JP6451600B2 - 電圧センサ異常診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧センサ異常診断装置に関する。
従来、バッテリの直流電圧をインバータで交流電圧に変換して交流モータに供給するシステムにおいて、電圧センサの異常を診断する装置が知られている。
例えば特許文献1に開示された電圧センサの故障診断装置は、バッテリ電圧センサによって検出されるバッテリ電圧VBfと、インバータ電圧センサによって検出されるインバータ電圧VIfとの差の絶対値が所定値より大きいとき、いずれかの電圧センサに故障が発生していると判断する。
また、各相の相電流と相電圧との積の三相和である第1出力推定値と、モータのトルク及び回転数の積に基づいて算出した第2出力推定値とを比較し、出力推定値の差の絶対値が判定閾値より大きいとき、インバータ電圧センサに故障が発生していると判定する。
特許第4793058号公報
特許文献1の技術では、二つの出力推定値同士を比較しており、電圧値を直接評価していない。仮に、判定閾値を電圧値によらず一定に設定した場合、判定閾値以下で正常と判断される範囲の比率が電圧値によって変化することとなる。そのため、広い電圧領域で異常判定精度を一様に確保することが困難である。また、電圧値に応じて判定閾値を可変に設定しようとすると、演算負荷が増加する。
さらに、バッテリの出力電圧が直接インバータに入力されるシステムでは、配線損失を無視すればバッテリ電圧とインバータ入力電圧とはほぼ等しくなるため、バッテリ電圧センサとインバータ入力電圧センサとを両方設ける必要はない。しかし、特許文献1の技術では、インバータ電圧センサの異常検出のためだけにバッテリ電圧センサを設け、モータコントローラの電圧センサ診断部が車両コントローラからバッテリ電圧信号を取得する必要があった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、インバータ入力電圧センサの異常を広い電圧領域で精度良く判定可能な電圧センサ異常診断装置を提供することにある。
本発明は、直流電源(11)に接続されたインバータ(60)が供給する交流電力により駆動される三相以上の多相の交流モータ(80)の通電を制御するモータ制御装置(20)に適用され、インバータに入力されるインバータ入力電圧(Vin)を検出する入力電圧センサ(5)の異常を診断する電圧センサ異常診断装置に係る。
ここで、モータ制御装置は、電流フィードバック制御により電圧指令を演算し、「当該電圧指令及び交流モータの電気角に基づいて演算され、スイッチング周期に対するON時間比率を規定するDuty」を用いて、PWM制御によりインバータのスイッチング動作を操作するものである。
本発明の電圧センサ異常診断装置は、指令Duty算出部(411、412)と、推定実Duty算出部(42)と、異常判定部(46)とを備える。
指令Duty算出部は、入力電圧センサによる検出値である入力電圧センサ値(Vin_sns)に基づいて指令Duty(Duty_cmd)を算出する。
推定実Duty算出部は、交流モータに実際に印加される相電圧に基づいて、指令Dutyに対する比率が「入力電圧センサ値に対する入力電圧の実値(Vin_act)の比率」と等しくなる推定実Duty(Duty_est)を算出する。
異常判定部は、指令Dutyに対する推定実Dutyの比率である評価比率(α)が正常範囲から外れているとき、入力電圧センサが異常であると判定する。
例えば推定実Duty算出部は、交流モータに通電される相電流、交流モータの電気角、及び、電圧指令の位相に基づいて相電圧を算出する。
また、例えば推定実Duty算出部は、所定の周波数でキャリア振幅間を反復するキャリア信号と、相電圧とを比較し、「電気角周期中に相電圧がキャリア信号を上回る時間」であるスイッチングON時間の比率を推定実Dutyとして算出する。
本発明では、「入力電圧センサ値に対する入力電圧の実値の比率」に等しい評価比率αを異常判定の指標として用いる。評価比率αは、電圧値の大きさに関係なく、「センサ値と実電圧値とのずれ率」が直接的に反映される。したがって、入力電圧センサの異常判定精度を広い電圧領域で確保することができる。
また、本発明では、入力電圧センサ異常判定のためにバッテリ電圧信号を用いる必要がない。特に、バッテリの出力電圧が直接インバータに入力されるシステムでは、バッテリ電圧センサの設置、及び、バッテリ電圧信号の通信が不要となる。
ところで、一般に電圧センサの異常には出力が0又は上限値に張り付く異常もあるが、張り付き異常は、周知技術により容易に判定可能である。一方、ゲイン異常やオフセット異常の出力特性異常は判定が難しい。本発明の電圧センサ異常診断装置は、主にそのような出力特性異常を診断対象とする。
入力電圧センサの異常が出力特性異常であることを前提とすると、異常判定部は、入力電圧センサのセンサ値に評価比率αを乗じることにより、インバータ入力電圧の推定値(Vin_est)を算出可能である。そのため、入力電圧センサが異常と判定されたときでも、入力電圧推定値を用いて交流モータの駆動を継続することができる。
