JP2011014617A - 太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池の発電効率を向上させる。
【解決手段】p型層30と、i型層32と、n型層34を積層したアモルファスシリコンユニットを有する太陽電池の製造工程において、p型層30を成膜する工程は、i型層32から離れるにしたがってp型層30に含まれるp型ドーパントのドーピング濃度を高くするものであり、特に、高吸収アモルファス炭化シリコン層と低吸収アモルファス炭化シリコン層とをプラズマを発生させた状態を維持したまま連続的に形成するものとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、太陽電池及びその製造方法に関する。
多結晶、微結晶またはアモルファスシリコンを用いた太陽電池が知られている。特に、微結晶またはアモルファスシリコンの薄膜を積層した構造を有する太陽電池は、資源消費の観点、コストの低下の観点および効率化の観点から注目されている。
一般的に、薄膜太陽電池は、表面が絶縁性の基板上に第1電極、1以上の半導体薄膜光電変換セル及び第2電極を順に積層して形成される。それぞれの太陽電池ユニットは、光入射側からp型層、i型層及びn型層を積層して構成される。
また、薄膜太陽電池の変換効率を向上させる方法として、2種以上の光電変換セルを光入射方向に積層することが知られている。薄膜太陽電池の光入射側にはバンドギャップが広い光電変換層を含む第1の太陽電池ユニットを配置し、その後に第1の太陽電池ユニットよりもバンドギャップの狭い光電変換層を含む第2の太陽電池ユニットを配置する。これにより、入射光の広い波長範囲に亘って光電変換を可能にし、装置全体として変換効率の向上を図ることができる。
例えば、アモルファスシリコン(a−Si)太陽電池ユニットをトップセルとし、微結晶(μc−Si)太陽電池ユニットをボトムセルとした構造が知られている(特許文献1〜4等)。
特開2003−197930号公報 特開2005−277113号公報 特開昭63−244888号公報 特開平11−298015号公報
ところで、薄膜太陽電池の変換効率を向上させるためには、太陽電池を構成する各薄膜の特性を最適化して、開放電圧Voc、短絡電流密度Jsc及びフィルファクタFFを向上させることが必要である。
本発明は、発電効率を向上させた太陽電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の1つの態様は、p型層を形成する第1の工程と、前記p型層上にi型アモルファスシリコン層を積層して形成する第2の工程と、前記i型アモルファスシリコン層上に、n型ドーパントが添加されたn型層を積層して形成する第3の工程と、を備え、前記第1の工程は、前記i型アモルファスシリコン層から離れるにしたがって前記p型層に含まれるp型ドーパントのドーピング濃度を高くする、太陽電池の製造方法である。
ここで、前記第1の工程は、p型ドーパントが第1ドーパント濃度で添加された高吸収アモルファス炭化シリコン層と、前記高吸収アモルファス炭化シリコン層より前記i型アモルファスシリコン層側にp型ドーパントが前記第1ドーパント濃度よりも低い第2ドーパント濃度で添加された低吸収アモルファス炭化シリコン層と、を形成する工程を含むことが好適である。
また、前記第1の工程は、シリコン含有ガス、炭素含有ガス、p型ドーパント含有ガス及び水素を含む混合ガスをプラズマ化して前記高吸収アモルファス炭化シリコン層及び前記低吸収アモルファス炭化シリコン層を形成するものであり、前記高吸収アモルファス炭化シリコン層と前記低吸収アモルファス炭化シリコン層とをプラズマを発生させた状態を維持したまま連続的に形成し、前記高吸収アモルファス炭化シリコン層と前記低吸収アモルファス炭化シリコン層との間に界面層を形成することが好適である。
例えば、前記第1の工程は、p型ドーパント含有ガスの供給量を変更することが好適である。
本発明は、前記n型層上に、i型微結晶シリコン層を含む微結晶シリコン太陽電池ユニットを形成するタンデム型太陽電池の製造方法として用いる場合に効果が特に顕著である。
また、本発明は、前記n型微結晶シリコン層上に透明導電膜からなる中間層と、前記中間層上にi型微結晶シリコン層を含む微結晶シリコン太陽電池ユニットと、を形成するタンデム型太陽電池の製造方法として用いる場合に効果が特に顕著である。
本発明によれば、発電効率を向上させた太陽電池及びその製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態におけるタンデム型太陽電池の構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるタンデム型太陽電池のa−Siユニットの構成を示す図である。
<基本構成>
図1は、本発明の実施の形態におけるタンデム型太陽電池100の構造を示す断面図である。本実施の形態におけるタンデム型太陽電池100は、透明絶縁基板10を光入射側として、光入射側から、透明導電膜12、トップセルとして広いバンドギャップを有するアモルファスシリコン(a−Si)(光電変換)ユニット102、中間層14、ボトムセルとしてa−Siユニット102よりバンドギャップの狭い微結晶シリコン(μc−Si)(光電変換)ユニット104、第1裏面電極層16、第2裏面電極層18、充填材20及び保護膜22を積層した構造を有している。
