JP2013021232A - 基板処理装置及びその液交換方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御部33が、古い燐酸溶液を排出した後、処理槽1に新たな燐酸溶液を供給する。その燐酸溶液をポンプAPで外槽5、循環配管7、内槽3に至る通常循環経路で循環させつつ燐酸溶液の温調を行うが、温調が完了するまでに少なくとも一度は内槽ドレイン配管11を通る一時経路に処理液を流通させる。したがって、古い燐酸溶液が内槽ドレイン配管11に残留していたとしても、新たな燐酸溶液で置換することができる。その結果、内槽ドレイン配管11に残留していた古い燐酸溶液に起因して廃液設備に悪影響が及ぶことを防止することができる。
【選択図】図1
Description
すなわち、シリコンを含む基板を処理した燐酸溶液には、飽和濃度に近いシロキ酸(SiO2成分)が含まれており、古くなった燐酸溶液の温度が低下するとシロキ酸の結晶が析出して固化する傾向がある。従来の装置では、古くなった燐酸溶液を排出する際にだけ、内槽ドレイン配管に燐酸溶液が流通されるので、特に内槽ドレイン配管の内部で固化が生じる恐れがある。特に、排出時には燐酸溶液の温度は処理温度に近いが、新たな燐酸溶液の温調を行っている間に、内槽ドレイン配管内の温度が低下して、シロキ酸の固化が顕著に生じやすい。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を処理液により処理する基板処理装置において、処理液を貯留し、基板を収容して基板に対して所定の処理を行う内槽及び前記内槽から溢れる処理液を回収する外槽とを備えた処理槽と、前記内槽と前記外槽とを連通接続する循環配管と、前記循環配管に配設され、処理液を前記外槽側から前記内槽側に送るためのポンプと、前記循環配管のうち、前記ポンプの上流側と、前記内槽とを連通接続する内槽ドレイン配管と、前記循環配管のうち、前記ポンプの下流側に設けられ、処理液を排出するための排液管と、前記循環配管、前記内槽ドレイン配管、前記排液管を通して前記処理槽に貯留されていた処理液を排出した後、新たな処理液を供給し、その処理液を前記ポンプで前記外槽、前記循環配管、前記内槽に至る通常循環経路で循環させつつ処理液の温調を行う際に、温調が完了するまでに少なくとも一度は前記内槽ドレイン配管を通る一時経路に処理液を流通させる制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
外槽5に貯留している燐酸溶液の排出を行う。具体的には、制御部33は、t1時点からt5時点にわたって開閉弁CH1を開放する。また、t1時点からt6時点にわたってポンプAPを作動させる。さらに、t1時点からt4時点にわたって開閉弁CH3を開放し、t3時点からt8時点にわたって開閉弁CH5を開放する。また、t1時点からt2時点にわたって槽ヒータHE1及びインラインヒータHE2を作動させる。
内槽3に貯留している燐酸溶液の排出を行う。制御部33は、t5時点からt6時点にわたって開閉弁CH2を開放し、ポンプAPによって内槽3内に貯留している燐酸溶液を回収配管13から排出する。
循環配管7に貯留している燐酸溶液を排出する。制御部33は、t6時点でポンプAPを停止させるとともに、開閉弁DR2,DR3を開放し、回収配管13から燐酸溶液を排出する。循環配管7と内槽3との接続部及びバイパス配管17から回収配管13まで、高さが徐々に低くなるように設けられている。これにより、フィルタ9内に滞留している古い燐酸溶液やインラインヒータHE1の上流や下流に対流している古い燐酸溶液を自重により排出する。
処理槽1に対して洗浄水を投入する。制御部33は、t7時点で開閉弁DR2,DR3を閉止し、流量制御弁SU6を所定流量で開放し、純水供給源31から純水を内槽3に対して供給する。
フィルタ9の洗浄を行う。制御部33は、t9時点でポンプAPを作動させて、循環配管7と処理槽1で純水を循環させる。これにより、フィルタ9に純水を流通させて洗浄を行う。
外槽5の排液を行い、続いて内槽3の排液を行う。制御部33は、t11時点で開閉弁CH3を閉止し、廃液配管15を通して外槽5の純水を排出する。次に、制御部33は、t12時点からt13時点にわたって開閉弁CH2を開放し、廃液配管15を通して内槽3の純水を排出する。
処理槽1の排液に続いて、循環配管7の排液を行う。制御部33は、t13時点で開閉弁DR2,DR3を開放するとともに、ポンプAPを停止させる。さらに、開閉弁CH3を開放する。これにより、重力を利用して循環配管7の純水を廃液配管15から排出する。
