JP2013008460A - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】人の存否の検知を行う機能を損なわず電力消費を抑えることができる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置は、例えばオフィスなど室内の天井11に設置され、室内の全体または一部を照明範囲とし、照明範囲に重なる範囲の人の存否および照度をセンサ30により検知する。照明装置は、センサ30が人が存在しないと判断した場合、画像センサ31が撮像可能な照度が維持されているかどうかが判断される範囲である照度維持エリアの照度を、画像センサ31により人51の存否を検知することができる下限の照度である限界照度値上を維持させつつ、光源21の光出力を低下させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像センサにより人の存否および照度の検知を行い、それらの検知に基づいて光源の光出力を制御する照明装置に関する。
従来より、画像センサにより人の存否および照度の検知を行い、それらの検知に基づいて光源の光出力を制御する照明装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載される照明装置は、CCD(ChargeCoupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などを用いたTVカメラ(画像センサ)を備え、画像センサが撮像した画像に基づいて人の存否および照度の検知を行う。この照明装置は、人の存在を検知した場合、検知した照度に応じて光源の光出力を制御し、人の存在を検知しない場合、光源を消灯させる。このように当該照明装置は、人の存在が検知されない場合に光源を消灯させ、電力消費を抑えている。
特開2002−289377号公報
しかしながら、人の存否の検知に画像センサを用いているため、外光など光源以外の光が入射しない夜間などにおいて光源を消灯すると、画像センサが画像を撮像するために必要な照度を確保することができなくなる。このように画像センサが画像を撮像できない状態になると、当該画像を用いて人の存否を検知することができなくなる。
本発明は、上記の事由に鑑みて為されたものであり、人の存否の検知を行う機能を損なわず電力消費を抑える照明装置を提供する。
本発明の照明装置は、光源と、画像センサを有し光源が照明する範囲に重なる範囲を視野範囲として撮像した画像に基づいて人の存否および照度を検知するセンサと、センサから与えられる人の存否および照度に基づいて光源の光出力を変化させるように指示する調光信号を生成する照度判断部と、照度判断部からの調光信号を受けて光源の光出力を制御する調光制御部とを備え、照度判断部は、視野範囲において、画像センサの撮像対象となる範囲である照度維持エリアの照度を画像センサが撮像した画像に基づいて算出し、センサが人の存在を検知しなくなった時点から、照度維持エリアの照度が画像センサによる撮像が可能な下限の照度として予め設定された限界照度値に達するまで、光源の光出力を低下させるように指示する調光信号を調光制御部に与えることを特徴とする。
この照明装置において、照度維持エリアが複数設定された場合、照度判断部は、センサが人の存在を検知しなくなった時点から、照度維持エリア中のいずれか1つの照度が限界照度値に達するまで、調光信号を調光制御部に与えることが望ましい。
この照明装置において、照度判断部は、センサが人の存在を検知していないとき、光源の光出力を予め設定した所定の幅で減光させた場合における照度維持エリアの照度の予測照度値を算出し、予測照度値が限界照度値以上であれば、光源の光出力を前記所定の幅で減光させるように指示する調光信号を生成し、調光制御部に調光信号を与えることがより望ましい。
この照明装置において、照度維持エリアが複数設定された場合、照度判断部は、センサが人の存在を検知していないとき、光源の光出力を前記所定の幅で減光させた場合における各照度維持エリアの予測照度値を算出し、予測照度値の全てが限界照度値以上であれば、調光信号を生成し、調光制御部に調光信号を与えることがより望ましい。
本発明の構成によれば、人の存否の検知を行う機能を損なわず電力消費を抑えることができるという利点がある。
本実施形態を示すブロック図である。 同上の設置例を示す図である。 同上の画像センサが撮像する範囲を示す図である。 同上の画像の差分画像の取得を示す図である。 同上のセンサの視野範囲における人の動作を示す図である。 光源の光出力を示す図である。 照度維持エリアの照度値を示す図である。 光源の光出力を示す図である。 照度維持エリアの照度値を示す図である。
