JP5760775B2 - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の冷却装置に関する。
従来、内燃機関を冷却水で冷却する装置では、内燃機関の下流側に熱交換器であるオイルクーラを設けることで、冷却水によるオイルの昇温や冷却を図るようにしている(例えば特許文献1等)。
特開2004−036525号公報
上記熱交換器には、内燃機関を通過した後の冷却水が供給されるため、機関熱を受熱した冷却水が供給される。従って、熱交換器の昇温性能を高めるという点では有利になるものの、当該熱交換器の冷却性能を高めるという点では不利な構成となっており、同熱交換器の昇温性能及び冷却性能の両立が困難なものとなっている。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱交換器の昇温性能と冷却性能とを両立することのできる内燃機関の冷却装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、冷却水を冷却するラジエータと、内燃機関のウォータジャケットに冷却水を供給するウォータポンプと、シリンダブロックのウォータジャケット入口とシリンダヘッドのウォータジャケット出口とを接続する外部配管の一部を構成し、前記ウォータジャケッ出口と前記ウォータポンプとに接続されており途中に熱交換器が設けられた熱交換器用通路と、記熱交換器用通路を前記ウォータポンプの吸込口に連通させる状態と、前記熱交換器用通路を前記ウォータポンプの吐出口に連通させる状態とに切り替える切替バルブとを備え、前記切替バルブの切り替えにより、機関の暖機時には前記シリンダヘッドのウォータジャケット出口から流出した冷却水を前記熱交換器用通路に供給した後に前記ウォータポンプに吸い込ませる一方、機関の冷却要求時には、前記ウォータポンプから吐出した冷却水を前記熱交換器用通路に供給して暖機時とは逆方向に前記熱交換器用通路を流通させることをその要旨とする
請求項2に記載の発明は、冷却水を冷却するラジエータと、内燃機関のウォータジャケットに冷却水を供給するウォータポンプと、シリンダブロックのウォータジャケット入口とシリンダヘッドのウォータジャケット出口とを接続する外部配管の一部を構成し、前記ウォータジャケット出口に接続される通路と前記ウォータポンプとに接続されており途中に熱交換器が設けられた熱交換器用通路と、前記熱交換器用通路を前記ウォータポンプの吸込口に連通させる状態と、前記熱交換器用通路を前記ウォータポンプの吐出口に連通させる状態とに切り替える切替バルブとを備え、前記切替バルブの切り替えにより、機関の暖機時には前記シリンダヘッドのウォータジャケット出口から流出した冷却水を前記熱交換器用通路に供給した後に前記ウォータポンプに吸い込ませる一方、機関の冷却要求時には、前記ウォータポンプから吐出した冷却水を前記熱交換器用通路に供給して暖機時とは逆方向に前記熱交換器用通路を流通させることをその要旨とする。
同構成によれば、暖機時には、内燃機関で受熱して機関のウォータジャケットから流出した冷却水は熱交換器用通路に供給されてウォータポンプに吸い込まれる。このように、内燃機関で受熱した高温の冷却水を熱交換器に供給することができるため、同熱交換器による昇温効果を高めることができる。
一方、冷却要求時には、熱交換器用通路がウォータポンプの吐出口に連通される。従って、内燃機関を通過していない低温の冷却水が熱交換器に供給されるようになり、同熱交換器による冷却効果を高めることができる。従って、同構成によれば、熱交換器の昇温性能と冷却性能とを両立することができるようになる。
また、同構成によれば、冷却水による熱交換器の冷却が促進されるようになるため、例えば熱補償のための部材の大型化を避けることができ、熱交換器の小型化を図ることもできる。
また、同構成によれば、冷却要求時には、熱交換器用通路がウォータポンプの吐出口に連通されることにより、ウォータポンプの吐出口には、内燃機関に設けられたウォータジャケットと熱交換器用通路とがともに連通するようになる。このように冷却装置において並列回路が構成されることにより、冷却水通路内での圧力損失が低下するようになり、ラジエータ内の流量が増加するようになる。ラジエータ内の流量が増加すると、同ラジエータでの熱交換効率が向上するようになるため、ラジエータの小型化が可能となる。
