JP2013019312A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダヘッドの冷却及び暖機を好適に行うことのできる内燃機関の冷却装置を提供する。
【解決手段】ウォータポンプ10とシリンダヘッド1bとを直接接続するバイパス通路240を設ける。そして、機関の暖機時にはバイパス通路240をウォータポンプ10の吸込口に連通させる一方、機関の冷却要求時にはバイパス通路240をウォータポンプ10の吐出口に連通させるロータリバルブ20を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の冷却装置に関する。
従来、多くの内燃機関では、シリンダブロックを通過した冷却水がシリンダヘッドに供給されるようになっており(例えば特許文献1等)、これにより機関熱を受熱した冷却水によるシリンダヘッドの暖機が促進される。
特開2004−301003号公報
ところで、機関の暖機完了後において、シリンダヘッドとシリンダブロックとでは最適な温度が異なっており、ノッキングの発生を抑えるという観点からは、シリンダブロックよりもシリンダヘッドの温度を低くすることが望ましい。しかし、従来の冷却装置では、シリンダブロックで機関熱を受熱した冷却水がシリンダヘッドに供給されるため、シリンダヘッドをシリンダブロックよりも冷却することは難しい。
そこで、シリンダブロックを通過することなく冷却水をシリンダヘッドに供給することが可能なバイパス通路を設けるようにすれば、シリンダヘッドの温度をシリンダブロックよりも低くすることは可能になる。しかしこの場合には、機関の暖機途中において、シリンダブロックを通過していない低温の冷却水がシリンダヘッドに供給されるため、シリンダヘッドの暖機が抑えられてしまう。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリンダヘッドの冷却及び暖機を好適に行うことのできる内燃機関の冷却装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、冷却水を冷却するラジエータと、シリンダブロックに冷却水を供給するウォータポンプと、前記シリンダブロックを通過した冷却水が供給されるシリンダヘッドと、前記ウォータポンプと前記シリンダヘッドとを直接接続するバイパス通路と、機関の暖機時には前記バイパス通路を前記ウォータポンプの吸込口に連通させる一方、機関の冷却要求時には前記バイパス通路を前記ウォータポンプの吐出口に連通させる切替バルブとを備えることをその要旨とする。
同構成によれば、冷却要求時には、ウォータポンプから吐出された冷却水がバイパス通路を通じてシリンダヘッドに供給される。従って、シリンダブロックを通過させることなく冷却水をシリンダヘッドに供給することが可能となり、シリンダヘッドの冷却を促すことができる。
一方、暖機時には、シリンダブロックで受熱した冷却水がシリンダヘッドに供給された後、シリンダヘッドからバイパス通路を介して冷却水がウォータポンプに吸い込まれる。従って、シリンダブロックを通過していない冷却水がシリンダヘッドに供給されることはなく、シリンダブロックを通過した冷却水のみをシリンダヘッドに供給することが可能となり、シリンダヘッドの暖機を促すことができる。このように同構成によれば、シリンダヘッドの冷却及び暖機を好適に行うことができるようになる。
また、冷却要求時には、バイパス通路がウォータポンプの吐出口に連通されることにより、ウォータポンプの吐出口には、内燃機関に設けられたウォータジャケットとバイパス通路とがともに連通するようになる。このように冷却装置において並列回路が構成されることにより、冷却水通路内での圧力損失が低下するようになり、ラジエータ内の流量が増加するようになる。ラジエータ内の流量が増加すると、同ラジエータでの熱交換効率が向上するようになるため、ラジエータの小型化が可能となる。