新たな処理液を処理槽1に投入する。制御部33は、t15時点で流量調整弁SU4,SU5を所定流量で開放し、内槽3に新たな燐酸溶液を供給する。このとき開閉弁CH4は閉止しておく。制御部33は、t16時点でポンプAPを作動させて、内槽3から外槽5に溢れた、新たな燐酸溶液を循環配管7を通して循環させる。処理槽1及び循環配管7を新たな燐酸溶液を満たした後、t17時点で流量調整弁SU4,SU5を閉止して、燐酸溶液の供給を停止する。
新たな燐酸溶液の温調を開始する。制御部33は、t18時点において槽ヒータHE2とインラインヒータHE1を操作して、目標温度TTに向けて昇温を開始する。このときは、燐酸溶液は、外槽5から循環配管7を通る通常循環経路で循環されている。そして、図示しない温度センサからの温度が、所定温度T1に達するまで制御部33はこの状態を維持する。燐酸溶液の温度が所定温度T1に達したのがt20時点であるとすると、次の処理に移行する。ここでいう所定温度T1は、燐酸溶液の目標温度TT及び沸点TBよりも低い温度であり、粘度が高い燐酸溶液の流動性がある程度高くなる温度である。
制御部33は、通常循環経路から一時経路に切り換える。そのために、制御部33は、t20時点において、開閉弁CH1を閉止するとともに開閉弁CH2を開放する。これにより、外槽5から循環配管7を通っていた燐酸溶液が、内槽3から内槽ドレイン配管11、循環配管7を通って循環するようになる。この一時経路による循環を、所定の循環時間だけ継続する。循環時間に達したら、次の処理に移行する。
循環時間に達すると、制御部33は、一時経路から通常循環経路に戻す。つまり、t21時点において、開閉弁CH2を閉止するとともに、開閉弁CH1を開放する。これにより、燐酸溶液が外槽5から循環配管7を通る経路で循環される。この状態を循環時間が経過するまで維持し、循環時間に達すると次の処理に移行する
制御部33は、一時経路による循環を所定回数行ったか否かを判断し、その結果に基づいて処理を分岐する。つまり、一時経路による循環が所定回数に満たない場合には、ステップS13に戻って一時経路と通常経路循環の循環を実施する。一方、所定回数に達している場合には、次の処理に移行する。なお、この実施例では、所定回数が2回であるとし、その回数の処理を終えたとして次の処理に移行する。
制御部33は、通常循環経路での循環を行いつつ、燐酸溶液の温調を継続し(t24時点からt27時点)、目標温度TTで安定した時点t27で開閉弁DR2を閉止して、目標温度TTに温調された燐酸溶液をフィルタ9に通す。これを所定時間だけ行うことによって、燐酸溶液中のパーティクル等を除去した後、基板Wを処理可能な状態になる。
上述した基板処理装置は、図6のように構成してもよい。なお、図6は、第1の変形例を示す概略構成図である。図6では、図1の構成の一部だけを示している。
上述した基板処理装置は、図7のように構成してもよい。なお、図7は、第2の変形例を示す概略構成図である。
上述した基板処理装置は、図8のように構成してもよい。なお、図8は、第3の変形例を示す概略構成図である。
1 … 処理槽
3 … 内槽
5 … 外槽
7 … 循環配管
CH1〜5 … 開閉弁
DR2,3 … 開閉弁
AP … ポンプ
11 … 内槽ドレイン配管
13 … 回収配管
15 … 廃液配管
17 … バイパス配管
19 … フィルタドレイン配管
33 … 制御部
Claims (13)
- 基板を処理液により処理する基板処理装置において、
処理液を貯留し、基板を収容して基板に対して所定の処理を行う内槽及び前記内槽から溢れる処理液を回収する外槽とを備えた処理槽と、
前記内槽と前記外槽とを連通接続する循環配管と、
前記循環配管に配設され、処理液を前記外槽側から前記内槽側に送るためのポンプと、
前記循環配管のうち、前記ポンプの上流側と、前記内槽とを連通接続する内槽ドレイン配管と、
前記循環配管のうち、前記ポンプの下流側に設けられ、処理液を排出するための排液管と、
前記循環配管、前記内槽ドレイン配管、前記排液管を通して前記処理槽に貯留されていた処理液を排出した後、新たな処理液を供給し、その処理液を前記ポンプで前記外槽、前記循環配管、前記内槽に至る通常循環経路で循環させつつ処理液の温調を行う際に、温調が完了するまでに少なくとも一度は前記内槽ドレイン配管を通る一時経路に処理液を流通させる制御手段と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記制御手段は、前記通常循環経路と、前記一時経路とを交互に切り換えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1または2に記載の基板処理装置において、
