JP2013026602A - 光電変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バンドギャップを制御することにより光起電力装置における光電変換効率を高める。
【解決手段】アモルファスシリコンのi型層32を含む光電変換装置100において、i型層32の受光面側と反対側の面に窒化金属層34が接合され、窒化金属層34は、少なくとも異なる2種類の仕事関数を有する構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、光電変換装置に関する。
アモルファスシリコン(a−Si)、微結晶シリコン(μc−Si)または多結晶シリコン(mc−Si)を用いた光電変換装置が知られている。例えば、光入射側にはバンドギャップが広いa−Si層を発電層として含む第1の光電変換ユニットを配置し、その後にμc−Si層を発電層として含む第2の光電変換ユニットを配置したタンデム型光電変換装置が知られている。このように複数の波長特性を有する光電変換ユニットを積層することによって、入射光の広い波長範囲に亘って光電変換を可能にし、装置全体として変換効率の向上を図ることができる(たとえば、特許文献1参照)。
また、表面側から光が入射される第1導電型の結晶系シリコン基板の表面上に、実質的に真性なa−Si層、第2導電型のa−Si層および透明導電層が順次形成されたHIT構造の光電変換装置が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2003−197930号公報 特開2001−345463号公報
ところで、a−Si層は、バンドギャップが約1.8eVであり、可視光の短波長領域において結晶シリコンの10倍程度の吸収効率を有する。しかし、エネルギーが1.8eV以下の長波長領域の光を利用することができない。したがって、より長波長側の光を利用するためには、a−Si層のバンドギャップを制御することが必要である。
本発明の1つの態様は、i型のアモルファスシリコン半導体層を含む光電変換装置であって、アモルファスシリコン半導体層の受光面側と反対側の面に窒化金属層が接合されており、窒化金属層は、少なくとも異なる2種類の仕事関数を有する、光電変換装置である。
本発明によれば、発電効率を向上させた光電変換装置を提供することができる。
第1の実施の形態における光電変換装置の構成を示す断面図である。 第1の実施の形態における光電変換装置のa−Siユニットの構成を示す断面図である。 スパッタガス中の窒素組成比と窒化金属層の仕事関数との関係を示す図である。 第1の実施の形態における窒化金属の核(島)の形成を説明する平面模式図である。 第1の実施の形態における窒化金属の核(島)の形成を説明する断面模式図である。 第1の実施の形態における窒化金属の形成を説明する平面模式図である。 第1の実施の形態における窒化金属の形成を説明する断面模式図である。 i型層と窒化金属層とで形成されるエネルギーバンド構造を示す図である。 第1の実施の形態における窒化金属層の形成を説明する平面模式図である。 第2の実施の形態における光電変換装置の構成を示す断面図である。 第2の実施の形態における光電変換装置のa−Siユニット、中間層及びμc−Siユニットの構成を示す断面図である。 第3の実施の形態における光電変換装置の構成を示す断面図である。 第3の実施の形態における光電変換装置の構成を示す断面図である。
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態におけるシングル型の光電変換装置100の構造を示す断面図である。光電変換装置100は、透明絶縁基板10、透明導電膜12、アモルファスシリコン光電変換ユニット(a−Siユニット)102、裏面電極層14、充填材16及び保護膜18を積層した構造を有している。
なお、受光面とは、光電変換装置において主に光が入射される面であり、具体的には光電変換装置の表面及び裏面のうち光の入射がより多い面を意味する。本実施の形態では、透明絶縁基板10側を受光面とする。
