JP2013021857A - モータ駆動制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】モータ駆動制御システムにおいて、交流電動機の駆動制御に支障を来たすことなく、交流電動機に流れる電流を検出する電流センサの故障診断を高い信頼性をもって行なうことを可能とする。
【解決手段】相電流演算部320は、電流センサ180による母線電流Idcの検出値と、インバータ140のスイッチング素子Q3〜Q8のオン・オフの組合せを示すスイッチングパターンとに基づいて、交流電動機200の相電流を推定する。相電流比較部330は、相電流演算部320による相電流の推定値と、電流センサ240による相電流の検出値との比較結果に基づいて、電流センサ240の故障を診断する。制御部340は、交流電動機200の駆動に基づく暗騒音が発生しているときに電流センサ240の故障診断の実行期間を設けるとともに、故障診断の実行期間中は、制御指令演算部310で用いる搬送波の周波数を一時的に低下させる。
【選択図】図2

Description

この発明は、モータ駆動制御システムに関し、より特定的には、交流電動機を駆動するためのモータ駆動制御システムに関する。
直流電源を用いて交流電動機を駆動制御するために、インバータを用いた駆動方法が一般的に採用される。インバータは、インバータ駆動回路によってスイッチング制御されており、たとえばパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)制御に従ってスイッチングされた電圧が交流電動機に印加される。
PWM制御が適用される交流電動機の制御においては、モータ電流のフィードバックによってモータ印加電圧(交流)の振幅および位相を制御する。この電流フィードバックは、交流電動機に流れるモータ電流を検出する電流センサの検出値に基づいて行なわれる。
特開2010−82261号公報(特許文献1)は、三相交流の電動機の相電流(モータ電流)を検出する相電流センサの異常を検知する電流センサ異常検知装置を開示する。この異常検知装置は、インバータの直流側電流を検出する直流側電流センサと、該直流側電流に基づき相電流を推定する相電流推定手段と、相電流センサにより検出された相電流の三相の総和が零であるか否かを判定する判定手段と、各相ごとに、相電流推定手段により推定された相電流の推定値と、相電流センサにより検出された相電流の検出値とが同一であるか否かを判定する相電流判定手段と、上記判定手段による判定結果において、相電流の三相の総和が零ではなく、かつ、相電流判定手段による判定結果において推定値と検出値とが異なる場合に、推定値と検出値とが異なると判定された相に係る相電流センサは異常であると判定する異常判定手段とを備える。
特開2010−88261号公報 特開2008−160915号公報 特開2005−27379号公報 特開2008−307908号公報
上記公報に開示される電流センサ異常検知装置では、相電流推定手段は、インバータを構成する6つのスイッチング素子の各々のゲートに入力されるスイッチング指令であるゲート信号に応じた検出タイミングで直流側電流センサにより検出される直流側電流に基づいて、実際にインバータからモータに供給される各相電流を推定する。なお、ゲート信号は、PWM信号生成部において、各相電圧指令と三角波などの搬送波とを比較した結果に基づいて生成される。ゲート信号は、各相ごとに対をなすスイッチング素子のオン/オフ状態の組み合わせに応じて、8通りのスイッチングパターンに応じた信号となる。相電流推定手段は、各スイッチングパターンにおいて直流側電流センサにより検出される直流側電流に基づいて、各相電流を推定する。
しかしながら、このような異常検知装置においては、PWM信号生成部においてモータの動作状態(たとえば、回転速度)に応じて搬送波の周波数が高くなると、モータの電気角360°に含まれる搬送波の周期数が増加するため、各スイッチングパターンの時間幅が小さくなる。そのため、各スイッチング素子のスイッチングに、相電流推定手段における直流側電流センサの検出値のサンプリングを同期させることが困難となる。その結果、相電流センサの故障診断を正確に行なうことができないという問題が生じる。また、誤診断を避けるために、搬送波周波数が高いときには相電流センサの故障診断を行なわない構成とすると、故障診断を実行する機会が制限されてしまうため、相電流センサの信頼性を低下させる虞がある。
一方で、相電流センサの故障診断の機会を得るために搬送波周波数を低下させると、モータのトルク制御の制御性が低下する虞が生じる。また、インバータのスイッチングに伴なう電磁騒音の発生が懸念される。
それゆえ、この発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、モータ駆動制御システムにおいて、交流電動機の駆動制御に支障を来たすことなく、交流電動機に流れる電流を検出する電流センサの故障診断を高い信頼性をもって行なうことを可能とすることである。
