JP2013004142A - 磁気記録媒体の製造方法、および、磁気記録媒体の製品情報を読み取る読取装置 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法、および、磁気記録媒体の製品情報を読み取る読取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造設備費用が嵩むことなく、しかも、磁気記録媒体の製品情報を磁気記録媒体に個別に確実に印すことができること。
【解決手段】テクスチャ加工用ヘッド22が領域24PAにおける半径R2の位置の円周の真上となる位置まで移動せしめられ一旦停止された後、マスタコントローラ14は、領域24PAに形成されるべき磁気記録媒体24の個別の製造番号を表すドット配列のデータに基づいてレーザパルスを変調させるべく、所定のプログラムに従いレーザパルス間隔を演算し、制御信号Cfを形成しそれをレーザ加工ヘッドコントローラ18に供給するとともに、ドット配列を構成するバンプの相互間隔をあらわすデータに基づいてスピンドルモータ26の出力軸の回転数を演算し、制御信号Csを形成しそれをスピンドルモータコントローラ20に供給するもの。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録媒体の製造方法、および、磁気記録媒体の製品情報を読み取る読取装置に関する。
磁気記憶装置に使用する部品である記録媒体等の履歴管理は、一層の高度化が求められており、例えば、品質マネジメント規格(ISO9001)においてもトレーサビリティ(追跡可能性)が強く要求されている。
個々の記録媒体においては、出荷する以前の製造ラインに供給されるときも、例えば、製造年月日、その記録媒体に使用された材料等をあらわす文字情報を、記録媒体一枚ごとにその記録媒体の外面に付すことが求められる。
例えば、特許文献1にも示されるように、レーザービームがプラスチック成形品である記録媒体用基板の外面に照射されることにより、記録媒体用基板の内径および外径の加工と同時に上述の文字情報の印字加工を行うことが提案されている。また、試験後の記録媒体の最内周部(クランプエリア)に、製品番号等の刻印をレーザービームによって行う事例も見られた。しかし、クランプ領域への刻印によるクランプ精度の低下や、出荷試験後の製品である記録媒体に追加加工を施した際に発生する飛散物による信頼性劣化、工程追加によるコスト高が問題となるので現在この方式は用いられていない。
そこで、例えば、特許文献2にも示されるように、刻印装置における所定のレーザービームを用いることにより、アルミニウム製基板からなる磁気ディスク媒体の磁性部の最インナー部(刻印エリア)に、製造条件をあらわす品質情報をバーコードとして刻印するとともに、発生した溶融飛散物をその刻印装置に設けられたダクトにより捕集することが提案されている。上述の磁性部の最インナー部(刻印エリア)は、クランプエリアの周辺とされている。
また、記録媒体においては、例えば、特許文献3にも示されるように、記録媒体における接触起動停止領域(以下、CSS領域ともいう)に対し、複数のバンプを所定間隔で形成するテクスチャ加工を行うにあたり、レーザテクスチャ装置が用いられている。
特開平2−280983号公報 特開平5−205442号公報 特開2000−84682号公報
特許文献2に示されるように、刻印装置により、製造条件をあらわす品質情報をバーコードとして刻印する場合、発生した溶融飛散物を捕集するダクト等の捕集装置が、その刻印装置に必要とされるので製造設備費用が嵩むこととなり得策ではない。
そこで、記録媒体の製品情報が、記録媒体を収納する収納ケース自体に製品情報をあらわすバーコードで付されるものが提案されている。
しかし、記録媒体が上述のような収納ケースに保管されている間、その記録媒体に関するトレーサビリティを確保できるが、記録媒体が収納ケースから取り出された場合、取り出された個々の記録媒体を識別する方法はなくなってしまい、トレーサビリティを確保できないという問題がある。
