JP2013028657A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリエステルの製造方法において、反応触媒としてTi化合物を使用し、触媒の安定性が高く、色調良好で、異物の少ない(ヘーズの低い)ポリエステルの製造方法を提供する。
【解決手段】1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とジカルボン酸成分とをエステル化反応及び/又はエステル交換反応を行いオリゴマーを得るエステル化工程、並びに、オリゴマーを重縮合反応させてポリエステルを得る重縮合工程からなるポリエステルの製造方法において、反応触媒としてTi化合物を使用し、該Ti化合物が窒素原子として0.1重量ppm以上40,000重量ppm以下の窒素化合物を含有する1,4−ブタンジオールで希釈されたTi化合物溶液として、反応系に添加されることを特徴とするポリエステルの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は1,4−ブタンジオールをジオール成分とするポリエステルの製造方法、更に
詳しくは触媒としてTi化合物を使用するポリエステルの製造方法に関する。
ジカルボン酸成分とジオール成分とを原料として、エステル化反応及び/又はエステル交換反応、並びに、重縮合反応して得られるポリエステルは種々の用途に利用されている。
ジオールの主成分として1,4−ブタンジオール(以下1,4−BGと表すことがある)を用いたポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンンサクシネートなどは、エンジニアリングプラスチックや生分解ポリマーとして射出成形品、フィルムなどに有用に利用されている。
これらのエステル化反応及び/又はエステル交換反応、並びに、重縮合反応には通常触媒が使用される。その触媒としては有機チタン化合物が用いられることが多い。
有機チタン化合物はエステル化反応触媒として優れた触媒活性を示すが、例えば、有機チタン化合物であるチタンアルコキシドは、エステル化反応触媒としての優れた触媒活性を示す一方で、分解反応も起こしやすくポリエステルの末端カルボキシル基(以下、AV
と表すことがある)の増加や熱安定性や色調の悪化を招きやすい。
また、チタンアルコキシドは、エステル化反応やジオールの分解(例えば、ジオールが1,4−ブタンジオールの場合に脱水環化による)で副生する水によって加水分解を受け、不溶性の異物を生成し、触媒としての活性低下を起こし易いという問題があった。また、テレフタル酸を用いた重合法でポリエステルを製造する際には、不溶性の異物が多量に生成することがある。これは、チタンアルコキシドが水と反応するだけでなく、反応系中のジカルボン酸(例えばテレフタル酸)とも反応して金属塩を生成し、不溶化、失活するためと考えられる。
このようなエステル化段階での不溶性異物の生成や触媒活性の低下の不具合は、当然ながら反応時間の短縮化にとっての阻害因子となるばかりか、反応生成物の透明性を著しく低下させ、ひいては重合反応性の低下のために所望の重合度が得られず、さらにはポリエステルの成形過程での不溶性異物に由来する成形性の低下や、ヘーズが高くなり成形品の品質低下などの問題の原因となる。ヘーズはポリエステルを溶媒に溶解させたときの溶液濁度を指標として検知することが出来る。
また、使用する触媒量を少なくして異物の発生を低減、ヘーズを低減させようとすると、エステル化反応性、重縮合反応性が低下し、反応時間が長期化するという問題点があった。エステル化反応性を高めようと、テレフタル酸に対する1,4−ブタンジオールのモル比を高くすると、結果的に1,4−ブタンジオールの分解によるテトラヒドロフランの副生量が多くなり好ましくない。
これらの問題点に対して、特許文献1(特開昭49−57092号公報)には、有機チタン化合物をエステル化反応率50%を境に前半、後半の各々に分割添加する、添加方法の改善や、特許文献2(特開平10−330468号公報)には、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールを連続的にエステル化する反応を2段階に分け、第1段階のエステル化反応では有機スズ化合物のみを添加し、第2段階のエステル化反応で有機チタン化合物を添加し、触媒由来の異物やヘイズを低減する方法が提案されている。
特開昭49−57092号公報 特開平10−330468号公報
本発明の課題は、1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とジカルボン酸成分とをエステル化反応及び/又はエステル交換反応を行いオリゴマーを得るエステル化工程、並びに、オリゴマーを重縮合反応させてポリエステルを得る重縮合工程からなるポリエステルの製造方法において、反応触媒としてTi化合物を使用し、触媒の安定性が高く、色調良好で、異物の少ない(ヘーズの低い)ポリエステルの製造方法を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するべく、鋭意検討を重ねた結果、Ti化合物を使用する際、特定の1,4−BGの溶液として使用することによって、色調良好で、異物の少ない(ヘーズの低い)ポリエステルの製造方法を見出し本発明に到達した。
即ち本発明の要旨は下記[1] 〜 [6]に存する。
[1] 1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とジカルボン酸成分とをエステル化反応及び/又はエステル交換反応を行いオリゴマーを得るエステル化工程、並びに、オリゴマーを重縮合反応させてポリエステルを得る重縮合工程からなるポリエステルの製造方法において、反応触媒としてTi化合物を使用し、該Ti化合物が窒素原子として0.1重量ppm以上40,000重量ppm以下の窒素化合物を含有する1,4−ブタンジオールで希釈されたTi化合物溶液として、反応系に添加されることを特徴とするポリエステルの製造方法。