なお、同構成における暖機時とは、低温状態の冷却水が所定の温度にまで達して機関の暖機が完了するまでの間のことをいう。また、冷却要求時とは、機関の暖機よりも冷却を優先させる状態をいい、例えば機関の中・高負荷時や、冷却水温が所定の判定値を超えたとき等が挙げられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の冷却装置において、前記バイパス通路には、排気と冷却水との間で熱交換を行う排気冷却器が設けられていることをその要旨とする。
同構成によれば、冷却要求時において、シリンダブロックを通過していない低温の冷却水が排気冷却器に供給されるため、排気の冷却効率が向上するようになる。このように排気の冷却効率が向上すると、機関高負荷領域で行われる排気温低下のための噴射量増量を少なくしたり、その噴射量増量が要求される運転領域を狭くすることができるため、噴射量増量の実行に伴う燃費の悪化を抑えることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の冷却装置において、前記バイパス通路と並列に熱交換器が設けられていることをその要旨とする。
同構成によれば、冷却要求時には、シリンダブロックを通過していない低温の冷却水を熱交換器に供給することが可能となり、同熱交換器による冷却効果を高めることができる。また、冷却水による熱交換器の冷却が促進されるようになるため、例えば熱補償のための部材の大型化を避けることができ、熱交換器の小型化を図ることもできる。一方、暖機時には、シリンダブロックで受熱した高温の冷却水が熱交換器に供給されるため、同熱交換器による昇温効果を高めることができる。
なお、バイパス通路と並列に設けられる熱交換器としては、請求項4に記載の発明によるように、内燃機関用のオイルクーラ及び変速機用のオイルクーラ及びEGRクーラ及び過給機のハウジング内に設けられたウォータジャケットの少なくとも1つである、という構成を採用することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置において、前記ウォータポンプの吸込口には、サーモスタットが接続されていることをその要旨とする。
同構成によれば、暖機時には、バイパス通路がウォータポンプの吸込口に連通されることにより、内燃機関に設けられたウォータジャケットの下流には、バイパス通路が並設されることになり、機関下流側の圧力損失が低下するようになる。このように圧力損失が低下すると、機関下流側に位置するウォータポンプの吸込口における負圧が小さくなるため、この吸い込み口に接続されたサーモスタットに作用する負圧も小さくなる。そのため、サーモスタットに作用する負圧に起因した当該サーモスタットの強制開弁が抑えられるようになる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置において、前記切替バルブは、円筒状の弁体を有したロータリバルブであり、前記弁体は、前記ウォータポンプの吐出側が接続される吐出側弁部と前記ウォータポンプの吸込口が接続される吸込側弁部とで構成されており、前記吐出側弁部と前記吸込側弁部とは、前記弁体の軸方向において直列に設けられていることをその要旨とする。
同構成によれば、ロータリバルブの弁体を回転させることにより、ウォータポンプの吐出側に接続された通路とウォータポンプの吸込側に接続された通路とを同時に切り替えることができる。つまり、吐出側の通路及び吸込側の通路の同時切替を簡易な構成で行うことができるようになる。
本発明にかかる冷却装置の一実施形態における全体構成を示す模式図。 同実施形態におけるバルブの構造を模式的に示すロータリバルブの回転軸方向の断面図。 暖機時のバルブの状態を示すロータリバルブの径方向の断面図。 暖機時の冷却水の流れを示す模式図。 冷却要求時のバルブの状態を示すロータリバルブの径方向の断面図。 冷却要求時の冷却水の流れを示す模式図。
以下、本発明の内燃機関の冷却装置を具体化した一実施形態を、図1〜図6を参照して説明する。
図1に示すように、エンジン1は、シリンダブロック1aやシリンダヘッド1bを備えている。これらシリンダブロック1aやシリンダヘッド1bには、冷却水が流れるウォータジャケットがそれぞれ設けられており、これらのウォータジャケットを通じてシリンダブロック1aを通過した冷却水がシリンダヘッド1bに供給される。
