JP2013007417A - 溶接継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間をパイプ周方向に対して均一にすると同時に、パイプと被取付部材(フランジ)との溶接品質を向上させることができる溶接継手構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る溶接継手構造1では、排気パイプ10がヘッドフランジ30に形成される貫通孔31に挿入された状態で、排気パイプ10の端部11とヘッドフランジ30とが溶接される。この排気パイプ10は、貫通孔31を形成する内壁32に当接してパイプ径方向に位置決めされる径方向位置決手段(例えば、エンボス100)を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、パイプが被取付部材(フランジ)に形成される貫通孔に挿入された状態で、パイプの端部と被取付部材とが溶接される溶接継手構造に関する。
従来、自動車等の内熱機関に接続される円筒状の排気パイプがフランジ(被取付部材)に形成される円形状の貫通孔に挿入された状態で、排気パイプの端部とフランジとが溶接される溶接継手構造について、様々な提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、複数の排気パイプのうち全長が短い排気パイプ(内側2本)の端部をフランジに溶接固定し、全長が長い排気パイプ(外側2本)の端部がパイプ軸方向に対してスライド可能に形成された溶接継手構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この溶接継手構造によれば、全長が短い排気パイプを予め固定した状態(すなわち、位置決めされた状態)で、全長が長い排気パイプを所望の形状に配設可能となる。
特開2007−107447号公報(第2〜第4頁、第1〜第4図)
ところで、一般的に、貫通孔に排気パイプの端部が確実に挿入されるように、貫通孔が排気パイプよりも大きく形成される。このため、上述した従来の溶接継手構造では、排気パイプの外径と貫通孔の内径との寸法差によって、排気パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間が生じてしまい、溶接固定する際にパイプ周方向に対して隙間が均一(均等)になり難くい。この隙間が不均一である場合、溶接固定する際の溶接がパイプ周方向で均一になり難く、パイプと被取付部材との溶接品質を向上させ難かった。
そこで、本発明は、パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間をパイプ周方向に対して均一にすると同時に、パイプと被取付部材との溶接品質を向上させることができる溶接継手構造の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、パイプ(排気パイプ10)が被取付部材(ヘッドフランジ30)に形成される貫通孔(貫通孔31)に挿入された状態で、前記パイプの端部(端部11)と前記被取付部材とが溶接される溶接継手構造(例えば、溶接継手構造1)であって、前記パイプは、前記貫通孔を形成する内壁(内壁32)に当接してパイプ径方向に位置決めされる径方向位置決手段(例えば、エンボス100)を備えることを要旨とする。
かかる特徴によれば、パイプは、径方向位置決手段を備える。これにより、貫通孔がパイプよりも大きく形成されている場合でも、径方向位置決手段が貫通孔内で内壁に当接し、パイプ径方向に対してパイプが移動しにくくなる。このため、径方向位置決手段が設けられていないパイプと比較して、パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間をパイプ周方向に対して均一にすることができる。
この結果、隙間がパイプ周方向に対して均一となることに伴い、パイプ全周に施す溶接が均一になり易くなるため、パイプと被取付部材との溶接品質を向上させることができる。すなわち、溶接による被取付部材に対する入熱量をパイプ周方向に対して均一にでき、パイプ周方向に対する強度も均一できる。また、パイプ全周に施す溶接を均一にできることに伴い、溶接に用いられる溶接棒(ワイヤ)等が一部に集中することなく、溶接棒等の無駄をも削減できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記径方向位置決手段は、3カ所以上設けられ、かつ、前記パイプからパイプ径方向外側に突出するエンボス(例えば、エンボス100)によって構成されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、径方向位置決手段は、3カ所以上のエンボスによって構成される。これにより、径方向位置決手段が3カ所未満のエンボスによって構成される場合と比較して、パイプと貫通孔とが同芯に配置され易くなる。このため、パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間をパイプ周方向に対して確実に均一にできると同時に、パイプと被取付部材との溶接品質を確実に向上させることができる。
