JP2013006602A - 包装用容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】強度を向上した包装用容器を提供する。
【解決手段】包装用容器100は、内側に物品を収容するための本体部120を備えた包装用容器であって、本体部120は、底面121と、この底面121に連結された側面122とを含み、側面122から底面121に渡って、内方に突出したリブ125が形成されていることを特徴とする。リブ125の突出高さは、底面121と側面122との連結部で最も大きいことが好ましい。
【選択図】 図1
【解決手段】包装用容器100は、内側に物品を収容するための本体部120を備えた包装用容器であって、本体部120は、底面121と、この底面121に連結された側面122とを含み、側面122から底面121に渡って、内方に突出したリブ125が形成されていることを特徴とする。リブ125の突出高さは、底面121と側面122との連結部で最も大きいことが好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明は、包装用容器に関し、より詳しくは食品を包装するための包装用容器に関する。
従来より、包装用容器は、鮮魚、食肉、果物、野菜、加工食品などの食品を包装するために用いられている。このような包装用容器として、例えば特開2008−290728号公報(特許文献1)には、熱可塑性樹脂シートを成形して得られ、天井部とその周縁から垂下した蓋側壁部とからなる容器蓋と、底部とその周縁を立ち上げて形成した容器側壁部とからなる容器本体とがヒンジ部を介して一体に連結された平面視多角形の包装用容器が開示されている。また、この特許文献1には、容器蓋と容器本体とに、それぞれ糸尻用凸部と側壁に縦リブを形成したことによって、成形した容器の強度と剛性とが向上することも開示されている。
この種の包装用容器は、容器本体に食品を収容して、容器蓋を容器本体に取り付け、包装した状態の製品を多段に積み重ねて陳列することが多い。しかし、上記特許文献1に開示の包装用容器を多段に積み重ねて陳列すると、包装用容器の容器本体の強度が十分でないため、容器本体が変形してしまうことがあることを本発明者は明らかにした。
本発明は、上記問題点に鑑み、強度を向上した包装用容器を提供することを課題とする。
本発明者は鋭意研究の結果、包装用容器を多段に積み重ねたときに、包装用容器において大きな負荷が加えられるのは、本体部(容器本体)の側面(容器側壁)と底面(底部)との連結部であり、上記特許文献1の包装用容器では、この連結部の強度が十分でないため、本体部が変形してしまうことがあることを見出した。
そこで、本発明の包装用容器は、内側に物品を収容するための本体部を備えた包装用容器であって、本体部は、底面と、この底面に連結された側面とを含み、側面から底面に渡って、内方に突出したリブが形成されていることを特徴とする。
本発明の包装用容器によれば、側面から底面に渡って内方に突出したリブが形成されているので、本体部の剛性を高めることができる。したがって、本体部の強度を向上できるので、強度を向上した包装用容器を提供することができる。
本発明の包装用容器において好ましくは、リブの突出高さは、底面と側面との連結部で最も大きいことを特徴とする。
上述したように、包装用容器を多段に積み重ねた時に、包装用容器において大きな負荷が加えられるのは、底面と側面との連結部であることに本発明者は着目した。そこで、包装用容器の強度をさらに高めるために鋭意研究した結果、大きな負荷が加えられる側面と底面との連結部のリブの突出高さを大きくすることを見出した。これにより、多段に積み重ねた時に包装用容器が変形することを効果的に抑制できる。
本発明の包装用容器において好ましくは、底面と側面との連結部におけるリブの稜線は円弧状をなし、連部におけるリブは、4mm以上7mm以下の突出高さを有し、7mm以上16mm以下の曲率半径を有し、3mm以上6mm以下の幅を有することを特徴とする。
突出高さ、曲率半径及び幅を上記範囲とすることによって、リブの剛性をより高めることができるので、強度をより向上した包装用容器を提供することができる。
本発明の包装用容器において好ましくは、本体部に取り付けることが可能な蓋部と、この蓋部と本体部とを連結するヒンジ部とをさらに備えることを特徴とする。
これにより、本体部と蓋部とが一体となった包装用容器を提供することができる。
