JP2013022904A - ガラスフィルム積層体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラスフィルム3と、粘着層2と、ガラスフィルム3の幅Aよりも大きい幅Bのフィルムであって前記したガラスフィルム3の両側端部3a,3bからはみ出すように、粘着層2を介してガラスフィルム3に設けられている支持フィルム1とを有し、支持フィルム1の幅方向Xの各端部1a,1bからその各端部1a,1b側におけるガラスフィルム3の幅方向Xの各端部3a,3bまでの距離a,bを、支持フィルム1の幅方向Xの端部1a,1bから内方に向かって0.5mm以上1mm以下にして、上記課題を解決した。
【選択図】図1
Description
本発明に係るガラスフィルム積層体10は、図1及び図2に示すように、ガラスフィルム3と、粘着層2と、ガラスフィルム3の幅Aよりも大きい幅Bのフィルムであって前記したガラスフィルム3の両側端部3a,3bからはみ出すように、粘着層2を介してガラスフィルム3に設けられている支持フィルム1とを有している。そして、支持フィルム1の幅方向Xの各端部1a,1bからその各端部1a,1b側におけるガラスフィルム3の幅方向Xの各端部3a,3bまでの距離a,bが、支持フィルム1の幅方向Xの端部1a,1bから内方に向かって0.5mm以上1mm以下であることに特徴がある。すなわち、このガラスフィルム積層体10は、ガラスフィルム3とそのガラスフィルム3の幅Aよりも僅かに広い幅Bの支持フィルム1とを粘着層2を介して貼り合わせ、ガラスフィルム3の端部3a,3bから0.5mm以上1mm以下の僅かの幅(距離a,b)だけ支持フィルム1がはみ出すように構成されている。
支持フィルム1は、図1に示すように、ガラスフィルム3を支持するためのフィルムであり、粘着層2を介してガラスフィルム3に貼り合わされている。支持フィルム1としては、可撓性のある樹脂フィルムが用いられる。支持フィルム1を構成する樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、ナイロン、セロファン、シリコーン樹脂等を挙げることができる。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン等を好ましく挙げることができる。
粘着層2は、支持フィルム1とガラスフィルム3とを積層させるために、支持フィルム1とガラスフィルム3との間に設けられている。粘着層2は、最終的にガラスフィルム3から剥離できる層に限られず、ガラスフィルム3から剥離せずにガラスフィルム3に永久的又は半永久的に接着する層、すなわち接着層も包含する。
ガラスフィルム3は、粘着層2を介して支持フィルム1に積層される薄ガラスである。ガラスフィルム3を構成するガラス材質としては、ソーダライムガラス、シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリホウ珪酸ガラス等、ほぼいかなるガラス組成のものも適用できる。ガラスフィルム3にアルカリ成分が含有されていると、表面で陽イオンの置換が発生し、いわゆるソーダ吹き現象が生じ、構造的に粗となることがある。なお、無アルカリホウ珪酸ガラスとは、アルカリ成分が実質的に含まれていないガラスのことであって、具体的には、アルカリ成分が1000ppm以下のガラスのことである。また、強化ガラス、表面処理ガラス等の二次加工を施したガラスフィルム3も、得られるガラスフィルム積層体10の用途に応じて可能である。
上記したように、支持フィルム1の幅Bはガラスフィルム3の幅Aよりも大きい(B>A)。そして、その差(B−A)は1mm〜2mmであることが好ましい。このような幅の差、すなわち支持フィルム1の幅Bがガラスフィルム3の幅Aよりも大きくすることによって、例えば枚葉態様の支持フィルム1とガラスフィルム3を用い且つ両フィルムの各辺、例えば四辺形の場合には4辺の端部を位置合わせして貼り合わせた場合、支持フィルム1の各辺の端部1a,1bを、図1に示すように、ガラスフィルム3の端部3a,3bから僅かにはみ出すように構成できる。一方、ロール巻き等される長尺態様の支持フィルム1とガラスフィルム3を用い且つ両フィルムの幅方向Xの両辺の端部を位置合わせして貼り合わせた場合も同様、支持フィルム1の端部1a,1bを、図1及び図2に示すように、ガラスフィルム3の端部3a,3bから僅かにはみ出すように構成できる。
ガラスフィルム3上には、図3に示すように、膜4を設けてもよい。膜4は特に限定されないが、例えば、透明電極膜、金属膜、半導体膜、レジスト膜、有機化合物膜、無機化合物膜等から選ばれるいずれか1種又は2種以上の膜を挙げることができる。特にこうした膜4が、その用途に応じてパターニングされていることが好ましい。
本発明に係るガラスフィルム積層体10の製造方法は、粘着層2が設けられた支持フィルム1を準備する工程と、支持フィルム1の幅Bよりも狭い幅Aのガラスフィルム3を準備する工程と、支持フィルム1の幅方向Xの各端部1a,1bからその各端部1a,1b側におけるガラスフィルムルム3の幅方向Xの各端部3a,3bまでの距離a,bが、支持フィルム1の幅方向Xの端部1a,1bから内方に向かって0.5mm以上1mm以下であるように、粘着層2を介して支持フィルム1とガラスフィルム3とを貼り合わせる工程と、を有する。
