方向駆動手段(25)と、前記電動モータの接続先を、前記回転駆動手段と前記軸方向駆動手段との間で切り換える切換え手段(26)をさらに含み、前記ギヤ位置判定手段は、前記電動モータを前記軸方向駆動手段に接続しつつ前記電動モータを回転駆動させたときの前記電動モータの指令電流の値、および前記回転駆動手段の駆動中における前記検出手段による検出に基づいて前記ギヤ位置を判定する、請求項1または2記載のギヤ位置検出装置である。
この構成によれば、電動モータの回転駆動力の伝達先を軸方向駆動手段としたとき、電動モータの指令電流の値に基づいて、シフトレバーと係合しているフォークヘッドが中立位置にあるか否かを検出することができる。したがって、より多くのギヤ位置を検出することができる。
請求項4に記載のように、前記複数のフォークヘッドは、第1、第2および第3フォークヘッド(12A,12B,12C)の順で一列に並んだ第1、第2および第3フォークヘッドを含み、前記第1および第3フォークヘッドには、前記検出体および前記被検出体の一方が、それぞれ配設されており、前記第2フォークヘッドには、前記検出体または前記被検出体が配設されていなくてもよい。
また、請求項5に記載のように、各フォークヘッドには、前記検出体および前記被検出体の一方が配設されていてもよい。
請求項6に記載の発明は、前記変速機のギヤ位置の変更のために前記シフトセレクト軸を駆動する電動アクチュエータ(21)をさらに含み、前記電動アクチュエータは、前記シフトセレクト軸をシフト動作させるために、前記シフトセレクト軸を、当該シフトセレクト軸の中心軸線まわりに回転させるためのシフト駆動手段(24)を含み、前記回転駆動手段は前記シフト駆動手段を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のギヤ位置検出装置である。
この構成によれば、電動アクチュエータのシフト駆動手段を用いて、ギヤ位置検出のために、シフトセレクト軸を回転駆動させることができる。
請求項7記載の発明のように、前記検出体はホールIC(101,102;201,202,203)であり、前記被検出体は磁性体であってもよい。
本発明の一実施形態に係るギヤ位置検出装置が適用された変速装置の概略構成の分解斜視図である。 インターナルレバーの先端部と、フォークヘッドとの間の係合状態を示す図である(その1)。 インターナルレバーの先端部と、フォークヘッドとの間の係合状態を示す図である(その2)。 インターナルレバーの先端部と、フォークヘッドとの間の係合状態を示す断面である。 図1に示す電動アクチュエータの構成を示す斜視図である。 図1に示す電動アクチュエータの構成を示す断面図である。 図6の切断面線VII-VIIで切断したときの断面図である。 ギヤ位置検出処理の流れを示すフローチャートである(その1)。 ギヤ位置検出処理の流れを示すフローチャートである(その2)。 本発明の他の実施形態に係るギヤ位置検出装置が適用された変速装置における、インターナルレバーの先端部と、フォークヘッドとの間の係合状態を示す図である。 図10に示す変速装置における、ギヤ位置検出処理の流れを示すフローチャートである(その1)。 図10に示す変速装置における、ギヤ位置検出処理の流れを示すフローチャートである(その2)。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の変速駆動装置3が適用された変速装置1の概略構成の分解斜視図である。変速装置1は、変速機2と、変速機2を変速駆動する変速駆動装置3とを備えている。この実施形態では、シフトセレクト軸15、ホールIC101,102(図2参照。)、被検出体103(図4参照。)、電動モータ23(図6参照。)、シフト駆動機構24(図6参照。)、セレクト駆動機構25(図6参照。)およびECU88(図6参照。)によって、本発明に係るギヤ位置検出装置が構成されている。
変速機2は、公知の常時かみ合い式の平行軸歯車動力伝達機構により構成された動力伝達機構と、動力伝達機構の動力伝達経路を、複数の動力伝達経路の間で切り換えるための変速操作機構6と、これら動力伝達機構および変速操作機構6を収容するギヤハウジング7とを備えている。変速機2は、乗用車やトラックなどの車両に搭載されている。動力伝達機構における動力伝達経路の切換えにより、動力伝達比を異ならせることができる。
変速操作機構6は、ギヤハウジング7内に収容され、互いに平行に延びる複数のフォーク軸10A,10B,10Cを有している。フォーク軸10Aは軸方向M1,M2に移動可能に設けられている。フォーク軸10Bは軸方向M3,M4に移動可能に設けられている。フォーク軸10Cは軸方向M5,M6に移動可能に設けられている。軸方向M1、M3およびM5は、互いに同じ方向を向きかつ互いに並行な軸方向である。軸方向M2、M4およびM6は、それぞれ、軸方向M1、M3およびM5と逆向きの軸方向である。
フォーク軸10A,10B,10Cは、軸方向M1,M3,M5(M2,M4,M6)から見て一直線上に位置するように並置されている。フォーク軸10A,10B,10Cの途中部には、それぞれ、変速駆動装置3によって駆動される第1フォークヘッド12A、第2フォークヘッド12Bおよび第3フォークヘッド12Cが固定されている。これらのフォークヘッド12A,12B,12Cは、軸方向M1,M3,M5に関して揃っており、複数のセレクト位置(この実施形態では、たとえば3つのセレクト位置。たとえば、1速・リバース用のセレクト位置、2速・3速用のセレクト位置および4速・5速用のセレクト位置。)に対応して設けられている。
変速駆動装置3は、変速操作機構6にシフト動作を行わせるための円柱軸状のシフトセレクト軸15と、シフトセレクト軸15をシフト動作させるための駆動源として用いられる電動アクチュエータ21とを備えている。シフトセレクト軸15は中心軸線17を有している。シフトセレクト軸15はギヤハウジング7に、中心軸線17まわりに回転方向R1,R2に回転可能に、かつ軸方向M11,M12に移動可能に支持されている。シフトセレクト軸15はフォーク軸10A,10B,10Cのそれぞれといわゆる90°の食い違い軸の関係をなす状態に配置されている。回転方向R2は回転方向R1と逆向きの回転方向である。軸方向M12は、軸方向M11と逆向きの軸方向である。
シフトセレクト軸15の途中部には、ギヤハウジング7内に収容されるインターナルレバー16の一端16aが固定されている。インターナルレバー16は、シフトセレクト軸15の中心軸線17まわりに、シフトセレクト軸15と同伴回転する。シフトセレクト軸15の先端部(図1に示す右奥部。)は、ギヤハウジング7外に突出している。この実施形態では、変速装置1を車両に搭載した状態で、シフトセレクト軸15がたとえば水平方向(図7に示す左右方向。)に沿って延びている。たとえば、シフトセレクト軸15の図1に示す左前側を軸方向M11とし、シフトセレクト軸15の図1に示す右奥側を軸方向M12とする。
また、各フォーク軸10A,10B,10Cには、動力伝達機構の動力伝達経路を切り換えるために操作される被操作部材(図示しない。たとえばクラッチスリーブやシンクロナイザ機構など。)と係合するためのシフトフォーク11(図1では、フォーク軸10Aに設けられたシフトフォーク11のみを示す。)が固定されている。シフトフォーク11の軸方向M1〜M6移動により、シフトフォーク11を被操作部材に係合させることができ、その被操作部材を駆動することができる。
電動アクチュエータ21により、シフトセレクト軸15がその軸方向M11,M12移動されると、インターナルレバー16が軸方向M11,M12に移動される。そして、次に述べる中立位置N1,N2,N3でインターナルレバー16の先端部16bが所要のフォークヘッド12A,12B,12Cに選択的に係合し、これによりセレクト動作が達成される。
一方、電動アクチュエータ21によりシフトセレクト軸15がその中心軸線17まわりに回転されると、インターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動する。その結果、インターナルレバー16と係合しているフォークヘッド12A,12B,12Cが、フォーク軸10A,10B,10Cの軸方向M1〜M6に移動し、これにより、シフト動作が達成される。
図2および図3は、インターナルレバー16の先端部16bと、フォークヘッド12A,12B,12Cとの係合状態を示す図である。図2および図3では、インターナルレバー16がフォークヘッド12Bに係合している状態を太い実線で示し、インターナルレバー16がフォークヘッド12A,12Cに係合している状態を太い二点鎖線で示す。
図1〜図3を参照して、各フォークヘッド12A,12B,12Cは変速駆動装置3に対向する対向面を有している。各対向面は同一平面を有している。各対向面には、係合溝14A,14B,14Cが形成されている。各係合溝14A,14B,14Cは、対応するフォーク軸10A〜10Cの軸方向M1〜M6に略直交する内壁200A(図2参照。)を有している。また、両端側の係合溝14A,14Cは、シフトセレクト軸15の軸方向M11,M12に沿う方向に略直交し、各係合溝14A,14Cの両端側の側面を閉塞する内壁200B(図2参照。)を有している。係合溝14A,14B,14Cには、インターナルレバー(シフトレバー)16の先端部16bが進入しており、係合溝14A,14Cの内壁200Aおよび内壁200Bならびに係合溝14Bの内壁200Aに当接することにより、フォークヘッド12A,12B,12Cに係合している。各フォークヘッド12A,12B,12Cが、後述する中立位置N1,N2,N3に位置するときは、インターナルレバー16の先端部16bが、係合溝14A,14B,14Cの内部の係合位置間を移動可能である。
