JP2013011335A - 作業車両の走行変速装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン出力軸20から入力した入力軸21の回転を同一構成の高・低油圧多板クラッチ24,25で低速伝動軸34と高速伝動軸32に分岐し、その低速伝動軸34と高速伝動軸32の回転をそれぞれ複数の変速装置36,42,58,71で変速して後輪3に伝動するよう構成した作業車両の走行変速装置において、前記高・低油圧多板クラッチ24,25をトランスミッションケース8の前部でその上面が後方へ向かって下り傾斜した下り傾斜部8cの下側内部で左右に配置したことを特徴とする作業車両の走行変速装置とする。
【選択図】図5
Description
本発明は、ギヤで多段に変速する作業車両の走行変速装置を、変速制御が行い易い多板クラッチとシンクロクラッチを用いて左右幅が狭く前後長が短いトランスミッションケースで構成することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、エンジン出力軸20から入力した入力軸21の回転を同一構成の高・低油圧多板クラッチ24,25で低速伝動軸34と高速伝動軸32に分岐し、その低速伝動軸34と高速伝動軸32の回転をそれぞれ複数の変速装置36,42,58,71で変速して後輪3に伝動するよう構成した作業車両の走行変速装置において、前記高・低油圧多板クラッチ24,25をトランスミッションケース8の前部でその上面が後方へ向かって下り傾斜した下り傾斜部8cの下側内部で左右に配置したことを特徴とする作業車両の走行変速装置とする。
請求項4に記載の発明は、トランスミッションケース8の外壁を通して主変速部150の第一シンクロチェンジ42と第二シンクロチェンジ36を変速操作するシフトアームの取付開口部を、トランスミッションケース8の潤滑オイルの液面OLよりも高い位置に設けたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の作業車両の走行変速装置とした。
なお、本明細書において作業車両の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後という。
また、一速から八速まで変速する主変速レバー14はシート9の左前側部にあり、超低速、低速、中速、高速の四段及び中立のいずれかの位置を選択できる副変速レバー15はその後方にあり、さらにその右側に四段に変速するPTO変速レバー12を設けている。
図2は、トランスミッションケース8内変速装置の動力伝動機構を示す伝動線図で、エンジン5から前輪2と後輪3及びロータリ作業機17へのPTO出力軸111への変速伝動を説明する。
第一クラッチ軸28に固着の第一ギヤ113が低速伝動軸34に固着の第二ギヤ35と噛み合って減速して伝動され、第二クラッチ軸29に固着の第三ギヤ149が高速伝動軸32に固着の第四ギヤ33と噛み合って増速して伝動される。
低速伝動軸34と高速伝動軸32の回転がそれぞれ第一シンクロチェンジ42と第二シンクロチェンジ36に伝動され、第一シンクロチェンジ42の第一シンクロ小ギヤ43と第二シンクロチェンジ36の第二シンクロ小ギヤ37が第一伝動軸39の第五ギヤ40と噛み合い、第一シンクロチェンジ42の第一シンクロギヤ大44と第二シンクロチェンジ36の第二シンクロ大ギヤ38が第一伝動軸39の第六ギヤ41と噛み合って伝動する。
副変速軸53には第九ギヤ54と第十ギヤ55が固着され、それぞれ第三シンクロチェンジ58の第三シンクロ大ギヤ56と第三シンクロ小ギヤ59に噛み合っている。従って、第三シンクロチェンジ58を第三シンクロ大ギヤ56側に繋ぐと第九ギヤ54から第三シンクロ大ギヤ56に伝動した回転で第5伝動軸60が増速して高速で駆動され、第三シンクロチェンジ58を第三シンクロ小ギヤ59側に繋ぐと第十ギヤ55から第三シンクロ小ギヤ59に伝動した回転で第5伝動軸60が減速して中速で駆動される。
従って、主変速部150変速された副変速軸53の低速四段と高速四段が、副変速部154で四段に変速されることで、低速十六段と高速十六段に変速されることになる。