以下では、照明装置の一例として、図2に示すように、器具本体22にセンサ30を一体に備える照明器具1を説明する。本実施形態の照明器具1は、例えばオフィスなど室内の天井11に設置され、室内の全体または一部を照明範囲とし、照明範囲に重なる範囲の人の存否および照度をセンサ30により検知する。
照明器具1は、センサ30が人が存在しないと判断した場合、検知した照度に基づいてセンサ30の人の存否の検知の機能を維持しつつ光源21の光出力を低下させる。これにより、照明器具1は、無駄な電力消費を抑えて、省エネルギーを実現する。
図1に示すように、センサ30は、CCDやCMOSなどのエリア型のイメージセンサと撮像光学系(図示せず)とからなる画像センサ31を備え、撮像光学系により規定される視野範囲32(図2参照)を撮像する。本実施形態の画像センサ31は、視野範囲32の濃淡画像を生成する。したがって、撮像した画像の画素ごとの濃淡値を用いて照度を求めることができる。図2に示すように、センサ30は、天井11から下向きに視野の中心を向け、視野範囲32が照明器具1の照明範囲に重なるように設置される。センサ30は、毎秒30フレーム程度の画像を撮像する。図3は、天井11に設置されたセンサ30が撮像する視野範囲32を天井11から見た図であり、視野範囲32に人51と机61とが位置する場合を示している。
センサ30は、撮像した画像に基づいて、人の動きを検知する人判断部33および人の位置を検知する位置判断部34を備える。つまり、本実施形態のセンサ30は、視野範囲32を検知範囲とする人感センサとして、人の存否および人の位置を検知する。
人判断部33および位置判断部34は、DDRAMなどの揮発性メモリとEEPROMなどの不揮発性メモリとからなる記憶部、およびDSP(Digital Signal Processor)や高度イメージプロセッサなどからなる制御部により実現される。記憶部は、センサ30の動作に必要なプログラムや後述する背景画像などの画像データを記憶し、一時的に計算値などを保存するために用いられる。制御部は、記憶部に記憶されたプログラムに従って人の動きを検知する機能や人の位置を検知する機能を実現する処理を行う。なお、人判断部33および位置判断部34は、記憶部および制御部を共用してもよく、それぞれ記憶部および制御部を備えてもよい。
また、照明器具1は、センサ30から与えられる人の存否および照度に基づいて光源21の点消灯の判断を行う照度判断部35と、照度判断部35からの指示により光源21の光出力を制御する調光制御部41とを備える。照度判断部35は、センサ30の視野範囲32内の人の存否および照度に基づいて、光源21の光出力を調節する調光信号を生成し、照度判断部35から調光信号を受けた調光制御部41が光源21の光出力を制御する。
照度判断部35は、上述した記憶部および制御部により実現される。照度判断部35は、人判断部33および位置判断部34とは別に設けた記憶部および制御部で構成してもよい。
照明器具1には、人の検知をする際に使用する背景画像を取得する設定モードと、人の検知を行い光源21の光出力を制御する通常稼動モードとの2つの動作モードを備える。
本実施形態のセンサ30は、通常稼動モードにおいて、人判断部33がセンサ30の視野範囲32における変化を侵入物(人)とみなすことにより、人を検知する。
人判断部33は、人を検知するにあたって記憶部に記憶した背景画像を用いる。背景画像としては、センサ30の視野範囲32に人が位置しない状態において撮像した撮像画像が使用される。人判断部33は、画像センサ31が撮像した撮像画像と背景画像との差分画像により人を検知する。
各画像は、図4を例とすると、左上隅の画素の座標を(0,0)とし、右向きをx方向とし下向きをy方向とする。以下では、各画素の座標を(x,y)の形式で表わす。例えば、横640画素×縦480画素の画像の各画素には、座標(0,0)〜(639,479)が割り当てられる。また、撮像画像、背景画像、および差分画像において、同じ位置の画素は、同じ座標(x,y)を割り当てる。
差分画像は、撮像画像と背景画像との同じ位置の画素ごとに濃淡値の差分を取ることにより得られる。2つの画像間で実質的に変化のない画素と同じ座標である差分画像の画素の画素値は、理想的には0になる。一方、2つの画像間で人の侵入などにより変化のある画素と同じ座標である差分画像の画素の画素値は、予め設定した閾値よりも大きくなる。