なお、フォークヘッド12Aと係合状態にあるときのインターナルレバー16の位置、フォークヘッド12Bと係合状態にあるときのインターナルレバー16の位置、およびフォークヘッド12Cと係合状態にあるときのインターナルレバー16の位置は、それぞれ、インターナルレバー16に沿う方向から見て互いに重複していない。
図4は、インターナルレバー16の先端部16bと、フォークヘッド12A,12B,12Cとの間の係合状態を示す断面である。図4(a)はフォークヘッド12A(12C)が中立位置N1(N3)にある状態を示し、図4(b)はフォークヘッド12A(12C)が第1ギヤ位置(5速ギヤ位置)にある状態を示している。
図2、図3および図4(a)に示すように、フォークヘッド12Aの係合溝14Aの底壁200Cの中央部には第1ホールIC素子101(以下、「第1ホールIC101」という。)が埋設されており、第1ホールIC101の外表面が係合溝14Aの底壁200Cと略面一をなしている。また、フォークヘッド12Cの係合溝14Cの底壁200Cの中央部には第2ホールIC素子102(以下、「第2ホールIC102」という。)が埋設されており、第2ホールIC102の外表面が係合溝14Cの底壁200Cと略面一をなしている。
各ホールIC101,102からの検出出力(たとえばオンオフ信号)は、ECU(ギヤ位置判定手段)88に入力されるようになっている。各ホールIC101,102の所定の範囲に磁性体が近接すると、各ホールIC101,102から特定の信号(たとえばオフ信号)が出力され、この特定の信号がECU88に入力される。
図4に示すように、インターナルレバー16の先端部16bは略球状をなしている。先端部16bの下部分には、各係合溝14A〜14Cの底壁200Cと対向する平坦な対向面16Cが形成されている。対向面16Cの中央部には磁性体からなる被検出体103が埋設されており、被検出体103の底面が対向面16Cと略面一をなしている。
図2および図3に示すように、インターナルレバー16に係合しているフォークヘッド12A〜12Cに対応するフォーク軸10A〜10Cが軸方向移動していない位置を中立位置N1,N2,N3という。中立位置N1とは、インターナルレバー16の先端部16bがフォークヘッド12Aに係合している中立位置をいう。また、中立位置N2とは、インターナルレバー16の先端部16bがフォークヘッド12Bに係合している中立位置をいい、中立位置N3とは、インターナルレバー16の先端部16bがフォークヘッド12Cに係合している中立位置をいう。インターナルレバー16が中立位置N1,N2,N3にあるときは、出力ギヤは中立であり、インターナルレバー16の先端部16bと係合しているフォークヘッド12A,12B,12Cに対応するシフトフォーク11は、被操作部材に係合していない。
図2に示すように、インターナルレバー16の先端部16bが図2中の1速ギヤ位置(図2中に「1速」と記載。)に位置するとき、動力伝達機構の1速出力用の出力ギヤに被操作部材が噛み合っている。そのため、この場合はその噛み合いにより、出力ギヤが1速である。
インターナルレバー16の先端部16bが図2中の2速ギヤ位置(図2中に「2速」と記載。)に位置するとき、動力伝達機構の2速出力用の出力ギヤに、被操作部材が噛み合っている。そのため、出力ギヤが2速である。
インターナルレバー16の先端部16bが図2中の3速ギヤ位置(図2中に「3速」と記載。)に位置するとき、動力伝達機構の3速出力用の出力ギヤに、被操作部材が噛み合っている。そのため、出力ギヤが3速である。
インターナルレバー16の先端部16bが図2中の4速ギヤ位置(図2中に「4速」と記載。)に位置するとき、動力伝達機構の4速出力用の出力ギヤに、被操作部材が噛み合っている。そのため、出力ギヤが4速である。
インターナルレバー16の先端部16bが図2中の5速ギヤ位置(図2中に「5速」と記載。)に位置するとき、動力伝達機構の5速出力用の出力ギヤに、被操作部材が噛み合っている。そのため、出力ギヤが5速である。
インターナルレバー16の先端部16bが図2中のリバースギヤ位置(図2中に「R」と記載。)に位置するとき、動力伝達機構のリバース出力用の出力ギヤに、被操作部材が噛み合っている。そのため、出力ギヤがリバースである。
インターナルレバー16の先端部16bは、いずれかの中立位置N1,N2,N3か、あるいはいずれかのギヤ変速位置に向けて常時付勢されている。そのため、変速機2では、1速〜5速またはリバースのいずれかにギヤが入っているか、あるいはギヤが中立状態に入っている。
1速ギヤ位置およびリバースギヤ位置は互いに共通のセレクト位置にある。2速ギヤ位置および3速ギヤ位置は互いに共通のセレクト位置にある。4速ギヤ位置および5速ギヤ位置は互いに共通のセレクト位置にある。
1速ギヤ位置、3速ギヤ位置および5速ギヤ位置はそれぞれ、中立位置N1,N2,N3から見て加速側(図2および図3に示す左側。)に位置している。また、2速ギヤ位置、4速ギヤ位置およびリバースギヤ位置はそれぞれ、中立位置N1,N2,N3から見て減速側(図2および図3に示す右側。)に位置している。
インターナルレバー16が中立位置N1(図2および図3参照。)にある状態、すなわち、インターナルレバー16が中立位置N1に位置するフォークヘッド12Aの係合溝14Aに係合している状態では、図4(a)に示すように、被検出体103が第1ホールIC101に近接状態で対向する。この状態で、第1ホールIC101から特定の信号(たとえばオフ信号。)が出力され、この特定の信号がECU88に入力される。
また、インターナルレバー16が中立位置N3(図2参照。)にある状態、すなわち、インターナルレバー16が中立位置N3に位置するフォークヘッド12Cの係合溝14Cに係合している状態では、図4(a)に示すように、被検出体103が第2ホールIC102に近接状態で対向する。この状態で、第2ホールIC102から特定の信号(たとえばオフ信号。)が出力され、この特定の信号がECU88に入力される。
さらに、インターナルレバー16がフォークヘッド12Aの係合溝14Aに係合している場合であっても、そのフォークヘッド12Aが中立位置N1に対してフォーク軸10Aの軸方向(シフト方向)に移動している状態では、第1ホールIC101は被検出体103を検出しない。たとえば、図4(b)に示すように、インターナルレバー16が1速ギヤ位置にある状態では、被検出体103は第1ホールIC101から大きく離間するとともに、第1ホールIC101と対向しないようになる。そのため、この状態では、第1ホールIC101は被検出体103を検出せず、当該第1ホールIC101から特定の信号(たとえばオフ信号)は出力されない。同様に、インターナルレバー16がリバースギヤ位置にある状態においても、被検出体103は第1ホールIC101から大きく離間するとともに、第1ホールIC101と対向しないようになる。そのため、この状態では、第1ホールIC101は被検出体103を検出せず、当該第1ホールIC101から特定の信号(たとえばオフ信号)は出力されない。
さらにまた、インターナルレバー16がフォークヘッド12Cの係合溝14Cに係合している場合であっても、そのフォークヘッド12Cが中立位置N3に対してフォーク軸10Cの軸方向(シフト方向)に移動している状態では、第2ホールIC102は被検出体103を検出しない。たとえば、図4(b)に示すように、インターナルレバー16が5速ギヤ位置にある状態では、被検出体103は第2ホールIC102から大きく離間するとともに、第2ホールIC102と対向しないようになる。そのため、この状態では、第2ホールIC102は被検出体103を検出せず、当該第2ホールIC102から特定の信号(たとえばオフ信号)は出力されない。同様に、インターナルレバー16が4速ギヤ位置にある状態においても、被検出体103は第2ホールIC102から大きく離間するとともに、第2ホールIC102と対向しないようになる。そのため、この状態では、第2ホールIC102は被検出体103を検出せず、当該第2ホールIC102から特定の信号(たとえばオフ信号)は出力されない。
図1〜図3を参照して、1速→2速→3速→4速→5速のシフトアップについて説明する。
中立位置N2から1速へのギヤ入れについて説明する。インターナルレバー16の先端部16bが中立位置N2にある状態から、電動アクチュエータ21が駆動されてシフトセレクト軸15が軸方向M11移動させられ(図2中の白抜矢符D2。)、インターナルレバー16が軸方向M11移動して、インターナルレバー16の先端部16bがフォークヘッド12Aと係合する(中立位置N1に位置する。)。次いで、電動アクチュエータ21が駆動されてシフトセレクト軸15が回転方向R1に回転させられ、これに同伴してインターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Aおよびフォーク軸10Aが軸方向M1移動させられる(図2中の白抜矢符E1。)。インターナルレバー16の先端部16bが前記の1速ギヤ位置に達するまで電動アクチュエータ21の駆動が続行され、これにより1速へのギヤ入れが達成される。
次に、1速から2速へのギヤ入れについて説明する。インターナルレバー16の先端部16bが前記の1速ギヤ位置にある状態から、電動アクチュエータ21が駆動されて、シフトセレクト軸15が回転方向R2に回転させられることにより、インターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Aおよびフォーク軸10Aが軸方向M2移動させられて(図2中の白抜矢符E1と反対方向。)、インターナルレバー16の先端部16bが中立位置N1に位置する。次いで、電動アクチュエータ21が駆動されてシフトセレクト軸15が軸方向M12移動させられ(図2中の白抜矢符D2と反対方向。)、インターナルレバー16が軸方向M12移動して、インターナルレバー16の先端部16bがフォークヘッド12Bと係合する(中立位置N2に位置する。)。次いで、電動アクチュエータ21が駆動されてシフトセレクト軸15が回転方向R2に回転させられる。このシフトセレクト軸15の回転に同伴してインターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Bおよびフォーク軸10Bが軸方向M4移動させられる(図2中の白抜矢符E2。)。インターナルレバー16の先端部16bが前記の2速ギヤ位置に達するまで電動アクチュエータ21の駆動が続行され、これにより2速へのギヤ入れが達成される。
