JP2013009497A - グロメット - Google Patents

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Abstract

【課題】パイプハーネスに取り付けるグロメットを提供する。
【解決手段】金属製のパイプにワイヤハーネスを挿通したパイプハーネスに外嵌するグロメットであって、前記パイプハーネスを密着して挿通する小径筒部を備え、該小径筒部の内径(B)は前記パイプの外径(A)より許容交差寸法(α)だけ大きくし、該小径筒部の先端開口側の外周面に軸線方向に寸法をあけて一対の環状リブを突設し、該環状リブに挟まれた部分を結束バンドのバンド巻付部分とし、かつ、該バンド巻付部分を厚肉とし、該バンド巻付部分に結束バンドのバンドを巻き付けて引っ張った時にバンド巻付部分が外方へ引っ張られないようにし、かつ、該バンド巻付部分となる領域の小径筒部の内周面に環状のシールリップを突設している。
【選択図】図3

Description

本発明はグロメットに関し、詳しくは、自動車に配索されるワイヤハーネスに外嵌し、車体パネルの貫通穴に装着して車室外から車室内への浸水、埃、異音の侵入を防止するものである。
この種のワイヤハーネス用のグロメットは、ゴムまたはエラストマーで成形し、ワイヤハーネスを構成する電線群を密嵌状態で挿通する小径筒部と、該小径筒部の外周面に連続した拡径すると共に外周面に環状の車体係止凹部を環状に設けた拡径筒部を設けている。該グロメットの小径筒部を拡げ治具で拡げた状態でワイヤハーネスを挿通し、その後、ワイヤハーネスの所定位置にグロメットを固定するために、グロメットの小径筒部の先端からワイヤハーネスの外周面にかけて粘着テープを巻き付けて固着している。
前記粘着テープによる固着に代えて、本出願人は特開2005−65354号公報で、図9に示すように、結束バンド100を用いてグロメット101とワイヤハーネス102とを固定しているワイヤハーネスへのグロメットの取付構造を提供している。
また、近時、ハイブリッド自動車や電気自動車において、図10に示すように、自動車の床下に配索するワイヤハーネス102を金属製のパイプ111に通したパイプハーネス110にグロメット120を外嵌し、該グロメッ120をフロアパネルに設けた貫通穴に装着する場合もある。このパイプハーネスに取り付けるグロメットでは、図10(A)(B)に示すようにグロメット120の小径筒部121の外周に樹脂成形品からなる結束バンド130を巻き付け、該小径筒部121を金属製のパイプ111の外周面に強く締結している。
詳細には、グロメット120の小径筒部121の先端側の外周面に一対の環状リブ122Aと122Bを突設し、その間にバンド巻付部124を設け、該バンド巻付部124に前記結束バンド130のバンド131を巻き付け、該バンド131を本体133内に通して引っ張ることで本体133の係止片をバンド131の係止溝に係止して固定している。
グロメットは前記のようにゴムまたはエラストマーからなる弾性材で成形し、かつ、小径筒部の厚さはワイヤハーネスの外周のパイプ111の外周面に密着させるために薄肉としている。一方、結束バンドは樹脂成形品からなるため、締結時にバンド131を強く引っ張ると、金属製のパイプ111が滑りやすいこともあり、図10(B)に示すように、グロメットの小径筒部121のバンド巻付部124がバンド131に引っ張られ、小径筒部121とパイプ111との間に隙間Gが発生しやすくなる。このような隙間Gが発生すると、隙間Gを通して床下から車室内に浸水が発生する恐れがある。
隙間Gを発生させないために、図10(C)に示すように、グロメットの小径筒部121のバンド巻付部124の内周側にシールリップ125を環状に突設しても、バンド巻付部124がバンド131に引っ張られるとシールリップ125も引っ張られ、隙間Gの発生を確実に阻止することはできない。よって、図10(D)に示すように、バンド巻付部124でグロメットの小径筒部の内周面とパイプ111の外周面との間に隙間が生じないように、パイプ111の外径とグロメットの小径筒部121の内径を同径とし、隙間が生じないようにしている。