以上の問題点を考慮し、本発明は、磁気記録媒体の製造方法、および、磁気記録媒体の製品情報を読み取る読取装置であって、製造設備費用が嵩むことなく、しかも、磁気記録媒体の製品情報を磁気記録媒体自体に個別に確実に印すことができる磁気記録媒体の製造方法、および、磁気記録媒体の製品情報を読み取る読取装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る磁気記録媒体の製造方法は、テクスチャ加工用ヘッドからのレーザービームを、回転せしめられる磁気記録媒体用基板における接触起動停止領域に対し照射することにより、複数のバンプを該接触起動停止領域に縦横に形成する工程と、テクスチャ加工用ヘッドからのレーザービームを、回転せしめられる磁気記録媒体用基板における接触起動停止領域とクランプ領域との間に形成される製品情報領域に対し磁気記録媒体用基板の個別の製品情報をあらわすデータに基づいてレーザービームを変調し照射し、個別の製品情報に対応する複数のバンプを製品情報領域において所定の間隔で共通の円周上に形成する工程と、を含んでなる。
また、本発明に係る磁気記録媒体の製品情報を読み取る読取装置は、上述の磁気記録媒体の製造方法により記録された磁気記録媒体用基板の個別の製品情報をあらわす複数のバンプに対しテクスチャ加工用ヘッドから照射され反射されたレーザービームの反射光を検出し検出出力を送出する反射光検知器と、反射光検知器からの検出出力を解析する反射光解析器と、を含んで構成される。
本発明に係る磁気記録媒体の製造方法、および、磁気記録媒体の製品情報を読み取る読取装置によれば、テクスチャ加工用ヘッドからのレーザービームを、回転せしめられる磁気記録媒体用基板における接触起動停止領域とクランプ領域との間に形成される製品情報領域に対し磁気記録媒体用基板の個別の製品情報をあらわすデータに基づいてレーザービームを変調し照射し、個別の製品情報に対応する複数のバンプを製品情報領域において所定の間隔で共通の円周上に形成するので、ヘッドディスクインターフェイス(HDI)が確立した製造方法を用いて製品情報を磁気記録媒体に付加することができる。このため、磁気記録媒体の信頼性を毀損することがなく、さらには、製造設備費用が嵩むことなく、しかも、磁気記録媒体の製品情報を磁気記録媒体自体に個別に確実に印すことができる。
本発明に係る磁気記録媒体の製造方法の一例が適用された磁気記録媒体の表面に形成されたバンプの配列を部分的に拡大して示す平面図である。 本発明に係る磁気記録媒体の製造方法の一例が適用されたレーザテクスチャ装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る磁気記録媒体の製造方法の一例が適用された磁気記録媒体における各記録領域を示す平面図である。 図3におけるG部を拡大して示す部分拡大図である。
図2は、本発明に係る磁気記録媒体の製造方法の一例において用いられるレーザテクスチャ装置の構成を概略的に示す。
本発明に係る磁気記録媒体の製造方法の一例が適用される磁気記録媒体24は、例えば、図3に示されるように、その中央部に所定の孔24aを有するアルミニウム製の円盤状基板の表面に所定の膜厚のNi−Pメッキが施されたものとされる。磁気記録媒体24の外径および厚さは、それぞれ、95mm、1.27mmに設定されている。また、磁気記録媒体24は、表面の不純物を除去するための洗浄が施されている。図3において、磁気記録媒体24における半径R4の位置から半径R5の位置までの環状の記録領域24DA内にデータが書き込まれ、また、読み出し可能とされる。記録領域24DAの半径R4の位置よりも内側の領域であって孔24aの周辺となる半径R6の位置から半径R7の位置までの間に形成される環状の領域24CSは、所謂、CSS領域とされ、レーザテクスチャ加工が施される。さらに、孔24aの周縁から半径R1の位置までの環状の領域が、図示が省略されるクランプ機構により把持されるクランプ領域24CAとされる。加えて、後述する磁気記録媒体24の製品情報が記録される製品情報領域24PAが、領域24CSと上述のクランプ領域24CAとの間であって、半径R1の位置よりも16um大なる所定の半径R2の位置の円周上に、所定の幅で環状に形成されている。