この発明のある局面では、交流電動機を駆動するためのモータ駆動制御システムであって、複数のスイッチング素子を含んで構成され、直流電源から供給される直流電圧を交流電動機の駆動電圧に変換するためのインバータと、直流電源およびインバータの間を流れる母線電流を検出する母線電流検出部と、複数のスイッチング素子のオン・オフの組合せを示すスイッチングパターンと、母線電流検出部による母線電流の検出値とに基づいて、交流電動機の相電流を推定する相電流推定部と、交流電動機の相電流を検出する相電流検出部と、相電流推定部による相電流の推定値と、相電流検出部による相電流の検出値との比較結果に基づいて、相電流検出部の故障を診断するための故障診断部と、交流電動機を動作させるための交流電圧指令と搬送波との比較に基づくパルス幅変調制御によって、複数のスイッチング素子のオン・オフを制御する制御部とを備える。制御部は、交流電動機の駆動に基づく暗騒音が発生しているときに故障診断部による故障診断の実行期間を設けるとともに、故障診断の実行期間中は、搬送波の周波数を一時的に低下させる。
好ましくは、制御部は、故障診断の実行期間中は、搬送波の周波数を、交流電動機の動作状態に応じた第1の値から、相電流推定部が母線電流検出部の検出値をサンプリングする周期に応じた第2の値に低下させる。
好ましくは、制御部は、故障診断部による診断の結果が確定されると、搬送波の周波数を、第2の値から第1の値に復帰させる。
好ましくは、制御部は、交流電動機の回転速度がしきい値よりも大きいという条件が成立するときに、故障診断の実行を許可するように構成される。しきい値は、交流電動機の駆動に基づく暗騒音が人に感知されやすくなるような交流電動機の回転速度に設定される。
この発明によれば、交流電動機の駆動制御に支障を来たすことなく、交流電動機に流れる電流を検出する電流センサの故障診断を高い信頼性をもって行なうことができる。
図1は、本発明の実施の形態に従うモータ駆動制御システムを搭載した車両10の全体ブロック図である。 本実施の形態におけるECUの制御構成を示す機能ブロック図である。 母線電流からモータ電流推定値への変換を説明する概念図である。 母線電流からモータ電流推定値への変換を説明する概念図である。 本発明の実施の形態によるモータ駆動制御システムにおける電流センサの故障診断を実現するための制御処理手順を示したフローチャートである。 本実施の形態において適用されるキャリア周波数の決定に用いられるマップの一例を示した図である。 本発明の実施の形態による電流センサの故障診断処理におけるキャリア周波数の制御を実現するための制御処理手順を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明が繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態に従うモータ駆動制御システム100を搭載した車両10の全体ブロック図である。
図1を参照して、車両10は、モータ駆動制御システム100と、交流電動機200と、駆動輪210とを備える。モータ駆動制御システム100は、直流電圧発生部105と、コンデンサC1と、インバータ140と、制御装置(以下、ECU(Electronic Control Unit)とも称する)300とを含む。
交流電動機200は、たとえば、ハイブリッド自動車、電気自動車や燃料電池車等の電気エネルギによって車両駆動力を発生する車両において、駆動輪210を駆動するためのトルクを発生する駆動用電動機である。あるいは、この交流電動機200は、エンジン(図示せず)によって駆動される発電機の機能を持つように構成されてもよく、または電動機および発電機の機能を併せ持つように構成されてもよい。さらに、交流電動機200は、エンジンに対して電動機として動作し、たとえば、エンジン始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。すなわち、本実施の形態において、「交流電動機」は、交流駆動の電動機、発電機および電動発電機(モータジェネレータ)を含むものである。
直流電圧発生部105は、直流電源110と、システムリレーSR1,SR2と、コンデンサC2と、コンバータ120と、電圧センサ150,170と、電流センサ160とを含む。
直流電源110は、再放電可能な電力貯蔵要素であり、代表的には、ニッケル水素電池またはリチウムイオン電池等の二次電池や電気二重層キャパシタ等の蓄電装置により構成される。電圧センサ150は、直流電源110が出力する直流電圧VBを検出する。電流センサ160は、直流電源110に入出力される直流電流IBを検出する。そして、これらの検出値は、ECU300へ出力される。
システムリレーSR1は、蓄電装置Bの正極端子と電力線PL1との間に接続される。システムリレーSR2は、蓄電装置Bの負極端子と接地線NL1との間に接続される。システムリレーSR1,SR2は、ECU300からの制御信号SE1により制御され、蓄電装置Bとコンバータ120との間での電力の供給と遮断とを切換える。
