JP2013017535A - ロック機構付き留め具、及びそれを備えた製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型かつ軽量で任意にロック解除もできるロック機構付き留め具、及びこの留め具を備えたかばん類製品、衣類製品、介護用製品等を提供する。
【解決手段】雌ホックと雄ホックとを有し、雌ホックに設けられた係止部材と雄ホックに設けられたフック部とが係合可能、かつ着脱可能にされた留め具であって、雌ホックは前記係止部材を支承するストッパー部と、当該ストッパー部と係合する内ケースと、円孔を有する円環状の止め鋲と、止め鋲の円孔内に位置するロック片とを有し、前記ロック片は、前記雄ホックのフック部の中心軸を回転軸として所定角度に回転可能とされ、かつ少なくとも1つの係止受け部が設けられ、一方前記内ケースのロック片と係合する内周部の所定箇所には前記ロック片の回転角度を規制する係止部が設けられており、前記ロック片の係止受け部と前記内ケースの係止部とが係合したとき、雌ホックと雄ホックとがロックされるようになしたことを特徴とするロック機構付き留め具、及びこの留め具を備えたかばん類製品、衣類製品。
【選択図】図1
【解決手段】雌ホックと雄ホックとを有し、雌ホックに設けられた係止部材と雄ホックに設けられたフック部とが係合可能、かつ着脱可能にされた留め具であって、雌ホックは前記係止部材を支承するストッパー部と、当該ストッパー部と係合する内ケースと、円孔を有する円環状の止め鋲と、止め鋲の円孔内に位置するロック片とを有し、前記ロック片は、前記雄ホックのフック部の中心軸を回転軸として所定角度に回転可能とされ、かつ少なくとも1つの係止受け部が設けられ、一方前記内ケースのロック片と係合する内周部の所定箇所には前記ロック片の回転角度を規制する係止部が設けられており、前記ロック片の係止受け部と前記内ケースの係止部とが係合したとき、雌ホックと雄ホックとがロックされるようになしたことを特徴とするロック機構付き留め具、及びこの留め具を備えたかばん類製品、衣類製品。
【選択図】図1
Description
本発明は、ロック機能を有し、磁石キーを近接することにより解錠できるロック機構付き留め具に関し、特にロックの解除が容易であり、必要に応じて磁石キーなしでも使用できる、かばん類製品用、衣類製品用、介護用製品用、その他施錠及び解錠の機能を有する各種製品用として有用なロック機構付き留め具に関する。
例えば、日本特許第4,220,456号公報(特許文献1)には、磁気開閉式の留め具が開示されている。この特許文献1に記載の磁気開閉式の留め具は、図11に示されるように、雌ホック100と雄ホック110とを着脱する留め具であって、雌ホック100は、止め鋲120で取り付けられた外ケース130と内ケース140とを有し、この外ケース130と内ケース140との間に、雄ホック110のフック部150に係合する係止部材160と、該係止部材160を雄ホック110のフック部150に係合した状態で係止するストッパー部170と、該ストッパー部170を雄ホック110のフック150に係止した状態に付勢するばね部材180とを具備し、該外ケース130の外側から磁石キー200の磁力を前記ストッパー部170に作用させて、ばね部材180の弾性力に抗して動作させることにより、該ストッパー部170が係止部材160に対する係止を開放し、雄ホック110が雌ホック100から取り外しできる留め具である。
図11に記載の従来例の磁気開閉式の留め具は、解錠に磁石キーを必要とし、磁石キーがないと解錠できないという不便さを有し、施錠を必要としない状況下においては返って使い勝手が悪いという難点を有する。
本発明の目的は、このような難点を解消し、使用者の使用状況に応じて任意に、雌ホックのロック及びロックの解除の操作が雌ホックの底面側(即ち、雌ホックの雄ホックと対面する側)から容易にできるようにし、ロックを解除した場合には磁石キーなしでも使用できる、かばん類製品用、衣類製品用、介護用製品用、その他の施錠、解錠機能を有する各種製品用として有用なロック機構付き留め具、特に、留め具の雌ホックの後述する外ケースが、かばん類製品、衣類製品、介護用製品の布地、皮革、プラスチック等の基材内に封入され、外ケースの表皮が露出されないようにされる取付け形態の留め具であっても、雌ホックのロック及びロックの解除の操作が雌ホックの底面側から容易にできるようにした上記した各製品用のロック機構付き留め具、及び当該留め具を備えたかばん類製品、衣類製品、介護用製品、その他の施錠及び解錠機能を有する各種製品を提供することである。
本発明の目的は、このような難点を解消し、使用者の使用状況に応じて任意に、雌ホックのロック及びロックの解除の操作が雌ホックの底面側(即ち、雌ホックの雄ホックと対面する側)から容易にできるようにし、ロックを解除した場合には磁石キーなしでも使用できる、かばん類製品用、衣類製品用、介護用製品用、その他の施錠、解錠機能を有する各種製品用として有用なロック機構付き留め具、特に、留め具の雌ホックの後述する外ケースが、かばん類製品、衣類製品、介護用製品の布地、皮革、プラスチック等の基材内に封入され、外ケースの表皮が露出されないようにされる取付け形態の留め具であっても、雌ホックのロック及びロックの解除の操作が雌ホックの底面側から容易にできるようにした上記した各製品用のロック機構付き留め具、及び当該留め具を備えたかばん類製品、衣類製品、介護用製品、その他の施錠及び解錠機能を有する各種製品を提供することである。
本発明者は、前記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、本発明に至ったものである。即ち、本発明は、下記のロック機構付き留め具、及び当該ロック機構付き留め具を使用したかばん類製品、衣類製品、介護用製品、その他の施錠及び解錠の機能を有する各種製品を提供するものである。
(1)雌ホックと雄ホックとを有し、雌ホックに設けられた係止部材と雄ホックに設けられたフック部とが係合可能、かつ着脱可能にされた留め具であって、雌ホックは前記係止部材を支承するストッパー部と、当該ストッパー部と係合する内ケースと、円孔を有する円環状の止め鋲と、止め鋲の円孔内に位置するロック片とを有し、前記ロック片は、前記雄フック部の中心軸を回転軸として所定角度に回転可能とされ、かつ少なくとも1つの係止受け部が設けられ、一方前記内ケースのロック片と係合する内周部の所定箇所には前記ロック片の回転角度を規制する係止部が設けられており、前記ロック片の係止受け部と前記内ケースの係止部とが係合したときに雌ホックと雄ホックとがロックされ、又、前記ロック片の係止受け部と前記内ケースの係止部との係合が外れたときにロックが解除されるようになしたことを特徴とするロック機構付き留め具。