しかしながら、前記のように、パイプ111の外径とグロメットの小径筒部121の内径を同径とすると、パイプ111をグロメットの小径筒部121に挿通する通し作業時に、パイプ外周面が小径筒部の内周面にへばりついて通し作業をスムーズに行うことができない。そのため、潤滑剤140をパイプ111と小径筒部121の間に充填している。しかし、潤滑剤140を充填すると、結束バンド130のバンド131を小径筒部121の外周面に巻き付けた時、潤滑剤140によりパイプ111が滑り、バンド131を締結しても小径筒部121をパイプ111の所定位置に正確に位置決め固定できない問題がある。
特開2005−65354号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、ワイヤハーネスを金属製のパイプに挿通したパイプハーネスをグロメットの小径筒部に密着させて挿通する際に、潤滑剤を使用しなくても、パイプの通し作業性が容易に行えると共に、パイプに外嵌したグロメットの小径筒部を結束バンドで締結する時にパイプと小径筒部との間に滑りが発生せず且つ浸水発生の要因となる隙間が発生しないグロメットを提供することを課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、金属製のパイプにワイヤハーネスを挿通したパイプハーネスに外嵌するグロメットであって、
前記パイプハーネスを密着して挿通する小径筒部を備え、該小径筒部の内径(B)は前記パイプの外径(A)より許容交差寸法(α)だけ大きくし、該小径筒部の先端開口側の外周面に軸線方向に寸法をあけて一対の環状リブを突設し、該環状リブに挟まれた部分を結束バンドのバンド巻付部分とし、かつ、該バンド巻付部分を厚肉とし、該バンド巻付部分に結束バンドのバンドを巻き付けて引っ張った時にバンド巻付部分が外方へ引っ張られないようにし、かつ、該バンド巻付部分となる領域の小径筒部の内周面に環状のシールリップを突設しているグロメットを提供している。
前記のように、小径筒部のバンド巻付部分を厚肉としていることにより、該バンド巻付部分に巻き付ける結束バンドのバンド引張時に、バンド内周面にバンド巻付部分がへばりついて外方へ引っ張られないようにしている。よって、該バンド巻付部分の内周面に突出しているシールリップがバンド巻付部分と共に外方へ引っ張られてパイプの外周面より離れて隙間が生ずるのを防止できる。かつ、該結束バンドで締め付けるバンド巻付部分の内周面にシールリップを突設しているため、シールリップをパイプ外周面に強い力で押し付けることができる。
また、小径筒部の内径(B)は(A+α)とパイプの外径Aよりαだけ大としていることにより、潤滑剤を用いなくとも、小径筒部にパイプを無理なく挿通させることができ、潤滑剤の充填作業を無くすことができる。
前記バンド巻付部分は下記の3つの形状として厚肉としている。
第1の形状は、前記環状リブに挟まれた前記バンド巻付部分の外周面全面を肉盛りして厚肉としている。但し、巻付部分の軸線方向の両側の環状リブはバンド巻付部分より外方へ突出させている。
第2の形状は、前記環状リブに挟まれた前記バンド巻付部分の外周面に軸線方向に間隔をあけて環状リブを突設して厚肉部を設けている。
前記第1および第2の形状とした場合、バンド巻付部分の内周面側に1つの前記シールリップを突設していることが好ましい。
第3の形状は、前記バンド巻付部分の内周側に沿って分岐内筒部が位置するように該バンド巻付部分の軸線方向の奥端側から分岐して設け、該バンド巻付部分の内周面に分岐内筒部を重ねることで厚肉部としている。
該第3の形状とした場合、分岐内筒部の突出端に前記シールリップを設けていることが好ましい。
このように、前記第1の形状はバンド巻付部分の厚肉を軸線方向および周方向の全体に設けた形状としている。前記第2の形状はバンド巻付部分の厚肉を言わば周方向に分割し設けた形状としている。前記第3の形状はバンド巻付部分の厚肉を言わば軸線方向に分割して設けた形状としている。
前記第2、第3の形状とすると、バンド巻付部分の可撓性を高めることができるため、グロメットの小径筒部へのパイプハーネスの挿通作業性を容易にできる。
前記グロメットの小径筒部の肉厚は1mm〜4mmで、前記第1、第2または第3の形状からなる厚肉部では、前記小径筒部の厚さに1mm〜4mmを加え、全体厚さを2mm〜8mmとしている。