シリンダブロック1aのウォータジャケット入口には、供給通路100を介してウォータポンプ(WP)10の吐出口が接続されている。このウォータポンプ10は、冷却水を圧送するポンプと冷却水の供給先を切り替えるロータリバルブ20とで構成されている。
シリンダヘッド1bのウォータジャケット出口には、ラジエータ通路210、ヒータ通路220、オイルクーラ通路230、バイパス通路240、ターボ用通路250がそれぞれ接続されている。
ラジエータ通路210には、冷却水を冷却するラジエータ40が設けられており、同ラジエータ40よりも下流側のラジエータ通路210は、サーモスタット30の第1入口ポートに接続されている。なお、この第1入口ポートは、冷却水温度が上昇してサーモスタット30が開弁したときに冷却水が流れ込むポートである。
ヒータ通路220には、車室内の暖房を行うためのヒータ50が設けられており、同ヒータ50よりも下流側のヒータ通路220は、サーモスタット30の第2入口ポートに接続されている。なお、この第2入口ポートは、サーモスタット30の開弁状態によらず、常に冷却水が流れ込むポートである。
オイルクーラ通路230には、エンジン1の潤滑油の昇温及び冷却を行うためのオイルクーラ60が設けられており、同オイルクーラ60よりも下流側のオイルクーラ通路230は、上記ウォータポンプ10のロータリバルブ20に接続されている。
バイパス通路240は、ウォータポンプ10とシリンダヘッド1b(より詳細にはシリンダヘッド1bのウォータジャケット)とを直接接続する通路であって、排気と冷却水との間で熱交換を行う排気冷却器70が設けられている。この排気冷却器70自体は、シリンダヘッド1bに設けられた排気ポートの出口近傍に一体形成されている。そして排気冷却器70よりも下流側のバイパス通路240は、上記ロータリバルブ20に接続されている。
ターボ用通路250には、ターボチャージャ(過給機)のハウジングに形成されたウォータジャケット80が設けられている。このウォータジャケット80は、ターボチャージャのハウジングと冷却水との間で熱交換を行うことにより、ターボチャージャの昇温及び冷却を図るものである。そして、ウォータジャケット80よりも下流側のターボ用通路250は、上記ロータリバルブ20に接続されている。
ウォータポンプ10の吸込口は、吸込通路600を介してサーモスタット30の出口ポートに接続されている。
次に、ウォータポンプ10に設けられたロータリバルブ20の構造を説明する。このロータリバルブ20は、オイルクーラ通路230、バイパス通路240、及びターボ用通路250での冷却水の流れ方向を切り替える切替バルブであり、制御装置200によってその駆動が制御される。
図2に示すように、ロータリバルブ20は、ウォータポンプ10のハウジング21内に設けられた弁体22と、同ハウジング21内に形成された各種通路にて構成されている。
弁体22は中空の円筒形状をなしており、適宜のアクチュエータにて回転駆動される。
弁体22の内部には仕切り部22bが設けられており、この仕切り部22bによって弁体22は、その回転軸方向の上下において2つの弁部に分けられている。より詳細には、弁体22にあって仕切り部22bよりも上方の部位は、ウォータポンプ10の吐出側が接続される吐出側弁部22auとされている。また、弁体22にあって仕切り部22bよりも下方の部位は、ウォータポンプ10の吸込側が接続される吸込側弁部22adとされている。これら吐出側弁部22auと吸込側弁部22adとは、弁体22の回転軸方向において直列に設けられている。なお、仕切り部22bは、適宜のシール部材を使用したり、弁体22と一体形成したりすることにより形成可能である。
図2や図3に示すように、吐出側弁部22auには、第1開口部22c1、第2開口部22c2、及び第3開口部22c3がそれぞれ設けられている。第2開口部22c2は、第1開口部22c1から弁体22の周方向反時計回りに90度ずれた位置に形成されている。また、第3開口部22c3は、第2開口部22c2から弁体22の周方向反時計回りに90度ずれた位置に形成されている。