磁気記録媒体24は、図2に示されるように、レーザテクスチャ装置におけるスピンドルモータ26の出力軸に連結されるチャック機構(不図示)により、クランプ領域24CAが把持される。これにより、磁気記録媒体24の領域24CSの表面が、スピンドルモータ26の出力軸の軸線に直交するように配置される。従って、磁気記録媒体24の領域24CSの表面は、後述するレーザパルスLBを照射するテクスチャ加工用ヘッド22の下端面に対向することとなる。
図2において、レーザテクスチャ装置は、レーザパルスLBを磁気記録媒体24の領域24CSまたは製品情報領域24PAに照射するテクスチャ加工用ヘッド22を備えている。磁気記録媒体24の領域24CSまたは製品情報領域24PAに複数個のバンプを形成するテクスチャ加工用ヘッド22は、レーザパルスLBを形成し出射するパルスレーザ発振器22Gと、パルスレーザ発振器22GからのレーザパルスLBの光量を所定の値に調整する光量調整部22Rと、対物レンズユニットの焦点位置を磁気記録媒体24の表面に位置するように調整するオートフォーカス機構22Fとを主な要素として含んで構成されている。
パルスレーザ発振器22Gは、例えば、波長1064nmのNd:YVO4レーザのレーザパルスを形成するものとされる。パルスレーザ発振器22Gのレーザ出力は、例えば、発振周波数を制御することにより行われる。レーザパルスLBのパルス間隔は、例えば、後述するレーザ加工ヘッドコントローラ18からの制御信号DHpに基づいて励起源がパルス制御されることにより、制御される。レーザー発振周波数は、例えば、300kHzに設定され、レーザーパワー(出力)は、例えば、7Wに設定される。
光量調整部22Rは、例えば、NDフィルタおよび光偏向器等を含んで構成され、後述するレーザ加工ヘッドコントローラ18からの光量調整信号DHbに基づいて制御される。
オートフォーカス機構22Fは、後述するレーザ加工ヘッドコントローラ18からの焦点調整信号DHfに基づいて制御される。これにより、所定のスポット径、例えば、8umのバンプが磁気記録媒体24の領域24CSおよび製品情報領域24PAの表面に形成されるように、対物レンズユニットにおける対物レンズの焦点位置が制御される。
スピンドルモータ26は、後述するスピードコントローラ20からの駆動制御パルス信号Dpに基づいて回転数制御される。
また、テクスチャ加工用ヘッド22は、リニアステージ28に移動可能に支持されている。リニアステージ28は、その具体的な構成の説明が省略されるが、後述するヘッドドライブコントローラ16からの駆動制御信号DLに基づいてテクスチャ加工用ヘッド22から出射したレーザパルスLBの磁気記録媒体24の表面に対する相対位置を、図2における矢印の示す方向、即ち、磁気記録媒体24における半径方向に沿って移動させるものである。
なお、磁気記録媒体24の表面に形成される複数個のバンプの相互間隔は、例えば、スピンドルモータ26の出力軸の回転数およびレーザパルスLBのパルス間隔に基づいて設定される。また、その各バンプの高さは、例えば、レーザパルスLBのスポット径およびレーザ出力に基づいて設定される。
上述のレーザテクスチャ装置は、斯かる構成に加えて、図2に示されるように、マスタコントローラ14を備えている。
マスタコントローラ14は、後述する複数の磁気記録媒体24に関する個別の製造情報、例えば、製造番号をあらわすデータ、テクスチャ加工におけるバンプの相互間隔、バンプの高さ等をあらわすデータ、製造番号をあらわすデータに対応するバンプ径、バンプの相互間隔等をあらわすデータ、ヘッドドライブコントローラ16、レーザ加工ヘッドコントローラ18、および、スピンドルモータコントローラ20の動作制御用プログラムをあらわすデータ等を格納するデータ記憶部14Mを備えるものとされる。
