JP2012155971A - センサ装置、センサ装置を用いた照明器具および照明システム - Google Patents
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Abstract
【課題】人の検知の精度を高めるとともに電力消費を抑えることができるセンサ装置、そのセンサ装置を用いた照明器具および照明システムを提供する。
【解決手段】センサ装置1は、静止している人を検知する第1のセンサ2と、動いている人を検知する第2のセンサ3と、第1のセンサ2および第2のセンサ3の検知信号を受け取る制御部4とにより構成される。制御部4は、第1の検知信号の停止中において一定時間を時限する第1のカウンタと、第2の検知信号の停止中において一定時間を時限する第2のカウンタとを備える。制御部4は、第1の検知信号および第2の検知信号により照明器具6のランプの点灯状態を指示する選択信号を生成する。選択信号を生成するタイミングは、第1のカウンタおよび第2のカウンタにより決定される。第1のカウンタの時限する時間は、第2のカウンタの時限する時間よりも短いものとする。
【選択図】図1
【解決手段】センサ装置1は、静止している人を検知する第1のセンサ2と、動いている人を検知する第2のセンサ3と、第1のセンサ2および第2のセンサ3の検知信号を受け取る制御部4とにより構成される。制御部4は、第1の検知信号の停止中において一定時間を時限する第1のカウンタと、第2の検知信号の停止中において一定時間を時限する第2のカウンタとを備える。制御部4は、第1の検知信号および第2の検知信号により照明器具6のランプの点灯状態を指示する選択信号を生成する。選択信号を生成するタイミングは、第1のカウンタおよび第2のカウンタにより決定される。第1のカウンタの時限する時間は、第2のカウンタの時限する時間よりも短いものとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、視野範囲を撮像するとともに、撮像した画像に基づいて視野範囲内の人の存在を検知する画像センサを備えるセンサ装置、そのセンサ装置を用いた照明器具および照明システムに関する。
従来より、オフィスなどにおいて、一定の範囲の人の存在・不存在に応じてランプを点消灯させるために、照明器具とセンサ装置とを備える照明システムが提供されている。この種の照明システムにおいては、センサ装置が、照明する範囲における人の存在・不存在を検知し、人が存在しているときは照明器具のランプを点灯し、人が不存在のときは照明器具のランプを消灯することにより、無駄な電力消費を削減している。
このようなセンサ装置としては、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像素子を用いて、撮像素子の視野範囲内を撮像した画像によって人の存在を検知する画像センサを備えている装置がある(たとえば、特許文献1参照)。
上記のような画像センサを備えるセンサ装置は、多くの場合、照明器具とともに天井に設置されている(図2参照)。天井に設置されたセンサ装置は、イメージセンサが視野範囲(図2においては、床面方向)を撮像した画像に基づいて、イメージセンサの視野範囲に人が存在していることを検知する。図9は、画像センサ20を備えるセンサ装置11を用いた照明システム100のブロック図を示している。照明システム100は、画像センサ20を備えるセンサ装置11と、ランプを備える照明器具60と、センサ装置11からの選択信号を受け取りランプの点灯状態を変更する制御信号を照明器具60に送信する照明制御部50とを備える。
センサ装置11は、画像センサ20と、画像センサ20の検知により照明制御部50へ送信する選択信号を生成する制御部40とを備える。図9に示された画像センサ20においては、視野範囲を撮像するイメージセンサ201と、視野範囲の画像を記憶する記憶部202と、イメージセンサ201の撮像した画像と記憶部202の画像とに基づき人の検知判断を行う判断部(制御部40)とを備える。
上記のような画像センサを備える照明システムにおいては、画像センサが人の存在を検知できるように、常に画像センサが検知可能な調光率で照明器具のランプを点灯させる必要があり、無駄な電力消費が発生する。
一方、焦電型赤外線センサなどのPIR(Passive InfraRed)センサを用いて熱線の変化量を検出することにより、動いている人の存在を検出する動体センサを備えるセンサ装置もある。このような動体センサは、熱線の変化量を検知するため、暗中においても検知可能である。しかし、PIRセンサは、動いている人は検知できるが、静止している人を検知することが難しいなどの問題がある。そのため、PIRセンサのみを備えるセンサ装置を用いた場合、人が静止しているとき人が存在しないと誤検知してしまうことがある。
