JP5997519B2 - ピン、タイヤ用スタッドおよびスパイクタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、スタッダブルタイヤに打ち込まれるスタッドに用いられるピン、タイヤ用スタッドおよびスパイクタイヤに関するものである。
従来、凍結路(氷路)や積雪路における走行性能を向上させた冬用タイヤとして、トレッド部踏面に形成した複数の穴に金属製のスタッドを打ち込んでなるスパイクタイヤが知られている。
ここで、スタッダブルタイヤに用いられるスタッドとしては、一般に、一方の端面に小穴が形成された円柱状のボディと、ボディの小穴に圧入された硬質のピンと、ボディの他方の端面側に該ボディと一体的に設けられた抜け防止用のフランジとを備えるスタッドが用いられている。
そして、スタッドは、フランジからボディの一方の端面までがトレッド部内に埋設され、タイヤ表面からピンが突出するように、トレッド部踏面に形成した穴に打ち込まれる。
なお、通常、ピンはタングステン鋼などの超硬質の金属を用いて形成されており、ボディおよびフランジはアルミ合金や鋼鉄などの金属を用いて形成されている。
ところで、トレッド部踏面に形成した複数の穴に上記スタッドを打ち込んでなるスパイクタイヤでは、打ち込まれたスタッドが氷雪を引っ掻き、タイヤの摩擦抵抗を増大させる。
具体的には、スパイクタイヤでは、図1に示すように、最初に、この図では時計回りに回転するタイヤのトレッド部10に埋設されたスタッド11のピン12が路面13(氷路や積雪路)と接触する。次いで、ピン12と路面13との接触により穴14から角部が飛び出したボディ15が路面13と接触することにより、スタッド11が氷雪を引っ掻き、走行性能が向上する。
上記のようなスパイクタイヤの氷上性能を向上させるためには、スタッドが氷を引っ掻く力を増加させ、タイヤの摩擦抵抗を更に増大させる必要がある。
これに関し、スタッドに2つ以上のピンを設けることにより、氷路でのグリップ性能を高める技術が提案されている(特許文献1参照)。
国際公開2012/004452号パンフレット
しかし、特許文献1に記載の方法では2つ以上のピンを製造し、それらをスタッドのボディの小穴に圧入する必要があるため、製造工程が増加し、コストおよび工数が増大してしまい、また、ピンを複数設けるためスタッド全体の重量が増大するという問題があった。
また、ボディにも複数のピンを圧入するための複数の小穴を設ける必要があり、この点も製造工程の増加およびコスト、工数の増大に繋がっていた。
従って、これらの問題を生じさせずに氷上性能を向上させる技術の開発が希求されていた。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、スパイクタイヤの氷上制動性能を向上させることのできるピンおよびタイヤ用スタッド、並びに、氷上制動性能を向上させたスパイクタイヤを提供することを目的とする。
発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。
その結果、発明者らは、ピンの一方の端面に溝を設けてエッジ成分を増大させることが氷上制動性能を向上させるのに極めて有効であり、さらにピン自体も軽量化することができることの知見を得た。
また、発明者らは、上記ピンの一方の端面の最大外径および該最大外径に対する上記一方の端面の総エッジ長さを所定の範囲とすることで上記の目的を達成することができるとの新規知見を得た。
本発明は、上記の知見に基づいてなされたものであり、その要旨構成は以下の通りであ
る。
本発明のピンは、スタッダブルタイヤに打ち込まれるスタッドに用いられるピンであっ
て、
一方の端面に溝が設けられ、
前記ピンの一方の端面の最大外径をOD(mm)、前記ピンの一方の端面の総エッジ長
さをL(mm)とするとき、
2.0≦OD≦4.0、且つ、3.0≦L/OD≦9.0
を満たし、
前記一方の端面に、該一方の端面の一方の端から他方の端まで延びる、溝幅が一定のN本の溝が設けられ、該溝により前記一方の端面が、2N個の部分に分割されており、
Nは、1以上5以下の自然数であることを特徴とする。
これにより、エッジ成分を増大させて、タイヤの氷上制動性能を向上させることができるからである。
ここで、「最大外径」とは、ピンの一方の端面を該端面に接する2本の平行線ではさんだときの最も大きい間隔をいうものとする。
また、「総エッジ長さ」とは、溝により区画されるエッジの長さの総和と、上記一方の端面の外縁のうち、溝により分断されずに残った部分のエッジ長さの総和とを合計した長さをいうものとする。
また、本発明のピンは、前記溝の溝幅をW(mm)とするとき、
0.15≦W/OD≦0.5
を満たすことが好ましい。
上記の範囲とすることにより、氷上制動性能をより向上させることができるからである。
ここで、「溝幅」とは、溝の延在方向に対して垂直な方向の幅をいい、溝幅が一定でない場合には、溝の最大幅をいうものとする。
また、本発明のピンは、前記一方の端面は、前記N本の溝により等角度で、前記2N個の部分に分割されてなることが好ましい。
