JP2013023109A - タイヤ用スパイク及びスパイクタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のタイヤ用スパイクは、ピンを備え、該ピンの側面に、当該ピンの径方向に延びる1つ以上の穴を有するものである。
【選択図】図3
Description
なお、通常、ピンはタングステン鋼などの超硬質の金属を用いて形成されており、ボディ及びフランジはアルミ合金や鋼鉄などの金属を用いて形成されている。
具体的には、スパイクタイヤでは、図1に示すように、最初に、トレッド部10に埋設されたスパイク11のピン12が路面13(氷路や積雪路)と接触する。次いで、ピン12と路面13との接触により穴隙14から一部が飛び出したボディ15が路面13と接触することにより、スパイク11が氷雪を引っ掻き、走行性能が向上する。
特に、ピンの磨耗進展時において、スパイクが氷を引っ掻く力を増加させる技術が希求されている。
その結果、氷上路面でのエッジ効果と、雪上路面で雪を掻き出す効果とを共に高めることのできる、ピンの断面形状に関する新規知見を得た。
(1)軸線方向一方の端面に凹部が形成された柱状のボディと、前記凹部に配設され、一部が前記ボディの端面から突出するピンとを備えるタイヤ用スパイクであって、
前記ピンの側面に、当該ピンの径方向に延びる1つ以上の穴を有することを特徴とする、タイヤ用スパイク。
前記穴は、タイヤ幅方向に延びる、上記(1)〜(11)のいずれか1つに記載のタイヤ用スパイク。
図2は、本発明の一実施形態にかかるタイヤ用スパイク(以下、単にスパイクと称する)を示す透視正面図である。
図2に示すように、本発明にかかるスパイク1は、略円柱状のボディ2と、該ボディ2の軸線C(ボディの長手方向に延びる中心軸線C)の方向の一方の端面2aに形成された凹部に配設されたピン3と、ボディ2の軸線方向他方の端面側に、ボディ2と一体的に設けられた抜け防止用のフランジ4とを備えている。
図3(a)は、本発明の第1の実施形態にかかるスパイクのピンを示す図である。
ここで、図3(a)の正面図に示すように、「ピンの軸方向」を、ピン3の長手方向に延びる中心線Dの延在方向とし、「ピンの径方向」を上記ピンの軸方向に垂直な方向とする。
図3(a)に示すように、第1の実施形態にかかるスパイクは、ピン3の側面3aに、ピン3の径方向に延びる1つ以上の(図示例で4つの)穴5を有している。
また、図示例では、4つの穴はピン3の軸方向に離間して配置されており、また、穴5は、断面円形である(穴5の延在方向に垂直な断面にて円形である)。さらに、図示例では、穴5は、ピン3を当該ピン3の径方向に貫通している。
なお、図示例で、穴5は、ピン3の頂部3bから軸方向に1mm以上離間させて設けている。
以下、図4に示すように、スパイク1を上記の穴5の延在方向がタイヤ幅方向となるように、タイヤのトレッド部踏面7の穴隙8に打ち込んだ場合の作用効果について説明する。
このため、ピンの磨耗後において、穴5に区画されるピン3の上面の縁部により、タイヤ周方向に対するエッジ成分が増大し、ピンの磨耗進展後においてもタイヤの氷上制動性を向上させることができる。
さらに、第1の実施形態では、穴5が断面円形であるため、タイヤ転動時にピンに生じる応力の集中に起因するピンの割れ等の破壊を抑制することができる。
加えて、ピンに穴を有するため、ピンが軽量化される。
図3(b)に示すように、第2の実施形態では、ピン3の側面に設けた穴5が、ピン3の軸方向の一方側に向かってピンの径方向に対して傾斜して延びている。
さらに、第2の実施形態では、穴が径方向に傾斜しているため、磨耗が徐々に進展するいずれの時期においても、常に穴5の一部がピン接地面に露出する。その結果として、磨耗進展中において、常に氷上制動性を一定レベルで向上維持させることができる。