各実施形態の電圧センサ異常診断装置が適用されるMG駆動システムの概略構成図。 第1実施形態によるMG制御装置の制御ブロック図。 MG制御装置の制御演算フロー図。 電圧センサ異常発生時の挙動を説明するタイムチャート。 Dutyと入力電圧との関係を示す図。 電圧センサ異常診断処理のフローチャート。 相電圧の算出を説明する図。 判定用キャリア信号を説明する図。 第2実施形態によるMG制御装置の制御ブロック図。
以下、電圧センサ異常診断装置の実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態の電圧センサ異常診断装置は、ハイブリッド自動車や電気自動車の動力源であるモータジェネレータ(以下「MG」)を駆動するシステムにおいて、インバータ入力電圧を検出する入力電圧センサの異常を診断する装置である。実施形態の「MG」及び「MG制御装置」は、特許請求の範囲に記載の「交流モータ」及び「モータ制御装置」に相当する。
また、以下の第1実施形態及び第2実施形態を包括して「本実施形態」という。
[システム構成]
まず、MG駆動システム全体の構成について図1を参照して説明する。図1には、一つのMGを備えるシステムを例示する。ハイブリッド自動車100に搭載されたMG駆動システム90は、「直流電源」としてのバッテリ11の直流電力をインバータ60で三相交流電力に変換してMG80に供給し、MG80を駆動するシステムである。
バッテリ11は、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池等の充放電可能な二次電池である。なお、電池に代えて、電気二重層キャパシタ等を直流電源として用いてもよい。
電源リレー12は、バッテリ11からインバータ60への電力供給を遮断可能である。言い換えれば、電源リレー12の接続中に、インバータ60の駆動が可能となる。
このシステムでは、バッテリ11とインバータ60との間に昇圧コンバータを備えておらず、バッテリ11の出力電圧が直接インバータ60に入力される。平滑コンデンサ16は、インバータ60の入力部に設けられ、インバータ入力電圧Vinを平滑化する。
入力電圧センサ5は、インバータ入力電圧Vinを検出する。入力電圧センサ5による検出値を、以下、「入力電圧センサ値Vin_sns」と記す。
インバータ60は、上下アームの6つのスイッチング素子61〜66がブリッジ接続されている。詳しくは、スイッチング素子61、62、63は、それぞれU相、V相、W相の上アームのスイッチング素子であり、スイッチング素子64、65、66は、それぞれU相、V相、W相の下アームのスイッチング素子である。スイッチング素子61〜66は、例えばIGBTで構成され、低電位側から高電位側へ向かう電流を許容する還流ダイオードが並列に接続されている。
インバータ60は、MG制御装置20からのスイッチング信号(図中「SW信号」)UU、UL、VU、VL、WU、WLに従ってスイッチング素子61〜66が動作することで、直流電力を三相交流電力に変換する。そして、MG制御装置20が演算した電圧指令に応じた相電圧Vu、Vv、VwをMG80の各相巻線81、82、83に印加する。
MG80は、例えば永久磁石式同期型の三相交流モータである。本実施形態では、MG80は、エンジン91を備えたハイブリッド自動車100に搭載される。MG80は、駆動輪95を駆動するトルクを発生する電動機としての機能、及び、エンジン91や駆動輪95から伝達されるトルクを発電によってエネルギー回収する発電機としての機能を兼ね備える。MG80は、例えば変速機等のギア93を介して車軸94に接続されている。MG80が発生したトルクは、ギア93を介して車軸94を回転させることにより駆動輪95を駆動する。
MG80の三相巻線81、82、83のうち二相の巻線に接続される電流経路には、相電流を検出する電流センサが設けられる。図1の例では、V相巻線82及びW相巻線83に接続される電流経路に、それぞれ相電流Iv、Iwを検出する電流センサ72、73が設けられている。
回転角センサ85は例えばレゾルバである。電気角演算部86は、レゾルバ角θmから電気角θeを演算する。図1では、電気角演算部86をMG制御装置20の外部に記載しているが、MG制御装置20の内部で電気角θeを演算してもよい。
車両制御回路10(すなわち、HV−ECU)は、アクセル信号、ブレーキ信号、シフト信号、車速信号等の信号や他のECUからの情報が入力され、取得した情報に基づいて車両の運転状態を総合的に判断し、車両の駆動を制御する。他のECUには、MG制御装置20(すなわち、MG−ECU)の他、バッテリ11を制御するバッテリECU、エンジン91を制御するエンジンECU等が含まれる。図1では、バッテリECU、エンジンECU等の図示を省略する。