なお、同構成における暖機時とは、低温状態の冷却水が所定の温度にまで達して機関の暖機が完了するまでの間のことをいう。また、冷却要求時とは、機関の暖機よりも冷却を優先させる状態をいい、例えば機関の中・高負荷時や、冷却水温が所定の判定値を超えたとき等が挙げられる。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の冷却装置において、前記ウォータポンプの吸込口には、サーモスタットが接続されていることをその要旨とする。
同構成によれば、暖機時には、熱交換器用通路がウォータポンプの吸込口に連通されることにより、内燃機関に設けられたウォータジャケットの下流には、熱交換器用通路が並設されることになり、機関下流側の圧力損失が低下するようになる。このように圧力損失が低下すると、機関下流側に位置するウォータポンプの吸込口における負圧が小さくなるため、この吸い込み口に接続されたサーモスタットに作用する負圧も小さくなる。そのため、サーモスタットに作用する負圧に起因した当該サーモスタットの強制開弁が抑えられるようになる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置において、前記熱交換器用通路が複数設けられていることをその要旨とする。
同構成によれば、上記熱交換器用通路が複数設けられることにより、冷却装置における並列回路が増えるようになる。このように並列回路が増えることにより、冷却要求時における冷却水通路内での圧力損失の低下が促進されるため、ラジエータ内の流量がさらに増加するようになり、例えばさらなるラジエータの小型化が可能になる。また、同構成が請求項に記載の発明に適用される場合には、冷却装置における並列回路の増加により、暖機時における機関下流側の圧力損失の低下がさらに促進されるため、上述したサーモスタットの強制開弁をより一層抑えることができる。
なお、上記熱交換器としては、請求項に記載の発明によるように、内燃機関用のオイルクーラ及び変速機用のオイルクーラ及びEGRクーラ及び過給機のハウジング内に設けられたウォータジャケットの少なくとも1つである、という構成を採用することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置において、前記切替バルブは、円筒状の弁体を有したロータリバルブであり、前記弁体は、前記ウォータポンプの吐出側が接続される吐出側弁部と前記ウォータポンプの吸込口が接続される吸込側弁部とで構成されており、前記吐出側弁部と前記吸込側弁部とは、前記弁体の軸方向において直列に設けられていることをその要旨とする。
同構成によれば、ロータリバルブの弁体を回転させることにより、ウォータポンプの吐出側に接続された通路とウォータポンプの吸込側に接続された通路とを同時に切り替えることができる。つまり、吐出側の通路及び吸込側の通路の同時切替を簡易な構成で行うことができるようになる。
本発明にかかる冷却装置の一実施形態における全体構成を示す模式図。 同実施形態におけるバルブの構造を模式的に示すロータリバルブの回転軸方向の断面図。 暖機時のバルブの状態を示すロータリバルブの径方向の断面図。 暖機時の冷却水の流れを示す模式図。 冷却要求時のバルブの状態を示すロータリバルブの径方向の断面図。 冷却要求時の冷却水の流れを示す模式図。 同実施形態の変形例における冷却装置の全体構成を示す模式図。
以下、本発明の内燃機関の冷却装置を具体化した一実施形態を、図1〜図6を参照して説明する。
図1に示すように、エンジン1は、シリンダブロック1aやシリンダヘッド1bを備えている。これらシリンダブロック1aやシリンダヘッド1bには、冷却水が流れるウォータジャケット2Wがそれぞれ設けられており、これらのウォータジャケット2Wを通じてシリンダブロック1aを通過した冷却水がシリンダヘッド1bに供給される。
シリンダブロック1aのウォータジャケット入口には、供給通路100を介してウォータポンプ(WP)10の吐出口が接続されている。このウォータポンプ10は、冷却水を圧送するポンプと冷却水の供給先を切り替えるロータリバルブ20とで構成されている。
シリンダヘッド1bのウォータジャケット出口には、ラジエータ通路210、ヒータ通路220、機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、EGRクーラ用通路250がそれぞれ接続されている。なお、シリンダヘッド1bのウォータジャケット出口が、上述したウォータジャケットよりも下流側の部位に相当する。
ラジエータ通路210には、冷却水を冷却するラジエータ40が設けられており、同ラジエータ40よりも下流側のラジエータ通路210は、サーモスタット30の第1入口ポートに接続されている。なお、この第1入口ポートは、冷却水温度が上昇してサーモスタット30が開弁したときに冷却水が流れ込むポートである。