また、マスタコントローラ14には、スピンドルモータ26の出力軸の回転数を検出する回転数センサ12からの検出出力信号Sr、指令操作部10からの各磁気記録媒体24にそれぞれ対応する製造情報を印すように指令する指令信号PSまたは所定のレーザテクスチャ加工を行うように指令する指令信号PTが供給される。
マスタコントローラ14は、指令操作部10からの指令信号PTが供給される場合、チャック機構によりクランプ領域24CAが支持された磁気記録媒体24における上述の領域24CSに対しレーザテクスチャ加工を行うべく、リニアステージ28に、テクスチャ加工用ヘッド22を領域24CSの真上となる所定位置までの移動動作を行わせるように制御信号Cdを形成し、それをヘッドドライブコントローラ16に供給する。これにより、ヘッドドライブコントローラ16は、制御信号Cdに基づいて駆動制御信号DLを形成し、リニアステージ28の駆動部に供給する。従って、テクスチャ加工用ヘッド22が、領域24CSにおける半径R6の位置の円周の真上となる位置まで移動せしめられ一旦停止される。
次に、マスタコントローラ14は、領域24CSに形成されるべきバンプの相互間隔をあらわすデータに基づいて所定のプログラムに従いレーザパルス間隔を演算し、制御信号Cfを形成しそれをレーザ加工ヘッドコントローラ18に供給するとともに、バンプの相互間隔をあらわすデータに基づいてスピンドルモータ26の出力軸の回転数を演算し、制御信号Csを形成しそれをスピンドルモータコントローラ20に供給する。また、マスタコントローラ14は、バンプの高さをあらわすデータに基づいて所定のプログラムに従いレーザのスポット径およびレーザ出力(光量)を演算し、制御信号CvおよびCoを形成しそれらをレーザ加工ヘッドコントローラ18に供給する。これにより、スピンドルモータコントローラ20は、制御信号Csに基づいて所定の回転数で回転させるべく駆動制御パルス信号Dpを形成しそれをスピンドルモータ26に供給する。
また、レーザ加工ヘッドコントローラ18は、制御信号Cfに基づいてレーザパルスLBのパルス間隔を制御すべく、駆動制御パルス信号DHpをパルスレーザ発振器22Gに供給する。レーザ加工ヘッドコントローラ18は、制御信号CoおよびCvに基づいてレーザのスポット径を所定の値に制御すべく、焦点調整信号DHfをオートフォーカス機構22Fに供給するとともに、磁気記録媒体24の表面に到達する光量を所定の一定の値にすべく、光量調整信号DHbを光量調整部22Rに供給する。
これにより、テクスチャ加工用ヘッド22は、領域24CS内で半径方向外方に向かって所定の速度で移動せしめられるとともに、図1および図4に拡大されて示されるように、スポット径8umおよび高さ80(オングストローム)を有するバンプ24Bai(i=1〜n,nは正の整数)を所定の等間隔で、例えば、16umの間隔で所定の数量だけ縦横に形成するように、レーザパルスLBを照射する。なお、図1において、バンプ24Baiは、矢印Cの示す円周方向、および、矢印Rの示す半径方向に中心間距離が16umとなるように領域24CS内に形成される。なお、磁気記録媒体24の回転数を一定に設定する場合は、異なる半径位置において周速が異なることになる。従って、バンプ24Baiを円周方向に等間隔に形成するために、半径位置に応じてレーザパルスLBのパルス間隔を調整、もしくは周速を一定にするためにスピンドルモータの回転数を制御して良く、あるいは領域24CSを半径方向に複数の領域に分割して各領域毎にレーザパルスLBのパルス間隔を調整しても良い。あるいは、バンプ24Baiの間隔を円周方向と半径方向で異なる間隔に設定しても良い。
続いて、マスタコントローラ14は、指令操作部10からの各磁気記録媒体24にそれぞれ対応する製造情報を印すように指令する指令信号PSが供給される場合、チャック機構によりクランプ領域24CAが支持された磁気記録媒体24における上述の領域24PAに対し製造情報をあらわすドット配列を形成すべく、リニアステージ28に、テクスチャ加工用ヘッド22を領域24PAの真上となる所定位置までの移動動作を行わせるように制御信号Cdを形成し、それをヘッドドライブコントローラ16に供給する。これにより、ヘッドドライブコントローラ16は、制御信号Cdに基づいて駆動制御信号DLを形成し、リニアステージ28の駆動部に供給する。従って、テクスチャ加工用ヘッド22が領域24PAにおける半径R2の位置の円周の真上となる位置まで移動せしめられ一旦停止される。