本発明は上記事由に鑑みて為され、人の存在・不存在の検知の精度を高めるとともに電力消費を抑えたセンサ装置、そのセンサ装置を用いた照明器具および照明システムを提供することを目的とする。
本発明のセンサ装置は、照明器具とともに用いられランプの点灯状態を指示するセンサ装置であって、照明器具の照明空間内に設定された視野範囲において異なる時刻に撮像された複数の画像に基づき視野範囲内において静止物を検知している間に第1の検知信号を出力する第1のセンサと、前記視野範囲を包含する範囲を検知範囲とするとともに、検知範囲内において動いている人体を検知している間に第2の検知信号を出力する第2のセンサと、第1の検知信号と第2の検知信号との組み合わせに基づいて、照明器具のランプの点灯状態を指示する選択信号を出力する制御部とを備え、選択信号は、第2の検知信号の出力に関わらず第1の検知信号が出力されている間にランプの点灯を指示する点灯信号と、第2の検知信号のみが出力されている間にランプの調光点灯を指示する調光信号と、第1の検知信号および第2の検知信号が停止している間にランプの消灯を指示する消灯信号とがあることを特徴とする。
このセンサ装置においては、第2のセンサは、人体から放射される熱線を検知することにより、動いている人体を検知する受動型赤外線センサからなることが望ましい。
このセンサ装置においては、制制御部は、第1の検知信号が停止してから停止状態の継続中において一定時間を時限する第1のカウンタと、第2の検知信号が停止してから停止状態の継続中において一定時間を時限する第2のカウンタとを備え、点灯信号は、第1のカウンタが時限中にも継続出力され、調光信号は、点灯信号が出力されていない間に第2のカウンタが時限中である場合においても出力され、第1のカウンタが時限する時間は、第2のカウンタが時限する時間よりも短くなるように設定されていることがより望ましい。
このセンサ装置においては、制御部が調光信号を出力している間に、第1のセンサが検知可能な光出力が得られるようにランプを調光点灯させることがより望ましい。
このセンサ装置においては、第1のセンサは、ランプが消灯しているとき、検知動作を停止することがより望ましい。
本発明の照明器具は、上記いずれかのセンサ装置と、ランプと、ランプを保持する器具本体とを備えることを特徴とする。
本発明の照明システムは、上記いずれかのセンサ装置と、センサ装置からの選択信号によりランプの点灯状態を変更する照明器具とを備えることを特徴とする。
本発明は、人の存在・不存在の検知の精度を高めるとともに電力消費を抑えることができるという利点がある。
本実施形態のセンサ装置1は、図1に示すように、静止物(静止している人)を検知する第1のセンサ2と、動いている人体(人)を検知する第2のセンサ3と、第1のセンサ2および第2のセンサ3の検知信号を受け取る制御部4とにより構成される。制御部4は、第1のセンサ2および第2のセンサ3の検知信号に基づき生成した選択信号を照明制御部5に送信する。
照明制御部5は、ランプ(図示せず)を備える照明器具6と接続されており、制御部4からの選択信号に基づき照明器具6のランプの点灯状態を変更する制御信号を生成し、照明器具6に送信する。図1の照明システム10は、照明制御部5がセンサ装置1および照明器具6とは別体として設けられている例を示すが、照明制御部5はセンサ装置1と照明器具6とのいずれかと一体に設けられていてもよい。
センサ装置1は、照明制御部5を介して照明器具6と接続されることにより、照明システム10を形成する。また、本実施形態においては、センサ装置1は、照明器具6とは別体となっているが、照明器具と一体に設けられていてもよい。
図2に示すように、本実施形態のセンサ装置1および照明器具6は、天井7に設置される。また、センサ装置1の第1のセンサ2および第2のセンサ3は、天井7において照明器具6の設置位置を中心として、天井7から下向きを検知するように設置される。第1のセンサ2の視野範囲および第2のセンサ3の検知範囲については後述する。
第1のセンサ2は、視野範囲を撮像するイメージセンサ21と、画像を記憶する記憶部22と、イメージセンサ21の撮像した画像と記憶部22の画像とに基づき人の検知判断を行う判断部とを備える。本実施形態においては、制御部4の一部が判断部として機能する。図3は、天井7に設置されたセンサ装置1のイメージセンサ21が撮像する視野範囲23を天井7からの見た図であり、図2に示すように、イメージセンサ21の視野範囲23内に人70がいる場合を示している。
