JP2007279475A - ホログラム記録装置及びホログラム記録方法 - Google Patents

ホログラム記録装置及びホログラム記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
定着用の光スポットの光強度を一様でLEDの光源の場合より強くすることができ、定着処理に時間を要しないようにすることができるホログラム記録装置及びホログラム記録方法を提供することにある。
【解決手段】
ホログラム記録媒体に記録用レーザ光を照射し、その後定着用光を照射してホログラム記録媒体にデータの記録を行うホログラム記録装置において、レーザ光源から出射したレーザ光を散乱させることで定着用光とするレーザ光散乱手段と、レーザ光散乱手段を、記録用レーザ光を照射するレーザ光源からホログラム記録媒体までの間のレーザ光の光路上に挿脱自在に配置させる配置手段を備え、光路上のレーザ光散乱手段の有無により、レーザ光を定着用光又は記録用レーザ光にすることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ホログラム記録媒体へ記録を行うためのホログラム記録装置及びホログラム記録方法に関する。
従来より、光ディスクに記録するデータの容量を大きくするため、ホログラム記録媒体へ多重記録を行う研究が進められている。ホログラム記録媒体へ多重記録を行う方法としては、現時点では主に2光束干渉方式とコリニア方式があるが、いずれの方法も情報光と参照光を照射してホログラム記録媒体にデータを記録した後、何の処理も行わないと時間と共に記録した情報が消えていったり、再生時に参照光を照射するたびに情報が消えていったりする。
このため、情報光と参照光を照射してホログラム記録媒体にデータを記録した後、定着(ファイナライジング)という処理を行う必要があり、この処理方法としては熱処理を施す方法もあるが、一般的には、2光束干渉方式では特許文献1、コリニア方式では特許文献2にそれぞれ示されているように、情報光や参照光とは別の定着用の光を照射する方法が採用されている。
さて、記録用レーザ光(情報光と参照光)と定着用光をホログラム記録媒体に照射するまでの光学系を同一にした場合、定着用光の光源にはLEDが用いられることが多い。これは、レーザ光の光路断面方向の光強度がガウス分布になっているため、レーザ光を用いるとホログラム記録媒体上に形成された光スポットは中心から外側にいくに従って光強度が弱くなっており一様な定着処理ができないためである。
特開平11−133843号公報 特開2003−178462号公報
しかしながら、定着用光の光源にLEDを用いるとホログラム記録媒体上に形成された光スポット内の光強度はほぼ一様であっても光強度が弱く、定着処理には時間がかかる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、定着用の光スポットの光強度を一様でLEDの光源の場合より強くすることができ、定着処理に時間を要しないようにすることができるホログラム記録装置及びホログラム記録方法を提供することにある。
請求項1記載のホログラム記録装置は、レーザ光源から出射したレーザ光を散乱させることで定着用光とするレーザ光散乱手段を備えることを特徴とする。
請求項2記載のホログラム記録装置は、レーザ光散乱手段を回転させる回転手段を備えることを特徴とする。
請求項3記載のホログラム記録装置は、レーザ光散乱手段が、すりガラスであることを特徴とする。
請求項4記載のホログラム記録装置は、レーザ光散乱手段を、記録用レーザ光を照射するレーザ光源からホログラム記録媒体までの間のレーザ光の光路上に挿脱自在に配置させる配置手段を備え、光路上のレーザ光散乱手段の有無により、レーザ光を定着用光又は記録用レーザ光にすることを特徴とする。
請求項5記載のホログラム記録方法は、ホログラム記録媒体に記録用レーザ光を照射した後、レーザ光源からホログラム記録媒体までの間のレーザ光の光路上に、レーザ光を散乱させるレーザ光散乱手段を配置させ、散乱したレーザ光を定着用光としてホログラム記録媒体に照射することを特徴とする。
請求項6記載のホログラム記録方法は、レーザ光散乱手段を回転させることを特徴とする。
請求項7記載のホログラム記録方法は、レーザ光散乱手段が、すりガラスであることを特徴とする。
請求項8記載のホログラム記録方法は、レーザ光散乱手段を、記録用レーザ光を照射するレーザ光源からホログラム記録媒体までの間のレーザ光の光路上に挿脱自在に配置させることで、光路上のレーザ光散乱手段の有無により、レーザ光を定着用光又は記録用レーザ光にすることを特徴とする。
