JP2013015666A - 感光性組成物、それを用いた有機膜、及びこの膜を有する電子部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルカリ可溶性無機微粒子(A)、重合性二重結合を有する化合物(B)、及び光重合開始剤(C)を含有する感光性組成物を用い、その塗膜の光照射による硬化によって、また必要に応じてさらに現像や焼成を行うことによって有機膜を形成し、電子部品における各種の膜に用いる。
【選択図】なし
Description
性組成物に比べて、感光性組成物における無機微粒子の含有量をより増やすことができる。したがって、光学特性や電気特性等の有機膜における無機微粒子による特性をアルカリ可溶性無機微粒子(A)の含有量によって幅広く調整することができ、このような特性を有する有機膜、及びこの有機膜を有する電子部品に使用することができる。
本発明の感光性組成物は、アルカリ可溶性無機微粒子(A)と、重合性二重結合を有する化合物(B)と、光重合開始剤(C)とを含有する。本発明の感光性組成物は、ネガ型感光性組成物として用いることができる。
アルカリ可溶性無機微粒子(A)は、アルカリ可溶性を有する無機微粒子である。例えばアルカリ可溶性無機微粒子(A)は、無機微粒子と金属アルコキシド等の表面処理剤との反応により、アルカリによる加水分解性を有する基を表面に有する無機微粒子であり、このような加水分解性基がアルカリ条件下で加水分解することによって、アルカリに可溶化する。
アルカリ可溶性無機微粒子(A)の調製方法は、特に制限されないが、以下に例を示す。
無機微粒子としては、市販の無機微粒子分散液を使用することが可能である。例えば、一次粒径が数十nm〜数百μm程度の無機微粒子の分散液を、金属アルコキシド、ケイ素アルコキシド、又はシランカップリング剤と反応させ、前記分散液中の無機微粒子を表面修飾し、アルカリ可溶性を付与して使用に供する。
リメトキシ[3−(フェニルアミノ)プロピル]シラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシジメチルシラン、シクロヘキシルジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルフェニルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジメトキシジ−p−トリルシラン、エトキシトリエチルシラン、メトキシトリメチルシラン、及びトリメチルエトキシシランが挙げられる。
重合性二重結合を有する化合物(B)は、重合性二重結合を一つ以上有する。重合性二重結合を有する化合物(B)は一種の化合物であっても、二種以上の化合物の混合物であってもよい。重合性二重結合とは、本発明の感光性組成物の塗膜に光を照射したときに光重合開始剤(C)によって重合に供される二重結合であり、炭素間の二重結合であってもよいし、炭素以外の元素間の二重結合であってもよいし、炭素とそれ以外の元素との間の二重結合であってもよい。このような重合性二重結合を含む基としては、例えばアルケニル、アルキニル、及びこれらの基のいずれかを含む基が挙げられ、具体的にはアクリル、メタクリル、マレイミド、ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、スチリル、及び無水マレイン酸構造を有する一価の基が挙げられる。
レート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アリル化シクロヘキシルジ(メタ)アクリレート、ビス[(メタ)アクリロキシネオペンチルグリコール]アジペート、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ)フェニル]プロパン、(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル]メタン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシポリエトキシ)フェニル]スルホン、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレート、エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン,エチレンオキシド変性リン酸ジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン,エチレンオキシド変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリグルセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキシエチル]イソシアヌレート、(メタ)アクリル化イソシアヌレート、及びウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記光重合開始剤(C)は、重合性二重結合を有する化合物(B)の重合性二重結合の重合を、光の照射によって開始させる性質を有する。このような光重合開始剤(C)には種々の化合物が知られているが、光重合開始剤(C)は、紫外線によってラジカルを発生する化合物であることが好ましい。光重合開始剤(C)は一種の化合物であっても、二種以上の化合物の混合物であってもよい。
プロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、カンファーキノン、ベンズアントロン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907;商品名、チバ・ジャパン(株)製、以下「IRGACURE 907」と記すことがある)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1(IRGACURE 369;商品名、チバ・ジャパン(株)製、以下「IRGACURE 369」と記すことがある)、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4,4’−トリ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2−(4’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−ペンチルオキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、4−[p−N,N−ジ(エトキシカルボニルメチル)]−2,6−ジ(トリクロロメチル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−s−トリアジン、1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(4’−メトキシフェニル)−s−トリアジン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、2−(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラキス(4−エトキシカルボニルフェニル)−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、3−(2−メチル−2−ジメチルアミノプロピオニル)カルバゾール、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノプロピオニル)−9−n−ドデシルカルバゾール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ヘキシルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジ(メトキシカルボニル)−4,4’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,4’−ジ(メトキシカルボニル)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、及び1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオフェニル)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRGACURE OXE01;商品名、チバ・ジャパン(株)製、以下「OXE01」と記すことがある)が挙げられる。
)−4,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、及び4,4’−ジ(メトキシカルボニル)−3,3’−ジ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノンからなる群から選ばれる一種以上を、光重合開始剤(C)の全重量に対して20重量%以上含有すると、得られる感光性組成物から得られる有機膜の密着性を良好にする観点と前記感光性組成物の現像マージンを広くする観点とから好ましい。
本発明の感光性組成物は、粘度や濃度の調整のために溶剤をさらに含有していてもよい前記溶剤は、一種の化合物であってもよいし、二種以上の化合物の混合物であってもよい。前記溶剤は、沸点が100℃〜300℃である化合物、又はこの化合物を20重量%以上含有する混合溶剤であることが好ましい。
<1−5−1 添加剤>
本発明の感光性組成物には、解像度、塗布均一性、現像性、接着性を向上させるために、各種の添加剤を添加することができる。添加剤には、アクリル系、スチレン系、ポリエチレンイミン系又はウレタン系の高分子分散剤、アニオン系、カチオン系、ノニオン系又はフッ素系の界面活性剤、シリコン系塗布性向上剤、シランカップリング剤等の密着性向上剤、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤、エポキシ化合物、メラミン化合物又はビスアジド化合物等の熱架橋剤、有機カルボン酸等のアルカリ溶解性促進剤等が挙げられる。前記添加剤は、一種の化合物であってもよいし、二種以上の化合物の混合物であってもよい。前記添加剤の添加量は、添加剤の種類に応じて決めることができ、概ね感光性組成物全量に対して、それぞれ0.005〜10重量%であることが好ましい。
ヌビン213、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン571、チヌビン765(以上いずれも商品名、チバ・ジャパン(株)製)が挙げられる。
本発明の感光性組成物には、無水トリメリット酸、無水フタル酸、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物等の多価カルボン酸を添加してもよい。多価カルボン酸は一種でも二種以上でもよい。これらの多価カルボン酸の中でも無水トリメリット酸が好ましい。
価カルボン酸が1〜20重量部であることが好ましい。
本発明の感光性組成物は、温度5℃〜25℃の範囲で遮光して保存すると、組成物の経時安定性が良好となり好ましい。保存温度が5℃〜10℃であれば、析出物もなく一層好ましい。
本発明の有機膜は、前述した本発明の感光性組成物の塗膜を、この塗膜への光照射によって硬化させてなる有機膜である。本発明の有機膜は、パターニングの際の解像度が高く、小さな径のパターンを形成するのに最適である。本発明の有機膜は、本発明の感光性組成物を用いる以外は、通常のネガ型感光性組成物から有機膜を得る公知の方法を用いて得ることできる。すなわち、本発明の有機膜は、本発明の感光性組成物の塗膜を形成する工程と、得られた塗膜に光を照射する工程とを含む方法によって得られる。本発明の有機膜の製造では、必要に応じて、感光性組成物の塗膜を乾燥させる工程や、光照射又は現像後の塗膜を焼成する工程をさらに含んでいてもよい。
できる。
本発明の電子部品は、前述した本発明の有機膜を有する。本発明の電子部品には、例えば液晶表示素子、プリント配線基板等が挙げられる。本発明の電子部品において、本発明の有機膜は、耐熱性、光学特性、電気特性、及びパターンの形成を要する種々の膜に好適に用いることができる。例えば、電子部品における絶縁材料や半導体装置では、パッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、及び平坦化膜に用いることができ、液晶表示素子では、さらに高屈折率膜及び高誘電率膜に用いることができる。