(1)雌ホックと雄ホックとを有し、雌ホックに設けられた係止部材と雄ホックに設けられたフック部とが係合可能、かつ着脱可能にされた留め具であって、雌ホックは前記係止部材を支承するストッパー部と、当該ストッパー部と係合する内ケースと、円孔を有する円環状の止め鋲と、止め鋲の円孔内に位置するロック片とを有し、前記ロック片は、前記雄フック部の中心軸を回転軸として所定角度に回転可能とされ、かつ少なくとも1つの係止受け部が設けられ、一方前記内ケースのロック片と係合する内周部の所定箇所には前記ロック片の回転角度を規制する係止部が設けられており、前記ロック片の係止受け部と前記内ケースの係止部とが係合したときに雌ホックと雄ホックとがロックされ、又、前記ロック片の係止受け部と前記内ケースの係止部との係合が外れたときにロックが解除されるようになしたことを特徴とするロック機構付き留め具。
(2)雌ホックと雄ホックとを有し、雌ホックに設けられた係止部材と雄ホックに設けられたフック部とが係合可能、かつ着脱可能にされた留め具であって、雌ホックは前記係止部材を支承するストッパー部と、当該ストッパー部と係合する内ケースと、円孔を有する円環状の止め鋲と、止め鋲の円孔内に位置するロック片とを有し、前記ロック片は、前記雄フック部の中心軸を回転軸として所定角度に回転可能とされ、かつ少なくとも1つの係止部が設けられ、一方前記内ケースのロック片と係合する内周部の所定箇所には前記ロック片の回転角度を規制する係止受け部が設けられており、前記ロック片の係止部と前記内ケースの係止受け部とが係合したときに、雌ホックと雄ホックとがロックされ、又、前記ロック片の係止部と前記内ケースの係止受け部との係合が外れたときにロックが解除されるようになしたことを特徴とするロック機構付き留め具。
(3)前記係止部材を雄ホックのフック部に係合した状態で係止するようにされたストッパー部と、該ストッパー部を雄ホックのフックに係止した状態に付勢するばね部材とを具備することを特徴とする前記(1)及び(2)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具。
(4)前記雌ホックのストッパー部は、磁性材料から形成され、ストッパー部の外側面には磁石キーの当接部が形成されており、磁石キーの当接部への当接により、雌ホックと雄ホックとが解錠できるようにされたことを特徴とする前記(1)〜(3)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具。
(3)前記係止部材を雄ホックのフック部に係合した状態で係止するようにされたストッパー部と、該ストッパー部を雄ホックのフックに係止した状態に付勢するばね部材とを具備することを特徴とする前記(1)及び(2)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具。
(4)前記雌ホックのストッパー部は、磁性材料から形成され、ストッパー部の外側面には磁石キーの当接部が形成されており、磁石キーの当接部への当接により、雌ホックと雄ホックとが解錠できるようにされたことを特徴とする前記(1)〜(3)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具。
(5)前記ロック片が円環状であり、その円周部は、前記内ケースの内周部と係合するように配されており、前記ロック片は前記内ケースの内周部に対し、回転可能とされていることを特徴とする前記(1)〜(4)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具。
(6)前記係止部材は弾性リングから構成されていることを特徴とする前記(1)〜(5)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具。
(7)前記ロック片の90°の回転、又は逆回転により、雌ホックと雄ホックとがロックされ、又はロックが外れるようになしたことを特徴とする前記(1)〜(6)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具。
(8)前記(1)〜(7)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具を備えた施錠及び解錠の機能を有する製品。
(9)前記(1)〜(7)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具を備えたかばん類製品。
(10)前記(1)〜(7)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具を備えた衣類製品。
(11)前記(1)〜(7)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具を備えた介護用製品。
(6)前記係止部材は弾性リングから構成されていることを特徴とする前記(1)〜(5)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具。
(7)前記ロック片の90°の回転、又は逆回転により、雌ホックと雄ホックとがロックされ、又はロックが外れるようになしたことを特徴とする前記(1)〜(6)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具。
(8)前記(1)〜(7)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具を備えた施錠及び解錠の機能を有する製品。
(9)前記(1)〜(7)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具を備えたかばん類製品。
(10)前記(1)〜(7)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具を備えた衣類製品。
(11)前記(1)〜(7)の少なくともいずれかに記載のロック機構付き留め具を備えた介護用製品。