コンバータ120は、リアクトルL1と、スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。スイッチング素子Q1,Q2は、電力線PL2と接地線NL1との間に直列に接続される。スイッチング素子Q1,Q2は、ECU300からのスイッチング制御信号PWCによって制御される。
本実施の形態においては、スイッチング素子として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタある
いは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、逆並列ダイオードD1,D2が配置される。リアクトルL1は、スイッチング素子Q1,Q2の接続ノードと電力線PL1との間に接続される。
コンデンサC2は、電力線PL1および接地線NL1の間に接続され、電力線PL1と接地線NL1との間の電圧変動を低減する。電圧センサ170は、コンデンサC2の両端の電圧VLを検出し、その検出値をECU300へ出力する。
コンバータ120は、基本的には、各スイッチング周期内でスイッチング素子Q1,Q2が相補的かつ交互にオン・オフするように制御される。コンバータ120は、昇圧動作時には、直流電源110から供給された直流電圧VLを直流電圧VH(インバータ140への入力電圧に相当するこの直流電圧を、以下「システム電圧」とも称する)に昇圧する。この昇圧動作は、スイッチング素子Q2のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q1および逆並列ダイオードD1を介して、電力線PL2へ供給することにより行なわれる。
また、コンバータ120は、降圧動作時には、直流電圧VHを直流電圧VLに降圧する。この降圧動作は、スイッチング素子Q1のオン期間にリアクトルL1に蓄積された電磁エネルギを、スイッチング素子Q2および逆並列ダイオードD2を介して、接地線NL1へ供給することにより行なわれる。これらの昇圧動作および降圧動作における電圧変換比(VHおよびVLの比)は、上記スイッチング周期におけるスイッチング素子Q1,Q2のオン期間比(デューティ比)により制御される。なお、スイッチング素子Q1をオンに、スイッチング素子Q2をオフにそれぞれ固定すれば、VH=VL(電圧変換比=1.0)とすることもできる。
コンデンサC1は、コンバータ120からの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ140へ供給する。電圧センサ130は、コンデンサC1の両端の電圧、すなわち、システム電圧VHを検出し、その検出値をECU300へ出力する。
電流センサ18は、直流電圧発生部105とインバータ140との間を流れる直流電流(以下、「母線電流」と称す)Idcを検出し、その検出した母線電流IdcをECU300へ出力する。なお、図1では、電流センサ18を接地線NLに設けているが、電流センサ18を電力線PL2に設けてもよい。
インバータ140は、電力線PL2と接地線NL1との間に並列に設けられる、U相上下アーム141と、V相上下アーム142と、W相上下アーム143とを含んで構成される。各相上下アームは、電力線PL2と接地線NL1との間に直列接続されたスイッチング素子を含む。たとえば、U相上下アーム141はスイッチング素子Q3,Q4を含み、V相上下アーム142はスイッチング素子Q5,Q6を含み、W相上下アーム143はスイッチング素子Q7,Q8を含む。また、スイッチング素子Q3〜Q8に対して、逆並列ダイオードD3〜D8がそれぞれ接続される。スイッチング素子Q3〜Q8は、ECU300からの制御信号PWIによって制御される。
交流電動機200は、代表的には3相の永久磁石型同期電動機であり、U,V,W相における3つのコイルの一方端が中性点に共通に接続される。さらに、各相コイルの他方端は、各相上下アーム141〜143におけるスイッチング素子の接続ノードに接続される。
インバータ140は、交流電動機200のトルク指令値が正(Trqcom>0)の場合には、ECU300からの制御信号PWIに応答したスイッチング素子Q3〜Q8のスイッチング動作により、コンデンサC1から供給される直流電圧を交流電圧に変換して正のトルクを出力するように交流電動機200を駆動する。また、インバータ140は、交流電動機200のトルク指令値が零の場合(Trqcom=0)には、制御信号PWIに応答したスイッチング動作により、直流電圧を交流電圧に変換してトルクが零になるように交流電動機200を駆動する。これにより、交流電動機200は、トルク指令値Trqcomによって指定された零または正のトルクを発生するように駆動される。
さらに、モータ駆動制御システム100が搭載された車両の回生制動時には、交流電動機200のトルク指令値Trqcomは負に設定される(Trqcom<0)。この場合には、インバータ140は、制御信号PWIに応答したスイッチング動作により、交流電動機200が発電した交流電圧を直流電圧に変換し、その変換した直流電圧(システム電圧VH)を、コンデンサC1を介してコンバータ120へ供給する。なお、ここで言う回生制動とは、車両を運転するドライバによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセルペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。