次に、2速から3速へのギヤ入れについて説明する。インターナルレバー16の先端部16bが前記の2速ギヤ位置にある状態から、電動アクチュエータ21が駆動されて、シフトセレクト軸15が回転方向R1に回転させられることにより、インターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Bおよびフォーク軸10Bが軸方向M3移動させられて(図2中の白抜矢符E2と反対方向。)、インターナルレバー16の先端部16bが中立位置N2に位置する。次いで、電動アクチュエータ21が駆動されて、シフトセレクト軸15が回転方向R1にさらに回転させられることにより、インターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Bおよびフォーク軸10Bが軸方向M3移動させられる(図2中の白抜矢符E3。)。インターナルレバー16の先端部16bが前記の3速ギヤ位置に達するまで電動アクチュエータ21の駆動が続行され、これにより3速へのギヤ入れが達成される。
次に、3速から4速へのギヤ入れについて説明する。インターナルレバー16の先端部16bが前記の3速ギヤ位置にある状態から、電動アクチュエータ21が駆動されてシフトセレクト軸15が回転方向R2に回転させられ、これに同伴してインターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Bおよびフォーク軸10Bが軸方向M4移動させられ(図2中の白抜矢符E3と反対方向。)、インターナルレバー16の先端部16bが中立位置N2に位置する。次いで、電動アクチュエータ21が駆動されてシフトセレクト軸15が軸方向M12移動させられ(図2中の白抜矢符D1。)、インターナルレバー16が軸方向M12移動して、インターナルレバー16の先端部16bがフォークヘッド12Cと係合する(中立位置N3に位置する。)。次いで、電動アクチュエータ21が駆動されてシフトセレクト軸15が回転方向R2に回転させられる。このシフトセレクト軸15の回転に同伴してインターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Cおよびフォーク軸10Cが軸方向M6移動させられる(図2中の白抜矢符E4。)。インターナルレバー16の先端部16bが前記の4速ギヤ位置に達するまで電動アクチュエータ21の駆動が続行され、これにより4速へのギヤ入れが達成される。
次に、4速から5速へのギヤ入れについて説明する。インターナルレバー16の先端部16bが前記の4速ギヤ位置にある状態から、電動アクチュエータ21が駆動されて、シフトセレクト軸15が回転方向R1に回転させられることにより、インターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Cおよびフォーク軸10Cが軸方向M5移動させられて(図2中の白抜矢符E4と反対方向。)、インターナルレバー16の先端部16bが中立位置N3に位置する。次いで、電動アクチュエータ21が駆動されて、シフトセレクト軸15が回転方向R1にさらに回転させられることにより、インターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Cおよびフォーク軸10Cが軸方向M5移動させられる(図2中の白抜矢符E5。)。インターナルレバー16の先端部16bが前記の5速ギヤ位置に達するまで電動アクチュエータ21の駆動が続行され、これにより5速へのギヤ入れが達成される。なお、図3には、5速にギヤ入れされた状態を示している。
中立位置N2からリバースへのギヤ入れについて説明する。インターナルレバー16の先端部16bが中立位置N2にある状態から、電動アクチュエータ21が駆動されてシフトセレクト軸15が軸方向M11移動させられ(図2中の白抜矢符D2。)、インターナルレバー16が軸方向M11移動して、インターナルレバー16の先端部16bがフォークヘッド12Aと係合する(中立位置N1に位置する。)。次いで、電動アクチュエータ21が駆動されてシフトセレクト軸15が回転方向R2に回転させられ、これに同伴してインターナルレバー16が中心軸線17まわりに回動して、フォークヘッド12Aおよびフォーク軸10Aが軸方向M2移動させられる(図2中の白抜矢符R1。)。インターナルレバー16の先端部16bが前記のリバースギヤ位置に達するまで電動アクチュエータ21の駆動が続行され、これによりリバースへのギヤ入れが達成される。
図5は、電動アクチュエータ21の構成を示す斜視図である。図6は、電動アクチュエータ21の構成を示す断面図である。図7は、図6の切断面線VII‐VIIで切断したときの断面図である。なお、図5では、シフトセレクト軸15の図示を省略している。以下、図5〜図7を参照して、電動アクチュエータ21の構成について説明する。
図5に示すように、電動アクチュエータ21はハウジング22を備えている。電動アクチュエータ21は、ギヤハウジング7(図1参照。)の外表面または車両の所定箇所に固定されている。
図6に示すように、電動アクチュエータ21は、たとえばブラシレスモータからなる電動モータ23と、電動モータ23の回転トルクを、シフトセレクト軸15を中心軸線17まわりに回転させる力に変換するためのシフト駆動機構(回転駆動手段、シフト駆動手段)24と、電動モータ23の回転トルクを、シフトセレクト軸15をその軸方向M11,M12(図7に示す左右方向。)に移動させる力に変換するためのセレクト駆動機構(軸方向駆動手段)25と、電動モータ23の回転駆動力の伝達先を、シフト駆動機構24とセレクト駆動機構25セレクト駆動機構25との間で切り換えるため切換えユニット(切換手段)26とを備えている。このうちシフト駆動機構24、セレクト駆動機構25および切換えユニット26はハウジング22内に収容されている。
ハウジング22のモータ用開口部(図6に示す左側の開口部。)は、略板状の蓋27によって閉塞されている。このハウジング22および蓋27は、それぞれたとえば鋳鉄やアルミニウムなどの金属材料を用いて形成されており、蓋27の外周がハウジング22のモータ用開口部に嵌め合わされている。蓋27にはその内面(図6に示す右面。)と外面(図6に示す左面。)とを貫通する円形の貫通孔29が形成されている。また、蓋27の外面には、電動モータ23の本体ケーシングが固定されている。電動モータ23は、第1回転方向R11(出力軸側から見て時計方向。「CW」ともいう。)と、第2回転方向R12(出力軸側から見て反時計方向。「CCW」ともいう。)とに正逆回転可能なモータであり、この電動モータ23としてたとえばブラシレスモータが採用されている。電動モータ23は、その本体ケーシングがハウジング22外に露出するように取り付けられている。電動モータ23の出力軸40は、シフトセレクト軸15に対し、食い違い角が90°の食い違い角の関係をなして配置されている。軸方向M11,M12(図7参照。)と直交する所定の方向(図6に示す左右方向。)に沿って延びている。出力軸40は蓋27の貫通孔29を介してハウジング22の内部に臨んでおり、切換えユニット26に対向している。
図5および図7に示すように、ハウジング22は、シフトセレクト軸15における先端側の部分や、シフト駆動機構24の各構成部品を主に収容する略箱状の主ハウジング22Aを含んでいる。
主ハウジング22Aは、第1側壁111と、第2側壁112と、シフトセレクト軸15における先端部よりもやや基端寄りを支持するための第1の軸ホルダ113と、シフトセレクト軸15の先端部を収容支持するための第2の軸ホルダ114と備えている。
第1側壁111の内側の側面は、平坦面からなる第1内壁面111Aである。第2側壁112の内側の側面は、平坦面からなる第2内壁面112Aである。第2内壁面112Aは第1内壁面111Aと対向し、第1内壁面111Aと平行に形成されている。
第1の軸ホルダ113は、第1側壁111の外壁面(第1内壁面111Aとは反対側の面。)から外方に膨出して形成されており、たとえば円柱状に形成されている。第1の軸ホルダ113は第1側壁111と一体的に形成されている。第1の軸ホルダ113および第1側壁111には、断面円形の挿通孔104が形成されている。挿通孔104は第1の軸ホルダ113および第1側壁111を、それらの厚み方向(図7に示す左右方向。)に貫通している。挿通孔104には、シフトセレクト軸15が挿通されている。
図7に示すように、挿通孔104の内周壁には、第1すべり軸受151が内嵌固定されている。第1すべり軸受151は、挿通孔104に挿通されているシフトセレクト軸15の途中部(先端部よりもやや基端寄り。)の外周を取り囲み、シフトセレクト軸15の途中部の外周を摺接支持している。
第2の軸ホルダ114は、第2側壁112の外壁面(第2内壁面112Aとは反対側の面。)から外方に膨出して形成されており、たとえば略円筒状に形成されている。第2の軸ホルダ114は第2側壁112と一体的に形成されている。第2の軸ホルダ114の内周面および底面によって、シフトセレクト軸15の先端部を収容する円柱状の先端部収容溝115が区画されている。先端部収容溝115の内周壁は、円筒状の挿通孔104と同軸の中心軸線を有する円筒状に形成されている。
先端部収容溝115の内周壁には、第2すべり軸受152が内嵌固定されている。第2すべり軸受152は、先端部収容溝115に収容されているシフトセレクト軸15の先端部の外周を取り囲んで、当該先端部の外周を摺接支持している。シフトセレクト軸15は、これら第1および第2すべり軸受151,152によって、その中心軸線17まわりに回転可能にかつ軸方向M11,M12移動可能に支持されている。