本発明の第3の特徴は、本発明の第4の特徴に係り、エンボスは、パイプ軸方向視において、半円弧状に形成されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、エンボスは、パイプ軸方向視において、半円弧状に形成される。これにより、貫通孔を形成する内壁に対して、エンボスが接触し易くなる。このため、パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間にパイプ周方向において誤差が生じる場合であっても、隙間がパイプ周方向に対して均一になり易くなる。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至3の特徴に係り、貫通孔を形成する内壁には、パイプが挿入される側の縁が削られることにより形成された面取り(面取り33)が施されていることを要旨とする。
かかる特徴によれば、貫通孔を形成する内壁には、面取りが施されている。これにより、貫通孔の径がエンボスを含めたパイプの径とほぼ同等に形成されている場合でも、面取りが施されていない場合と比較して、貫通孔内にパイプを挿入し易くなる。また、貫通孔の径がエンボスを含めたパイプの径とほぼ同等に形成できることに伴い、パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間をできる限り小さく設定でき、溶接品質の向上や溶接棒等の無駄の削減を実現できる。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1乃至4の特徴に係り、前記被取付部材は、前記パイプの端部に当接して前記パイプをパイプ軸方向に位置決めする軸方向位置決め手段を備え、前記軸方向位置決め手段は、前記貫通孔を形成する内壁から突出するリブ(リブ34)によって構成されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、被取付部材は、軸方向位置決め手段(リブ)を備える。これにより、パイプ軸方向に対して、パイプが貫通孔に入り込んでしまうことを防止できる。このため、パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間をパイプ周方向に対して均一にできることに加えて、パイプ軸方向に対するパイプの位置決めをも正確に行うことが可能となる。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1乃至5の特徴に係り、前記径方向位置決手段は、前記パイプからパイプ径方向外側に突出するエンボスによって構成され、前記エンボスは、前記被取付部材に当接して前記パイプをパイプ軸方向に位置決めするエンボス上位置決手段を備え、前記エンボス上位置決手段は、前記貫通孔に挿入されるパイプ挿入方向前側から後側に向かって、前記エンボスが前記パイプから離れるように傾斜することによって構成されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、エンボス上位置決手段は、貫通孔に挿入されるパイプ挿入方向前側から後側に向かって、エンボスがパイプから離れるように傾斜することによって構成される。これにより、被取付部材に軸方向位置決め手段(リブ)を設けなくても、パイプが貫通孔に入り込んでしまうことを防止できる。このため、パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間をパイプ周方向に対して均一にできることに加えて、パイプ軸方向に対するパイプの位置決めをも正確に行うことが可能となる。
本発明の第7の特徴は、本発明の第1乃至6の特徴に係り、前記径方向位置決手段は、前記パイプからパイプ径方向外側に突出するエンボスによって構成され、前記エンボスは、前記被取付部材に当接して前記パイプをパイプ軸方向に位置決めするエンボス上位置決手段を備え、前記エンボス上位置決手段は、前記エンボスよりもパイプ径方向外側に突出する段差部(段差部110)によって構成されることを要旨とする。
かかる特徴によれば、エンボス上位置決手段は、エンボスよりもパイプ径方向外側に突出する段差部によって構成される。これにより、被取付部材に軸方向位置決め手段(リブ)を設けなくても、パイプが貫通孔に入り込んでしまうことを防止できる。このため、パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間をパイプ周方向に対して均一にできることに加えて、パイプ軸方向に対するパイプの位置決めをも正確に行うことが可能となる。