各ECUは、マイコン等により構成され、図示しないCPU、ROM、I/O、及び、これらの構成を接続するバスライン等を内部に備えている。各ECUは、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理や、専用の電子回路によるハードウェア処理による制御を実行する。
MG制御装置20は、車両制御回路10から入力されたトルク指令trq*に基づき、電流フィードバック制御により電圧指令を演算する。そして、電圧指令に基づくスイッチング信号UU、UL、VU、VL、WU、WLをインバータ60に出力し、スイッチング素子61〜66の動作を操作することにより、MG80の通電を制御する。これにより、MG80は、トルク指令trq*に応じたトルクを出力する。
ここで、MG制御装置20による通電制御において変調率を算出するとき、入力電圧センサ5による入力電圧センサ値Vin_snsの情報が用いられる。仮に入力電圧センサ5が異常となり、入力電圧センサ値Vin_snsが実値と乖離すると、MG80の通電制御を正常に行うことができなくなる。
そこで、MG制御装置20は、入力電圧センサ5の異常を診断する電圧センサ異常診断装置40を含む。なお、本明細書で扱う電圧センサは入力電圧センサ5のみであるため、単に「電圧センサ異常診断装置」という。また、図中では「入力電圧センサ」を「Vinセンサ」というようにも記載する。
電圧センサ異常診断装置40は、MG80の通電中、常に入力電圧センサ5の異常を診断する。
ところで、一般に電圧センサの異常には出力が0又は上限値に張り付く異常もあるが、張り付き異常は、周知技術により容易に判定可能である。一方、センサ値が実値に対し、例えば数〜数十%ずれるゲイン異常やオフセット異常の出力特性異常は判定が難しい。
そこで本実施形態では、張り付き異常は既に初期診断により除外されていることを前提とし、ゲイン異常やオフセット異常の出力特性異常を診断対象とする。
以下、実施形態毎に詳しい構成及び作用効果を説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態によるMG制御装置20及び電圧センサ異常診断装置40の構成を図2に示す。第1実施形態と後述の第2実施形態とは、指令Duty算出部による情報取得の構成が異なる。したがって、第1実施形態の指令Duty算出部の符号を「411」とし、第2実施形態の指令Duty算出部の符号を「412」とする。それ以外の構成は共通であるため、第1実施形態でまとめて説明する。
MG制御装置20は、電圧センサ異常診断装置40以外の構成として、電流指令演算部21、電流減算器22、電圧指令演算部23、2相3相変換部25、PWM信号生成部26、電圧振幅位相算出部27、3相2相変換部31、及び、トルク推定部32を有する。
MG制御装置20は、電流フィードバック制御及びPWM制御によりインバータ60のスイッチング動作を操作するものである。また、電流フィードバック制御では回転座標系のdq軸を用いたベクトル制御を行う。これらのモータ制御技術は周知であるため、詳細な説明を省略する。また、dq軸の電流及び電圧指令について、技術常識から判断可能な箇所では、適宜「dq軸」の記載を省略する。
電流指令演算部21は、車両制御回路10から入力されたトルク指令trq*に基づき、マップや数式を用いてdq軸電流指令Id*、Iq*を演算する。
電流減算器22は、dq軸電流指令Id*、Iq*と、3相2相変換部31からフィードバックされるdq軸電流Id、Iqとの電流偏差ΔId、ΔIqを算出する。
電圧指令演算部23は、電流偏差ΔId、ΔIqを0に収束させるように、PI演算によりdq軸電圧指令Vd*、Vq*を算出する。
2相3相変換部25は、電気角θeに基づき、dq軸電圧指令Vd*、Vq*を三相電圧指令Vu*、Vv*、Vw*に変換する。
PWM信号生成部26は、三相電圧指令Vu*、Vv*、Vw*、及び入力電圧センサ値Vin_snsに基づいて、インバータ60の各スイッチング素子61〜66を操作するスイッチング信号UU、UL、VU、VL、WU、WLを生成する。この過程でPWM信号生成部26は、変調率を算出し、更に、「スイッチング周期に対するON時間比率を規定するDuty」を算出する。ここで、PWM信号生成部26の内部でDutyを算出する構成に代えて、破線で示すように、電圧センサ異常診断装置40の指令Duty算出部411が算出した指令Duty(Duty_cmd)を援用してもよい。
電圧振幅位相算出部27は、dq軸電圧指令Vd*、Vq*に基づき、電圧ベクトルの大きさに相当する電圧振幅Vamp、及び、電圧ベクトルの位相に相当する電圧位相Vψを算出する。なお、電圧位相Vψの基準軸は、d軸又はq軸のいずれに設定してもよい。
第1実施形態では、電圧センサ異常診断装置40の指令Duty算出部411に電圧振幅Vamp及び電圧位相Vψが出力される。また、推定実Duty算出部42に電圧位相Vψが出力される。
3相2相変換部31は、電流センサ72、73から相電流検出値が入力される。図2の例ではV相電流Iv及びW相電流Iwの検出値が入力され、残るU相電流をキルヒホッフの法則により推定する。ただし、どの二相の電流を検出してもよく、三相の電流を検出してもよい。或いは、一相の電流検出値に基づいて他の二相の電流を推定してもよい。