本発明のロック機構付き留め具は、ロック機能を働かしたときには、磁石キー以外の手段では容易に解錠できないようになっているので、雌ホックと雄ホックとを外すことを防止することができる。又、係止状態にある雌ホックと雄ホックの解錠を雌ホックの外側(即ち、雄ホックの反対側)から磁石キーを当接させるだけで簡単にできるので、操作負担と手間が軽減できる。又、使用者の使用状況に応じて任意にロック機能の解除が容易にでき、雌ホックと雄ホックとがロックされない状態にした場合には、手間がかからず、雌ホックと雄ホックとを簡単に外すことができる。特に、本発明においては、雌ホックのロック及びロックの解除の操作を雌ホックの底面側から、即ち内ケース側(雄ホック側)からできるので、操作性に優れている。このように、本発明の留め具を使用したかばん類製品、衣類製品、介護用製品、その他の施錠及び解錠の機能を有する各種製品においては、かかる製品のロックが必要とされるときに、雌ホックと雄ホックとのロックを行なえば、磁石キー以外の手段により容易に解錠できない状態とすることができ、ロックしない状態にすれば磁石キーなしで、容易に雌ホックと雄ホックとを外すことができる。
次に本発明を図面に基づいて具体的に説明する。図面は本発明の好ましい実施形態を例示したものであり、本発明は例示の図面とその説明に限定されない。また、図面の同一機能を有する部品には、理解を容易にするため同一符号を付して説明する。
図1は本発明に係る留め具の好ましい実施形態の一つで、雌ホック1と雄ホック2とが嵌着する状態の断面図を示している。雌ホック1は、係止部材3を有し、雄ホックはフック部4を有しており、雌ホック1と雄ホック2とは離脱しないように、フック部4が係止部材3により係止されるようになっている。
この形態の留め具の雌ホック1においては、外ケース8の表側(即ち雄ホックに対して反対する側)が基材6と基材6との間に封入され、外ケース8の表側が露出されない状態となっており、外ケース8の表側から、雌ホック1と雄ホック2とのロック操作及びロックの解除操作ができない。本発明は、以下に説明するように、雌ホック1の底面側(即ち、雌ホックの雄ホックと対面する側)から、雌ホックのロック及びロックの解除の操作が容易にできるようにしたことを特徴としている。
前記雌ホック1は、図2に示すように、止め鋲5によりかばん類製品、衣類製品、介護用製品等の基材6に取り付けられた内ケース7と外ケース8とを備え、内ケース7と外ケース8との間に、係止部材3、ストッパー部9及びばね部材10を組み込んで構成されており、雄ホック2に係合した係止部材3をストッパー部9で係止し、さらにこの係止が開放されないようにストッパー部9をばね部材10で付勢している。
一方、雄ホック2は、その台座27、29の間に基材6を挟持して基材6に取り付けられており、フック部4は、そのフック部4の中央に形成された円筒部に止めピン部11を挿入することによって一体化されるようになっている。
図3の(a)は、雌ホック1の底面側の概略平面図を示しており、5は止め鋲、17は止め鋲5の中央領域に設けられた円形の開口部に嵌め込まれたロック片17、いわゆるサムターン座を示す。又、図3の(b)は雌ホック1を構成する外ケースの概略平面説明図を示す。
図1は本発明に係る留め具の好ましい実施形態の一つで、雌ホック1と雄ホック2とが嵌着する状態の断面図を示している。雌ホック1は、係止部材3を有し、雄ホックはフック部4を有しており、雌ホック1と雄ホック2とは離脱しないように、フック部4が係止部材3により係止されるようになっている。
この形態の留め具の雌ホック1においては、外ケース8の表側(即ち雄ホックに対して反対する側)が基材6と基材6との間に封入され、外ケース8の表側が露出されない状態となっており、外ケース8の表側から、雌ホック1と雄ホック2とのロック操作及びロックの解除操作ができない。本発明は、以下に説明するように、雌ホック1の底面側(即ち、雌ホックの雄ホックと対面する側)から、雌ホックのロック及びロックの解除の操作が容易にできるようにしたことを特徴としている。
前記雌ホック1は、図2に示すように、止め鋲5によりかばん類製品、衣類製品、介護用製品等の基材6に取り付けられた内ケース7と外ケース8とを備え、内ケース7と外ケース8との間に、係止部材3、ストッパー部9及びばね部材10を組み込んで構成されており、雄ホック2に係合した係止部材3をストッパー部9で係止し、さらにこの係止が開放されないようにストッパー部9をばね部材10で付勢している。
一方、雄ホック2は、その台座27、29の間に基材6を挟持して基材6に取り付けられており、フック部4は、そのフック部4の中央に形成された円筒部に止めピン部11を挿入することによって一体化されるようになっている。
図3の(a)は、雌ホック1の底面側の概略平面図を示しており、5は止め鋲、17は止め鋲5の中央領域に設けられた円形の開口部に嵌め込まれたロック片17、いわゆるサムターン座を示す。又、図3の(b)は雌ホック1を構成する外ケースの概略平面説明図を示す。
次に、前記雌ホック1をその概略の構成を示す分解図である図4に従って詳細に説明する。図4において、(a)は、外ケース8、(b)は、係止部材3の具体例の弾性リング22、(c)は、ばね部材10、(d)は、ストッパー部9、(e)は、内ケース7、(f)は、ロック片17、(g)は、止め鋲5を示す図面であって、それぞれの左側の図面は、それぞれの概略斜視図を示し、右側の図面は、それぞれの断面の概略の骨格を示す図面である。
図4に示すように、外ケース8は天部12の周りに周側部13を有するキャップ状体で、天部12の中央に磁石キーを当接する当接部14が設けられている。天部12は磁石きーが当接しやすくするためにほぼ平坦であるのが好ましく、また当接部14の形状は、円形、その他所望の形状が選ばれる。
図4に示すように、外ケース8は天部12の周りに周側部13を有するキャップ状体で、天部12の中央に磁石キーを当接する当接部14が設けられている。天部12は磁石きーが当接しやすくするためにほぼ平坦であるのが好ましく、また当接部14の形状は、円形、その他所望の形状が選ばれる。
本発明において外ケース8は非磁性材料で形成されるのが好ましい。このように外ケース8を非磁性材料にする理由は、係止部材3を係止しているストッパー部9に磁力を作用させて係止を開放するために磁石を外ケース8に近づけたとき、磁力が作用しないようにするためである。この非磁性材料としては、例えば18−8ステンレス鋼、真鍮、亜鉛、アルミニウムなどの金属が強度や製造加工のしやすさの面から好ましく使用でき、中でも真鍮が好ましい。外ケース8は、これらの材料からプレス加工によって製造できる。
