JP2007003692A - 光記録方法、光記録装置及び光記録媒体 - Google Patents

光記録方法、光記録装置及び光記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、ホログラフィを利用して記録する光記録媒体に記録された干渉像の領域に対して過不足なく定着光の照射を行い、効率よく定着ができ、保存安定性がよく、再生の際にノイズの発生などの支障が起きない優れた光記録方法、光記録装置及び光記録媒体の提供。
【解決手段】 ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備えた光記録媒体に対し、情報光及び参照光を照射し、干渉像を形成し該干渉像を前記記録層に記録する干渉像記録ステップと、干渉像を定着する定着光を、該定着光の光拡散部材への透過及び該定着光の該光拡散部材からの反射の少なくともいずれかにより、該定着光の該光拡散部材における受光部位を連続的に該光拡散部材上で変化させながら照射する干渉像定着ステップとを含むことを特徴とする光記録方法である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ホログラフィを利用して情報が記録される光記録方法、光記録装置及び光記録媒体に関し、ホログラムを形成する記録材料に対して、定着光を移動する光拡散部材を経由させることにより、記録に用いた参照光と同様の露光量で、効率よく定着ができ、保存性に優れた記録が得られる光記録方法、光記録装置及び光記録媒体に関する。
ホログラフィを利用して光記録媒体に情報を記録する光記録方法は、一般に、イメージ情報を持った情報光(物体光)と参照光とを前記光記録媒体の内部で干渉させ、その際に生成される干渉縞を前記光記録媒体に書き込むことによって行われる。前記光記録方法として、例えば、特に情報光の光軸と参照光の光軸とが同軸になるようにして情報光及び参照光が照射される方法が、コリニア方式と称され、該コリニア方式においては、前記情報光及び前記参照光により前記干渉縞が生成され、イメージ情報などが前記記録層に記録される。記録されたイメージ情報などの再生は、前記光記録媒体に前記参照光と同じ光を、記録時と同じ方向から照射することにより行われる。該光照射により光としての前記干渉縞から回折光が生成され、該回折光を受光することにより前記情報が再生される。
このようなイメージ情報などの記録材料として、一般にフォトポリマーが用いられるが、該フォトポリマーのような化学反応を利用する材料の場合、記録後の反応などが起きないよう、記録の保存安定性を向上させ高再生回数に耐えうる長寿命のホログラムを得るため、記録された干渉像の定着処理が必要となる。
前記定着処理として、レーザ光による定着や加熱による定着などが挙げられる(特許文献1参照)。
しかし、レーザ光などの可干渉性の高い光を用いて定着処理すると、前記記録を再生する際にノイズが発生してしまうことがある。該ノイズは、前記定着処理の際に、定着光の照射により記録されている干渉像から回折光が生じ、該回折光と定着光とによる干渉が生じ不必要な干渉像が形成され記録されてしまうことが考えられる(特許文献2参照)。また、前記加熱処理による定着では、記録部分周辺まで加熱することになり、未記録領域が加熱により減少してしまい、多重記録に向かないという問題がある。
このような定着処理の弊害を防止する方法として、可干渉性の低いレーザ光を用いる方法と、スリガラスなどのようなレーザ光を拡散する部材を定着光の光路に配置し、該定着光の干渉性を低下させる方法などがある。
しかし、該可干渉性の低いレーザ光を用いる場合、記録に用いた情報光及び参照光とは別個に、可干渉性の低いレーザ光用の光源を設ける必要があり、ホログラム記録装置が複雑化する。また、記録された領域と、定着光の照射による定着領域とがずれて、定着が完全に行われないおそれがあり、該領域を一致させるには、定着光の光学系に特別な設計を施し、同一の領域になるように定着光のスポット径を設定する必要が生ずるという問題がある。
また、前記レーザ光を拡散する部材を配置する方法の場合、記録に用いた情報光及び参照光と同一のレーザ光を定着光として用いるので、前記定着光の照射領域のずれの問題は改善されるが、該定着光の照射により、前記拡散部材の干渉像を形成してしまい、該干渉像が更に記録層に記録されてしまい、再生の際のノイズ発生の原因となるという問題がある。
したがって、ホログラフィを利用して記録する光記録媒体の前記定着処理について、記録された領域に対して過不足なく、効果的に干渉像の定着ができ、再生の際にノイズの発生などの支障が起きない優れた光記録方法、光記録装置及び光記録媒体は未だ実現されておらず、その提供が望まれているのが現状である。
特開平9−171343号公報 特開平7−77923号公報
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ホログラフィを利用して記録する光記録媒体に記録された干渉像の領域に対して過不足なく定着光の照射を行い、効率よく定着ができ、保存安定性がよく、再生の際にノイズの発生などの支障が起きない優れた光記録方法、光記録装置及び光記録媒体を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備えた光記録媒体に対し、情報光及び参照光を照射し、干渉像を形成し該干渉像を前記記録層に記録する干渉像記録ステップと、該記録層に対して、干渉像を定着する定着光を、該定着光の光拡散部材への透過及び該定着光の該光拡散部材からの反射の少なくともいずれかにより、該定着光の該光拡散部材における受光部位を連続的に該光拡散部材上で変化させながら照射する干渉像定着ステップとを含むことを特徴とする光記録方法である。
<2> 光拡散部材が、情報光を生成する空間光変調素子と光記録媒体との間に配置される前記<1>に記載の光記録方法である。
<3> 光拡散部材が、情報光を生成する空間光変調素子における光記録媒体側に隣接して配置される前記<1>から<2>のいずれかに記載の光記録方法である。
<4> 光拡散部材が、該表面粗さにおける最大高さRyが、0.1〜100μmの透明板及び反射板のいずれかである前記<1>から<3>のいずれかに記載の光記録方法である。
<5> 光拡散部材の厚みが、0.1μm〜100mmである前記<1>から<4>のいずれかに記載の光記録方法である。
<6> 光拡散部材の移動が、光拡散面に垂直な軸を中心とする回転であり、該回転速度が5〜10,000rpmである前記<1>から<5>のいずれかに記載の光記録方法である。
<7> 定着光が、光拡散部材の光拡散面に垂直に入射する前記<1>から<6>のいずれかに記載の光記録方法である。
<8> 定着光の波長が、350〜850nmである前記<1>から<7>のいずれかに記載の光記録方法である。
<9> 記録層の任意の箇所における定着光の照射領域が、情報光及び参照光による記録対象部分の外延と同じ領域、及び該記録対象部分の外延よりも広くかつ該外延から少なくとも1μm外側まで延設された領域の少なくともいずれかである前記<1>から<8>のいずれかに記載の光記録方法である。
<10> 記録層の任意の箇所における定着光の照射が、情報光及び参照光の照射から28時間以内に行われる前記<1>から<9>のいずれかに記載の光記録方法である。
<11> 記録層の任意の箇所における定着光の照射時間が、1ns〜100msである前記<1>から<10>のいずれかに記載の光記録方法である。
<12> 記録層の任意の箇所における定着光の照射角度が、記録層の層面に対して、0〜60°である前記<1>から<11>のいずれかに記載の光記録方法である。
<13> 光記録媒体が、第一の基板と、記録層と、フィルタ層と、第二の基板とをこの順に有する前記<1>から<12>のいずれかに記載の光記録方法である。
<14> 光記録媒体が、反射型ホログラムである前記<1>から<13>のいずれかに記載の光記録方法である。
<15> 情報光及び参照光の照射が、該情報光の光軸と該参照光の光軸とが同軸となるようにして行われる前記<1>から<14>のいずれかに記載の光記録方法である。
<16> ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備えた光記録媒体に対し、情報光及び参照光を照射することにより、干渉像を形成し該干渉像を前記記録層に記録する干渉像記録手段と、該記録層に対して、干渉像を定着する定着光を、該定着光の光拡散部材への透過及び該定着光の該光拡散部材からの反射の少なくともいずれかにより、該定着光の該光拡散部材における受光部位を連続的に該光拡散部材上で変化させながら照射する干渉像定着手段とを有することを特徴とする光記録装置である。
<17> 光拡散部材が、情報光を生成する空間光変調素子と光記録媒体との間に配置される前記<16>に記載の光記録装置である。
<18> 光拡散部材が、情報光を生成する空間光変調素子における光記録媒体側に隣接して配置される前記<16>から<17>のいずれかに記載の光記録装置である。
<19> 光拡散部材が、該表面粗さにおける最大高さRyが、0.1〜100μmの透明板及び反射板のいずれかである前記<16>から<18>のいずれかに記載の光記録装置である。
<20> 光拡散部材の厚みが、0.1μm〜100mmである前記<16>から<19>のいずれかに記載の光記録装置である。
<21> 光拡散部材の移動が、光拡散面に垂直な軸を中心とする回転であり、該回転速度が5〜10,000rpmである前記<16>から<20>のいずれかに記載の光記録装置である。
<22> 定着光が、光拡散部材の光拡散面に垂直に入射する前記<16>から<21>のいずれかに記載の光記録装置である。
<23> 定着光の波長が、350〜850nmである前記<16>から<22>のいずれかに記載の光記録装置である。
<24> 記録層の任意の箇所における定着光の照射領域が、情報光及び参照光による記録対象部分の外延と同じ領域、及び該記録対象部分の外延よりも広くかつ該外延から少なくとも1μm外側まで延設された領域の少なくともいずれかである前記<16>から<23>のいずれかに記載の光記録装置である。
<25> 記録層の任意の箇所における定着光の照射が、情報光及び参照光の照射から28時間以内に行われる前記<16>から<24>のいずれかに記載の光記録装置である。
<26> 記録層の任意の箇所における定着光の照射時間が、1ns〜100msである前記<16>から<25>のいずれかに記載の光記録装置である。
<27> 記録層の任意の箇所における定着光の照射角度が、記録層の層面に対して、0〜60°である前記<16>から<26>のいずれかに記載の光記録装置である。
<28> 光記録媒体が、第一の基板と、記録層と、フィルタ層と、第二の基板とをこの順に有する前記<16>から<27>のいずれかに記載の光記録装置である。
<29> 光記録媒体が、反射型ホログラムである前記<16>から<28>のいずれかに記載の光記録装置である。
<30> フィルタ層が、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有する前記<28>に記載の光記録装置である。
<31> フィルタ層が、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層と、該色材含有層上にコレステリック液晶層とを有する前記<28>から<29>のいずれかに記載の光記録装置である。
<32> 色材が、赤色顔料である前記<28>から<31>のいずれかに記載の光記録装置である。
<33> 赤色顔料における532nmの光に対する透過率が、33%以下であり、かつ655nmの光に対する透過率が66%以上である前記<28>から<32>のいずれかに記載の光記録装置である。
<34> フィルタ層が、色材含有層上に誘電体蒸着層を有する前記<28>から<33>のいずれかに記載の光記録装置である。
<35> 色材含有層が、バインダー樹脂を含有し、該バインダー樹脂がポリビニルアルコール樹脂である前記<28>から<34>のいずれかに記載の光記録装置である。
<36> 色材含有層表面が、ラビング処理されている前記<28>から<35>のいずれかに記載の光記録装置である。
<37> フィルタ層が、互いに屈折率の異なる誘電体薄層を複数層積層した誘電体蒸着層を有する前記<28>から<36>のいずれかに記載の光記録装置である。
<38> 該誘電体蒸着層が、高屈折率の誘電体薄層と低屈折率の誘電体薄層とを交互に複数層積層した前記<28>から<37>のいずれかに記載の光記録装置である。
<39> 誘電体蒸着層が、誘電体薄層を2〜20層積層した前記<28>から<38>のいずれかに記載の光記録装置である。
<40> フィルタ層が、単層のコレステリック液晶層を有する前記<28>から<39>のいずれかに記載の光記録装置である。
<41> フィルタ層が、コレステリック液晶層を2層以上積層した積層体である前記<28>から<40>のいずれかに記載の光記録装置である。
該<41>の光記録方法においては、コレステリック液晶層を2層以上積層しており、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、記録又は再生時に用いられる情報光及び参照光、さらに再生光は、反射膜に到達しないので、反射面上での乱反射による拡散光が発生することを防ぐことができる。従って、この拡散光によって生じるノイズが再生像に重畳されてCMOSセンサ又はCCD上で検出されることもなく、再生像が少なくともエラー訂正可能な程度に検出することができるようになる。拡散光によるノイズ成分はホログラムの多重度が大きくなればなるほど大きな問題となる。つまり、多重度が大きくなればなるほど、例えば多重度が10以上になると、1つのホログラムからの回折効率が極めて小さくなり、拡散ノイズがあると再生像の検出が非常に困難となるのである。この構成によれば、このような困難性は除去することができ、今までにない高密度画像記録が実現できる。
<42> コレステリック液晶層における選択反射波長帯域が連続的である前記<28>から<41>のいずれかに記載の光記録装置である。
該<42>に記載の光記録方法においては、各コレステリック液晶層が、円偏光分離特性を有し、螺旋の回転方向が互いに同じであり、選択反射中心波長が互いに異なり、選択反射波長帯域が連続的であることにより、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、照射光反射の角度依存性を解消でき、波長選択反射膜として好適に用いられる。
<43> フィルタが、単層のコレステリック液晶層を有し、該コレステリック液晶層が、少なくともネマチック液晶化合物、及び光反応型カイラル化合物を含有する前記<28>から<42>のいずれかに記載の光記録装置である。
<44> コレステリック液晶層が、円偏光分離特性を有する前記<28>から<43>のいずれかに記載の光記録方法である。
<45> コレステリック液晶層における螺旋の回転方向が互いに同じである前記<28>から<44>のいずれかに記載の光記録装置である。
<46> コレステリック液晶層における選択反射中心波長が互いに異なる前記<28>から<45>のいずれかに記載の光記録装置である。
<47> コレステリック液晶層における選択反射波長帯域幅が100nm以上である前記<28>から<46>のいずれかに記載の光記録装置である。
<48> フィルタ層が、第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射する前記<28>から<47>のいずれかに記載の光記録装置である。