請求項1及び請求項5の発明によれば、散乱したレーザ光を定着用光としてホログラム記録媒体に照射することから、定着用の光スポットの光強度を一様でLEDの光源の場合より強くすることができ、定着処理に時間を要しないようにすることができる。
請求項2及び請求項6の発明によれば、レーザ光散乱手段を回転させることから、レーザ光散乱手段によるレーザ光の散乱のされ方が全方向に一様でない場合でも定着用の光スポットの光強度を一様にできる。
請求項3及び請求項7の発明によれば、レーザ光散乱手段としてすりガラスを用いることで、レーザ光散乱手段を安価で容易に得ることができる。
請求項4及び請求項8の発明によれば、光路上のレーザ光散乱手段の有無により、レーザ光を定着用光又は記録用レーザ光にすることから、記録用レーザ光の光源と定着用光の光源を同一の光源にでき、装置のコストを抑えることができる。
以下、本発明の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明に係るホログラム記録装置の光ヘッド部分の一例を示す構成図である。図2は、同ホログラム記録装置のレーザ光散乱装置を示す説明図である。図3は、本発明に係るホログラム記録装置の光ヘッド部分の他の例を示す構成図である。
図において、本実施例のホログラム記録媒体HKに情報の書き込みを行うホログラム記録装置の光ヘッド10は、レーザ光源100,128、コリメートレンズ102,130、DMD104、ミラー108,116、ビームスプリッタ110、ダイクロイックミラー120、対物レンズ122、アクチュエータ124、フォトディテクタ112,138等から構成されている。
レーザ光源100は、ホログラム記録媒体HKへの記録を行うための記録用レーザ光を照射するものである。レーザ光源100が照射するレーザ光は、例えば530nmの緑色のレーザである。コリメートレンズ102は、レーザ光源100が照射したレーザ光を平行光にするものである。ミラー108,116は、レーザ光の進行方向を変えるものである。
DMD104は、空間光変調器の一種で、周期構造を持った微小なミラーの集合体であり、入射した光を画素ごとに反射方向を変えることで光変調させるものである。ホログラム記録媒体HKへ記録する際にはこの光変調により情報を持たせたレーザ光を作成することができる。また、レーザ光が当たる中心から所定の半径外の微小ミラーの反射方向を同方向にすることにより、単調なレーザ光である参照用のレーザ光を作成することもできる。すなわち、DMD104は記録用レーザ光を反射させることで、情報用レーザ光と参照用のレーザ光を作成することができる。
ビームスプリッ夕110及びフォトディテク夕112は、ホログラム記録媒体HKに記録されたデータを再生するとき、ホログラム記録媒体HKから反射した光を分岐して受光するものである。リレーレンズ114,118は、レーザ光の断面の大きさを変更するものである。
ダイクロイックミラー120は、入射した光の波長により透過と反射を分ける特性を持っており、後述するサーボ用レーザ光と情報用レーザ光、参照用レーザ光とを合わせてホログラム記録媒体HKに照射し、ホログラム記録媒体HKから反射したレーザ光をサーボ用レーザ光と情報用レーザ光、参照用レーザ光とに分ける。
対物レンズ122は、サーボ用レーザ光と情報用レーザ光、参照用レーザ光とをホログラム記録媒体HKの所定の位置に合焦させるためのものである。アクチュエータ124は、サーボ用レーザ光と情報用レーザ光、参照用レーザ光とをホログラム記録媒体HKの所定の位置に合焦させるよう、サーボ用レーザ光の反射光から作成された信号に基づいて対物レンズ122を上下方向に駆動させる。
レーザ光源128は、サーボ用レーザ光のレーザ光源であり、出射されるレーザ光は波長が例えば650nmの赤色レーザ光である。偏光ビームスプリッタ132は、光の偏光方向により透過と反射を分ける特性を持っており、レーザ光源128からのレーザ光を反射し、ホログラム記録媒体HKから反射したレーザ光を透過する。
1/4波長板126は、偏光方向を変えるための光学素子であり、レーザ光が二回透過することにより、S偏光から円偏光、円偏光からP偏光のように偏光方向を変える。凸レンズ134、シリンドリカルレンズ136、フォトディテクタ138は、アクチュエータ124を駆動するためのフォーカスサーボ用の信号を作成するための光学素子で、本実施例では非点収差法によりフォーカスサーボ用の信号を作成するようになっている。