電流センサ240は、交流電動機200に流れるモータ電流MCRTを検出し、その検出したモータ電流をECU300へ出力する。なお、三相電流iu,iv,iwの瞬時値の和は零であるので、図1に示すように電流センサ240は2相分のモータ電流(たとえば、V相電流ivおよびW相電流iw)を検出するように配置すれば足りる。
回転角センサ(レゾルバ)250は、交流電動機200の回転角θを検出し、その検出した回転角θをECU300へ出力する。ECU300では、回転角θに基づき交流電動機200の回転速度および角速度ω(rad/s)を算出できる。なお、回転角センサ250については、ECU300にてモータ電圧や電流から回転角θを直接演算することによって、配置を省略してもよい。
ECU300は、電子制御ユニット(制御装置)により構成され、予め記憶されたプログラムを図示しないCPUで実行することによるソフトウェア処理、および/または、専用の電子回路によるハードウェア処理によって、モータ駆動制御システム100の動作を制御する。
代表的な機能として、ECU300は、入力されたトルク指令値Trqcom、電圧センサ150,170によって検出された直流電圧VB,VL、電流センサ160によって検出された直流電流IB、電圧センサ130によって検出されたシステム電圧VHおよび電流センサ240からのモータ電流(V相電流iv,W相電流iw)、回転角センサ250からの回転角θ等に基づいて、トルク指令値Trqcomに従ったトルクを交流電動機200が出力するように、コンバータ120およびインバータ140の動作を制御する。すなわち、ECU300は、コンバータ120およびインバータ140を制御するための制御信号PWC,PWIを生成して、コンバータ120およびインバータ140へ出力する。
コンバータ120の昇圧動作時には、ECU300は、システム電圧VHをフィードバック制御し、システム電圧VHが電圧指令値に一致するように制御信号PWCを生成する。
また、ECU300は、車両が回生制動モードに入ったことを示す回生信号RGEを外部制御装置から受けると、交流電動機200で発電された交流電圧を直流電圧に変換するように制御信号PWIを生成してインバータ140へ出力する。これにより、インバータ140は、交流電動機200で発電された交流電圧を直流電圧に変換してコンバータ120へ供給する。そして、ECU300は、インバータ140から供給された直流電圧を降圧するように制御信号PWCを生成し、コンバータ120へ出力する。これにより、交流電動機200が発電した交流電圧は、直流電圧に変換かつ降圧されて直流電源110に供給される。
本実施の形態に従うモータ駆動制御システム100では、ECU300による交流電動機200の制御に、PWM制御を適用する。PWM制御は、各相上下アーム素子のオン・オフを、正弦波状の電圧指令と搬送波(代表的には三角波)との電圧比較に従って制御する。この結果、上アーム素子のオン期間に対応するハイレベル期間と、下アーム素子のオン期間に対応するローレベル期間との集合について、一定時間内でその基本波成分が正弦波となるようにデューティが制御される。
このPWM制御では、モータ電流のフィードバック制御によってモータ印加電圧(交流)の振幅および位相が制御される。したがって、モータ電流iv,iwを検出する電流センサ240が故障することによって、電流センサ240の検出値において、実電流値に対するゲインにずれが生じる、あるいは、実電流値に対するオフセットが生じる異常が生じると、交流電動機200の制御性が低下し、所望の出力を確保できなくなる虞がある。そこで、本実施の形態によるモータ駆動制御システム100では、ECU300は、上記の交流電動機200の制御と並行して、電流センサ240の故障診断を実行する。
(制御装置の構成)
図2は、本実施の形態におけるECU300の制御構成を示す機能ブロック図である。図2で説明されるブロック図に記載された各機能ブロックは、ECU300によるハードウェア的あるいはソフトウェア的な処理によって実現される。
図2を参照して、ECU300は、制御指令演算部310と、相電流演算部320と、相電流比較部330と、制御部340とを含む。
制御指令演算部310は、上位の制御装置(図示せず)からのトルク指令値Trqcomと、電流センサ240からのモータ電流iv,iwと、回転角センサ250からの回転角θとを受ける。そして、制御指令演算部310は、トルク指令値Trqcomから算出されるd軸、q軸の電流指令値と、モータ電流検出値をd軸、q軸に変換した電流検出値とを用いて電流フィードバック制御を行ない、インバータ140に印加する電圧指令値Vd♯,Vq♯を生成する。制御指令演算部310は、生成した電圧指令値Vd♯,Vq♯を、交流電動機200の回転角θを用いた座標変換(2相→3相)によって、U相、V相、W相の各相電圧指令値Vu,Vv,Vwに変換する。そして、制御指令演算部310は、各相電圧指令値Vu,Vv,Vwと所定の搬送波との比較に基づいて、インバータ140を駆動する制御信号PWIを生成してインバータ140へ出力する。