次に、マスタコントローラ14は、領域24PAに形成されるべき磁気記録媒体24の個別の製造情報、例えば、個別の製造番号を表すドット配列のデータに基づいてレーザパルスを変調させるべく、所定のプログラムに従いレーザパルス間隔を演算し、制御信号Cfを形成しそれをレーザ加工ヘッドコントローラ18に供給するとともに、ドット配列を構成するバンプの相互間隔をあらわすデータに基づいてスピンドルモータ26の出力軸の回転数を演算し、制御信号Csを形成しそれをスピンドルモータコントローラ20に供給する。また、マスタコントローラ14は、ドット配列を構成するバンプの形状をあらわすデータに基づいて所定のプログラムに従いレーザのスポット径およびレーザ出力(光量)を演算し、制御信号CvおよびCoを形成しそれらをレーザ加工ヘッドコントローラ18に供給する。これにより、スピンドルモータコントローラ20は、制御信号Csに基づいて駆動制御パルス信号Dpを形成しそれをスピンドルモータ26に供給する。
また、レーザ加工ヘッドコントローラ18は、制御信号Cfに基づいてレーザパルスLBのパルス間隔を制御すべく、駆動制御パルス信号DHpをパルスレーザ発振器22Gに供給する。レーザ加工ヘッドコントローラ18は、制御信号Coに基づいてレーザのスポット径を所定の値に制御すべく、焦点調整信号DHfをオートフォーカス機構22Fに供給するとともに、磁気記録媒体24の表面に到達する光量を所定の一定の値にすべく、制御信号Cvに基づいて光量調整信号DHbを光量調整部22Rに供給する。
これにより、テクスチャ加工用ヘッド22は、領域24PA内で図1に拡大されて示されるように、スポット径8umおよび高さ80(オングストローム)を有するバンプ24Bbi(i=1〜n,nは正の整数)を共通の一つの円周上にドット配列を形成するようにレーザパルスLBを照射する。
領域24PA内におけるドット配列を構成するバンプ24Bbiで表される製造情報として、各磁気記録媒体24の個別のディスク番号(固有製造番号)をあらわす8桁の番号とした場合について説明する。その固有製造番号が、例えば、“12345678”の場合、”・−・−−・−−− ・−−−−・−−−−−・−−−−−−・−−−−−−−・−−−−−−−−・”となるドット配列が、バンプ24Bbiによって領域24PA内の一つの円周上に形成される。但し、ドット配列は、”・”はバンプ24Bbiを表し、”−”を基本ブランク(空領域)として含んであらわれる。即ち、固有製造番号の各桁の数字は、バンプ間の基本ブランク(−)の数量で表されている。
従って、この固有製造番号では、バンプ24Bbiの相互間隔を、基本ブランクの円周方向に沿った長さである16umを基本長として、各桁の数字に対応した16umの整数倍に制御することにより固有製造番号が領域24PA内に記録されることとなる。
例えば、上述の半径R2を16mmとしたとき、記録可能な領域の一周分の長さは、約100mmであり、固有製造番号“12345678”の場合、記録領域において円周方向に沿った必要な長さは、16um×36=576umである。従って、固有製造番号をあらわすドット配列を、記録領域として十分な1周内に記録可能であることがわかる。また、この変調方式の最大バンプ間距離は、10個分(160um)なので、約600桁の番号を記載可能である。この600桁の番号は磁気記録媒体の固有製造番号として使用するには、十分な桁数である。この方式を使用することで、固有製造番号の半永久的な記録が可能となる。
なお、上述の例のおいては、領域24PAにおける記録領域が1周分とされるが、斯かる例に限られることなく、例えば、領域24CSからクランプ領域24CAまでの空間的余裕があれば、製造情報が、領域24PAにおいて複数の円周上にわたる記録も可能である。