本発明は、ハイブリッド自動車または電気自動車のバッテリとインバータ又はインバータとモータとを接続する複数本の電線をアルミニウム系金属製のパイプに挿通したパイプハーネス用のグロメットで、該グロメットはフロアパネルに穿設された貫通穴に装着されるものであり、該グロメットはゴムまたはエラストマーからなるグロメット本体に樹脂成形品からなる樹脂インナーを組み合わせた2体物グロメットとし、
前記グロメット本体は前記パイプハーネスに密着して外嵌する前記小径筒部と、該小径筒部の開口の外周に連続させる大径の閉鎖壁と、該閉鎖壁の外周縁から突設して前記樹脂インナーを挿入係止する環状凹部からなる係止部を設けた周壁を有し、
前記樹脂インナーは前記係止部に挿入係止するフランジと、該フランジの内周縁から突設する環状枠と、該環状枠に周方向に間隔をあけて設けた貫通穴固定用に複数のロック爪を有し、
前記グロメット本体の小径筒部の他端は前記樹脂インナーの環状枠の先端から突出し、該突出部分の外周に前記バンド巻付部分を設けているグロメットとすることが好ましい。
さらに、前記グロメットの小径筒部は貫通するパイプハーネスの個数に応じて2本等の複数本を平行に設けてもよい。
さらにまた、パイプハーネスを配索する方向に応じて前記閉鎖壁に対して小径筒部を傾斜させて連続して設けてもよい。
また、グロメットの形状は前記形状に限定されず、グロメットは前記ゴム等からなるグロメット本体のみとし、該グロメット本体は車体パネルに穿設した貫通穴に係止する環状の車体係止凹部を外周面に設けた大径筒部と、該大径筒部と連続する前記小径筒部を有する形状としてもよい。
本発明のパイプハーネス用のグロメットでは、パイプハーネスのパイプ外周面に密着させるグロメットの小径筒部のバンド巻付部分の肉厚を大とすることで、結束バンドの巻付時にバンドを引っ張った際に小径筒部がバンドに引っ付いてこないようにしているため、グロメットの小径筒部とパイプとの間に隙間が発生するのを防止でき、止水性能を高めることができる。つまり、該バンド巻付部分をバンドにより引っ張られないようにしているため、該バンド巻付部分の内周面にシールリップを突設すると、該シールリップをパイプ外周面に密着させてシールを図ることができる。よって、バンド巻付部分の内径とパイプの外径とを同一とする必要はなく潤滑剤を充填しなくともパイプハーネスをグロメットの小径筒部に無理なく通すことができる。
本発明の第1実施形態を示し、パイプハーネスにグロメットを取り付けてフロアパネルの貫通穴に装着した状態を示す正面図である。 前記第1実施形態のグロメットを示し、(A)は要部拡大図、(B)は底面図、(C)は平面図である。 (A)(B)は前記グロメットの小径筒部の要部拡大断面図である。 結束バンドの断面図である。 結束バンドで小径筒部をパイプハーネスに締め付けた状態を示す部分断面図である。 (A)(B)は第2実施形態のグロメットの要部断面図である。 (A)(B)は第3実施形態のグロメットの要部断面図である。 第4実施形態のグロメットの断面図である。 従来例を示す図面である。 (A)〜(D)は他の従来例を示す図面である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5に第1実施形態のグロメットを示す。
該グロメット1は、ハイブリッド自動車または電気自動車のバッテリとインバータ又はインバータとモータとを接続する複数本の電線2をアルミニウム系金属製のパイプ3に挿通したパイプハーネス5のグロメットである。該グロメット1はフロアパネルPに穿設された貫通穴Hに装着されるものである。
グロメット1は図2に示すように、ゴムまたはエラストマーからなるグロメット本体6に樹脂成形品からなる樹脂インナー7を組み合わせた2体物グロメットである。グロメット本体6は2本のパイプハーネス5に密着して外嵌する2本の小径筒部10(10A、10B)と、該小径筒部10の一端開口10aの外周に連続させる大径の閉鎖壁11と、該閉鎖壁11の外周縁から突設する周壁12からなる。該周壁12に樹脂インナー7を挿入係止する凹部からなる環状係止部13と該環状係止部13の先端から外径方向に突設したシールリップ14を設けている。前記樹脂インナー7は前記環状係止部13に挿入係止するフランジ15と、該フランジ15の内周縁から突設する環状枠16と、該環状枠16に周方向に90度間隔をあけて設けた貫通穴固定用にロック爪17を有する。