さらに、制御指令演算部310は、生成した制御信号PWIにおけるデューティに関する情報Dutyを相電流演算部320へ出力する。このデューティに関する情報Dutyは、制御信号PWMIに従って各相上下アーム141〜143におけるスイッチング素子をオン・オフ駆動するためのゲート信号S3〜S8の生成に用いられる。
相電流演算部320は、電流センサ180から母線電流Idcを取得すると、母線電流Idcと制御指令演算部310から与えられたデューティに関する情報Dutyとに基づいて、交流電動機200に流れるモータ電流(U相電流iu,V相電流iv,W相電流iwを推定する。具体的には、相電流演算部320は、インバータ140を構成するスイッチング素子Q3〜Q8のオン・オフの組合せを示すスイッチングパターンに基づいて、母線電流Idcをモータ電流(相電流)に変換することにより、モータ電流推定値(U相電流推定値iu♯,V相電流推定値iv♯,W相電流推定値iw♯)を演算する。
図3および図4は、母線電流Idcからモータ電流推定値iu♯,iv♯,iw♯への変換を説明する概念図である。
まず、図4を参照して、インバータ140においては、6個のスイッチング素子Q3〜Q8のオン・オフの組合せは8パターン存在する。図4では、各相上下アーム141〜143において、オン状態となるスイッチング素子が示されている。
図4に示される8つのスイッチングパターンのうち、上アームの3つのスイッチング素子が互いに同じスイッチング状態(すべてオンまたはオフ)となり、かつ、下アームの3つのスイッチング素子も互いに同じスイッチング状態となるスイッチングパターン(図4では、スイッチング素子Q3,Q5,Q7がオン状態となるスイッチングパターン、およびスイッチング素子Q4,Q6,Qがオン状態となるスイッチングパターン)は、相間電圧が零となり、そのような電圧状態は零ベクトルと称される。この2つのスイッチングパターンでは、モータ電流は零となる。そして、上記2つのスイッチングパターンを除いた6つのスイッチングパターンは、60°ずつ位相が異なる6つの瞬時空間電圧ベクトルとなる。
インバータ140の直流側には、各スイッチングパターンに応じて断続的に各相電流Iu,Iv,Iwが発生する。電流センサ180により検出される母線電流Idcは、各相電流Iu,Iv,Iwのいずれか1つ、あるいは、各相電流Iu,Iv,Iwのいずれか1つの符号が反転したもの、あるいは、零となる。
たとえば図3に示すように、電力線PL2にはスイッチング素子Q3がオンして接続され、接地線NL2にはスイッチング素子Q6,Q8がオンして接続されるスイッチングパターンでは、母線電流Idcは、U相上下アーム141の上アーム(スイッチング素子Q3)から交流電動機200のU相コイルへ流れる。すなわち、母線電流Idcは、U相電流iuに等しく、この電流がV相電流ivとW相電流iwとに分割される。このようにして、図4においては、6つのスイッチングパターンの各々について、母線電流Idcから各相電流Iu,Iv,Iwのいずれか1つ、あるいは、各相電流Iu,Iv,Iwのいずれか1つの符号が反転したものが取得される。
再び図2を参照して、相電流演算部320は、電流センサ180から母線電流Idcの検出値を受け、制御指令演算部310からDuty情報を受けると、図4に示されるスイッチングパターンと母線電流Idcとの相関関係を参照することにより、母線電流Idcに基づいて相電流を推定する。相電流演算部320は、母線電流Idcから推定された相電流の推定値(モータ電流推定値iu♯,iv♯,iw♯)を相電流比較部330へ出力する。
相電流比較部330は、モータ電流推定値iu♯,iv♯,iw♯と、電流センサ240によるモータ電流の検出値iv,iwとを比較し、その比較結果に基づいて電流センサ240の故障を診断する。なお、三相電流iu,iv,iwの瞬時値の和が零であるため、電流センサ240により検出されたV相電流ivおよびW相電流iwからU相電流iuを算出することができる。
たとえば図3に示したように、インバータ140のU相上下アーム141の上アームから交流電動機200のU相コイルへ電流が流れるスイッチングパターンの場合には、相電流演算部320によるU相電流推定値iu♯と、電流センサ240によるU相電流iuの検出値とを比較し、その比較結果が所定範囲を超えるときには、電流センサ240の故障と判定する。電流センサ240の故障と判定されると、相電流比較部330は、故障検出カウンタの加算を行なう。故障検出カウンタは、ECU300が内蔵しているカウンタであり、電流センサ240の故障と判定された回数を計測するために用いられる。上述した故障診断によって電流センサ240の故障と判定されると、カウント値に1が加算される。
相電流比較部330は、故障検出カウンタのカウント値が判定値に達したか否かを判定する。カウント値が判定値に達すると、相電流比較部330は、電流センサ240が故障である旨の診断を確定して、故障検出フラグをオンする。