ヒータ通路220には、車室内の暖房を行うためのヒータ50が設けられており、同ヒータ50よりも下流側のヒータ通路220は、サーモスタット30の第2入口ポートに接続されている。なお、この第2入口ポートは、サーモスタット30の開弁状態によらず、常に冷却水が流れ込むポートである。
機関用オイルクーラ通路230には、エンジン1の潤滑油の昇温及び冷却を行うための機関用オイルクーラ60が設けられており、同機関用オイルクーラ60よりも下流側の機関用オイルクーラ通路230は、上記ウォータポンプ10のロータリバルブ20に接続されている。
変速機用オイルクーラ通路240には、エンジン1の出力軸に接続される変速機の潤滑油の昇温及び冷却を行うための変速機用オイルクーラ70が設けられており、同変速機用オイルクーラ70よりも下流側の変速機用オイルクーラ通路240は、上記ウォータポンプ10のロータリバルブ20に接続されている。
EGRクーラ用通路250には、排気環流装置(EGR装置)を通じて吸気系に還流される排気の昇温及び冷却を行うEGRクーラ80が設けられており、同EGRクーラ80よりも下流側のEGRクーラ用通路250は、上記ウォータポンプ10のロータリバルブ20に接続されている。
なお、上述した機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250は、内燃機関のウォータジャケット2Wよりも下流の部位とウォータポンプ10とに接続されており途中に熱交換器が設けられた上記熱交換器用通路を構成している。
ウォータポンプ10の吸込口は、吸込通路600を介してサーモスタット30の出口ポートに接続されている。
次に、ウォータポンプ10に設けられたロータリバルブ20の構造を説明する。このロータリバルブ20は、機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250での冷却水の流れ方向を切り替える切替バルブであり、制御装置200によってその駆動が制御される。
図2に示すように、ロータリバルブ20は、ウォータポンプ10のハウジング21内に設けられた弁体22と、同ハウジング21内に形成された各種通路にて構成されている。
弁体22は中空の円筒形状をなしており、適宜のアクチュエータにて回転駆動される。
弁体22の内部には仕切り部22bが設けられており、この仕切り部22bによって弁体22は、その回転軸方向の上下において2つの弁部に分けられている。より詳細には、弁体22にあって仕切り部22bよりも上方の部位は、ウォータポンプ10の吐出側が接続される吐出側弁部22auとされている。また、弁体22にあって仕切り部22bよりも下方の部位は、ウォータポンプ10の吸込側が接続される吸込側弁部22adとされている。これら吐出側弁部22auと吸込側弁部22adとは、弁体22の回転軸方向において直列に設けられている。なお、仕切り部22bは、適宜のシール部材を使用したり、弁体22と一体形成したりすることにより形成可能である。
図2や図3に示すように、吐出側弁部22auには、第1開口部22c1、第2開口部22c2、及び第3開口部22c3がそれぞれ設けられている。第2開口部22c2は、第1開口部22c1から弁体22の周方向反時計回りに90度ずれた位置に形成されている。また、第3開口部22c3は、第2開口部22c2から弁体22の周方向反時計回りに90度ずれた位置に形成されている。
吸込側弁部22adには、第4開口部22c4及び第5開口部22c5がそれぞれ設けられている。第5開口部22c5は、第4開口部22c4から弁体22の周方向に180度ずれた位置に形成されている。また、第4開口部22c4は、上記第2開口部22c2の下方に形成されている。
先の図2や図3に示すように、ハウジング21内において、吐出側弁部22auの周囲には、ウォータポンプ10の吐出口に連通した第1通路21aや、シリンダブロック1aのウォータジャケット入口に連通する第2通路21bが形成されている。また、ハウジング21内において、吐出側弁部22auの周囲には、機関用オイルクーラ通路230及び変速機用オイルクーラ通路240及びEGRクーラ用通路250に連通する第3通路21cも形成されている。
図3に示すように、第2通路21bは、第1通路21aから弁体22の周方向時計回りに90度ずれた位置に形成されている。また、第3通路21cは、第2通路21bから弁体22の周方向時計回りに90度ずれた位置に形成されている。そして、機関の暖機時には、第1通路21aが第2開口部22c2に連通するように弁体22の回転位相が調整されることにより、第2通路21bが第1開口部22c1に連通し、第3通路21cは閉塞される。