3相2相変換部31は、電気角θeに基づき、三相電流をdq軸電流Id、Iqに変換し、電流減算器22にフィードバックする。
トルク推定部32は、dq軸電流Id、Iq、及び、MG80のモータ定数に基づき、式(1)を用いてトルク推定値trq_estを算出する。なお、MG80にトルクセンサを備えたシステムでは、トルク推定部32を設けず、トルク検出値を取得してもよい。
trq_est=pm×{Iq×φ+(Ld−Lq)×Id×Iq} ・・・(1)
ただし、
pm:MGの極対数
φ :逆起電圧定数
Ld、Lq:d軸インダクタンス、q軸インダクタンス
次に、第1実施形態の電圧センサ異常診断装置40の構成について説明する。
電圧センサ異常診断装置40は、指令Duty算出部411、推定実Duty算出部42、及び異常判定部46を有する。
指令Duty算出部411は、電圧振幅位相算出部27から電圧振幅Vamp及び電圧位相Vψを取得し、また、入力電圧センサ値Vin_sns及び電気角θeを取得する。指令Duty算出部411は、電圧振幅Vampと入力電圧センサ値Vin_snsとに基づき変調率を算出する。そして、変調率と、電気角θe及び電圧位相Vψとに基づき、指令Duty(Duty_cmd)を算出する。
推定実Duty算出部42は、相電流Iv、Iw、トルク推定値trq_est、回転数ω、電気角θe及び電圧位相Vψを取得する。
トルク推定値trq_estは、トルク推定部32から取得される。
「回転数ω」について、記号ωの本来の意味は、回転数算出部87にて電気角θeを時間微分して算出される電気角速度である。ただし本明細書では、「電気角速度ω[rad/s]を換算した回転数[1/s]」の意味で、「回転数ω」ともいう。なお、図2では、電気角演算部86と同様に回転数算出部87をMG制御装置20の外に記載しているが、MG制御装置20内で回転数ωを算出してもよい。
また、推定実Duty算出部42は、後述のスイッチングON時間T_ONの算出に用いるキャリア信号として、PWM信号生成部26からPWMキャリア信号を取得して援用するか、或いは、PWMキャリア信号とは別の判定用キャリア信号を生成する。
そして、推定実Duty算出部42は、取得した各種情報に基づいて、推定実Duty(Duty_est)を算出する。推定実Dutyは、MG80に実際に印加される相電圧に基づいて算出される点が要点である。推定実Dutyの詳細な算出方法、及び技術的意義は後述する。
明細書の記載に関し、「指令Duty」及び「推定実Duty」については、用語末尾の「Duty」と、変数記号「Duty_cmd/est」の語頭の「Duty」とが重なるため、例外的に、(Duty_cmd/est)を括弧内に記載する。また、適宜、(Duty_cmd/est)の記載を省略する。
異常判定部46は、指令Duty算出部411及び推定実Duty算出部42から指令Duty(Duty_cmd)及び推定実Duty(Duty_est)を取得し、「指令Dutyに対する推定実Dutyの比率」である「評価比率α」を算出する。そして、評価比率αが正常範囲から外れているとき、異常判定部46は、入力電圧センサ5が異常であると判定する。
また、入力電圧センサ5の異常判定が確定したとき、異常判定部46は、評価比率α及び入力電圧センサ値Vin_snsに基づいて入力電圧推定値Vin_estを算出し、PWM信号生成部26に出力する。
続いて、MG制御装置20の制御演算フローを図3に示す。図2では各ブロックの機能を個別に説明したが、図3では、特にフィードバック変数の影響に注意しながら、一連の制御演算の流れを説明する。破線枠内がMG制御装置20に相当する。
MG制御では、まず、外部からのトルク指令trq*に基づいて演算された電流指令Id*、Iq*に対し相電流Iv、Iwがフィードバックされ、電圧指令Vd*、Vq*が演算される。そして、電圧指令Vd*、Vq*の電圧振幅Vampを入力電圧センサ値Vin_snsで除することにより変調率が算出される。この箇所を「#1」とする。
一方、電圧指令Vd*、Vq*及び電気角θeに基づき、三相電圧指令Vu*、Vv*、Vw*が演算される。この三相電圧指令のブロックには、電圧位相Vψの情報が含まれるものと解釈する。変調率に三相電圧指令を乗ずることにより、指令Duty(Duty_cmd)が算出される。
枠外の右側は、指令Dutyに基づくインバータ60の実際の駆動による出力を示す。インバータ60に実際に入力される入力電圧実値Vin_actと指令Dutyとの積が相電圧Vuvwとして出力される。この箇所を「#2」とする。
#1及び#2は、後述の説明にて参照される箇所である。
次に図4のタイムチャートを参照し、電圧センサ異常診断の例を説明する。
図4の縦軸は、上から順に、トルク指令trq*、入力電圧Vinの実値Vin_act及びセンサ値Vin_sns、指令Duty(Duty_cmd)及び推定実Duty(Duty_est)、評価比率α、並びに異常信号を示す。