<49> フィルタ層が、第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射する前記<28>から<48>のいずれかに記載の光記録装置である。
<50> 第一の波長の光が、350〜600nmであり、かつ第二の波長の光が600〜900nmである前記<28>から<49>のいずれかに記載の光記録装置である。
<51> フィルタ層内の±40°以内の光における655nmでの光透過率が、50%以上であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上である前記<28>から<50>のいずれかに記載の光記録装置である。
<52> フィルタ層が、入射角度±40°における655nmでの光透過率が50%以上であり、かつ532nmでの光反射率が30%以上である前記<28>から<51>のいずれかに記載の光記録装置である。
<53> フィルタ層のλ〜λ/cos20°(ただし、λは照射光波長を表す)における光反射率が40%以上である前記<28>から<52>のいずれかに記載の光記録装置である。
<54> フィルタ層のλ〜λ/cos40°(ただし、λは照射光波長を表す)における光反射率が、40%以上である前記<28>から<53>のいずれかに記載の光記録装置である。
<55> フィルタ層が、ホログラフィを利用して情報を記録する光記録媒体の選択反射膜として用いられる前記<28>から<54>のいずれかに記載の光記録装置である。
<56> フィルタ層が、光反応型カイラル化合物を有し、該光反応型カイラル化合物が、キラル部位と、光反応性基とを有し、該キラル部位がイソソルビド化合物、イソマンニド化合物及びビナフトール化合物から選択される少なくとも1種である前記<28>から<55>のいずれかに記載の光記録装置である。
<57> 光反応性基が、光照射により炭素−炭素二重結合のトランスからシスへの異性化を生じる基である前記<28>から<56>のいずれかに記載の光記録装置である。
<58> 基板が、サーボピットパターンを有する前記<28>から<57>のいずれかに記載の光記録装置である。
<59> サーボピットパターン表面に反射膜を有する前記<28>から<58>のいずれかに記載の光記録装置である。
<60> 反射膜が、金属反射膜である前記<28>から<59>のいずれかに記載の光記録装置である。
<61> フィルタ層と反射膜との間に、第二の基板表面を平滑化するための第1ギャップ層を有する前記<28>から<60>のいずれかに記載の光記録装置である。
<62> 記録層とフィルタ層との間に、第2ギャップ層を有する前記<28>から<61>のいずれかに記載の光記録装置である。
<63> 前記<1>から<15>のいずれかに記載の光記録方法により記録された光記録媒体である。
<64> 前記<1>から<15>のいずれかに記載の光記録方法により記録層に形成された干渉像に参照光を照射して該干渉像に対応した記録情報を再生することを特徴とする光記録再生方法である。
<65> 参照光が、光記録媒体の記録に用いられた参照光と同じ角度で、干渉像に照射して記録情報を再生する前記<64>に記載の光記録再生方法である。
<66> 前記<63>に記載の光記録媒体の製造方法であって、前記<62>のいずれかに記載の光記録媒体におけるフィルタ層からなる光記録媒体用フィルタを光記録媒体形状に加工し、該加工したフィルタを前記第二の基板と貼り合わせてフィルタ層を形成するフィルタ層形成工程を含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法である。
<67> 前記<63>に記載の光記録媒体の製造方法であって、第二の基板上に、コレステリック液晶層を2層以上積層した積層体からなるフィルタ層を形成するフィルタ層形成工程を含むことを特徴とする光記録媒体の製造方法である。
本発明によると、従来における諸問題を解決でき、ホログラフィを利用して記録する光記録媒体に記録された干渉像の領域に対して過不足なく定着光の照射を行い、効率よく定着ができ、保存安定性がよく、再生の際にノイズの発生などの支障が起きない優れた光記録方法、光記録装置及び光記録媒体を提供することができる。
(光記録方法)
本発明の光記録方法は、干渉像記録ステップと、干渉像定着ステップと、必要に応じて適宜選択したその他のステップとを含む光記録方法である。
本発明の光記録方法は、本発明の光記録装置により実施することができ、該光記録装置の説明を通じてその詳細をも明らかにすることとする。
本発明の光記録方法における前記干渉像記録ステップは、本発明の光記録装置における前記積層手段及び前記干渉像記録手段により好適に行うことができ、
本発明の光記録方法における前記干渉像定着ステップは、本発明の光記録装置における前記干渉像定着手段により好適に行うことができ、
本発明の光記録方法における前記その他のステップは、本発明の光記録装置における前記その他の手段により好適に行うことができる。
<干渉像記録手段>
前記干渉像記録手段は、ホログラフィを利用して情報を記録する前記記録層に対して、可干渉性を有する情報光及び参照光を照射し、前記情報光と前記参照光とにより光の干渉像(干渉縞)を形成し、該前記干渉像を前記記録層に記録する手段である。前記干渉像の記録手段としては、例えば、明暗からなる干渉縞を屈折率の差として記録層内に記録する手段などが挙げられる。前記手段においては、前記記録層は、フォトポリマーなどの感光材料からなり、前記干渉縞の明るい部分は、光照射により感光材料が重合反応し屈折率が高くなり、暗い部分は、反応せず屈折率は変化しないので、屈折率の差が生ずることになる。
前記情報光及び前記参照光の照射方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記情報光の照射方向に対して一定の角度で、前記参照光を照射してもよく、前記情報光の光軸と前記参照光の光軸とが同軸となるように、該情報光及び該参照光を前記記録層に照射してもよい。
これらの中でも、高多重記録が可能であり、情報の転送速度も速い前記情報光の光軸と参照光の光軸とが同軸になる、いわゆるコリニア方式による記録が好ましい。
前記情報光及び前記参照光は、可干渉性を有するレーザ光を発振する光源を用いる。前記光源としては、例えば、固体レーザ光発振器、半導体レーザ光発振器、液体レーザ光発振器、気体レーザ光発振器などが挙げられる。これらの中でも、気体レーザ光発振器、半導体レーザ光発振器などが好ましい。
前記レーザ光としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、波長が、360〜850nmから選択される1種以上の波長からなるレーザ光が用いられる。該波長は、380〜800nmが好ましく、400〜750がより好ましく、可視領域の中心が最も見え易い500〜600nmが最も好ましい。
前記波長が、360nm未満であると、鮮明な干渉像が得られないことがあり、850nmを超えると、前記干渉縞が微細となり、それに対応する感光材料が得られないことがある。
<干渉像定着手段>
前記干渉像定着手段は、前記干渉像記録手段により前記記録層に記録された前記干渉像に対して、干渉像を定着する定着光を、該定着光の光拡散部材への透過及び該定着光の該光拡散部材からの反射の少なくともいずれかにより、該定着光の該光拡散部材における受光部位を連続的に該光拡散部材上で変化させながら照射し定着する手段である。前記定着光の照射は、記録された干渉像の領域に対して過不足なく行われ、前記干渉像を効率よく定着する作用がある。前記定着により保存安定性が改善され、再生の際にノイズの発生などの支障が起きない光記録媒体を得ることができる。
−定着光−
前記定着光の照射領域としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所における前記情報光及び前記参照光による記録対象部分と同じ領域か、該記録対象部分の外延よりも広くかつ該外延から少なくとも1μm外側まで延設された領域であることが好ましい。前記記録対象部分の外延から1μmを超えた領域まで定着光を照射すると、隣接する記録領域にも照射され、過剰な照射エネルギーとなり非効率的である。
前記定着光の照射時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所において、1ns〜100msが好ましく、1ns〜80msがより好ましい。前記照射時間が、1ns未満であると、定着が不十分なことがあり、100msを超えると過剰なエネルギーの照射となる。このような定着光の照射は、前記干渉像の記録の後、28時間以内に行われることが好ましい。前記定着光の照射が前記記録の後、28時間を超えると、既に記録した情報の信号品質が低下することがある。
前記定着光の照射方向としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所における前記情報光及び前記参照光と同じ方向でもよく、異なった方向でもよい。また、照射角度としては、記録層の層面に対して0〜60°が好ましく、0〜40°がより好ましい。前記照射角度が、上記以外の角度であると、定着が非効率となることがある。
前記定着光の波長としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所において、350〜850nmであることが好ましく、400〜600nmであることがより好ましい。
前記波長が、350nm未満であると、材料が分解してしまうことがあり、850nmを超えると、温度が上がり材料が劣化することがある。
前記定着光の光源としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記情報光及び参照光と同様の光源を用いることが、別の光源を新たに設ける必要がない点で好ましい。前記光源から出射された光を前記光拡散部材を介して光記録媒体に照射することにより、前記情報光及び参照光と同様の光源を用いることができる。同一の光源を用いることにより、前記干渉像の記録領域と定着光の照射領域を容易に一致させることができ、効率的に定着光を照射することができる。
前記定着光の照射量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所において、0.001〜100mJ/cmであることが好ましく、0.01〜10mJ/cmであることがより好ましい。
前記定着光の照射方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記記録層の任意の箇所における前記情報光及び前記参照光と同一の光源から出射される光を照射することがこのましい。場合によっては、異なる光源から出射される光などを照射してもよい。
−光拡散部材−
前記光拡散部材は、前記定着光を該光拡散部材に透過又は反射させ、前記情報光及び参照光と同じ光源から出射された同じ強度のレーザ光の強度を光拡散により低下させ、前記定着光の照射による不必要な干渉像の形成を防止し、再生の際のノイズ発生の原因を除去する機能がある。
このような機能を発揮するため、前記定着光を光記録媒体に照射する前に該光拡散部材を透過又は反射させることが必要となる。
前記光拡散部材は、前記情報光を生成する空間光変調素子と光記録媒体との中間の、該情報光の光路内に配置されることが好ましく、前記空間光変調素子の光記録媒体側に隣接して配置されることがより好ましく、前記空間光変調素子と近接させて一体構造とすることが特に好ましい。前記空間光変調素子と前記光拡散部材とを近接させると、前記光拡散部材に外部から不要な光の進入を避けることができ、効率よく光の強度を低下させることができ、一体化により構造が簡素化する利点もあり、光軸調整も簡単になる。
前記光拡散部材の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記定着光が該光拡散部材上で連続的に変化する構造であれば、単一の構造であってもよく、複数の部材の結合構造でもよい。
前記連続的な変化の形態としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、回転移動、平行移動、上下移動などが挙げられる。これらの中でも、効率よく、安定した移動が得られる回転移動が好ましい。
前記回転移動の場合、回転する表面が振動しても、光のランダム性は良くなるので、前記振動による悪影響は受けない。ただし、その振動が、記録再生時の光記録媒体に伝わると、画像がボケ、エラーの原因となるため、前記振動が前記光記録媒体に伝達されない構造であることが必要となる。
前記回転移動の速度としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、5〜10,000rpmが好ましく、50〜5,000rpmがより好ましく、200〜3,000rpmが特に好ましい。前記回転速度が、5rpm未満であると、安定した制御が困難となり、光のランダム性が低下することがあり、10,000rpmを超えると振動が記録再生時の精度を低下させ、エラーの原因となることがある。
前記光拡散部材の材料としては、光拡散作用を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、表面が粗化された表面粗化材料、内部に粒子などを含む粒状物混合材料、液晶などのような、外部制御により光路長を部分的に変化させる制御材料などが挙げられる。
前記表面粗化材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、材料の表面に微細な凹凸をサンドブラスト、エッチングなどにより加工したもの、表面に粒状物質を塗布したもの、表面に微細な凹凸のあるシートを添付したものなどが挙げられる。
具体的には、スリガラス、白色の紙、サンドブラストで表面を微細凹凸に加工したガラスなどが挙げられる。
前記粒状物混合材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粒子径1μmを含むTiOなどが挙げられる。
前記制御材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、液晶、マイクロカプセル分散液などが挙げられる。
前記表面粗さとしては、最大高さRy(JIS B 0601−1994)が、0.1〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましく、20以下が特に好ましい。最大高さRyが、0.1未満であると、表面において十分な光拡散が得られないことがあり、100μmを超えると充分なランダム性が得られず、干渉パターンが記録され、データ再生時のノイズとなり、エラーの原因となることがある。
前記最大高さRyの測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディジタル型触針式表面粗さ測定器、原子間力顕微鏡(AFM)などが挙げられる。
前記光拡散部材は、前記定着光を透過する透過型でもよく、反射する反射型でもよい。
前記透過型の材料としては、定着光を透過し得るものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、無機材料及び有機材料のいずれをも好適に用いることができる。
前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、などが挙げられる。
