JP2013007542A - 除湿乾燥機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記課題を解決するために本発明の除湿乾燥機1は、トレイT上に並べた被乾燥物AをトレイTごと傾斜させた姿勢で保持する棚枠13を備えた移動台車7と、上記移動台車7ごと被乾燥物Aを搬入し、当該移動台車7を旋回移動させた状態で乾燥風Dを被乾燥物Aに当てて乾燥させる乾燥機本体9と、上記乾燥機本体9から排出される湿気を帯びた空気を取り込み、除湿後、加熱して再び乾燥風Dとして上記乾燥機本体9に送り込む除湿装置11と、を具備することによって構成されている。
【選択図】 図3
Description
また、構造上、上記コンベヤ方式の乾燥機は大型になるため、該大型の乾燥機を収容できない中小の工場では、上記乾燥室を使用したバッチ式の乾燥機が一般に使用されている。
そして、上記低温遠赤外線乾燥機では、例えばアジの干物を製造する場合にはアジの氷結点である約−1.5℃に庫内温度を設定して10〜15時間かけてゆっくりと被乾燥物を乾燥させている。また、上記低温乾燥の終了後、遠赤外線塗料から放出される遠赤外線を利用して当該被乾燥物の温度を常温まで戻すようにしている。
一方、熱風乾燥機等を使用すれば、乾燥時間の大幅な短縮が見込まれるが、完成した乾燥品の外観品質を悪くしたり、風味を損なうことになる。
従って、乾燥の途中で被乾燥物の乾燥状態を確認して乾燥が不十分な面に多く乾燥風が当たるように被乾燥物を裏返したり、並べる位置を変えたりする作業が必要になっていた。
また、除湿装置の採用によって、被乾燥物の外観品質や風味を損なうことなく、効率の良い乾燥が可能になる。
また、当該移動台車は、前工程からの被乾燥物の移動や次工程への被乾燥物の移動にも利用することができる。
また、上記乾燥機本体に旋回アームと、駆動モータと、旋回角度設定機構と、を備えた旋回装置を設けた場合には、上記移動台車の乾燥室内での旋回移動を比較的簡単な構成で確実に実行できるようになる。
また、上記乾燥室の内壁面に遠赤外線を照射するパネルヒータを設置した場合には、被乾燥物の乾燥が促進され、完成した乾燥品の味にまろやかさを加えることができるようになる。
また、一旦、被乾燥物をトレイ上に並べて移動台車にセットした後は、移動台車にセットしたままの状態で乾燥室内での旋回移動や前後工程との間の移動ができるようになる。また、被乾燥物を傾斜姿勢で保持する棚板の採用もあって作業者の負担を軽減し、少ない手間で効率良く乾燥風を被乾燥物に作用させて短時間で乾燥を行うことができるようになる。
尚、図示の除湿乾燥機1は、少量多品種の魚の干物製造に適したバッチ式の除湿乾燥機であり、遠赤外線照射型のロータリー式の除湿乾燥機になっている。
また、上記乾燥室3の内部には、以下詳述する本発明の主要な構成部材になっている移動台車7が上記搬入搬出口4から出入り自由に収容され、乾燥機本体9と除湿装置11が配置されている。
また、上記棚枠13の前端部には、収容したトレイTの前方への脱落を防止する一例として矩形平板状のストッパー29が設けられている。また、上記移動台車7を出し入れする際、手前になる上記支持枠15の側面には、上記移動台車7を出し入れする際の手掛かりとなる一例として丸棒状のハンドル16が水平に取り付けられている。
尚、上記係合溝部21の両端には外方に広がった案内傾斜面25が設けられており、後述する係合構造21の他の構成部材である係合フランジ27の進入、退出を容易にしている。
また、上記支持架台31の一例として後方寄りの右側面には、上記第1第1給送用ダクトファン33によって送られてきた乾燥風Dを取り込み、乾燥機本体9の主として後方寄りの半分のスペースに送り込む第2給送用ダクトファン35が一例として3基設けられている。
そして、上記支持基板41とピローブロック39を利用して以下詳述する旋回装置43が取り付けられている。
また、図示の旋回装置43にあっては、上記支持基板41から立ち上げられた支持ロッド51によって支持された一例として矩形平板状の取付け板53に対して一例としてギャードモータによって構成されている駆動モータ47が下向きで取り付けられている。