以上説明したように、本発明によれば、強度を向上した包装用容器を提供することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1〜図9を参照して、本発明の一実施の形態における包装用容器100について説明する。
図1〜図4に示すように、包装用容器100は、蓋部110と、蓋部110と着脱可能な本体部120と、蓋部110と本体部120とを連結するヒンジ部130とを備えている。本実施の形態の包装用容器100は、蓋部110と本体部120とヒンジ部130とが一体成形されたフードパックである。
蓋部110及び本体部120のそれぞれは、平面形状が矩形であり、底面111、121と、底面111、121と連結された(本実施の形態では底面111、121から立設された)側面112、122とを含んでいる。底面111、121と、側面112、122とで囲まれる収容部(内側)には、食品等の物品を収容することが可能である。
蓋部110及び本体部120のそれぞれは、側面112、122と連結され、かつ底面111、121と略平行な方向に外側に延びる嵌合部113、123をさらに含んでいる。嵌合部113、123は、側面112、122上端の外周を取り囲むように形成されている。嵌合部113、123のそれぞれは、蓋部110を本体部120に取り付ける際に、互いに対向する位置に形成されている。本体部120の嵌合部123は、凸状に形成されおり、この凸部が蓋部110の嵌合部113と嵌合可能である。
蓋部110及び本体部120のそれぞれは、嵌合部113、123と連結され、外側に延びるフランジ114、124をさらに含んでいる。それぞれのフランジ114、124は、蓋部110を本体部120に取り付ける際に、互いに重なり合う位置に形成されている。
蓋部110及び本体部120には、側面112から底面111に渡って、内方(内部)に突出した複数のリブ115、125が形成されている。ここで、図5〜図7を参照して、本体部120のリブ125(125a、125b)について詳述する。
図5〜図7に示すように、本体部120のリブ125aは、側面122上端から底面121の一部に渡って内方に突出している。また、図5に示すように、本体部120のリブ125bは、一方の側面上端から対向する側面上端まで延在するように、内方に向けて突出している。
図6を参照して、これらのリブ125a、125bの突出高さは、底面121と側面122との連結部126で最も大きい。ここで、リブの突出高さT1、T2とは、図6に示すように、底面121または側面122から垂直に延びる長さを意味する。底面121及び側面122が曲線の場合には、リブの突出高さT1は、接線Cに対して垂直に延びる長さを意味する。
底面121と側面122との連結部126におけるリブの稜線は円弧状をなし、連結部126に位置するリブは、4mm以上7mm以下の突出高さT1を有し、7mm以上16mm以下の曲率半径を有し、3mm以上6mm以下の幅W1を有することが好ましい。突出高さT1が4mm以上で、かつ曲率半径が7mm以上で、かつ幅W1が3mm以上の場合、内寸を狭めることを抑制できると共に、内側に収容する物品にリブの形が映ることを抑制することで見栄えを良好にできる。突出高さT1が7mm以下で、かつ曲率半径が16mm以下で、幅W1が6mm以下の場合、リブによる包装用容器100の強度をより向上できる。
ここで、連結部126におけるリブの曲率半径とは、図6に示すように、内方に最も突出した線状Rの曲率半径を意味する。連結部126におけるリブの幅とは、図7に示すように、本体部120の内側から見たときの幅W1を意味する。本実施の形態では、連結部126におけるリブ125aの幅W1は、側面122におけるリブ125aの幅W2よりも大きい。
リブ125は、複数形成されていることが好ましい。この場合、強度を高めるという観点から、隣り合うリブ125の間隔(ピッチ)は、7mm以上15mm以下であることが好ましい。
本体部120のリブ125のうち、一方の側面から他方の側面に向けて底面121に延在するリブ125bは、外部から見た時には、溝(凹部)を構成する。このリブ125bの少なくとも1つは、凹部に輪ゴムなどの留め具を係止することが可能な係止溝127(図2及び図8参照)である。言い換えると、蓋部110は、対向する位置に形成された係止溝117を有し、本体部120は、蓋部110が取り付けられた時に、外周において、蓋部110の対向する係止溝117を結ぶ仮想線L(図2参照)に沿って形成された係止溝127を有している。さらに言い換えると、図2に示すように、蓋部110と本体部120とを重ね合わさない時の底面において、蓋部110の対向する係止溝117を結ぶ仮想線Lと、本体部120の係止溝127とは一直線上になるように、係止溝117、127が形成されている。