吸込側弁部22adには、第4開口部22c4及び第5開口部22c5がそれぞれ設けられている。第5開口部22c5は、第4開口部22c4から弁体22の周方向に180度ずれた位置に形成されている。また、第4開口部22c4は、上記第2開口部22c2の下方に形成されている。
先の図2や図3に示すように、ハウジング21内において、吐出側弁部22auの周囲には、ウォータポンプ10の吐出口に連通した第1通路21aや、シリンダブロック1aのウォータジャケットに連通する第2通路21b、オイルクーラ通路230及びバイパス通路240及びターボ用通路250に連通する第3通路21cが形成されている。
図3に示すように、第2通路21bは、第1通路21aから弁体22の周方向時計回りに90度ずれた位置に形成されている。また、第3通路21cは、第2通路21bから弁体22の周方向時計回りに90度ずれた位置に形成されている。そして、機関の暖機時には、第1通路21aが第2開口部22c2に連通するように弁体22の回転位相が調整されることにより、第2通路21bが第1開口部22c1に連通し、第3通路21cは閉塞される。
他方、ハウジング21内において、吸込側弁部22adの周囲には、ウォータポンプ10の吸込口に連通した第4通路21dや、オイルクーラ通路230及びバイパス通路240及びターボ用通路250に連通する第5通路21eが形成されている。
図3に示すように、第5通路21eは、第4通路21dから弁体22の周方向に180度ずれた位置に形成されている。そして、機関の暖機時には、上述したように第1通路21aが第2開口部22c2に連通するように弁体22の回転位相が調整されることにより、第4通路21dが第4開口部22c4に連通するとともに第5通路21eが第5開口部22c5に連通するように、第4通路21d及び第5通路21eの形成位置が決められている。
このように構成された冷却装置において、機関の暖機時、つまり低温状態の冷却水が所定の温度にまで達しておらず機関の暖機が完了していない間は、制御装置200によってロータリバルブ20の弁体22の回転位相が制御されて、同弁体22の回転位相は、先の図3に示した状態にされる。この状態では、上述したように、吐出側弁部22auにおいて、第1通路21aが第2開口部22c2に連通するとともに第2通路21bが第1開口部22c1に連通し、第3通路21cは閉塞される。従って、図3や図4に示すように、ウォータポンプ10から吐出された冷却水はシリンダブロック1aにのみ供給される。
他方、吸込側弁部22adにおいては、第4通路21dが第4開口部22c4に連通するとともに第5通路21eが第5開口部22c5に連通する。従って、図3や図4に示すように、シリンダブロック1aで受熱してシリンダヘッド1bから排出された冷却水は、オイルクーラ60、排気冷却器70、ターボチャージャのウォータジャケット80に供給された後にウォータポンプ10に吸い込まれる。
一方、機関の冷却要求時、つまり機関の暖機よりも冷却を優先させる要求状態のときには、制御装置200によってロータリバルブ20の弁体22の回転位相が制御されて、同弁体22の回転位相は、図5に示した状態にされる(暖機時の状態から時計回りに90度回転した状態)。なお、制御装置200によって行われる、機関の冷却要求時であるか否かの判断は、現在の機関負荷が中・高負荷であるか否かの判断や、冷却水温が所定の判定値を超えたか否かの判断によって行われる。
この図5に示す状態では、吐出側弁部22auにおいて、第1通路21aが第3開口部22c3に連通し、第2通路21bが第2開口部22c2に連通し、第3通路21cが第1開口部22c1に連通する。従って、図5や図6に示すように、ウォータポンプ10から吐出された冷却水はシリンダブロック1aだけではなく、オイルクーラ60、排気冷却器70、及びターボチャージャのウォータジャケット80に対してエンジン1を通過することなく直接供給される。
他方、吸込側弁部22adにおいては、第4通路21d及び第5通路21eが吸込側弁部22adの壁面によって閉塞される。従って、図6に示すように、オイルクーラ60、排気冷却器70、及びターボチャージャのウォータジャケット80に対してエンジン1を通過することなく直接供給された冷却水は、エンジン1内を通過してきた冷却水とシリンダヘッド1bにて合流する。そして、合流した冷却水は、その後ラジエータ40やヒータ50を介してウォータポンプ10に吸い込まれる。