前記有機材料としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセテート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、プラスチックフィルムラミネート紙、合成紙などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点から、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。
前記反射型の場合も、前記透過型と同様の材料を用いることができる。
前記光拡散部材の形状としては、回転しうるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディスク形状、カード形状、平板状、シート状などが挙げられる。
前記光拡散部材の大きさとしては、回転しつつ、前記定着光を透過又は反射しうるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディスク形状では、直径1〜100mmが好ましく、5〜70mmがより好ましく、10〜50mmが特に好ましい。カード形状では、(1〜100)mm×(1〜100)mmなどが挙げられる。
前記定着光の前記光拡散部材への入射は、透過型の場合、粗化された光拡散面に対して、30〜90°以内であることが好ましく、垂直がより好ましい。前記入射角が、30°未満であると、充分な散乱性が得られないことがある。
反射型の場合、光拡散面に対して30〜90°以内であることが好ましい。前記入射角が、30°未満であると、充分な散乱性が得られなかったり、透過率が低くなることがある。
<光記録媒体>
本発明の光記録媒体は、支持体上に、少なくともホログラフィを利用して情報を記録する記録層を有し、前記定着光により記録層に記録した干渉像が定着された光記録媒体である。
本発明の光記録媒体は、2次元などの情報を記録する比較的薄型の平面ホログラムや立体像など多量の情報を記録する体積ホログラムであってもよく、透過型及び反射型のいずれであってもよい。また、ホログラムの記録方式もいずれであってもよく、例えば、振幅ホログラム、位相ホログラム、ブレーズドホログラム、複素振幅ホログラムなどでもよい。
具体的には、前記コリニア方式の記録方法に用いられる反射型の光記録媒体が好ましい。前記光記録媒体は、前記記録層と、フィルタ層と、第一の基板と、第二の基板とを有し、必要に応じて適宜選択したその他の層を有する光記録媒体である。
<記録層>
前記記録層の感光材料としては、ホログラフィを利用して情報が記録され得るものであり、所定の波長の電磁波を照射すると、その強度に応じて吸光係数や屈折率などの光学特性が変化する材料が用いられる。
前記記録層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)光照射で重合反応が起こり高分子化するフォトポリマー、(2)フォトリフラクティブ効果(光照射で空間電荷分布が生じて屈折率が変調する)を示すフォトリフラクティブ材料、(3)光照射で分子の異性化が起こり屈折率が変調するフォトクロミック材料、(4)ニオブ酸リチウム、チタン酸バリウム等の無機材料、(5)カルコゲン材料、などが挙げられる。
前記(1)のフォトポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、モノマー、及び光開始剤を含有してなり、更に必要に応じて増感剤、オリゴマー等のその他の成分を含有してなる。
前記フォトポリマーとしては、例えば、「フォトポリマーハンドブック」(工業調査会、1989年)、「フォトポリマーテクノロジー」(日刊工業新聞社、1989年)、SPIE予稿集 Vol.3010 p354−372(1997)、及びSPIE予稿集 Vol.3291 p89−103(1998)に記載されているものを用いることができる。また、米国特許第5,759,721号明細書、同第4,942,112号明細書、同第4,959,284号明細書、同第6,221,536号明細書、国際公開第97/44714号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、同第99/26112号パンフレット、同第97/13183号パンフレット、特許第二880342号公報、同第二873126号公報、同第二849021号公報、同第3057082号公報、同第3161230号公報、特開2001−316416号公報、特開2000−275859号公報、などに記載されているフォトポリマーを用いることができる。
前記フォトポリマーに記録光を照射して光学特性を変化させる方法としては、低分子成分の拡散を利用した方法などが挙げられる。また、重合時の体積変化を緩和するため、重合成分とは逆方向へ拡散する成分を添加してもよく、或いは、酸開裂構造を有する化合物を重合体のほかに別途添加してもよい。なお、前記低分子成分を含むフォトポリマーを用いて記録層を形成する場合には、記録層中に液体を保持可能な構造を必要とすることがある。また、前記酸開裂構造を有する化合物を添加する場合には、その開裂によって生じる膨張と、モノマーの重合によって生じる収縮とを補償させることにより体積変化を抑制してもよい。
前記モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル基やメタクリル基のような不飽和結合を有するラジカル重合型のモノマー、エポキシ環やオキセタン環のようなエーテル構造を有するカチオン重合型系モノマーなどが挙げられる。これらのモノマーは、単官能であっても多官能であってもよい。また、光架橋反応を利用したものであってもよい。
前記ラジカル重合型のモノマーとしては、例えば、アクリロイルモルホリン、フェノキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、2−ナフト−1−オキシエチルアクリレート、2−カルバゾイル−9−イルエチルアクリレート、(トリメチルシリルオキシ)ジメチルシリルプロピルアクリレート、ビニル−1−ナフトエート、N−ビニルカルバゾール、などが挙げられる。
前記カチオン重合型系モノマーとしては、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、グリセロールトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサングリシジルエーテル、ビニルトリメトキシシラン、4−ビニルフェニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、下記構造式(A)〜(E)で表される化合物、などが挙げられる。
これらモノマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
Figure 2007003692
前記光開始剤としては、記録光に感度を有するものであれば特に制限はなく、光照射によりラジカル重合、カチオン重合、架橋反応などを引き起こす材料などが挙げられる。
前記光開始剤としては、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ジ−t−ブチルジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−ジエチルアミノフェニルベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾイン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−2−オン、ベンゾフェノン、チオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルアシルホスフィンオキシド、トリフェニルブチルボレートテトラエチルアンモニウム、下記構造式で表されるチタノセン化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、照射する光の波長に合わせて増感色素を併用してもよい。
Figure 2007003692
前記フォトポリマーは、前記モノマー、前記光開始剤、更に必要に応じてその他の成分を攪拌混合し、反応させることによって得られる。得られたフォトポリマーが十分低い粘度ならばキャスティングすることによって記録層を形成することができる。一方、キャスティングできない高粘度フォトポリマーである場合には、ディスペンサーを用いて第二の基板にフォトポリマーを盛りつけ、このフォトポリマー上に第二の基板Aで蓋をするように押し付けて、全面に広げて記録層を形成することができる。
前記(2)のフォトリフラクティブ材料としては、フォトリフラクティブ効果を示すものであるならば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、電荷発生材、及び電荷輸送材を含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記電荷発生材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、又はそれらの誘導体等のフタロシアニン色素/顔料;ナフタロシアニン色素/顔料;モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ等のアゾ系色素/顔料;ペリレン系染料/顔料;インジゴ系染料/顔料;キナクリドン系染料/顔料;アントラキノン、アントアントロン等の多環キノン系染料/顔料;シアニン系染料/顔料;TTF−TCNQで代表されるような電子受容性物質と電子供与性物質とからなる電荷移動錯体;アズレニウム塩;C60及びC70で代表されるフラーレン並びにその誘導体であるメタノフラーレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電荷輸送材は、ホール又はエレクトロンを輸送する材料であり、低分子化合物であってもよく、又は高分子化合物であってもよい。
前記電荷輸送材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インドール、カルバゾール、オキサゾール、インオキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサアジアゾール、ピラゾリン、チアチアゾール、トリアゾール等の含窒素環式化合物、又はその誘導体;ヒドラゾン化合物;トリフェニルアミン類;トリフェニルメタン類;ブタジエン類;スチルベン類;アントラキノンジフェノキノン等のキノン化合物、又はその誘導体;C60及びC70等のフラーレン並びにその誘導体;ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン等のπ共役系高分子又はオリゴマー;ポリシラン、ポリゲルマン等のσ共役系高分子又はオリゴマー;アントラセン、ピレン、フェナントレン、コロネン等の多環芳香族化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記フォトリフラクティブ材料を用いて記録層を形成する方法としては、例えば、前記フォトリフラクティブ材料を溶媒中に溶解乃至は分散させてなる塗布液を用いて塗膜を形成し、この塗膜から溶媒を除去することにより前記記録層を形成することができる。また、加熱して流動化させた前記フォトリフラクティブ材料を用いて塗膜を形成し、この塗膜を急冷することにより記録層を形成することもできる。
前記(3)のフォトクロミック材料は、フォトクロミック反応を起こす材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アゾベンゼン化合物、スチルベン化合物、インジゴ化合物、チオインジゴ化合物、スピロピラン化合物、スピロオキサジン化合物、フルキド化合物、アントラセン化合物、ヒドラゾン化合物、桂皮酸化合物、などが挙げられる。これらの中でも、光照射によりシス−トランス異性化により構造変化を起こすアゾベンゼン誘導体、スチルベン誘導体、光照射により開環−閉環の構造変化を起こすスピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体が特に好ましい。
前記(5)のカルコゲン材料としては、例えば、カルコゲン元素を含むカルコゲナイドガラスと、このカルコゲナイドガラス中に分散されており光の照射によりカルコゲナイドガラス中に拡散可能な金属からなる金属粒子とを含む材料、などが挙げられる。
前記カルコゲナイドガラスは、S、Te又はSeのカルコゲン元素を含む非酸化物系の非晶質材料から構成されるものであり、金属粒子の光ドープが可能なものであれば特に限定されない。
前記カルコゲン元素を含む非晶質材料としては、例えば、Ge−S系ガラス、As−S系ガラス、As−Se系ガラス、As−Se−Ce系ガラス等が挙げられ、これらの中ではGe−S系ガラスが好ましい。前記カルコゲナイドガラスとしてGe−S系ガラスを用いる場合には、ガラスを構成するGe及びSの組成比は照射する光の波長に応じて任意に変化させることができるが、主としてGeSで表される化学組成を有するカルコゲナイドガラスが好ましい。
前記金属粒子は、光の照射によりカルコゲナイドガラス中に光ドープされる特性を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Al、Au、Cu、Cr、Ni、Pt、Sn、In、Pd、Ti、Fe、Ta、W、Zn、Ag等が挙げられる。これらの中では、Ag、Au又はCuが光ドープをより生じやすい特性を有しており、Agは光ドープを顕著に生じるため特に好ましい。
前記カルコゲナイドガラスに分散されている金属粒子の含有量としては、前記記録層の全体積基準で0.1〜2体積%が好ましく、0.1〜1.0体積%がより好ましい。前記金属粒子の含有量が0.1体積%未満であると、光ドープによる透過率変化が不充分となって記録の精度が低下することがあり、2体積%を超えると、記録材料の光透過率が低下して光ドープを充分に生じさせることが困難となることがある。
前記記録層は、材料に応じて公知の方法に従って形成することができるが、例えば、蒸着法、湿式成膜法、MBE(分子線エピタキシー)法、クラスターイオンビーム法、分子積層法、LB法、印刷法、転写法、などにより好適に形成することができる。これらの中でも、蒸着法、湿式成膜法が好ましい。
前記蒸着法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、真空蒸着法、抵抗加熱蒸着、化学蒸着法、物理蒸着法、などが挙げられる。該化学蒸着法としては、例えば、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、などが挙げられる。
前記湿式成膜法による前記記録層の形成は、例えば、前記記録層の材料を溶剤に溶解乃至分散させた溶液(塗布液)を用いる(塗布し乾燥する)ことにより、好適に行うことができる。該湿式成膜法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、インクジェット法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法などが挙げられる。
前記記録層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜1,000μmが好ましく、100〜700μmがより好ましい。