人判断部33は、1つの撮像画像を背景画像として常に使用する場合と、背景画像を更新する場合とがある。
1つの撮像画像を背景画像として常に使用する場合は、設定モードにおいてセンサ30の視野範囲32に人が確実に存在しない状態で撮像した撮像画像を、背景画像とする。当該撮像画像は、センサ30の視野範囲32に人が存在しないことを人が目視により確認して撮像したり、センサ30の視野範囲32に人が存在しないことが保証される時間帯に撮像するなどして取得される。
一方、背景画像を更新する場合は、例えば、一定時間間隔でサンプリングした2つの撮像画像を比較し、差分画像を生成する。当該差分画像の画素の画素値の総和が予め設定した基準値を超えない場合、当該2つの撮像画像を撮像したフレーム間には変化がない(つまり、人が侵入してない)と判断する。フレーム間に変化がないという判断が、複数回連続して行われた場合、センサ30の視野範囲32に人がいないとみなして、当該2つの撮像画像のうちより新しい撮像画像を背景画像として更新する。サンプリングの周期は適宜に設定され、例えば数秒に設定される。
1つの撮像画像を背景画像として常に使用する場合、通常動作モードにおいて背景画像を更新するための処理が必要なく、人判断部33の処理負荷が軽減される。ただし、センサ30の視野範囲32に人の侵入以外による変化が生じた場合(例えば、机を動かした場合)も、人の侵入として検知してしまうことがある。一方、背景画像を更新する場合は、机を動かすなどの人の侵入以外による変化が生じたとしても、変化は背景化されるので、人以外を人と誤検知をする可能性が低減される。そのため、背景画像は適時に更新されることが望ましい。
通常稼動モードにおいて、人判断部33は、上述の処理によって取得した背景画像71(図4(a)参照)と、センサ30が撮像した撮像画像72(図4(b)参照)との差分画像73を生成する(図4(c)参照)。図4(a)に示すように、背景画像71には、第1の物体81と第2の物体82とが含まれているものとし、図4(b)に示されるように、撮像画像72には、第1の物体81と第2の物体82と第3の物体83とが含まれているものとする。この場合、撮像画像72における第3の物体83の画素の座標と同じ座標である差分画像73の画素の画素値は、閾値より大きくなる。
そこで、人判断部33は、差分画像73において、閾値より大きい画素値を有する画素の連結成分の大きさが基準値以上である場合に、センサ30の視野範囲32への人の侵入として検知する。なお、連結成分は、閾値より大きい画素値を有し4連結(あるいは8連結)でつながった画素の集合を意味している。また、連結成分の大きさに加えて、当該連結成分の各画素の画素値の合計が予め設定した基準値以上であるかどうかを、人の侵入検知の条件に加えてもよい。
次に、通常稼動モードにおいて人の位置を判断する処理について説明する。
位置判断部34には、例えば数秒間隔など予め設定した処理フレームごとに人判断部33から差分画像が与えられる。上述したようにセンサ30の視野範囲32への人の侵入は、差分画像に閾値以上の画素値を有する画素の連結成分として表れる。位置判断部34は、差分画像における連結成分の位置として、連結成分の代表点の位置座標(x,y)を算出し、記憶する。連結成分の代表点としては、例えば、連結成分の重心や、連結成分の外接矩形の対角線の交点や、連結成分の外接矩形の各頂点などを用いる。連結成分の重心は、連結成分を構成する各画素の座標の平均を用いる。
図5に示すように、センサ30の視野範囲32への侵入の開始が検出された時点の人51の位置座標を(x0,y0)とする。そして、机61へ移動しているときの人51の位置座標の変化が(x1,y1)〜(xn−1,yn−1)として検出され、机61に着席した時点の人51の位置座標が(xn,yn)として検出されたとする。隣接する処理フレーム間の人51の移動距離(処理フレームのある時点をmとした場合、(xm,ym)−(xm−1,ym−1)間の距離)は、人51が机61に向っている途中では大きく、着席した後に小さくなる。そこで、この移動距離(すなわち、位置の変化率)が予め設定した規定値より小さい状態のまま予め設定した規定時間を経過したとき、人51が静止したと判断し、当該処理フレームにおける人51の位置座標(x,y)を記憶する。これにより、位置判断部34は、静止状態の人の位置座標を取得することが可能となる。
以下、通常稼動モードにおけるセンサ30による人51の存否の検知に基づいた光源21の光出力の制御について説明する。その制御においては、センサ30から与えられる人の存否および照度に基づいて照度判断部35が光源21の調光の判断を行う。
