JP5789447B2 - 包装容器用蓋体 - Google Patents
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Description
しかしながら、こうした嵌合構造による蓋体の補強は、容器本体とともに外力が加わるような場合については補強効果を期待できても、蓋体の上部から加わるような容器本体には直接作用しない外力が加わるような場合に、蓋体を十分に保護することが難しかった。
蓋体内部側に凹んだ弧状に形成される角部側面部を角部に設け、その角部側面部の中央に角部凹み溝を備えたため、角部凹み溝が外力に抗するだけでなく、この角部側面部でも外力に抗するため、蓋体の補強効果をより高めることができる。
上記角部凹み溝以外の凹み溝を含む凹部や凸部等を角部に設けると、その部分から変形し易くなって補強効果が弱まるからである。
図1には補強構造を備える蓋体100と食品を収容する容器本体200がヒンジ300で繋がり一体品となった包装容器1の平面図を、図2にはその側面図を示す。
これらの図面で示すように、蓋体100や容器本体200、ヒンジ300は一体であるため、合成樹脂製のシート材から真空成形や圧空成形等の熱板成形の手段を利用して成形できる。蓋体100は中味の食品が見えやすいように透明で曇りにくい熱可塑性樹脂材などの合成樹脂材で形成することが好ましく、そのため、容器本体200も透明としている。
こうしたシート材は、単層構造であっても積層構造であっても良く、また発泡シートであっても良いが、後述する所定の角部凹み溝160を精密形成するために、非発泡の単層シート材が好ましい。
蓋体100は、食品が収容された際にその上方を覆うように平面視で水平方向に広がりを持つ天面部110と、その長方形状の天面部110の各辺から下方に垂下して蓋体100に高さをもたらす側面部120と、その側面部120の下端に設けられ、容器本体200と接合する接合部130とを有し、さらに接合部130から水平方向に鍔状に広がるフランジ部140とを有している。特に接合部130は、断面釣形状に形成されており容器本体200に設けた後述する蓋体受け部230と嵌合した状態で被着されるようになっている。また、フランジ部140の角には、蓋体100を開ける際に容器本体200から分離させ易いように、容器本体200側のフランジ部240との間に空隙を形成するプチドーム141が形成されている。
なお、側面部120は、天面部110の形状に対応させて、天面部110の長辺110a,110aから垂下する長手側面部120a,120aと、天面部110の短辺110b,110bから垂下する短手側面部120b,120bに分けられる。
そして、角部150(角部側面部151)の中央には、角部150の上端から下端にわたり蓋体内部側に溝状に凹む角部凹み溝160を形成している。
この角部凹み溝160の上方から見た拡大図を図3に示すが、溝を形成する入り口部分だけでなく溝底もまた蓋体内部側に凹んでいる。換言すれば、角部凹み溝160は蓋体100の外部から内部に向かって凸状に形成されている。
なお、角部150には、この中央に設けた角部凹み溝160以外には凹部や凸部を設けないことが好ましい。角部150に関しては中央に角部凹み溝160を一つ設けることが蓋体100の補強上効果が高く、それ以外の凹部や凸部を設けると蓋体100の補強効果が減少するおそれがあるからである。
また、側面部120も、第1天面部111の周縁から下方に垂下して第2天面部112に至る第1側面部121と、第2天面部112の周縁から下方に垂下して接合部130へ至る第2側面部122とを有している。
すなわち、図4で示すように、第1天面部111と第2天面部112はともに天面部110の一部であり、第1側面部121と第2側面部122はともに側面部120の一部である。
そして、本実施形態では平面視で長方形状の天面部110を有する蓋体100としたが、天面部110の平面形状は長方形状に限定されることはなく、多角形状の天面部を有するような場合にはその角部に角部凹み溝を備えることで同様の効果を発揮することができる。
あるいはまた、角部150に角部側面部151を設けず、長手側面部120aと短手側面部120bとが線状に交差する角部とすることも好ましい形態である。
そして、底部210または底部210から壁部220にかけて容器本体200を補強するリブ部270が形成されている。
ヒンジ300は、蓋体100と容器本体200とを繋いでいる。
蓋体100への補強をより強力に行う場合には、容器本体200にリブ部270を設けているように、蓋体100の天面部110や側面部120にも凹凸を形成する種々の大きさ、形状のリブ部170を設けることができる。図7で示す包装容器2では、天面部100や側面部120にもリブ部170を設けて蓋体100を補強している。しかしながら、この場合にも角部150には角部凹み溝160以外の凹凸部分となるリブ部を設けていない。
例えば、図1で示したプチドーム141を設けない態様とすることもでき、また図7で示すように、蓋体100側のフランジ部140に設ける代わりに容器本体200側のフランジ部240に設ける態様とすることもでき、こうした種々の変更形態も当然本願発明の範囲に含まれる。
100 蓋体
110 天面部
110a 長辺
110b 短辺
111 第1天面部
112 第2天面部
120 側面部
120a 長手側面部
120b 短手側面部
121 第1側面部
122 第2側面部
130 接合部
140 (蓋側)フランジ部
141 プチドーム
150 角部
151,152 角部側面部
160 角部凹み溝
161 第1天面部凹み溝
162 第1側面部凹み溝
163 第2側面部凹み溝
170 リブ部
180 留め具係止溝
200 容器本体
210 底部
220 壁部
230 蓋体受け部
240 (本体側)フランジ部
270 リブ部
300 ヒンジ
Claims (4)
- 内部に物品を収容する容器本体に被着させる包装容器用蓋体であって、
平面視で水平方向へ広がる長方形状の天面部と、その天面部の長辺及び短辺から各々下方に垂下し蓋体に高さをもたらす長手側面部及び短手側面部と、その両側面部の下端に設けられる容器本体への接合部とを有し、
長手側面部と短手側面部が交わる角部の中央に、上端から下端にわたり蓋体内部側に溝状に凹む角部凹み溝を備えており、
天面部が第1天面部と第2天面部とを有し、側面部が第1側面部と第2側面部とを有し、
第1側面部は、第1天面部の周縁から下方に垂下して第2天面部に至る側面部であり、
第2天面部は、第1側面部の下端からさらに水平方向へ広がり第2側面部に至る天面部であり、
第2側面部は、第1天面部の周縁から下方に垂下して接合部へ至る側面部であり、
第2天面部にも蓋体内部に向かって凹む凹み溝を設けて、この凹み溝と第1側面部に設けた凹み溝および第2側面部に設けた凹み溝を連通させた前記角部凹み溝を備える包装容器用蓋体。 - 前記角部に蓋体内部側に凹んだ弧状に形成される角部側面部を設け、この角部側面部の中央に前記角部凹み溝を備える請求項1記載の包装容器用蓋体。
- 前記角部凹み溝の溝底が蓋体内部側に凹んでいる請求項1又は請求項2記載の包装容器用蓋体。
- 前記角部にはその中央に設けた前記角部凹み溝以外の凹部を有しない請求項1〜請求項3何れか1項記載の包装容器用蓋体。
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JP2011178482A JP5789447B2 (ja) | 2011-08-17 | 2011-08-17 | 包装容器用蓋体 |
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