前記記録層の厚みが、前記好ましい数値範囲であると、10〜300多重のシフト多重を行っても十分なS/N比を得ることができ、前記より好ましい数値範囲であるとそれが顕著である点で有利である。
−フィルタ層−
前記フィルタ層は、第一の光を透過し、前記第一の光と異なる第二の光を反射する波長選択反射の作用をする層である。例えば、色材含有層及び誘電体蒸着層からなる無機材料のフィルタ層、コレステリック液晶層からなる有機材料のフィルタ層などが挙げられる。
−色材含有層−
前記色材含有層は、色材を含有してなり、バインダー樹脂、溶剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記色材としては、顔料及び染料の少なくともいずれかが好適に挙げられ、これらの中でも、532nmの光を吸収し、655nmのサーボ光を透過させる観点から、赤色染料、赤色顔料が好ましく、赤色顔料が特に好ましい。
前記赤色染料としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.アシッドレッド1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289等の酸性染料;C.I.ベーシックレッド2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112等の塩基性染料;C.I.リアクティブレッド1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97等の反応性染料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記赤色顔料としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグメントレッド97、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド168、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド180、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド216、C.I.ピグメントレッド217、C.I.ピグメントレッド220、C.I.ピグメントレッド223、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメントレッド226、C.I.ピグメントレッド227、C.I.ピグメントレッド228、C.I.ピグメントレッド240、C.I.ピグメントレッド48:1、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメントレッド146)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメントレッド11)、ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメントレッド81)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、波長532nmの光に対する透過率が10%以下であり、かつ波長655nmの光に対する透過率が90%以上である透過スペクトルを示す赤色顔料が特に好ましく用いられる。
前記色材の含有量としては、前記色材含有層の全固形質量に対し0.05〜90質量%が好ましく、0.1〜70質量%がより好ましい。前記含有量が0.05質量%未満であると、色材含有層の厚みが500μm以上必要となってしまうことがあり、90質量%を超えると、色材含有層の自己支持性がなくなり、色材含有層の作製工程中に膜が崩れてしまうことがある。
−バインダー樹脂−
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体;塩化ビニル、酢酸ビニルとビニルアルコール、マレイン酸及びアクリル酸の少なくともいずれかとの共重合体;塩化ビニル/塩化ビニリデン共重合体;塩化ビニル/アクリロニロリル共重合体;エチレン/酢酸ビニル共重合体;ニトロセルロース樹脂等のセルロース誘導体;ポリアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、分散性及び耐久性を更に高めるため、以上に挙げたバインダー樹脂分子中に、極性基(エポキシ基、COH、OH、NH、SOM、OSOM、PO、OPO(ただし、Mは水素原子、アルカリ金属、又はアンモニウムであり、一つの基の中に複数のMがあるときは互いに異なっていてもよい)を導入したものが好ましい。該極性基の含有量とてしてはバインダー樹脂1グラム当り10−6〜10−4当量が好ましい範囲である。
以上列挙したバインダー樹脂は、イソシアネート系の公知の架橋剤を添加して硬化処理されることが好ましい。
前記バインダー樹脂の含有量としては、前記色材含有層の全固形質量に対し10〜99.95質量%が好ましく、30〜99.9質量%がより好ましい。
前記各成分は、適当な溶媒に溶解乃至は分散し、塗布液に調製し、この塗布液を所望の塗布方法により後述する基材上に塗布することにより、色材含有層を形成することができる。
前記溶媒としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、3−メトキシプロピオン酸メチルエステル、3−メトキシプロピオン酸エチルエステル、3−メトキシプロピオン酸プロピルエステル、3−エトキシプロピオン酸メチルエステル、3−エトキシプロピオン酸エチルエステル、3−エトキシプロピオン酸プロピルエステル等のアルコキシプロピオン酸エステル類;2−メトキシプロピルアセテート、2−エトキシプロピルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のアルコキシアルコールのエステル類;乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、テトラヒドロフラン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェット法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法、などが挙げられる。
前記色材含有層の厚みは、例えば、0.5〜200μmが好ましく、1.0〜100μmがより好ましい。前記厚みが0.5μm未満であると、色材を包んで膜とするためのバインダー樹脂を十分な量添加することができなくなることがあり、200μmを超えると、フィルタの厚みが大きくなりすぎて、照射光及びサーボ光の光学系として過大なものが必要になることがある。
−誘電体蒸着層−
前記誘電体蒸着層は、前記色材含有層上に形成され、互いに屈折率の異なる誘電体薄膜を複数層積層してなり、波長選択反射膜とするためには、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に複数層積層することが好ましいが、2種以上に限定されず、それ以上の種類であっても構わない。
前記積層数は、2〜20層が好ましく、2〜12層がより好ましく、4〜10層が更に好ましく、6〜8層が特に好ましい。前記積層数が20層を超えると、多層蒸着により生産効率性が低下し、本発明の目的及び効果を達成できなくなることがある。
前記誘電体薄膜の積層順については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、隣接する膜の屈折率が高い場合にはそれより低い屈折率の膜を最初に積層する。その逆に隣接する層の屈折率が低い場合にはそれより高い屈折率の膜を最初に積層する。前記屈折率が高いか低いかの境目は1.8である。なお、屈折率が高いか低いかは絶対的なものではなく、高屈折率の材料の中でも、相対的に屈折率の大きいものと小さいものとが存在してもよく、これらを交互に使用しても構わない。
前記高屈折率の誘電体薄膜の材料としては、例えば、Sb、Sb、Bi、CeO、CeF、HfO、La、Nd、Pr11、Sc、SiO、Ta、TiO、TlCl、Y、ZnSe、ZnS、ZrO、などが挙げられる。これらの中でも、Bi、CeO、CeF、HfO、SiO、Ta、TiO、Y、ZnSe、ZnS、ZrOが好ましく、これらの中でも、SiO、Ta、TiO、Y、ZnSe、ZnS、ZrOが特に好ましい。
前記低屈折率の誘電体薄膜の材料としては、例えば、Al、BiF、CaF、LaF、PbCl、PbF、LiF、MgF、MgO、NdF、SiO、Si、NaF、ThO、ThF、などが挙げられる。これらの中でも、Al、BiF、CaF、MgF、MgO、SiO、Siが好ましく、これらの中でも、Al、CaF、MgF、MgO、SiO、Siが特に好ましい。
なお、前記誘電体薄膜の材料においては、原子比についても特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、成膜時に雰囲気ガス濃度を変えることにより、原子比を調整することができる。
前記誘電体薄膜の成膜方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオンプレーティング、イオンビーム等の真空蒸着法、スパッタリング等の物理的気相成長法(PVD法)、化学的気相成長法(CVD法)、などが挙げられる。これらの中でも、真空蒸着法、スパッタリングが好ましく、スパッタリングが特に好ましい。
前記スパッタリングとしては、成膜レートの高いDCスパッタリング法が好ましい。なお、DCスパッタリング法においては、導電性が高い材料を用いることが好ましい。
また、前記スパッタリングにより多層成膜する方法としては、例えば、(1)1つのチャンバで複数のターゲットから交互又は順番に成膜する1チャンバ法、(2)複数のチャンバで連続的に成膜するマルチチャンバ法とがある。これらの中でも、生産性及び材料コンタミネーションを防ぐ観点から、マルチチャンバ法が特に好ましい。
前記誘電体薄膜の膜厚としては、光学波長オーダーで、λ/16〜λの膜厚が好ましく、λ/8〜3λ/4がより好ましく、λ/6〜3λ/8がより好ましい。
前記誘電体蒸着層は、該誘電体蒸着層中を伝播する光は、各誘電体薄膜毎に光の一部が多重反射し、それらの反射光が干渉して誘電体薄膜の厚みと光に対する膜の屈折率との積で決まる波長の光のみが選択的に透過される。また、誘電体蒸着層の中心透過波長は入射光に対して角度依存性を有しており、入射光を変化させると透過波長を変えることができる。
ただし、前記誘電体蒸着層の積層数を20層以下としたことにより、数%〜数十%の選択反射波長光がフィルタを漏れて透過するが、該漏れ光を前記誘電体蒸着層の直下に仕込んだ色材含有層で吸収してしまう。なお、前記色材含有層は赤色顔料や赤色染料を含んでいるので、波長350〜600nmの光は吸収するが、サーボ光として使用する波長600〜900nmの光は透過する。
前記色材含有層と前記誘電体蒸着層とを有する光記録媒体用フィルタの機能は、第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の光を反射することが好ましく、前記第一の光の波長が350〜600nmであり、かつ第二の光の波長が600〜900nmであることが好ましい。そのためには、光学系側から見て、記録層、誘電体蒸着層、色材含有層、及びサーボピットパターンの順に積層されている構造の光記録媒体であることが好ましい。
前記無機のフィルタ層の厚みは、例えば、0.5〜200μmが好ましく、1〜100μmがより好ましい。
−コレステリック液晶層−
前記コレステリック液晶層は、少なくともネマチック液晶化合物、及びカイラル化合物を含有してなり、重合性モノマー、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記コレステリック液晶層は、単層でも、2層以上積層されていてもよく、2〜10層がより好ましい。前記積層数が10層を超えると、却って塗布による生産効率性が低下し、本発明の目的及び効果を達成できなくなることがある。
前記コレステリック液晶層としては、円偏光分離機能を有するものが好ましい。前記円偏光分離機能を有するコレステリック液晶層は、前述のように、液晶の螺旋の回転方向(右回り又は左回り)と円偏光方向とが一致し、波長が液晶の螺旋ピッチであるような円偏光成分の光だけを反射する選択反射特性を有する。このコレステリック液晶層の選択反射特性を利用して、一定の波長帯域の自然光から特定波長の円偏光のみを透過分離し、その残りを反射する。
したがって、前記各コレステリック液晶層は、第一の波長の光を透過し、該第一の波長の光と異なる第二の波長の円偏光を反射することが好ましく、前記第一の光の波長が350〜600nmであり、かつ前記第二の光の波長が600〜900nmであることが好ましい。
前記コレステリック液晶層の選択反射特性は、特定の波長帯域のみに限定され、可視光域をカバーすることは困難である。即ち、前記コレステリック液晶層の選択反射波長領域幅Δλは、下記数式1で表される。
<数式1>
Δλ=2λ(ne−no)/(ne+no)
ただし、前記数式1中、noは、コレステリック液晶層に含有されるネマチック液晶分子の正常光に対する屈折率を表す。neは、該ネマチック液晶分子の異常光に対する屈折率を表す。λは、選択反射の中心波長を表す。
前記数式1で示すように、前記選択反射波長帯域幅Δλは、ネマチック液晶そのものの分子構造に依存する。前記数式1から、(ne−no)を大きくすれば、前記選択反射波長帯域幅Δλを拡げられるが、(ne−no)は通常0.3以下であり、0.3より大きくなると、液晶としてのその他の機能、例えば、配向特性、液晶温度等が不十分となり、実用化が困難となる。したがって、現実にはコレステリック液晶層の選択反射波長帯域幅Δλは、最大でも150nm程度であり、通常30〜100nm程度が好ましい。
また、前記コレステリック液晶層の選択反射中心波長λは、下記数式2で表される。
<数式2>
λ=(ne+no)P/2
ただし、前記数式2中、ne及びnoは上記数式1と同じ意味を表す。Pは、コレステリック液晶層の一回転ねじれに要する螺旋ピッチ長を表す。
前記数式2で示すように、前記選択反射の中心波長λは、前記コレステリック液晶層の平均螺旋ピッチPが一定であれば、前記コレステリック液晶層の複屈折率差Δnと平均螺旋ピッチ長Pに依存する。そのため、前記コレステリック液晶層の波長選択反射特性を拡げるには、前記各コレステリック液晶層の選択反射の中心波長が互いに異なり、前記各コレステリック液晶層の螺旋の回転方向(右回り又は左回り)が互いに同じであることが好ましい。
また、各コレステリック液晶層の選択反射波長帯域は、該帯域内において、均一な反射率を得るために、連続的であることが好ましい。ここで、前記「連続的」とは、2つの選択反射波長帯域間にギャップがなく、実質的にこの範囲の反射率が40%以上であることを意味する。
したがって、各コレステリック液晶層の選択反射の中心波長λ間の距離は、各選択反射波長帯域が少なくとも1つの他の選択反射波長帯域と連続となる範囲内であることが好ましい。
前記コレステリック液晶層は、基材上に該コレステリック液晶層を積層し、光記録媒体用フィルタとして作製し、該光記録媒体用フィルタを、基板上に積層することにより、コレステリック液晶層を形成してもよく、直接前記基板上にコレステリック液晶層を積層してもよい。
<光記録媒体用フィルタ>