本発明の特徴によれば、パイプの外周壁と貫通孔の内壁との間に形成される隙間をパイプ周方向に対して均一にすると同時に、パイプと被取付部材との溶接品質を向上させることができる溶接継手構造を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る溶接継手構造1を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る排気パイプ10及びヘッドフランジ30を示す拡大斜視図である。 図3(a)は、第1実施形態に係る排気パイプ10の端部11を示す正面図(図2のA矢視図)であり、図3(b)は、第1実施形態に係る排気パイプ10の端部11を示す側面図(図2のB矢視図)である。 図4(a)は、第1実施形態に係る溶接継手構造1を示す正面図(図2のA方矢視相当)であり、図4(b)は、第1実施形態に係る溶接継手構造1の一部を示す断面(図4(a)のC−C断面図)である。 図5(a)〜図5(c)は、第1実施形態の変更例に係る排気パイプ10の端部11を示す正面図である。 図6(a)は、第2実施形態に係る溶接継手構造2のヘッドフランジ30のみを示す斜視図であり、図6(b)は、第2実施形態に係る溶接継手構造2の一部を示す断面図(図6(a)のD−D断面図)である。 図7(a)は、第3実施形態に係る溶接継手構造3の排気パイプ10のみを示す斜視図であり、図7(b)は、第3実施形態に係る溶接継手構造3の排気パイプ10を示す側面図である。 図8(a)は、第3実施形態の変更例に係る溶接継手構造3の排気パイプ10のみを示す斜視図であり、図8(b)は、第3実施形態の変更例に係る溶接継手構造3の排気パイプ10を示す側面図である。
次に、本発明に係る溶接継手構造の実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)第1実施形態、(2)第2実施形態、(3)第3実施形態、(4)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(1)第1実施形態
(1.1)溶接継手構造の構成
まず、第1実施形態に係る溶接継手構造1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る溶接継手構造1を示す斜視図である。図2は、第1実施形態に係る排気パイプ10及びヘッドフランジ30を示す拡大斜視図である。なお、第1実施形態に係る溶接継手構造1は、自動車等の内熱機関に接続されるエキゾーストマニホールドの締結構造であるものとする。
図1及び図2に示すように、溶接継手構造1では、排気パイプ10がヘッドフランジ30(被取付部材)に形成される貫通孔31に挿入された状態で、排気パイプ10の端部11とヘッドフランジ30とが溶接される。この溶接継手構造1は、複数(図面では、4本)の排気パイプ10と、集合部20と、ヘッドフランジ30とによって構成される。
排気パイプ10は、略円筒状をなしており、所定の厚み(例えば、1.5〜2.0mm)を有している。この排気パイプ10では、一方の端部11がヘッドフランジ30に連結され、他方の端部12が集合部20に収容される。この端部12は、1/4円形断面に加工されて全体が円形となるように形成されている。
集合部20は、円筒状をなしており、端部12の全体(図面では4つの端部12)が円形となるように集められた状態で収容する。この状態において、集合部20に端部12が溶接(例えば、アーク溶接)によって固定される。この集合部20には、所定の接続管(不図示)が接続されている。つまり、自動車等の内熱機関で生じた排気ガス等は、ヘッドフランジ30を経由して排気パイプ10及び集合部20を介して所定の接続管を通過することによって外部に排出される。
ヘッドフランジ30は、板状をなしており、所定の厚み(例えば、8.0mm)を有している。このヘッドフランジ30には、排気パイプ10が挿入される複数(図面では、4つ)の貫通孔31が形成される。この貫通孔31は、略円形状に形成され、排気パイプ10の径よりも大きい径(例えば、排気パイプ10の径よりも1.0mm大きい径)を有している。すなわち、貫通孔31を形成する内壁32と排気パイプ10の外周壁13との間には、所定の隙間G(例えば、0.5mm)が形成される(図4参照)。また、貫通孔31を形成する内壁32には、排気パイプ10が挿入される側の縁が削られることにより形成された面取り33が施されている。
(1.2)排気パイプの詳細構成
次に、上述した排気パイプ10の詳細について、図2及び図3を参照しながら説明する。なお、図3(a)は、第1実施形態に係る排気パイプ10の端部11を示す正面図(図2のA矢視図)であり、図3(b)は、第1実施形態に係る排気パイプ10の端部11を示す側面図(図2のB矢視図)である。
図2及び図3に示すように、排気パイプ10は、貫通孔31を形成する内壁32に当接してパイプ径方向Rに位置決めされる径方向位置決手段を備える。第1実施形態では、径方向位置決手段は、3カ所以上(図面では、4カ所)設けられ、かつ、排気パイプ10からパイプ径方向R外側に突出するエンボス100によって構成される。
エンボス100は、排気パイプ10と一体形成されている。エンボス100は、貫通孔31内に挿入され、貫通孔31を形成する内壁32に当接する。エンボス100は、排気パイプ10の端部11における端面11Aから端部12に向かって形成されている。また、エンボス100は、パイプ軸方向S視(図3(a)参照)において、半円弧状に形成される。さらに、エンボス100は、それぞれがパイプ周方向Cに等間隔(90度置き)に配置される。