透明絶縁基板10は、例えば、ガラス基板、プラスチック基板等の少なくとも可視光波長領域において透過性を有する材料を適用することができる。透明絶縁基板10上に透明導電膜12が形成される。透明導電膜12は、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、インジウム錫酸化物(ITO)等に錫(Sn)、アンチモン(Sb)、フッ素(F)、アルミニウム(Al)等をドープした透明導電性酸化物(TCO)のうち少なくとも一種類又は複数種を組み合わせて用いることが好適である。特に、酸化亜鉛(ZnO)は、透光性が高く、抵抗率が低く、耐プラズマ特性にも優れているので好適である。透明導電膜12は、例えば、スパッタリング等により形成することができる。透明導電膜12の膜厚は0.5μm以上5μm以下の範囲とすることが好適である。また、透明導電膜12の表面には光閉じ込め効果を有する凹凸を設けることが好適である。
透明導電膜12上に、p型層30、i型層32、窒化金属層34、n型層36の薄膜を順に積層してa−Siユニット102を形成する。図2に、a−Siユニット102の拡大断面図を示す。
a−Siユニット102のp型層30、i型層32及びn型層36は、シラン(SiH4)、ジシラン(Si26)、ジクロルシラン(SiH2Cl2)等のシリコン含有ガス、メタン(CH4)等の炭素含有ガス、ジボラン(B26)等のp型ドーパント含有ガス、フォスフィン(PH3)等のn型ドーパント含有ガス及び水素(H2)等の希釈ガスを混合した混合ガスをプラズマ化して成膜を行うプラズマCVDにより形成することができる。
プラズマCVDは、例えば、13.56MHzのRFプラズマCVDを適用することが好適である。RFプラズマCVDは平行平板型とすることができる。平行平板型の電極のうち透明絶縁基板10を配しない側には原料の混合ガスを供給するためのガスシャワー孔を設けた構成としてもよい。プラズマの投入電力密度は、5mW/cm2以上100mW/cm2以下とすることが好ましい。一般的に、p型層30、i型層32、n型層36はそれぞれ別の成膜チャンバにおいて成膜される。成膜チャンバは、真空ポンプによって真空排気可能であり、RFプラズマCVDのための電極が内蔵される。また、透明絶縁基板10の搬送装置、RFプラズマCVDのための電源及びマッチング装置、ガス供給用の配管等が付設される。
p型層30は、透明導電膜12上に形成されたp型ドーパント(ボロン等)をドープした膜厚10nm以上100nm以下のp型a−Si層である。ただし、p型層30は、p型μc−Si層やp型μc−SiC層、又はこれらの積層体としてもよい。p型層30の膜質は、シリコン含有ガス、炭素含有ガス、p型ドーパント含有ガス及び希釈ガスの混合比、圧力及びプラズマ発生用高周波パワーを調整することによって変化させることができる。
i型層32は、真性な半導体層であり、p型層30上に形成されたドープされていない膜厚50nm以上500nm以下のa−Si膜とする。i型層32の膜質は、シリコン含有ガス及び希釈ガスの混合比、圧力及びプラズマ発生用高周波パワーを調整することによって変化させることができる。また、i型層32は、a−Siユニット102の発電層となる。
窒化金属層34は、i型層32内のバンドギャップを制御するために設けられる層である。窒化金属層34は、i型層32とn型層36との間に位置し、i型層32の受光面と反対側の面と接合を形成するようにi型層32上に形成される。
窒化金属層34は、少なくともi型層32との接合面において少なくとも2つの異なる仕事関数を有する窒化金属34a、34bが平面的に組み合わされて配置された構成とする。窒化金属34a、34bは、仕事関数が4.0eV以上5.0eV以下であることが好適である。窒化金属34a、34bの仕事関数の差は約0.5eVであることが好適である。窒化金属層34は、これらに限定されるものではないが、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、窒化ジルコニウム(ZrN)、窒化ニオブ(NbN)、窒化ハフニウム(HbN)、窒化タングステン(WN)、窒化モリブデン(MoN)、窒化ルテニウム(RuN)、窒化ロジウム(RhN)、窒化ニッケル(NiN)、窒化イリジウム(IrN)、窒化コバルト(CoN)、窒化クロム(CrN)、窒化バナジウム(VN)、窒化鉄(FeN)から選ばれる少なくとも1つであることが好適である。なお、窒化金属34a、34bは、互いに異なる仕事関数であれば、同じ種類の窒化金属であってもよいし、異なる種類の窒化金属であってもよい。窒化金属層34は、こうした2つの異なる仕事関数を有する窒化金属の組み合わせによって構成されていればよい。