攪拌器付4つ口フラスコに有機溶剤として1−メトキシ−2−プロパノール、無機微粒子としてチタニア分散液(一次粒径:20nm、15重量%ガンマブチロラクトン溶液、シーアイ化成(株)製、商品名ナノテック)、シランカップリング剤として3−アミノプロピルトリエトキシシラン、金属アルコキシドとしてオルトチタン酸テトラブチル、ケイ素アルコキシドとしてオルトケイ酸テトラブチル、酸無水物としてフタル酸無水物を下記のように仕込んで1時間攪拌し、その後、110℃まで昇温し、3時間反応させた。
1−メトキシ−2−プロパノール 30.0g
チタニア分散液 63.7g
3−アミノプロピルトリエトキシシラン 1.7g
オルトチタン酸テトラブチル 5.2g
オルトケイ酸テトラエチル 1.6g
フタル酸無水物 1.1g
無機微粒子として、ジルコニア分散液(一次粒径:20nm、15重量%ガンマブチロラクトン溶液、シーアイ化成(株)製、商品名ナノテック)と、金属アルコキシドとしてジルコニウムテトラノルマルブトキシドを使用した以外は、合成例1と同様の成分を、下記の重量で仕込み、同様の条件で反応させた。
1−メトキシ−2−プロパノール 30.0g
ジルコニア分散液 68.0g
3−アミノプロピルトリエトキシシラン 1.7g
ジルコニウムテトラノルマルブトキシド 5.8g
オルトケイ酸テトラエチル 1.6g
フタル酸無水物 1.1g
無機微粒子として、チタニア複合金属酸化物微粒子分散液(一次粒径:10nm、30重量%ガンマブチロラクトン溶液、触媒化成工業(株)製、商品名クインタイタニック)、シランカップリング剤として、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ケイ素アルコキシドとしてオルトケイ酸テトラエチルを下記のように仕込み、室温で1時間攪拌し、その後80℃まで昇温し、3時間反応させた。
1−メトキシ−2−プロパノール 30.0g
チタニア複合金属酸化物微粒子分散液 30.0g
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 1.0g
オルトケイ酸テトラエチル 1.0g
、0.4重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に60秒間浸漬し、膜が全て溶解することを確認した。
攪拌器付き4つ口フラスコに、1−メトキシ−2−プロパノール、ブチルメタクリレート、メタクリル酸、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチルを下記重量で仕込み、90℃の重合温度で2時間加熱して重合を行った。
1−メトキシ−2−プロパノール 20.0g
ブチルメタクリレート 8.5g
メタクリル酸 1.5g
2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル 0.8g
[感光性組成物の製造]
アルカリ可溶性無機微粒子として合成例1で得られたアルカリ可溶性無機微粒子(A1)、重合性二重結合を有する化合物(B)としてトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、光重合開始剤(C)としてIRGACURE907(商品名、チバ・ジャパン(株)製)、添加剤としてフッ素系界面活性剤であるメガファックR−08(商品名、DIC(株)製、以下「R−08」と略す)、溶剤としてジエチレングリコールメチルエチルエーテルを下記の重量で混合溶解し、感光性組成物を得た。
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル 0.4193g
アルカリ可溶性無機微粒子(A1) 2.0270g
トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート 0.3000g
Irgacure907 0.0150g
R−08 0.0031g
1)パターン状透明膜の形成
ガラス基板上に実施例1で調製された感光性組成物を800rpmで10秒間スピンコートし、100℃のホットプレート上で2分間乾燥した。この基板を空気中で、ドットパターン形成用のマスクを介して、(株)トプコン製プロキシミティー露光機TME−150PRCを使用し、露光ギャップ100μmで露光した。露光量はウシオ電機(株)製積算光量計UIT−102、受光器UVD−365PDで測定して100mJ/cm2とした。露光後のガラス基板を、0.4重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間ディップ現像し、露光部の組成物を除去した。現像後の基板を純水で60秒間洗ってから100℃のホットプレートで2分間乾燥した。この基板を230℃のオーブンで30分間ポストベイクし、膜厚1.5μmのパターン状透明膜を形成した。膜厚はKLA−Tencor Japan(株)製触針式膜厚計プロファイラーP15を使用して測定し、3箇所の測定値の平均値を膜厚とした。
上記1)の基板において、現像の前後で膜厚を測定し、次式から計算した。
(現像後膜厚/現像前膜厚)×100(%)
上記1)で得られたポストベイク後のパターン状透明膜の基板を光学顕微鏡で1,000倍にて観察し、ドットパターンの底面のサイズを確認した。ドットパターンが形成できていない場合は不良(NG:No Good)とした。
有限会社東京電色製TC−1800を使用し、透明膜を形成していないガラス基板をリファレンスとして波長400nmでの光透過率を測定した。
上記1)で得られたパターン状透明膜の基板を300℃のオーブンで30分間追加ベイクし、加熱の前後において上記4)と同様に光透過率を測定し、ポストベイク後(追加ベイク前)の光透過率をT1とし、追加ベイク後の光透過率をT2とした。ポストベイク後から追加ベイク後の光透過率の低下が少ないほど良好と判定できる。また加熱の前後で膜厚を測定し、膜厚変化率を次式から計算した。