[2] 前記Ti化合物溶液を前記エステル化工程に添加することを特徴とする[1]に記載のポリエステルの製造方法。
[3] 前記Ti化合物溶液中のTi化合物濃度が0.1%以上10%以下であることを特徴とする[1]または[2]に記載のポリエステルの製造方法。
[4] 前記窒素化合物がアミン、アミノアルコール、及びアミドからなる群より選ばれた1種または2種以上の化合物であることを特徴とする[1]乃至[3]のいずれかに記載のポリエステルの製造方法。
[5] 前記Ti化合物溶液を重縮合工程に添加することを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載のポリエステルの製造方法。
[6] 前記Ti化合物を希釈する1,4−ブタンジオールがバイオマス資源由来であることを特徴とする[1]乃至[5]のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、異物の少ない色調良好なポリエステルを安定して製造することが出来る。
<ポリエステル原料>
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の内容に特定はされない。
本発明におけるポリエステルとは、ジカルボン酸成分とジオール成分がエステル結合した構造を有する高分子であり、ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、4,4'−ジフェニルジカルボン酸、4,4'−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4'−ベンゾフェノンジカルボン酸、4,4'−ジフェノキシエタンジカルボン酸、4,4'−ジフェニルスルホンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカ
ルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、マロン酸、コハク酸、
グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸などを挙げることができ、機械的物性や用途の広さ、原料の入手容易さ等の観点からは、芳香族ジカルボン酸の中では、テレフタル酸、イソフタル酸、脂肪族ジカルボン酸の中ではコハク酸、アジピン酸が好ましい。
これらジカルボン酸成分は、ジカルボン酸として、またはジカルボン酸無水物として、またはジカルボン酸のアルキルエステル、好ましくはジアルキルエステルとして反応に供することができ、ジカルボン酸とジカルボン酸アルキルエステルの混合物としてもよい。ジカルボン酸アルキルエステルのアルキル基に特に制限はないが、アルキル基が長いとエステル交換反応時に生成するアルキルアルコールの沸点の上昇を招き反応液中から揮発せず、結果的に末端停止剤として働き重合を阻害するため、炭素数4以下のアルキル基が好ましく、中でもメチル基が好適である。
特に、ジカルボン酸成分の主成分が、テレフタル酸またはそのエステル誘導体であるか、又はコハク酸またはその無水物であるのが好ましい。尚、本明細書において、主成分とは、これを含有する成分(ジカルボン酸成分又はジオール成分)中、モル換算で最も多量割合を占める成分を意味する。
本発明において、ジオール成分の主成分は1,4−BGである。1,4−BG以外の成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ジブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオールなどの脂肪族ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,1−シ
クロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジメチロールなどの脂環式ジオール
、キシリレングリコール、4,4'−ジヒドロキシビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどの芳香族ジオール、
イソソルビド、イソマンニド、イソイデット、エリトリタンなどの植物原料由来のジオール等を挙げることができ、又、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−BGなども植物原料由来のものを使用することができる。
全ジオール成分中、1,4−BGは、好ましくは70モル%以上、更に好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上である。
本発明においては、さらに、乳酸、グリコール酸、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンカルボン酸、p−β−ヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、ステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ステアリン酸、安息香酸、t−ブチル安息香酸、ベンゾイル安息香酸などの単官能成分(ヒドロキシ基又はカルボキシル基を1ケ有する成分)、トリカルバリル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、没食子酸、リンゴ酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトールなどの三官能以上の多官能成分(ヒドロキシ成分及び/又はカルボン酸成分を3ケ以上有する成分)などを共重合成分として用いることができる。