前記光記録媒体用フィルタは、単層又は2層以上のコレステリック液晶層が基材上に積層された積層体である。前記光記録媒体用フィルタの光学特性としては、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、垂直入射を0°とし±20°の範囲であるλ〜λ/cos20°(ただし、λは照射光波長を表す)における光反射率が40%以上であることが好ましく、垂直入射を0°とし±40°の範囲であるλ〜λ/cos40°(ただし、λは照射光波長を表す)における光反射率が40%以上であることが特に好ましい。
前記λ〜λ/cos20°、特にλ〜λ/cos40°(ただし、λは照射光波長を表す)の範囲における光反射率が40%以上であれば、照射光反射の角度依存性を解消でき、通常の光記録媒体に用いられているレンズ光学系を採用することができる。
具体的には、選択反射中心波長が互いに異なり、前記各コレステリック液晶層の螺旋の回転方向が互いに同じであるコレステリック液晶層を3層積層すると、図5に示すような反射特性を有する光記録媒体用フィルタが得られる。この図5は正面(0°)からの垂直入射光に対する反射特性が40%以上であることを示している。これに対し、斜め方向からの入射光になると次第に短波長側にシフトしていき、液晶層内で40°傾斜した時は図6に示すような反射特性を示す。
同様に、選択反射中心波長が互いに異なり、前記各コレステリック液晶層の螺旋の回転方向が互いに同じであるコレステリック液晶層を2層積層すると、図7に示すような反射特性を有する光記録媒体用フィルタが得られる。この図7は正面(0°)からの垂直入射光に対する反射特性が40%以上であることを示している。これに対し、斜め方向からの入射光になると次第に短波長側にシフトしていき、液晶層内で20°傾斜した時は図8に示すような反射特性を示す。
なお、図5に示したλ〜1.3λの反射域は、λ=532nmのとき1.3λ=692nmとなり、サーボ用光が655nmの場合はサーボ用光を反射してしまう。ここに示すλ〜1.3λの範囲は光記録媒体用フィルタにおける±40°入射光への適性であるが、実際にそうした大きな斜め光まで使用する場合は、入射角±20°以内のサーボ用光をマスキングして使用すれば支障なくサーボ制御できる。また、使用するフィルタにおける各コレステリック液晶層の平均屈折率を十分大きくすれば、光記録媒体用フィルタ内での入射角を±20°以内で全て設計することも容易であり、その場合は図7に示すλ〜1.1λのコレステリック液晶層を2層積層することでよいので、サーボ用光透過には全く支障がなくなる。
したがって図5〜図8の結果から、本発明の光記録媒体用フィルタ内においては、入射波長が0°〜20°(好ましくは0°〜40°)傾斜しても40%以上の反射率が確保できているので、信号読み取りには何ら支障のない光記録媒体用フィルタが得られる。
前記各コレステリック液晶層は、上記特性を満たせば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、上述したように、ネマチック液晶化合物、及びカイラル化合物を含有してなり、重合性モノマー、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記コレステリック液晶層の積層数としては、2層以上積層されていることが好ましく、4〜10層がより好ましい。4未満であると、光の入射角が大きくなるほど、選択反射の波長が低い方向へシフトし、必要な波長の選択反射が行われないことがあり、10層を超えると、却って塗布による生産効率性が低下し、本発明の目的及び効果を達成できなくなることがある。
前記コレステリック液晶層としては、円偏光分離機能を有するものが好ましい。前記円偏光分離機能を有するコレステリック液晶層は、液晶の螺旋の回転方向(右回り又は左回り)と円偏光方向とが一致し、波長が液晶の螺旋ピッチであるような円偏光成分の光だけを反射する選択反射特性を有する。このコレステリック液晶層の選択反射特性を利用して、一定の波長帯域の自然光から特定波長の円偏光のみを透過分離し、その残りを反射する。
したがって、前記各コレステリック液晶層は、第一の光を透過し、該第一の光と異なる第二の円偏光を反射することが好ましく、前記第一の光の波長が350〜600nmであり、かつ前記第二の光の波長が600〜900nmであることが好ましい。
−ネマチック液晶化合物−
前記ネマチック液晶化合物は、液晶転移温度以下ではその液晶相が固定化することを特徴とし、その屈折率異方性Δnが、0.10〜0.40の液晶化合物、高分子液晶化合物、及び重合性液晶化合物の中から目的に応じて適宜選択することができる。溶融時の液晶状態にある間に、例えば、ラビング処理等の配向処理を施した配向基板を用いる等により配向させ、そのまま冷却等して固定化させることにより固相として使用することができる。
前記ネマチック液晶化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記の化合物などを挙げることができる。
Figure 2007003692
Figure 2007003692
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前記式中において、nは、1〜1,000の整数を表す。なお、前記各例示化合物においては、その側鎖連結基を、以下の構造に変えたものも同様に好適なものとして挙げることができる。
Figure 2007003692
上記の各例示化合物のうち、ネマチック液晶化合物としては、十分な硬化性を確保する観点から、分子内に重合性基を有するネマチック液晶化合物が好ましく、これらの中でも、紫外線(UV)重合性液晶が好適である。該UV重合性液晶としては、市販品を用いることができ、例えば、BASF社製の商品名PALIOCOLOR LC242;Merck社製の商品名E7;Wacker−Chem社製の商品名LC−Sllicon−CC3767;高砂香料株式会社製の商品名L35、L42、L55、L59、L63、L79、L83、などが挙げられる。
前記ネマチック液晶化合物の含有量としては、前記各コレステリック液晶層の全固形分質量に対し30〜99質量%が好ましく、50〜99質量%がより好ましい。前記含有量が30質量%未満であると、ネマチック液晶化合物の配向が不十分となることがある。
−カイラル化合物−
前記カイラル化合物としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、液晶化合物の色相、色純度改良の観点から、例えば、イソマニード化合物、カテキン化合物、イソソルビド化合物、フェンコン化合物、カルボン化合物、等の他、以下に示す化合物などを挙げることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
Figure 2007003692
Figure 2007003692
また、前記カイラル化合物としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、Merck社製の商品名S101、R811、CB15;BASF社製の商品名PALIOCOLOR LC756、などが挙げられる。
前記カイラル化合物の含有量としては、前記各コレステリック液晶層の全固形分質量に対し0〜30質量%が好ましく、0〜20質量%がより好ましい。前記含有量が30質量%を超えると、コレステリック液晶層の配向が不十分となることがある。
−重合性モノマー−
前記コレステリック液晶層には、例えば、膜強度等の硬化の程度を向上させる目的で重合性モノマーを併用することができる。該重合性モノマーを併用すると、光照射による液晶の捻れ力を変化(パターンニング)させた後(例えば、選択反射波長の分布を形成した後)、その螺旋構造(選択反射性)を固定化し、固定化後のコレステリック液晶層の強度をより向上させることができる。ただし、前記液晶化合物が同一分子内に重合性基を有する場合には、必ずしも添加する必要はない。
前記重合性モノマーとしては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレン性不飽和結合を持つモノマー等が挙げられ、具体的には、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多官能モノマーが挙げられる。
前記エチレン性不飽和結合を持つモノマーの具体例としては、以下に示す化合物を挙げることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
Figure 2007003692
前記重合性モノマーの添加量としては、前記各コレステリック液晶層の全固形分質量に対し0〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。前記添加量が50質量%を超えると、コレステリック液晶層の配向を阻害することがある。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光重合開始剤、増感剤、バインダー樹脂、重合禁止剤、溶媒、界面活性剤、増粘剤、色素、顔料、紫外線吸収剤、ゲル化剤、などが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ジメチルベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール、ベンジルジメチルケタール、チオキサントン/アミン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、チバスペシャルティケミカルズ社製の商品名イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア784、イルガキュア814;BASF社製の商品名ルシリンTPO、などが挙げられる。
前記光重合開始剤の添加量としては、前記各コレステリック液晶層の全固形分質量に対し0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。前記添加量が0.1質量%未満であると、光照射時の硬化効率が低いため長時間を要することがあり、20質量%を超えると、紫外線領域から可視光領域での光透過率が劣ることがある。
前記増感剤は、必要に応じてコレステリック液晶層の硬化度を上げるために添加される。
前記増感剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、などが挙げられる。
前記増感剤の添加量としては、前記各コレステリック液晶層の全固形分質量に対し0.001〜1.0質量%が好ましい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール;ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン等のポリスチレン化合物;メチルセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロース等のセルロース樹脂;側鎖にカルボキシル基を有する酸性セルロース誘導体;ポリビニルフォルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂;メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体;アクリル酸アルキルエステルのホモポリマー又はメタアクリル酸アルキルエステルのホモポリマー;その他の水酸基を有するポリマー、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アクリル酸アルキルエステルのホモポリマー又はメタアクリル酸アルキルエステルのホモポリマーにおけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、などが挙げられる。
前記その他の水酸基を有するポリマーとしては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタアクリル酸のホモポリマー)アクリル酸共重合体、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/他のモノマーの多元共重合体、などが挙げられる。
前記バインダー樹脂の添加量としては、前記各コレステリック液晶層の全固形質量に対し0〜80質量%が好ましく、0〜50質量%がより好ましい。前記添加量が80質量%を超えると、コレステリック液晶層の配向が不十分となることがある。
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、ベンゾキノン、又はこれらの誘導体、などが挙げられる。
前記重合禁止剤の添加量としては、前記重合性モノマーの固形分に対し0〜10質量%が好ましく、100ppm〜1質量%がより好ましい。
前記溶媒としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3−メトキシプロピオン酸メチルエステル、3−メトキシプロピオン酸エチルエステル、3−メトキシプロピオン酸プロピルエステル、3−エトキシプロピオン酸メチルエステル、3−エトキシプロピオン酸エチルエステル、3−エトキシプロピオン酸プロピルエステル等のアルコキシプロピオン酸エステル類;2−メトキシプロピルアセテート、2−エトキシプロピルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のアルコキシアルコールのエステル類;乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、テトラヒドロフラン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<基材>
前記基材としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば平板状、シート状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記光記録媒体用フィルタの大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記基材の材料としては、特に制限はなく、無機材料及び有機材料のいずれをも好適に用いることができる。
前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、などが挙げられる。
前記有機材料としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセテート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記基材は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記基材の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10〜500μmが好ましく、50〜300μmがより好ましい。前記基材の厚みが、10μm未満であると、基板の撓みにより密着性が低下することがある。一方、500μmを超えると、情報光と参照光の焦点位置を大きくずらさなければならなくなり、光学系サイズが大きくなってしまうことがある。
前記光記録媒体用フィルタの形成方法としては、後述する本発明の光記録媒体の製造方法により好適に製造することができ、例えば、前記溶媒を用いて調製した各コレステリック液晶層用塗布液を前記基材上に所望の塗布方法により塗布することによって、各コレステリック液晶層を形成することができる。