次に本実施形態の作用を説明する。
(暖機時の作用)
ウォータポンプ10とシリンダヘッドとを直接接続するバイパス通路240について、機関の暖機時には、このバイパス通路240をウォータポンプ10の吸込口に連通させるようにしている。従って、シリンダブロック1aで受熱した冷却水はシリンダヘッド1bに供給された後、シリンダヘッド1bからバイパス通路240を介してウォータポンプ10に吸い込まれる。従って、シリンダブロック1aを通過していない冷却水がシリンダヘッド1bに供給されることはなく、シリンダブロック1aを通過した冷却水のみをシリンダヘッド1bに供給することが可能となり、シリンダヘッド1bの暖機が促進される。
また、バイパス通路240と並列にオイルクーラ通路230やターボ用通路250を設け、オイルクーラ通路230には熱交換器であるオイルクーラ60を、ターボ用通路250には熱交換器であるウォータジャケット80を設けるようにしている。そして、先の図4に示したように、暖機時には、シリンダブロック1aやシリンダヘッド1bで受熱した高温の冷却水がこれらの熱交換器に供給されるため、熱交換器による昇温効果が高くなる。従って、例えばエンジン1やターボチャージャの潤滑油について暖機過程での粘度低下を促進させることもでき、これにより燃費が向上するようになる。
また、ウォータポンプ10の吸込口には、サーモスタット30が接続されている。ここで、暖機時には、バイパス通路240がウォータポンプ10の吸込口に連通されることにより、エンジン1に設けられたウォータジャケットの下流には、バイパス通路240が並設されることになり、機関下流側の圧力損失が低下するようになる。このように圧力損失が低下すると、機関下流側に位置するウォータポンプ10の吸込口における負圧が小さくなるため、この吸い込み口に接続されたサーモスタット30に作用する負圧も小さくなる。そのため、サーモスタット30に作用する負圧に起因した当該サーモスタット30の強制開弁が抑えられるようになる。このように暖機時でのサーモスタット30の強制開弁が抑えられることにより、暖機時において冷却水がラジエータ40を通過してしまうことを抑えることができ、これにより機関の暖機性能の低下を抑えることができる。
(冷却要求時の作用)
機関の暖機完了後において、シリンダヘッド1bとシリンダブロック1aとでは最適な温度が異なっており、ノッキングの発生を抑えるという観点からは、シリンダブロック1aよりもシリンダヘッド1bの温度を低くすることが望ましい。
そこで、ウォータポンプ10とシリンダヘッドとを直接接続するバイパス通路240について、機関の冷却要求時には、このバイパス通路240をウォータポンプ10の吐出口に連通させるようにしている。従って、ウォータポンプ10から吐出された冷却水がバイパス通路240を通じてシリンダヘッド1bに供給される。このようにシリンダブロック1aを通過させることなく冷却水をシリンダヘッド1bに供給することが可能となるため、シリンダヘッド1bの冷却を促すことができ、シリンダヘッド1bの温度をシリンダブロック1aよりも低くすることができる。
また、冷却要求時には、バイパス通路240がウォータポンプ10の吐出口に連通されることにより、ウォータポンプ10の吐出口には、エンジン1に設けられたウォータジャケットとバイパス通路240とがともに連通するようになる。このように冷却装置において並列回路が構成されることにより、冷却水通路内での圧力損失が低下するようになり、ラジエータ40内の流量が増加するようになる。ラジエータ40内の流量が増加すると、同ラジエータ40での熱交換効率が向上するようになるため、ラジエータ40の小型化が可能となる。
また、バイパス通路240には、排気と冷却水との間で熱交換を行う排気冷却器70を設けるようにしており、冷却要求時には、シリンダブロック1aを通過していない低温の冷却水を排気冷却器70に供給するようにしている。そのため、排気の冷却効率が向上するようになる。このように排気の冷却効率が向上すると、機関高負荷領域で行われる排気温低下のための噴射量増量を少なくしたり、その噴射量増量が要求される運転領域を狭くすることができるため、噴射量増量の実行に伴う燃費の悪化を抑えることができる。