挿通孔104における第1すべり軸受151の外側の部分には、ごみや埃がハウジング22内(主ハウジング22A内。)に進入しないように、挿通孔104の内周壁とシフトセレクト軸15の外周との間をシールするためのシール部材153が介装されている。
第1の軸ホルダ113において、厚み方向(図7に示す左右方向。)に関しシール部材153と第1すべり軸受151との間には、ロックボール106が配設されている。具体的には、挿通孔104の内周壁と、第1の軸ホルダ113の外周面とを貫通する貫通孔105内にロックボール106が収容されている。ロックボール106は、円筒状の先端部収容溝115の中心軸線(すなわちシフトセレクト軸15の中心軸線17と一致する直線。)と直交する方向(直交方向)に延び、略円筒状をなすともに、当該方向(直交方向)に沿って移動可能に設けられている。ロックボール106の先端部は半球状をなしており、次に述べる係合溝107に係合する。
シフトセレクト軸15の外周には、軸方向M11,M12に間隔を空けて、周方向に延びる複数本(たとえば3本。)の係合溝107が形成されている。各係合溝107は全周にわたって設定されている。ロックボール106がその長手方向に移動することにより、先端部が挿通孔104の内周壁よりも中心軸線17側(図7に示す下方。)に突出して、その先端部が係合溝107と係合して、シフトセレクト軸15の軸方向M11,M12移動を阻止する。これにより、シフトセレクト軸15は、軸方向M11,M12への移動が阻止された状態で、一定力で保持される。
図7に示すように、シフトセレクト軸15の外周における第1すべり軸受151が摺接する部分と第2すべり軸受152が摺接する部分との間には、雄スプライン121と、後述するピニオン36が噛み合うラック122とが、第1すべり軸受151が摺接する部分の側からこの順で形成されている。
ラック部122は、シフトセレクト軸15の軸部(シフトセレクト軸15のうち、ラック部122や雄スプライン121を除く部分。)よりも大径の外殻円筒状をなしている。
ラック部122外周には、その周方向の一部または全周に、ラック歯形成領域130が設けられている。ラック歯形成領域130では、ラック部122の軸方向M11,M12の一端(たとえば図7に示す左端。)から他端(たとえば図7に示す右端。)にわたって、複数のラック歯がそれぞれ中心軸線17に沿って互いに平行に延びている。このラック歯形成領域130が後述するピニオンギヤ36と噛み合っている。
図6に示すように、切換えユニット26は、電動モータ23の出力軸40と同軸に連結された伝達軸41と、伝達軸41と同軸にかつ、同伴回転可能に設けられた第1ロータ42と、伝達軸41に同軸にかつ、同伴回転可能に設けられた第2ロータ44と、第1ロータ42と第2ロータ44との間で伝達軸41の連結先を切り換えるためのクラッチ機構39とを備えている。
伝達軸41は、電動モータ23側に設けられた小径の主軸部46と、主軸部46の第1ロータ42側の軸方向端部(図6に示す右端部。)に、主軸部46と一体的に設けられ、主軸部46よりも大径の大径部47とを備えている。
第1ロータ42は、伝達軸41に対し電動モータ23側と反対側に配置されている。
第1ロータ42は、電動モータ23側の軸方向端部(図6に示す左端部。)の外周から径方向外方に向けて張り出す第1アーマチュアハブ54を備えている。第1アーマチュアハブ54は大径部47の電動モータ23側と反対側の面(図6に示す右面。)に対向して配置されている。
第2ロータ44は、伝達軸41の大径部47に対し第1ロータ42と反対側、すなわち電動モータ23側に配置されており、伝達軸41の主軸部46の周囲を取り囲んでいる。第2ロータ44は、電動モータ23側と反対側の軸方向端部(図6に示す右端部。)の外周から径方向外方に向けて張り出す第2アーマチュアハブ55を備えている。第2アーマチュアハブ55は大径部47の電動モータ23側の面(図6に示す左面。)に対向して配置されている。言い換えれば、第1ロータ42(の第1アーマチュアハブ54)および第2ロータ44(の第2アーマチュアハブ55)が、伝達軸41の大径部47を挟むように配置されている。
クラッチ機構39は、第1ロータ42と断続して、伝達軸41と第1ロータ42とを連結/解放するシフト用電磁クラッチ43と、第2ロータ44と断続して、伝達軸41と第2ロータ44とを連結/解放するセレクト用電磁クラッチ45とを備えている。
シフト用電磁クラッチ43は、第1フィールド48と第1アーマチュア49とを備えている。第1アーマチュア49は、伝達軸41の大径部47の軸方向他方側の面(図6に示す右面。)に第1アーマチュアハブ54の電動モータ23側の面(図6に示す左面。)と微小間隔を隔てて配置されており、略円環板状をなしている。第1アーマチュア49は鉄などの強磁性体を用いて形成されている。第1フィールド48は、ヨーク内に第1電磁コイル50を内蔵しており、ハウジング22に固定されている。
セレクト用電磁クラッチ45は、第2フィールド51と、第2アーマチュア52とを備えている。第2アーマチュア52は、伝達軸41の大径部47の軸方向一方側の面(図6に示す左面。)に第2アーマチュアハブ55の電動モータ23と反対側の面(図6に示す右面。)と微小間隔を隔てて配置されており、略円環板状をなしている。第2アーマチュア52は鉄などの強磁性体を用いて形成されている。第2フィールド51はヨーク内に第2電磁コイル53を内蔵しており、ハウジング22に固定されている。第1フィールド48および第2フィールド51は、大径部47、第1アーマチュアハブ54および第2アーマチュアハブ55を挟んで軸方向に沿って並置されている。
シフト用およびセレクト用電磁クラッチ43,45を駆動するためのクラッチ駆動回路(図示しない。)が接続されている。クラッチ駆動回路には、配線などを介して電源(たとえば24V。図示しない。)から電圧供給(給電)されている。クラッチ駆動回路はリレー回路などを含む構成であり、クラッチ駆動回路は、シフト用およびセレクト用電磁クラッチ43,45に対し、それぞれ個別に給電および給電停止を切換え可能に設けられている。なお、クラッチ駆動回路はシフト用およびセレクト用電磁クラッチ43,45の双方を駆動する構成に限られず、シフト用電磁クラッチ43を駆動するためのクラッチ駆動回路と、セレクト用電磁クラッチ45を駆動するためのクラッチ駆動回路とを個別に設けることもできる。
クラッチ駆動回路によるシフト用電磁クラッチ43に対する給電により、第1電磁コイル50に通電されると、その第1電磁コイル50が励磁状態になり、第1電磁コイル50を含む第1フィールド48に電磁吸引力が発生する。そして、第1アーマチュア49が第1フィールド48に吸引されて第1フィールド48に向けて変形し、第1アーマチュア49が第1アーマチュアハブ54と摩擦接触する。したがって、第1電磁コイル50への通電により第1電磁コイル50が第1ロータ42に接続され、伝達軸41が第1ロータ42に連結される。そして、第1電磁コイル50に対する電圧供給が停止され、第1電磁コイル50に電流が流れなくなることにより、第1アーマチュア49に対する吸引力もなくなり、第1アーマチュア49が元の形状に復帰する。これにより、シフト用電磁クラッチ43が接続状態から切断状態になり、伝達軸41が第1ロータ42から解放される。つまり、シフト用電磁クラッチ43に対する給電/給電停止を切り換えることにより、シフト用電磁クラッチ43の接続状態と切断状態とを切り換えることができる。
一方、クラッチ駆動回路によるセレクト用電磁クラッチ45に対する給電により、第2電磁コイル53に通電されると、その第2電磁コイル53が励磁状態になり、第2電磁コイル53を含む第2フィールド51に電磁吸引力が発生する。そして、第2アーマチュア52が第2フィールド51に吸引されて第2フィールド51に向けて変形し、第2アーマチュア52が第2アーマチュアハブ55と摩擦接触する。したがって、第2電磁コイル53への通電により、第2電磁コイル53が第2ロータ44に接続され、伝達軸41が第2ロータ44に連結される。そして、第2電磁コイル53に対する電圧供給が停止され、第2電磁コイル53に電流が流れなくなることにより、第2アーマチュア52に対する吸引力もなくなり、第2アーマチュア52が元の形状に復帰する。これにより、セレクト用電磁クラッチ45が接続状態から切断状態になり、伝達軸41が第2ロータ44から解放される。つまり、第2電磁コイル53への給電通電/給電停止を切り換えることにより、セレクト用電磁クラッチ45の接続状態と、切断状態とを切り換えることができる。
電動アクチュエータ21の制御では、通常、シフト用およびセレクト用電磁クラッチ43,45の一方のみが選択的に接続されるようになっている。すなわち、シフト用電磁クラッチ43が接続状態にあるときは、セレクト用電磁クラッチ45が切断状態にあり、セレクト用電磁クラッチ45が接続状態にあるときは、シフト用電磁クラッチ43が切断状態にある。
第2ロータ44の外周には、小径の円環状の第1歯車56が外嵌固定されている。第1歯車56は第2ロータ44と同軸に設けられている。第1歯車56は転がり軸受57によって支持されている。転がり軸受57の外輪は、第1歯車56に内嵌固定されている。転がり軸受57の内輪は、伝達軸41の主軸部46の外周に外嵌固定されている。
シフト駆動機構24は、回転運動を直線運動に変換する減速機としてのボールねじ機構58と、このボールねじ機構58のナット59の軸方向移動に伴って、シフトセレクト軸15の中心軸線17まわりに回動するアーム60とを備えている。