図3(c)に示すように、第3の実施形態では、図示例で8つの穴5を、ピン3の軸方向に連続するように、千鳥状に配置している。すなわち、8つの穴は、ピン3の径方向に投影した際に軸方向に連続するように配置されている。
さらに、穴5がピン3の軸方向に連続するように配置されているため、ピン3の磨耗進展時のいずれの時点においてもいずれかの穴5がピンの上面に現れ、穴5により区画されるピン3の縁部によってエッジ成分が増大し、タイヤの氷上制動性を向上させることができる。
加えて、穴5が千鳥状に配置されているため、後述するように穴5を軸方向に延在させる場合と比べて、ピンに生じる応力の集中を緩和して、ピンの割れを抑制することができる。
図3(d)に示すように、第4の実施形態では、1つの穴5がピン3の軸方向及び径方向に延在している。また、図示例では、穴3は、断面矩形である。
図3(e)に示すように、第5の実施形態では、第4の実施形態のスパイクのピン3に設けた穴5に区画される壁面に、ピン3の軸方向に延びる1つ以上(図示例で多数の)のリブレット6を設けている。
これにより、穴5が上面に現れた際に、リブレット6により区画される縁部によってエッジ成分が増大するため、タイヤの氷上性能をさらに向上させることができる。
図3(f)に示すように、第6の実施形態では、穴5がピン5の径方向に屈曲してV字状に延びている。
第6の実施形態によれば、第4の実施形態と比較して、仮に穴5の空洞部体積を同じとしても、V字型に屈曲しているため、路面と接触するピンのエッジの長さ(ピン断面の外郭形状長さの総和)が長くなる。従って、氷上制動性能をさらに向上させることができる。
図3(g)に示すように、第7の実施形態では、図示例で4つの穴5を、ピン3の軸方向に連続するように、千鳥状に配置している。図3(g)に示すように、穴5は、断面矩形である(穴の延在方向に垂直な断面にて矩形である)。
第7の実施形態によれば、第3の実施形態と同様に、磨耗進展時のいずれの時点においても、タイヤの氷上制動性を向上させることができる。
図3(h)に示すように、第8の実施形態では、1つの穴5が、ピン3の軸方向にジグザグ状に延在している。
第8の実施形態によれば、第4の実施形態の場合と比較して、応力の集中を避けてピンの割れを抑制することができる。
図3(i)に示すように、第9の実施形態では、1つ以上の(図示例で6つの)穴5に区画されるピン3の壁面に、ピン3の径方向に延びる1つ以上の(図示例で多数の)リブレット6を設けている。
第9の実施形態によれば、穴5が上面に現れた際に、リブレット6により区画される縁部によってエッジ成分が増大するため、タイヤの氷上性能をさらに向上させることができる。
図3(j)に示すように、第10の実施形態では、ピン3の径方向に延びる、図示例で4つの穴5が、ピン3を貫通せずピン3内で終端している。
また、軸方向に隣接する穴5は、互いに径方向の反対側から延び、穴5が径方向中央位置で終端している。すなわち、図示例では、軸方向に隣接する穴5は、軸方向に投影した際に重ならないように配置されている。
特に、第10の実施形態によれば、ピンの剛性を確保することができるため、ピンの割れ等の破壊を抑制することができる。
ピンの磨耗進展後における、タイヤ周方向に対するエッジ成分を確保することができるからである。
上述の通り、応力の集中を避けて、ピンの割れを抑制する観点からは、穴の断面形状を円形、楕円形等にすることが好ましい。
0.05≦S2/S1≦0.2
を満たすことが好ましい。
0.05以上とすることにより、ピンの側壁に設ける穴の断面積を十分大きくして、エッジ効果をより発揮できるようにするためである。一方で、0.2以下とすることにより、ピンの剛性を確保して、ピンの割れ等の破壊を抑制することができるからである。
また、図3(k)に示す形状のピンを有する、従来例にかかるタイヤを用意した。
上記各スパイクを、タイヤサイズ195/65R15のタイヤのトレッド部踏面の穴隙に打ち込み、タイヤの性能を評価する、以下の試験を行った。