さらに、本発明のタイヤ用スタッドは、軸線方向一方の端面に凹部が形成された柱状のボディと、
前記凹部に挿入され、前記ピンの一方の端面を含む一部が前記ボディの一方の端面から突出する、上記のピンと、を備えるものである。
上記のピンを有するスタッドをスタッダブルタイヤのトレッド部踏面に形成した複数の穴に打ち込んで用いることにより、スパイクタイヤの氷上制動性能を向上させることができるからである。
また、本発明のタイヤ用スタッドにあっては、前記ピンの一方の端面からの前記溝の最大深さをD(mm)、前記ボディの一方の端面から前記ピンの一方の端面までの高さをH(mm)とするとき、
0.15≦D/H≦0.5、且つ、0.8≦H≦2.0
を満たすことが好ましい。
上記の範囲とすることにより、氷上制動性能と耐スタッドオフ性能とを両立させることができるからである。
ここで、「耐スタッドオフ性能」とは、走行時におけるスタッドの脱落しづらさを意味する。
なお、ボディの一方の端面からピンの一方の端面までの高さが一定でないときは、ボディの一方の端面の最大高さの位置からピンの一方の端面の最大高さの位置までの高さをいうものとする。最大高さ位置とは、ボディの軸線方向のうち、ピンが設けられる方向を上側、フランジが設けられる方向を下側としたとき、最も軸線方向上側の位置をいう。
ここで、本発明のスパイクタイヤは、上記タイヤ用スタッドを、トレッド部踏面に形成された複数の穴に備えることを特徴とする。
これにより、スパイクタイヤの氷上制動性能を向上させることができるからである。
本発明によれば、スパイクタイヤの氷上制動性能を向上させることのできるピンおよびタイヤ用スタッドを提供することができ、したがって、スパイクタイヤの氷上制動性能を向上させることができる。
スパイクタイヤが路面を引っ掻く様子を説明するための図である。 本発明の一実施形態にかかるタイヤ用スタッドを示す正面図である。 (a)本発明の一実施形態にかかるピンの上面図である。(b)本発明の一実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)本発明の他の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)本発明の他の実施形態にかかるピンの正面図である。 本発明の一実施形態にかかるスタッダブルタイヤのトレッド部踏面を示す、トレッド展開図である。 (a)本発明の他の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)本発明の他の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)本発明の他の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)本発明の他の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)本発明の他の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)本発明の他の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)参考の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)参考の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)参考の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)参考の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)参考の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)参考の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)参考の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)参考の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)参考の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)参考の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)本発明の他の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)本発明の他の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)本発明の他の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)本発明の他の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)参考の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)参考の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)本発明の他の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)本発明の他の実施形態にかかるピンの正面図である。 (a)参考の実施形態にかかるピンの上面図である。(b)参考の実施形態にかかるピンの正面図である。 本発明の他の実施形態にかかるタイヤ用スタッドを示す正面図である。 (a)従来例にかかるピンの上面図である。(b)従来例にかかるピンの正面図である。
以下、本発明について図面を参照して詳細に例示説明する。
図2は、本発明の一実施形態にかかるタイヤ用スタッド(以下、単にスタッドとも称する)を示す正面図である。
図2に示すように、本発明にかかるスタッド1は、略円柱状のボディ2と、該ボディ2の軸線C(ボディの長手方向に延びる中心軸線C)の方向の一方の端面2aに形成された凹部(図では点線で示す)に配設されたピン3と、ボディ2の軸線方向他方の端面側に、ボディ2と一体的に設けられた抜け防止用のフランジ4とを備えている。
図示例では、ボディ2の軸線方向一方の端面2a側のエッジ部分が面取り加工されている。
図3(a)(b)は、ピン3について説明するための図であり、図3(a)は、ピン3の上面図であり、図3(b)は、ピン3の正面図である。
図3(a)に示すように、ピン3の一方の端面3aに、溝5が形成され、これによりピン3は、不連続の4つの部分に分割されている。
図示例では、溝5は、ピン3の一方の端面3aにおいて端から端まで延びる2本の溝が互いに垂直に交差するように設けられており、ピン3の一方の端面3aは、溝5によって等角度(図示例では90°)に4分割されている。
また、図3(b)に示すように、溝5は断面矩形状であり、換言すると、底部が平坦である。なお、本発明では、図4(a)(b)に示すような形状とすることもでき、図4(b)に示すように溝5の底部に丸みを帯びさせることもできる。
さらに、図示例では、一方の端面3aは平坦であるが、ピンの内側に曲率中心を有するように湾曲していてもよい(すなわち、ピンの突出方向に凸な形状で湾曲していてもよい)。
ここで、図3(a)に示すように、4つに区画された扇形陸部の弧の長さをS(mm)、半径の長さをR(mm)とするとき、図3(a)に示すピンの一方の端面の総エッジ長さLは、L(mm)=(4×S+8×R)(mm)で表される。
このように、本発明にあっては、ピン3の一方の端面3aに溝5を設け、ピン3の一方の端面3aの最大外径をOD(mm)、前記ピンの一方の端面の総エッジ長さをL(mm)とするとき、
2.0≦OD≦4.0、且つ、3.0≦L/OD≦9.0
を満たすことが肝要である。
以下、図3(a)(b)に示すピンをボディの凹部に、上記一方の端面が、図2に示すように、軸線方向上側(ピンが設けられる側を上側、フランジが設けられる側を下側とする)となるように挿入・固定(この例では圧入)してなるタイヤ用スタッドを、図5に示すように、トレッド部踏面6に形成した複数の穴7に打ち込んだスパイクタイヤの作用効果について説明する。
本発明によれば、ピンの路面に接する端面が、溝により分割されているため、エッジ成分を増大させ、氷上制動性能を向上させることができる。
そして、ODが所定の範囲にあることにより、スパイクタイヤの基本的な氷上性能及び耐スタッドオフ性能を確保することができる。
具体的には、ODが2.0(mm)未満だと、ピン自体の輪郭が小さくなって基本的な氷上性能を確保することができなくなり、一方で、OD(mm)が4.0超だと、ピンが大きすぎて路面反力が大きくなることにより、基本的な耐スタッドオフ性能が低下してしまうからである。
また、比L/ODが所定の範囲にあることにより、氷上制動性能を確保することができる。
具体的には、比L/ODが3.0未満だと、エッジ成分が十分に増大しないため氷上制動性能が確保できなくなり、一方で、比L/OD9.0超だと、溝によって区画される陸部が小さくなりすぎて強度が低下し、氷上路面でピンが引き摺られる際や乾燥路面での欠けの発生してしまい、氷上制動性能が確保できなくなるからである。
さらに、ピンに溝を設けるため、ピンを軽量化することができる。
また、ピンの本数を増やす必要もなく、さらにスタッドのボディに特別の加工をする必要もないため、コストの増大を抑えることもできる。
図6(a)(b)、図7(a)(b)、図8(a)(b)は、それぞれ本発明の他の実施形態にかかるピンについて説明するための図である。図9(a)(b)は、参考の実施形態にかかるピンについて説明するための図である。