支持フィルム1として、厚さ59μm、幅302mm、長さ10mの粘着層付きPETフィルム(日東電工株式会社製、RP207)が3インチのコアに巻かれた支持フィルムロール23を準備した。この支持フィルム1に設けられた粘着層2上には、カバーシートが剥離自在に貼り付けられている。ガラスフィルム3として、厚さ70μm、幅300mm、長さ10mの薄板ガラス(日本電気硝子株式会社製、OA−10G)が6インチのコアに巻かれたガラスフィルムロール25を準備した。
実施例1において、粘着層付きPETフィルム(日東電工株式会社製、RP207)の幅を301mmとし、貼り合わせ部26でのガラスフィルム3と支持フィルム1との貼り合わせ位置を制御して、支持フィルム1の端部1aからガラスフィルム3の端部3aまでの距離aを+0.5mmとし、支持フィルム1の端部1bからガラスフィルム3の端部3bまでの距離bも+0.5mmとした。それ以外は、実施例1と同様にして、パターン付ガラスフィルム積層体を得た。
実施例1において、粘着層付きPETフィルム(日東電工株式会社製、RP207)の幅を298mmとし、貼り合わせ部26での支持フィルム1とガラスフィルム3との貼り合わせ位置を制御して、支持フィルムの端部1aからガラスフィルム3の端部3aまでの距離aを−1mmとし、支持フィルム1の端部1bからガラスフィルム3の端部3bまでの距離bも−1mmとした。それ以外、実施例1と同様にして、パターン付ガラスフィルム積層体を得た。
実施例1において、粘着層付きPETフィルム(日東電工株式会社製、RP207)の幅を299mmとし、貼り合わせ部26での支持フィルム1とガラスフィルム3との貼り合わせ位置を制御して、支持フィルムの端部1aからガラスフィルム3の端部3aまでの距離aを−0.5mmとし、支持フィルム1の端部1bからガラスフィルム3の端部3bまでの距離bも−0.5mmとした。それ以外、実施例1と同様にして、パターン付ガラスフィルム積層体を得た。
実施例2において、貼り合わせ部26での支持フィルム1とガラスフィルム3との貼り合わせ位置を制御して、支持フィルム1の端部1aからガラスフィルム3の端部3aまでの距離aを+1mmとし、支持フィルムの端部1bからガラスフィルム3の端部3bまでの距離bを±0mmとした。それ以外は、実施例2と同様にして、パターン付ガラスフィルム積層体を得た。
実施例1において、貼り合わせ部26での支持フィルム1とガラスフィルム3との貼り合わせ位置を制御して、支持フィルム1の端部1aからガラスフィルム3の端部3aまでの距離aを+1.5mmとし、支持フィルムの端部1bからガラスフィルム3の端部3bまでの距離bを+0.5mmとした。それ以外は、実施例1と同様にして、パターン付ガラスフィルム積層体を得た。
実施例1,2及び比較例1〜4により得られたパターン付ガラスフィルム積層体について、上記したように、支持フィルム1の幅Bとガラスフィルム3の幅Aとの差(B−A)、及び、支持フィルム1の端部1a,1bとガラスフィルム3の端部3a,3bとの距離a,bを表1示した。
1a,1b 支持フィルムの端部
2 粘着層
3 ガラスフィルム
3a,3b ガラスフィルムの端部
10,10A,10B,10C ガラスフィルム積層体
20 ガラスフィルム積層体の製造装置
22 支持フィルム供給部
23 支持フィルムロール
24 ガラスフィルム供給部
25 ガラスフィルムロール
26 貼り合わせ部
28 ガイドローラ
30 ニップローラ
32 搬送路
34 巻取部
36 ガラスフィルム積層体ロール
A ガラスフィルムの幅
B 支持フィルムの幅
a ガラスフィルムの一方の端部から支持フィルムの端部までの距離
b ガラスフィルムの他方の端部から支持フィルムの端部までの距離
Claims (3)
- ガラスフィルムと、粘着層と、前記ガラスフィルムの幅よりも大きい幅のフィルムであって前記ガラスフィルムの両側端部からはみ出すように前記粘着層を介して前記ガラスフィルムに設けられている支持フィルムと、を有し、
前記支持フィルムの幅方向の各端部から該各端部側における前記ガラスフィルムの幅方向の各端部までの距離が、前記支持フィルムの幅方向端部から内方に向かって0.5mm以上1mm以下であることを特徴とするガラスフィルム積層体。 - 前記ガラスフィルム上には、パターニングされた膜が少なくとも設けられている、請求項1に記載のガラスフィルム積層体。
- 粘着層が設けられた支持フィルムを準備する工程と、
前記支持フィルムの幅よりも狭い幅のガラスフィルムを準備する工程と、
前記支持フィルムの幅方向の各端部から該各端部側における前記ガラスフィルムの幅方向の各端部までの距離が、前記支持フィルムの幅方向端部から内方に向かって0.5mm以上1mm以下であるように、前記粘着層を介して前記支持フィルムと前記ガラスフィルムとを貼り合わせる工程と、を有することを特徴とするガラスフィルム積層体の製造方法。
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