中でも、(1)ジカルボン酸単位の50モル%以上、好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上がテレフタル酸単位からなり、ジオール単位の70モル%以上、好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上が1,4−BG単位から成
るポリブチレンテレフタレート(PBT)や、(2)ジカルボン酸単位の50モル%以上、好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上がコハク酸単位からなり、ジオール単位の70モル%以上、好ましくは80モル%以上、特に好ましくは95モル%以上が1,4−BG単位から成るポリブチレンサクシネートにおいては、生産規模が大き
く、本発明の効果が大きい。
<ポリエステルの製造方法>
以下のポリエステルの製造方法の説明ではジカルボン酸としてテレフタル酸、ジオールとして1,4−BGを用いた、ポリブチレンテレフタレート(以下、PBTと表すことがある)の製造を一例として説明するが、本発明のポリエステルの製造方法はこれに限定されるものではない。
PBTの製造は、反応触媒として、窒素原子として0.1重量ppm以上40,000重量ppm以下の窒素化合物を含有する1,4−ブタンジオールで希釈されたTi化合物溶液を反応系に添加使用する以外は、公知の製造方法に基づくことが出来る。これら公知の方法は大きく分けてテレフタル酸を主原料として用いるいわゆる直接重合法と、テレフタル酸ジアルキルエステルを主原料として用いるエステル交換法がある。前者は初期のエステル化反応で水が生成し、後者は初期のエステル交換反応でアルコールが生成するという違いがあるが、原料の入手安定性、留出物の処理の容易さ、原料原単位の高さ、また本発明による改良効果という観点からは直接重合法が好ましい。
直接重合法の一例としては、テレフタル酸と1,4−BGとを、テレフタル酸に対する1,4−BGの仕込みモル比1.0〜4.0、好ましくは1.1〜3.5、より好ましくは1.2〜3.0で、単数又は複数段のエステル化反応槽内で、エステル化反応触媒を使用して、温度が180〜260℃、好ましくは200〜250℃、特に好ましくは210〜245℃、また、圧力が10〜133kPa、好ましくは13〜101kPa、特に好ましくは50〜90kPa、反応時間が0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間でエステル化反応させ、得られたエステル化反応生成物としてのオリゴマーを重縮合反応槽に移送し、単数又は複数段の重縮合反応槽内で、重縮合反応触媒を使用して、温度が210〜260℃、好ましくは220〜250℃、特に好ましくは220〜245℃、圧力が27kPa以下、好ましくは20kPa以下、特に好ましくは13kPa以下、中でも少なくとも1つの重縮合反応槽においては好ましくは2kPa以下の減圧下で、攪拌下に2〜12時間、好ましくは2〜10時間で重縮合反応させる方法が挙げられる。反応は回分式、連続式どちらの態様も採用することができる。
一方、エステル交換法の一例としては、テレフタル酸ジメチルと1,4−BGとを、単数又は複数段のエステル化反応槽内で、エステル交換反応触媒の存在下に、温度が110〜260℃、好ましくは140〜245℃、特に好ましくは180〜220℃、また、圧力が10〜133kPa、好ましくは13〜101kPa、特に好ましくは60〜90kPa、反応時間が0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間で、エステル交換反応させ、得られたエステル交換反応生成物としてのオリゴマーを重縮合反応槽に移送し、単数若しくは複数段の重縮合反応槽内で、重縮合反応触媒の存在下に、温度が210〜260℃、好ましくは220〜250℃、特に好ましくは220〜245℃、圧力が27kPa以下、好ましくは20kPa以下、特に好ましくは13kPa以下の減圧下、中でも少なくとも1つの重縮合反応槽においては好ましくは2kPa以下の減圧下で、攪拌下に2〜12時間、好ましくは2〜10時間で重縮合反応させる方法が挙げられる。反応は回分式、連続式どちらの態様も採用することができる。
重縮合反応により得られたPBTは、通常、重縮合反応槽の底部からポリマー抜出ダイに移送されてストランド状に抜き出され、水冷されながら又は水冷後、カッターで切断さ
れてペレット状、チップ状の粒状体とされる。粒状体は引き続き公知の方法で固相重縮合させて固有粘度を上げることもできる。
本発明におけるエステル化またはエステル交換反応触媒としては、テトラメチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタンアルコラート、テトラフェニルチタネート等のチタンフェノラート等、のチタン化合物が使用される。チタン化合物以外の触媒としては、三酸化二アンチモン等のアンチモン化合物、二酸化ゲルマニウム、四酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物、ジブチルスズオキサイド、メチルフェニルスズオキサイド、テトラエチルスズ、ヘキサエチルジスズオキサイド、シクロヘキサヘキシルジスズオキサイド、ジドデシルスズオキサイド、トリエチルスズハイドロオキサイド、トリフェニルスズハイドロオキサイド、トリイソブチルスズアセテート、ジブチルスズジアセテート、ジフェニルスズジラウレート、モノブチルスズトリクロライド、トリブチルスズクロライド、ジブチルスズサルファイド、ブチルヒドロキシスズオキサイド、メチルスタンノン酸、エチルスタンノン酸、ブチルスタンノン酸、等のスズ化合物、酢酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マグネシウムアルコキサイド、燐酸水素マグネシウムなどのマグネシウム化合物、酢酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、カルシウムアルコキサイド、燐酸水素カルシウム、等のカルシウム化合物の他、マンガン化合物、亜鉛化合物等がチタン化合物と併用されてもよい。チタン化合物の中では、触媒活性、反応系への溶解性などの点からテトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネートが好ましい。