このように、相電流比較部330は、電流センサ240の故障と判定された回数が判定値に達したときに電流センサ240の故障とする診断結果を確定する。これにより、ノイズ等の影響により電流センサ180,240の検出値が一時的に変動するなど、偶発的な要因によって電流センサ240の故障と誤診断されてしまうのを防止することができる。その結果、信頼性の高い故障診断を行なうことができる。
なお、本実施の形態では、電流センサ240の故障と判定された回数が判定値を超えたときに電流センサ240が故障である旨の診断結果を確定する構成としたが、電流センサ240の故障である旨の判定が継続してなされた場合にはじめて故障とする診断結果を確定する構成としてもよい。
図5は、本発明の実施の形態によるモータ駆動制御システム100における電流センサ240の故障診断を実現するための制御処理手順を示したフローチャートである。
図5を参照して、相電流演算部320は、ステップS01により、電流センサ180による母線電流Idcの検出値を取得する。さらにステップS02では、相電流演算部320は、制御指令演算部310からデューティに関する情報Dutyを取得する。
ステップS03では、相電流演算部320は、図4に示されるスイッチングパターンと母線電流Idcとの相関関係を参照することにより、母線電流Idcに基づいて相電流を推定する。相電流演算部320は、母線電流Idcから推定された相電流の推定値(モータ電流推定値iu♯,iv♯,iw♯を相電流比較部330へ出力する。
ステップS04では、電流センサ240は、モータ電流iv,iwを検出し、その検出値を相電流比較部330へ出力する。
ステップS05において、相電流比較部330は、モータ電流推定値iu♯,iv♯,iw♯と、電流センサ240によるモータ電流の検出値iv,iwとを比較する。相電流比較部330は、ステップS06において、比較結果としてモータ電流推定値とモータ電流の検出値との偏差を算出すると、その算出した偏差が所定範囲内であるか否かを判定する。そして、当該偏差が所定範囲内である場合には(ステップS06においてYES)、相電流比較部330は、電流センサ240が正常であると判定する。そして、処理がステップS11に進められて、相電流比較部330は、故障検出フラグをオフする。
一方、偏差が所定範囲を超える場合(ステップS06においてNO)には、相電流比較部330は、電流センサ240の故障と判定する。そして、処理がステップS07に進められて、相電流比較部330は、故障検出カウンタの加算を行なう。
ステップS08では、相電流比較部330は、故障検出カウンタのカウント値が判定値に達したか否かを判定する。カウント値が判定値に達していない場合(ステップS08においてNO)には、制御はメインルーチンに戻される。
一方、カウント値が判定値に達すると(ステップS08においてYES)、相電流比較部330は、ステップS09により電流センサ240が故障である旨の診断を確定する。そして、処理をステップS10に進めて、相電流比較部330は、故障検出フラグをオンする。
以上に説明したように、母線電流Idcを検出可能な電流センサ180の検出値に基づいて交流電動機200に流れる電流(モータ電流)が推定され、その推定された電流と電流センサ240の検出値との比較結果に基づいて、電流センサ240の故障が診断される。これにより、モータ電流センサを増設することなく、電流センサ240の故障を診断することができる。したがって、低コストで電流センサ240の故障を診断することができる。
その一方で、PWM制御において、交流電動機200の動作状態(たとえば、回転速度)に応じて搬送波周波数(以下、「キャリア周波数」と称する)が高くなると、交流電動機200の電気角360°に含まれる搬送波の周期数が増加するため、各スイッチングパターンの時間幅が小さくなる。そのため、各スイッチング素子のスイッチングに、相電流演算部320における電流センサ180の検出値Idcのサンプリングを同期させることが困難となり、電流センサ240の故障診断を正確に行なうことができないという問題が生じる。
ここで、各スイッチング素子のスイッチングと、電流センサ180の検出値Idcのサンプリングとの同期可能な周波数までキャリア周波数を低下させると、正確な故障診断が可能となる一方で、交流電動機200のトルク制御性を低下させる虞が生じる。また、キャリア周波数を可聴周波数帯域まで低下させることによって、インバータ140のスイッチングに伴なう電磁騒音がユーザに感知され易くなることが懸念される。
そこで、本実施の形態によるモータ駆動制御システム100では、制御部340は、交流電動機200の駆動に基づく暗騒音が発生しているときに限定して、電流センサ240の故障診断の実行期間を設ける。そして、この故障診断の実行期間中においては、キャリア周波数をPWM制御で用いる周波数よりも低い周波数に一時的に低下させる。
すなわち、本実施の形態では、暗騒音が発生している状態においてキャリア周波数を一時的に下げることによって、故障診断を実行する機会を作る。そして、電流センサ240が故障である旨の診断結果が確定するのに要する最小限の時間を待って、キャリア周波数を通常のPWM制御で用いるキャリア周波数に復帰させる。