内ケース7は、前記した外ケース8と合わさって雌ホック1の内側部(即ち、雄ホック側)を構成する部品で、外ケース8と同様に非磁性材料で形成されるのが好ましい。この内ケース7は、内部に係止部材等を組み込むための空間部を有する略円筒状部15を有しており、該略円筒状部15の底部には透き孔16が設けられており、該透き孔16から雄ホック2のフック部4が略円筒状部15の内部に出し入れできるようになっている。したがって、透き孔16の径は、雄ホック2のフック部4の最大径より僅かに大きいのが好ましい。
止め鋲5は、前記の外ケース8及び内ケース7を基材6に取り付けるための部品で、例えば、円孔25を有する円環状の形状を有している。この止め鋲5は、例えば真鍮板を所定の形状に切り抜き、これをプレス成形加工することにより得ることができる。止め鋲5の中央は、雄ホック2のフック部4が挿通できる所定の大きさに円孔25をもって開口しており、かつ該開口の周縁に円筒状の止め片18がほぼ直立して形成されており、該止め片18の開口部に前記内ケース7の略円筒状部15が嵌合できるようになっている。
ロック片17(いわゆるサムターン座)は、図6の(f)に示されるように、円環状の部材であり、止め鋲5の円孔内に位置し、かつ内ケース7の透き孔16の円周縁部26に嵌合し、前記した雄ホック2のフック部4の中心軸を軸として少なくとも所定角度に回転可能となるように支承されている。そして、ロック片17の内ケース側には、1つあるいは所定間隔をおいて複数個の係止受け部34が設けられている。例えば、円環状のロック片17の周縁部に1つ、あるいは90度ごと、あるいは180度ごとに、係止受け部34が設けられている。この係止受け部34は、前記内ケースの内周部に、係止受け部34と対応して所定箇所に設けられた係止部35と係合し、前記ロック片の回転角度を規制し、雌ホックと雄ホックとのロック及びロックの解除がなされるようになっている。あるいは又、ロック片の周辺部の内ケース側の所定箇所に1つあるいは複数個の係止部を設け、一方内ケースの内周部の所定箇所に1つあるいは複数個の係止受け部を設け、前記係止部と係止受け部とが係合し、前記ロック片の回転角度を規制し、雌ホックと雄ホックとのロック及びロックの解除がなされるようにしてもよい。
ロック片17(いわゆるサムターン座)は、図6の(f)に示されるように、円環状の部材であり、止め鋲5の円孔内に位置し、かつ内ケース7の透き孔16の円周縁部26に嵌合し、前記した雄ホック2のフック部4の中心軸を軸として少なくとも所定角度に回転可能となるように支承されている。そして、ロック片17の内ケース側には、1つあるいは所定間隔をおいて複数個の係止受け部34が設けられている。例えば、円環状のロック片17の周縁部に1つ、あるいは90度ごと、あるいは180度ごとに、係止受け部34が設けられている。この係止受け部34は、前記内ケースの内周部に、係止受け部34と対応して所定箇所に設けられた係止部35と係合し、前記ロック片の回転角度を規制し、雌ホックと雄ホックとのロック及びロックの解除がなされるようになっている。あるいは又、ロック片の周辺部の内ケース側の所定箇所に1つあるいは複数個の係止部を設け、一方内ケースの内周部の所定箇所に1つあるいは複数個の係止受け部を設け、前記係止部と係止受け部とが係合し、前記ロック片の回転角度を規制し、雌ホックと雄ホックとのロック及びロックの解除がなされるようにしてもよい。
この止め鋲5で内ケース7及び外ケース8を基材6に取り付けるには、基材の雌ホック1を取り付ける箇所に予め止め鋲5の止め片18の大きさに合わせて孔を明け、該孔に基材の裏側から止め鋲5の止め片18を通して該止め鋲5の止め片18内に内ケース7の略円筒状部15を嵌合し、さらに外ケース8を重ね合わせ、止め片18の先端部と内ケース7及び外ケース8の縁部とを重ね合わせた状態で一緒に折り曲げることにより得られる。この場合、止め鋲5の止め片18の先端部を図示のように波形に加工しておくと、前記折り曲げが容易となる。また、基材への取り付けを強固にするために、止め鋲5の止め片18の周りに複数個のギザギザ部19を設け、その頭部を尖鋭な凹凸に加工しておくと、基材に食い込みやすくできる。しかし、雌ホック1の基材への取り付け方法は、汎用のホックや留め具で実施されている方法でもよく、限定されない。
次に、前記の内ケース7及び外ケース8の内部に組み込まれる、係止部材3、ストッパー部9及びばね部材10について説明する。本例の係止部材3としては、弾性リング(即ちリング状ばね)が使用されている。雄ホック2のフック部4が係止部材3に挿入されたとき、該係止部材3は該フック部4の係合溝20に嵌入して、雌ホックと雄ホックとを止める機能を持っている。
雄ホック2のフック部4の係合溝20に前記弾性リング22が係合した状態で、外方向に広がらないように、下記するストッパー部9で弾性リング22を係止し、更にばね部材10をストッパー部9に付勢させて、この係止が開放されないようにし、雄ホック2のフック部4が弾性リング22から離脱するのを防止している。
前記弾性リング22は、雄ホック2のフック部4に形成されている係合溝20の最小径とほぼ同じ径か、又は若干短い径と、適度の弾性を持っているので、フック部4がストッパー部9の内部方向に進行すると、フック部4は弾性リング22を押し広げながら進行し、係合溝20の外周と弾性リング22の内周側とが係合し、更にフック部4がストッパー部9の内部の奥まで進行すると、ストッパー部9の受け部23に弾性リング22の外周側が納まって両者が係合し、雌ホック1と雄ホック2とが結着し、施錠状態となる。
雄ホック2のフック部4の係合溝20に前記弾性リング22が係合した状態で、外方向に広がらないように、下記するストッパー部9で弾性リング22を係止し、更にばね部材10をストッパー部9に付勢させて、この係止が開放されないようにし、雄ホック2のフック部4が弾性リング22から離脱するのを防止している。
前記弾性リング22は、雄ホック2のフック部4に形成されている係合溝20の最小径とほぼ同じ径か、又は若干短い径と、適度の弾性を持っているので、フック部4がストッパー部9の内部方向に進行すると、フック部4は弾性リング22を押し広げながら進行し、係合溝20の外周と弾性リング22の内周側とが係合し、更にフック部4がストッパー部9の内部の奥まで進行すると、ストッパー部9の受け部23に弾性リング22の外周側が納まって両者が係合し、雌ホック1と雄ホック2とが結着し、施錠状態となる。