以下、本発明の実施の形態におけるタンデム型太陽電池100の構成及び製造方法について説明する。本発明の実施の形態におけるタンデム型太陽電池100は、a−Siユニット102に含まれるp型層に特徴を有しているので、a−Siユニット102に含まれるp型層について特に詳細に説明する。
透明絶縁基板10は、例えば、ガラス基板、プラスチック基板等の少なくとも可視光波長領域において透過性を有する材料を適用することができる。透明絶縁基板10上に透明導電膜12が形成される。透明導電膜12は、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、インジウム錫酸化物(ITO)等に錫(Sn)、アンチモン(Sb)、フッ素(F)、アルミニウム(Al)等をドープした透明導電性酸化物(TCO)のうち少なくとも一種類又は複数種を組み合わせて用いることが好適である。特に、酸化亜鉛(ZnO)は、透光性が高く、抵抗率が低く、耐プラズマ特性にも優れているので好適である。透明導電膜12は、例えば、スパッタリング等により形成することができる。透明導電膜12の膜厚は0.5μm以上5μm以下の範囲とすることが好適である。また、透明導電膜12の表面には光閉じ込め効果を有する凹凸を設けることが好適である。
透明導電膜12上に、p型層30、i型層32、n型層34のシリコン系薄膜を順に積層してa−Siユニット102を形成する。図2に、a−Siユニット102部分の拡大断面図を示す。
a−Siユニット102は、シラン(SiH4)、ジシラン(Si26)、ジクロルシラン(SiH2Cl2)等のシリコン含有ガス、メタン(CH4)等の炭素含有ガス、ジボラン(B26)等のp型ドーパント含有ガス、フォスフィン(PH3)等のn型ドーパント含有ガス及び水素(H2)等の希釈ガスを混合した混合ガスをプラズマ化して成膜を行うプラズマCVDにより形成することができる。
プラズマCVDは、例えば、13.56MHzのRFプラズマCVDを適用することが好適である。RFプラズマCVDは平行平板型とすることができる。平行平板型の電極のうち透明絶縁基板10を配しない側には原料の混合ガスを供給するためのガスシャワー孔を設けた構成としてもよい。プラズマの投入電力密度は、5mW/cm2以上100mW/cm2以下とすることが好ましい。
一般的に、p型層30、i型層32、n型層34はそれぞれ別の成膜チャンバにおいて成膜される。成膜チャンバは、真空ポンプによって真空排気可能であり、RFプラズマCVDのための電極が内蔵される。また、透明絶縁基板10の搬送装置、RFプラズマCVDのための電源及びマッチング装置、ガス供給用の配管等が付設される。
p型層30の構成及び製造方法については後述する。i型層32は、p型層30上に形成されたドープされていない膜厚50nm以上500nm以下のアモルファスシリコン膜とする。i型層32の膜質は、シリコン含有ガス及び希釈ガスの混合比、圧力及びプラズマ発生用高周波パワーを調整することによって変化させることができる。また、i型層32は、a−Siユニット102の発電層となる。n型層34は、i型層32上に形成されたn型ドーパント(リン等)をドープした膜厚10nm以上100nm以下のn型アモルファスシリコン層(n型α−Si:H)又はn型微結晶シリコン層(n型μc−Si:H)とする。n型層34の膜質は、シリコン含有ガス、炭素含有ガス、n型ドーパント含有ガス及び希釈ガスの混合比、圧力及びプラズマ発生用高周波パワーを調整することによって変化させることができる。
a−Siユニット102上に、中間層14を形成する。中間層14は、酸化亜鉛(ZnO)、酸化シリコン(SiOx)等の透明導電性酸化物(TCO)を用いることが好適である。特に、マグネシウムMgがドープされた酸化亜鉛(ZnO)や酸化シリコン(SiOx)を用いることが好適である。中間層14は、例えば、スパッタリング等により形成することができる。中間層14の膜厚は10nm以上200nm以下の範囲とすることが好適である。なお、中間層14は、設けなくてもよい。
中間層14上に、p型層、i型層、n型層を順に積層したμc−Siユニット104を形成する。μc−Siユニット104は、シラン(SiH4)、ジシラン(Si26)、ジクロルシラン(SiH2Cl2)等のシリコン含有ガス、メタン(CH4)等の炭素含有ガス、ジボラン(B26)等のp型ドーパント含有ガス、フォスフィン(PH3)等のn型ドーパント含有ガス及び水素(H2)等の希釈ガスを混合した混合ガスをプラズマ化して成膜を行うプラズマCVDにより形成することができる。
プラズマCVDは、a−Siユニット102と同様に、例えば、13.56MHzのRFプラズマCVDを適用することが好適である。RFプラズマCVDは平行平板型とすることができる。平行平板型の電極のうち透明絶縁基板10を配しない側には原料の混合ガスを供給するためのガスシャワー孔を設けた構成としてもよい。プラズマの投入電力密度は、5mW/cm2以上100mW/cm2以下とすることが好ましい。