触媒の使用量は特に限定されないが、多すぎると異物の原因となるばかりでなくPBTの熱滞留時の劣化反応や、ガス発生の原因となる傾向にあり、少なすぎると、主反応速度が低下し副反応が起こりやすくなる傾向があるため、通常PBT中の金属濃度として、1〜300ppm、好ましくは5〜200ppm、更に好ましくは5〜150ppm、特に好ましくは10〜100ppm、中でも20〜90ppmが好適であり30〜60ppmが最も好ましい。
また、重縮合反応触媒としては、エステル化反応またはエステル交換反応時に添加した触媒を引き続いて重縮合反応触媒として用いることとして新たな触媒の添加を行わなくてもよいし、前記触媒を更に添加してもよい。重縮合反応触媒の使用量に特に制限はないが、多すぎると前記と同様の理由から、PBT中の金属濃度として、300ppm以下、好ましくは200ppm以下、更に好ましくは100ppm以下、特に好ましくは50ppm以下であり、最も好ましくは30ppm以下である。
また、触媒としてのチタン化合物は、異物抑制の観点から、最終的にはPBT中のチタン金属濃度は、250ppm以下であることが好ましく、更に好ましくは100ppm以下、特に好ましくは60ppm以下、最も好ましくは50ppm以下である。これらの金属濃度は、湿式灰化等の方法でPBT中の金属を回収した後、原子発光、Induced
Coupled Plasma(ICP)等を用いて測定することができる。
本発明においてTi化合物は1,4−BGで希釈されてTi化合物溶液として反応系に添加される。このときは、窒素原子として0.1重量ppm以上40,000重量ppm以下の窒素化合物を含有しており、下限は、好ましくは0.5重量ppm以上、更に好ましくは1重量ppm以上であり、上限は、好ましくは30,000重量ppm以下、更に好ましくは10,000重量ppm以下、特に好ましくは5,000重量ppm以下である。窒素原子が下限より少ないと、溶液ヘーズの低減効果が小さく、上限を超過するとポリマー製品が着色する傾向にある。
Ti化合物の希釈に用いる1,4−BGは、ポリエステルのジオール成分としての1,4−BGとは別個に調製することもできるし、ポリエステルのジオール成分としての1,
4−BGの一部を用いることも可能である。
1,4−BGで希釈されるTi化合物中の窒素原子濃度の調節には、アミン化合物(単にアミンともいう)、アミノアルコール、アミド化合物(単にアミドともいう)を1,4−BGに添加する方法、1,4−BGを陰イオン交換樹脂を通過させる方法、バイオマス資源由来の1,4−BGを使用する方法などにより行うことが出来る。バイオマス資源由来の1,4−BGは、例えば、バイオマス資源の発酵により得られるコハク酸を水添して1,4−BGを得る場合においては、その発酵条件、アンモニアによる中和条件、コハク酸の晶析条件、コハク酸を水添して得られる1,4−BGの、蒸留を含む精製条件により調節できる。また、1,4−BGがバイオマス資源の発酵により直接得られる場合にも、その発酵条件、アンモニアによる中和条件、得られた1,4−BGの蒸留を含む精製条件などにより調節できる。また、発酵により得られた1,4−BGにアミン化合物、アミノアルコール、アミド化合物を1,4−BGに添加する方法、1,4−BGを陰イオン交換樹脂を通過させる方法によっても窒素原子濃度の調節は可能である。
添加するアミン化合物としては一級アミン、二級アミン、三級アミンがあげられる。具体的にはオクチルアミン、ノニルアミン、1−アミノデカン、アニリン、フェネチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルア
ミン、N−メチルアニリン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ジシクロヘキシルアミン、1,3−プロパンジアミン、N,N−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、N−ブチルピロール、N−ブチル−2,3−ジヒドロピロール、N−ブチルピロリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、2,3−ジヒドロ−1H−インドール、4−アミノメチルピペリジン、4−アミノ−5,6−ジヒドロ−2−メチルピリミジン、2,3,5,6−テトラメチルピラジン
、3,6−ジメチルピリダジンであり、中でもトリブチルアミン、N−ブチルピロリジンが好ましく用いられる。
アミノアルコールとしては4−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−1−ブタノール、プロリノール、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロリノールがあげられ、中でも4−アミノ−1−ブタノール、プロリノールが好ましく用いられる。
アミド化合物としては、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルプロピルアミド、N−メチルアクリルアミド等の非環式アミド化合物、2−ピロリドン、δ―バレロラクタム、ε−カプロラクタム等の環式アミド化合物、コハク酸イミド、マレイン酸イミド等の環式イミド化合物があげられ、中でも環式アミド化合物が好ましく、特に、2−ピロリドンが好ましく用いられる。