トルク指令trq*は、この異常診断期間におけるMG要求出力が一定であることを示している。代わりに、電圧指令振幅Vampが一定であることを示してもよい。
評価比率αは、指令Duty(Duty_cmd)に対する推定実Duty(Duty_est)の比率であり、実用上のデッドタイム等を無視すると、理想的には1となる。評価比率αに対してセンサの誤差や温度特性、演算誤差等を考慮し、下限値Rminから上限値Rmaxまでの正常範囲Rが設定される。
タイムチャートの初期、入力電圧センサ5は正常であり、入力電圧実値Vin_act及びセンサ値Vin_snsは一致して上昇している。指令Duty及び推定実Dutyも一致して低下しており、評価比率αは1である。
その後、時点t_occに異常が発生する。ここでは、センサ値Vin_snsが実値Vin_actより小さくなる異常が発生した場合を想定する。
異常発生時t_occ以後、入力電圧実値Vin_actが上昇を継続するのに対し、センサ値Vin_snsは、次第に低下する。
図3の#1に参照されるように、分母となるセンサ値Vin_snsが小さくなると、指令Dutyは大きくなる。また、異常発生が反映される時点t_seqにおいて、図3の#2に参照されるように、指令Dutyが大きくなった結果を受け、実値Vin_actが乗算された相電圧Vuvwに基づいて推定実Dutyが更に大きくなる。そのため、異常発生時t_occ以後、推定実Dutyと指令Dutyとの乖離が拡大する。
それにより評価比率αは次第に増加し、正常範囲Rから外れた時点、すなわち、図4の例では上限値Rmaxを上回った時点t_jにて異常判定される。そして、評価比率αが上限値Rmaxを上回った状態が確定時間Tfix継続した時点t_dgにて、入力電圧センサ5の異常判定が確定し、異常信号が生成される。
一方、センサ値Vin_snsが実値Vin_actより大きくなる異常が発生した場合、入力電圧Vin、Duty、及び評価比率αの各図が上下反転して表される。上述の大小又は増減を逆に読み替えることで、同様に解釈可能である。その場合、評価比率αが下限値Rminを下回った状態が確定時間Tfix継続したとき、入力電圧センサ5の異常判定が確定される。
この異常診断の考え方について、図5を参照して補足する。
図5は、DC電圧である入力電圧VinとDutyとの関係を示す図である。
図3の#1に示す通り、指令Dutyは入力電圧Vinに反比例する。すなわち、MG要求出力が不変である前提では、電圧とON時間との積が一定となるように制御される。
入力電圧センサ5の正常時、実線で示すように、入力電圧実値Vin_actに対応する指令Dutyが演算される。しかし、センサ値Vin_snsが実値Vin_actよりも小さくなると、MG制御装置20は、実値Vin_actに対する不足分の電圧を、Dutyを大きくすることにより補償しようとする。よって、推定実Duty(Duty_est)は指令Duty(Duty_cmd)よりも大きくなる。
このとき、「電圧とON時間との積が一定」の条件により、破線ハッチング部分の面積は等しくなる。また、下式(2)が成り立つ。
Figure 0006451600
式(2)は、入力電圧Vinの「センサ値Vin_snsと実値Vin_actとのずれ」を、評価比率αを介して、MG制御の操作量であるDutyの「指令Dutyと推定実Dutyとのずれ」に置き換えることができることを意味している。
これにより、本実施形態では、通常のMG制御ロジックで扱う変数を用いて、入力電圧センサ5の異常診断を有効に行うことができる。
次に図6のフローチャート、及び図7、図8を参照し、電圧センサ異常診断装置40が実行する異常診断処理について説明する。この異常診断処理は、MG制御装置20の動作中、繰り返し実行される。フローチャートの説明で、記号「S」はステップを意味する。
以下のステップのうち、S13〜S19については、各実行主体を特定する。S11、S12については、電圧センサ異常診断装置40全体を実行主体とする。またS20は、特別にMG制御装置20を実行主体とする。
S11では、電圧センサ異常診断装置40は、電源リレー12が接続中であるか否か判断し、NOの場合、処理を終了する。
S12では、電圧センサ異常診断装置40は、現在のシステム状態が安定領域にあるか否か判断する。
「安定領域」とは、MG80の駆動条件の変化率が所定範囲内である領域、すなわち、急な変化が生じていない領域をいう。変化率を監視する駆動条件の例としては、指令Duty及び推定実Dutyを直接監視してもよい。また、指令Dutyの算出に影響するdq軸電圧指令Vd*、Vq*もしくは電流指令Id*、Iq*、又は推定実Dutyの算出に影響する回転数ωを監視してもよい。安定領域として設定する変化率の範囲や監視期間は、各パラメータの誤差範囲や制御装置の分解能等に応じて適宜設定してよい。
S12でYESの場合、次ステップに進む。NOの場合、安定領域となるまでS12の判断を繰り返す。
S13では、指令Duty算出部41は、電圧振幅Vamp、電圧位相Vψ、入力電圧センサ値Vin_sns及び電気角θeに基づいて、指令Duty(Duty_cmd)を算出する。