例えば、スパッタリング法を適用することで窒化金属34a、34bを含む窒化金属層34を形成する。アルゴン(Ar)と窒素(N2)を含むスパッタリングガスを圧力0.5Pa下でプラズマ化して窒化チタン及び窒化タンタルを含むターゲットをスパッタし、i型層32の表面に窒化金属34a、34bを形成する。
ここで、窒化金属層34として窒化チタン(TiN)又は窒化タンタル(TaN)を適用すると、含有される窒素の量を調整することにより異なる仕事関数を有する層を実現することができる。スパッタガス中の窒素(N2)の組成比を0以上40%以下の範囲で変化させることによって、図3に示すように、窒化タンタル(TaN)の仕事関数を4.0eV以上4.75eV以下の範囲で制御することができる。窒化チタン(TiN)においても、スパッタガス中の窒素(N2)の組成比を変化させることによって同様に仕事関数を制御することができる。
例えば、第1の仕事関数φm1を4.0eVとし、第2の仕事関数φm2を4.5eVとするようにスパッタガス中の窒素(N2)の組成比を調整することによって、窒化金属34a、34bの仕事関数の差を0.5eV程度に制御することができる。
図4の平面模式図及び図5の断面模式図に示すように、スパッタリング初期において第1の仕事関数φm1となる条件下でi型層32上に窒化金属34aの核(島)を形成する。その後、図6の平面図及び図7の断面図に示すように、i型層32上における少なくとも窒化金属34aが形成されていない領域に第1の仕事関数φm1とは異なる第2の仕事関数φm2となる条件下で窒化金属34bを形成する。なお、図4〜図7では、表面のテクスチャ構造は省略して示している。
これにより、i型層32との接合面において、第1の仕事関数φm1を有する窒化金属34aが形成された領域と、第2の仕事関数φm2を有する窒化金属34bが形成された領域と、が混在した窒化金属層34を形成することができる。
ここで、窒化金属34a、34bは、i型層32との接合面において周期的に配置される必要はなく、互いの仕事関数の違いが影響し合う程度の距離に配置されていればよい。例えば、窒化金属34aの核(島)の平均径は1nm以上10nm以下とすることが好適であり、核(島)の中心間の平均距離は2nm以上20nm以下とすることが好適である。
図8は、窒化金属層34とi型層32とで形成されるエネルギーバンド構造を示す。p型層30とi型層32との接合面では、i型層32はa−Siの本来のEg(約1.8eV)のバンドギャップを有する。一方、窒化金属層34とi型層32との接合面では、仕事関数が異なる窒化金属34a、34bが面内で接合されており、接合面内において仕事関数の差Δφm(=φm2−φm1)分の変動を示す。
このようなエネルギーバンド構造では、図8に示すように、変動するバンドギャップにおいて空間的にずれたエネルギー準位間でもキャリアは遷移することが可能である。例えば、エネルギー準位E1からエネルギー準位E3へのEg(約1.8eV)のバンドギャップ間の遷移やエネルギー準位E2からエネルギー準位E4へのEg(約1.8eV)のバンドギャップ間の遷移に加えて、エネルギー準位E1からエネルギー準位E4へのEg+Δφm(約2.3eV)のバンドギャップ間の遷移やエネルギー準位E2からエネルギー準位E3へのEg−Δφm(約1.3eV)のバンドギャップ間の遷移が許される。すなわち、窒化金属層34とi型層32との接合面ではEg−Δφm(約1.3eV)〜Eg+Δφm(2.3eV)の連続的なバンドギャップを有する。
また、図8に示すように、p型層30と窒化金属層34とに挟まれたi型層32内では、p型層30とi型層32との接合面のバンド構造から窒化金属層34とi型層32との接合面のバンド構造へと連続的にバンド構造が変化する。すなわち、p型層30側から窒化金属層34へ向けてバンドギャップの最小値はEgからEg−Δφmへと連続的に減少する構造となる。
このように、i型層32内のバンドギャップをEg以下に制御することが可能となる。これにより、従来のa−Siより長波長領域の光を利用することができ、a−Siユニット102における光電変換効率を向上させることができる。