なお、発明例1〜10にかかるスパイクついては、ピンに設けた穴がタイヤ幅方向に延びるように、上記穴隙に打ち込んだ。また、発明例1〜10については、穴をピンの頂部から軸方向に1mmの位置に穴の上端があるように設けた。また、発明例1〜10においては、穴の断面積の合計S2を等しくした。ピンの断面積S1は各タイヤ共通である。
また、各タイヤの内圧は230kPaとした。
上記タイヤを車両に装着し、この車両の1万km走行後に、ピンの磨耗により、上記穴が現れた状態において、氷路面で、速度20km/hから急制動したときの制動距離を指数評価した。従来例の制動距離を100としたときの指数で表し、数値が小さいほど制動距離が短く性能に優れていることを示す。
各タイヤの諸元及び評価結果を、以下の表1に示す。
また、発明例1と3との比較により、穴を軸方向に連続するように配置した、発明例3は、発明例1より氷上制動性に優れていることがわかる。
さらに、発明例4と発明例5との比較、及び発明例3と発明例9との比較により、穴により区画される壁面にリブレットを設けた発明例5、発明例9は、それぞれ、発明例4、発明例3より氷上制動性に優れていることがわかる。
加えて、発明例1と発明例10との比較により、穴が径方向に貫通する、発明例1は発明例10より氷上制動性に優れていることがわかる。
2 ボディ(シャンク)
2a 端面
3 ピン
3a ピンの側面
3b ピンの頂部
4 フランジ
5 穴
6 リブレット
7 トレッド部踏面
8 穴隙
10 トレッド部
11 スパイク
12 ピン
13 路面
14 穴隙
15 ボディ(シャンク)
Claims (13)
- 軸線方向一方の端面に凹部が形成された柱状のボディと、前記凹部に配設され、一部が前記ボディの端面から突出するピンとを備えるタイヤ用スパイクであって、
前記ピンの側面に、当該ピンの径方向に延びる1つ以上の穴を有することを特徴とする、タイヤ用スパイク。 - 前記1つ以上の穴を、前記ピンの軸方向に連続して配置した、請求項1に記載のタイヤ用スパイク。
- 前記1つ以上の穴に区画される前記ピンの壁面に、前記ピンの径方向に延びる1つ以上のリブレットを設けた、請求項1又は2に記載のタイヤ用スパイク。
- 前記穴を複数有し、当該穴を千鳥状に配置した、請求項2に記載のタイヤ用スパイク。
- 前記穴を1つ有し、当該穴は前記ピンの軸方向に連続して延在する、請求項2に記載のタイヤ用スパイク。
- 前記1つ以上の穴に区画される前記ピンの壁面に、前記ピンの軸方向に延びる1つ以上のリブレットを設けた、請求項3に記載のタイヤ用スパイク。
- 前記1つ以上の穴は、断面円形又は断面楕円形である、請求項1に記載のタイヤ用スパイク。
- 前記1つ以上の穴は、断面矩形である、請求項1に記載のタイヤ用スパイク。
- 前記穴は、前記ピンの軸方向にジグザグ状に延在する、請求項4に記載のタイヤ用スパイク。
- 前記1つ以上の穴は、前記ピンの頂部から1mm以上軸方向に離間した位置に配置される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のタイヤ用スパイク。
- 前記穴は、前記ピンを貫通する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のタイヤ用スパイク。
- スパイクタイヤのトレッド踏面に形成した穴隙に打ち込まれた状態において、
前記穴は、タイヤ幅方向に延びる、請求項1〜11のいずれか一項に記載のタイヤ用スパイク。 - 請求項1〜12のいずれか一項に記載のタイヤ用スパイクを、トレッド踏面に形成した穴隙に、前記穴がタイヤ幅方向に延びるように打ち込んだことを特徴とする、スパイクタイヤ。
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