図6(a)(b)に示す例では、端面3aは、溝5により、等角度(図示例では60°)に6つの部分に分割されており(なお、この例ではエッジ長さLは、L=6×S+12×R)、また、図7(a)(b)に示す例では、端面3aは、溝5により、等角度(図示例では45°)に8つの部分に分割されており(なお、この例ではエッジ長さLは、L=8×S+16×R)、さらに、図8(a)(b)に示す例では、端面3aは、溝5により、等角度(図示例では36°)に10の部分に分割されている(なお、この例ではエッジ長さLは、L=10×S+20×R)。一方で、参考例では、図9(a)(b)に示すように、端面3aを、溝5により、等角度(図示例では120°)に3つの部分に分割されている(なお、この例ではエッジ長さLは、L=3×S+6×R)。
このように、本発明にあっては、一方の端面3aが溝により4つ以上の部分に分割されている。エッジ成分を増大させて氷上制動性能を向上させることができるからである。一方で、溝により区画される陸部の大きさを確保してピン欠けによるエッジ成分の低下を防止するためには、一方の端面3aを5つ以下の部分に分割することが好ましい。ピン欠けを抑制しつつ、エッジ成分を増大させる観点から、一方の端面3aを4つの部分に分割している。
また、参考例では、溝5は、例えば図10(a)(b)に示すように、ピン3の一方の端面3aの外縁まで延びずに端面3aの内部に留まっている。さらに、参考例では、図11(a)(b)に示すように、1本の直線状の溝5の一方の端部がピン3の一方の端面3aの外縁まで延び、溝5の他方の端部が面内に留まっている。また、参考例では、図12(a)(b)に示すように、端面3aを円形状に区画する溝5としている。
なお、溝の延在長さをT(mm)とするとき、図10(a)(b)では、総エッジ長さL=π×OD+4T、図11(a)(b)では、総エッジ長さL=π×OD+2T、図12(a)(b)では、総エッジ長さL=π×OD+π×Wである。
図10(a)(b)、図11(a)(b)、図12(a)(b)に示す例では、溝5が、ピン3の一方の端面3a内に留まっているため、溝5により区画される陸部が連続するため強度が高く、このためピン欠けによる氷上制動性能の低下を抑制することができる。
ここで、本発明のピンにあっては、前記溝の溝幅をW(mm)とするとき、
0.15≦W/OD≦0.5
を満たすことが好ましい。
なぜなら、比W/ODを0.15以上とすることにより、溝幅を確保することで、氷上にてピンが引き摺られた際にエッジ効果を十分に発揮させることができるからであり、一方で、比W/ODを0.5以下とすることにより、ピンの一方の端面の溝により区画される陸部の面積を確保して、ピンの強度を確保し、氷上路面でピンが引き摺られる際や乾燥路面走行時のピンの欠けの発生を抑制することができ、これにより、ピンが欠けてエッジ成分が低下することにより氷上制動性能の低下を避けることができるからである。
また、本発明にあっては、軸線方向一方の端面に凹部が形成された柱状のボディと、凹部に挿入され、一方の端面を含む一部がボディの一方の端面から突出する、ピンと、を備えるタイヤ用スタッドについて、図3(a)(b)等に示すように、ピンの一方の端面3aからの溝の最大深さをD(mm)、図2に示すように、ボディの一方の端面2aからピンの一方の端面3aまでの高さをH(mm)とするとき、
0.15≦D/H≦0.5、且つ、0.8≦H≦2.0
を満たすことが好ましい。
なぜなら、比D/Hを0.15以上とすることにより、溝深さを十分に確保して、氷上でピンが引き摺られた際のエッジとしての効果を十分に発揮させることができるからであり、一方で、比D/Hを0.5以下とすることにより、溝により区画される陸部の面積に対して溝を適度に浅くしてピンの強度を確保して、氷上路面でピンが引き摺られる際や乾燥路面での欠けの発生を抑制することができ、これにより、ピンが欠けてエッジ成分が低下することにより氷上制動性能の低下を避けることができるからである。
また、Hを0.8(mm)以上とすることにより、ボディからのピンの突出高さを確保して基本的な氷上性能を確保することができ、一方で、Hを2.0(mm)以下とすることにより、ボディからのピンの突出高さが大きすぎ、路面反力が大きくなることによる、基本的な耐スタッドオフ性能の低下を避けることができるからである。
ここで、ピンの上面形状、すなわちピンの一方の端面3aの平面形状は、円形の他、様々な形状とすることができ、例えば、図13(a)(b)、図14(a)(b)、図15(a)(b)に示すように矩形とすることができ、例えば図16(a)(b)に示すように六角形とすることもできる。なお、図13(a)(b)では、溝5は、一方の端部がピン3の一方の端面3aの外縁まで延び、溝5の他方の端部が面内に留まっていている。また、図14(a)(b)では、ピン3の一方の端面3aの端から端まで延びる1本の溝5が設けられている。さらに、図15(a)(b)では、ピン3の一方の端面3aの端から端まで延びる2本の溝5が互いに垂直に交差するように設けられている。
また、特に、図17(a)(b)、図18(a)(b)に示すように、矩形に切り欠き部3bを設けた形状とすることが好ましく、図18(a)(b)に示す形状とすることが特に好ましい。