外ケース8の当接部14の下端の内側をストッパー部9を固定できるような構造としておくと、フック部4がストッパー部に向けて挿入した際、弾性リング22がフック部4によって一定以上に押し上げられるのを該ストッパー部9で防ぐこともできる。ストッパー部9がこのような構造になっていない場合には、フック部4を弾性リング10に押し込んだとき、弾性リング22がフック部4によって押し上げられてしまうため、弾性リング22をフック部4で押し広げて係合溝20に係合させることが困難となる。
ストッパー部9は、雄ホック2のフック部4に係合した前記係止部材3がフック部から離脱しないように係止し、また係止部材3を前記フック部4から離脱させ雌ホック1と雄ホック2とを外すときには、該係止を磁石の磁力によって開放させる役割を持っている。
本例のストッパー部9は、係止部材3(弾性リング22)を内部に収容できるように係止部材3(弾性リング22)のリング形状に類似する径を有する円錐台状に形成されており、その円錐台状の天板部24には、孔部25が形成されている。また、円錐台状の裾部側であって、その内側の内周方向に沿って受け部23が設けられている。このように、ストッパー部9に弾性リング22の受け部23を設けると、ストッパー部9で弾性リング22を確実に係止できる。
本例のストッパー部9は、係止部材3(弾性リング22)を内部に収容できるように係止部材3(弾性リング22)のリング形状に類似する径を有する円錐台状に形成されており、その円錐台状の天板部24には、孔部25が形成されている。また、円錐台状の裾部側であって、その内側の内周方向に沿って受け部23が設けられている。このように、ストッパー部9に弾性リング22の受け部23を設けると、ストッパー部9で弾性リング22を確実に係止できる。
本発明において、該ストッパー部9は磁性材料で形成される。ストッパー部9を磁性材料で形成することにより、係止部材3を係止しているストッパー部9を磁石の磁力により上方に動かして係止を開放させ、雌ホック1を雄ホック2から外すことができる。ストッパー部9に適合する磁性材料としては、鉄、18−8ステンレス鋼以外のステンレス鋼(以下、磁性ステンレス鋼とする)などを挙げることができる。なかでも磁性ステンレス鋼は防錆に優れ、経済的にも好ましい。なお、ストッパー部9は通常全体を磁性材料で形成するのが好ましいが、ストッパー部9本体を非磁性材料で形成し、その磁力を受けやすい部分に磁性材料を例えば接着して設けてもよい。
ばね部材10は、雌ホック1と雄ホック2とが止められている状態では、付勢する弾性力でストッパー部9の動作を拘束し、ストッパー部9に前記弾性力より大きい磁力が作用しない限り、ストッパー部9が係止部材3に対する係止を保持する役割を有している。そして、ストッパー部9に外ケース8の外側から前記弾性力より大きい磁力が作用したときには、該弾性力に抗してストッパー部9を外ケース側に動作させ、係止部材3に対する係止を開放させる。このため、ばね部材10の弾性力はストッパー部9に作用する磁力より小さいことが重要であり、前記係止の開放が円滑かつ確実に得られる強さの弾性力を有するものが、使用する磁石の強さによって選択される。本例ではコイルばねを使用しているが、ばね部材10はストッパー部9に所定の弾性力を付勢できるものであればよくこれに限定されない。例えば板ばね、竹の子ばね、うず巻ばね、線巻きばね、線ばねやゴム弾性体などを用いることもでき、本発明のばね部材はこれらを包含している。さらに、その設置の位置や方法も適宜決めることができる。
次に、本例の雌ホック1を各種部品を用いて組立てる場合について説明する。雌ホック1を取り付ける位置の基材にあけた孔に、裏側から止め鋲5の止め片18を挿通し、ついで該止め鋲5の止め片18の内側の開口部に内ケース7の略円筒状部15を挿入して重ねるとともに、ロック片17を内ケース7の開口部16の位置に嵌め込んだ後、該内ケース7の内側に係止部材3を載置する。そして、ストッパー部9の外周の外側にばね部材7を載せて上方から外ケース8を、重ね合わせる。かくして、内ケース7と外ケース8との間に、係止部材3、ストッパー部9、ばね部材7を組み込んだ後、基材6をこれらケースと止め鋲5で挟持しながら、止め鋲5の止め片18、内ケース7及び外ケース8の先端部を重ね合わせた状態で止め片18を折り曲げることにより雌ホック1を得ることができる。
次に、雄ホック2について図5を参照して説明する。本例の雄ホック2の基本構成は、汎用されている通常のホックと同様であり、図5に示すように止めピン部11とフック部4とから構成される。材質としては、例えば真鍮やステンレス鋼などの金属が好ましく用いられる。止めピン部11は、台座27の中央に円筒部28を植立し、またフック部4は台座29に係止突起30を植立しており、該係止突起30には止めピン部11の円筒部28を挿通するための円筒孔31が台座29を貫通して設けられ、さらに係止突起30の外側には雌ホック1の前記係止部材3を係合するための係合溝20が全周に形成されている。
一方、この円筒孔31の内部には、図1に示すように段部が設けられているのが好ましく、基材6に設けた取付け孔に止めピン部11の円筒部28を挿通し、該円筒部28にフック部4の円筒孔31を基材の表側から嵌挿してその先端部を外方向に拡張することにより、止めピン部11とフック部4とを固着できる。これにより、雄ホック2を基材6に取り付けることができる。
一方、この円筒孔31の内部には、図1に示すように段部が設けられているのが好ましく、基材6に設けた取付け孔に止めピン部11の円筒部28を挿通し、該円筒部28にフック部4の円筒孔31を基材の表側から嵌挿してその先端部を外方向に拡張することにより、止めピン部11とフック部4とを固着できる。これにより、雄ホック2を基材6に取り付けることができる。
本発明においては、雌ホックのロック及びロックの解除の操作が、雌ホックの底面側から、即ち雄ホック側の内ケース側からできるような構成が採られている。