最も量産適性のよい手法としては、前記基材をロール状に巻いた形で準備しておき、該基材上に各コレステリック液晶層用塗布液をバーコート、ダイコート、ブレードコート、カーテンコートのような長尺連続コーターにて塗布する形式が好ましい。
前記各コレステリック液晶層の厚みは、例えば、1〜10μmが好ましく、2〜7μmがより好ましい。前記厚みが1μm未満であると、選択反射率が十分でなくなることがあり、10μmを超えると、液晶層の均一配向が乱れてしまうことがある。
また、前記光記録媒体用フィルタの厚み(基材を除く各コレステリック液晶層の合計厚み)は、例えば、1〜30μmが好ましく、3〜10μmがより好ましい。
前記各コレステリック液晶層は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記基材上に各コレステリック液晶層用塗布液を塗布し、配向し、固化され、基材ごとディスク形状に打ち抜かれて、第二の基板上に配置されるのが好ましい。なお、光記録媒体のフィルタ層に用いる場合には、基材を介さず直接第二の基板上に設けることもできる。
本発明の光記録媒体用フィルタは、各種分野において使用することができ、ホログラム型の光記録媒体の形成乃至製造に好適に使用することができ、以下の本発明のホログラム型の光記録媒体及びその製造方法並びに光記録方法及び光再生方法に特に好適に使用することができる。
−第一の基板−
前記第一の基板は、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、ディスク形状、カード形状などが挙げられ、光記録媒体の機械的強度を確保できる材料のものを選定する必要がある。また、記録及び再生に用いる光が基板を通して入射する場合は、用いる光の波長領域で十分に透明であることが必要である。
前記第一の基板の材料としては、通常、ガラス、セラミックス、樹脂、などが用いられるが、成形性、コストの点から、樹脂が特に好適である。
前記樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、光学特性、コストの点から、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂が特に好ましい。
前記第一の基板は、適宜合成したものであってもよいし、市販品を使用してもよい。
前記第一の基板の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜5mmが好ましく、0.3〜2mmがより好ましい。前記基板の厚みが、0.1mm未満であると、ディスク保存時の形状の歪みを抑えられなくなることがあり、5mmを超えると、ディスク全体の重量が大きくなってドライブモーターに過剰な負荷をかけることがある。
−第二の基板−
前記第二の基板は、前記第一の基板と、その形状、構造、大きさ、材料及び厚みは同じてもよく異なっていてもよい。これらの中でも、形状及び大きさは第一の基板と同じであることが好ましい。
前記第二の基板には、半径方向に線状に延びる複数の位置決め領域としてのアドレス−サーボエリアが所定の角度間隔で設けられ、隣り合うアドレス−サーボエリア間の扇形の区間がデータエリアになっている。アドレス−サーボエリアには、サンプルドサーボ方式によってフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行うための情報とアドレス情報とが、予めエンボスピット(サーボピット)等によって記録されている(プリフォーマット)。なお、フォーカスサーボは、反射膜の反射面を用いて行うことができる。トラッキングサーボを行うための情報としては、例えば、ウォブルピットを用いることができる。なお、光記録媒体がカード形状の場合には、サーボピットパターンは無くてもよい。
−反射膜−
前記反射膜は、前記第二の基板のサーボピットパターン表面に形成される。
前記反射膜の材料としては、記録光や参照光に対して高い反射率を有する材料を用いることが好ましい。使用する光の波長が400〜780nmである場合には、例えば、Al、Al合金、Ag、Ag合金、などを使用することが好ましい。使用する光の波長が650nm以上である場合には、Al、Al合金、Ag、Ag合金、Au、Cu合金、TiN、などを使用することが好ましい。
なお、前記反射膜として、光を反射すると共に、追記及び消去のいずれかが可能な光記録媒体、例えば、DVD(ディジタル ビデオ ディスク)などを用い、ホログラムをどのエリアまで記録したかとか、いつ書き換えたかとか、どの部分にエラーが存在し交替処理をどのように行ったかなどのディレクトリ情報などをホログラムに影響を与えずに追記及び書き換えすることも可能となる。
前記反射膜の形成は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、各種気相成長法、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などが用いられる。これらの中でも、スパッタリング法が、量産性、膜質等の点で優れている。
前記反射膜の厚みは、十分な反射率を実現し得るように、50nm以上が好ましく、100nm以上がより好ましい。
−その他の層−
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、第一ギャップ層、第二ギャップ層などが挙げられる。
−第一ギャップ層−
前記第一ギャップ層は、必要に応じて前記フィルタ層と前記反射膜との間に設けられ、第二の基板表面を平滑化する目的で形成される。また、記録層内に生成されるホログラムの大きさを調整するのにも有効である。即ち、前記記録層は、記録用参照光及び情報光の干渉領域をある程度の大きさに形成する必要があるので、前記記録層とサーボピットパターンとの間にギャップを設けることが有効となる。
前記第一ギャップ層は、例えば、サーボピットパターンの上から紫外線硬化樹脂等の材料をスピンコート等で塗布し、硬化させることにより形成することができる。また、フィルタ層として透明基材の上に塗布形成したものを使用する場合には、該透明基材が第一ギャップ層としても働くことになる。
前記第一ギャップ層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜200μmが好ましい。
−第二ギャップ層−
前記第二ギャップ層は、必要に応じて記録層とフィルタ層との間に設けられる。
前記第二ギャップ層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリスルホン(PSF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリメタクリル酸メチル=ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のような透明樹脂フィルム、又は、JSR社製商品名ARTONフィルムや日本ゼオン社製商品名ゼオノアのような、ノルボルネン系樹脂フィルム、などが挙げられる。これらの中でも、等方性の高いものが好ましく、TAC、PC、商品名ARTON、及び商品名ゼオノアが特に好ましい。
前記第二ギャップ層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜200μmが好ましい。
ここで、本発明の光記録媒体の実施形態の具体例について、図面を参照して更に詳しく説明する。
<第一の実施形態>
図9は、本発明の第一の実施の形態における光記録媒体21の構成を示す概略断面図である。図4は、前記光記録媒体21の一部を切断した斜視図である。この光記録媒体21では、ポリカーボネート樹脂製基板又はガラス基板1にサーボピットパターン3が形成され、該サーボピットパターン3上にアルミニウム、金、白金等でコーティングして反射膜2が設けられている。なお、図9では第二の基板1全面にサーボピットパターン3が形成されているが、図3に示すように、周期的に形成されていてもよい。また、このサーボピットの高さは最大1750Å(175nm)であり、基板を始め他の層の厚みに比べて充分に小さいものである。
第一ギャップ層8は、紫外線硬化樹脂等の材料を第二の基板1の反射膜2上にスピンコート等により塗布して形成される。第一ギャップ層8は、反射膜2を保護すると共に、記録層4内に生成されるホログラムの大きさを調整するためにも有効である。つまり、記録層4において記録用の参照光及び情報光の干渉領域をある程度の大きさに形成する必要があるため、記録層4とサーボピットパターン3との間にギャップを設けると有効である。
第一ギャップ層8上にはフィルタ層6が設けられ、該フィルタ層6上には記録層が積層され、第一の基板5(ポリカーボネート樹脂基板やガラス基板)と第二の基板1によって記録層4を挟むことによって光記録媒体21が構成される。
図9において、フィルタ層6は、赤色光のみを透過し、それ以外の色の光を通さないものである。従って、情報光、記録及び再生用参照光は緑色又は青色の光であるので、フィルタ層6を透過せず、反射膜2まで達することなく、戻り光となり、入出射面Aから出射することになる。
このフィルタ層6は、コレステリック液晶層6a、6b、6c及び6dが4層積層された積層体である。このコレステリック液晶層の積層体であるフィルタ層6は、第一ギャップ層8上に塗布によって直接形成してもよいし、基材上に4層積層したコレステリック液晶層を形成したフィルムを光記録媒体形状に打ち抜いて配置してもよい。
本第一の実施形態における光記録媒体21は、ディスク形状でもいいし、カード形状であってもよい。カード形状の場合にはサーボピットパターンは無くてもよい。また、この光記録媒体21では、第二の基板1は0.6mm、第一ギャップ層8は100μm、フィルタ層6は2〜3μm、記録層4は0.6mm、第一の基板5は0.6mmの厚みであって、合計厚みは約1.9mmとなっている。
次に、図11を参照して、第一の実施の形態における光記録媒体21周辺での光学的動作を説明する。まず、サーボ用レーザー発振器から出射したサーボ用光(赤色光)は、ダイクロイックミラー13でほぼ100%反射して、対物レンズ12を通過する。対物レンズ12によって前記サーボ用光は反射膜2上で焦点を結ぶように光記録媒体21に対して照射される。つまり、ダイクロイックミラー13は緑色や青色の波長の光を透過し、赤色の波長の光をほぼ100%反射させるようになっている。光記録媒体21の光の入出射面Aから入射したサーボ用光は、第一の基板5、記録層4、フィルタ層6、及び第一ギャップ層8を通過し、反射膜2で反射され、再度、第一ギャップ層8、フィルタ層6、記録層4及び第一の基板5を透過して入出射面Aから出射する。出射した戻り光は、対物レンズ12を通過し、ダイクロイックミラー13でほぼ100%反射して、サーボ情報検出器(不図示)でサーボ情報が検出される。検出されたサーボ情報は、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、スライドサーボ等に用いられる。記録層4を構成するホログラム材料は、赤色の光では感光しないようになっているので、サーボ用光が記録層4を通過したり、サーボ用光が反射膜2で乱反射したとしても、記録層4には影響を与えない。また、サーボ用光の反射膜2による戻り光は、ダイクロイックミラー13によってほぼ100%反射するようになっているので、サーボ用光が再生像検出のためのCMOSセンサ又はCCD14で検出されることはなく、再生光に対してノイズとなることもない。
また、記録用/再生用レーザーから出射され空間光変調素子25により生成された情報光及び記録用参照光は、偏光素子16を通過して線偏光となりハーフミラー17を通過して1/4波長板15を通った時点で円偏光になる。なお、図11に示す空間光変調素子25は、前記情報光及び記録用参照光が通過する際には、妨げとならないよう、光路から離脱した位置に移動されている。該情報光及び記録用参照光は、ダイクロイックミラー13を透過し、対物レンズ12によって情報光と記録用参照光が記録層4内で干渉像を生成するように光記録媒体21に照射される。情報光及び記録用参照光は入出射面Aから入射し、記録層4で干渉し合って干渉像をそこに生成する。その後、情報光及び記録用参照光は記録層4を通過し、フィルタ層6に入射するが、該フィルタ層6の底面までの間に反射されて戻り光となる。つまり、情報光と記録用参照光は反射膜2までは到達しない。フィルタ層6はコレステリック液晶層が4層積層され、赤色光のみを透過する性質を有するからである。あるいは、フィルタ層を漏れて通過する光を入射光強度の20%以下に抑えていれば、たとえその漏れ光が底面に到達して戻り光となっても、再度フィルタ層で反射されるので再生光へ混じる光強度は20%×20%=4%以下となり、実質的に問題とはならない。
−記録の定着−
前記記録層4に干渉像の記録がなされた後、少なくとも28時間以内に、定着光が前記記録領域に対して照射され、前記干渉像の記録が定着される。前記定着光は、記録用/再生用レーザーから出射され空間光変調素子25で生成された前記情報光と同様の光を用い、光拡散部材24が、前記空間光変調素子25に隣接して配置され、前記定着光を照射する際には、前記定着光を透過させるように、該定着光の光路内に再度移動し、100rpmの回転速度で回転している。図1は、前記光拡散部材24の配置の概略図であり、前記定着光は、該光拡散部材24の光拡散面に垂直に入射し透過し、対物レンズ12により、情報光と同様に、記録層4の干渉像が記録された領域で集光され0.1秒間照射し、前記干渉像を定着する。該定着後、次に記録する情報光及び記録用参照光が通過できるように、前記光拡散部材24は、該情報光及び記録用参照光の光路から離脱するように移動させる。
前記光拡散部材24は、図2に示すように、反射型でも透過型と同様の作用効果を有する。反射型の場合には,前記情報光及び記録用参照光が照射される際には、前記光拡散部材24は、該情報光及び記録用参照光の光路から離脱するように移動し、代わりに反射ミラーが同位置にセットされる。前記定着光が使用される際には、前記反射ミラーと入れ替わり、前記定着光が、100rpmの回転速度で回転している該光拡散部材24の光拡散面に約45°の角度で入射し反射して、対物レンズ12に入射し、情報光と同様に、記録層4の干渉像が記録された領域で集光され0.1秒間照射し、前記干渉像を定着する。
<第二の実施形態>
図10は、本発明の第二の実施形態における光記録媒体の構成を示す概略断面図である。前記光記録媒体は、図4に示す光記録媒体21と同様の外観形状を有している。この第二の実施形態に係る光記録媒体22では、ポリカーボネート樹脂又はガラス基板1にサーボピットパターン3が形成され、該サーボピットパターン3表面にアルミニウム、金、白金等でコーティングして反射膜2が設けられている。また、このサーボピットパターン3の高さは、通常1750Å(175nm)である点については、第一の実施形態と同様である。
第二の実施形態と第一の実施形態の構造の差異は、第二の実施形態に係る光記録媒体22では、フィルタ層6と記録層4との間に第二ギャップ層7が設けられていることである。
コレステリック液晶層の4層の積層体であるフィルタ層6は、第一ギャップ層8を形成した後、該第一ギャップ層8上に形成され、前記第一実施形態と同様のものを用いることができる。
第二ギャップ層7は、情報光及び再生光がフォーカシングするポイントが存在する。このエリアをフォトポリマーで埋めていると過剰露光によるモノマーの過剰消費が起こり多重記録能が下がってしまう。そこで、無反応で透明な第二ギャップ層を設けることが有効となる。