なお、窒化金属層34の形成方法はスパッタリング法に限定されるものではない。他には、少なくとも2つの異なる仕事関数を有する窒化金属粒を混合し、i型層32上に塗布する方法が挙げられる。例えば、第1の仕事関数φm1を有する窒化金属粒34cと、第2の仕事関数φm2を有する窒化金属粒34dと、を水と共に混合し、スピンコート法やスプレイ法等でi型層32上に塗布し、その後、焼成する。これにより、図9の平面模式図に示すように、窒化金属粒34c、34dをそれぞれ窒化金属34a、34bとしてi型層32に接合させることができる。なお、図9は、i型層32との接合面に塗布された窒化金属粒34c、34dの第一層のみを示している。
ここで、窒化金属粒34c、34dは、i型層32との接合面において周期的に配置される必要はなく、互いの仕事関数の違いが影響し合う程度の距離に配置されていればよい。例えば、平均径が1nm以上10nm以下である窒化金属粒34c、34dを密に塗布することが好適である。
n型層36は、i型層32上に形成されたn型ドーパント(リン等)をドープした膜厚10nm以上100nm以下のn型a−Si層である。ただし、n型層36は、n型μc−Si層やn型μc−SiC層、又はこれらの積層体としてもよい。n型層36の膜質は、シリコン含有ガス、炭素含有ガス、n型ドーパント含有ガス及び希釈ガスの混合比、圧力及びプラズマ発生用高周波パワーを調整することによって変化させることができる。
a−Siユニット102上に、裏面電極層14を形成する。裏面電極層14は、反射性金属と透明導電性酸化物(TCO)との積層構造を形成することが好適である。反射性金属としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)等の金属が使用できる。また、TCOとしては、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、インジウム錫酸化物(ITO)等の透明導電性酸化物(TCO)が用いられる。TCOは、例えば、スパッタリング等により形成することができる。裏面電極層14は、1μm程度の膜厚とすることが好適である。また、裏面電極層14には、光閉じ込め効果を高めるための凹凸を設けることが好適である。
さらに、充填材16によって裏面電極層14の表面を保護膜18で被う。充填材16及び保護膜18は、EVA等の樹脂材料とすることができる。これによって、光電変換装置100の発電層への水分の侵入等を防ぐことができる。
なお、YAGレーザ(基本波1064nm、高調波532nm)を用いて、透明導電膜12、a−Siユニット102、裏面電極層14の分離加工を行うことによって、複数のセルを直列に接続した構成にしてもよい。
<第2の実施の形態>
図10は、第2の実施の形態におけるタンデム型の光電変換装置200の構造を示す断面図である。光電変換装置200は、透明絶縁基板10、透明導電膜12、a−Siユニット102、中間層20、ボトムセルとしてa−Siユニット102よりバンドギャップの狭い微結晶シリコン光電変換ユニット(μc−Siユニット)104、裏面電極層14、充填材16及び保護膜18を積層した構造を有している。
光電変換装置200は、第1の実施の形態における光電変換装置100のa−Siユニット102上に中間層20を介してμc−Siユニット104を積層した構造を有する。したがって、中間層20及びμc−Siユニット104以外の構成については説明を省略する。図11は、a−Siユニット102、中間層20及びμc−Siユニット104の拡大断面図を示す。
中間層20は、a−Siユニット102上に形成される。中間層20は、酸化亜鉛(ZnO)、酸化シリコン(SiOx)等の透明導電性酸化物(TCO)を用いることが好適である。特に、マグネシウム(Mg)がドープされた酸化亜鉛(ZnO)や酸化シリコン(SiOx)を用いることが好適である。中間層20は、例えば、スパッタリング等により形成することができる。中間層20の膜厚は10nm以上200nm以下の範囲とすることが好適である。なお、中間層20は、設けなくてもよい。
中間層20上に、p型層40、i型層42、n型層44を順に積層したμc−Siユニット104を形成する。μc−Siユニット104は、シラン(SiH4)、ジシラン(Si26)、ジクロルシラン(SiH2Cl2)等のシリコン含有ガス、メタン(CH4)等の炭素含有ガス、ジボラン(B26)等のp型ドーパント含有ガス、フォスフィン(PH3)等のn型ドーパント含有ガス及び水素(H2)等の希釈ガスを混合した混合ガスをプラズマ化して成膜を行うプラズマCVDにより形成することができる。