S14及びS15を通じて、推定実Duty算出部42は、推定実Duty(Duty_est)を算出する。なお、S14及びS15の演算の一部を他のブロックで実行し、その演算結果を取得してもよい。
図2に示すように、推定実Duty算出部42は、V相及びW相電流Iv、Iw、トルク推定値trq_est及び回転数ωを取得する。まず、相電流について、キルヒホッフの法則によりU相電流Iuが算出される。そして、三相電流Iu、Iv、Iwの全波整流結果として相電流実効値Iuvw_effが得られる。
S14では、推定実Duty算出部42は、まず、推定トルクtrq_est、回転数ω、及び相電流実効値Iuvw_effに基づき、式(3.1)により、相電圧実効値Vuvw_effを算出する。
Vuvw_eff=trq_est×ω/Iuvw_eff ・・・(3.1)
なお、MG80にトルクセンサが設けられたシステムでは、推定トルクtrq_estに代えて検出トルクを用いてもよい。
また、図2に示すように、推定実Duty算出部42は、電気角θe及び電圧位相Vψを取得する。そして、相電圧実効値Vuvw_eff、電気角θe及び電圧位相Vψに基づき、式(3.2)により、相電圧Vuvwを算出する。この式によって表される相電圧Vuvwは、図7に参照される。
Vuvw=(1/√2)×Vuvw_eff×sin(θe+Vψ)
・・・(3.2)
次に、S15について、図8を参照する。
推定実Duty算出部42は、所定の周波数でキャリア振幅間を反復するキャリア信号と、相電圧Vuvwとを比較する。このキャリア信号として、推定実Duty算出部42は、PWM信号生成部26からPWMキャリア信号を取得して援用するか、或いは、PWMキャリア信号とは別の判定用キャリア信号を生成する。
ここでは、PWMキャリア信号とは別に生成した判定用キャリア信号Sjcを用いる例を説明する。図8に示すように、判定用キャリア信号Sjcは、PWMキャリア信号に対し振幅が同等、且つ、周波数が低く設定されている。なお、判定用キャリア信号Sjcの周波数は、回転数ωと正の相関を有するように、すなわち、高回転域では相対的に高く、低回転域では相対的に低くなるように可変に設定されてもよい。
推定実Duty算出部42は、電気角周期T_θe中に、相電圧Vuvwと判定用キャリア信号Sjcとの大小関係を比較する。具体的には、相電圧Vuvwがキャリア信号Sjcを上回る時間を分割時間Tsn(n=1、2、3・・・)として順にカウントする。そして、式(3.3)により、電圧角周期T_θeにわたって分割時間Tsnを積算した合計時間をスイッチングON時間T_ONとして算出する。
T_ON=Σ(Tsn) ・・・(3.3)
判定用キャリア信号Sjcの周波数を極端に低く設定しない限り、判定用キャリア信号Sjcを用いて得られるスイッチングON時間T_ONは、PWMキャリア信号を用いて得られるスイッチングON時間T_ONとほぼ等しくなる。そのため、周波数の低い判定用キャリア信号Sjcを用いる方が演算負荷を低減することができる。
なお、例えばPWMキャリア信号の山及び谷のタイミングが演算タイミングとなる。
最後に、推定実Duty算出部42は、式(3.4)により、電圧角周期T_θe中のスイッチングON時間T_ONの割合を、推定実Duty(Duty_est)として算出する。
Duty_est=T_ON/T_θe ・・・(3.4)
異常判定部46は、S13で指令Duty算出部41が算出した指令Duty、及び、S15で推定実Duty算出部42が算出した推定実Dutyを取得する。
S16では、異常判定部46は、式(3.5)により、「指令Dutyに対する推定実Dutyの比率」である「評価比率α」を算出する。
α=Duty_est/Duty_cmd ・・・(3.5)
異常判定部46は、評価比率αを正常範囲Rと比較する。図4に示すように、評価比率αが正常範囲Rを外れた状態、すなわち正常範囲の下限値Rmin及び上限値Rmaxに対し「α<Rmin、又は、α>Rmax」のとき、異常判定部46は、入力電圧センサ5が異常であると判定する。
S17では、「α<Rmin、又は、α>Rmax」の異常状態が所定の確定時間以上にわたって継続したか否か判断する。S17でYESの場合、S18で、異常判定部46は入力電圧センサ5の異常を確定する。
一方、S17でNOの場合、一時的な外乱等によって評価比率αが正常範囲を外れた可能性が高い。したがって、異常判定部46は、異常判定を確定せず、処理を終了する。
なお、異常状態が連続して確定時間に達した場合のみ異常を確定するか、或いは、異常状態が中断しても、ある期間中の累積時間が確定時間に達した場合にも異常を確定するか等の詳細なロジックは、適宜設定してよい。
上述の通り、本実施形態では、入力電圧センサ値Vin_snsが0又は上限値に張り付く異常は考慮しない。そこで異常判定部46は、S18で異常が確定したとき、S19で、式(3.6)により、入力電圧センサ値Vin_snsに評価比率αを乗じ、入力電圧推定値Vin_estを算出する。