ボールねじ機構58は、第1ロータ42と同軸(すなわち伝達軸41と同軸。)に延びるねじ軸61と、ねじ軸61にボール(図示しない。)を介して螺合するナット59とを備えている。ねじ軸61はシフトセレクト軸15と、食い違い角が90°の食い違い軸の関係をなしている。言い換えれば、ねじ軸61の軸方向およびシフトセレクト軸15の軸方向M11,M12の双方に直交する方向から見て、ねじ軸61およびシフトセレクト軸15は互いに直交している。
ねじ軸61は転がり軸受64,67によって軸方向への移動が規制されつつ支持されている。具体的には、ねじ軸61の一端部(図6に示す左端部。)は転がり軸受64によって支持されており、また、ねじ軸61の他端部(図6に示す右端部。)は転がり軸受67によって支持されている。これらの転がり軸受64,67により、ねじ軸61がその中心軸線80まわりに回転可能に支持されている。
転がり軸受64の内輪は、ねじ軸61の一端部に外嵌固定されている。また、転がり軸受64の外輪は、ハウジング22に固定された、切換えユニット26のケーシングの底壁65の内外面を貫通する貫通孔に内嵌されている。また、転がり軸受64の外輪にはロックナット66が係合されて、ねじ軸61の軸方向の他方(図6に示す右方。)への移動が規制されている。ねじ軸61の一端部における転がり軸受64よりも電動モータ23側(図6に示す左側。)の部分は、第1ロータ42の内周に挿通されて、この第1ロータ42に同伴回転可能に連結されている。転がり軸受67の外輪は、ハウジング22に固定されている。
ナット59の一側面(図6に示す手前側側面。図7に示す左側側面。)、および当該一側面とは反対側の他側面(図6に示す奥側側面。図7に示す右側側面。)には、それぞれシフトセレクト軸15の軸方向M11,M12に沿う方向(図6の紙面に直交する方向。図7に示す左右方向。)に延びる円柱状の突出軸70(図6では一方のみ図示。図7を併せて参照。)が突出形成されている。一対の突出軸70は同軸である。ナット59はアーム60の第1係合部72によって、ねじ軸61まわりの回転が規制されている。したがって、ねじ軸61が回転されると、ねじ軸61の回転に同伴して、ナット59がねじ軸61の軸方向に移動する。なお、図7では、ねじ軸61の軸方向に関し、図6に示すナット59の位置よりも、第1ロータ42に対し離反する方向(図6に示す右方。)にナット59が位置するときの断面状態を示している。
アーム60は、ナット59に係合するための第1係合部72と、シフトセレクト軸15にスプライン嵌合するための係合部としての第2係合部73(図7参照。)と、第1係合部72と第2係合部73とを接続する直線状の接続ロッド74とを備えている。接続ロッド74は、たとえば、その全長にわたって断面矩形状をなしている。第2係合部73は略円筒状をなし、シフトセレクト軸15に外嵌されている。
第1係合部72は互いに対向する一対の支持板部76と、一対の支持板部76の基端辺同士を連結する連結板部77とを備え、側面視で略U字状をなしている。各支持板部76には、各突出軸70の外周と、当該突出軸70の回転を許容しつつ係合するU字係合溝78が形成されている。U字係合溝78は前記の基端辺と反対側の先端辺から切り欠かれている。そのため、第1係合部72は、ナット59に、突出軸70まわりに相対回転可能にかつ、ねじ軸61の軸方向に同行移動可能に係合している。また、各U字係合溝78と各突出軸70との係合により、ナット59はアーム60の第1係合部72によってねじ軸61まわりの回転が規制される。したがって、ねじ軸61の回転に伴って、ナット59および第1係合部72がねじ軸61の軸方向に移動する。第2係合部73は、たとえば円環板状をなしている。しかし、第2係合部73が円筒状をなしていてもよい。
シフトセレクト軸15の外周と第2係合部73の内周とはスプライン嵌合している。具体的には、第2係合部73の内周に設けられた雌スプライン75に、シフトセレクト軸15の外周に設けられた雄スプライン121が噛み合っている。このとき、雄スプライン121と雌スプライン75との間には噛合いのための隙間が確保されている。
言い換えれば、シフトセレクト軸15の外周には第2係合部73が、当該シフトセレクト軸15に対して相対回転不能にかつ相対軸方向移動が許容された状態で連結されている。したがって、ねじ軸61が回転し、これに伴ってナット59がねじ軸61の軸方向に移動すると、アーム60がシフトセレクト軸15の中心軸線17まわりに回動し、このアーム60の揺動に同伴してシフトセレクト軸15が回転する。この実施形態では、シフト用電磁クラッチ43が接続状態にある状態で、電動モータ23が第1回転方向R11(図6参照。)に回転していると、ねじ軸61が、その中心軸線80まわりに回転方向R21(図6参照。)に回転するので、シフトセレクト軸15が回転方向R1(図1参照。)に回転する。換言すると、シフトセレクト軸15は減速方向にシフト動作する。一方、電動モータ23が第2回転方向R12(図6参照。)に回転していると、ねじ軸61が、その中心軸線80まわりに回転方向R22(図6参照。)に回転するので、シフトセレクト軸15が回転方向R2(図1参照。)に回転する。
セレクト駆動機構25は、第1歯車56と、伝達軸41と平行に延び、回転可能に設けられたピニオン軸95と、ピニオン軸95における一端部(図6に示す左端部。)寄りの所定位置に同軸に固定された第2歯車81と、ピニオン軸95の他端部(図6に示す右端部。)寄りの所定位置に同軸に固定された小径のピニオン36とを備え、全体として減速機を構成している。なお、第2歯車81は、第1歯車56およびピニオン36の双方よりも大径に形成されている。
ピニオン軸95の一端部(図6に示す左端部。)は、ハウジング22に固定された転がり軸受96によって支持されている。転がり軸受96の内輪は、ピニオン軸95の一端部(図6に示す左端部。)に外嵌固定されている。また、転がり軸受96の外輪は、蓋27の内面に形成された円筒状の凹部97内に固定されている。また、ピニオン軸95の他端部(図6に示す右端部。)は、転がり軸受84によって支持されている。ピニオン36とラック122とがラック・アンド・ピニオン機構により噛み合っているので、伝達軸41の回転に伴ってピニオン軸95が回転すると、これに伴って、シフトセレクト軸15が軸方向M11,M12に移動する。この実施形態では、セレクト用電磁クラッチ45が接続状態にある状態で、電動モータ23が第1回転方向R11(図6参照。)に回転していると、ピニオン軸95が、回転方向R31(図6参照。)に回転し、シフトセレクト軸15が軸方向M11(図7参照。)移動する。換言すると、シフトセレクト軸15は減速方向にセレクト動作する。一方、電動モータ23が第2回転方向R12(図6参照。)に回転していると、ピニオン軸95が回転方向R32(図6参照。)に回転し、シフトセレクト軸15が軸方向M12(図7参照。)に移動する。
ECU88は、モータドライバ(図示しない。)を介して電動モータ23を駆動制御する。また、ECU88はリレー回路(図示しない。)を介してシフト用およびセレクト用電磁クラッチ43,45を駆動制御する。なお、ECU88はギヤハウジング7内に収容されていてもよい。
ホールIC101,102が磁石を検出すると、ECU88に対して信号を送出する。
電磁モータ23は、電動モータ23をたとえばPWM(Pulse Width Modulation)制御によって駆動するモータ駆動回路(図示しない。)と、モータ駆動回路への指令電流(供給電流)を制御する指令電流制御部(図示しない。)とを備えている。指令電流制御部は、モータ駆動回路への指令電流の目標値を決定する目標電流値決定部と、モータ駆動回路への指令電流が目標値となるように出力電流を制御するための出力電流制御部とを備えている。モータ駆動回路に対する指令電流の電流値は検出回路によって検出されてフィードバックされ、出力電流制御部によって指令電流が目標値となるように制御される。
したがって、回転駆動中の電磁モータ23がシフトセレクト軸15に接続された状態で、シフトセレクト軸15に多大な負荷が作用していると、電磁モータ23に対する指令電流の値が極めて高値になり、予め定める閾値を上回るようになる。
この発明の特徴は、変速機2のギヤ位置を検出するための検出手段を構成する検出体としてのホールIC101,102をフォークヘッド12A,12Cに配設するとともに、被検出体103をインターナルレバー16に配設し、変速機2のギヤ位置を検出するための検出手段を、電動アクチュエータ21から取り除いた点にある。
そのため、電動アクチュエータのECU88が変速機2のギヤ位置を取得している把握している。以下、車両のエンジン(図示しない。)の始動時におけるギヤ位置検出処理について説明する。
図8および図9は、ギヤ位置取得処理の流れを示すフローチャートである。図8および図9に示すギヤ位置取得処理は、車両のエンジンの始動に伴って開始する。
ECU88は、第1および第2ホールIC101,102からの信号入力を監視している。エンジンの始動時には、ECU88は第1および第2ホールIC101,102からの信号入力を参照し(ステップS1,S3)、第2ホールIC102から検出出力があるときは(ステップS1でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が中立位置N3であるとECU88が判定する(ステップS2)。また、入力信号の参照の結果、第1ホールIC101から検出出力があるときは(ステップS3でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が中立位置N1であると、ECU88が判定する(ステップS4)。ギヤ位置が中立位置N1,N3にあると判定された場合(ステップS2,S4)、その後直ちに、ギヤ位置取得処理は終了する。
ギヤ位置取得処理の開始時に、第1または第2ホールIC101,102の検出出力がないときは(ステップS1でNO、かつステップS3でNO)、次いで、ECU88は、セレクト用電磁クラッチ45を接続状態にするとともに(ステップS5)、電動モータ23をたとえば第1回転方向R11に回転させる(ステップS6)。ステップS5のセレクト用電磁クラッチ45の接続状態化に伴い、電動モータ23の回転駆動力がセレクト駆動機構25に伝達されるようになる。このとき、電動モータ23の駆動に伴って、シフトセレクト軸15が軸方向M11に移動し、インターナルレバー16の係合先、すなわち選択先のフォークヘッド12A〜12Cが切り換えられる。
