JP2013006509A - 車両用回転電機制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用回転電機制御装置10は、ハイブリッド車両1の走行駆動力を発生する走行用モータ11と、内燃機関12の動力によって発電する発電用モータ13および該発電用モータ13の通電制御を行なう第2PDU15と、走行用モータ11および発電用モータ13と電気エネルギーの授受を行うバッテリ17と、発電用モータ13の状態と、バッテリ17の状態とに基づいて、バッテリ17の充電量および放電量を制御するMGECU18と、を備える。
【選択図】図1
Description
このとき、シリーズ型のハイブリッド車両の走行用モータに対して発電用モータから電力供給を行っている状態であると、発電用モータの出力制限に伴って走行用モータの出力も制限されてしまい、ハイブリッド車両の走行挙動が変化してしまう虞がある。
各PDU14,15は、例えばトランジスタなどのスイッチング素子を複数用いてブリッジ接続してなるブリッジ回路を具備するパルス幅変調(PWM)によるPWMインバータ14a,15aを備えて構成されている。
DC/DCコンバータ16は、例えばバッテリ(BATT)17の端子間電圧を所定の電圧まで昇圧して各PDU14,15に印加可能であると共に、各PDU14,15の端子間電圧(直流側電圧)を所定の電圧まで降圧してバッテリ17を充電可能である。
そして、相毎に、ハイサイドアームの各トランジスタUH,VH,WHのエミッタはローサイドアームの各トランジスタUL,VL,WLのコレクタに接続され、各トランジスタUH,UL,VH,VL,WH,WLのコレクタ−エミッタ間には、エミッタからコレクタに向けて順方向となるようにして、各ダイオードDUH,DUL,DVH,DVL,DWH,DWLが接続されている。
また、平滑コンデンサ42は、正極側の2次側直流側端子P2と負極側の2次側直流側端子N2との間に接続されている。
例えば走行用モータ11の駆動時などには、第1PDU14のPWMインバータ14aの相毎に対をなす各トランジスタのオン(導通)/オフ(遮断)状態を切り替えることによって、2次側直流側端子P2,N2に印加される直流電力を3相交流電力に変換し、走行用モータ11の3相の巻線(図示略)への通電を順次転流させることで、各相の巻線に交流のU相電流IuおよびV相電流IvおよびW相電流Iwを通電する。一方、例えば走行用モータ11の回生時などには、走行用モータ11から出力される3相交流電力を直流電力に変換して2次側直流側端子P2,N2に印加する。
また、例えば内燃機関12の動力により発電用モータ13が発電する場合には、第2PDU15は発電用モータ13から出力される交流の発電電力を直流電力に変換して、DC/DCコンバータ16を介してバッテリ17を充電または走行用モータ11の第1PDU14に電力供給する。
そして、ハイ側スイッチング素子43Hのコレクタは正極側の2次側直流側端子P2に接続され、ロー側スイッチング素子43Lのエミッタは負極側の2次側直流側端子N2に接続され、ハイ側スイッチング素子43Hのエミッタはロー側スイッチング素子43Lのコレクタに接続されている。
そして、ハイ側およびロー側スイッチング素子43H,43L毎のエミッタ−コレクタ間には、エミッタからコレクタに向けて順方向になるようにしてダイオードが接続されている。
なお、ハイ側およびロー側スイッチング素子43H,43Lは、オン/オフの切り換え時に、同時にオンとなることが禁止され、同時にオフとなる適宜のデッドタイムが設けられている。
また、平滑コンデンサ45は、正極側の1次側直流側端子P1と負極側の1次側直流側端子N1との間に接続されている。
なお、負極側の1次側直流側端子N1と2次側直流側端子N2とは互いに接続された共通端子である。
次に、ハイ側スイッチング素子43Hがオンかつロー側スイッチング素子43Lがオフとされ、チョークコイル44に流れる電流が遮断されることに起因する磁束の変化を妨げるようにしてチョークコイル44の両端間に起電圧(誘導電圧)が発生する。
これに伴い、チョークコイル44に蓄積された磁気エネルギーによる誘導電圧が低電圧側の入力電圧に上積みされて低電圧側の入力電圧よりも高い昇圧電圧が高電圧側に印加される。
この切替動作に伴って発生する電圧変動は平滑コンデンサ42,45により平滑化され、昇圧電圧が正極側の2次側直流側端子P2から出力される。
次に、ハイ側スイッチング素子43Hがオンかつロー側スイッチング素子43Lがオフとされ、チョークコイル44に流れる電流が遮断されることに起因する磁束の変化を妨げるようにしてチョークコイル44の両端間に起電圧(誘導電圧)が発生する。
このチョークコイル44に蓄積された磁気エネルギーによる誘導電圧は、スイッチングデューティーdutyに応じて高電圧側の入力電圧が降圧された降圧電圧となり、降圧電圧が低電圧側(つまり、正極側の1次側直流側端子P1)に印加される。
なお、各磁石温度検出部38,39は、永久磁石の温度を直接的に検出する代わりに、予め実行される試験などによって得られる所定のマップ(例えば、各モータ11,13の冷却媒体の温度と、永久磁石の温度との対応関係を示すマップなど)を参照して、他の温度検出値(例えば、各モータ11,13の冷却媒体の温度の検出結果など)に応じて、永久磁石の温度を取得してもよい。
これに伴い、温度判定部24は、発電用モータ13のトルクおよび回転数に応じて発電機磁石温度を取得し、所定の上限温度(上限磁石温度)と発電機磁石温度との差を発電機余裕温度ΔTとしてもよい。
そして、発電用モータ13の状態と、バッテリ17の充電量および放電量とに基づき、発電用モータ13の出力を制御する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS02に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS03に進む。
そして、ステップS02においては、発電用モータ13の温度(例えば、発電機磁石温度)に対する所定の減磁防止温度(例えば、上限磁石温度)にかかわらずにバッテリ17の充電量および放電量を制御する通常運転制御の処理を実行し、エンドに進む。
次に、ステップS05においては、所定の上限温度(上限磁石温度)と発電機磁石温度との差による発電機余裕温度ΔTを算出する。