イメージセンサ21としては、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどを用いる。記憶部22には、DDRAMやSDRAMなどの揮発性大容量のメモリを用いる。また、本実施形態において、記憶部22には画像として、イメージセンサ21の視野範囲内に人がいない状態で撮像した画像(以下、「背景画像」とする)を記憶する。判断部は、DSP(Digital Signal Processor)や高度イメージプロセッサなどの高度な処理を可能とする半導体チップを用いる。本実施形態においては、制御部4が判断部の機能を有し、第1のセンサ2の一部として機能する。以下では、第1のセンサ2が生成する検知信号を「第1の検知信号」とする。
本実施形態の第2のセンサ3は、焦電型赤外線センサであるPIRセンサ31を備える。PIRセンサ31は、検知範囲内において人が動くことにより変化する熱線を検知する。第2のセンサ3は、PIRセンサ31が熱線の変化を検知しているときは、検知範囲内に動いている人が存在すると判断する。そのため、第2のセンサ3は、検知範囲内で人が動き続けている間、継続して検知信号を出力する。以下では、第2のセンサ3が出力する検知信号を「第2の検知信号」とする。
制御部4には、第1の検知信号が停止してから停止状態を継続中において一定時間を時限する第1のカウンタ(図示せず)と、第2の検知信号が停止してから停止状態を継続中において一定時間を時限する第2のカウンタ(図示せず)とを備える。ここに、第1のカウンタの時限する時間は、第2のカウンタの時限する時間よりも短く設定される。また、制御部4は、第2の検知信号を受け取っている間、一定時間を時限する第3のカウンタ(図示せず)とを備える。第3のカウンタについては後述する。
制御部4は、第1のセンサ2からの第1の検知信号および第2のセンサ3からの第2の検知信号により照明器具6のランプの点灯状態を指示する選択信号を生成し、照明制御部5へ送信する。照明制御部5へ選択信号を送信するタイミングは、第1のカウンタおよび第2のカウンタにより決定される。
照明制御部5は、制御部4からの選択信号に応じて、照明器具6のランプの点灯状態を変更する制御信号を出力する。照明制御部5の制御信号は、一定電圧でありデューティ比を任意に変更可能である。照明器具6のランプが点灯している間、照明制御部5は、半導体スイッチングデバイスを用いて制御信号を常時出力している。制御信号を受け取った照明器具6はデューティ比を読み取り、予め設定されたデューティ比に応じた点灯状態にランプの点灯状態を変更する。
照明器具6のランプは、第1のセンサ2が検知可能な調光率で点灯する待機点灯と、人が作業を行うために必要な照度を確保するために待機点灯よりも高い調光率で点灯する検知点灯との2種類の点灯を行う。本実施形態において、待機点灯は、ランプの定格出力を100%とした場合、25%程度の出力とする。また、検知点灯は、ランプの定格出力を100%とした場合、70〜100%程度の出力とする。
第1のセンサ2の第1の検知信号の出力について説明する。本実施形態において、イメージセンサ21が撮像する画像の画素数は、20×20程度である(図4参照)。イメージセンサ21の設置位置および視野範囲によるが、20×20程度の画素数であれば、画像に含まれる人を認識可能な画素数であると考えられる。20×20程度の画素数であれば、制御部4(判断部)の処理負荷も少なく、記憶部22に記憶する容量も少なく済む。また、より高解像度を必要とする場合であっても、100×100程度の画素数を上限とすることが望ましい。100×100程度以上の高解像度にすると、人の顔まで認識でき個人の特定まで可能となり、プライバシーの問題が発生する可能性がある。
第1のセンサ2では、イメージセンサ21により毎秒30フレーム程度の画像を取得しており、当該画像を随時、制御部4(判断部)へ送信している。制御部4(判断部)において、記憶部22に記憶された背景画像とイメージセンサ21から送信されてくる画像との差分画像を取得し、当該差分画像を解析することにより、イメージセンサ21の視野範囲内の人の存在・不存在を判断している。
図4は、記憶部22の背景画像とイメージセンサ21からの画像との差分を取ることにより差分画像を取得する例を示す。図4(a)は、イメージセンサ21からの画像24を示しており、画像24には第1の物体71と第2の物体72と第3の物体73とが含まれている。図4(b)は、記憶部22の背景画像25を示しており、背景画像25には第2の物体72と第3の物体73とが含まれている。
制御部4において、画像24と背景画像25との画素ごとの差分を取り、差分画像26を生成する(図4(c)参照)。このとき、各画素の差分において、閾値以上の値となる場合、画像24と背景画像25との間に変化があったとみなされる。図4においては、差分画像26には、画像24に含まれていた第1の物体71のみが残る。制御部4は、この差分画像26において明度を有する画素の合計数や連続・隣接する画素集合の大きさなどを検出し、予め設定した規定値以上であれば視野範囲内に人が存在すると判断する。