また、上述のレーザテクスチャ装置において、テクスチャ加工用ヘッド22から照射され磁気記録媒体24の領域24PAで反射したレーザパルスLBを検出し検出出力を送出する反射光検知器と、反射光検知器からの検出出力を解析する反射光解析器と、反射光解析器からの解析出力を表示する表示部とがさらに備えられてもよい。このような場合、反射光解析器が、反射光検知器からの検出出力に基づいて上述の領域24PAに形成された磁気記録媒体24の固有製造番号をあらわすバンプ24Bbiの配列を解析することにより、磁気記録媒体24の固有製造番号を自動的に表示部に表示することも可能である。このようにして磁気記録媒体24に記録した製品情報を自動的に読み取る装置を構成することができる。
製品情報を読み取る装置は、レーザテクスチャ装置とは別に独立して構成することにより、読取機能だけを有した装置とすることもできる。
あるいは、人間による目視にて製品情報を識別することも可能である。図1に示されるように、例えば、固有製造番号をあらわすドット配列における最も端のバンプ24Bbiが、隣接する領域24CSにおけるバンプ24Baiに向き合う場合、領域24CSにおいて、基本ブランク(−)の数量に対応するバンプ24Baiが、領域24PAに隣接して形成されているのでバンプ24Bbi相互間に対応するそのバンプ24Baiの個数を参照して基本ブランク(−)の数量(各桁の数字)を顕微鏡下で目視可能である。従って、基本ブランク(−)の数量を確認することにより、その磁気記録媒体24の固有製造番号を識別することが可能となる。
以上の説明では、理解を容易にするために磁気記録媒体として特定の形状を設定し、半径位置、スポット径等を具体的な数値を用いて説明したが、これらの数値は所望に応じて適切な設定を使用して実施して良いことは無論のことである。
10 指令部
14 マスタコントローラ
14M データ記憶部
16 ヘッドドライブコントローラ
18 レーザ加工ヘッドコントローラ
20 スピンドルモータコントローラ
22 テクスチャ加工用ヘッド
24 磁気記録媒体
24CS 領域
24CA クランプ領域
24PA 製品情報領域

Claims (2)

  1. テクスチャ加工用ヘッドからのレーザービームを、回転せしめられる磁気記録媒体用基板における接触起動停止領域に対し照射することにより、複数のバンプを該接触起動停止領域に縦横に形成する工程と、
    前記テクスチャ加工用ヘッドからのレーザービームを、回転せしめられる前記磁気記録媒体用基板における前記接触起動停止領域とクランプ領域との間に形成される製品情報領域に対し該磁気記録媒体用基板の個別の製品情報をあらわすデータに基づいて前記レーザービームを変調し照射し、前記個別の製品情報に対応する複数のバンプを該製品情報領域において所定の間隔で共通の円周上に形成する工程と、
    を含んでなる磁気記録媒体の製造方法。
  2. 請求項1に記載された磁気記録媒体の製造方法により記録された前記磁気記録媒体用基板の個別の製品情報をあらわす複数のバンプに対し前記テクスチャ加工用ヘッドから照射され反射されたレーザービームの反射光を検出し検出出力を送出する反射光検知器と、
    前記反射光検知器からの検出出力を解析する反射光解析器と、
    を含んで構成される磁気記録媒体の製品情報を読み取る読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016063653A1 (ja) * 2014-10-21 2016-04-28 株式会社リケン バルブリフタ
WO2020015884A1 (de) 2018-07-18 2020-01-23 Jarolim Fasertechnik Gmbh Vorrichtung und verfahren zur herstellung von nanozellulose

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