前記第二入力ギヤ23にPTOメインクラッチ97のメインクラッチギヤ96を噛み合わせて、PTOメインクラッチ97で動力の断続を行うようにしている。このPTOメインクラッチ97は、図5に示す如く、第一高・低クラッチ24と第二高・低クラッチ25の下側に位置して、トランスミッションケース8の内部に溜まる潤滑オイルで冷却・潤滑される。
第一PTOギヤ98と第二PTOギヤ99と第五シンクロチェンジ151の第五シンクロ小ギヤ100と第五シンクロ大ギヤ101を装着し、第二PTO軸104に第二十ギヤ102と第二十三ギヤ152をと第二十一ギヤ103と第二十四ギヤ153を固着し、カウンタ軸106にPTO逆転ギヤ105を軸支している。
図6は、トランスミッションケース8内の変速を制御する自動制御の制御ブロック図で、走行系ECU120への制御データの入力は、エンジン回転センサ121からのエンジン出力軸の回転数と、正逆クラッチ出力回転センサ122の出力軸回転数と、油温センサ123のトランスミッションケース8内オイル温度と、調整モードスイッチ124のモード選択信号と、主変速(1−2)位置センサ125の第一シンクロチェンジ42出力軸回転数と、主変速(3−4)位置センサ126の第二シンクロチェンジ36出力軸回転数と、正逆クラッチ48の前進クラッチ圧力スイッチ127と後進クラッチ圧力スイッチ128のオン信号と、第一高・低クラッチ24の第一低クラッチ圧力スイッチ129と第一高クラッチ圧力スイッチ130のオン信号と、第二高・低クラッチ25の第二低クラッチ圧力スイッチ131と第二高クラッチ圧力スイッチ132のオン信号と、クラッチペダルセンサ133のオン信号と、主変速レバー操作位置センサ134の操作位置と、副変速位置センサ135の操作位置と、前後進レバー操作位置センサ136の操作位置である。
第二入力ギヤ23は、第一高・低クラッチ24と第二高・低クラッチ25の入力ギヤであり、PTO変速部157の入力ギヤとして共用しているので、ギヤの枚数を削減できる。このPTO変速部157の直上方の位置にPTO変速レバー(図示せず)を設けることで、簡素な構成になり変速フィーリングが向上する。
8c 下り傾斜部
20 エンジン出力軸
21 入力軸
24 高・低油圧多板クラッチ(第一高・低クラッチ)
25 高・低油圧多板クラッチ(第二高・低クラッチ)
32 高速伝動軸
34 低速伝動軸
36 第二シンクロチェンジ
42 第一シンクロチェンジ
58 第三シンクロチェンジ
71 第四シンクロチェンジ
97 PTOメインクラッチ
111 PTO出力軸
150 主変速部
157 PTO変速部
Claims (4)
- エンジン出力軸(20)から入力した入力軸(21)の回転を同一構成の高・低油圧多板クラッチ(24),(25)で低速伝動軸(34)と高速伝動軸(32)に分岐し、その低速伝動軸(34)と高速伝動軸(32)の回転をそれぞれ複数の変速装置(36),(42),(58),(71)で変速して後輪(3)に伝動するよう構成した作業車両の走行変速装置において、前記高・低油圧多板クラッチ(24),(25)をトランスミッションケース(8)の前部でその上面が後方へ向かって下り傾斜した下り傾斜部(8c)の下側内部で左右に配置したことを特徴とする作業車両の走行変速装置。
- PTO出力軸(111)の動力伝動を断続するPTOメインクラッチ(97)を左右に配置する高・低油圧多板クラッチ(24),(25)の下側左右中央に配置したことを特徴とする請求項1に記載の作業車両の走行変速装置。
- 高・低油圧多板クラッチ(24),(25)の高速伝動軸(32)と低速伝動軸(34)を変速する第一シンクロチェンジ(42)と第二シンクロチェンジ(36)の下側にPTO出力軸(111)を変速するPTO変速部(157)を設けたことを特徴とする請求項1か請求項2の何れか1項に記載の作業車両の走行変速装置。
- トランスミッションケース(8)の外壁を通して主変速部(150)の第一シンクロチェンジ(42)と第二シンクロチェンジ(36)を変速操作するシフトアームの取付開口部を、トランスミッションケース(8)の潤滑オイルの液面OLよりも高い位置に設けたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の作業車両の走行変速装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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