次に、ステップS06においては、発電機余裕温度ΔTはゼロ未満であるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、ステップS07に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS08に進む。
このパワーセーブ運転制御においては、例えば発電用モータ13に連結された内燃機関12の運転状態(例えば、BSFC(正味燃料消費率:Brake Specific Fuel Consumptionなど)が最良となる運転状態を維持しつつ、回転数およびトルクを低下させることにより、バッテリ17の残容量(SOC)にかかわらずに発電用モータ13の出力が低下し、走行用モータ11の出力も低下する。
なお、SOC目標値SOCtarは、例えば、発電機余裕温度ΔTと、バッテリ17の劣化が少ない状態の残容量などからなるSOC収束値Aと、予め実施される試験などにより得られる比例ゲインαとに基づき、例えばSOCtar=A×(1+α×ΔT)などにより算出される。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS10に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS12に進む。
また、ステップS11においては、バッテリ17の放電量を制御する放電モード制御を実行する。
一方、バッテリ17の残容量(SOC)が多い場合には充放電量ΔP>0であって、放電モードとなり、充放電量(つまり放電量)ΔPは、発電機余裕温度ΔTの増大に伴い増大傾向に変化する。
なお、回転数Ngen(i+1)=回転数Ngen(i)+回転数変化ΔNgen、かつ、トルクTgen(i+1)=トルクTgen(i)+トルク変化ΔTgen、であって、負荷変化ΔNgen×ΔTgen=充放電量ΔPとなるように設定されている。
この場合、発電機余裕温度ΔTが大きくなるほど、発電用モータ13の運転効率の増大を優先するようにして、回転数変化(つまり回転数の低下)ΔNgenが小さくなるように制御される。
一方、発電機余裕温度ΔTが小さくなるほど、発電用モータ13の温度の低下を優先するようにして、回転数変化(つまり回転数の低下)ΔNgenが大きくなるように制御される。
この場合、発電機余裕温度ΔTが大きくなるほど、発電用モータ13の出力増大を優先するようにして、回転数変化(つまり回転数の増大)ΔNgenが大きくなるように制御される。
一方、発電機余裕温度ΔTが小さくなるほど、発電用モータ13の出力増大を行ないつつ発電用モータ13の温度が所定の上限温度よりも高くならないように保護することを優先して、回転数変化(つまり回転数の増大)ΔNgenが小さくなるように(つまり、充電量が減るように)制御される。
さらに、バッテリ17が過放電あるいは過充電となることを防止することができる。
また、車両用回転電機制御装置10は、ハイブリッド車両1に限定されず、例えば走行用モータ(MOT)11が駆動輪Wに連結された電動車両に搭載されてもよい。
10 車両用回転電機制御装置
11 走行用モータ(走行用回転電機)
12 内燃機関
13 発電用モータ(発電用回転電機)
14 第1PDU
15 第2PDU(通電制御手段)
17 バッテリ(蓄電装置)
18 MGECU(制御手段)
24 温度判定部(温度余裕度算出手段)
26 主制御部(運転状態判定手段)
27 動力指示部
31 SOC検出部(残容量検出手段)
32 車速センサ(運転状態検出手段)
34 回転数検出部(運転状態検出手段)
35 トルク検出部(運転状態検出手段)
Claims (5)
- 車両の走行駆動力を発生する走行用回転電機と、
内燃機関の動力によって発電する発電用回転電機と、
前記走行用回転電機および前記発電用回転電機と電気エネルギーの授受を行う蓄電装置と、
前記発電用回転電機の状態と、前記蓄電装置の状態とに基づいて、前記蓄電装置の充電量および放電量を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用回転電機制御装置。 - 前記発電用回転電機の通電制御を行なう通電制御手段と、
前記発電用回転電機の温度および前記通電制御手段の温度により前記発電用回転電機および前記通電制御手段の運転を許容する上限温度に対する温度余裕度を算出する温度余裕度算出手段とを備え、
前記制御手段は、前記温度余裕度に基づいて前記蓄電装置の充電量および放電量を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用回転電機制御装置。 - 前記車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記運転状態検出手段により検出された前記運転状態は所定の連続運転可能領域内であるか否かを判定する運転状態判定手段と、を備え、
前記制御手段は、
前記運転状態判定手段により前記運転状態は前記連続運転可能領域外であると判定された場合には、前記発電用回転電機の温度を所定の減磁防止温度以下に維持するように前記蓄電装置の充電量および放電量を制御し、
前記運転状態判定手段により前記運転状態は前記連続運転可能領域内であると判定された場合には、前記減磁防止温度にかかわらずに前記蓄電装置の充電量および放電量を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用回転電機制御装置。 - 前記通電制御手段は、前記発電用回転電機の状態と、前記蓄電装置の充電量および放電量とに基づき、前記発電用回転電機の出力を制御することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の車両用回転電機制御装置。
- 前記蓄電装置の残容量を検出する残容量検出手段を備え、
前記制御手段は、
前記残容量が所定値以上の場合には前記蓄電装置の放電量を制御し、
前記残容量が前記所定値未満の場合には前記蓄電装置の充電量を制御することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1つに記載の車両用回転電機制御装置。
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