このようなエンボス100のパイプ径方向Rに沿った高さHは、排気パイプ10と貫通孔31との径差(例えば、1.0mm)の1/2、つまり、上述した隙間G(例えば、0.5mm)と同等若しくは隙間Gよりも高く形成される。また、エンボス100の高さ方向に直交する幅Wは、エンボス100の高さHをほぼ同等(例えば、0.5mm)に形成される。さらに、エンボス100のパイプ軸方向Sに沿った長さLは、ヘッドフランジ30の厚さよりも長く(例えば、3.0mm)形成される。
(1.3)排気パイプとヘッドフランジとの固定方法
次に、上述した排気パイプ10とヘッドフランジ30との固定方法について、図面を参照しながら説明する。図4(a)は、第1実施形態に係る溶接継手構造1を示す正面図(図2のA方矢視相当)であり、図4(b)は、第1実施形態に係る溶接継手構造1の一部を示す断面(図4(a)のC−C断面図)である。
図4(a)及び図4(b)に示すように、排気パイプ10は、ヘッドフランジ30に形成される貫通孔31に挿入される。このとき、エンボス100の高さHが隙間Gよりも若干高い場合には、排気パイプ10は、エンボス100が面取り33に当接しながら変形して貫通孔31に挿入される。
そして、エンボス100によってパイプ径方向Rに位置決めされた状態で、排気パイプ10の端部11とヘッドフランジ30(貫通孔31を形成する内壁32)とが溶接(例えば、アーク溶接)される。なお、排気パイプ10の端部11全周と貫通孔31の全周とに溶接Yが施される(図4(a)参照)。
(1.4)作用・効果
以上説明した第1実施形態では、排気パイプ10は、径方向位置決手段を備える。これにより、貫通孔31が排気パイプ10よりも大きく形成されている場合でも、径方向位置決手段が貫通孔31内で内壁に当接し、パイプ径方向Rに対して排気パイプ10が移動しにくくなる。このため、径方向位置決手段が設けられていない排気パイプ10と比較して、排気パイプ10の外周壁と貫通孔31の内壁との間に形成される隙間をパイプ周方向Cに対して均一にすることができる。
この結果、隙間がパイプ周方向Cに対して均一となることに伴い、排気パイプ10全周に施す溶接が均一になり易くなるため、排気パイプ10とヘッドフランジ30との溶接品質を向上させることができる。すなわち、溶接によるヘッドフランジ30に対する入熱量をパイプ周方向Cに対して均一にでき、パイプ周方向Cに対する強度も均一できる。また、排気パイプ10全周に施す溶接を均一にできることに伴い、溶接に用いられる溶接棒(ワイヤ)等が一部に集中することなく、溶接棒等の無駄をも削減できる。
ところで、近年においは、環境問題として排ガス規制が厳しくなっている。しかし、第1実施形態では、従来のような排気パイプの端部がパイプ軸方向Sに対してスライド可能に形成される場合と比較して、全ての排気パイプ10をヘッドフランジ30に均一に溶接することが可能となるため、排気パイプ10とヘッドフランジ30との溶接部位からの排ガス等の漏れをも確実に防止できる。
第1実施形態では、径方向位置決手段は、3カ所以上のエンボス100によって構成される。これにより、径方向位置決手段が3カ所未満のエンボスによって構成される場合と比較して、排気パイプ10と貫通孔31とが同芯に配置され易くなる。このため、隙間Gを確実にパイプ周方向Cに対して均一にできると同時に、排気パイプ10とヘッドフランジ30との溶接品質を確実に向上させることができる。
第1実施形態では、エンボス100は、パイプ軸方向S視において、半円弧状に形成される。これにより、貫通孔31を形成する内壁32に対して、エンボス100が接触し易くなる。このため、隙間Gがパイプ周方向Cにおいて誤差が生じる場合であっても、隙間Gがパイプ周方向に対して均一になり易くなる。
第1実施形態では、貫通孔31を形成する内壁32には、面取り33が施されている。これにより、貫通孔31の径がエンボスを含めた排気パイプ10の径とほぼ同等に形成されている場合でも、面取りが施されていない場合と比較して、貫通孔31内に排気パイプ10を挿入し易くなる。また、貫通孔31の径がエンボスを含めた排気パイプ10の径とほぼ同等に形成できることに伴い、隙間Gをできる限り小さく設定でき、溶接の品質の向上や溶接棒等の無駄の削減を実現できる。
(1.5)変更例
次に、上述した第1実施形態に係るエンボス100の変更例について、図面を参照しながら説明する。図5(a)〜図5(c)は、第1実施形態の変更例に係る排気パイプ10の端部11を示す正面図である。なお、上述した第1実施形態に係るエンボス100と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
上述した第1実施形態のように、エンボス100は、パイプ軸方向S視において、必ずしも第1実施形態のように半円弧状に形成される必要はない。
例えば、図5(a)に示すように、エンボス100は、パイプ軸方向S視において、矩形状に形成されていてもよい。また、図5(b)に示すように、エンボス100は、パイプ軸方向S視において、台形状に形成されていてもよい。さらに、図5(c)に示すように、エンボス100は、パイプ軸方向S視において、三角状に形成されていてもよい。