前記樹脂インナー7のフランジ15をグロメット本体6の環状係止部13に挿入して樹脂インナー7をグロメット本体6に組みつけると、シールリップ14の内周側から樹脂インナー7の環状枠16が突出し、該環状枠16の内周側から小径筒部10が突出する。
グロメット本体6に設ける2本の小径筒部10は閉鎖壁11に対して傾斜し、閉鎖壁11に開口する小径筒部10の一端開口10aは図2(C)に示すように楕円形状の開口となる。かつ、並列する2本の小径筒部10Aと10Bとの連結壁18を設け、小径筒部10の傾斜状態を保持している。
図3に示すように、小径筒部10の外方へ突出する開口10b側の外周面には、先端側の環状リブ20と軸線方向に寸法をあけて突設した環状リブ21を設け、該環状リブ20と21に挟まれた部分をバンド巻付部分22としている。該バンド巻付部分22の外周面全体を肉盛りして、バンド巻付部分22を厚肉部とし、小径筒部10の他の部分の肉厚(t)の略2倍の肉厚としている。該厚肉部からなるバンド巻付部分22の両端の前記環状リブ20、21はバンド巻付部分22より外方へ突出させている。
また、バンド巻付部分22の内周面には、その軸線方向の中央部に環状のシールリップ24を突設している。
小径筒部10の内径Bはパイプハーネス5のパイプ3の外径Aに許容公差寸法αを加えた(A+α)としている。また、前記シールリップ24の内径Cはパイプ3の外径Aに許容公差寸法αを引いた(A−α)としている。
前記のように、小径筒部10の内径Bは(A+α)と、パイプ3の外径Aよりαだけ大としていることにより、潤滑剤を用いなくとも、小径筒部10にパイプ3を無理なく挿通させることができるようにしている。また、シールリップ24の内径Cは(A−α)として、シールリップ24の先端がパイプ3の外周面に押し付けられる寸法設定としている。これらシールリップ24は突出端に向けて鋭角状に突出させており、先端24aが容易に撓むようにしている。
前記寸法(α)は、小径筒部10の肉厚(t)およびパイプ3の外径に応じて調整し、0.1mm〜5mmの範囲としている。
また、小径筒部10の肉厚(t)は1mm〜4mmとしている。
小径筒部10にパイプハーネス5を挿通した後、パイプハーネス5に対するグロメット1の取付位置を固定するため、小径筒部10のバンド巻付部分22に結束バンド30を巻き付け、小径筒部10を締め付けてパイプハーネス5に移動不可に固定するようにしている。前記結束バンド30は、前記図10(B)に示す結束バンド130と同様な樹脂成形品からなる汎用されている結束バンドである。図4に示すように、結束バンド30は鋸歯状の連続した係止溝31aを設けたバンド31を締結部32から突設し、該バンド31をバンド巻付部分22に巻き付けた後、締結部32に設けた貫通穴32aに挿通して引っ張り、該貫通穴32aの内周面から突設した係止片32bをバンド31の係止溝31aに係止して締結する構成としている。
パイプハーネス5はグロメット1の小径筒部10に挿通した後に結束バンド30で締結し、グロメット1がフロアパネルPの貫通穴Hに装着される位置に固定しておく必要がある。かつ、フロアパネルPの貫通穴Hにグロメット1を装着した状態で、小径筒部10が突出した床下側の車室外から車室内への浸水発生を防止する必要がある。
前記パイプハーネス5へのグロメット1の取り付けは、小径筒部10の開口10bからパイプハーネス5を挿入する。この際、小径筒部10の内径(B)はパイプ3の外径(A)より寸法(α)だけ大きくしているため、潤滑剤を小径筒部10の内周面またはパイプ3の外周面に塗布していなくても無理なく挿通させることができる。小径筒部10のシールリップ24の先端24aがパイプ3の外周面に押し当てられる状態になるが、シールリップ24は先細として先端側に可撓性を持たせているため、シールリップ24は容易に撓む。よって、パイプ3の外周面にシールリップ24を押し当てながら小径筒部10にパイプ3をそれぞれ挿通させることができる。