プラズマCVDは、a−Siユニット102と同様に、例えば、13.56MHzのRFプラズマCVDを適用することが好適である。RFプラズマCVDは平行平板型とすることができる。平行平板型の電極のうち透明絶縁基板10を配しない側には原料の混合ガスを供給するためのガスシャワー孔を設けた構成としてもよい。プラズマの投入電力密度は、5mW/cm2以上100mW/cm2以下とすることが好ましい。
例えば、膜厚5nm以上50nm以下のボロンがドープされたp型微結晶シリコン層(p型μc−Si:H)、膜厚0.5μm以上5μm以下のドープされていないi型微結晶シリコン層(i型μc−Si:H)及び膜厚5nm以上50nm以下のリンがドープされたn型微結晶シリコン層(n型μc−Si:H)を積層して構成される。ただし、μc−Siユニット104に限定されるものではなく、発電層としてi型微結晶シリコン層(i型μc−Si:H)が用いられるものであればよい。
μc−Siユニット104上に、裏面電極層14、充填材16及び保護膜18が形成される。裏面電極層14、充填材16及び保護膜18については第1の実施の形態における光電変換装置100と同様であるので説明を省略する。
<第3の実施の形態>
図12は、第3の実施の形態におけるHIT型光電変換装置300の構造を示す断面図である。光電変換装置300は、半導体基板50、窒化金属層52m、i型アモルファス層52i、p型アモルファス層52p、透明導電層54、i型アモルファス層56i、n型アモルファス層56n、透明導電層58及び集電極60,62を含んで構成される。
半導体基板50は、結晶系の半導体材料から構成される。半導体基板50は、n型又はp型の導電型の結晶性半導体基板とすることができる。半導体基板50は、例えば、単結晶シリコン基板、多結晶シリコン基板、砒化ガリウム基板(GaAs)、インジウム燐基板(InP)等を適用することができる。半導体基板50は、入射された光を吸収することで、光電変換により電子及び正孔のキャリア対を発生させる。以下では、半導体基板50としてn型のシリコン単結晶基板を用いた例を説明する。
半導体基板50に窒化金属層52m及びi型アモルファス層56iを形成する前に洗浄を行うことが好適である。半導体基板50の洗浄は、フッ化水素酸水溶液(HF水溶液)やRCA洗浄液を用いて行うことができる。また、水酸化カリウム水溶液(KOH水溶液)等のアルカリ性エッチング液を用いて、半導体基板50の表面や裏面にテクスチャ構造を形成することも好適である。この場合、(100)面を有する半導体基板50をKOH水溶液で異方性エッチングすることによって、ピラミッド型の(111)面を有するテクスチャ構造を形成することができる。また、窒化金属層52m及びi型アモルファス層56iの成膜前に所定の酸化処理をして、酸化界面を形成してもよい。所定の酸化処理としては、大気や湿度制御された雰囲気中に所定時間放置するか、オゾン水処理、過酸化水素水処理、オゾナイザー処理などを適宜使用することができる。
窒化金属層52mは、半導体基板50上に形成される。窒化金属層52mは、i型層52i内のバンドギャップを制御するために設けられる層であり、上記第1の実施の形態における窒化金属層34と同様に形成される。
窒化金属層52mの表面上にa−Si層であるi型アモルファス層52iが形成される。例えば、i型アモルファス層52iは、水素を含むアモルファスの真性シリコン半導体層である。ここで、真性の半導体層とは、含有されるp型又はn型のドーパントの濃度が5×1018/cm3以下である、または、p型及びn型のドーパントが同時に含まれる場合にはp型又はn型のドーパント濃度の差が5×1018/cm3以下である半導体層をいう。i型アモルファス層52iは、光の吸収をできるだけ抑えられるように薄くし、一方で半導体基板50の表面が十分にパッシベーションされる程度に厚くすることが好適である。i型アモルファス層52iの膜厚は、1nm以上25nm以下であり、好ましくは5nm以上10nm以下である。