本発明に使用される陰イオン交換樹脂としては、特に制限されず、低架橋度のもの、高架橋度のもののいずれも使用することができる。また、ゲル型、ポーラス型、ハイポーラス型いずれの形態であってもよい。具体的には、市販されているダイヤイオンSA−10A、SA−12A、SA−11A、NSA100、SA−20A、SA−21A、PA306S、PA308、PA312、PA316、PA318L、PA408、PA412、PA418、HPA25(三菱化学株式会社製)、またはこれらの他グレードの製品等挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において、ポリエステルのジオール成分として、または、Ti化合物の希釈に使用する1,4−BGは、従来から公知である製法で得ることが可能である。例えば、原料ブタジエン、酢酸及び酸素を用いてアセトキシ化反応を行って得られる中間体であるジアセトキシブテンを得て、そのジアセトキシブテンを水添、加水分解することで得る1,4−BG、マレイン酸、コハク酸、無水マレイン酸及び/又はフマル酸を原料として、それ
らを水素化して得られる1,4−BG、アセチレンを原料してホルムアルデヒド水溶液と接触させて得られるブチンジオールを水素化して得られる粗1,4−BG、プロピレンの酸化を経由して得られる1,4−BG、発酵法により得たコハク酸を水添した1,4−BG、糖などのバイオマスから直接発酵により得た1,4−BGなどである。
本発明のPBTの製造に用いるジオール成分は、バイオマス資源由来であるのが環境保護の点から好ましい。
バイオマス資源とは、植物の光合成作用で太陽の光エネルギーがデンプンやセルロースなどの形に変換されて蓄えられたもの、植物体を食べて成育する動物の体や、植物体や動物体を加工してできる製品等が含まれる。具体的には、木材、稲わら、籾殻、米ぬか、古米、とうもろこし、サトウキビ、キャッサバ、サゴヤシ、おから、コーンコブ、タピオカカス、バガス、植物油カス、芋、そば、大豆、油脂、古紙、製紙残渣、水産物残渣、家畜排泄物、下水汚泥、食品廃棄物等が挙げられる。この中でも、木材、稲わら、籾殻、米ぬか、古米、とうもろこし、サトウキビ、キャッサバ、サゴヤシ、おから、コーンコブ、タピオカカス、バガス、植物油カス、芋、そば、大豆、油脂、古紙、製紙残渣等の植物資源が好ましく、より好ましくは、木材、稲わら、籾殻、古米、とうもろこし、サトウキビ、キャッサバ、サゴヤシ、芋、油脂、古紙、製紙残渣が挙げられ、最も好ましくはとうもろこし、さとうきび、キャッサバ、サゴヤシが挙げられる。
バイオマス資源は、一般に、窒素元素やNa、K、Mg、Ca等の多くのアルカリ金属及びアルカリ土類金属を含有する。
これらのバイオマス資源は、その方法は特に限定はされないが、例えば、酸やアルカリ等の化学処理、微生物を用いた生物学的処理、物理的処理等の公知の前処理・糖化の工程等を経て炭素源へと誘導される。その工程には、バイオマス資源をチップ化する、削る、擦り潰す等の前処理による微細化工程が含まれることが多く、必要に応じて、更にグラインダーやミルによる粉砕工程も含まれる。こうして微細化されたバイオマス資源は、通常、更に前処理・糖化の工程を経て炭素源へと誘導される。その具体的な方法としては、硫酸、硝酸、塩酸、燐酸等の強酸による酸処理、アルカリ処理、アンモニア凍結蒸煮爆砕法、溶媒抽出、超臨界流体処理、酸化剤処理等の化学的方法;微粉砕、蒸煮爆砕法、マイクロ波処理、電子線照射等の物理的方法;微生物や酵素処理による加水分解等生物学的処理等が挙げられる。
上記のバイオマス資源から誘導される炭素源としては、通常、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、タガトース等のヘキソース;アラビノース、キシロース、リボース、キシルロース、リブロース等のペントース;ペントサン、サッカロース、澱粉、セルロース等の2糖・多糖類;酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、モノクチン酸、アラキジン酸、エイコセン酸、アラキドン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、ドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リグノセリン酸、セラコレン酸等の油脂;グリセリン、マンニトール、キシリトール、リビトール等のポリアルコール類等の発酵性糖質が用いられる。このうち、グルコース、フルクトース、キシロース等のヘキソース又はペントースが好ましく、特にグルコースが好ましい。より広義の植物資源由来の炭素源としては、紙の主成分であるセルロースも好ましい。
通常、これらの炭素源を用いて、微生物変換による発酵法や加水分解・脱水反応・水和反応・酸化反応等の反応工程を含む化学変換法ならびにこれらの発酵法と化学変換法の組み合わせによりジオールが合成される。これらの中でも、微生物変換による発酵法が好ましい。
本発明のPBTを製造するのに用いるジオールは、グルコース等の炭素源から発酵法により直接ジオールを製造してもよいし、発酵法により得られたコハク酸、コハク酸無水物
、コハク酸エステル等を還元触媒により水添してジオール化合物に変換しても良いし、発酵法により得られた1,3−ブタジエンから1,4−ブタンジオールを製造する等してもよい。
炭素源から発酵法により直接ジオールを製造する方法は、例えば、特表2010-521182号
公報に記載の方法で行ってもよい。コハク酸、コハク酸無水物、コハク酸エステル等を還元触媒により水添してジオール化合物に変換する方法は、例えば、特開2008−101143号公報に記載の方法で行ってもよい。