図1に示すように、本実施の形態では、蓋部110に複数のリブ115が形成されている。この複数のリブ115は外側から見た時には、図9に示すように、溝(凹部)を構成する。蓋部110の係止溝117の深さは、リブ115を構成する溝の深さよりも大きい。また、本実施の形態では、蓋部110の係止溝117の幅は、リブ115を構成する溝の幅よりも大きい。
図9に示すように、本実施の形態における蓋部110の係止溝117の幅は、奥(深さ方向)に向けて単調減少している。また、本実施の形態における蓋部110の係止溝117の幅は、底面111と側面112との連結部で最も大きく、長さ方向の先端に向けてそれぞれ単調減少している。
蓋部110の係止溝117は、蓋部110の1つの辺の中央位置と、この中央位置と対称の位置とに形成されることが好ましい。本実施の形態では、蓋部110の係止溝117と、本体部120の係止溝127とをつなぐと、ヒンジ部130の中央を通るように、係止溝117、127が形成されている。この場合、ヒンジ部130で蓋部110と本体部120が連結されているので、開放されている3方の中央を留め具で固定することができる。
なお、係止溝117の位置は特に限定されずヒンジ部130と略平行な方向(底面の短辺)に、対向する係止溝117が形成されていてもよい。
図2及び図9に示すように、蓋部110には、蓋部110の係止溝117を表示するための表示部118が形成されている。表示部118には、係止溝117を明示して、係止溝117に輪ゴムなどの留め具を容易に係止するために設けられている。本実施の形態の表示部118は、係止溝117を示す矢印と、留め具として輪ゴムを用いる場合の「ワゴム」の文字とを表示している。
上述した包装用容器100は、例えば熱可塑性樹脂シートを用いて成形される。熱可塑性樹脂シートとしては、特に限定されず、一般的な包装用容器の原材料として用いられているものを採用することができ、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂といったポリエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピレンランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)樹脂、エチレン−プロピレンブロック共重合体(ブロックポリプロピレン)樹脂などのポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂などのポリエステル系樹脂、ホモポリスチレン(汎用ポリスチレン)樹脂、スチレン−メチルスチレン共重合体樹脂、スチレン−エチルスチレン共重合体樹脂、スチレン−ブチルスチレン共重合体樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体樹脂、スチレン−イソプレンブロック共重合体樹脂などのポリスチレン系樹脂などからなる発泡樹脂シートや非発泡樹脂シート(樹脂フィルム)を採用することができる。
本実施の形態において包装用容器100を成形する材料として用いられる熱可塑性樹脂シートは、上記例示の内の単一種類の樹脂によって構成されている必要はなく、例えば、ホモポリプロピレン樹脂とランダムポリプロピレン樹脂との混合樹脂、ホモポリプロピレン樹脂と低密度ポリエチレン樹脂との混合樹脂、汎用ポリスチレン樹脂とその他のポリスチレン系樹脂との混合樹脂などによって構成されていてもよい。
また、上記例示の樹脂以外の熱可塑性樹脂が用いられてなる熱可塑性樹脂シートを採用することも可能であり、上記例示の樹脂の内の1種以上と上記例示以外の樹脂の1種以上とを含む混合樹脂からなる熱可塑性樹脂シートも採用が可能なものである。
また、熱可塑性樹脂シートとしては、熱成形が可能なものであれば、単層構造であっても積層構造であっても良く、上記のような発泡樹脂シート、または、非発泡樹脂シートに他の樹脂シートや金属フィルム、布帛、不織布などを積層した積層シートであってもよい。
本実施の形態においては、熱可塑性樹脂シートとして樹脂フィルムを用いる場合には、例えば10μm〜50μmの厚みを有し、発泡樹脂シートを用いる場合には、例えば0.7mm〜3mmの厚みを有する。