例えば、膜厚5nm以上50nm以下のボロンがドープされたp型微結晶シリコン層(p型μc−Si:H)、膜厚0.5μm以上5μm以下のドープされていないi型微結晶シリコン層(i型μc−Si:H)及び膜厚5nm以上50nm以下のリンがドープされたn型微結晶シリコン層(n型μc−Si:H)を積層して構成される。
ただし、μc−Siユニット104に限定されるものではなく、発電層としてi型微結晶シリコン層(i型μc−Si:H)が用いられるものであればよい。
μc−Siユニット104上に、第1裏面電極層16、第2裏面電極層18として反射性金属と透明導電性酸化物(TCO)との積層構造を形成する。第1裏面電極層16としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)等の金属が使用できる。また、第2裏面電極層18としては、酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、インジウム錫酸化物(ITO)等の透明導電性酸化物(TCO)が用いられる。TCOは、例えば、スパッタリング等により形成することができる。第1裏面電極層16及び第2裏面電極層18は、合わせて1μm程度の膜厚とすることが好適である。第1裏面電極層16及び第2裏面電極層18の少なくとも一方には、光閉じ込め効果を高めるための凹凸が設けることが好適である。
さらに、充填材20によって第2裏面電極層18の表面を保護膜22で被う。充填材20及び保護膜22は、EVA、ポリイミド等の樹脂材料とすることができる。これによって、タンデム型太陽電池100の発電層への水分の侵入等を防ぐことができる。
なお、YAGレーザ(基本波1064nm、2倍波532nm)を用いて、透明導電膜12、a−Siユニット102、中間層14、μc−Siユニット104、第1裏面電極層16、第2裏面電極層18の分離加工を行うことによって、複数のセルを直列に接続した構成にしてもよい。
以上が、本発明の実施の形態におけるタンデム型太陽電池100の基本構成である。以下、各実施の形態におけるp型層30の構成及び製造方法について説明する。
<p型層>
p型層30は、透明導電膜12上に形成される。p型層30は、透明導電膜12からi型層32に向けて膜厚が増加と共に特定の波長の光に対する吸収係数が変化するアモルファス炭化シリコン層を含むものとする。特定の波長は600nmを基準とすればよい。
具体的には、例えば、p型ドーパントのドーピング濃度に応じてアモルファス炭化シリコン層の吸収係数は変化するので、i型層32から離れるにしたがってp型ドーパントのドーピング濃度を高くするとよい。この場合、i型層32から離れるにしたがってp型ドーパントのドーピング濃度が段階的に高くなるようにしてもよいし、連続的に高くなるようにしてもよい。
段階的にドーピング濃度を高くする場合、まず透明導電膜12上に、p型ドーパント(ボロン等)が第1ドーピング濃度でドープされた高吸収アモルファス炭化シリコン層30aを成膜する。その後、高吸収アモルファス炭化シリコン層30a上に、p型ドーパント(ボロン等)が第1ドーピング濃度よりも低い第2ドーピング濃度でドープされた低吸収アモルファス炭化シリコン層30bを形成すればよい。第2ドーピング濃度は、第1ドーピング濃度の1/5から1/10の範囲とする。
この場合、プラズマCVDにおいて、プラズマを発生させたままシリコン含有ガス、炭素含有ガス、p型ドーパント含有ガス及び希釈ガスの混合比、圧力及びプラズマ発生用高周波パワーを調整して、高吸収アモルファス炭化シリコン層30a及び低吸収アモルファス炭化シリコン層30bを連続的に形成することが好適である。この場合、プラズマを発生させたまま連続的に成膜条件を変化させるので、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aと低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとの間に界面層30cが形成される。ただし、界面層30cは非常に薄い層となる。
このように、プラズマを発生させたまま高吸収アモルファス炭化シリコン層30aと低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとを連続的に形成することによって、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aと低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとの界面にプラズマ発生初期層が形成されることがなくなり、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aと低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとの界面の欠陥が低減され、太陽電池の開放電圧Voc及びフィルファクタFFを向上することができる。ただし、界面層30cが厚くなると透明導電膜12とのコンタクト性能が低下するので、界面層30cの膜厚の調整が必要である。