コハク酸を水添する触媒の例としては、例えば、Pd、Ru、Re、Rh、Ni、Cu、Co及びその化合物等が挙げられる。具体的には、Pd/Ag/Re、Ru/Ni/Co/ZnO、Cu/Zn酸化物、Cu/Zn/Cr酸化物、Ru/Re、Re/C、Ru/Sn、Ru/Pt/Sn、Pt/Re/アルカリ、Pt/Re、Pd/Co/Re、Cu/Si、Cu/Cr/Mn、ReO/CuO/ZnO、CuO/CrO、Pd/Re、Ni/Co、Pd/CuO/CrO、リン酸Ru、Ni/Co、Co/Ru/Mn、Cu/Pd/KOH、Cu/Cr/Zn等が挙げられる。この中でも、Ru/Sn又はRu/Pt/Snが触媒活性の点で好ましい。
また、更に、バイオマス資源から公知の有機化学触媒反応との組み合わせにより1,4−BGを製造する方法も用いられる。例えば、バイオマス資源としてペントースを利用する場合には公知の脱水反応、触媒反応の組み合わせで容易にブタンジオール等のジオールを製造できる。
反応触媒としてのTi化合物溶液は、エステル化工程、及び/又は重縮合工程で反応系に添加することができる。また、エステル化工程及び重縮合工程の両方において、分割して添加することもできる。
本発明において、反応系とは、エステル化工程、エステル交換工程、重縮合工程である。エステル化工程は、エステル化反応槽、及びエステル化反応槽と配管で繋がる機器を含み、エステル交換工程は、エステル交換反応槽、及びエステル交換反応槽と配管で繋がる機器を含み、重縮合工程は、重縮合反応槽、及び重縮合反応槽と配管で繋がる機器を含む。
Ti化合物溶液中のTi化合物濃度は好ましくは0.1%以上10%以下であり、更に好ましくは0.5%以上8%以下、特に好ましくは1%以上5%以下である。Ti化合物濃度が下限未満であると希釈液である1,4−BGの添加量が多くなりエステル化反応、或いは重縮合反応が遅くなる傾向となる。上限超過ではTi化合物の析出が起こりやすく異物の原因となりやすい傾向となる。
また、前記エステル化反応、エステル交換反応、重縮合反応において、前記触媒の他に、正燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ポリ燐酸、およびそれらのエステルや金属塩等の燐化合物、水酸化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸リチウム、水酸化カリウム、酢酸カリウム酢酸マグネシウムウム、酢酸カルシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属化合物等の反応助剤、2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェノール、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3’,5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕等のフェノール化合物、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−ラウリルチオジプロピオネート)等のチオエーテル化合物、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等の燐化合物等の抗酸化剤、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、モンタン酸やモンタン酸エステルに代表される長鎖脂肪酸およびそのエステル、シリコーンオイル等の離型剤等を添加使用しても良い。
また、エステル化反応槽またはエステル交換反応槽としては、公知のものが使用でき、縦型攪拌完全混合槽、縦型熱対流式混合槽、塔型連続反応槽等の型式のいずれであってもよく、また、単数槽としても、同種又は異種の槽を直列させた複数槽としてもよい。中でも攪拌装置を有する反応槽が好ましく、攪拌装置としては、動力部および軸受、軸、攪拌翼からなる通常のタイプの他、タービンステーター型高速回転式攪拌機、ディスクミル型攪拌機、ローターミル型攪拌機等の高速回転するタイプも用いることができる。
攪拌の形態にも制限はなく、反応槽中の反応液を反応槽の上部、下部、横部等から直接攪拌する通常の攪拌方法の他、反応液の一部を反応器の外部に配管等で持ち出してラインミキサ−等で攪拌し、反応液を循環させる方法もとることができる。
攪拌翼の種類も公知のものが選択でき、具体的にはプロペラ翼、スクリュー翼、タービン翼、ファンタービン翼、デイスクタービン翼、ファウドラー翼、フルゾーン翼、マックスブレンド翼等が挙げられる。
また、重縮合反応槽としては、縦型攪拌重合槽、横型攪拌重合槽、薄膜蒸発式重合槽等公知のものを挙げることができるが、反応液の粘度が上昇する重縮合の後期は、反応速度よりも物質移動が分子量増大の支配因子になる傾向があるため、副反応を抑制しつつ主反応を押し進めるには、可能な限り温度を下げ、表面更新性を上げた方が本発明の目的を達成するためには有利であり、表面更新性とプラグフロー性、セルフクリーニング性に優れた薄膜蒸発機能を有した単数または複数の横型攪拌重合機を選定することが好ましい。
また、本発明の製造法で得られたPBTは、引き続き公知の方法で固相重縮合させて分子量を上げることもできる。
以下、本発明のポリエステルの製造方法をPBTを例として好ましい実施態様を説明する。
攪拌装置、留出管、窒素導入口、加熱装置、温度計を備えたエステル反応槽に、テレフタル酸113重量部、1,4−ブタンジオール184重量部及び、窒素化合物を含有した1,4−ブタンジオールを用いて6重量%テトラブチルチタネート濃度に調製されたチタン化合物溶液0.7重量部を仕込み、窒素減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にする。
次に、系内を撹拌しながら150℃まで加温後、常圧下で220℃に1時間で昇温させて、さらに系内が無色透明の均一溶液となるまで水を留出させつつエステル化反応を行う。