また、バイパス通路240と並列にオイルクーラ通路230やターボ用通路250を設け、オイルクーラ通路230には熱交換器であるオイルクーラ60を、ターボ用通路250には熱交換器であるウォータジャケット80を設けるようにしている。そして、先の図6に示したように、冷却要求時には、シリンダブロック1aを通過していない低温の冷却水がこれらの熱交換器に供給されるため、熱交換器による冷却効果が高くなる。また、冷却水による熱交換器の冷却が促進されるようになるため、例えば熱補償のための部材の大型化を避けることができ、熱交換器の小型化を図ることもできる。
(その他の作用)
円筒状の弁体22を有したロータリバルブ20において、弁体22は、ウォータポンプ10の吐出側が接続される吐出側弁部22auとウォータポンプ10の吸込口が接続される吸込側弁部22adとで構成しており、吐出側弁部22auと吸込側弁部22adとは、弁体22の軸方向において直列に設けている。そのため、弁体22を回転させることにより、ウォータポンプ10の吐出側に接続された通路とウォータポンプ10の吸込側に接続された通路とを同時に切り替えることができる。つまり、吐出側の通路及び吸込側の通路の同時切替を簡易な構成で行うことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)ウォータポンプ10とシリンダヘッド1bとを直接接続するバイパス通路240を備えるようにしている。そして、機関の暖機時にはバイパス通路240をウォータポンプ10の吸込口に連通させる一方、機関の冷却要求時にはバイパス通路240をウォータポンプ10の吐出口に連通させる切替バルブとしてのロータリバルブ20を備えるようにしている。そのため、シリンダヘッド1bの冷却及び暖機を好適に行うことができるようになる。
また、冷却要求時におけるラジエータ内の流量が増加するようになるため、ラジエータの小型化が可能となる。
(2)バイパス通路240に、排気と冷却水との間で熱交換を行う排気冷却器70を設けるようにしている。そのため、冷却要求時には排気の冷却効率が向上するようになる。また、このように排気の冷却効率が向上することにより、機関の高負荷領域における噴射量増量の実行による燃費の悪化を抑えることができる。
(3)バイパス通路240と並列に熱交換器であるオイルクーラ60やターボチャージャのウォータジャケット80を設けるようにしている。そのため、冷却要求時には、それら熱交換器による冷却効果を高めることができる。また、冷却水による熱交換器の冷却が促進されるようになるため、熱交換器の小型化を図ることもできる。一方、暖機時には、熱交換器による昇温効果を高めることができる。
(4)ウォータポンプ10の吸込口にサーモスタット30が接続されている冷却装置において、上述したバイパス通路240やロータリバルブ20を設けるようにしている。そのため、暖機時には、サーモスタット30に作用する負圧に起因した当該サーモスタット30の強制開弁が抑えられるようになる。
(5)円筒状の弁体22を有したロータリバルブ20において、吐出側弁部22auと吸込側弁部22adとを弁体22の軸方向において直列に設けている。そのため、吐出側の通路及び吸込側の通路の同時切替を簡易な構成で行うことができる。
なお、上記実施形態は、次のように変更して実施することもできる。
・バイパス通路240と並列に設けられる熱交換器として、内燃機関用のオイルクーラ60と過給機のハウジング内に設けられたウォータジャケット80とを適用するようにしたが、この他の熱交換を適用するようにしてもよい。例えば、変速機用のオイルクーラやEGRクーラなどを適用するようにしてもよい。つまり、内燃機関用のオイルクーラ及び変速機用のオイルクーラ及びEGRクーラ及び過給機のハウジング内に設けられたウォータジャケットの少なくとも1つを設けるようにしてもよい。こうした並列回路を増やすことにより、暖機時における機関下流側の圧力損失の低下が促進されるため、上述したサーモスタット30の強制開弁をより一層抑えることができる。また、冷却要求時における冷却水通路内での圧力損失の低下が促進されるため、ラジエータ40内の流量がさらに増加するようになり、例えばさらなるラジエータ40の小型化が可能になる。