レーザ光散乱装置200は、レーザ光の光路上に散乱物体であるすりガラスを回転させながら配置し、レーザ光を散乱させる装置である。具体的には、図2に示すように、レーザ光散乱装置200は、円盤状すりガラス202、スピンドルモー夕204、支持部材206、スクリューロッド208、フィードモータ2l0、ガイド部材2l2等から構成されている。
円盤状すりガラス202は、最外周から所定半径位置までがすりガラスになっている。円盤状すりガラス202のすりガラス部分は、例えば、ガラスの表面を1500番のサンドペーパーで磨くことにより形成させる。スピンドルモータ204は、円盤状すりガラス202を所定の回転速度で回転させるものである。支持部材206は、スピンドルモータ204を固定し、固着されたナットにスクリューロッド208が螺合されている。スクリューロッド208は、一端がフィードモータ210の回転軸に固定され、フィードモータ2l0の回転により回転する。スクリューロッド208の回転により、支持部材206と一体でスピンドルモータ204と円盤状すりガラス202がスクリューロッド208の軸方向に移動する。ガイド部材2l2は、支持部材206がスクリューロッド208の軸方向に移動する際のガイドの役割をしている。
レーザ光散乱装置200は、情報用レーザ光と参照用レーザ光によるデータ記録の段階においては、フィードモータ210の回転により支持部材206が図1における上方に移動し、円盤状すりガラス202が光路上に配置されないためレーザ光は散乱されない。また、記録後の定着処理の段階においては、フィードモータ210の回転により支持部材206が図1における下方に移動し、円盤状すりガラス202が光路上に配置されレーザ光を散乱させる。散乱したレーザ光は広い範囲に散乱するが、所定の割合はレーザ光と同じ光路をとり対物レンズ122からホログラム記録媒体HKに入射する。このときのスポットの大きさは記録の時と同程度かやや大きいが、スポット内の光強度は一様であり、LEDの場合より光強度が大きいため定着処理を一様に早く行うことができる。
このように構成されたホログラム記録装置において、作業者は入力装置(図示していない)を操作してDMD104に記録用データを出力し、レーザ光散乱装置200のフィードモータ210の回転により円盤状すりガラス202をレーザ光が当たらない位置にして、記録用レーザ光源l00とサーボ用レーザ光源128からレーザ光を出射し、ホログラム記録媒体HKに記録を行う。そして、記録後、DMD104の微小ミラーの反射方向を同方向にし、レーザ光散乱装置200のスピンドルモータ204を回転させフィードモータ210の回転により円盤状すりガラス202をレーザ光が当たる位置にしてホログラム記録媒体HKの記録の定着処理を行う。
以上のように、本実施例のホログラム記録装置によれば、散乱したレーザ光を定着用光としてホログラム記録媒体HKに照射することから、定着用の光スポットの光強度を一様でLEDの光源の場合より強くすることができ、定着処理に時間を要しないようにすることができる。
また、レーザ光散乱手段としての円盤状すりガラス202を回転させることから、円盤状すりガラス202によるレーザ光の散乱のされ方が全方向に一様でない場合でも定着用の光スポットの光強度を一様にできる。
さらに、レーザ光散乱手段として円盤状すりガラス202を用いることで、レーザ光散乱手段を安価で容易に得ることができる。
さらに、光路上のレーザ光散乱手段である円盤状すりガラス202の有無により、レーザ光を定着用光又は記録用レーザ光にすることから、記録用レーザ光の光源と定着用光の光源を同一の光源にでき、装置のコストを抑えることができる。
尚、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。ホログラム記録媒体によっては、定着処理のための光の波長を記録用レーザ光とは別の波長(例えば紫外光の波長)にした方が定着処理がうまくいくものがある。このようなホログラム記録媒体へ記録を行うホログラム記録装置においては、図3に示す光ヘッド20のように、定着用レーザ光源140、コリメー卜レンズ142、ダイクロイックミラーl44によりレーザ光散乱装置200にレーザ光が入射する前に、定着用のレーザ光を記録用レーザ光の光路に合わせるようにすればよい。このようにすれば、上記の実施例同様、定着用の光スポットの光強度を一様でLEDの光源の場合より強くすることができ、定着処理に時間を要しないようにすることができる。