このようなエンボス100の構成であっても、第1実施形態の作用・効果と同様に、排気パイプ10の外周壁13と貫通孔31の内壁32との間に形成される隙間Gをパイプ周方向Cに対して均一にできると同時に、排気パイプ10とヘッドフランジ30との溶接品質を確実に向上させることができる。
(2)第2実施形態
次に、第2実施形態に係る溶接継手構造2について、図面を参照しながら説明する。図6(a)は、第2実施形態に係る溶接継手構造2のヘッドフランジ30のみを示す斜視図であり、図6(b)は、第2実施形態に係る溶接継手構造2の一部を示す断面図(図6(a)のD−D断面図)である。なお、上述した第1実施形態に係る溶接継手構造1と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
(2.1)ヘッドフランジの構成
図6(a)及び図6(b)に示すように、第2実施形態では、ヘッドフランジ30は、排気パイプ10の端部11(端面11A)に当接して、排気パイプ10をパイプ軸方向S(パイプ長手方向)に位置決めする軸方向位置決め手段を備えている。この軸方向位置決め手段は、貫通孔31を形成する内壁32から突出するリブ34によって構成されている。
リブ34は、貫通孔31を形成する内壁32の全周に設けられ、所定の厚み及び突出量(例えば、1.5〜2.0mm)を有している。このリブ34は、ヘッドフランジ30の厚み方向中間位置(すなわち、W1=W2)に設けられている。なお、リブ34の配置箇所や形状、大きさ等については、適宜変更できることは勿論である。
(2.2)作用・効果
以上説明した第2実施形態では、ヘッドフランジ30は、軸方向位置決め手段(リブ34)を備える。これにより、パイプ軸方向Sに対して、排気パイプ10が貫通孔31に入り込んでしまうことを防止できる。このため、排気パイプ10の外周壁13と貫通孔31の内壁32との間に形成される隙間Gをパイプ周方向Cに対して均一にできることに加えて、パイプ軸方向Sに対する排気パイプ10の位置決めをも正確に行うことが可能となる。
(3)第3実施形態
次に、第3実施形態に係る溶接継手構造3について、図面を参照しながら説明する。図7(a)は、第3実施形態に係る溶接継手構造3の排気パイプ10のみを示す斜視図であり、図7(b)は、第3実施形態に係る溶接継手構造3の排気パイプ10を示す側面図である。なお、上述した第1実施形態に係る溶接継手構造1と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
(3.1)エンボスの構成
図7(a)及び図7(b)に示すように、第3実施形態では、径方向位置決手段は、上述した第1実施形態と同様に、エンボス100Aによって構成される。このエンボス100Aは、上述した第1実施形態の変更例(図5(a)参照)と同様に、パイプ軸方向S視において、矩形状に形成されている。
エンボス100Aは、ヘッドフランジ30(貫通孔31の縁部)に当接して排気パイプ10をパイプ軸方向Sに位置決めするエンボス上位置決手段を備えている。このエンボス上位置決手段は、貫通孔31に挿入されるパイプ挿入方向I前側から後側に向かって、エンボス100Aが排気パイプ10の外周壁13から離れるように傾斜することによって構成されている。
なお、第3実施形態では、エンボス100Aは、パイプ軸方向S視において、矩形状に形成されているものとして説明するが、その他の形状(図1〜図5参照)であってもよいことは勿論である。
(3.2)作用・効果
以上説明した第3実施形態では、エンボス上位置決手段は、貫通孔31に挿入されるパイプ挿入方向前側から後側に向かって、エンボス100Aが排気パイプ10から離れるように傾斜することによって構成される。これにより、第2実施形態のようにヘッドフランジ30に軸方向位置決め手段(リブ34)を設けなくても、排気パイプ10が貫通孔に入り込んでしまうことを防止できる。このため、排気パイプ10の外周壁13と貫通孔31の内壁32との間に形成される隙間Gをパイプ周方向Cに対して均一にできることに加えて、パイプ軸方向Sに対する排気パイプ10の位置決めをも正確に行うことが可能となる。
(3.3)変更例
次に、上述した第3実施形態に係るエンボス100Aの変更例について、図面を参照しながら説明する。図8(a)は、第3実施形態の変更例に係る溶接継手構造3の排気パイプ10のみを示す斜視図であり、図8(b)は、第3実施形態の変更例に係る溶接継手構造3の排気パイプ10を示す側面図である。なお、上述した第3実施形態に係るエンボス100Aと同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
上述した第3実施形態のように、エンボス100Aに設けられるエンボス上位置決手段は、必ずしもエンボス100Aが排気パイプ10の外周壁13から離れるように傾斜することによって構成される必要はない。
例えば、図8(a)及び図8(b)に示すように、エンボス上位置決手段は、エンボス100Aよりもパイプ径方向R外側に突出する段差部110によって構成されていてもよい。この段差部110は、エンボス100A内においてパイプ挿入方向I後側に形成されている。この場合であっても、第3実施形態の作用・効果と同様に、排気パイプ10の外周壁13と貫通孔31の内壁32との間に形成される隙間Gをパイプ周方向Cに対して均一にできることに加えて、パイプ軸方向Sに対する排気パイプ10の位置決めをも正確に行うことが可能となる。