図6は、その構成の一部の概略の例を示した図面(一部省略図)であり、円環状のロック片17の外側の円周溝部は、内ケース7の内周縁部26と係合しており、ロック片17を人の指等の動き(矢印方向)により回転できるようにされている。このロック片17には、その円周方向の所定の位置に少なくとも1つの係止受け部34が設けられている。この係止受け部34は、前記内ケース7の内周部の所定の位置に設けられた係止部35と係合し、ロックがされるようになっており、又係止受け部34と係止部35とが係合しない場合にはロックの解除がなされるようになっている。
前記したロック片17の係止受け部34は、その円周部に、1か所、180度毎に2か所、あるいは90度毎に4か所設けることができる。一方、内ケース7の前記ロック片17の周縁部に対応する周縁部には、前記係止受け部34が嵌合し、ロック片17の回転が規制され、ロック状態となるように、係止凸部35が、1か所、180度毎に2か所、あるいは90度毎に4か所において設けられている。又、ロック片の円周部の外側の表面には、図1に示すように、ロック及びロックの解除の操作が容易となるように、ロック片の回転方向を表示する文字、図形等の表示を設けるのが好ましい。
図6は、その構成の一部の概略の例を示した図面(一部省略図)であり、円環状のロック片17の外側の円周溝部は、内ケース7の内周縁部26と係合しており、ロック片17を人の指等の動き(矢印方向)により回転できるようにされている。このロック片17には、その円周方向の所定の位置に少なくとも1つの係止受け部34が設けられている。この係止受け部34は、前記内ケース7の内周部の所定の位置に設けられた係止部35と係合し、ロックがされるようになっており、又係止受け部34と係止部35とが係合しない場合にはロックの解除がなされるようになっている。
前記したロック片17の係止受け部34は、その円周部に、1か所、180度毎に2か所、あるいは90度毎に4か所設けることができる。一方、内ケース7の前記ロック片17の周縁部に対応する周縁部には、前記係止受け部34が嵌合し、ロック片17の回転が規制され、ロック状態となるように、係止凸部35が、1か所、180度毎に2か所、あるいは90度毎に4か所において設けられている。又、ロック片の円周部の外側の表面には、図1に示すように、ロック及びロックの解除の操作が容易となるように、ロック片の回転方向を表示する文字、図形等の表示を設けるのが好ましい。
図6において、(a)は、ロック片17を回転させ、ロック片17の係止受け部34と内ケースの係止部35とが係合していない位置における状態を示しており、雌ホックはロックの解除状態の概略説明図である。一方、(b)は、ロック片17を回転させ、ロック片17の係止受け部34と内ケースの係止部35とが係合した位置における状態を示しており、雌ホックのロック状態を示した概略説明図である。
同図において、ロック片17の係止受け部34は、凸条部となっており、内ケースの係止部35は、凹状部となっているが、この逆に、ロック片17の係止受け部34を凹条部となし、内ケースの係止部35を、凸状部となしてもよい。
同図において、ロック片17の係止受け部34は、凸条部となっており、内ケースの係止部35は、凹状部となっているが、この逆に、ロック片17の係止受け部34を凹条部となし、内ケースの係止部35を、凸状部となしてもよい。
本発明においては、ロック片17の係止受け部34と内ケースの係止部35との係合及び解除をロック片の回転でなく、ストッパー部9と内ケース7とを係合させ、ストッパー9を回転させ、ストッパー部9の回転を内ケース7に伝達させ、ロック片17の係止受け部34と内ケース7と係止部35との係合及び解除を行なうようにすることもできる。この場合、前記したストッパー部9の回転を、磁石キー33を利用して行なうことができる。
図8は、前記の雌ホック1と雄ホック2とを止める前の状態から、磁石により外すまでの状態を示したものである。なお、図には主な参照符号を省略している。
(a)は雌ホック1と雄ホック2を止める直前の状態である。雌ホック1をロックしたい場合、あるいはロックを解除したい場合には、施錠する前に、同図における雌ホックの底面側からロック片を回転させて、ロック状態に、あるいはロックの解除状態にすればよい。
(b)は雌ホック1の係止部材3に雄ホック2のフック部4を押し込む状態で、フック部4を係止部材3に押し込むと、フック部4は係止部材3を弾性的に押し広げながら進み、押し込みの終時に係止部材3はフック部4の係合溝20に係合される。
(a)は雌ホック1と雄ホック2を止める直前の状態である。雌ホック1をロックしたい場合、あるいはロックを解除したい場合には、施錠する前に、同図における雌ホックの底面側からロック片を回転させて、ロック状態に、あるいはロックの解除状態にすればよい。
(b)は雌ホック1の係止部材3に雄ホック2のフック部4を押し込む状態で、フック部4を係止部材3に押し込むと、フック部4は係止部材3を弾性的に押し広げながら進み、押し込みの終時に係止部材3はフック部4の係合溝20に係合される。
(c)は係止部材3がストッパー部9によって係止された状態である。この状態で係止部材3を係止したストッパー部9には、ばね部材10が下方から付勢しているので、ストッパー部9による係止部材3の係止は開放されることなく保持される。従って、この状態では雌ホック1と雄ホック2とを外そうとしても、係止部材3はストッパー部9によって外方向への広がりが阻止されるため、その係合を雄ホック2のフック部の係合溝20から離脱させることが不可能となる。その結果、雌ホック1と雄ホック2とを外すことができない。
(d)は、この雌ホック1と雄ホック2の取り外し工程を示している。(d)に示すように雌ホック1の外側、即ち雌ホック1の外ケース8の天部12に設けられた当接部14に磁石キー33を近づけることにより可能となる。すなわち、雌ホック1の外側に磁石キー33を近づけると、磁性材料からなるストッパー部9が磁石キー33の磁力によって磁石キー33側に引き寄せられ、ばね部材7の弾性力に抗して動くため、それまで係止部材3を係止していたストッパー部9は、係止部材3から外れて係止を開放する。この係止の開放により、係止部材3は外方向に広がることができる状態になるので、雌ホック1と雄ホック2とを引き離すと、雄ホック2のフック部4が係止部材3を押し広げながら離脱するため、両者を外すことができる。
係止部材3が弾性リング22の場合、係止された雌ホック1と雄ホック2とを外すときには、雌ホック1の外側から磁石キー33の磁力をストッパー部9に作用させてストッパー部9をばね部材10の弾性力に抗して動かし、弾性リング22に対する係止を開放させて、前記フック部4による弾性リング22の押し広げを可能にして外す。