まず、センサ30が人51の存在を検知すると、光源21は使用目的に応じて予め設定される所要照度(図6ではL1で表してある)になるように調光される。この照度L1で光源21が、点灯している状態を以下では通常点灯状態という。センサ30が人51の存在を検知している間、光源21は通常点灯状態に維持される。一方、センサ30が人51の存在を検知しなくなった時点から、イメージセンサ30が画像を撮像できる照度を維持しつつ、光源21の光出力が低下される。
照度判断部35は、画像センサ31による撮像可能な下限の照度である限界照度値(図7中の一点鎖線参照)を予め記憶している。限界照度値は、センサ30の視野範囲32において、画像センサ31が撮像可能な照度が維持されているかどうかを判断するために用いられる。
照度判断部35は、センサ30の視野範囲32の全部または一部を照度維持エリアとして設定する。照度維持エリアは、センサ30の視野範囲32において、画像センサ31が撮像可能な照度が維持されているかどうかを判断するための照度を算出するために用いられる。照度維持エリアは、センサ30の視野範囲32の一部に設定する場合、複数設定することができる。
撮像画像における周縁部は、撮像光学系によるシェーディングにより、中央部に比べて濃淡値が低く出やすく、照度が低下すると撮像画像における周縁部から先に撮像することができなくなる。また、人の侵入はセンサ30の視野範囲32の外側から開始されることから、センサ30の視野範囲32の外側に対応する撮像画像における周縁部は、人の侵入を検知するために撮像可能であることが必要である。そのため、センサ30の視野範囲32の一部に照度維持エリアを設定する場合は、視野範囲32において撮像画像の周縁部に対応する範囲を照度維持エリアに設定することが望ましい。また、センサ30の視野範囲32内の机61がある場所付近など、人51が静止状態になる可能性の高い場所も照度維持エリアに設定することが望ましい。
照度判断部35は、照度維持エリアに対応する撮像画像中の画素の平均の濃淡値(以下、「照度維持エリアの照度値」という)を算出する。照度判断部35は、照度維持エリアの照度値が限界照度値以上であれば、その時点の光源21の光出力で画像センサ31が画像を撮像できる、つまりセンサ30が人51の存否を検知できると判断する。
光源21は、調光制御部41からの供給電力が変化することにより光出力が調光される。光源21には、供給電力の変化に応じて、通常点灯状態から消灯(図6のL0参照)までの間を徐々に調光できるものと、通常点灯状態から消灯までは徐々に調光できないものがある。光源21が消灯までは徐々に調光できない場合、光源21は、通常点灯状態から光源21に応じて決まる下限の光出力における点灯状態(以下、「下限点灯状態」という)までの間のみ徐々に調光できる。下限点灯状態においては、光源21は、図8に示す照度L2で点灯している。以下、それぞれの場合について説明する。
まず、光源21が、通常点灯状態から消灯まで徐々に調光できる場合を、図6および図7を例として説明する。この例においては、照度維持エリアは1つのみ設定されているとする。
図6は、光源21の光出力の変化を示しており、センサ30が人51の存在を検知している間(図6中のt1まで)、光源21は通常点灯状態(図6中のL1)を維持する。その後、センサ30が人51の存在を検知しなくなった時点(図6中のt1)から、光源21の光出力を徐々に低下させる(図6中のt1〜t2)。
図7は、照度維持エリアの照度値(図7中の実線)の変化を示している。光源21が通常点灯状態であれば、照度維持エリアの照度値は、画像センサ31が画像を撮像可能な一定の照度値(図7中のV1)になる。
ここで、光源21の光出力を徐々に低下させると、照度維持エリアの照度値も徐々に低下する。このとき、照度判断部35は、光源21の光出力を予め設定した所定値だけ低下させるたびに(図6中の白丸参照)、照度維持エリアの照度値を算出し(図7中の白丸参照)、照度維持エリアの照度値と限界照度値(図7中の一点鎖線)との比較を行う。比較の結果、照度維持エリアの照度値が限界照度値以上であれば、さらに光源21の光出力を低下させる。なお、所定値は、光源21の光出力を低下させることができる最小単位であることが望ましい。
照度維持エリアの照度値が限界照度値に達したとき(図7中のV2)、光源21の光出力を固定する(図6中のL2)。このとき、光源21は、画像センサ31が画像を撮像できる光出力を維持でき、センサ30は視野範囲32内の人51の存否を検知できる。これにより、センサ30が人51の存否を検知できる照度を維持しつつ、電力消費を抑えることができる。