また、上記旋回軸37の下部には、平面視で「へ」の字状に途中で折り曲げられた一例として「コ」の字形断面形状の4本の旋回アーム45が90°ずつ角度を異らせて放射状に設けられている。
そして、上記係合アーム57の先端面に、上述した係合溝部23と係合する一例として矩形平板状の係合フランジ27が設けられている。
また、除湿装置11は、上記乾燥機本体9の一例として左方に配置されており、一例として幅が2.4m、高さが2m、奥行きが1.1m程度のボックス状の支持フレーム71によって支持されている装置である。
また、上記吸込み口73の左方には、直膨コイル75が配設されており、吸込み口73から吸い込んだ湿気を帯びた空気を冷やして凝縮させ、除湿するように構成されている。
また、再生された乾燥風Dは、再熱コイル77の左方の空間に導かれ、上下に2基設けられている一例として円筒状の放出口79から放出されて上記乾燥機本体9の第1給送用ダクトファン33に導かれるように構成されている。
まず、除湿乾燥機1によって乾燥を行う被乾燥物Aの下処理加工を行う。次に、下処理された被乾燥物AをトレイT上に並べ、被乾燥物Aを並べたトレイTを上記移動台車7の傾斜した棚枠13にセットする。
このようにして被乾燥物Aがセットされた移動台車7は、ハンドル16を持って移動でき、扉5を開けて搬入搬出口4から乾燥室3内に搬入される。この際、案内傾斜面25に案内させて移動台車9背面の係合溝部23に係合アーム57先端の係合フランジ27を進入させて係合状態にする。また、このとき移動台車7は次段の係合アーム57の先端側部に当たって停止するようになっている。
次に、駆動モータ47、第1給送用ダクトファン33、第2給送用ダクトファン35及び除湿装置11を起動し、移動台車7を1分間に1回転程度の速度で図4中、時計方向に回転させる。
また、乾燥機本体9内で乾燥に使用されて湿気を帯びた空気は、第2給送用ダクトファン35によって乾燥風Dが送り込まれ、同様に図10に示すように傾斜して旋回する被乾燥物Aの表裏両面に作用して乾燥が実行される。この際、乾燥風Dは正逆方向に被乾燥物Aに作用するから、旋回動とあいまって、被乾燥物Aの表裏両面が全体的にムラなく乾燥されることになる。
また、上記乾燥室3の背面側の内壁面に遠赤外線を照射するパネルヒータ69が設けられており、上記乾燥風Dによる乾燥に加えてパネルヒータ69から照射される遠赤外線によって被乾燥物Aの内部からの乾燥が行われる。
また、乾燥機本体9内で乾燥に使用されて湿気を帯びた空気は、第2給送用ダクトファン35によって除湿装置11に導かれ、上述した直膨コイル75と再熱コイル77の作用で再び乾燥風Dに再生される。
そして、再生された乾燥風Dは再び乾燥機本体9内に導かれ、上記循環経路を辿って繰り返し使用される。
また、所定の乾燥時間になって乾燥が終了すると、上記駆動モータ47、第1給送用ダクトファン33、第2給送用ダクトファン35及び除湿装置11は駆動を停止し、移動台車7は、上記第1角度センサ59によって所定の旋回位置で停止する。
また、乾燥室3外に取り出された移動台車7は、そのまま次の冷凍工程等に向けて移送される。
そして、この場合にも作業者は扉5を開けて当該異常の原因を取り除き、再び扉5を閉めて残りの乾燥を継続することになる。
また、遠赤外線を照射するパネルヒータを併用した場合には、被乾燥物の乾燥が促進され、完成した乾燥品の味にまろやかさを加えることができる。
これに伴って、旋回アーム45、係合アーム57、第1マーカー63及び第2マーカー65の数や配置も移動台車7の数に応じて適宜変更することが可能である。
また、上記実施の形態において旋回アームの旋回角度を設定する旋回角度設定機構49を省略して旋回アームの旋回動と停止を適宜のスイッチとタイマーで行う除湿乾燥機1とすることも可能である。
また、上記実施の形態において乾燥室3の内壁面に設けたパネルヒータ69を省略して遠赤外線の照射なしで乾燥風Dのみによる乾燥を行う除湿乾燥機1とすることも可能である。