本実施形態の第1のセンサ2は、静止している人を検知するため、一定時間内に複数の差分画像を生成する。制御部4は、当該複数の差分画像により人の存在を検知している場合、これら複数の差分画像間の一致率から、当該人が静止してるかどうかを判断し、静止していると判断した場合、第1の検知信号を生成する。上記の手順に限らず、パターン認識や求めた差分の座標情報をトレースし座標の動線などから静止している人を検知してもよい。
ここから、本実施形態の照明システム10の基本的な動作を説明する。
照明器具6のランプが、消灯状態から検知点灯状態または待機点灯状態に遷移する場合は以下のような場合である。第1のセンサ2が静止している人を検知すると、照明器具6のランプは検知点灯状態に遷移する。第2のセンサ3が動いている人を検知すると、待機点灯状態に遷移する。また、ランプが待機点灯状態であるときに、第1のセンサ2が静止している人を検知すると、照明器具6のランプは検知点灯状態に遷移する。
次に、ランプが検知点灯状態から消灯状態または待機点灯状態へ遷移する場合は以下のような場合である。ランプが検知点灯状態であり、第1のセンサ2が静止している人を検知しなくなった後、再び第1のセンサ2が静止している人を検知することなく第1のカウンタが時限を完了したときに、ランプは検知点灯状態から消灯状態または待機点灯状態へ遷移する。この場合、待機点灯状態に遷移するのは、第2のセンサ3が動いている人を検知しているか、もしくは第2のカウンタが時限中の場合である。それ以外の場合、ランプは消灯状態へ遷移する。
また、ランプが待機点灯状態から消灯状態へ遷移する場合は以下のような場合である。ランプが待機点灯状態であり、第2のセンサ3が動いている人を検知しなくなった後、第2のセンサ3が動いている人を検知することなく第2のカウンタが時限を完了したときに、ランプは待機点灯状態から消灯状態へ遷移する。
背景画像の更新のタイミングについて説明する。背景画像の更新は、第3のカウンタの時限の完了をトリガとして行われる。第1のセンサ2が静止している人を検知すると、第3のカウンタが時限を開始する。第3のカウンタは、第1のセンサ2が静止している人を検知しなくなると時限を停止し、リセットされる。また、第2のセンサ3が動いている人を検知したとき、第3のカウンタはリセットされる。第3のカウンタが時限を完了したとき、イメージセンサ21が撮像した画像を背景画像として更新する。この背景画像の更新の動作により、イメージセンサ21の視野範囲に入ってきた人ではないと推測される静止物を適時に背景化して、ランプが不必要に検知点灯状態を維持することを防止する。
以下に、本実施形態の照明システム10の動作を、図5〜7に示す動作例および図8に示すその動作例の波形図を基に説明する。第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300は、図5に示すように、第2のセンサ3の検知範囲300が第1のセンサ2の視野範囲200を包含するように設定される。第1のセンサ2の視野範囲200内には、机81および椅子82が配置されており、机81および椅子82は、初期の背景画像においても背景として取り込まれている。
図5に示すように、第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300を、人80が通過する(図5においては、左から右へ通過する)場合を説明する。
まず、人80(図5中の左側の人80)が、第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300へ進入する。このとき、人80は移動している状態なので、第2のセンサ3が非検知状態から検知状態へと遷移し、第1のセンサ2は非検知状態を維持する。そのため、第2の検知信号のみが出力され、照明器具6のランプが待機点灯状態へ遷移する(図8中の(a)参照)。
その後も、通過動作であるため、人80(図5中の中央の人80)は移動している状態であり、第2のセンサ3が検知状態を、第1のセンサ2は非検知状態を維持する。そのため、第2の検知信号の出力が継続され、照明器具6のランプが待機点灯状態を維持する(図8中の(b)参照)。
さらに通過動作を継続した人80(図5中の右側の人80)は、第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300から退出する。このとき、第2のセンサ3が検知状態から非検知状態へと遷移するため、第2の検知信号が停止し、第2のカウンタが時限を開始する(図8中の(c)参照)。さらに一定時間経過後、第2のカウンタは時限を完了し、照明器具6のランプは消灯状態に遷移する(図8中の(d)参照)。このように、第2のセンサ3が非検知状態に遷移した後においても、照明システム10は、一定時間ランプを待機点灯状態に保つことにより、人80が安全に移動するための地明かりを確保する。