このような構成とすることにより、暗騒音が発生している状態では、スイッチングに伴なう電磁騒音がさほど問題とされないため、キャリア周波数を低下させて電流センサ240の故障診断を行なうことにより、正確に故障診断を行なうことが可能となる。また、故障診断を開始してから故障診断結果が確定するまでの必要最低限の時間に限定して、キャリア周波数を一時的に低下させることによって、キャリア周波数の低下に起因してPWM制御での制御性が損なわれるのを防止できる。
この結果、PWM制御でのキャリア周波数に制限されることなく、電流センサ240の故障診断を行なう機会を増やすことができるため、電流センサ240の信頼性を向上でき、高信頼性のモータ駆動制御を行なうことが可能となる。
図6は、実施の形態において適用されるキャリア周波数の決定に用いられるマップの一例を示した図である。
図6を参照して、横軸にモータ回転速度、縦軸にトルクが示されている。図6では回転速度に応じてキャリア周波数を切替える。たとえば、領域B1に示すように、しきい値N1よりも回転速度が低い領域ではキャリア周波数fはf1である。また、回転速度がしきい値N1以上しきい値N2以下となる領域B2ではキャリア周波数fはf2である。しきい値N2よりも回転速度が高い領域B3ではキャリア周波数fはf3である。このように、破線の枠で囲まれた領域ごとにキャリア周波数が予め定められている。キャリア周波数は、PWM制御の制御性、インバータ発熱、車内で生じる騒音などの観点から、交流電動機200の動作状態(トルクや回転速度)に応じて予め定められている。
制御部340は、上記のように、交流電動機200の駆動に基づく暗騒音が発生しているときに限定して、電流センサ240の故障診断の実行期間を設ける。具体的には、交流電動機200を駆動力源とした車両の走行中は、インバータのスイッチングに伴なう電磁騒音が耳障りとなる可能性が低いため、走行中に電流センサ240の故障診断の実行期間を設ける。たとえば、図6に示すように、交流電動機200の回転速度がしきい値Nthよりも大きいという条件が成立したときに、制御部340は故障診断の実行を許可することとする。このしきい値Nthは、交流電動機200の駆動に基づく暗騒音が人に感知されやすくなるような交流電動機の回転速度に設定される。なお、回転速度の代わりに、車速を用いてもよい。
図6において回転速度(または車速)がしきい値Nthよりも大きい領域では、交流電動機200の駆動に基づく暗騒音が大きい動作状態であるため、多少の電磁騒音の増加は許容される可能性が高い。そこで、制御部340は、キャリア周波数を、予め定められた周波数から電流センサ240の故障診断に適した周波数に一時的に低下させる。そして、故障診断結果が確定すると、キャリア周波数を元の周波数に復帰させる。
図7は、本発明の実施の形態による電流センサ240の故障診断処理におけるキャリア周波数の制御を実現するための制御処理手順を示したフローチャートである。
図7を参照して、制御部340は、ステップS20により、電流センサ240の故障診断の実行タイミングであるか否かを判定する。故障診断の実行タイミングは、たとえば、1トリップ(ここでは、車両の起動から停止までの期間を意味するものとする)において、一定時間ごとまたは所定の条件が成立するごとに故障診断が実行されるように、定められている。
故障診断の実行タイミングでないと判定されると(ステップS20においてNO)、制御はメインルーチンに戻される。一方、故障診断の実行タイミングであると判定されると(ステップS20においてYES)、ステップS21において、制御部340は、故障検出フラグを初期化(オフ状態)する。
ステップS22において、制御部340は、交流電動機200の駆動に基づく暗騒音が発生しているか否かを判定する。具体的には、制御部340は、交流電動機200の回転速度がしきい値Nthよりも大きいか否かを判定する。交流電動機200の回転速度がしきい値Nth以下であると判定されると(ステップS22においてNO)、制御部340は、電流センサ240の故障診断の実行を禁止する。したがって、制御部340は、ステップS24により、キャリア周波数を、PWM制御に用いている周波数に維持する。
これに対して、交流電動機200の回転速度がしきい値Nthよりも大きいと判定されると(ステップS22においてYES)、制御部340は、電流センサ240の故障診断の実行を許可する。したがって、制御部340は、ステップ23において、キャリア周波数を、PWM制御での周波数から故障診断に適した周波数に低下させる。これにより、制御指令演算部310では、キャリア周波数が変更後の周波数に切替えられる。
制御部340は、ステップS25では、電流センサ240の故障診断が確定したか否かを判定する。制御部340は、電流センサ240が故障である旨の診断結果が確定したことにより故障検出フラグがオンされたとき、あるいは、故障検出フラグがオフ状態に維持されることにより電流センサ240が正常である旨の診断結果が確定したときには、電流センサ240の故障診断が確定したと判定する。故障診断が終了したと判定されると(ステップS25においてYES)、制御部340は、ステップS26により、キャリア周波数を元のPWM制御での周波数に復帰させる。