また、乾燥室3、移動台車7及び除湿装置11の大きさも被乾燥物Aの大きさや種類、あるいは処理量の大小等によって適宜、変更することが可能であり、移動台車7の棚枠13の数や傾斜角度も被乾燥物Aの種類等の違いによって適宜、変更することが可能である。
3 乾燥室
4 搬入搬出口
5 扉
7 移動台車
9 乾燥機本体
11 除湿装置
13 棚枠
15 支持枠
16 ハンドル
17 収納ラック
19 キャスター
21 係合構造
23 係合溝部
25 案内傾斜面
27 係合フランジ
29 ストッパー
31 支持架台
33 第1給送用ダクトファン
35 第2給送用ダクトファン
37 旋回軸
39 ピローブロック
41 支持基板
43 旋回装置
45 旋回アーム
47 駆動モータ
48 出力軸
49 旋回角度設定機構
51 支持ロッド
53 取付け板
55 チェンカップリング
57 係合アーム
59 第1角度センサ
61 第2角度センサ
63 第1マーカー
65 第2マーカー
67 割出し板
69 パネルヒータ
71 支持フレーム
73 吸込み口
75 直膨コイル
77 再熱コイル
79 放出口
A 被乾燥物
T トレイ
D 乾燥風
Claims (8)
- トレイ上に並べた被乾燥物をトレイごと傾斜させた姿勢で保持する棚枠を備えた移動台車と、
上記移動台車ごと被乾燥物を搬入し、当該移動台車を旋回移動させた状態で乾燥風を被乾燥物に当てて乾燥させる乾燥機本体と、
上記乾燥機本体から排出させる湿気を帯びた空気を取り込み、除湿後、加熱して再び乾燥風として上記乾燥機本体に送り込む除湿装置と、を具備していることを特徴とする除湿乾燥機。 - 上記移動台車は、上記棚枠を上下方向に一定の間隔で複数段に亘って配設した収納ラックと、
上記収納ラックの底部に設けられる複数のキャスターと、を備えることによって構成されていることを特徴とする請求項1記載の除湿乾燥機。 - 上記乾燥機本体の支持架台には、上記除湿装置から供給された乾燥風を乾燥機本体の約半分のスペースに送り込む第1給送用ダクトファンと、乾燥風を乾燥機本体の残りの約半分のスペースに送り込む第2給送用ダクトファンと、が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の除湿乾燥機。
- 上記乾燥機本体には、乾燥室内に搬入された移動台車に作用して当該移動台車を所定の方向に所定の速度で旋回させる旋回アームと、
上記旋回アームの旋回軸を回転駆動する駆動モータと、
上記旋回アームの旋回角度を設定する旋回角度設定機構と、を備えた旋回装置が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の除湿乾燥機。 - 上記旋回軸には外方に水平に張り出す係合アームが設けられており、該係合アームの先端部と上記移動台車の背面部には、両者を着脱自在に接続する係合構造が設けられていることを特徴とする請求項4記載の除湿乾燥機。
- 上記旋回角度設定機構は、上記移動台車の搬入搬出のタイミングを設定する第1角度センサと、
上記旋回軸の旋回速度と旋回角度の異常を検出する第2角度センサと、
上記第1角度センサの取付け位置に対応する上記旋回軸を中心とする円周上に配置される第1マーカーと、上記第2角度センサの取付け位置に対応する上記旋回軸を中心とする円周上に配置される第2マーカーと、を備える割出し板と、を具備することによって構成されていることを特徴とする請求項4または5記載の除湿乾燥機。 - 上記移動台車は複数台設けられており、上記旋回アームと係合アーム及び係合構造は該移動台車の数に対応した複数組ずつが設けられており、上記第1マーカーは上記各移動台車の位置に対応した間隔と個数で等分配置されており、上記第2マーカーは上記各第1マーカー間の位置を更に細かく分割して等分配置されていることを特徴とする請求項6記載の除湿乾燥機。
- 上記移動台車、乾燥機本体及び除湿装置が配置されている乾燥室の内壁面には、遠赤外線を照射するパネルヒータが設置されていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の除湿乾燥機。
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