なお、照度維持エリアの照度値と限界照度値(図7中の一点鎖線)との比較の結果、照度維持エリアの照度値が限界照度値よりも小さくなった場合、光源21の光出力を前回の比較時の状態に戻し、照度維持エリアの照度値を限界照度値以上に維持する。
また、画像センサ31の撮像画像における照度維持エリアが複数ある場合、照度判断部35は、各照度維持エリアの照度値を算出する。センサ30が人51の存在を検知しなくなった時点から、光源21の光出力を低下させ、各照度維持エリアの照度値と限界照度値との比較をそれぞれ行う。各照度維持エリアの照度値が全て限界照度値以上であれば、さらに光源21の光出力を低下させる。いずれか1つの照度維持エリアの照度値が限界照度値に達した場合、光源21の光出力を固定する。これにより、各照度維持エリアの照度値が全て限界照度値以上に維持され、センサ30が人51の存否を検知できる照度を維持しつつ、電力消費を抑えることができる。
次に、光源21が、通常点灯状態から下限点灯状態までの間のみ徐々に調光できる場合を、図8および図9を例として説明する。この場合、光源21の光出力を下限点灯状態よりも低下させるには、光源21を消灯する(図8中のL0)。この例においては、照度維持エリアは1つのみ設定されているとする。
まず、設定モードにおいて、予め外光の入射しない状態(夜間などが望ましい)において、下限点灯状態における画像センサ31の撮像画像から照度維持エリアの照度値を算出し、調光下限の照度値として記憶しておく。
通常稼動モードにおいては、センサ30が人51の存在を検知し、光源21が通常点灯状態(図8中のL1)をしている間、照度維持エリアの照度値は、画像センサ31が画像を撮像可能な一定の照度値(図9中のV1)になる。その後、センサ30が人51の存在を検知しなくなった時点(図8中のt1)から、光源21の光出力を徐々に低下させる(図8中のt1〜t2)と、照度維持エリアの照度値も徐々に低下する。このとき、照度判断部35は、光源21の光出力が所定値だけ低下するごと(図8中の白丸参照)に、照度維持エリアの照度値を算出し(図9中の白丸参照)、照度維持エリアの照度値と限界照度値(図7中の一点鎖線)との比較を行う。
光源21の光出力が下限点灯状態(図8中のL2)まで達する前に、照度維持エリアの照度値が限界照度値に達した場合、光源21の光出力を固定する。このとき、光源21は、画像センサ31が画像を撮像できる光出力を維持でき、センサ30は視野範囲32内の人51の存否を検知できる。これにより、センサ30が人51の存否を検知できる照度を維持しつつ、電力消費を抑えることができる。
一方、照度維持エリアの照度値が限界照度値に達する前に、光源21の光出力が下限点灯状態(図8中のL2)まで達したとき、その時点で照度維持エリアの照度値の低下は止まる(図9中のV2)。
ここで、照度判断部35は、照度維持エリアの照度値から、記憶している調光下限の照度値を減算することにより、その時点における外光などの光源21以外の光のみにより得られる照度を予測照度値として算出する。これにより、その時点における光源21の下限点灯状態の照度維持エリアの照度値(図9中のV2)から、光源21を減光(本例においては、消灯)した場合の照度維持エリアの照度値が、予測照度値として算出される。照度判断部35は、予測照度値(図9中のV3参照)と限界照度値(図9中の一点鎖線)との比較を行う。
予測照度値が、限界照度値以上であれば、光源21を消灯しても外光などの光により照度維持エリアの照度値が、限界照度値以上に維持できる。つまり、光源21を消灯させても、画像センサ31は画像を撮像でき、センサ30の視野範囲32内の人51の存否を検知できる。そのため、上記の場合は、照度判断部35は、光源21の光出力を減光(図示例では、消灯)させる調光信号を生成し調光制御部41に与え、調光制御部41は光源21を消灯させる(図8中のt2以降)。一方、予測照度値が限界照度値よりも小さい場合、照度維持エリアの照度値を限界照度値以上に維持し、センサ30は人の存否を検知できるように保つため、光源21は下限点灯状態に維持される。これにより、センサ30が人51の存否を検知できる照度を維持しつつ、電力消費を抑えることができる。
なお、光源21を下限点灯状態から消灯する場合について説明したが、光源21を通常点灯状態から下限点灯状態までの間(図8中のL1〜L2)の任意の間隔の減光を行う場合に予測照度値の算出を行い、光源21の光出力を減光させてもよい。