・バイパス通路240と並列に熱交換器を設けるようにしたがこうした熱交換器を省略してもよい。この場合でも、上記(1)、(2)、(4)、及び(5)に記載の効果を得ることができる。
・バイパス通路240に設けた排気冷却器70を省略してもよい。この場合でも、上記(1)、(3)、(4)、及び(5)に記載の効果を得ることができる。
・排気冷却器70をシリンダヘッド1bに一体形成するようにしていたが、別体で設けるようにしてもよい。また、そうした排気冷却器を排気系の任意の部位に設けてもよい。
・ウォータポンプ10にロータリバルブ20を内蔵させるようにしたが、同ロータリバルブ20とウォータポンプ10とを別体とし、適宜の通路で互いを接続するようにしてもよい。
・上述したロータリバルブ20の構造は一例であり、他の構造を適用してもよい。
・ロータリバルブ20の駆動を制御装置200で制御するようにした。この他、バイメタルなどのように温度に応じて変形する素材を利用してロータリバルブ20の回転位相を変更するようにしてもよい。
1…エンジン、1a…シリンダブロック、1b…シリンダヘッド、10…ウォータポンプ、20…ロータリバルブ、21…ハウジング、21a…第1通路、21b…第2通路、21c…第3通路、21d…第4通路、21e…第5通路、22…弁体、22b…仕切り部、22ad…吸込側弁部、22au…吐出側弁部、22c1…第1開口部、22c2…第2開口部、22c3…第3開口部、22c4…第4開口部、22c5…第5開口部、30…サーモスタット、40…ラジエータ、50…ヒータ、60…オイルクーラ、70…排気冷却器、80…ウォータジャケット、100…供給通路、200…制御装置、210…ラジエータ通路、220…ヒータ通路、230…オイルクーラ通路、240…バイパス通路、250…ターボ用通路、600…吸込通路。

Claims (6)

  1. 冷却水を冷却するラジエータと、
    シリンダブロックに冷却水を供給するウォータポンプと、
    前記シリンダブロックを通過した冷却水が供給されるシリンダヘッドと、
    前記ウォータポンプと前記シリンダヘッドとを直接接続するバイパス通路と、
    機関の暖機時には前記バイパス通路を前記ウォータポンプの吸込口に連通させる一方、機関の冷却要求時には前記バイパス通路を前記ウォータポンプの吐出口に連通させる切替バルブとを備える
    ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 前記バイパス通路には、排気と冷却水との間で熱交換を行う排気冷却器が設けられているている
    請求項1に記載の内燃機関の冷却装置。
  3. 前記バイパス通路と並列に熱交換器が設けられている
    請求項1または2に記載の内燃機関の冷却装置。
  4. 前記熱交換器は、内燃機関用のオイルクーラ及び変速機用のオイルクーラ及びEGRクーラ及び過給機のハウジング内に設けられたウォータジャケットの少なくとも1つである
    請求項3に記載の内燃機関の冷却装置。
  5. 前記ウォータポンプの吸込口には、サーモスタットが接続されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
  6. 前記切替バルブは、円筒状の弁体を有したロータリバルブであり、
    前記弁体は、前記ウォータポンプの吐出側が接続される吐出側弁部と前記ウォータポンプの吸込口が接続される吸込側弁部とで構成されており、
    前記吐出側弁部と前記吸込側弁部とは、前記弁体の軸方向において直列に設けられている
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
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