(追加ベイク後膜厚/ポストベイク後膜厚)×100(%)
透明膜の上下に電極を作製し、アジレントテクノロジー(株)製LCRメーター(4284A)を使用し、比誘電率測定を行った。前記透明膜の作製方法は以下の通りである。
大塚電子(株)製反射分光膜厚計FE−3000を使用し、透明膜の屈折率を測定した。屈折率の測定波長は600nmとした。前記透明膜の作製方法は以下の通りである。
KLA−Tencor Japan(株)製触針式膜厚計プロファイラーP15を使用し、透明膜の表面粗さ(表面粗度)を測定した。前記透明膜の作製方法は以下の通りである。
ットプレート上で2分間乾燥した。この基板を空気中で、(株)トプコン製プロキシミティー露光機TME−150PRCを使用して全線露光した。露光量はウシオ電機(株)製積算光量計UIT−102、受光器UVD−365PDで測定して300mJ/cm2とした。この基板を230℃のオーブンで30分間ポストベイクした。
感光性組成物の製造
アルカリ可溶性無機微粒子として、合成例2で得られたアルカリ可溶性無機微粒子(A2)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で感光性組成物を得た。得られた感光性組成物を実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
感光性組成物の製造
アルカリ可溶性無機微粒子として、合成例3で得られたアルカリ可溶性無機微粒子(A3)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で感光性組成物を得た。得られた感光性組成物を実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
無機微粒子としてチタニア分散液(一次粒径:20nm、シーアイ化成(株)製、商品名ナノテック)、化合物(B)としてトリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、光重合開始剤(C)としてIRGACURE907(商品名、チバ・ジャパン(株)製)、添加剤としてフッ素系界面活性剤であるメガファックR−08(商品名、DIC(株)製、以下「R−08」と略す)、溶剤としてジエチレングリコールメチルエチルエーテルを下記の重量で混合溶解し、感光性組成物を得た。得られた感光性組成物を実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル 0.1350g
チタニア分散液 2.0270g
トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート 0.3000g
Irgacure907 0.0150g
R−08 0.0031g
無機微粒子としてジルコニア分散液(一次粒径:20nm、シーアイ化成(株)製、商品名ナノテック)を用いた以外は比較例1と同様にして、下記の重量で混合溶解し、感光性組成物を得た。得られた感光性組成物を実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
ジエチレングリコールメチルエチルエーテル 0.1350g
チタニア分散液 2.0270g
トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート 0.3000g
Irgacure907 0.0150g
R−08 0.0031g
無機微粒子としてチタニア分散液のかわりに比較合成例1で得た無機微粒子分散アルカリ可溶性ポリマー(C1)を使用した以外は比較例1と同様にして、感光性組成物を得た。得られた感光性組成物を実施例1と同様の方法で評価した。結果を表1に示す。
Claims (10)
- アルカリ可溶性無機微粒子(A)、重合性二重結合を有する化合物(B)、及び光重合開始剤(C)を含有する感光性組成物。
- アルカリ可溶性無機微粒子(A)の無機元素が、周期表の第1〜15族の元素を含む、請求項1に記載の感光性組成物。
- アルカリ可溶性無機微粒子(A)の無機元素が、Si、Ti、Zr、Sr、Al、Ba、Ca、Fe、Hf、In、La、Mg、Mo、Nb、Pb、Sb、Sn、Ta、Zn、W、Y、P、Na、K、Ge、Ga、及びBからなる群から選ばれる一以上を含む、請求項1又は2に記載の感光性組成物。
- アルカリ可溶性無機微粒子(A)100重量部に対する重合性二重結合を有する化合物(B)の含有量が500重量部以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の感光性組成物。
- アルカリ可溶性無機微粒子(A)100重量部に対する重合性二重結合を有する化合物(B)の含有量が10〜500重量部である、請求項4に記載の感光性組成物。
- 重合性二重結合を有する化合物(B)が、多官能アクリレートである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の感光性組成物。
- 光重合開始剤(C)が、紫外線によってラジカルを発生する化合物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の感光性組成物。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の感光性組成物の塗膜を、この塗膜への光照射によって硬化させてなる有機膜。
- マスクが介在した光照射と現像とによるパターンが形成された請求項8に記載の有機膜。
- 請求項8又は9に記載の有機膜を有する電子部品。
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JP2011148263A JP5803350B2 (ja) | 2011-07-04 | 2011-07-04 | 感光性樹脂組成物の製造方法、及び、有機膜の製造方法 |
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