他方、ハウジング21内において、吸込側弁部22adの周囲には、ウォータポンプ10の吸込口に連通した第4通路21dや、機関用オイルクーラ通路230及び変速機用オイルクーラ通路240及びEGRクーラ用通路250に連通する第5通路21eが形成されている。
図3に示すように、第5通路21eは、第4通路21dから弁体22の周方向に180度ずれた位置に形成されている。そして、機関の暖機時には、上述したように第1通路21aが第2開口部22c2に連通するように弁体22の回転位相が調整されることにより、第4通路21dが第4開口部22c4に連通するとともに第5通路21eが第5開口部22c5に連通するように、第4通路21d及び第5通路21eの形成位置が決められている。
このように構成された冷却装置において、機関の暖機時、つまり低温状態の冷却水が所定の温度にまで達しておらず機関の暖機が完了していない間は、制御装置200によってロータリバルブ20の弁体22の回転位相が制御されることにより、同弁体22の回転位相は、先の図3に示した状態にされる。この状態では、上述したように、吐出側弁部22auにおいて、第1通路21aが第2開口部22c2に連通するとともに第2通路21bが第1開口部22c1に連通し、第3通路21cは閉塞される。従って、図3や図4に示すように、ウォータポンプ10から吐出された冷却水はシリンダブロック1aにのみ供給される。
他方、吸込側弁部22adにおいては、第4通路21dが第4開口部22c4に連通するとともに第5通路21eが第5開口部22c5に連通する。従って、図3や図4に示すように、シリンダブロック1aで受熱してシリンダヘッド1bから排出された冷却水の一部は、機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、EGRクーラ80に供給された後にウォータポンプ10に吸い込まれる。
一方、機関の冷却要求時、つまり機関の暖機よりも冷却を優先させる要求状態のときには、制御装置200によってロータリバルブ20の弁体22の回転位相が制御されることにより、同弁体22の回転位相は、図5に示した状態にされる(暖機時の状態から時計回りに90度回転した状態)。なお、制御装置200によって行われる、機関の冷却要求時であるか否かの判断は、現在の機関負荷が中・高負荷であるか否かの判断や、冷却水温が所定の判定値を超えたか否かの判断によって行われる。
この図5に示す状態では、吐出側弁部22auにおいて、第1通路21aが第3開口部22c3に連通し、第2通路21bが第2開口部22c2に連通し、第3通路21cが第1開口部22c1に連通する。従って、図5や図6に示すように、ウォータポンプ10から吐出された冷却水はシリンダブロック1aだけではなく、機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80にも供給される。つまり、機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80に対してはウォータポンプ10から吐出された冷却水がエンジン1を通過することなく直接供給される。
他方、吸込側弁部22adにおいては、第4通路21d及び第5通路21eが吸込側弁部22adの壁面によって閉塞される。従って、図6に示すように、機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80に対してエンジン1を通過することなく直接供給された冷却水は、シリンダヘッド1bのウォータジャケット2Wから流出した冷却水、つまりエンジン1内を通過してきた冷却水と合流する。そして、その後ラジエータ40やヒータ50を介してウォータポンプ10に吸い込まれる。
次に本実施形態の作用を説明する。
(暖機時の作用)
機関の暖機時には、機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250のそれぞれをウォータポンプ10の吸込口に連通させるようにしている。従って、先の図4に示したように、暖機時には、エンジン1で受熱してウォータジャケット2Wから流出した冷却水は、機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80に供給されてウォータポンプ10に吸い込まれる。このように、エンジン1で受熱した高温の冷却水が機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80に供給されるため、それら機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80による昇温効果が促進される。従って、例えばエンジン1や変速機の潤滑油について暖機過程での粘度低下を促進させることもでき、これにより燃費が向上するようになる。また、暖機過程での排気の昇温を促進させることもできる。