係止部材3が弾性リング22の場合、係止された雌ホック1と雄ホック2とを外すときには、雌ホック1の外側から磁石キー33の磁力をストッパー部9に作用させてストッパー部9をばね部材10の弾性力に抗して動かし、弾性リング22に対する係止を開放させて、前記フック部4による弾性リング22の押し広げを可能にして外す。
本発明において、雌ホック1と雄ホック2の取り外しに使用する磁石キー33は、所定の強度の磁力が得られるものであれば、永久磁石、電磁石のいずれでもよい。しかし、永久磁石の方が磁石自体の構造が簡単でかつ電源を必要としないために軽量化と小型化に適し、携帯の利便性が得られる点で優れている。本発明における磁石キー33は、磁力のよる解錠ができる所定の強さの磁力さえ持っていれば使用でき、留め具の形体、大きさ、用途、使用形態によって適宜選択される。
又、図7に示すように、磁石キー33の先端部に所定の文字、図柄のデザイン部を設けるようにすれば、その文字、図柄のデザインパターンにより、意匠性を高めることができ、ファッション性も高めることができる。図7の(a)は、磁石キーの先端部のデザインを例示したものであり、同図においては、英文字Tに相当する凸状部37のデザインパターンが設けられた例であり、図7の(b)は、英文字Tに相当する凹状部38のデザインパターンが設けられた例である。
又、図7に示すように、磁石キー33の先端部に所定の文字、図柄のデザイン部を設けるようにすれば、その文字、図柄のデザインパターンにより、意匠性を高めることができ、ファッション性も高めることができる。図7の(a)は、磁石キーの先端部のデザインを例示したものであり、同図においては、英文字Tに相当する凸状部37のデザインパターンが設けられた例であり、図7の(b)は、英文字Tに相当する凹状部38のデザインパターンが設けられた例である。
図9は、永久磁石を使用した携帯用の磁石キー39を例示したもので、本例の磁石キー39は、携帯に適した形態にするために、例えばプラスチックス製のホルダー40に磁石41を取付け、さらにホルダー40の把持部42の端部に紐穴43を設けて、該紐穴に紐44を付けて携帯しやすくしている。しかし、本発明において、磁石キー39はこれに限定されず、留め具の形体、大きさ、用途、使用形態によって適宜選択される。
図10の(a)は、本発明のロック機構付き留め具50をかばん51の簡易ロック付き留め具として適用したものを示した一例であり、必要時に応じて、雌ホックのロック機能を働かした状態にしておけば、磁石キーで解錠しないとかばん51の蓋を開けることができない。一方、雌ホックのロック機能を解除した状態にしておけば、磁石キーなしで、かばん51の蓋を開けることができる。
図10の(b)は、本発明のロック機構付き留め具60を衣類製品の一例としての介護用寝間着61の開閉スライダー62の終端部の留め具として使用した例であり、必要時に応じて、雌ホックのロック機能を働かした状態にしておけば、磁石キーで解錠しないと介護用寝間着61の開閉スライダー62を開けることができない。一方、雌ホックのロック機能を解除した状態にしておけば、磁石キーなしで、介護用寝間着61の開閉スライダー62を開けることができる。
本発明のロック機構付き留め具は、かばん、ハンドバック、ショルダーバック、リュックサック、ポーチ、その他各種バック、収納袋等のかばん類製品や、介護者用寝間着やその他各種衣類製品、介護者用手袋、介護用器具、介護用携帯品等の介護用製品、その他の施錠、解錠の機能を必要とされる各種製品等のロック機構付き留め具として好適に使用することができる。
図10の(b)は、本発明のロック機構付き留め具60を衣類製品の一例としての介護用寝間着61の開閉スライダー62の終端部の留め具として使用した例であり、必要時に応じて、雌ホックのロック機能を働かした状態にしておけば、磁石キーで解錠しないと介護用寝間着61の開閉スライダー62を開けることができない。一方、雌ホックのロック機能を解除した状態にしておけば、磁石キーなしで、介護用寝間着61の開閉スライダー62を開けることができる。
本発明のロック機構付き留め具は、かばん、ハンドバック、ショルダーバック、リュックサック、ポーチ、その他各種バック、収納袋等のかばん類製品や、介護者用寝間着やその他各種衣類製品、介護者用手袋、介護用器具、介護用携帯品等の介護用製品、その他の施錠、解錠の機能を必要とされる各種製品等のロック機構付き留め具として好適に使用することができる。
本発明のロック機構付き留め具は、小型かつ軽量で、又ロックして施錠した時には、磁石キー以外の手段では解錠できないようになっているので、雌ホックと雄ホックとが外れるのを防止することができる。又、雌ホックと雄ホックとがロックされない状態にしたい場合には、手間がかからず、雌ホックと雄ホックとを簡単に外すことができる。
特に、本発明のロック機構付き留め具は、留め具のロックとロックの解除との操作を雌ホックの底面側から、即ち内ケース側から、ロック片の回転により行なうことができるので、使い勝手がよく便利である。ロックとロックの解除との操作を必要時に行なうことができる本発明の留め具を使用したかばん類製品、衣類製品においては、これらの製品のロックが必要とされるときに、雌ホックと雄ホックとのロックを行なえば、磁石キー以外の手段により容易に解錠できないない状態とすることができる。
特に、本発明のロック機構付き留め具は、留め具のロックとロックの解除との操作を雌ホックの底面側から、即ち内ケース側から、ロック片の回転により行なうことができるので、使い勝手がよく便利である。ロックとロックの解除との操作を必要時に行なうことができる本発明の留め具を使用したかばん類製品、衣類製品においては、これらの製品のロックが必要とされるときに、雌ホックと雄ホックとのロックを行なえば、磁石キー以外の手段により容易に解錠できないない状態とすることができる。
1、100:雌ホック 2、110:雄ホック 3、160:係止部材
4、150:フック部 5、120:止め鋲 6、190:基材
7、140:内ケース 8、130:外ケース 9、170:ストッパー部
10、180:ばね部材 11:止めピン部 12:天部
13:周側部 14:当接部 15:略円筒状部
16:透き孔 17:ロック片 18:止め片
19:ぎざぎざ部 20:係合溝 21:円筒突起
22:弾性リング 23:受け部 24:天板部