次に、図6に示すように、人80が第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300に進入し、暫くの間机81において作業し、その後退出する場合を説明する。
まず、人80(図6中の左側の人80)が、第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300へ進入する。このとき、人80は移動している状態なので、第2のセンサ3が非検知状態から検知状態へと遷移し、第1のセンサ2は非検知状態を維持する。そのため、第2の検知信号のみが出力され、照明器具6のランプが待機点灯状態へ遷移する(図8中の(e)参照)。
その後、第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300を移動し椅子82に着席し、人80(図6中の中央の人80)は静止している状態になる。そのため、第2のセンサ3が検知状態から非検知状態へと遷移し、第1のセンサ2が非検知状態から検知状態へと遷移する。このとき、第2の検知信号が停止し、第1の検知信号が出力され、照明器具6のランプは検知点灯状態に遷移する(図8中の(f)参照)。また、このとき、第2のカウンタおよび第3のカウンタが時限を開始する。
人80(図6中の中央の人80)が椅子82に着席後、机81において事務作業やパソコン作業を行う。本実施形態の第2のセンサ3は人が手作業を行う程度では検知せず、第1のセンサ2が机81において手作業を行う人80を静止している人として検知する。そのため、第2の検知信号が停止を継続するとともに第1の検知信号が出力を継続し、照明器具6のランプは検知点灯状態を維持する(図8中の(g)参照)。また、このとき第2のカウンタが時限を完了するが、第1のセンサ2が検知状態であるので、照明器具6のランプは検知点灯状態を維持する。
本実施形態においては、床面付近における50cm程度の範囲以上の動作であれば第2のセンサ3が支配的であり、それ以下の動作については第1のセンサ2が支配的であるとする。ゆえに、第1のセンサ2および第2のセンサ3の両方が検知し、第1の検知信号および第2の検知信号の両方が同時に出力される場合もある。
人80(図6中の中央の人80)が机81において作業終了後、退出するために移動を開始する。このとき、第1のセンサ2が検知状態から非検知状態へと遷移し、第2のセンサ3が非検知状態から検知状態へと遷移する。そのため、第1の検知信号が停止し、第2の検知信号が出力される(図8中の(h)参照)。また、第1のカウンタ(図示せず)が時限を開始し、第3のカウンタは時限を停止する。本実施形態においては、第1のカウンタは時限を開始すると即時完了するため、照明器具6のランプは第1のカウンタの時限の開始後すぐに待機点灯状態に遷移する(図8中の(h)参照)。
その後、人80(図6中の右側の人80)が第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300から退出する動作(図8中の(i)〜(j))は、図5の通過動作時の退出する動作(図8中の(c)〜(d))と同様である。
最後に、図7に示すように、物体である荷物83を持った人80が第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300に入り、荷物83を机81に置いて、人80のみが視野範囲200および検知範囲300から退出する場合を説明する。このとき、荷物83は人ではない静止物として判断され、背景画像に取り込まれ背景化されるが、その動作も併せて説明する。
人80(図7中の左側の人80)が、第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300へ進入し、椅子82に着席する動作(図8中の(k)〜(l))は、図6の進入から着席する動作(図8中の(e)〜(f))と同様である。
人80(図7中の中央の人80)が机81において作業終了後、退出するために荷物83(図7中の中央の荷物83)を置いたまま移動を開始する。このとき、第2のセンサ3が非検知状態から検知状態へと遷移する。一方、第1のセンサ2は机81の上に置かれたままの荷物83を静止している人として認識し、検知状態を維持する。ここに、第1の検知信号および第2の検知信号の両方が出力される(図8中の(m)参照)。このとき、第3のカウンタはリセットされ、照明器具6のランプは検知点灯状態を維持する。