(4)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。具体的には、溶接継手構造は、自動車等の内熱機関に接続されるエキゾーストマニホールドの締結構造であるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、パイプ(例えば、排気パイプ10)が被取付部材(例えば、フランジ)に形成される貫通孔に取り付けられるものであればよい。
また、径方向位置決手段は、排気パイプ10と一体形成されるエンボスであるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、別体の部材が排気パイプ10の外周壁13に取り付けられることによって構成されてもよい。
また、貫通孔31を形成する内壁32には、面取り33が施されているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、面取り33が施されていなくてもよい。
なお、第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態で説明した様々な溶接継手構造(パイプや被取付部材)を組み合わせることも勿論可能である。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められる。
1〜3…パイプ継手構造
10…排気パイプ(パイプ)
11,12…端部
13…外周壁
20…集合部
30…ヘッドフランジ(被取付部材)
31…貫通孔
32…内壁
34…リブ
100,100A…エンボス
110…段差部

Claims (7)

  1. パイプが被取付部材に形成される貫通孔に挿入された状態で、前記パイプの端部と前記被取付部材とが溶接される溶接継手構造であって、
    前記パイプは、前記貫通孔を形成する内壁に当接してパイプ径方向に位置決めされる径方向位置決手段を備えることを特徴とする溶接継手構造。
  2. 請求項1に記載の溶接継手構造であって、
    前記径方向位置決手段は、3カ所以上設けられ、かつ、前記パイプからパイプ径方向外側に突出するエンボスによって構成されることを特徴とする溶接継手構造。
  3. 請求項2に記載の溶接継手構造であって、
    前記エンボスは、パイプ軸方向視において、半円弧状に形成されることを特徴とする溶接継手構造。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の溶接継手構造であって、
    貫通孔を形成する内壁には、パイプが挿入される側の縁が削られることにより形成された面取りが施されていることを特徴とする溶接継手構造。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の溶接継手構造であって、
    前記被取付部材は、前記パイプの端部に当接して前記パイプをパイプ軸方向に位置決めする軸方向位置決め手段を備え、
    前記軸方向位置決め手段は、前記貫通孔を形成する内壁から突出するリブによって構成されることを特徴とする溶接継手構造。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の溶接継手構造であって、
    前記径方向位置決手段は、前記パイプからパイプ径方向外側に突出するエンボスによって構成され、
    前記エンボスは、前記被取付部材に当接して前記パイプをパイプ軸方向に位置決めするエンボス上位置決手段を備え、
    前記エンボス上位置決手段は、前記貫通孔に挿入されるパイプ挿入方向前側から後側に向かって、前記エンボスが前記パイプから離れるように傾斜することによって構成されることを特徴とする溶接継手構造。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れかに記載の溶接継手構造であって、
    前記径方向位置決手段は、前記パイプからパイプ径方向外側に突出するエンボスによって構成され、
    前記エンボスは、前記被取付部材に当接して前記パイプをパイプ軸方向に位置決めするエンボス上位置決手段を備え、
    前記エンボス上位置決手段は、前記エンボスよりもパイプ径方向外側に突出する段差部によって構成されることを特徴とする溶接継手構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101579426B1 (ko) * 2014-07-17 2015-12-22 정우공업 주식회사 소음기 파이프 제조용 플레이트 및 소음기용 파이프 제조방법
JP2016029306A (ja) * 2014-07-22 2016-03-03 株式会社鷺宮製作所 継手部材の接合構造、および、継手部材の接合方法、ならびに、これを用いた遠心ポンプ

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