i型アモルファス層52iは、プラズマ化学気相成長法(PECVD)、触媒化学気相成長法(Cat−CVD)、スパッタリング法等により形成することができる。PECVDは、RFプラズマCVD法、周波数の高いVHFプラズマCVD法、さらにはマイクロ波プラズマCVD法などいずれの手法を用いてもよい。RFプラズマCVD法を用いる場合、例えば、シラン(SiH4)等のケイ素含有ガスを水素で希釈して供給し、平行平板電極等にRF高周波電力を印加してプラズマ化して、加熱された半導体基板50の成膜面に供給することによって形成することができる。成膜時の基板温度は150℃以上250℃以下、RF電力密度は1mW/cm2以上10mW/cm2以下とすることが好適である。
p型アモルファス層52pは、p型の導電型のドーパントを含むアモルファス半導体膜からなる層である。例えば、p型アモルファス層52pは、水素を含有するアモルファスシリコンから形成される。p型アモルファス層52pは、i型アモルファス層52iよりも膜中のp型のドーパントの濃度が高くされる。例えば、p型アモルファス層52pは、p型のドーパントの濃度を1×1020/cm3以上とすることが好適である。p型アモルファス層52pの膜厚は、光の吸収をできるだけ抑えられるように薄くすることが好適である一方で、半導体基板50内で発生したキャリアがpn接合部で効果的に分離され、かつ、発生したキャリアが透明導電層54で効率よく収集される程度に厚くすることが好適である。例えば、1nm以上10nm以下とすることが好適である。
p型アモルファス層52pも、PECVD、Cat−CVD、スパッタリング法等により形成することができる。PECVDは、RFプラズマCVD法を適用することができる。例えば、表1に示すように、シラン(SiH4)等のケイ素含有ガス及びジボラン(B26)等のp型ドーパント含有ガスを水素で希釈して供給し、平行平板電極等にRF高周波電力を印加してプラズマ化して、加熱された半導体基板50のi型アモルファス層52i上に供給することによって形成することができる。成膜時の基板温度は150℃以上250℃以下、RF電力密度は1mW/cm2以上10mW/cm2以下とすることが好適である。
i型アモルファス層56iは、半導体基板50の裏面上に形成される。すなわち、i型アモルファス層52i及びp型アモルファス層52pを形成後、半導体基板50の表裏を反転させ、半導体基板50の裏面上に形成される。例えば、i型アモルファス層56iは、水素を含むアモルファスの真性シリコン半導体層とされる。i型アモルファス層56iの膜厚は、i型アモルファス層52iと同様に、1nm以上25nm以下であり、好ましくは5nm以上10nm以下である。
i型アモルファス層56iは、PECVD、Cat−CVD、スパッタリング法等により形成することができる。PECVDは、RFプラズマCVD法を適用することができる。例えば、表1に示すように、シラン(SiH4)等のケイ素含有ガスを水素で希釈して供給し、平行平板電極等にRF高周波電力を印加してプラズマ化して、加熱された半導体基板50の成膜面に供給することによって形成することができる。成膜時の基板温度は、i型アモルファス層52iと同様に、150℃以上250℃以下、RF電力密度は1mW/cm2以上10mW/cm2以下とすることが好適である。
n型アモルファス層56nは、n型の導電型のドーパントを含むアモルファス半導体膜からなる層である。例えば、n型アモルファス層56nは、水素を含有するアモルファスシリコンから形成される。n型アモルファス層56nは、i型アモルファス層56iよりも膜中のn型のドーパントの濃度が高くされる。例えば、n型アモルファス層56nは、n型のドーパントの濃度を1×1020/cm3以上とすることが好適である。n型アモルファス層56nの膜厚は、光の吸収をできるだけ抑えられるように薄くすることが好適である一方で、発生したキャリアを透明導電層58で効率よく収集される程度に厚くすることが好適である。例えば、1nm以上10nm以下とすることが好適である。
n型アモルファス層56nも、PECVD、Cat−CVD、スパッタリング法等により形成することができる。PECVDは、RFプラズマCVD法を適用することができる。シラン(SiH4)等のケイ素含有ガス及びホスフィン(PH3)等のn型ドーパント含有ガスを水素で希釈して供給し、平行平板電極等にRF高周波電力を印加してプラズマ化して、加熱された半導体基板50のi型アモルファス層56i上に供給することによって形成することができる。成膜時の基板温度は150℃以上250℃以下、RF電力密度は1mW/cm2以上10mW/cm2以下とすることが好適である。