また、撮像画像における照度維持エリアが複数ある場合、照度判断部35は、各照度維持エリアの照度値を算出する。センサ30が人51の存在を検知しなくなった時点から、光源21の光出力を低下させ、各照度維持エリアの照度値と限界照度値との比較をそれぞれ行う。各照度維持エリアの照度値が全て限界照度値以上であれば、さらに光源21の光出力を低下させる。
光源21の光出力が下限点灯状態まで達する前に、いずれか1つの照度維持エリアの照度値が限界照度値に達した場合、光源21の光出力を固定する。
一方、光源21の光出力が下限点灯状態まで達したとき、各照度維持エリアの照度値から各調光下限の照度値をそれぞれ減算し、予測照度値を算出する。全ての照度維持エリアについての予測照度値が限界照度値以上であれば、光源21を消灯させる。照度維持エリアについての予測照度値が、いずれか1つでも限界照度値よりも小さい場合、下限点灯状態で光源21の光出力を維持する。これにより、各照度維持エリアの照度値が全て限界照度値以上に維持され、センサ30が人51の存否を検知できる照度を維持しつつ、電力消費を抑えることができる。
上記においては、センサ30が人の存在を検知している状態から、センサ30が人の存在を検知しない状態へ遷移した後、照度維持エリアの照度値が限界照度値以上で安定するまでの光源21の光出力の制御を説明した。しかし、照度維持エリアの照度値が限界照度値以上で安定した後においても、外光などの明るさが変化するなどして、照度維持エリアの照度値を限界照度値以上に維持するために必要な光源21の光出力が変化する場合がある。そのような場合は、照度維持エリアの照度値が限界照度値以上で安定した後においても、常時、照度維持エリアの照度値を検知し、外光などの変化に追随して光源21の光出力の制御を行うことが望ましい。
また、本実施形態では、単一の光源21の光出力の制御について説明したが、本発明の技術は、複数の光源21に対しても適用可能である。本実施形態では、光源21とセンサ30とを一体に備えた照明器具1を例示して照明装置を説明したが、照明装置は、光源21とセンサ30を別体として備えた構成であってもよい。
21 光源
30 センサ
31 イメージセンサ
35 照度判断部
41 調光制御部
51 人

Claims (4)

  1. 光源と、画像センサを有し前記光源が照明する範囲に重なる範囲を視野範囲として撮像した画像に基づいて人の存否および照度を検知するセンサと、前記センサから与えられる人の存否および照度に基づいて前記光源の光出力を変化させるように指示する調光信号を生成する照度判断部と、前記照度判断部からの前記調光信号を受けて前記光源の光出力を制御する調光制御部とを備え、前記照度判断部は、前記視野範囲において、前記画像センサの撮像対象となる範囲である照度維持エリアの照度を前記画像センサが撮像した前記画像に基づいて算出し、前記センサが人の存在を検知しなくなった時点から、前記照度維持エリアの照度が前記画像センサによる撮像が可能な下限の照度として予め設定された限界照度値に達するまで、前記光源の光出力を低下させるように指示する前記調光信号を前記調光制御部に与えることを特徴とする照明装置。
  2. 前記照度維持エリアが複数設定された場合、前記照度判断部は、前記センサが人の存在を検知しなくなった時点から、前記照度維持エリア中のいずれか1つの照度が前記限界照度値に達するまで、前記調光信号を前記調光制御部に与えることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記照度判断部は、前記センサが人の存在を検知していないとき、前記光源の光出力を予め設定した所定の幅で減光させた場合における前記照度維持エリアの照度の予測照度値を算出し、前記予測照度値が前記限界照度値以上であれば、前記光源の光出力を前記所定の幅で減光させるように指示する調光信号を生成し、前記調光制御部に前記調光信号を与えることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  4. 前記照度維持エリアが複数設定された場合、前記照度判断部は、前記センサが人の存在を検知していないとき、前記光源の光出力を前記所定の幅で減光させた場合における各前記照度維持エリアの前記予測照度値を算出し、前記予測照度値の全てが前記限界照度値以上であれば、前記調光信号を生成し、前記調光制御部に前記調光信号を与えることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
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