また、光記録媒体22では、第二の基板1は1.0mm、第一ギャップ層8は100μm、フィルタ層6は3〜5μm、第二ギャップ層7は70μm、記録層4は0.6mm、第一の基板5は0.4mmの厚みであって、合計厚みは約2.2mmとなっている。
情報の記録又は再生を行う場合、このような構造を有する光記録媒体22に対して、赤色のサーボ用光及び緑色の情報光並びに記録及び再生用参照光が照射される。サーボ用光は、入出射面Aから入射し、第一の基板5、記録層4、第二ギャップ層7、フィルタ層6、及び第一ギャップ層8を通過して反射膜2で反射して戻り光となる。この戻り光は、再度、第一ギャップ層8、フィルタ層6、第二ギャップ層7、記録層4及び第一の基板5をこの順序で通過して、入出射面Aより出射する。
−記録の定着−
前記記録の定着は、前記第一の実施形態と同様に行われる。
(光記録媒体の製造方法)
本発明の光記録媒体の製造方法は、本発明の前記光記録媒体を製造する方法であって、フィルタ層形成工程を少なくとも含んでなり、反射膜形成工程、記録層形成工程、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
−フィルタ層形成工程−
前記フィルタ層形成工程は、第二の基板上にコレステリック液晶層を2層以上積層した積層体からなるフィルタ層を形成する工程である。
前記フィルタ層形成工程としては、本発明の前記光記録媒体用フィルタを光記録媒体形状に加工し、該加工したフィルタを前記第二の基板に貼り合わせてフィルタ層を形成することが生産性の点から好ましい。
前記光記録媒体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ディスク形状、カード形状、などが挙げられる。
前記加工としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、プレスカッターによる切り出し加工、打ち抜きカッターによる打ち抜き加工、レーザーカッターによる焼き切り加工、などが挙げられる。
前記貼り合わせでは、例えば、接着剤、粘着剤、などを用いて気泡が入らないようにフィルタを基板に貼り付ける。
前記接着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、UV硬化型、エマルジョン型、一液硬化型、二液硬化型等の各種接着剤が挙げられ、それぞれ公知の接着剤を任意に組み合わせて使用することができる。
前記粘着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、ポリビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着剤、などが挙げられる。
前記各コレステリック液晶層を積層する方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)別個に作製された各コレステリック液晶層を、接着剤又は粘着剤を介して積層する方法、(2)別個に作製した前記コレステリック液晶層を熱圧着して積層する方法、(3)別個に作製された各コレステリック液晶層を界面の相溶により積層する方法、(4)塗布成膜されたコレステリック液晶層の上へ、さらにコレステリック液晶層を塗布成膜することにより積層する方法、(5)透明基材上に成膜されたコレステリック液晶層に、前記透明基材の上に、さらにコレステリック液晶層を塗工成膜することで積層する方法、などが挙げられる。これらの中でも、生産性及び経済性の点から、前記(5)の塗布方法が特に好ましい。
前記(1)の積層方法では、前記接着剤及び粘着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、UV硬化型接着剤、アクリル系粘着剤、などが好適である。前記接着剤又は前記粘着剤の塗布厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、光学特性や薄型化の観点から、接着剤の場合、0.1〜10μmが好ましく、0.1〜5μmがより好ましい。また、粘着剤の場合、1〜50μmが好ましく、2〜30μmがより好ましい。
前記(2)の積層方法では、前記熱圧着の方法としては、例えば、ヒートシール法、超音波法、インパルスシール法、高周波接合法、などが挙げられる。
前記(3)の積層方法では、前記相溶の方法としては、例えば、前記コレステリック液晶層をわずかに溶解乃至膨潤させる溶媒を塗布し、界面の相溶により一体化させる方法等が挙げられる。
前記コレステリック液晶層をわずかに溶解乃至膨潤させる溶媒としては、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族類;メタノール、エタノール等のアルコール類;シクロヘキサン、シクロペンタン等の環状炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン(MEK)等のケトン類;イソプロピルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;クロロホルム、ジクロロメタン等の塩素系溶媒、等が挙げられ、これらの中でも、トルエン、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルエチルケトン(MEK)、イソプロピルアルコールが特に好ましい。
前記(4)の積層方法では、前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェット法、スピンコート法、ニーダーコート法、バーコート法、ダイコート法、ブレードコート法、キャスト法、ディップ法、カーテンコート法、などが挙げられる。
前記塗布方法によるコレステリック液晶層の形成は、例えば、前記コレステリック液晶層材料を溶剤に溶液(塗布液)を用いる(塗布し乾燥する)ことにより、好適に行うことができる。
更に必要に応じて塗布膜を紫外線硬化させる場合の条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、照射紫外線は、160〜380nmが好ましく、250〜380nmがより好ましい。露光時間としては、例えば、露光照度が10mW/cmであれば、例えば、10〜600秒が好ましく、10〜300秒がより好ましい。また、露光照度を1mW/cmに減らす場合、通常、前記反応開始剤の量が増やしているので、露光時間としてはあまり変化せず、例えば、10〜600秒が好ましく、10〜300秒がより好ましい。
前記(5)の積層方法では、前記透明基材の材料としては、無機材料及び有機材料のいずれでも用いることができる。前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコンなどが挙げられる。前記有機材料としては、例えば、トリアセチルセルロース等のアセテート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(光再生方法)
本発明の光再生方法は、本発明の前記光記録方法により記録層4に記録された干渉像に参照光を照射して情報を再生する。前記記録層4に記録された干渉像に対して前記参照光を照射するには、図11に示すように、対物レンズ12を微調整し、前記参照光が前記記録層4の干渉像が記録されている部分に焦点を設定し、照射する。該照射により、前記干渉像から回折光が生成され、該回折光を、対物レンズ12を透過させ、更に、ダイクロイックミラー13、1/4波長板15を透過させ、ハーフミラー17で反射させて検出器14で回折光から情報を再生する。
本発明の光記録方法及び光再生方法では、上述したように、二次元的な強度分布が与えられた情報光と、該情報光と強度がほぼ一定な参照光とを感光性の記録層内部で重ね合わせ、それらが形成する干渉像を利用して記録層内部に光学特性の分布を生じさせることにより、情報を記録する。一方、書き込んだ情報を読み出す(再生する)際には、記録時と同様の配置で参照光のみを記録層に照射し、記録層内部に形成された光学特性分布に対応した強度分布を有する再生光として記録層から出射される。
ここで、本発明の光記録方法及び光再生方法は、以下に説明する本発明の光記録再生装置を用いて行われる。
本発明の光記録方法及び光再生方法に使用される光記録再生装置について図12を参照して説明する。
図12は、本発明の一実施形態に係る光記録再生装置の全体構成図である。なお、光記録再生装置は、光記録装置と光再生装置を含んでなる。
この光記録再生装置100は、光記録媒体22が取り付けられるスピンドル81と、このスピンドル81を回転させるスピンドルモータ82と、光記録媒体21の回転数を所定の値に保つようにスピンドルモータ82を制御するスピンドルサーボ回路83とを備えている。
また、光記録再生装置100は、光記録媒体22に対して情報光と記録用参照光とを照射して情報を記録すると共に、光記録媒体22に対して再生用参照光を照射し、再生光を検出して、光記録媒体22に記録されている情報を再生するためのピックアップ31と、このピックアップ31を光記録媒体22の半径方向に移動可能とする駆動装置84とを備えている。
光記録再生装置100は、ピックアップ31の出力信号よりフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TE、及び再生信号RFを検出するための検出回路85と、この検出回路85によって検出されるフォーカスエラー信号FEに基づいて、ピックアップ31内のアクチュエータを駆動して対物レンズ(不図示)を光記録媒体22の厚み方向に移動させてフォーカスサーボを行うフォーカスサーボ回路86と、検出回路85によって検出されるトラッキングエラー信号TEに基づいてピックアップ31内のアクチュエータを駆動して対物レンズを光記録媒体22の半径方向に移動させてトラッキングサーボを行うトラッキングサーボ回路87と、トラッキングエラー信号TE及び後述するコントローラからの指令に基づいて駆動装置84を制御してピックアップ31を光記録媒体22の半径方向に移動させるスライドサーボを行うスライドサーボ回路88とを備えている。
光記録再生装置100は、更に、ピックアップ31内の後述するCMOS又はCCDアレイの出力データをデコードして、光記録媒体22のデータエリアに記録されたデータを再生したり、検出回路85からの再生信号RFより基本クロックを再生したりアドレスを判別したりする信号処理回路89と、光記録再生装置100の全体を制御するコントローラ90と、このコントローラ90に対して種々の指示を与える操作部91とを備えている。
コントローラ90は、信号処理回路89より出力される基本クロックやアドレス情報を入力すると共に、ピックアップ31、スピンドルサーボ回路83、及びスライドサーボ回路88等を制御するようになっている。スピンドルサーボ回路83は、信号処理回路89より出力される基本クロックを入力するようになっている。コントローラ90は、CPU(中央処理装置)、ROM(リード オンリ メモリ)、及びRAM(ランダム アクセス メモリ)を有し、CPUが、RAMを作業領域として、ROMに格納されたプログラムを実行することによって、コントローラ90の機能を実現するようになっている。
本発明の光記録方法及び光再生方法に使用される光記録再生装置は、本発明の前記光記録媒体を用いているので、入射角が変化しても選択反射波長にずれが生じることなく、情報光及び参照光による光記録媒体の反射膜からの乱反射を防止し、ノイズの発生を防止することができ、今までにない高密度記録を実現することができる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の光記録方法を実施するために、光記録媒体用フィルタを作製し、該光記録媒体用フィルタを基板に積層することにより、光記録媒体を作製した。
−光記録媒体用フィルタの作製−
まず、ポリカーボネートフィルム(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名ユーピロン)厚み100μmの上に、ポリビニルアルコール(株式会社クラレ製、商品名MP203)を厚み1μmとなるように塗布したベースフィルムを用意した。このベースフィルムをラビング装置に通して、ポリビニルアルコール膜面をラビングし、液晶配向能を付与した。
次に、下記表1に示す組成のコレステリック液晶層用塗布液A、B及びCを常法により調製した。
Figure 2007003692
*UV重合性液晶:BASF社製、商品名PALIOCOLOR LC242
*カイラル剤:BASF社製、商品名PALIOCOLOR LC756
*光重合開始剤:チバスペシャルティケミカルズ社製、商品名イルガキュア369
*増感剤:ジエチルチオキサントン
*溶剤:メチルエチルケトン(MEK)
次に、前記ベースフィルム上に、前記コレステリック液晶層用塗布液Aをバーコーターで塗布し、乾燥させた後、110℃にて20秒間配向熟成した。その後、110℃下で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで露光して、厚み2μmのコレステリック液晶層硬化膜Aを形成した。
次に、コレステリック液晶層A上に、前記コレステリック液晶層用塗布液Bをバーコーターで塗布し、乾燥させた後、110℃にて20秒間配向熟成した。その後、110℃下で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで露光して、厚み2μmのコレステリック液晶層硬化膜Bを形成した。
次に、コレステリック液晶層B上に、前記コレステリック液晶層用塗布液Bをバーコーターで塗布し、乾燥させた後、110℃にて20秒間配向熟成した。その後、110℃下で超高圧水銀灯により照射エネルギー500mJ/cmで露光して、厚み2μmのコレステリック液晶層硬化膜Cを形成した。
以上により、円偏光分離特性を有し、各コレステリック液晶層における選択反射中心波長が互いに異なり、かつ各コレステリック液晶層における螺旋の回転方向が互いに右回り方向で同じである3層構造の実施例1の光記録媒体用フィルタを作製した。
−光記録媒体の作製−
前記光記録媒体は、第一の基板、第二の基板と、記録層と、フィルタ層とからなる光記録媒体を作製した。
前記第二の基板としては、直径120mm、板厚0.6mmのDVD+RW用に用いられている一般的なポリカーボネート樹脂製基板を使用した。この基板表面には、全面にわたってサーボピットパターンが形成されており、そのトラックピッチは0.74μmであり、溝深さは175nm、溝幅は300nmである。
まず、第二の基板のサーボピットパターン表面に反射膜を成膜した。反射膜材料にはアルミニウム(Al)を用いた。成膜はDCマグネトロンスパッタリング法により膜厚200nmのAl反射膜を成膜した。前記反射膜の上に第一ギャップ層として、厚み100μmのポリカーボネートフィルムを用い、紫外線硬化樹脂にて接着した。
次に、作製した光記録媒体用フィルタを前記基板に設置できるように所定のディスクサイズに打ち抜き、ベースフィルム面をサーボピットパターン側にして貼り付けた。貼り合わせには紫外線硬化性樹脂や粘着剤を用いて気泡が入らないようにして行った。以上によりフィルタ層を形成した。
次に、記録層の材料としては、下記組成のフォトポリマー塗布液を調製した。
−フォトポリマー塗布液の組成−
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
・ジ(ウレタンアクリレート)オリゴマー
(Echo Resins社製、ALU−351)・・・・・・59質量部