また、ウォータポンプ10の吸込口には、サーモスタット30が接続されている。ここで、暖機時には、機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250がウォータポンプ10の吸込口に連通されることにより、エンジン1に設けられたウォータジャケット2Wの下流には、熱交換器用通路が並設されることになり、機関下流側の圧力損失が低下するようになる。このように圧力損失が低下すると、機関下流側に位置するウォータポンプ10の吸込口における負圧が小さくなるため、この吸い込み口に接続されたサーモスタット30に作用する負圧も小さくなる。そのため、サーモスタット30に作用する負圧に起因した当該サーモスタット30の強制開弁が抑えられるようになる。このように暖機時でのサーモスタット30の強制開弁が抑えられることにより、暖機時において冷却水がラジエータ40を通過してしまうことを抑えることができ、これにより機関の暖機性能の低下を抑えることができる。
なお、本実施形態では、ウォータジャケット2Wの下流において、機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250という複数の熱交換器用通路を並設している。そのため、上述した機関下流側の圧力損失は大きく低下するようになり、これによりサーモスタット30の強制開弁がより一層効果的に抑えられる。
(冷却要求時の作用)
機関の冷却要求時には、機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250のそれぞれをウォータポンプ10の吐出口に連通させるようにしている。従って、先の図6に示したように、冷却要求時には、エンジン1を通過していない低温の冷却水が機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80にそれぞれ供給されるため、それら機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80による冷却効果が高くなる。また、冷却水によって機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80の冷却が促進されるようになるため、例えばそれら熱交換器の熱補償をするための部材の大型化を避けることができ、熱交換器の小型化を図ることもできる。
また、冷却要求時には、機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250のそれぞれがウォータポンプ10の吐出口に連通される。これにより、ウォータポンプ10の吐出口には、エンジン1に設けられたウォータジャケット2W、機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250がともに連通するようになる。このように冷却装置において並列回路が構成されることにより、冷却水通路内での圧力損失が低下するようになり、ラジエータ40内の流量が増加するようになる。ラジエータ40内の流量が増加すると、同ラジエータ40での熱交換効率が向上するようになるため、ラジエータ40の小型化が可能となる。
なお、本実施形態では、機関の冷却要求時において、ウォータポンプ10の吐出口に連通される熱交換器用通路として、機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250という複数の熱交換器用通路を設けている。このように熱交換器用通路を複数設けて冷却装置における並列回路を増やすことにより、上述した冷却要求時における冷却水通路内での圧力損失の低下が促進されるため、ラジエータ40内の流量は、並列回路の数に応じてさらに増加するようになり、例えばさらなるラジエータ40の小型化も可能になる。
(その他の作用)