そして、電動モータ23の回転駆動に伴って、電動モータ23の指令電流の値が予め定める閾値に達しているか否かをECU88が調べる(ステップS7)。
変速機2においていずれかのギヤにギヤ入れされているときは、シフトセレクト軸15は軸方向移動不能であり、したがって、この状態でセレクト駆動機構25に接続された電動モータ23を回転駆動させると、電動モータ23の指令電流の値が上昇して予め定める閾値を上回るようになる。このステップS7において指令電流の値が閾値に達していない場合には(ステップS7でNO)、インターナルレバー16が中立位置N1〜N3のいずれかに位置しているのであるが、中立位置N1,N3にはないことは先立って確認済みであるので、ECU88はエンジン始動時におけるギヤ位置が中立位置N2であると判定する(ステップS8)。この場合、その後、電動モータ23を第2回転方向R12に回転させて、シフトセレクト軸15およびインターナルレバー16を軸方向M12移動させることにより、インターナルレバー16のセレクト方向位置を元に戻した後、ギヤ位置取得処理が終了する。
次いで、ECU88は、セレクト用電磁クラッチ45を切断状態にするとともに(ステップS9)、シフト用電磁クラッチ43を接続状態にする(ステップS10)。これにより、電動モータ23の接続先がセレクト駆動機構25からシフト駆動機構24に切り換えられる。このとき、電動モータ23の駆動に伴って、シフトセレクト軸15が中心軸線17まわりに回転し、インターナルレバー16がシフト方向に移動(インターナルレバー16が、係合中のフォークヘッド12A〜12Cごとフォーク軸10A〜10Cの軸方向に移動)する。
次いで、ECU88は、電動モータ23を第1回転方向R11に回転させるとともに、その後、その回転駆動量と同じ量だけ、電動モータ23を第2回転方向R12に回転駆動させる(ステップS11)。これにより、シフトセレクト軸15およびインターナルレバー16が軸方向M11移動されるとともに、その後、元に戻される。
そして、ECU88は、このときの指令電流の値が閾値に達しているか否かを調べる(ステップS12)。前述のように、電動モータ23が回転方向R11に回転駆動する場合には、インターナルレバー16が加速側にシフト移動する。このとき、1速、3速または5速のギヤに入っていると、インターナルレバー16の加速側(図2および図3に示す左側。)へのさらなる移動が不能であるので、シフト駆動機構24に接続された電動モータ23を回転駆動させると、電動モータ23の指令電流の値が上昇し、予め定める閾値を上回るようになる。換言すると、ステップS12で電動モータ23の指令電流の値が閾値を上回る場合は(ステップS12でYES)、エンジン始動時における変速機2のギヤ位置が1速、3速および5速のいずれかであり、ステップS12で電動モータ23の指令電流の値が閾値に達していない場合は(ステップS12でNO)、エンジン始動時における変速機2のギヤ位置が2速、4速およびリバースのいずれかである。
ステップS12で電動モータ23の指令電流の値が閾値に達していない場合には(ステップS12でNO)、ECU88は、ステップS11の電動モータ23の回転駆動中に、第1および第2ホールIC101,102からの検出出力が入力されたか否かを判定する(ステップS13,S15)。ステップS11の実行中に第2ホールIC102から検出出力があったときは(ステップS13でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が4速であるとECU88が判定する(ステップS14)。また、ステップS11の実行中に第1ホールIC101から検出出力があったときは(ステップS15でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置がリバースであるとECU88が判定する(ステップS16)。前述のように、ステップS12でNOである場合にはエンジン始動時におけるギヤ位置が2速、4速およびリバースのいずれかであるから、ステップS11の実行中に、第1または第2ホールIC101,102の検出出力がなかったときは(ステップS13でNO、かつステップS15でNO)、エンジン始動時におけるギヤ位置が2速であると、ECU88が判定する(ステップS17)。
一方、ステップS12で電動モータ23の指令電流の値が閾値を上回った場合には(ステップS12でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が1速、3速および5速のいずれかである。このとき、次いで、ECU88は電動モータ23を第2回転方向R12に回転駆動させるとともに、その後、その回転駆動量と同じ量だけ、電動モータ23を第1回転方向R11に回転駆動させる(ステップS19)。これにより、シフトセレクト軸15およびインターナルレバー16が軸方向M12移動されるとともに、その後、元に戻される。なお、ステップS19の電動モータ23の回転駆動中に指令電流の値が閾値に達した場合は(ステップS20でYES)、ECU88はエラーであると判定する(ステップS21)。
ステップS19の実行中における、第1および第2ホールIC101,102からの入力信号を、ECU88が参照する(ステップS22,S24)。入力信号の参照の結果、第2ホールIC102から検出出力があるときは(ステップS22でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が5速であるとECU88が判定する(ステップS23)。また、入力信号の参照の結果、第1ホールIC101から検出出力があるときは(ステップS24でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が1速であると、ECU88が判定する(ステップS25)。前述のように、ステップS12でYESである場合にはエンジン始動時におけるギヤ位置が1速、3速および5速のいずれかであるから、ステップS11の実行中に、第1または第2ホールIC101,102の検出出力がないときは(ステップS22でNO、かつステップS24でNO)、エンジン始動時におけるギヤ位置が3速であると、ECU88が判定する(ステップS26)。
ステップS14,S16,S17,S23,S25,S26における各ギヤ位置の判定の終了後、ECU88はシフト用電磁クラッチ43を切断状態にする。その後、このギヤ位置取得処理は終了する(ステップS18)。
以上によりこの実施形態によれば、インターナルレバー16が、中立位置N1にあるフォークヘッド12Aと係合しているときは、第1ホールIC101が検出出力を発し、また、インターナルレバー16が中立位置N3にあるフォークヘッド12Cと係合しているときは、第2ホールIC102が検出出力を発する。これにより、インターナルレバー16が中立位置N1または中立位置N3にあるときは、第1および第2ホールIC101,102の検出出力に基づいてその旨を検出することができる。
また、電動モータ23をセレクト駆動機構25に接続した状態で、電動モータ23を回転駆動させたときの当該電動モータ23の指令電流の値が閾値に達していないことにより、インターナルレバー16が中立位置N1,N2,N3のいずれかにあるのか否かが検出される。したがって、電動モータ23の指令電流の値が閾値に達しておらず、かつ第1および第2ホールIC101,102からの検出出力がないことにより、インターナルレバー16が中立位置N2にあることを検出することができる。
また、インターナルレバー16が中立位置N1,N2,N3にないときは、電動アクチュエータ21を駆動してシフトセレクト軸15を中心軸線17まわりに回転駆動させることにより、変速機2のギヤ位置をシフト変更させる。そして、インターナルレバー16と係合しているフォークヘッド12Aが中立位置N1に達したり、インターナルレバー16と係合しているフォークヘッド12Cが中立位置N3に達したりすると、第1または第2ホールIC101,102が検出出力を発する。そして、シフトセレクト軸15の回転駆動中における第1または第2ホールIC101,102による検出出力に基づいて、変速機2のギヤ位置が判定される。
さらに、電動モータ23を回転方向R11,R12に回転駆動させたときの電動モータ23の指令電流の値に基づいて、インターナルレバー16と係合しているフォークヘッド12A〜12Cが、中立位置N1,N2,N3から見て減速側の変速ギヤ位置(すなわち1速ギヤ位置、3速ギヤ位置または5速ギヤ位置)であるのか、あるいは中立位置N1,N2,N3から見て加速側の変速ギヤ位置(すなわち2速ギヤ位置、4速ギヤ位置またはリバースギヤ位置)であるのかであるのかを検出することができる。したがって、電動モータ23の指令電流の値をギヤ位置の判定に用いることにより、変速機2のギヤ位置検出の信頼性を向上させることができる。
これにより、フォークヘッド12A〜12Cに配設されたホールIC101,102の検出出力と、電動モータ23の指令電流の値とに基づいて、変速機2のギヤ位置を検出することができる。したがって、変速機2のギヤ位置を取得するためのセンサを、電動アクチュエータ21に配設する必要がないので、電動アクチュエータ21の部品点数が増加せずにコストアップするのを防止できるばかりか、電動アクチュエータ21の構造が過度に複雑化するのを防止することができる。
図10は、本発明の第2実施形態に係るギヤ位置検出装置が適用された変速装置における、インターナルレバー16の先端部16bと、フォークヘッド12A〜12Cとの間の係合状態を示す図である。