パイプ3を小径筒部10に挿通した後、小径筒部10の外周面のパイプ巻付部分22に結束バンド30のバンド31を巻き付ける。バンド31を締結部32の貫通穴32aに挿通した後に強く引っ張り、該貫通穴32aの内周面から突設した係止片32bをバンド31の係止溝31aに係止して締結する。このバンド31を引っ張る時、バンド巻付部分22は厚肉としているためバンド31の内周面に粘着してパイプ3より外方へ引っ張られて小径筒部10の内周面とパイプ3との間に大きな隙間が生じるのを防止できる。かつ、該バンド31の引っ張りでバンド巻付部分22をパイプ3の外周面へ強い力で押圧するため、バンド巻付部分の内周面から突設したシールリップ24をパイプ3の外周面に確実に押し当てることができる。よって、小径筒部10の開口10b側に隙間が生じてグロメット1内に浸水が生じるのを防止できる。
また、結束バンド30により小径筒部10をパイプハーネス5のパイプ3に締結する際、小径筒部10とパイプ3との間には、前記のように、潤滑剤を充填していないため、小径筒部10とパイプ3との間に滑りはなく、小径筒部10をパイプ3の設定位置に固定することができる。このように、潤滑剤を使用しないで、パイプハーネス5をグロメット1の小径筒部10に挿通すると、パイプハーネスへのグロメット組付性を大幅に改善することができる。
図6に第2実施形態のグロメットを示す。
第2実施形態では、グロメット1の小径筒部10の外周面に設けるバンド巻付部分22の厚肉は軸線方向に間隔をあけて並列に突設した2本の環状リブからなる厚肉部22aと22bで形成している。該厚肉部22aと22bの突出高さは第1実施形態のバンド巻付部分22の厚肉部の高さと同様としている。該厚肉部22aと22bとが占める割合はバンド巻付部分22の40%以上としている。
前記バンド巻付部分22の内周面にシールリップ24を突設している構成を含め、他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
第2実施形態のグロメットにおいても、バンド巻付部分22に厚肉部22aと22bを設け、かつ、該厚肉部22aと22bの間および、両端の環状リブ20、21との間に空隙22cを設けているため、結束バンドのバンドを巻き付けて引っ張る時に、バンドの内周面にへばりついて外方へ引っ張られるのを防止できる。
さらに、小径筒部10には、バンド巻付部分22に厚肉部22a、22bを軸線方向に間隔をあけて設けているため、小径筒部10にパイプ3を挿通する時に撓みやすくでき、かつ、該小径筒部10の内径BをA+αとしているため挿通作業性を高めることができる。よって、第1実施形態と同様に、パイプの通し作業性を高めるための潤滑剤の塗布を不要にできる。
図7に第3実施形態のグロメットを示す。
第3実施形態では、第1、第2実施形態と同様に、小径筒部10の外周に突設した環状リブ20、21の間にバンド巻付部分22を設けている。該バンド巻付部分22の内周側に沿って分岐内筒部26が位置するように、バンド巻付部分22の軸線方向の奥端側から分岐して設けている。該分岐内筒部26は奥側の小径筒部10と連続させ、バンド巻付部分22を設けた部分より内方へ傾斜させている。
前記外筒側となるバンド巻付部分22の内周面に分岐内筒部26が重なることで、全体として厚肉部28としたバンド巻付部分を形成している。かつ、小径筒部10の内径Bは分岐内筒部26を設けても、第1、第2実施形態と同様にA+αとしている。
また、分岐内筒部26の長さは、外筒側のバンド巻付部分22の軸線方向の長さの中央部に分岐内筒部26の先端が位置する長さとし、かつ、該分岐内筒部26の厚さは小径筒部10の肉厚(t)と同様としている。また、分岐内筒部26の突出端にシールリップ24を突設している。他の構成は第1実施形態と同様であるため同一符号を付して説明を省略する。
第3実施形態のグロメットにおいても、外筒側のバンド巻付部分22の内周面に分岐内筒部26を設け、重ねた状態でバンド巻付部分は厚肉部28となる設定としているため、結束バンドのバンドを巻き付けて引っ張る時に、バンド巻付部分22がバンドの内周面にへばりついて外方へ引っ張られるのを防止できる。また、仮に外筒部のバンド巻付部分22がバンドにへばりついて外方に引っ張られても、分岐内筒部26は外方へ引っ張られず、該分岐内筒部26の先端のシールリップ24はパイプ3の外周面に当接するため、浸水が生じる隙間の発生を防止できる。