円筒状の弁体22を有したロータリバルブ20において、弁体22は、ウォータポンプ10の吐出側が接続される吐出側弁部22auとウォータポンプ10の吸込口が接続される吸込側弁部22adとで構成しており、吐出側弁部22auと吸込側弁部22adとは、弁体22の軸方向において直列に設けている。そのため、弁体22を回転させることにより、ウォータポンプ10の吐出側に接続された通路とウォータポンプ10の吸込側に接続された通路とを同時に切り替えることができる。つまり、吐出側の通路及び吸込側の通路の同時切替を簡易な構成で行うことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)ウォータジャケット2Wよりも下流側の部位とウォータポンプ10とに接続されており途中に熱交換器が設けられた熱交換器用通路(機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250)を備えるようにしている。そして、機関の暖機時には熱交換器用通路をウォータポンプ10の吸込口に連通させる一方、機関の冷却要求時には熱交換器用通路をウォータポンプ10の吐出口に連通させる切替バルブとしてのロータリバルブ20を備えるようにしている。
そのため、暖機時には熱交換器(機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80)による昇温効果を、冷却要求時には熱交換器(機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80)による冷却効果を高めることができ、同熱交換器の昇温性能と冷却性能とを両立することができるようになる。
また、冷却水による熱交換器の冷却が促進されるようになるため、例えば熱補償のための部材の大型化を避けることができ、熱交換器(機関用オイルクーラ60、変速機用オイルクーラ70、及びEGRクーラ80)の小型化を図ることもできる。
また、冷却要求時におけるラジエータ40内の流量が増加するようになるため、ラジエータ40の小型化が可能となる。
(2)ウォータポンプ10の吸込口にサーモスタット30が接続されている冷却装置において、上述した熱交換器用通路やロータリバルブ20を設けるようにしている。そのため、暖機時には、サーモスタット30に作用する負圧に起因した当該サーモスタット30の強制開弁が抑えられるようになる。
(3)上記熱交換器用通路を複数設けるようにしている。従って、同熱交換器用通路を1つのみ設ける場合と比較して、冷却装置における並列回路が増えるようになる。このように並列回路が増えることにより、冷却要求時における冷却水通路内での圧力損失の低下が促進されるため、ラジエータ40内の流量がさらに増加するようになり、例えばさらなるラジエータ40の小型化が可能になる。また、冷却装置における並列回路の増加により、暖機時における機関下流側の圧力損失の低下がさらに促進されるため、上述したサーモスタット30の強制開弁をより一層抑えることができる。
(4)円筒状の弁体22を有したロータリバルブ20において、吐出側弁部22auと吸込側弁部22adとを弁体22の軸方向において直列に設けている。そのため、吐出側の通路及び吸込側の通路の同時切替を簡易な構成で行うことができる。
なお、上記実施形態は、次のように変更して実施することもできる。
・熱交換器用通路(機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、EGRクーラ用通路250)を、シリンダヘッド1bのウォータジャケット出口に接続するようにしたが、ウォータジャケット2Wよりも下流側の部位であれば他の部位に接続するようにしてもよい。例えば図7に示すように、シリンダヘッド1bのウォータジャケット出口に排出通路260を接続し、この排出通路260から機関用オイルクーラ通路230、変速機用オイルクーラ通路240、及びEGRクーラ用通路250をそれぞれ分岐させるようにしてもよい。この場合でも、上記実施形態に準する作用効果を得ることができる。
・ロータリバルブ20に接続される熱交換器用通路を複数設けるようにしたが、その配設数は1以上において任意に変更することができる。
・ロータリバルブ20に接続される熱交換器用通路に設けられた熱交換器が、機関用オイルクーラ60や、変速機用オイルクーラ70や、EGRクーラ80であった。しかし、これら各熱交換器の少なくとも1つを設けるようにしてもよい。また、他の熱交換器を設けるようにしてもよい。例えば、ターボチャージャなどの過給機のハウジング内に形成されるウォータジャケットでもよい。
・1つの熱交換器用通路に1つの熱交換器を設けるようにしたが、1つの熱交換器用通路に複数の熱交換器を設けるようにしてもよい。
・ウォータポンプ10にロータリバルブ20を内蔵させるようにしたが、同ロータリバルブ20とウォータポンプ10とを別体とし、適宜の通路で互いを接続するようにしてもよい。
・上述したロータリバルブ20の構造は一例であり、他の構造を適用してもよい。