この第2実施形態において、図1〜図9に示す実施形態(第1実施形態)に示された各部に対応する部分には、第1実施形態と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。第2実施形態が、第1実施形態と相違する点は、各フォークヘッド12A,12B,12CにホールIC201,202,203が配設されている点である。フォークヘッド12Aの係合溝14Aの底壁200Cの中央部には第1ホールIC201素子(以下、「第1ホールIC201」という。)が埋設されており、第1ホールIC201の外表面が係合溝14Aの底壁200Cと略面一をなしている。また、フォークヘッド12Bの係合溝14Bの底壁200Cの中央部には第2ホールIC素子202(以下、「第2ホールIC202」という。)が埋設されており、第2ホールIC202の外表面が係合溝14Bの底壁200Cと略面一をなしている。さらに、フォークヘッド12Cの係合溝14Cの底壁200Cの中央部には第2ホールIC素子203(以下、「第3ホールIC203」という。)が埋設されており、第3ホールIC203の外表面が係合溝14Cの底壁200Cと略面一をなしている。
各ホールIC201,202,203からの検出出力(たとえばオンオフ信号)は、それぞれECU88に入力されるようになっている。各ホールIC201,202,203の所定の範囲に磁性体が近接すると、各ホールIC201,202,203から特定の信号(たとえばオフ信号)が出力され、この特定の信号がECU88に入力される。
インターナルレバー16が中立位置N1(図2および図3参照。)にある状態、すなわち、インターナルレバー16が、中立位置N1に位置するフォークヘッド12Aの係合溝14Aに係合している状態では、被検出体103が第1ホールIC201に近接状態で対向する。この状態で、第1ホールIC201から特定の信号(たとえばオフ信号。)が出力され、この特定の信号がECU88に入力される。
また、インターナルレバー16が中立位置N2(図2および図3参照。)にある状態、すなわち、インターナルレバー16が、中立位置N2に位置するフォークヘッド12Bの係合溝14Bに係合している状態では、被検出体103が第2ホールIC202に近接状態で対向する。この状態で、第2ホールIC202から特定の信号(たとえばオフ信号。)が出力され、この特定の信号がECU88に入力される。
さらに、インターナルレバー16が中立位置N3(図2参照。)にある状態、すなわち、インターナルレバー16が、中立位置N3に位置するフォークヘッド12Cの係合溝14Cに係合している状態では、被検出体103が第3ホールIC203に近接状態で対向する。この状態で、第3ホールIC203から特定の信号(たとえばオフ信号。)が出力され、この特定の信号がECU88に入力される。
さらに、インターナルレバー16がフォークヘッド12Aの係合溝14Aに係合している場合であっても、そのフォークヘッド12Aが中立位置N1に対してフォーク軸10Aの軸方向(シフト方向)に移動している状態では、第1ホールIC201は被検出体103を検出しない。すなわち、インターナルレバー16が1速ギヤ位置にある状態やリバースギヤ位置にある状態では、第1ホールIC201は被検出体103を検出しない。
また、インターナルレバー16がフォークヘッド12Bの係合溝14Bに係合している場合であっても、そのフォークヘッド12Bが中立位置N2に対してフォーク軸10Bの軸方向(シフト方向)に移動している状態では、第2ホールIC202は被検出体103を検出しない。すなわち、インターナルレバー16が3速ギヤ位置にある状態や2速ギヤ位置にある状態では、第2ホールIC202は被検出体103を検出しない。
さらに、インターナルレバー16がフォークヘッド12Cの係合溝14Cに係合している場合であっても、そのフォークヘッド12Cが中立位置N3に対してフォーク軸10Cの軸方向(シフト方向)に移動している状態では、第3ホールIC203は被検出体103を検出しない。すなわち、インターナルレバー16が5速ギヤ位置にある状態や4速ギヤ位置にある状態では、第3ホールIC203は被検出体103を検出しない。
図11および図12は、第2実施形態に係る変速装置における、ギヤ位置検出処理の流れを示すフローチャートである。図11および図12に示すギヤ位置取得処理は、車両のエンジンの始動に伴って開始する。
ECU88は、第1、第2および第3ホールIC201,202,203からの検出出力の入力を監視している。エンジンの始動時には、ECU88は第1、第2および第3ホールIC201,202,203からの入力信号を参照する(ステップS31,S33,S35。)。その結果、第3ホールIC203から検出出力があるときは(ステップS31でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が中立位置N3であるとECU88が判定する(ステップS32)。また、入力信号の参照の結果、第2ホールIC202から検出出力があるときは(ステップS33でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が中立位置N2であると、ECU88が判定する(ステップS34)。また、入力信号の参照の結果、第1ホールIC201から検出出力があるときは(ステップS35でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が中立位置N1であると、ECU88が判定する(ステップS36)。ギヤ位置が中立位置N1,N2,N3にあると判定された場合(ステップS32,S34,S36)は、その後直ちに、ギヤ位置取得処理が終了する。
ギヤ位置取得処理の開始時に、第1、第2または第3ホールIC201,202,203の検出出力がないときは(ステップS31でNO、ステップS33でNO、かつステップS35でNO)、次いで、ECU88は、シフト用電磁クラッチ43を接続状態にする(ステップS37)。ステップS37のシフト用電磁クラッチ43の接続状態化に伴い、電動モータ23の回転駆動力がシフト駆動機構24に伝達されるようになる。このとき、電動モータ23の駆動に伴って、シフトセレクト軸15が中心軸線17まわりに回転し、インターナルレバー16がシフト方向に移動する。
また、ECU88は、電動モータ23を第1回転方向R11に回転駆動させるとともに、その後、その回転駆動量と同じ量だけ、電動モータ23を第2回転方向R12に回転駆動させる(ステップS38)。これにより、シフトセレクト軸15およびインターナルレバー16が軸方向M11移動されるとともに、その後、元に戻される。
電動モータ23の回転駆動に伴って、電動モータ23の指令電流の値が閾値に達しているか否かをECU88が調べる(ステップS39)。
1速、3速または5速のギヤに入っているときは、インターナルレバー16の加速側(図10に示す左側。)へのさらなる移動が不能であるので、シフト駆動機構24に接続された電動モータ23を回転駆動させると、電動モータ23の指令電流の値が上昇し、予め定める閾値を上回るようになる。換言すると、ステップS39で電動モータ23の指令電流の値が閾値を上回る場合は(ステップS39でYES)、エンジン始動時における変速機2のギヤ位置が1速、3速および5速のいずれかであり、ステップS12で電動モータ23の指令電流の値が閾値に達していない場合は(ステップS39でNO)、エンジン始動時における変速機2のギヤ位置が2速、4速およびリバースのいずれかである。
また、ECU88は、ステップS38の電動モータ23の回転駆動中における第1、第2および第3ホールIC201,202,203からの入力信号を参照する(ステップS40,S42,S44)。ECU88は、ステップS39で指令電流の値が閾値に達しておらず(ステップS39でNO)、かつステップS38の電動モータ23の回転駆動中に第3ホールIC203から検出出力があるときは(ステップS40でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が4速であると判定する(ステップS41)。また、ECU88は、ステップS39で指令電流の値が閾値に達しておらず(ステップS39でNO)、かつステップS38の電動モータ23の回転駆動中に第2ホールIC202から検出出力があるときは(ステップS42でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が2速であると判定する(ステップS43)。さらに、ECU88は、ステップS39で指令電流の値が閾値に達しておらず(ステップS39でNO)、かつステップS38の電動モータ23の回転駆動中に第1ホールIC201から検出出力があるときは(ステップS44でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置がリバースであると判定する(ステップS45)。
なお、ECU88は、ステップS39で指令電流の値が閾値に達しておらず(ステップS39でNO)、かつステップS38の電動モータ23の回転駆動中にホールIC201〜203のいずれからも検出出力がないときは(ステップS40,S42,S44のそれぞれでNO)、エラーであると判定する(ステップS46)。
一方、ステップS39で指令電流の値が閾値を上回っているときには(ステップS39でYES)、ECU88は、電動モータ23を第2回転方向R12に回転駆動させるとともに、その後、その回転駆動量と同じ量だけ、電動モータ23を第1回転方向R11に回転駆動させる(ステップS48)。これにより、シフトセレクト軸15およびインターナルレバー16が軸方向M12移動されるとともに、その後、元に戻される。なお、ステップS48の電動モータ23の回転駆動中に指令電流の値が閾値を上回っている場合は(ステップS49でYES)、ECU88はエラーであると判定する(ステップS50)。