25:円孔 26:円周縁部 27、29:台座
28:円筒部 30:係止突起 31:円筒孔
33、200:磁石キー 34:係止受け部 35:係止部
36:磁石キー当接部 37:凸状部 38:凹状部
39:磁石キー 40:ホルダー 41:磁石
42:把持部 43:紐穴 44:紐
50、60:ロック機構付き留め具 51:かばん 61:介護用寝間着
62:開閉スライダー
4、150:フック部 5、120:止め鋲 6、190:基材
7、140:内ケース 8、130:外ケース 9、170:ストッパー部
10、180:ばね部材 11:止めピン部 12:天部
13:周側部 14:当接部 15:略円筒状部
16:透き孔 17:ロック片 18:止め片
19:ぎざぎざ部 20:係合溝 21:円筒突起
22:弾性リング 23:受け部 24:天板部
25:円孔 26:円周縁部 27、29:台座
28:円筒部 30:係止突起 31:円筒孔
33、200:磁石キー 34:係止受け部 35:係止部
36:磁石キー当接部 37:凸状部 38:凹状部
39:磁石キー 40:ホルダー 41:磁石
42:把持部 43:紐穴 44:紐
50、60:ロック機構付き留め具 51:かばん 61:介護用寝間着
62:開閉スライダー
Claims (12)
- 雌ホックと雄ホックとを有し、雌ホックに設けられた係止部材と雄ホックに設けられたフック部とが係合可能、かつ着脱可能にされた留め具であって、雌ホックは前記係止部材を支承するストッパー部と、当該ストッパー部と係合する内ケースと、円孔を有する円環状の止め鋲と、止め鋲の円孔内に位置するロック片とを有し、前記ロック片は、前記雄ホックのフック部の中心軸を回転軸として所定角度に回転可能とされ、かつ少なくとも1つの係止受け部が設けられ、一方前記内ケースのロック片と係合する内周部の所定箇所には前記ロック片の回転角度を規制する係止部が設けられており、前記ロック片の係止受け部と前記内ケースの係止部とが係合したときに雌ホックと雄ホックとがロックされ、又、前記ロック片の係止受け部と前記内ケースの係止部との係合が外れたときにロックが解除されるようになしたことを特徴とするロック機構付き留め具。
- 雌ホックと雄ホックとを有し、雌ホックに設けられた係止部材と雄ホックに設けられたフック部とが係合可能、かつ着脱可能にされた留め具であって、雌ホックは前記係止部材を支承するストッパー部と、当該ストッパー部と係合する内ケースと、円孔を有する円環状の止め鋲と、止め鋲の円孔内に位置するロック片とを有し、前記ロック片は、前記雄ホックのフック部の中心軸を回転軸として所定角度に回転可能とされ、かつ少なくとも1つの係止部が設けられ、一方前記内ケースのロック片と係合する内周部の所定箇所には前記ロック片の回転角度を規制する係止受け部が設けられており、前記ロック片の係止部と前記内ケースの係止受け部とが係合したときに、雌ホックと雄ホックとがロックされ、又、前記ロック片の係止部と前記内ケースの係止受け部との係合が外れたときにロックが解除されるようになしたことを特徴とするロック機構付き留め具。
- 前記係止部材を雄ホックのフック部に係合した状態で係止するようにされたストッパー部と、該ストッパー部を雄ホックのフックに係止した状態に付勢するばね部材とを具備することを特徴とする請求項1又は2に記載のロック機構付き留め具。
- 前記雌ホックのストッパー部は、磁性材料から形成され、ストッパー部の外側面には磁石キーの当接部が形成されており、磁石キーの当接部への当接により、雌ホックと雄ホックとが解錠されるようになしたことを特徴とする請求項1〜3の少なくともいずれか1項に記載のロック機構付き留め具。
- 前記ロック片が円環状であり、その円周部は、前記内ケースの内周部と係合するように配されており、前記ロック片は前記内ケースの内周部に対し、回転可能とされていることを特徴とする請求項1〜4の少なくともいずれか1項に記載のロック機構付き留め具。
- 前記ロック片の表面には、人の指により当該ロック片の回転を容易にする形状とされていることを特徴とする請求項1〜5の少なくともいずれか1項に記載のロック機構付き留め具。
- 前記係止部材は弾性リングから構成されていることを特徴とする請求項1〜6の少なくともいずれか1項に記載のロック機構付き留め具。
- 前記ロック片の90°の回転、又は逆回転により、雌ホックと雄ホックとがロックされ、又はロックが外れるようにしたことを特徴とする請求項1〜7の少なくともいずれか1項に記載のロック機構付き留め具。
- 請求項1〜8の少なくともいずれか1項に記載のロック機構付き留め具を備えた、施錠及び解錠の機能を有する製品。
- 請求項1〜8の少なくともいずれか1項に記載のロック機構付き留め具を備えた、かばん類製品。
- 請求項1〜8の少なくともいずれか1項に記載のロック機構付き留め具を備えた、衣類製品。
- 請求項1〜8の少なくともいずれか1項に記載のロック機構付き留め具を備えた、介護用製品。
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JP2011151248A JP2013017535A (ja) | 2011-07-07 | 2011-07-07 | ロック機構付き留め具、及びそれを備えた製品 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014105571A (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-09 | Ykk Corp | 施錠具及び施錠具の使用方法 |
CN107149187A (zh) * | 2017-06-27 | 2017-09-12 | 浙江和也健康科技有限公司 | 一种磁性服饰及其生产工艺 |
-
2011
- 2011-07-07 JP JP2011151248A patent/JP2013017535A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
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CN107149187A (zh) * | 2017-06-27 | 2017-09-12 | 浙江和也健康科技有限公司 | 一种磁性服饰及其生产工艺 |
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