・ロータリバルブ20の駆動を制御装置200で制御するようにした。この他、バイメタルなどのように温度に応じて変形する素材を利用してロータリバルブ20の回転位相を変更するようにしてもよい。
1…エンジン、1a…シリンダブロック、1b…シリンダヘッド、2W…ウォータジャケット、10…ウォータポンプ、20…ロータリバルブ、21…ハウジング、21a…第1通路、21b…第2通路、21c…第3通路、21d…第4通路、21e…第5通路、22…弁体、22b…仕切り部、22ad…吸込側弁部、22au…吐出側弁部、22c1…第1開口部、22c2…第2開口部、22c3…第3開口部、22c4…第4開口部、22c5…第5開口部、30…サーモスタット、40…ラジエータ、50…ヒータ、60…機関用オイルクーラ、70…変速機用オイルクーラ、80…EGRクーラ、100…供給通路、200…制御装置、210…ラジエータ通路、220…ヒータ通路、230…機関用オイルクーラ通路、240…変速機用オイルクーラ通路、250…EGRクーラ用通路、260…排出通路、600…吸込通路。

Claims (6)

  1. 冷却水を冷却するラジエータと、
    内燃機関のウォータジャケットに冷却水を供給するウォータポンプと、
    シリンダブロックのウォータジャケット入口とシリンダヘッドのウォータジャケット出口とを接続する外部配管の一部を構成し、前記ウォータジャケット出口と前記ウォータポンプとに接続されており途中に熱交換器が設けられた熱交換器用通路と、
    記熱交換器用通路を前記ウォータポンプの吸込口に連通させる状態と、前記熱交換器用通路を前記ウォータポンプの吐出口に連通させる状態とに切り替える切替バルブとを備え
    前記切替バルブの切り替えにより、機関の暖機時には前記シリンダヘッドのウォータジャケット出口から流出した冷却水を前記熱交換器用通路に供給した後に前記ウォータポンプに吸い込ませる一方、機関の冷却要求時には、前記ウォータポンプから吐出した冷却水を前記熱交換器用通路に供給して暖機時とは逆方向に前記熱交換器用通路を流通させる
    ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 冷却水を冷却するラジエータと、
    内燃機関のウォータジャケットに冷却水を供給するウォータポンプと、
    シリンダブロックのウォータジャケット入口とシリンダヘッドのウォータジャケット出口とを接続する外部配管の一部を構成し、前記ウォータジャケット出口に接続される通路と前記ウォータポンプとに接続されており途中に熱交換器が設けられた熱交換器用通路と、
    記熱交換器用通路を前記ウォータポンプの吸込口に連通させる状態と、前記熱交換器用通路を前記ウォータポンプの吐出口に連通させる状態とに切り替える切替バルブとを備え
    前記切替バルブの切り替えにより、機関の暖機時には前記シリンダヘッドのウォータジャケット出口から流出した冷却水を前記熱交換器用通路に供給した後に前記ウォータポンプに吸い込ませる一方、機関の冷却要求時には、前記ウォータポンプから吐出した冷却水を前記熱交換器用通路に供給して暖機時とは逆方向に前記熱交換器用通路を流通させる
    ことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  3. 前記ウォータポンプの吸込口には、サーモスタットが接続されている
    請求項1または2に記載の内燃機関の冷却装置。
  4. 前記熱交換器用通路が複数設けられている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
  5. 前記熱交換器は、内燃機関用のオイルクーラ及び変速機用のオイルクーラ及びEGRクーラ及び過給機のハウジング内に設けられたウォータジャケットの少なくとも1つである
    請求項1〜のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
  6. 前記切替バルブは、円筒状の弁体を有したロータリバルブであり、
    前記弁体は、前記ウォータポンプの吐出側が接続される吐出側弁部と前記ウォータポンプの吸込口が接続される吸込側弁部とで構成されており、
    前記吐出側弁部と前記吸込側弁部とは、前記弁体の軸方向において直列に設けられている
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の冷却装置。
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