前記制御手段は、処理液の温度が所定温度に昇温されてから、前記一時経路へ処理液を流通させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記制御手段は、前記一時経路への処理液の流通時間を、前記通常循環経路への処理液の流通時間よりも短くすることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3に記載の基板処理装置において、
前記制御手段は、処理液の温度が処理液の沸点に達するまでに、前記一時経路へ処理液を流通させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から5のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記内槽ドレイン配管の流路断面積を調整する流量調整手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記内槽ドレイン配管の処理液を排出する際に、前記内槽における処理液の残りが少なくなった場合に、前記流量調整手段を操作して前記内槽ドレイン配管の流量を小さくすることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から6のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記内槽ドレイン配管の外周面に配設され、前記内槽ドレイン配管に振動を付与する振動付与手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記内槽ドレイン配管の処理液を排出した後、前記振動付与手段を作動させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から7のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記内槽ドレイン配管の上流側から純水を供給する純水供給手段と、
前記内槽ドレイン配管の上流側から気体を供給する気体供給手段とをさらに備え、
前記制御手段は、前記内槽ドレイン配管の処理液を排出した後、前記純水供給手段から前記内槽ドレイン配管に純水を流通させ、前記気体供給手段から気体を供給することを特徴とする基板処理装置。 - 処理液を貯留し、基板を浸漬させて基板に対する処理を行う内槽と、内槽から溢れた処理液を回収する外槽とを備えた処理槽のうち、前記内槽と前記外槽とを連通接続した循環配管とを備え、基板を処理液により処理する基板処理装置の液交換方法において、
前記循環配管から前記外槽の処理液を排出する外槽ドレイン過程と、
前記循環配管の上流側と前記内槽とを連通接続した内槽ドレイン配管から前記内槽の処理液を排出する内槽ドレイン過程と、
前記処理槽に新たな処理液を供給する新液供給過程と、
前記新たな処理液を、前記外槽、前記循環配管、前記内槽に至る通常循環経路で循環させつつ温調を行う温調過程と、
前記温調過程により処理液の温調が完了するまでに、少なくとも一度は前記内槽ドレイン配管を通る一時経路に処理液を流通させる一時経路流通過程と、
を備えていることを特徴とする基板処理装置の液交換方法。 - 請求項9に記載の基板処理装置の液交換方法において、
前記一時経路流通過程は、前記温調過程と交互に実施されることを特徴とする基板処理装置の液交換方法。 - 請求項9または10に記載の基板処理装置の液交換方法において、
前記一時経路流通過程は、新たな処理液の温度が所定温度に昇温されてから実施されることを特徴とする基板処理装置の液交換方法。 - 請求項9から11のいずれかに記載の基板処理装置の液交換方法において、
前記一時経路流通過程は、前記温調過程よりも短い時間だけ実施されることを特徴とする基板処理装置の液交換方法。 - 請求項11に記載の基板処理装置の液交換方法において、
前記一時経路流通過程は、前記温調過程において処理液の温度が処理液の沸点に達するまでに実施されることを特徴とする基板処理装置の液交換方法。
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