次に、酢酸マグネシウム4水塩を水に溶解し、さらに1,4−ブタンジオールに溶解させた酢酸マグネシウム4水塩1重量%の1,4―ブタンジオール溶液(酢酸マグネシウム4水塩、水、1,4―ブタンジオールの重量比は1:2:97)1.3重量部を添加した後、攪拌装置、留出管、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧用排気口を備えた重縮合反応槽へエステル反応物を移送する。
次に、1時間かけて245℃まで昇温するとともに、1.5時間かけて0.07kPaになるように減圧し、同減圧度で重縮合反応を行った後、反応系を常圧に戻し重縮合を終了する。得られたPBTを反応槽の底部からストランドとして抜き出し、10℃の水中に潜らせた後、カッターでストランドをカットすることによりペレット状のPBTを得ることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の諸例で採用した物性および評価項目の測定方法は次の通りである。
(i)固有粘度(IV):
ウベローデ型粘度計を使用し次の要領で求めた。すなわち、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒を使用し、30℃において、濃度1.0g/dLのポリマー溶液および溶媒のみの落下秒数を測定し、以下の式(1)より求めた。
IV=((1+4Kηsp0.5−1)/(2KC) (1)
(ここで、ηSP=η/η0−1であり、ηはポリマー溶液落下秒数、η0は溶媒の落下秒数、Cはポリマー溶液濃度(g/dL)、Kはハギンズの定数である。Kは0.33を採用した。)
(ii)ペレット色調:
ペレット状ポリエステルを内径30mm、深さ12mmの円柱状の粉体測定用セルに充填し、測色色差計Z300A(日本電色工業(株)社製)を使用して、JIS Z8730の参考例1に記載されるLab表示系におけるハンターの色差式の色座標によるb値を、反射法により、測定セルを90度ずつ回転させて4箇所測定した値の単純平均値として求めた。
(iii)溶液ヘーズ:
フェノール/テトラクロロエタン=3/2(重量比)の混合溶媒20mLにPBT2.70gを110℃で30分間溶解させた後、30℃の恒温水槽で15分間冷却し、日本電色(株)製濁度計(NDH−300A)を使用し、セル長10mmで測定した。値が低いほど透明性が良好であることを示す。
(iv)1,4−BG中の窒素原子含有量(重量ppm)の測定方法:
試料15mgを石英ボートへ採取して、微量全窒素分析装置(ダイヤインスツルメンツ
社製「TN−10型」)を用いて試料を燃焼し、燃焼・化学発光法により定量した。また
、その際に使用した標準試料は、トルエン中にアニリンを溶解し、窒素換算で0,0.5,1.0,2.0μg/mLを作製し使用した。
[実施例1]
攪拌装置、留出管、窒素導入口、加熱装置、温度計を備えたエステル化反応槽に、テレフタル酸113重量部、1,4−ブタンジオール184重量部及び、窒素原子濃度として855重量ppmとなるようにアミノブタノールを5515重量ppm添加した1,4−ブタンジオールを用いて6重量%テトラブチルチタネート濃度に調製されたチタン化合物溶液0.7重量部を仕込み、窒素減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。
次に、系内を撹拌しながら150℃まで加温後、常圧下で220℃に1時間で昇温させて、さらに系内が無色透明の均一溶液となるまで水を留出させつつエステル化反応を行った。
次に、酢酸マグネシウム4水塩を水に溶解し、さらに1,4−ブタンジオールに溶解させた酢酸マグネシウム4水塩1重量%の1,4―ブタンジオール溶液(酢酸マグネシウム4水塩、水、1,4―ブタンジオールの重量比は1:2:97)1.3重量部を添加した後、攪拌装置、留出管、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧用排気口を備えた重合反応槽へエステル反応物を移送した。
次に、1時間かけて245℃まで昇温するとともに、1.5時間かけて0.07kPaになるように減圧し、同減圧度で1.1時間重縮合反応を行った後、反応系を常圧に戻し重縮合を終了した。得られたPBTを反応槽の底部からストランドとして抜き出し、10℃の水中に潜らせた後、カッターでストランドをカットすることによりペレット状のPBTを得た。評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調が共に良好であった。
[実施例2]
窒素原子濃度として20819重量ppmとなるようにトリブチルアミンを27.6重量%添加した1,4−ブタンジオールを用いて6重量%テトラブチルチタネート濃度に調製されたチタン化合物溶液0.7重量部を仕込んだ以外、実施例1と同様に重縮合反応を行った。得られたPBTの評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調が共に良好であった。
[実施例3]
窒素原子濃度として414重量ppmとなるようにトリブチルアミンを5515重量ppm添加した1,4−ブタンジオールを用いて6重量%テトラブチルチタネート濃度に調製されたチタン化合物溶液0.7重量部を仕込んだ以外、実施例1と同様に重縮合反応を行った。得られたPBTの評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調が共に良好であった。
[実施例4]
窒素原子濃度として772重量ppmとなるようにプロリノールを5515重量ppm添加した1,4−ブタンジオールを用いて6重量%テトラブチルチタネート濃度に調製されたチタン化合物溶液0.7重量部を仕込んだ以外、実施例1と同様に重縮合反応を行った。得られたPBTの評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調が共に良好であった。
[実施例5]