矩形の角部においては点接触に近くなるため、局所的に接地圧を増大させることができ、円柱状エッジの線接触と対比して氷路面への食い込み量が増加し、形状から計算される寸法以上に実エッジ効果が得られるからである。
また、例えばタイヤが制動中にロックする場合など、最も氷上制動性能に作用するのは引き摺り方向に垂直なエッジ成分であると考えられ、図18(a)(b)に示す形状のピンを、引き摺り方向から見たエッジ投影長さが最大となる向きにスタッダブルタイヤに打ち込むことにより、図17(a)(b)に示す場合と同等の氷上制動性能を発揮しつつも軽量化することができるからである。
さらに、本発明にあっては、図19に示すように、側面に上端面にまで達する切り欠き部2bを有するボディ2の上端面の凹部(図では点線で示す)に、一部がボディの上端面から突出するようにピンを圧入することもできる。
本発明の効果を確かめるため、発明例1〜4、6、7、14〜17、19、20、24にかかるピンと、参考例5、8〜13、18、21〜23、25にかかるピンと、比較例1〜4にかかるピンとを試作し、また従来例にかかるピンを用意した。
そして、各ピンをボディの上端面の凹部に、一部がボディの上端面から突出するように圧入したスタッドをトレッド部踏面に形成された複数の穴に、ボディの上端面がトレッド部踏面の水準となるように打ち込んでスパイクタイヤを作製した。
各タイヤの諸元は、以下の表1に示している。
タイヤサイズ195/65R15の上記各タイヤをリムサイズ6J×15インチのリムに組み込み、内圧210kPaを充填し、以下の評価を行った。
<氷上制動性能>
氷路面のコース上においてテストドライバーが、車両を初速度20km/hから急制動させた。そして、車両が静止状態になるまでの制動距離を測定し、その逆数からスパイクタイヤの氷上制動性能を評価した。評価は、従来例の評価結果を100とした相対値で指数評価し、数値が大きい方ほど氷路面における制動性能が高いことを示す。
<耐スタッドオフ性能>
氷雪及び乾燥路面を新品タイヤ時から30000km走行させた。そして、走行後に脱落したスタッドの本数を計測し、脱落したスタッドの本数の当初のスタッド全本数に対する割合を算出して、スパイクタイヤのスタッド抜け性を評価した。評価は、従来例の評価結果を100とした相対値で指数評価し、数値が小さいほど耐スタッドオフ性能が高いことを示す。
以下の表1に評価結果をタイヤの諸元と共に示す。
Figure 0005997519
Figure 0005997519
表1に示すように、OD及び比L/ODの値を所定の範囲とした発明例1〜4、6、7、14〜17、19、20、24及び参考例5、8〜13、18、21〜23、25は、いずれも氷上制動性能が向上し、耐スタッドオフ性能も確保できていることがわかる。
さらに、比W/ODの値を好適化すると、さらに氷上制動性能が向上していることがわかる。
また、H及び比D/Hの値を好適化すると、氷上制動性能と耐スタッドオフ性能をより両立できていることがわかる。
1 スタッド(タイヤ用スタッド)
2 ボディ
2a 端面(ボディの一方の端面)
2b 切り欠き部
3 ピン
3a 端面(ピンの一方の端面)
3b 切り欠き部
4 フランジ
5 溝
10 トレッド部
11 スタッド
12 ピン
13 路面
14 穴
15 ボディ
TE トレッド端

Claims (6)

  1. スタッダブルタイヤに打ち込まれるスタッドに用いられるピンであって、
    一方の端面に溝が設けられ、
    前記ピンの一方の端面の最大外径をOD(mm)、前記ピンの一方の端面の総エッジ長さをL(mm)とするとき、
    2.0≦OD≦4.0、且つ、3.0≦L/OD≦9.0
    を満たし、
    前記一方の端面に、該一方の端面の一方の端から他方の端まで延びる、溝幅が一定のN本の溝が設けられ、該溝により前記一方の端面が、2N個の部分に分割されており、
    Nは、1以上5以下の自然数であることを特徴とするピン。
  2. 前記溝の溝幅をW(mm)とするとき、
    0.15≦W/OD≦0.5
    を満たす、請求項1に記載のピン。
  3. 前記一方の端面は、前記N本の溝により等角度で、前記2N個の部分に分割されてなる、請求項1又は2に記載のピン。
  4. 軸線方向一方の端面に凹部が形成された柱状のボディと、
    前記凹部に挿入され、前記ピンの一方の端面を含む一部が前記ボディの一方の端面から突出する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のピンと、を備えるタイヤ用スタッド。
  5. 前記ピンの一方の端面からの前記溝の最大深さをD(mm)、前記ボディの一方の端面
    から前記ピンの一方の端面までの高さをH(mm)とするとき、
    0.15≦D/H≦0.5、且つ、0.8≦H≦2.0
    を満たす、請求項に記載のタイヤ用スタッド。
  6. 請求項又はに記載のタイヤ用スタッドを、トレッド部踏面に形成された複数の穴に備えることを特徴とするスパイクタイヤ。
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