また、ECU88は、ステップS48の電動モータ23の回転駆動中における第1、第2および第3ホールIC201,202,203からの入力信号を参照する(ステップS51,S53,S55)。ECU88は、ステップS49で指令電流の値が閾値に達しておらず(ステップS49でNO)、かつステップS48の電動モータ23の回転駆動中に第3ホールIC203から検出出力があるときは(ステップS51でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が5速であると判定する(ステップS52)。また、ECU88は、ステップS49で指令電流の値が閾値に達しておらず(ステップS49でNO)、かつステップS48の電動モータ23の回転駆動中に第2ホールIC202から検出出力があるときは(ステップS53でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が3速であると判定する(ステップS54)。さらに、ECU88は、ステップS49で指令電流の値が閾値に達しておらず(ステップS49でNO)、かつステップS48の電動モータ23の回転駆動中に第1ホールIC201から検出出力があるときは(ステップS55でYES)、エンジン始動時におけるギヤ位置が1速であると判定する(ステップS56)。
さらにまた、ECU88は、ステップS49で指令電流の値が閾値に達しておらず(ステップS49でNO)、かつステップS48の電動モータ23の回転駆動中にホールIC201〜203のいずれからも検出出力がないときは(ステップS51,S53,S55のそれぞれでNO)、エラーであると判定する(ステップS57)。
ステップS41,S43,S45,S52,S54,S56における各ギヤ位置の判定の終了後、ECU88はシフト用電磁クラッチ43を切断状態にする(ステップS47)。その後、このギヤ位置取得処理は終了する。
以上により第2実施形態によれば、インターナルレバー16が、中立位置N1にあるフォークヘッド12Aと係合しているときは、第1ホールIC201が検出出力を発し、インターナルレバー16が中立位置N2にあるフォークヘッド12Bと係合しているときは、第2ホールIC202が検出出力を発し、また、インターナルレバー16が中立位置N3にあるフォークヘッド12Cと係合しているときは、第3ホールIC203が検出出力を発する。これにより、インターナルレバー16が中立位置N1、中立位置N2または中立位置N3にあるときは、第1、第2および第3ホールIC201〜203の検出出力に基づいてその旨を検出することができる。
また、インターナルレバー16が中立位置N1,N2,N3にないときは、電動アクチュエータ21を駆動してシフトセレクト軸15を中心軸線17まわりに回転駆動させることにより、変速機2のギヤ位置をシフト変更させる。そして、シフトセレクト軸15の回転駆動中における第1、第2または第3ホールIC201,202,203の検出出力に基づいて、変速機2のギヤ位置が判定される。
さらに、電動モータ23を回転方向R11,R12に回転駆動させたときの電動モータ23の指令電流の値に基づいて、インターナルレバー16と係合しているフォークヘッド12A〜12Cの変速ギヤ位置が、中立位置N1,N2,N3から見て減速側の変速ギヤ位置(すなわち1速ギヤ位置、3速ギヤ位置または5速ギヤ位置)であるのか、あるいは中立位置N1,N2,N3から見て加速側の変速ギヤ位置(すなわち2速ギヤ位置、4速ギヤ位置またはリバースギヤ位置)であるのかであるのかを検出することができる。したがって、電動モータ23の指令電流の値をギヤ位置の判定に用いることにより、変速機2のギヤ位置検出の信頼性を向上させることができる。
これにより、フォークヘッド12A〜12Cに配設されたホールIC201,202,203の検出出力の検出出力と、電動モータ23の指令電流の値とに基づいて、変速機2のギヤ位置を検出することができる。
以上、この発明の2つの実施形態を例に挙げて説明したが、この発明はこれらの形態に限られない。
たとえば、中央のフォークヘッド12BにのみホールICを配設し、フォークヘッド12Aまたはフォークヘッド12CにホールICを配設しないようにすることができる。子の場合、インターナルレバー16が中立位置N2にある状態で、ホールICから特定の信号が出力され、この特定の信号がECU88に入力される。この場合には、電動アクチュエータ21によりシフトセレクト軸15を回転駆動させるとともに、シフトセレクト軸15を軸方向移動させ、それらの駆動中のホールICの検出出力に基づいて、変速機2のギヤ位置が検出される。この場合、ホールICの個数を低減できるので、コストダウンを図ることができる。
また、ホールICを、係合溝14A,14B,14Cの底壁200Cではなく、係合溝14A,14B,14Cの内壁200Aまたは内壁200Bに配設する構成(図4(b)に二点鎖線で示すホールIC101。)を採用することもできる。とくに、係合溝14A,14B,14Cに代えて係合孔を採用する場合には、ホールICを内壁200Aまたは内壁200Bに配設することが好ましい。
また、検出体としてホールICを採用し、被検出体として磁性体を採用する構成を例に挙げたが、検出体および被検出体の組み合わせとして、他に、近接センサの設置を例示することができる。
また、検出体をインターナルレバー16側に配設し、被検出体をフォークヘッド12A〜12C側に配設する構成を採用することもできる。
また、前述の実施形態では、車両のエンジン始動時に変速機2のギヤ位置を取得する場合を例に挙げて説明したが、このギヤ位置の取得は車両の走行中などに実行されてもよいのはいうまでもない。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
2…変速機、10A〜10C…フォーク軸、12A…第1フォークヘッド、12B…第2フォークヘッド、12C…第3フォークヘッド、15…シフトセレクト軸、16…インターナルレバー(シフトレバー)、21…電動アクチュエータ、23…電動モータ、24…シフト駆動機構(回転駆動手段、シフト駆動手段)、25…セレクト駆動機構(軸方向駆動手段)、26…切換えユニット(切換手段)、88…ECU(ギヤ位置判定手段)、101…第1ホールIC、102…第2ホールIC、201…第1ホールIC、202…第2ホールIC、203…第3ホールIC

Claims (7)

  1. 複数のフォーク軸のそれぞれに取り付けられた複数のフォークヘッドと、前記複数のフォークヘッドに選択的に係合可能なシフトレバーを有するシフトセレクト軸とを備え、前記シフトセレクト軸が回転駆動されることによりギヤ位置がシフト変更されるとともに、前記シフトセレクト軸が軸方向駆動されることによりギヤ位置がセレクト変更される変速機のギヤ位置を検出するためのギヤ位置検出装置であって、
    前記シフトレバーおよび少なくとも1つの前記フォークヘッドの一方に配設された検出体、ならびに前記シフトレバーおよび少なくとも1つの前記フォークヘッドの他方に配設され、前記検出体によって検出される被検出体を有し、前記シフトレバーが、予め定める中立位置にある前記フォークヘッドに係合していることを検出するための検出手段と、
    電動モータと、
    前記電動モータの回転駆動力を用いて、前記シフトセレクト軸を当該シフトセレクト軸の中心軸線まわりに回転駆動させる回転駆動手段と、
    前記回転駆動手段の駆動中における前記検出手段による検出に基づいて前記ギヤ位置を判定するギヤ位置判定手段とを含む、ギヤ位置検出装置。
  2. 前記ギヤ位置判定手段は、前記電動モータを所定方向に回転駆動させたときの前記電動モータの指令電流の値、および前記回転駆動手段の駆動中における前記検出手段による検出に基づいて前記ギヤ位置を判定する、請求項1記載のギヤ位置検出装置。
  3. 前記電動モータの回転駆動力により前記シフトセレクト軸を軸方向駆動するための軸方向駆動手段と、
    前記電動モータの接続先を、前記回転駆動手段と前記軸方向駆動手段との間で切り換える切換え手段をさらに含み、
    前記ギヤ位置判定手段は、前記電動モータを前記軸方向駆動手段に接続しつつ前記電動モータを回転駆動させたときの前記電動モータの指令電流の値、および前記回転駆動手段の駆動中における前記検出手段による検出に基づいて前記ギヤ位置を判定する、請求項1または2記載のギヤ位置検出装置。
  4. 前記複数のフォークヘッドは、第1、第2および第3フォークヘッドの順で一列に並んだ第1、第2および第3フォークヘッドを含み、
    前記第1および第3フォークヘッドには、前記検出体および前記被検出体の一方が、それぞれ配設されており、
    前記第2フォークヘッドには、前記検出体または前記被検出体が配設されていない、請求項1〜3のいずれか一項に記載のギヤ位置検出装置。
  5. 各フォークヘッドには、前記検出体および前記被検出体の一方が配設されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のギヤ位置検出装置。
  6. 前記変速機のギヤ位置の変更のために前記シフトセレクト軸を駆動する電動アクチュエータをさらに含み、
    前記電動アクチュエータは、
    前記シフトセレクト軸をシフト動作させるために、前記シフトセレクト軸を、当該シフトセレクト軸の中心軸線まわりに回転させるためのシフト駆動手段を含み、
    前記回転駆動手段は前記シフト駆動手段を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のギヤ位置検出装置。
  7. 前記検出体はホールIC素子であり、
    前記被検出体は磁性体である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のギヤ位置検出装置。
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