アモルファス炭化シリコン層のドーピング濃度を連続的に変化させる場合には、透明導電膜12側のアモルファス炭化シリコン層のドーピング濃度に対してi型層32側のドーピング濃度を1/5から1/10の範囲にする。この場合、プラズマCVDにおいて、プラズマを発生させたままシリコン含有ガス、炭素含有ガス、p型ドーパント含有ガス及び希釈ガスの混合比、圧力及びプラズマ発生用高周波パワーを調整するとよい。
さらに、バンドギャップの調整やi型層32の形成時におけるプラズマの影響を避けるために、低吸収アモルファス炭化シリコン層30b上にアモルファス炭化シリコン又は微結晶炭化シリコンからなるバッファ層30dを形成する。
バッファ層30dを形成する際、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bを形成した後、一旦プラズマを止め、p型ドーパント含有ガスの供給を停止させて混合ガスの混合比、圧力及びプラズマ発生用高周波パワーを調整した後に再度プラズマを発生させてバッファ層30dを段階的に形成することが好適である。この場合、ガスの供給を止めることなくプラズマのみを止めて低吸収アモルファス炭化シリコン層30bからバッファ層30dへの成膜を移行させることによって、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの表面からの水素の脱離を防ぐことができ、成膜チャンバのチャンバ壁に付着した不純物(コンタミネーション)がガス分子に当たって低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの表面に到達し難くなるので、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとバッファ層30dとの間の界面における欠陥密度を低減することができる。これにより、太陽電池の開放電圧Vocを向上させることができる。さらに、ドープされた低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとドープされていないバッファ層30dとの間のドーピング濃度の変化を急峻にすることができる。
なお、第1の実施の形態の場合、高吸収アモルファス炭化シリコン層30a又はバッファ層30dの膜厚をp型層30内において最も厚くすることが好適である。また、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bをp型層30内において最も薄くすることが好適である。高吸収アモルファス炭化シリコン層30a、低吸収アモルファス炭化シリコン層30b及びバッファ層30dの膜厚は、各層の成膜時間により調整することができる。
<実施例>
以下、上記実施の形態におけるp型層30を適用したタンデム型太陽電池100の実施例及び比較例を示す。
(実施例1)
透明絶縁基板10として、33cm×43cm角,4mm厚のガラス基板を用いた。透明絶縁基板10上に、熱CVDにより透明導電膜12として表面に凹凸形状を有する600nm厚のSnO2を形成した。この後、透明導電膜12をYAGレーザにて短冊状にパターニングした。YAGレーザは、波長1064nm、エネルギー密度13J/cm3、パルス周波数3kHzのものを用いた。
次に、上記第1の実施の形態における高吸収アモルファス炭化シリコン層30a、低吸収アモルファス炭化シリコン層30b及びバッファ層30dを表1の工程1及び3に示す成膜条件において形成した。高吸収アモルファス炭化シリコン層30aの成膜から低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの成膜へ移行する際には、表1の工程2に示すように、プラズマを止めずに原料ガスの混合割合を連続的に調整して成膜を行った。これによって、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aと低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとの間には界面層30cが形成された。成膜条件から求められる成膜速度と成膜時間の関係から、表4に示すように、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aは膜厚約6.75nm、界面層30cは膜厚約0.5nm、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bは膜厚約2.75nmと求められた。
また、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの成膜からバッファ層30dの成膜に移行する際に、プラズマを止めた状態でガスを流し続けずに一旦真空排気した。その後、表1における工程5に示す成膜条件でバッファ層30dを成膜した。バッファ層30dは、膜厚約10nmとした。なお、a−Siユニット102のi型層32及びn型層34は、表2に示す成膜条件において形成し、μc−Siユニット104のp型層、i型層及びn型層は、表3に示す条件で形成した。