以上説明したように、この発明の実施の形態によれば、交流電動機200の駆動に基づく暗騒音が発生しているときに限定して、電流センサ240の故障診断の実行期間を設けるとともに、故障診断の実行期間中においては、キャリア周波数を一時的に低下させる。これにより、車室内の騒音を増加させることなく、かつ、PWM制御での制御性を損なうことなく、正確な故障診断を行なうことができる。この結果、PWM制御でのキャリア周波数に制限されることなく、電流センサ240の故障診断を行なう機会を増やすことができるため、電流センサ240の信頼性を向上でき、高信頼性のモータ駆動制御を行なうことが可能となる。
なお、この発明は、複数の交流電動機が設けられるモータ駆動制御システムにも適用可能である。具体的には、直流電圧発生部105に対してインバータ140と並列に他のインバータが接続されるとともに、そのインバータによって他の交流電動機が駆動されるように構成されたモータ駆動制御システムにおいても、この発明は適用可能である。このようなシステムにおいては、各インバータに対応付けて電流センサ180を設けるとともに、各電流センサ180による母線電流Idcの検出値と各インバータのスイッチングパターンとに基づいてモータ電流推定値を算出する。そして、そのモータ電流推定値と各モータ電流センサ240の検出値との比較結果に基づいて、各電流センサの故障を診断する。なお、各交流電動機を独立に駆動することができる場合には、インバータごとに母線電流を検出する電流センサを設ける構成に代えて、複数のインバータで1個の電流センサを共有し、電流センサの故障診断の実行タイミングを複数の交流電動機の間で切替える構成することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 車両、18 電流センサ、100 モータ駆動制御システム、105 直流電圧発生部、110 直流電源、120 コンバータ、130,150,170 電圧センサ、140 インバータ、141 U相上下アーム、142 V相上下アーム、143 W相上下アーム、160,180,240 電流センサ、200 交流電動機、210 駆動輪、250 回転角センサ、300 ECU、310 制御指令演算部、320 相電流演算部、330 相電流比較部、340 制御部、C1,C2 コンデンサ、D1〜D8 逆並列ダイオード、L1 リアクトル、NL1 接地線、PL1,PL2 電力線、Q1〜Q8 スイッチング素子、SR1,SR2 システムリレー。

Claims (4)

  1. 交流電動機を駆動するためのモータ駆動制御システムであって、
    複数のスイッチング素子を含んで構成され、直流電源から供給される直流電圧を前記交流電動機の駆動電圧に変換するためのインバータと、
    前記直流電源および前記インバータの間を流れる母線電流を検出する母線電流検出部と、
    前記複数のスイッチング素子のオン・オフの組合せを示すスイッチングパターンと、前記母線電流検出部による母線電流の検出値とに基づいて、前記交流電動機の相電流を推定する相電流推定部と、
    前記交流電動機の相電流を検出する相電流検出部と、
    前記相電流推定部による相電流の推定値と、前記相電流検出部による相電流の検出値との比較結果に基づいて、前記相電流検出部の故障を診断するための故障診断部と、
    前記交流電動機を動作させるための交流電圧指令と搬送波との比較に基づくパルス幅変調制御によって、前記複数のスイッチング素子のオン・オフを制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記交流電動機の駆動に基づく暗騒音が発生しているときに前記故障診断部による故障診断の実行期間を設けるとともに、前記故障診断の実行期間中は、前記搬送波の周波数を一時的に低下させる、モータ駆動制御システム。
  2. 前記制御部は、前記故障診断の実行期間中は、前記搬送波の周波数を、前記交流電動機の動作状態に応じた第1の値から、前記相電流推定部が前記母線電流検出部の検出値をサンプリングする周期に応じた第2の値に低下させる、請求項1に記載のモータ駆動制御システム。
  3. 前記制御部は、前記故障診断部による診断の結果が確定されると、前記搬送波の周波数を、前記第2の値から前記第1の値に復帰させる、請求項2に記載のモータ駆動制御システム。
  4. 前記制御部は、前記交流電動機の回転速度がしきい値よりも大きいという条件が成立するときに、前記故障診断の実行を許可するように構成され、
    前記しきい値は、前記交流電動機の駆動に基づく暗騒音が人に感知されやすくなるような前記交流電動機の回転速度に設定される、請求項1から3のいずれか1項に記載のモータ駆動制御システム。
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