窒素原子濃度として2.8重量ppmとなるようにプロリノールを20重量ppm添加した1,4−ブタンジオールを用いて6重量%テトラブチルチタネート濃度に調製されたチタン化合物溶液0.7重量部を仕込んだ以外、実施例1と同様に重縮合反応を行った。得られたPBTの評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調が共に良好であった。
[実施例6]
窒素原子濃度として910重量ppmとなるように2−ピロリドンを2.8重量%添加した1,4−ブタンジオールを用いて6重量%テトラブチルチタネート濃度に調製されたチタン化合物溶液0.7重量部を仕込んだ以外、実施例1と同様に重縮合反応を行った。得られたPBTの評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調が共に良好であった。
[実施例7]
内径1.78cm、高さ20.1cmのカラムにCl型強塩基性陰イオン交換樹脂SA−10(三菱化学株式会社製)を50ml充填した。当該カラムに10%水酸化ナトリウム水溶液を1.6L/hrの流速で5L通液し、樹脂をOH型に変換した後、カラムに純水を20L通液して樹脂を洗浄した。続いて、該カラムに40℃、0.028cm/secの条件で1,4−ブタンジオールの通液を行った。1,4−ブタンジオール中の窒素原子濃度は0.7重量ppmであった。
通液後の1,4−ブタンジオールを用いて触媒溶液の調製を行った以外は実施例1と同様に重縮合反応を行った。得られたPBTの評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調が共に良好であった。
[実施例8]
特開2008−101143号公報の参考例1から参考例5と同様の方法で得られたバイオマス資源由来コハク酸を用いて、以下の方法で1,4−ブタンジオールを得た。
バイオマス資源由来コハク酸100重量部、メタノール317重量部ならびに濃硫酸(97重量%)2重量部の混合液を、還流下で2時間攪拌させた。反応液を冷却後、炭酸水素ナトリウム3.6重量部を添加して60℃で30分間反応液を攪拌させた。常圧下での
蒸留ならびにその蒸留残をろ過後、減圧蒸留することによりコハク酸ジメチル(収率93%)を得た。得られたコハク酸ジメチル100重量部をCuO−ZnO触媒(ズードケミー社製「T―8402」)15重量部存在下、仕込み、コハク酸ジメチルに対して約4倍の体積容量を持つオートクレーブ(ハステロイC)を用いて水素5MPa加圧下で攪拌させながら1時間かけて230℃まで昇温させた。その後、230℃で15MPaの水素加圧下9時間反応液を攪拌させた。反応液を冷却後、脱ガスを行った。反応液からろ過により触媒を除去した。ろ液を減圧蒸留することにより精製1,4−ブタンジオールを得た(収率81%)。製造された精製1,4−ブタンジオール中には窒素原子が0.7重量ppm含まれたが、硫黄原子は含まれていなかった。また、1,4−ブタンジオール中には酸化生成物である2-(4-ヒドロキシブチルオキシ)テトラヒドロフランが584重量ppm含有されていた。
上記で得られた1.4−ブタンジオールを用いて触媒溶液の調製を行った以外は実施例1と同様に重縮合反応を行った。得られたPBTの評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調は共に良好であった。
[比較例1]
市販の1.4−ブタンジオールを用いて触媒溶液の調製を行った以外は実施例1と同様に重合反応を行った。得られたPBTの評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調は共に高い値を示した。
[比較例2]
窒素原子濃度として43322重量ppmとなるようにアミノブタノールを27.6重量%添加した1,4−ブタンジオールを用いて触媒溶液の調製を行った以外は実施例1と同様に重合反応を行った。得られたPBTの評価結果を表1に示す。溶液へーズ、色調は共に高い値を示した。
Figure 2013028657
本発明のポリエステルの製造方法は、触媒の安定性が高く、色調良好で異物の少ないポリエステルを製造することが可能である。更に、バイオマス資源の有効活用にも寄与している。

Claims (6)

  1. 1,4−ブタンジオールを主成分とするジオール成分とジカルボン酸成分とをエステル化反応及び/又はエステル交換反応を行いオリゴマーを得るエステル化工程、並びに、オリゴマーを重縮合反応させてポリエステルを得る重縮合工程からなるポリエステルの製造方法において、反応触媒としてTi化合物を使用し、該Ti化合物が窒素原子として0.1重量ppm以上40,000重量ppm以下の窒素化合物を含有する1,4−ブタンジオールで希釈されたTi化合物溶液として、反応系に添加されることを特徴とするポリエステルの製造方法。
  2. 前記Ti化合物溶液を前記エステル化工程に添加することを特徴とする請求項1に記載のポリエステルの製造方法。
  3. 前記Ti化合物溶液中のTi化合物濃度が0.1%以上10%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステルの製造方法。
  4. 前記窒素化合物がアミン、アミノアルコール、及びアミドからなる群より選ばれた1種または2種以上の化合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のポリエステルの製造方法。
  5. 前記Ti化合物溶液を重縮合工程に添加することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のポリエステルの製造方法。
  6. 前記Ti化合物を希釈する1,4−ブタンジオールがバイオマス資源由来であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の製造方法。
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