Figure 2011014617
Figure 2011014617
Figure 2011014617
Figure 2011014617
この後、透明導電膜12のパターンニング位置から50μm横の位置にYAGレーザを照射し、a−Siユニット102及びμc−Siユニット104を短冊状にパターニングした。YAGレーザは、エネルギー密度0.7J/cm3、パルス周波数3kHzのものを用いた。
次に、第1裏面電極層16としてAg電極をスパッタリングにより形成し、第2裏面電極層18としてZnO膜をスパッタリングにより形成した。この後、a−Siユニット102及びμc−Siユニット104のパターンニング位置から50μm横の位置にYAGレーザを照射し、第1裏面電極層16、第2裏面電極層18を短冊状にパターニングした。YAGレーザは、エネルギー密度0.7J/cm3、パルス周波数4kHzのものを用いた。
(実施例2)
高吸収アモルファス炭化シリコン層30aの成膜から低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの成膜へ移行する際の移行時間を実施例1に比べて長くし、高吸収アモルファス炭化シリコン層30a,低吸収アモルファス炭化シリコン層30b及び界面層30cの合計膜厚が実施例1と等しくなるように、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aの成膜時間と低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの成膜時間を短縮した。その他の条件は、基本的に実施例1と同様とした。
表4に示すように、成膜条件から求められる成膜速度と成膜時間の関係から、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aは膜厚約6.5nm、界面層30cは膜厚約1nm、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bは膜厚約2.5nmと求められた。
(実施例3)
高吸収アモルファス炭化シリコン層30aの成膜から低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの成膜へ移行する際にプラズマを一端止めて、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aから低吸収アモルファス炭化シリコン層30bを不連続に形成して、界面層30cを形成しなかった。また、高吸収アモルファス炭化シリコン層30a及び低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの合計膜厚が実施例1の高吸収アモルファス炭化シリコン層30a,低吸収アモルファス炭化シリコン層30b及び界面層30cの合計膜厚と等しくなるように、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aの成膜時間と低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの成膜時間を調整した。
表4に示すように、成膜条件から求められる成膜速度と成膜時間の関係から、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aは膜厚約7nm、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bは膜厚約3nmと求められた。
一方、バッファ層30dを形成する際、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bを形成した後、原料ガスの供給を止めることなくプラズマのみを止めて、原料ガスの混合割合を連続的に調整しつつ低吸収アモルファス炭化シリコン層30bからバッファ層30dへの成膜を移行させた。その他の条件は、基本的に実施例1と同様とした。
(比較例1)
低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの成膜からバッファ層30dの成膜に移行する際に、プラズマを止めた状態でガスを流し続けず、一旦真空排気した。その後、バッファ層30dを成膜した。その他の条件は、基本的に実施例3と同様とした。
(比較例2)
高吸収アモルファス炭化シリコン層30a及び低吸収アモルファス炭化シリコン層30bを形成せず、ジボランの流量を連続的に変化させた界面層30cのみを形成した。界面層30cは膜厚約10nmとなるように成膜時間を調整した。
また、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの成膜からバッファ層30dの成膜に移行する際に、プラズマを止めた状態でガスを流し続けず、一旦真空排気した。その後、バッファ層30dを成膜した。
表5に、実施例1〜3及び比較例1,2のタンデム型太陽電池100の開放電圧Voc、短絡電流密度Jsc、フィルファクタFF及び効率を示す。表4では、比較例1における開放電圧Voc、短絡電流密度Jsc、フィルファクタFF及び効率を1として、実施例1〜3及び比較例2の値との比を示している。