Vin_est=Vin_sns×α ・・・(3.6)
図2に示すように、入力電圧推定値Vin_estは、例えばPWM信号生成部26に出力される。或いは、指令Duty算出部411が入力電圧推定値Vin_estに基づいて算出した指令DutyをPWM信号生成部26に出力してもよい。
S20では、MG制御装置20は、異常が確定した入力電圧センサ5のセンサ値Vin_snsに代えて、入力電圧推定値Vin_estを用いて、MG80の駆動を継続することができる。例えばハイブリッド自動車では、退避走行を継続することができる。
なお、他の実施形態においてモータ駆動を継続するニーズが低いシステムに適用される場合等には、入力電圧センサ5の異常が確定されたとき、モータ駆動を停止してもよい。
本実施形態の効果について説明する。
(1)特許文献1(特許第4793058号公報)に開示された従来技術では、各相の相電流と相電圧との積の三相和である第1出力推定値と、モータのトルク及び回転数の積に基づいて算出した第2出力推定値とを比較し、インバータ入力電圧センサの異常を判定する。この判定方法では、電圧値を直接評価していないため、広い電圧領域で異常判定精度を一様に確保することが困難である。
それに対し、本実施形態では、指令Dutyに対する推定実Dutyの比率である評価比率αが、入力電圧センサ値Vin_snsに対する実値Vin_actの比率に等しいことに着目し、評価比率αを異常判定の指標として用いる。評価比率αは、電圧値の大きさに関係なく、「センサ値と実電圧値とのずれ率」が直接的に反映される。したがって、入力電圧センサ5の異常判定精度を広い電圧領域で確保することができる。
特に、ハイブリッド自動車や電気自動車の動力源であるMG80の駆動システムでは、車両の運転状況によりMG80の要求出力が大きく変化する中で良好なドライバビリティを実現するために、特に高精度の制御が要求される。よって、本実施形態を用いて入力電圧センサ5の異常を適確に診断することが有効である。
(2)特許文献1の従来技術では、バッテリ電圧センサ及びインバータ入力電圧センサのセンサ値を比較することにより、いずれかの電圧センサが異常であることを判定する。
それに対し、本実施形態では、入力電圧センサの異常判定のためにバッテリ電圧信号を用いる必要がない。したがって、バッテリ11の出力電圧が直接インバータ60に入力されるシステムにおいて、バッテリ電圧センサの設定、及び、バッテリ電圧信号の通信が不要となる。
(3)図6のフローチャートのS19で、異常判定部46は、入力電圧センサ5が異常と判定されたとき、入力電圧センサ値Vin_snsに評価比率αを乗じ、入力電圧推定値Vin_estを算出可能である。そして、S20で、MG制御装置20は、入力電圧推定値Vin_estを用いて、MG80の駆動を継続することができる。
したがって、入力電圧センサ5の異常発生により、MG80の駆動が直ちに不能となる状況を適切に回避することができる。
(4)図6のフローチャートのS12で、異常診断処理を安定領域でのみ実施することにより、外乱やセンサ誤差の影響を排除し評価比率αを精度良く算出することができる。その結果、誤判定を防止することができる。また、異常判定を確定するための確定時間を短縮することができる。
(5)図6のフローチャートのS15で、推定実Duty算出部42がスイッチングON時間T_ONを算出するとき、PWMキャリア信号よりも周波数の低い判定用キャリア信号を用いることで、演算負荷を低減することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態によるMG制御装置20及び電圧センサ異常診断装置40の構成を図9に示す。第2実施形態では、図2に示す第1実施形態の指令Duty算出部411に対し、指令Duty算出部412が情報を取得する構成が異なる。その他、実質的に同一の構成については、図9に、図2と同一の符号を付して説明を省略する。
指令Duty算出部412は、dq軸電圧指令Vd*、Vq*、入力電圧センサ値Vin_sns、及び電気角θeを取得する。そして、指令Duty算出部412の内部で、電圧振幅Vampを算出し、入力電圧センサ値Vin_snsと電圧振幅Vampとから変調率を算出し、さらに、電気角θeに基づいて指令Dutyを算出する。
この構成では、電圧振幅位相算出部27が算出した電圧振幅Vamp及び電圧位相Vψのうち、電圧位相Vψのみが推定実Duty算出部42に取得される。
このように、MG制御装置20は、電流指令に基づいてインバータ60をPWM駆動するものであればよく、指令Dutyをどのようなロジックで算出しても構わない。
第2実施形態において、指令Duty算出部412による指令Dutyの算出後、電圧センサ異常診断装置40が評価比率αに基づいて入力電圧センサ5の異常を判定するロジック、及び、それにより得られる作用効果は第1実施形態と同様である。
(その他の実施形態)