このような熱可塑性樹脂シートを用いて包装用容器100を製造する方法としては、例えば、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、プレス成形等の従来一般に実施されている熱可塑性樹脂シートを用いた熱成形と同様の方法を採用することができる。本実施の形態では、1枚の熱可塑性樹脂シートを用いて、蓋部110、本体部120及びヒンジ部130を一体成形する。
次に、図1〜図11を参照して、本実施の形態の包装用容器100を、留め具Bを用いて固定する方法について説明する。
まず、図1に示すように、蓋部110の収容部及び本体部120の収容部が上方に位置するように、蓋部110、本体部120及びヒンジ部130を配置する。次いで、包装用容器100の本体部120の収容部に、食品等の物品を収容する。
次に、図4に示すように、ヒンジ部130を中心に、蓋部110を本体部120に覆うように取り付ける。この時、蓋部110の嵌合部113と、本体部120の嵌合部123とを互いに嵌合させ、フランジ114、124を重なり合わせる。これにより、蓋部110に形成された対向する係止溝117と、本体部120に形成された係止溝127とは外周面において延在する。
次に、図10及び図11に示すように、本体部120に蓋部110が取り付けられた状態で、蓋部110の係止溝117及び本体部120の係止溝127に留め具Bを配置すると、係止溝117、127内に留め具Bが係止される。したがって、係止溝117、127が形成された所定位置に留め具Bを固定することができる。
留め具Bを係止溝117に配置する時、表示部118により、蓋部110において留め具Bを配置する位置を確認できる。なお、留め具Bは、例えば、輪ゴムである。
このように、本体部120に蓋部110を取り付け、留め具Bで固定した包装用容器100を多段に積み重ねると、蓋部110において留め具Bがずれることを抑制できるので、本体部120と蓋部110との固定を強固にすることができる。また、包装用容器100が透明である場合には、収容した食品の見栄えが悪くなることを抑制でき、複数の包装用容器100において留め具Bの位置のばらつきを抑制できるので、外観上望ましい状態を維持できる。
また、本体部120の側面122から底面121に渡って内方に突出したリブ125が形成されているので、本体部120の上下方向及び左右方向の剛性を高めることができる。このため、本体部120の強度を向上できるので、包装用容器100を多段に積み重ねても、上からの耐圧縮性を高めることができると共に、留め具Bによる左右方向の耐圧縮性も高めることができる。したがって、包装用容器100の強度を向上することができる。
ここで、本実施の形態の包装用容器100は、蓋部110及びヒンジ部130を備えた構成としたが、蓋部110及びヒンジ部130の少なくとも一方は省略されてもよい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、各実施の形態の特徴を適宜組み合わせることも当初から予定している。また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 包装用容器、110 蓋部、111,121 底面、112,122 側面、113,123 嵌合部、114,124 フランジ、115,125,125a,125b リブ、117,127 係止溝、118 表示部、120 本体部、126 連結部、130 ヒンジ部、B 留め具、L 仮想線。
Claims (4)
- 内側に物品を収容するための本体部を備えた包装用容器であって、
前記本体部は、底面と、前記底面に連結された側面とを含み、
前記側面から前記底面に渡って、内方に突出したリブが形成されていることを特徴とする、包装用容器。 - 前記リブの突出高さは、前記底面と前記側面との連結部で最も大きいことを特徴とする、請求項1に記載の包装用容器。
- 前記底面と前記側面との連結部における前記リブの稜線は円弧状をなし、
前記連部におけるリブは、4mm以上7mm以下の突出高さを有し、7mm以上16mm以下の曲率半径を有し、3mm以上6mm以下の幅を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の包装用容器。 - 前記本体部に取り付けることが可能な蓋部と、
前記本体部と、前記蓋部とを連結するヒンジ部とをさらに備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の包装用容器。
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