その後、通過動作を継続した人80(図7中の右側の人80)は、第1のセンサ2の視野範囲200および第2のセンサ3の検知範囲300から退出する。このとき、第2のセンサ3が検知状態から非検知状態へと遷移し、第2の検知信号が停止し、第2のカウンタが時限を開始するとともに第3のカウンタが時限を再開する(図8中の(n)参照)。また、一定時間経過後、第2のカウンタは時限を完了するが、第1のセンサ2が検知状態であるので、照明器具6のランプは検知点灯状態を維持する。
さらに一定時間経過後、第3のカウンタが時限を完了する。このとき、イメージセンサ21が撮像した画像を背景画像として更新する。ここに、机81の上に置かれた荷物83が人ではない静止物と判断され背景画像に取り込まれ、荷物83が背景化される。これにより、第1のセンサ2が検知状態から非検知状態へと遷移し、第1の検知信号が停止する(図8中の(o))。このとき、第1のカウンタは時限を開始とともに即時完了し、照明器具6のランプは消灯状態へ遷移する(図8中の(o))。
本実施形態においては、荷物83のような静止物が第1のセンサ2の視野範囲200内に入ってきたとき、背景画像の更新を適時に行う。これにより、人がいないときに照明器具6のランプが検知点灯することを防ぎ、無駄な電力消費を削減できる。また、本実施形態の照明システム10を用いた場合、最初から第1のセンサ2の視野範囲200内の存在する静止物(図5においては、机81および椅子82)を移動させたときであっても、当該静止物を移動させた状態を背景画像として自動的に更新することが可能となる。
1 センサ装置
2 第1のセンサ
3 第2のセンサ
4 制御部
6 照明器具
10 照明システム
2 第1のセンサ
3 第2のセンサ
4 制御部
6 照明器具
10 照明システム
Claims (7)
- 照明器具とともに用いられランプの点灯状態を指示するセンサ装置であって、前記照明器具の照明空間内に設定された視野範囲において異なる時刻に撮像された複数の画像に基づき前記視野範囲内において静止物を検知している間に第1の検知信号を出力する第1のセンサと、前記視野範囲を包含する範囲を検知範囲とするとともに、前記検知範囲内において動いている人体を検知している間に第2の検知信号を出力する第2のセンサと、前記第1の検知信号と前記第2の検知信号との組み合わせに基づいて、前記照明器具のランプの点灯状態を指示する選択信号を出力する制御部とを備え、前記選択信号は、前記第2の検知信号の出力に関わらず前記第1の検知信号が出力されている間にランプの点灯を指示する点灯信号と、前記第2の検知信号のみが出力されている間にランプの調光点灯を指示する調光信号と、前記第1の検知信号および前記第2の検知信号が停止している間にランプの消灯を指示する消灯信号とがあることを特徴とするセンサ装置。
- 前記第2のセンサは、人体から放射される熱線を検知することにより、動いている人体を検知する受動型赤外線センサからなることを特徴とする請求項1に記載のセンサ装置。
- 前記制御部は、前記第1の検知信号が停止してから停止状態の継続中において一定時間を時限する第1のカウンタと、前記第2の検知信号が停止してから停止状態の継続中において一定時間を時限する第2のカウンタとを備え、前記点灯信号は、前記第1のカウンタが時限中にも継続出力され、前記調光信号は、前記点灯信号が出力されていない間に前記第2のカウンタが時限中である場合においても出力され、前記第1のカウンタが時限する時間は、前記第2のカウンタが時限する時間よりも短くなるように設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセンサ装置。
- 前記制御部が前記調光信号を出力している間に、前記第1のセンサが検知可能な光出力が得られるように前記ランプを調光点灯させることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のセンサ装置。
- 前記第1のセンサは、前記ランプが消灯しているとき、検知動作を停止することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のセンサ装置。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のセンサ装置と、前記ランプと、前記ランプを保持する器具本体とを備えることを特徴とする照明器具。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のセンサ装置と、前記センサ装置からの前記選択信号によりランプの点灯状態を変更する前記照明器具とを備えることを特徴とする照明システム。
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2011
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