透明導電層54,58は、それぞれp型アモルファス層52p及びn型アモルファス層56n上に形成される。透明導電層54、58は、例えば、多結晶構造を有する酸化インジウム(In23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO2)、または酸化チタン(TiO2)などの金属酸化物を少なくとも一つを含んで構成され、これらの金属酸化物に、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、タングステン(W)、アンチモン(Sb)、チタン(Ti)、セリウム(Ce)、ガリウム(Ga)などのドーパントがドープされていてもよい。透明導電層54、58は、蒸着法、プラズマ化学気相成長法(PECVD)、スパッタリング法等の薄膜形成方法により形成することができる。透明導電層54,58の膜厚は、透明導電層54,58の屈折率により適宜調整され得るが、70nm以上100nm以下とすることが好適である。
集電極60,62は、それぞれ透明導電層54,58上に形成される。集電極60,62は、櫛状のフィンガー電極構造とすることが好適である。集電極60,62は、スクリーン印刷法やメッキ法等により形成することができる。集電極60,62は、例えば、銀ペースト等を数10μm程度の厚みに塗布することにより形成される。
なお、半導体基板50の表面側を受光面とするか、裏面側を受光面とするかは任意であるが、本実施の形態ではp型アモルファス層52pを受光面側とすることが好ましい。例えば、n型の半導体基板50を用いる場合には、図12に示すように、2つあるi型アモルファス層のうち、受光面に近い側のi型アモルファス層52iとn型の半導体基板50との間に窒化金属層52mを形成することが好ましい。一方、p型の半導体基板50を用いる場合には、図13に示すように、2つあるi型アモルファス層のうち、受光面から離れた位置にあるi型アモルファス層56iとn型のアモルファス層56nとの間に窒化金属層56mを形成することが好ましい。
10 透明絶縁基板、12 透明導電膜、14 裏面電極層、16 充填材、18 保護膜、20 中間層、30 p型層、32 i型層、34 窒化金属層、34a、34b 窒化金属、34c、34d 窒化金属粒、36 n型層、40 p型層、42 i型層、44 n型層、50 半導体基板、52i i型アモルファス層、52p p型アモルファス層、52m 窒化金属層、54、58 透明導電層、56i i型アモルファス層、56n n型アモルファス層、60、62 集電極、100、200、300 光電変換装置、102 a−Siユニット、104 μc−Siユニット。

Claims (4)

  1. i型のアモルファスシリコン半導体層を含む光電変換装置であって、
    前記アモルファスシリコン半導体層の受光面側と反対側の面に窒化金属層が接合されており、
    前記窒化金属層は、少なくとも異なる2種類の仕事関数を有することを特徴とする光電変換装置。
  2. 請求項1に記載の光電変換装置であって、
    前記窒化金属層は、第1の仕事関数を有する第1の窒化金属と、前記第1の仕事関数とは異なる第2の仕事関数を有する第2の窒化金属とを含むことを特徴とする光電変換装置。
  3. 請求項2に記載の光電変換装置であって、
    前記第1の仕事関数と前記第2の仕事関数は、4.0eV以上5.0eV以下であることを特徴とする光電変換装置。
  4. 請求項2又は3に記載の光電変換装置であって、
    前記第1の窒化金属及び前記第2の窒化金属は、窒化チタン、窒化タンタル、窒化ジルコニウム、窒化ニオブ、窒化ハフニウム、窒化タングステン、窒化モリブデン、窒化ルテニウム、窒化ロジウム、窒化ニッケル、窒化イリジウム、窒化コバルト、窒化クロム、窒化バナジウム、窒化鉄から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする光電変換装置。
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