JP2013010337A - アルミ蒸着層挟み込みフィルムシート素材と吸湿発熱繊維素材とのラミネート加工による防寒製品における効果的な保温発熱構造 - Google Patents

アルミ蒸着層挟み込みフィルムシート素材と吸湿発熱繊維素材とのラミネート加工による防寒製品における効果的な保温発熱構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 アルミ蒸着層挟み込みフィルムシート素材と吸湿発熱繊維素材とをラミネート加工することにより防寒製品における効果的な保温発熱構造を提供すること。
【解決手段】 アルミ蒸着層挟み込みフィルムシート(0.085mm厚前後)と吸湿発熱繊維素材をポリアミド系接着剤等でラミネート加工した構造素材を防寒製品の表素材の内側に取り付けて使用することによりアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートが外部と内部の熱移行を遮断し、使用者自身の体温を反射させることによりその使用部分の温度を急激に上昇させ、それにより身体から発生する汗による湿気を吸湿発熱素材が吸収し発熱することによりさらなる温度上昇を可能とする
【選択図】図2

Description

本発明は、冷え性の女性や寒冷地での生活者をはじめ一般人が冬季に身体を寒さから守るための防寒製品における温度上昇速度並びに最高到達温度を上昇させることを可能にする保温発熱効果の高い素材構造に関する。
従来ルームシューズやブランケットをはじめとする防寒製品は、ウールや合繊等の素材自体の保温機能や繊維組織の保温機能を用いたものが多い。しかし、これだけでは冷え性の女性や寒冷地での生活者をはじめ一般人が冬季に身体の冷えを防止するに十分な効果は得られなかった。
衣料品等の防寒製品には製品製造時に表地と裏地の間に挟み込むように中綿や羽毛等の空気層を持つ素材を挟み込む(キルティングを含む。)構造による保温機能を用いたものも多くある。しかしながらその機能による温かさを使用者が実感できるまでには一定の時間がかかる上に、外気温が低く製品使用者の体温が低い場合に満足ゆく温かさを得るには防寒製品自体の空気層が多く必要となり、そのために製品自体が厚くなり運動性が悪くなってしまう。
近年、製品自体もしくは製品の裏側(肌面側)に吸湿発熱繊維を使用することにより、その発熱機能を活用する防寒製品も多くなっているが、この方法では使用者の体温が低い場合、発汗作用が起こりにくい。そのために吸湿発熱繊維の発熱に必要とする湿気が少ないためその発熱機能自体がなかなか効果を発しないといった問題がある。
また、靴下や足袋類に通電時に発熱する発熱素子を含むシートを取り付けて通電することにより、その冷えを防止するという発案もあったが、この方法は体に付けた電源と、保温部が配線によってつながっているために運動性や安全性に問題があった。
(例えば、特許文献1参照。)。
特許公開平10−295772
本発明は以上の現状に鑑みて成されたものであり、多くの防寒製品の表素材の内側に使用することによりアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートが外部と内部の熱移行を遮断し、使用者自身の体温を反射させることによりその使用部分の温度を急激に上昇させ、それにより身体から発生する汗による湿気をアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートにラミネート加工された吸湿発熱素材が吸収し発熱することによりさらなる温度上昇を可能とするという防寒製品における効果的な保温発熱構造を提供することを目的としている。
本発明に係る防寒製品における効果的な保温発熱構造は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PA(ポリアミド)等の基材フィルムの片面にアルミニウムを真空蒸着させて付着させ、この面を挟み込むようにさらに上記基盤フィルムをアクリルやゴム系の接着剤等でラミネート加工した保湿・遮熱・熱反射効果のあるアルミ蒸着層挟み込みフィルムシート(0.085mm厚前後)と吸湿発熱繊維素材からなる生地(ポリエステル+レーヨン他)をポリアミド系接着剤等でさらにラミネート加工した素材を防寒製品の表素材と肌面の間に(アルミ蒸着フィルムシートを表素材側に、吸湿発熱繊維素材を肌面側になるように)挟み込んで使用するものである。
かかる構造によればアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートの保湿・遮熱・熱反射効果と吸湿発熱繊維素材の発熱効果の相互作用により防寒製品に、これまでにない急速かつ高温状態となる効果をもたらすことを可能とする。