(1)図1には、一つのMGを備えたシステム構成を例示しているが、本発明は、二つ以上のMGを備えたシステムにも同様に適用可能である。具体的には、主に発電機として機能するMG1、及び、主に電動機として機能するMG2を備えたシリーズパラレル方式のハイブリッド自動車等に適用することができる。その場合、MG1、MG2をそれぞれ駆動する二つのインバータが並列に設けられており、インバータ入力電圧Vinは、二つのインバータに共通に入力される。したがって、いずれか一方のMGの通電を制御する回路に電圧センサ異常診断装置を設けることにより、異常診断が可能である。
(2)本発明の電圧センサ異常診断装置は、バッテリの出力電圧が直接インバータに入力されるシステムに限らず、例えば、バッテリとインバータとの間に昇圧コンバータを備えるシステムにおいて、昇圧後電圧を検出する入力電圧センサに適用されてもよい。
その場合、昇圧制御のためにバッテリ電圧情報が必要となるため、基本的にバッテリ電圧センサを無くすことはできない。ただし、インバータ入力電圧センサの異常判定精度を広い電圧領域で確保する効果については、上記実施形態と同様に得られる。
(3)本発明が適用されるモータ駆動システムにおいて駆動される交流モータは、上記実施形態のMGのように発電機としての機能を併せ持つものでなくてもよい。また、永久磁石式同期型モータに限らず、誘導電動機やその他の同期モータであってもよい。多相交流モータの回転機の相の数は、四相以上であってもよい。
さらに、ハイブリッド自動車や電気自動車のMG駆動システムに限らず、一般機械用等、どのような用途のモータ駆動システムに適用されてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
11・・・バッテリ(直流電源)、
20・・・MG制御装置(モータ制御装置)、
40・・・電圧センサ異常診断装置、
411、412・・・指令Duty算出部、
42・・・推定実Duty算出部、
46・・・異常判定部、
5 ・・・入力電圧センサ、
60・・・インバータ
80・・・MG(交流モータ)。

Claims (8)

  1. 直流電源(11)に接続されたインバータ(60)が供給する交流電力により駆動される三相以上の多相の交流モータ(80)の通電を制御するモータ制御装置(20)に適用され、前記インバータに入力されるインバータ入力電圧(Vin)を検出する入力電圧センサ(5)の異常を診断する電圧センサ異常診断装置であって、
    前記モータ制御装置は、電流フィードバック制御により電圧指令を演算し、当該電圧指令及び前記交流モータの電気角に基づいて演算され、スイッチング周期に対するON時間比率を規定するDutyを用いてPWM制御により前記インバータのスイッチング動作を操作するものであり、
    前記入力電圧センサによる検出値である入力電圧センサ値(Vin_sns)に基づいて指令Duty(Duty_cmd)を算出する指令Duty算出部(411、412)と、
    前記交流モータに実際に印加される相電圧に基づいて、前記指令Dutyに対する比率が前記入力電圧センサ値に対する入力電圧の実値(Vin_act)の比率と等しくなる推定実Duty(Duty_est)を算出する推定実Duty算出部(42)と、
    前記指令Dutyに対する前記推定実Dutyの比率である評価比率(α)が正常範囲から外れているとき、前記入力電圧センサが異常であると判定する異常判定部(46)と、
    を備える電圧センサ異常診断装置。
  2. 前記推定実Duty算出部は、前記交流モータに通電される相電流、前記交流モータの電気角、及び、電圧指令の位相に基づいて相電圧を算出する請求項1に記載の電圧センサ異常診断装置。
  3. 前記推定実Duty算出部は、
    所定の周波数でキャリア振幅間を反復するキャリア信号と、相電圧とを比較し、電気角周期中に相電圧が前記キャリア信号を上回る時間であるスイッチングON時間の比率を前記推定実Dutyとして算出する請求項1または2に記載の電圧センサ異常診断装置。
  4. 前記推定実Duty算出部は、
    前記スイッチングON時間の算出に用いる前記キャリア信号として、PWMキャリア信号とは別の判定用キャリア信号を生成する請求項3に記載の電圧センサ異常診断装置。
  5. 前記判定用キャリア信号は、前記PWMキャリア信号に対し振幅が同等、且つ、周波数が低く設定されている請求項4に記載の電圧センサ異常診断装置。
  6. 前記交流モータの駆動条件の変化率が所定範囲内の領域である安定領域において、前記入力電圧センサの異常診断を実施する請求項1〜5のいずれか一項に記載の電圧センサ異常診断装置。
  7. 前記安定領域は、Duty、電圧指令もしくは電流指令、又はモータ回転数の変化率が所定範囲内の領域である請求項6に記載の電圧センサ異常診断装置。
  8. 前記入力電圧センサ値に前記評価比率を乗じ、前記インバータ入力電圧の推定値(Vin_est)を算出する請求項1〜7のいずれか一項に記載の電圧センサ異常診断装置。
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