さらに、厚肉としていない外筒側のバンド巻付部分と分岐内筒部26とを重ねて厚肉としているため、一体的に厚肉とした場合と比較して小径筒部10にパイプ3を挿通する時に撓みやすくできる。かつ、該分岐内筒部26の内径をA+αとしているため挿通作業性を高めることができる。よって、第1、第2実施形態と同様に、パイプの通し作業性を高めるための潤滑剤の塗布を不要にできる。
図8に第4実施形態のグロメットを示す。
該グロメットはエラストマーで成形した一体物のグロメットで、第1〜第3実施形態の樹脂インナーを用いた2体物グロメットと相違する。
該グロメット1では、小径筒部10の一端に拡径筒部40を連続して設け、該拡径筒部40の大径側外周面に車体係止凹部41を環状に設けている。該拡径筒部の連続端より突出した小径筒部10に第1実施形態と同様のバンド巻付部分22を設け、該バンド巻付部分を厚肉とし、かつ、該バンド巻付部分22の内周面の中央にシールリップ24を突設している。
他の構成および作用効果は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
1 グロメット
2 電線
3 パイプ
5 パイプハーネス
10 小径筒部
20、21 環状リブ
22 バンド巻付部分
24 シールリップ
30 結束バンド
31 バンド

Claims (4)

  1. 金属製のパイプにワイヤハーネスを挿通したパイプハーネスに外嵌するグロメットであって、
    前記パイプハーネスを密着して挿通する小径筒部を備え、該小径筒部の内径(B)は前記パイプの外径(A)より許容交差寸法(α)だけ大きくし、該小径筒部の先端開口側の外周面に軸線方向に寸法をあけて一対の環状リブを突設し、該環状リブに挟まれた部分を結束バンドのバンド巻付部分とし、かつ、該バンド巻付部分を厚肉とし、該バンド巻付部分に結束バンドのバンドを巻き付けて引っ張った時にバンド巻付部分が外方へ引っ張られないようにし、かつ、該バンド巻付部分となる領域の小径筒部の内周面に環状のシールリップを突設していることを特徴とするグロメット。
  2. 前記バンド巻付部分は、
    前記環状リブに挟まれた前記バンド巻付部分の外周面全面を肉盛りして厚肉とし、
    または、前記環状リブに挟まれた前記バンド巻付部分の外周面に軸線方向に間隔をあけて環状リブを突設して厚肉部を設け、
    または、前記バンド巻付部分の内周側に沿って分岐内筒部が位置するように該バンド巻付部分の軸線方向の奥端側から分岐して設け、前記バンド巻付部分の内周面に分岐内筒部を重ねることで厚肉部としている請求項1に記載のグロメット。
  3. ハイブリッド自動車または電気自動車のバッテリとインバータ又はインバータとモータとを接続する複数本の電線をアルミニウム系金属製のパイプに挿通したパイプハーネス用のグロメットで、該グロメットはフロアパネルに穿設された貫通穴に装着されるものであり、該グロメットはゴムまたはエラストマーからなるグロメット本体に樹脂成形品からなる樹脂インナーを組み合わせた2体物グロメットとし、
    前記グロメット本体は前記パイプハーネスに密着して外嵌する前記小径筒部と、該小径筒部の開口の外周に連続させる大径の閉鎖壁と、該閉鎖壁の外周縁から突設して前記樹脂インナーを挿入係止する環状凹部からなる係止部を設けた周壁を有し、
    前記樹脂インナーは前記係止部に挿入係止するフランジと、該フランジの内周縁から突設する環状枠と、該環状枠に周方向に間隔をあけて設けた貫通穴固定用に複数のロック爪を有し、
    前記グロメット本体の小径筒部の他端は前記樹脂インナーの環状枠の先端から突出し、該突出部分の外周に前記バンド巻付部分を設けている請求項1または請求項2に記載のグロメット。
  4. 前記グロメットの小径筒部は貫通するパイプハーネスの個数に応じて1本または2本以上の複数本とし、複数本の小径筒部は並列して設け、並列した小径筒部を連結部で連結している請求項3に記載のグロメット。
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