本発明に係る防寒製品における効果的な保温発熱構造はアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートを使用しているためアルミニウムが身体や外部(空気や水等)に触れることがない。そのため、保冷バッグ等に使用されている一般的なアルミシートやアルミフィルムシート等が金属アレルギーの問題やアルミ層剥離・変質のために洗濯やドライクリーニングをできないという問題によりに使用できなかった肌に付ける衣料品や洗濯(ドライクリーニングを含む)を必要とする幅広い防寒製品に対して、これらの問題を心配することなく使用できることを特徴とする。
本発明によれば、冷え性の女性や寒冷地での生活者をはじめ一般人が冬季に身体を寒さから守り急速に温かくし、快適に生活(活動)することが可能となる。
図1は、本発明に係るアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートと吸湿発熱素材をポリアミド系ボンド等でラミネート加工した防寒製品における効果的な保温発熱構造の各素材が見えるように斜めにカットした状態を横からみた斜視図である。 図2は、図1のアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートと吸湿発熱素材をポリアミド系ボンド等でラミネート加工した防寒製品における効果的な保温発熱構造の縦断面図、すなわち、図1のIII−III線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図2に基づいて説明する。
図においては、1はPET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、PA(ポリアミド)等の基材フィルムで、この基盤フィルムの片面にアルミニウムを高真空下で加熱蒸発させ、その粒子(分子)を基材に付着させる乾式メッキ法によってアルミ蒸着層(アルミの薄い膜)を作成し、この2のアルミ蒸着層を挟み込むように1と同じく基盤フィルムをアクリルやゴム系の接着剤等でラミネート加工を行い、5のアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートが形成される。
また、上記5のアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートの片面に4の吸湿発熱繊維素材をポリアミド系接着剤等でラミネート加工し、一体化させる。
こうして完成した、アルミ蒸着層挟み込みフィルムシートと吸湿発熱繊維素材の一体化した素材を防寒製品の表素材と肌面の間に(アルミ蒸着フィルムシートを表素材側に、吸湿発熱繊維素材を肌面側になるように)取り付けて使用する。
以下、上記構造の効果について説明する。
冬季に本発明構造を用いた防寒製品を使用すると、外部冷気の熱伝導による防寒製品使用者への低温伝導をアルミ蒸着層挟み込みフィルムシートが遮断する。
アルミ蒸着層挟み込みフィルムシートは、上記外部冷気の低温伝導を遮断すると共に、防寒製品を使用する人の体温が外部に流出するのを遮断し反射させる(アルミの熱反射効果)ことにより防寒製品内の温度を急激に上昇させる。(検査データでは90秒で25℃、340秒で30℃でまで上昇)
こうして、防寒製品内温度が上がるとこの防寒製品を使用する人の身体から発汗作用により防寒製品内の湿度が上昇する。
上記理由により上昇した防寒製品内の湿度(湿気)を肌面の吸湿発熱繊維素材が吸収しさらなる温度上昇が可能となる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1 基材フィルム
2 アルミ蒸着層
3 ポリアミド系ボンド
4 吸湿発熱繊維素材
5 アルミ蒸着層挟み込みフィルムシート

Claims (3)

  1. アルミ蒸着層挟み込みフィルムシートと吸湿発熱繊維素材をポリアミド系ボンドでラミネート加工した素材構造による保湿・遮熱・熱反射効果と吸湿発熱効果の相互作用を用いた防寒製品における効果的な保温発熱構造。
  2. 上記本発明の素材構造には、アルミ蒸着層挟み込みフィルムシートが用いられているため、一般的な保冷バッグ等のアルミシートと同じく保湿・遮熱・熱反射効果は得られるが、アルミシートの保有する金属アレルギー問題を回避でき、安心して身体に装着する衣料品等の防寒製品にも使用可能な請求項1に記載の防寒製品における効果的な保温発熱構造。
  3. 上記本発明の素材構造は、アルミ蒸着層挟み込みフィルムシートを用いられているため、一般的な保冷バッグ等のアルミシートと同じく保湿・遮熱・熱反射効果は得られるが、アルミシートの保有する洗濯(ドライクリ−二ングを含む)による金属変質・劣化・剥離等の問題を回避でき、安心して洗濯を要する衣料品等の防寒製品に使用可能な請求項1に記載の防寒製品における効果的な保温発熱構造。
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