また、上記の実施例においては、円盤状すりガラス202を回転させて入射したレーザ光が散乱するようにしたが、すりガラスを回転させないでレーザ光の光路上に配置するようにしてもよい。このようにすれば、定着用の光スポットは光強度の一様さの度合がやや劣るがレーザ光散乱装置200の構成が簡単になるため、装置のコストを抑えることができる。また、上記の実施例においては、レーザ光を散乱させる物体としてすりガラスを用いたが、レーザ光を散乱させることができれば、すりガラス以外の物体を用いてもよい。例えば、表面に微小な凹凸が多数あるミラーなどを用いてもよい。
以上のように、本発明によれば、定着用の光スポットの光強度を一様でLEDの光源の場合より強くすることができ、定着処理に時間を要しないようにすることができるホログラム記録装置及びホログラム記録方法を提供できる。
本発明に係るホログラム記録装置の光ヘッド部分の一例を示す構成図である。 同ホログラム記録装置のレーザ光散乱装置を示す説明図である。 本発明に係るホログラム記録装置の光ヘッド部分の他の例を示す構成図である。
符号の説明
10・・・・光ヘッド
20・・・・光ヘッド
100・・・レーザ光源
102・・・コリメートレンズ
104・・・DMD
108・・・ミラー
110・・・ビームスプリッタ
112・・・フォトディテクタ
114・・・リレーレンズ
116・・・ミラー
118・・・リレーレンズ
120・・・ダイクロイックミラー
122・・・対物レンズ
124・・・アクチュエータ
126・・・1/4波長板
128・・・レーザ光源
130・・・コリメートレンズ
132・・・偏光ビームスプリッタ
134・・・凸レンズ
136・・・シリンドリカルレンズ
138・・・フォトディテクタ
140・・・定着用レーザ光源
142・・・コリメートレンズ
144・・・ダイクロイックミラー
200・・・レーザ光散乱装置
202・・・円盤状すりガラス
204・・・スピンドルモータ
206・・・支持部材
208・・・スクリューロッド
210・・・フィードモータ
212・・・ガイド部材
HK・・・・ホログラム記録媒体

Claims (8)

  1. ホログラム記録媒体に記録用レーザ光を照射し、その後定着用光を照射して該ホログラム記録媒体にデータの記録を行うホログラム記録装置において、
    レーザ光源から出射したレーザ光を散乱させることで該定着用光とするレーザ光散乱手段を備えることを特徴とするホログラム記録装置。
  2. 前記レーザ光散乱手段を回転させる回転手段を備えることを特徴とする請求項1記載のホログラム記録装置。
  3. 前記レーザ光散乱手段が、すりガラスであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のホログラム記録装置。
  4. 前記レーザ光散乱手段を、前記記録用レーザ光を照射するレーザ光源から該ホログラム記録媒体までの間のレーザ光の光路上に挿脱自在に配置させる配置手段を備え、
    該光路上の該レーザ光散乱手段の有無により、該レーザ光を前記定着用光又は該記録用レーザ光にすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のホログラム記録装置。
  5. ホログラム記録媒体に記録用レーザ光を照射し、その後定着用光を照射して該ホログラム記録媒体にデータの記録を行うホログラム記録方法において、
    該ホログラム記録媒体に記録用レーザ光を照射した後、
    レーザ光源から該ホログラム記録媒体までの間のレーザ光の光路上に、該レーザ光を散乱させるレーザ光散乱手段を配置させ、
    該散乱したレーザ光を該定着用光として該ホログラム記録媒体に照射することを特徴とするホログラム記録方法。
  6. 前記レーザ光散乱手段を回転させることを特徴とする請求項5記載のホログラム記録方法。
  7. 前記レーザ光散乱手段が、すりガラスであることを特徴とする請求項5又は請求項6記載のホログラム記録方法。
  8. 前記レーザ光散乱手段を、前記記録用レーザ光を照射するレーザ光源から該ホログラム記録媒体までの間のレーザ光の光路上に挿脱自在に配置させることで、
    該光路上の該レーザ光散乱手段の有無により、該レーザ光を前記定着用光又は該記録用レーザ光にすることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれかに記載のホログラム記録方法。
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