・イソボルニルアクリレート・・・・・・・・・・・・・・・・30質量部
・ビニルベンゾエート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10質量部
・重合開始剤
(チバスペシャルティケミカルズ社製、イルガキュア784)・・1質量部
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
得られたフォトポリマー塗布液を前記フィルタ層上にディスペンサーを用いて盛りつけ、このフォトポリマー上に、直径12cm、厚み0.6mmのポリカーボネート樹脂製第一の基板を押し付けながらディスク端部と該第一の基板を接着剤で貼り合せた。なお、ディスク端部には、該フォトポリマー層が厚み500μmとなるようにフランジ部が設けてあり、ここに、前記第一の基板を接着することによってフォトポリマー層の厚みは決定され、余分なフォトポリマーはあふれ出て、除去される。以上により、実施例1の光記録媒体を作製した。なお、図9は、本実施例に類似の形態を示す概略断面図である。
<記録層への記録>
前記記録層への記録は、図11に示すように、前記記録層に対して、前記情報光及び記録用参照光を用い、照射エネルギー、約20mJ/cmを100μ秒間照射し、干渉像を形成し、該干渉像を記録層に記録した。
<干渉像の定着>
−光拡散部材の作製−
前記光拡散部材は、最大高さRy(JIS B 0601−1994)が、2μm、厚み1mm、直径20mmのスリガラス(A)の円盤を用いて作製した。
得られた前記光拡散部材は、図11に示すように、空間光変調素子25における光記録媒体22側に隣接し、かつ該定着光の入射角度が、該光拡散部材の光拡散面に垂直になるように配置し、定着光を使用する際にのみ、情報光及び記録用参照光の光路内に移動するように装備した。前記光拡散部材の、前記定着光が透過する際の回転速度は、100rpmとした。
前記最大高さRyは、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した。
−光記録媒体の選択反射特性−
得られた光記録媒体について、光反射特性を分光反射測定器(光源として浜松ホトニクス株式会社製、L−5662、フォトマルチチャンネルアナライザーとして浜松ホトニクス株式会社製、PMA−11)を用いて測定した。
得られた光記録媒体に対して、図11に示すように、情報光及び参照光として、偏光素子16で直線偏光のレーザ光に変換し、1/4波長板15により右回りの円偏光に変換した波長532nmのレーザ光を照射し、サーボ用光として波長650nmのレーザ光を照射した。その結果、前記サーボ用光は反射板2で反射されることが確認された。
<記録の再生品質の評価>
前記記録の再生品質の評価は、図12に示す、前記光記録再生装置100により行い、前記参照光を光記録媒体に照射し、前記干渉像から回折光を生じさせ、図11に示す検出器14で読み取り元の情報を再生するとともに、エラー(個/フレーム)を測定した。結果を表2に示す。
(実施例2)
実施例1において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを100μmとした以外は、実施例1と同様に、実施例2の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例3)
実施例1において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを0.1μmとした以外は、実施例1と同様に、実施例3の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例4)
実施例1において、前記光拡散部材スリガラス(A)の回転速度100rpmを1,000rpmとした以外は、実施例1と同様に、実施例4の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例5)
実施例4において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを100μmとした以外は、実施例4と同様に、実施例5の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例6)
実施例4において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを0.1μmとした以外は、実施例4と同様に、実施例6の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例7)
実施例1において、前記光拡散部材スリガラス(A)の回転速度100rpmを3,600rpmとした以外は、実施例1と同様に、実施例7の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例8)
実施例7において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを100μmとした以外は、実施例7と同様に、実施例8の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例9)
実施例7において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを0.1μmとした以外は、実施例7と同様に、実施例10の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例10)
実施例1において、前記光拡散部材スリガラス(A)の回転速度100rpmを10rpmとした以外は、実施例1と同様に、実施例7の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例11)
実施例10において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを100μmとした以外は、実施例10と同様に、実施例11の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例12)
実施例10において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを0.1μmとした以外は、実施例10と同様に、実施例12の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例13)
実施例1において、前記光拡散部材スリガラス(A)の回転速度100rpmを1rpmとした以外は、実施例1と同様に、実施例13の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例14)
実施例13において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを100μmとした以外は、実施例13と同様に、実施例14の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(実施例15)
実施例13において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを0.1μmとした以外は、実施例13と同様に、実施例15の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(比較例1)
実施例1において、前記光拡散部材を用いなかった以外は、実施例1と同様に、比較例1の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(比較例2)
実施例1において、前記光拡散部材スリガラス(A)の回転速度100rpmを0rpmとし、静止した以外は、実施例1と同様に、比較例2の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(比較例3)
比較例2において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを100μmとした以外は、比較例2と同様に、比較例3の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
(比較例4)
比較例2において、前記光拡散部材スリガラス(A)最大高さRy1μmを0.1μmとした以外は、比較例2と同様に、比較例4の光記録媒体を作製し、再生時のエラー(個/フレーム)を評価した。
Figure 2007003692
表2の結果から、前記記録層に記録された干渉像の定着は、照射エネルギーが、情報光と同じ強度のレーザ光を用いても、回転する前記光拡散部材であるスリガラス(A)を透過させ光拡散を行った後に、記録層に照射しているので、適正な定着が行われ、再生時のエラーが極めて少ないことが判った。
前記スリガラスを用いない比較例1では、再生時のエラーが2,000(個/フレーム)と多く、比較例2〜4のスリガラス(A)が静止している場合にもエラーが100〜300(個/フレーム)となり、やはり多いことが判った。
本発明の光記録方法は、光記録媒体に記録された干渉像の領域に対して過不足なく定着光の照射を行い、効率よく定着ができ、保存安定性がよく、再生の際にノイズの発生などの支障が起きない優れた方法であり、高密度画像記録が可能なホログラム型の光記録方法に好適に用いられる。
本発明の光記録媒体は、光記録媒体に記録された干渉像の領域に対して過不足なく定着光の照射を行い、効率よく定着ができ、保存安定性がよく、再生の際にノイズの発生などの支障が起きない優れた光記録媒体として幅広く用いられる。
図1は、本発明の透過型の光拡散部材を用いた光記録方法の概略図である。 図2は、本発明の反射型の光拡散部材を用いた光記録方法の概略図である。 図3は、光記録媒体の構造を示す概略断面図である。 図4は、光記録媒体の構造を示す概略断面図である。 図5は、コレステリック液晶層の反射率特性を示すグラフである。 図6は、コレステリック液晶層の反射率特性を示すグラフである。 図7は、コレステリック液晶層の積層数と反射率特性を示すグラフである。 図8は、コレステリック液晶層の積層数と反射率特性を示すグラフである。 図9は、本発明による第一の実施形態に係る光記録媒体の一例を示す概略断面図である。 図10は、本発明による第二の実施形態に係る光記録媒体の一例を示す概略断面図である。 図11は、本発明による光記録媒体周辺の光学系の一例を示す説明図である。 図12は、本発明の光記録再生装置の全体構成の一例を表すブロック図である。
符号の説明
1 第二の基板
2 反射膜
3 サーボピットパターン
4 第二の記録層
4a 記録層
5 第一の基板
6 フィルタ層
6a、6b、6c、6d コレステリック液晶層
7 第二ギャップ層
8 第一ギャップ層
12 対物レンズ
13 ダイクロイックミラー
14 検出器
15 1/4波長板
16 偏光素子
17 ハーフミラー
20 光記録媒体
21 光記録媒体
22 光記録媒体
24 光拡散部材
25 空間光変調素子
31 ピックアップ
81 スピンドル
82 スピンドルモータ
83 スピンドルサーボ回路
84 駆動装置
85 検出回路
86 フォーカルサーボ回路
87 トラッキングサーボ回路
88 スライドサーボ回路
89 信号処理回路
90 コントローラ
91 走査部
100 光記録再生装置
A 入出射面
FE フォーカスエラー信号
TE トラッキングエラー信号
RF 再生信号

Claims (19)

  1. ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備えた光記録媒体に対し、情報光及び参照光を照射し、干渉像を形成し該干渉像を前記記録層に記録する干渉像記録ステップと、
    該記録層に対して、干渉像を定着する定着光を、該定着光の光拡散部材への透過及び該定着光の該光拡散部材からの反射の少なくともいずれかにより、該定着光の該光拡散部材における受光部位を連続的に該光拡散部材上で変化させながら照射する干渉像定着ステップとを含むことを特徴とする光記録方法。
  2. 光拡散部材が、情報光を生成する空間光変調素子と光記録媒体との間に配置される請求項1に記載の光記録方法。
  3. 光拡散部材が、情報光を生成する空間光変調素子における光記録媒体側に隣接して配置される請求項1から2のいずれかに記載の光記録方法。
  4. 光拡散部材が、該表面粗さにおける最大高さRyが、0.1〜100μmの透明板及び反射板のいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の光記録方法。
  5. 光拡散部材の厚みが、0.1μm〜100mmである請求項1から4のいずれかに記載の光記録方法。
  6. 光拡散部材の移動が、光拡散面に垂直な軸を中心とする回転であり、該回転速度が5〜、10,000rpmである請求項1から5のいずれかに記載の光記録方法。
  7. 定着光が、光拡散部材の光拡散面に垂直に入射する請求項1から6のいずれかに記載の光記録方法。
  8. 定着光の波長が、350〜850nmである請求項1から7のいずれかに記載の光記録方法。
  9. 記録層の任意の箇所における定着光の照射領域が、情報光及び参照光による記録対象部分の外延と同じ領域、及び該記録対象部分の外延よりも広くかつ該外延から少なくとも1μm外側まで延設された領域の少なくともいずれかである請求項1から8のいずれかに記載の光記録方法。
  10. 記録層の任意の箇所における定着光の照射が、情報光及び参照光の照射から28時間以内に行われる請求項1から9のいずれかに記載の光記録方法。
  11. 記録層の任意の箇所における定着光の照射時間が、1ns〜100msである請求項1から10のいずれかに記載の光記録方法。
  12. 記録層の任意の箇所における定着光の照射角度が、記録層の層面に対して、0〜60°である請求項1から11のいずれかに記載の光記録方法。
  13. 光記録媒体が、第一の基板と、記録層と、フィルタ層と、第二の基板とをこの順に有する請求項1から12のいずれかに記載の光記録方法。
  14. 光記録媒体が、反射型ホログラムである請求項1から13のいずれかに記載の光記録方法。
  15. 情報光及び参照光の照射が、該情報光の光軸と該参照光の光軸とが同軸となるようにして行われる請求項1から14のいずれかに記載の光記録方法。
  16. ホログラフィを利用して情報を記録する記録層を備えた光記録媒体に対し、情報光及び参照光を照射することにより、干渉像を形成し該干渉像を前記記録層に記録する干渉像記録手段と、
    該記録層に対して、干渉像を定着する定着光を、該定着光の光拡散部材への透過及び該定着光の該光拡散部材からの反射の少なくともいずれかにより、該定着光の該光拡散部材における受光部位を連続的に該光拡散部材上で変化させながら照射する干渉像定着手段と
    を有することを特徴とする光記録装置。
  17. 請求項1から15のいずれかに記載の光記録方法により記録された光記録媒体。
  18. 請求項1から15のいずれかに記載の光記録方法により記録層に形成された干渉像に参照光を照射して該干渉像に対応した記録情報を再生することを特徴とする光記録再生方法。
  19. 参照光が、光記録媒体の記録に用いられた参照光と同じ角度で、干渉像に照射して記録情報を再生する請求項18に記載の光記録再生方法。
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