Figure 2011014617
実施例1及び2のように、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aと低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとを連続的に形成して、界面層30cを設けた場合、比較例1及び2に対して開放電圧Voc及びフィルファクタFFが向上した。
これは、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aと低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとの界面にプラズマ発生初期層が形成されることがなくなり、高吸収アモルファス炭化シリコン層30aと低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとの界面の欠陥が低減されたためと推定される。
また、実施例3のように、バッファ層30dを形成する際、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bを形成した後、ガスの供給を止めることなくプラズマのみを止めて低吸収アモルファス炭化シリコン層30bからバッファ層30dへの成膜を行った場合、比較例1に対して開放電圧Vocが向上し、比較例2に対して開放電圧Voc及びフィルファクタFFが向上した。
これは、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの表面からの水素の脱離を防ぐことができ、成膜チャンバのチャンバ壁に付着した不純物(コンタミネーション)がガス分子に当たって低吸収アモルファス炭化シリコン層30bの表面に到達し難くなるので、低吸収アモルファス炭化シリコン層30bとバッファ層30dとの間の界面における欠陥密度が低減されたためと推定される。
10 透明絶縁基板、12 透明導電膜、14 中間層、16 第1裏面電極層、18 第2裏面電極層、20 充填材、22 保護膜、30 p型層、30a 高吸収アモルファス炭化シリコン層、30b 低吸収アモルファス炭化シリコン層(シリコン層)、30c 界面層、30d バッファ層、32 i型層、34 n型層、100 タンデム型太陽電池。

Claims (6)

  1. p型層を形成する第1の工程と、
    前記p型層上にi型アモルファスシリコン層を積層して形成する第2の工程と、
    前記i型アモルファスシリコン層上に、n型ドーパントが添加されたn型層を積層して形成する第3の工程と、を備え、
    前記第1の工程は、前記i型アモルファスシリコン層から離れるにしたがって前記p型層に含まれるp型ドーパントのドーピング濃度を高くすることを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 請求項1に記載の太陽電池の製造方法であって、
    前記第1の工程は、
    p型ドーパントが第1ドーパント濃度で添加された高吸収アモルファス炭化シリコン層と、
    前記高吸収アモルファス炭化シリコン層より前記i型アモルファスシリコン層側にp型ドーパントが前記第1ドーパント濃度よりも低い第2ドーパント濃度で添加された低吸収アモルファス炭化シリコン層と、
    を形成する工程を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  3. 請求項2に記載の太陽電池の製造方法であって、
    前記第1の工程は、シリコン含有ガス、炭素含有ガス、p型ドーパント含有ガス及び水素を含む混合ガスをプラズマ化して前記高吸収アモルファス炭化シリコン層及び前記低吸収アモルファス炭化シリコン層を形成するものであり、
    前記高吸収アモルファス炭化シリコン層と前記低吸収アモルファス炭化シリコン層とをプラズマを発生させた状態を維持したまま連続的に形成し、前記高吸収アモルファス炭化シリコン層と前記低吸収アモルファス炭化シリコン層との間に界面層を形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  4. 請求項1〜3に記載の太陽電池の製造方法であって、
    前記第1の工程は、p型ドーパント含有ガスの供給量を変更することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の太陽電池の製造方法であって、
    前記n型層上に、i型微結晶シリコン層を含む微結晶シリコン太陽電池ユニットを形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の太陽電池の製造方法であって、
    前記n型微結晶シリコン層上に透明導電膜からなる中間層と、
    前記中間層上にi型微結晶シリコン層を含む微結晶シリコン太陽電池ユニットと、を形成することを特徴とする太陽電池の製造方法。
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